JP2011245003A - X線撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検者及び撮影者の位置関係の制約がなく、手術での長尺撮影に適した移動形のX線撮影装置を提供する。
【解決手段】X線管4と、X線検出器3と、被検体100を挟んだ状態で延在しているアーム部2と、アーム保持装置1とを有し、X線管4及びX線検出器3が配置されているX線撮影装置500において、第3回転機構6は、アーム部2の他端で、X線検出器3を、第1方向(垂直方向、Z方向)に沿って延びる第1軸(垂直軸Va)、第2方向である被検体100の体軸方向(Y方向)に沿って延びる第2軸(第1水平軸La1)、並びに第1方向及び第2方向の両方向に直交する第3方向である被検体100の幅方向(X方向)に沿って延びる第3軸(第2水平軸La2)の各軸周りに回転させる機構を含み、第3移動機構7は、アーム部2の他端で、X線検出器3を、第2方向及び第3方向に平行移動させる機構を含むことを特徴とするX線撮影装置500。
【選択図】図1

Description

本発明は、X線装置を手術室へ移動してX線透視撮影を行う移動形などに適したX線撮影装置に関する。
部分的な重なりを持つ複数のX線画像を用いて接合画像である長尺画像を取得する長尺撮影に関する技術が知られている(特許文献1)。
X線装置を移動台車により手術室へ移動し、検査や手術支援のための透視や撮影を可能としたX線透視撮影システムの一例として、次に示す構造の移動形X線撮影装置が知られている(特許文献2)。そのX線撮影装置は、Cアームと呼ばれる半円形のアームを有し、Cアームの一端には、高電圧発生装置を一体化したモノタンク式のX線管装置が取り付けられ、さらにその下流側にX線絞り装置が取り付けられている。Cアームの他端には、X線受像装置(例えばX線検出器)が取り付けられている。X線管装置とX線受像装置は、Cアームを介して対向して設けられるとともに、重量のバランスがとられ、スムーズに自在な動きでX線管装置とX線受像装置とを被検体(患者)の撮影部位に対し位置合わせが行えるように構成されている。
特開2006−223561号公報 国際公開2001−10300号公報
しかしながら、特許文献2の移動形X線撮影装置を用いて特許文献1の長尺画像を取得する場合において、X線受像装置を、被検体の体軸方向(Y方向)又は体軸方向に直交する幅方向(X方向)に沿って平行移動させる場合、Cアームとこれに取り付けられたX線管装置及びX線受像装置の全体(以下「Cアーム全体」と略記する。)を被検体の体軸方向(Y方向)に沿って直線的に移動させなければならない。特許文献2の移動形X線撮影装置は、Cアーム全体を被検体の体軸方向(Y方向)に沿って直線的に移動させる直線移動機構が設けられており、この機構はCアーム全体を直線的に移動させるものであるため、大がかりな機構(動力源等を含む)を必要とし、装置全体が大型化するなどの欠点を有する。
また、特許文献2の移動形X線撮影装置は、Cアームの移動機構が被検体の体軸方向(Y方向)に沿って直線的であるため、被検体の体軸方向(Y方向)に沿った長尺画像を取得することを望む場合、被検体の体軸方向(Y方向)に対するCアームの挿入角度を略90°にしなければならない。その結果、Cアームと患者、医師の位置関係に制約があり、長尺撮影には適さないシステムとなっている。
そこで本発明の一側面では、被検者及び撮影者の位置関係の制約がなく、手術での長尺撮影に適した移動形のX線撮影装置を提供する。
下記解決手段では、発明の実施形態を示す図面に対応する符号を付して説明するが、この符号は発明の理解を容易にするためだけのものであって発明を限定する趣旨ではない。
本発明によれば、X線を照射するX線照射手段(4)と、X線照射手段(4)から照射されたX線を検出するX線検出手段(3)と、被検体(100)を挟んだ状態で一端と他端が対向配置されるように延在しているアーム部(2)と、アーム部(2)の延在方向中央付近を背後から支持するアーム保持装置(1)とを有し、アーム部(2)の一端及び他端に、それぞれX線の照射面及び検出面が対向するようにX線照射手段(4)及びX線検出手段(3)が配置されているX線撮影装置(500)において、X線検出手段(3)は、アーム部(2)の他端に、移動機構(7)及び回転機構(6)を介して配置されており、回転機構(6)は、アーム部(2)の他端で、X線検出手段(3)を、アーム保持装置(1)の立設方向である第1方向(垂直方向、Z方向)に沿って延びる第1軸(垂直軸Va)、第1方向に交差(例えば直交)する第2方向である被検体(100)の体軸方向(Y方向)に沿って延びる第2軸(第1水平軸La1)、並びに第1方向及び第2方向の両方向に交差(例えば直交)する第3方向である被検体(100)の幅方向(X方向)に沿って延びる第3軸(第2水平軸La2)の各軸周りに回転させる機構を含み、移動機構(7)は、アーム部(2)の他端で、X線検出手段(3)を、第2方向及び第3方向に平行移動させる機構を含むことを特徴とするX線撮影装置(500)が提供される。
本発明において、アーム保持装置(1)は、アーム部(2)の延在方向中央付近の背後に、第2の移動機構(1a,1b)及び第2の回転機構(1c、1d)を介して配置されており、第2の回転機構(1c、1d)は、アーム部(2)の延在方向中央付近の背後で、アーム部(2)を、第1軸、第2軸及び第3軸の各軸周りに回動させる機構を含み、第2の移動機構(1a,1b)は、アーム部(2)の延在方向中央付近の背後で、アーム部(2)を第3方向に伸縮移動させる機構を含むことができる。
本発明によれば、Cアーム全体を被検体の体軸方向(Y方向)に沿って直線的に移動させることがない。このため、被検体の体軸方向に対するCアームの挿入角度を略90°にしなくとも、被検体の体軸方向(Y方向)又は体軸方向に直交する幅方向(X方向)に沿った長尺撮影を行うことができ、被検体及び撮影者(オペレータ)の位置関係の制約をなくすことができる。
図1は本発明の一実施形態に係るX線撮影装置の全体構成を示すブロック図である。 図2(a)及び図2(b)はX線検出器側に配置される第3移動機構と第3回転機構の一例を示す図である。 図3(a)及び図3(b)はX線検出器側に配置される第3移動機構と第3回転機構の他の例を示す図である。 図4は図1のX線撮影装置に含まれる制御装置の全体構成を示すブロック図である。 図5は図1のX線撮影装置の使用例を示す平面図である。 図6は図4の制御装置による処理手順を示すフローチャートである。 図7は図6のS1の基準位置を説明する図である。 図8は図6のS31,S32の回転後の位置を説明する図である。 図9は図6のS33のX線撮影の様子を説明する図である。 図10は図6のS41,S42の回転後の位置を説明する図である。 図11(a)は図6のS42の回転後の位置ズレを説明する図であり、図11(b)は図6のS43の位置ズレ解消を説明する図である。 図12は図6のS6の基準位置を説明する図である。 図13は図6のS71,S72の回転後の位置を説明する図である。 図14は図6のS81,S82の回転後の位置を説明する図である。 図15(a)は図6のS82の回転後の位置ズレを説明する図であり、図15(b)は図6のS83の位置ズレ解消を説明する図である。 図16は図1の画像処理部による処理手順を示すフローチャートである。 図17は長尺X線画像の元となる接合対象のX線画像の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明するX方向、Y方向及びZ方向の一つは、残りの2つの方向の何れとも直交(交差の一例)するものとする。
《X線撮影装置》
図1に示すように、本実施形態に係るX線撮影装置500は、例えばX線装置を手術室へ移動してX線透視撮影を行うことができるように、X線装置を移動台車へ搭載して成る移動形X線撮影装置であり、特に、例えば画像観察を行いながら被検体(患者)100内へカテーテルを挿入して検査又は治療を行うなどの医療診断又は医療行為に好適に用いることができる移動形X線撮影装置である。
本実施形態に係るX線撮影装置500は、アーム保持装置1を備えている。アーム保持装置1は、撮影室の上下方向に延びるように移動台車上に立設されている。本発明では、このアーム保持装置1の立設方向を「第1方向」とし、この第1方向に沿って延びる軸を「第1軸」とする。本実施形態では、本発明の第1方向を「垂直方向」又は「Z方向」とし、第1軸を「垂直軸Va」とする。また、本発明では、第1方向に直交する方向を「第2方向」とし、この第2方向に沿って延びる軸を「第2軸」とするとともに、第1方向及び第2方向の両方向に直交する方向を「第3方向」とし、この第3方向に沿って延びる軸を「第3軸」としているが、本実施形態では、第2方向を臥位撮影台300の上面に載置される「被検体100の体軸方向」、「第2水平方向」又は「Y方向」とし、第2軸を「第2水平軸La2」とするとともに、第3方向を「被検体100の幅方向」、「第1水平方向」又は「X方向」とし、第3軸を「第1水平軸La1」とする。
アーム保持装置1の上端近傍には、移動機構1a,1b及び回転機構1c、1dを介してアーム部2が支持されている。アーム部2は、その延在方向中央付近が背後から、移動機構1a,1b及び回転機構1c、1dに接触して配置されている。アーム部2の延在方向の形状は特に限定されず、例えばC字状、U字状、Ω字状などが挙げられる。本実施形態では、アーム部2として延在方向の形状がC字状のものを例示し、以下これを単に「Cアーム」と称することもある。なお、アーム部2の延在方向に直交する方向の形状は方形状でもよいし、円形状とすることもできる。すなわちアーム部2は、角材で構成することもできるし、円柱材で構成することもできる。
以下では、アーム部2の延在方向をZ方向に合わせたときに、その一端の面及び他端の面が、何れも、X方向及びY方向に沿って平行となるように形成されているものとする。
本実施形態のアーム部2は、第1移動機構1aによって、アーム保持装置1の立設方向(Z方向)に直交する第1水平方向(X方向。図中の矢印aの方向に等しい)に沿って移動可能に保持されている。第1移動機構1aの構成は特に限定されず、例えばX方向に延びる支柱と、これをX方向に沿って前後に移動させる移動手段などで構成される。その支柱の先端にアーム部2の延在方向中央付近を接続することで、アーム部2のX方向への伸縮移動を実現することができる。第1移動機構1aは、制御装置22からの指令により作動する。
本実施形態のアーム部2は、第2移動機構1bによって、その延在方向(矢印bの方向)に沿って摺動(円弧動)が可能に保持されている。この円弧動は、後述の第2水平方向(Y方向)に延びる第2水平軸La2(第2軸)を中心とする垂直旋回(第2水平軸La2周り移動)と同一軌道上を移動する。第2移動機構1bの構成も特に限定されず、例えばアーム部2を下方から支持するアーム支持部(図示省略)と、このアーム支持部に設けられたアーム部ガイド機構(図示省略)及びロック機構(図示省略)などで構成することができる。ロック機構は、例えば、アーム支持部へ軸(図示省略)によって回転可能に取り付けられたカム(図示省略)と、アーム支持部へ直線的に摺動可能に取り付けられスプリング(図示省略)によってその先端部がアーム部2を下方から押し付け、アーム部2の延在方向への摺動(移動)を止める制動力を発生させるパッド部材(図示省略)と、などで構成することができる。第2移動機構1bは、制御装置22からの指令により作動する。
本実施形態のアーム部2は、第1回転機構1cによって、該アーム部2の延在方向中央付近を貫き、X方向に延びる第1水平軸La1(第3軸)を中心とする垂直旋回(第1水平軸La1周り移動)が可能に支持されている。第1回転機構1cの構成も特に限定されず、例えばX方向に延びるロッド固定部(図示省略)に対して回転可能に配置されたロッド回転部(図示省略)などで構成される。そのロッド回転部にアーム部2の延在方向中央付近を接続することで、アーム部2の第1水平軸La1を中心とする垂直旋回を実現することができる。この場合、アーム部2の回転角度は、例えば、ロッド回転部の回転に従って回転する従動ギア(図示省略)を介して、ロッド固定部に装着されたロータリーエンコーダ(図示省略)により検出されるように構成すればよい。第1回転機構1cは、制御装置22からの指令により作動する。
本実施形態の第1回転機構1cは、第2回転機構1dによって、Z方向に延びる垂直軸Va(第1軸)を中心とする水平旋回(垂直軸Va周り移動)が可能とされている。第2回転機構1dの構成は特に限定されず、例えば第1回転機構1cのZ方向両側面部分を上下から挟み込み、回動可能とする構成などで構成することができる。こうすることで、結果的に、アーム部2の垂直軸Vaを中心とする水平旋回を実現することができる。この場合、アーム部2の水平方向の回転角度は、第1回転機構1cと同様、適宜装着したロータリーエンコーダ(図示省略)により検出されるように構成すればよい。第2回転機構1dは、制御装置22からの指令により作動する。
アーム部2の延在方向一端(図中、下側)には、X線放射方向を上方に向けたX線管4の背面が支持されている。X線管4の上流側には、X線管4にX線を発生させる高電圧発生器5が接続してある。X線管4の下流側に配置されるX線放射窓(図示省略)には、被検体100に対するX線の照射野を制限するために、X線絞り装置(図示省略)が配置されている。
アーム部2の延在方向他端(図中、上側)には、X線検出面を下方に向けたX線検出器3の背面が、第3回転機構6及び第3移動機構7を介して支持されている。すなわち本実施形態では、X線検出器3とX線管4とがアーム部2の両端に、それぞれ、臥位撮影台300の上面に載置された被検体100を挟んで、対向する状態で配置されている。
なお、X線撮影の際は、アーム部2がLa1軸周りに180°回転し、X線管4とX線検出器3とが天地逆方向に配置された状態で、X線撮影に供される(図2など参照)。ただし、後述するように、さらにX線管4とX線検出器3の配置が逆転した状態でX線撮影に供されることもある(図7など参照)。
本実施形態では、X線検出器3として平面型のX線検出器を例示する。X線検出器3は、その検出面に複数のX線検出素子を有する。X線検出素子としては、例えば、半導体層と、半導体層の表面に形成された電圧印加電極と、半導体層の裏面に形成された信号電極とからなるX線を直接的に電気信号に変換することの可能な半導体セルが採用される。その検出原理としては、半導体層にX線が入射すると、その電離作用により発生した電子正孔対が逆バイアスされている電極にそれぞれ引き寄せられ、これにより入射X線の強度に応じた信号電流が発生するというものである。なお、X線検出素子として、シンチレータとフォトダイオードとを組み合わせる等、他の構造を採用することもできる。
X線検出器3を構成する複数のX線検出素子は、通常、その検出面が方形状となるようにマトリクス状にアレイされる。検出面の形状は、長方形や正方形などとされることが多い。長方形の場合、そのサイズは、例えば、短辺16インチ×長辺25インチなどとすることができ、特に限定されない。正方形の場合のサイズも特に限定されない。
本実施形態では、被検体100を静止させた状態で、後述のようにアーム部2とX線検出器3を移動及び/又は旋回させて、被検体100の例えば体軸方向(Y方向)に沿った複数の撮影を繰り返し、被検体100の体軸に沿った連続的で且つ部分的に重複する複数のX線画像を取得する。このため、X線検出器3は、撮影毎に、X線管4から照射され被検体100を通過した透過X線像を検出し、その検出結果を電気信号(X線検出信号)に変換して画像処理部8に出力する。
画像処理部8は、CPUやROM、RAMなどで構成され、検出器3から出力されるX線検出信号に従って次々に取得される複数のX線画像に基づき表示のための画像処理(階調変換、接合)を施し、被検体100の長尺撮影領域(例えば腹部から下肢までの領域)に対応する1枚の長尺X線画像を生成する。画像処理部8からの出力を受け、生成された長尺X線画像は、表示部9に表示される。なお、画像処理部8で生成する長尺X線画像は、デジタル画像データの状態で、光磁気ディスク装置などの記録装置に保管し、これをネットワークを介して外部の機器に転送するように構成することもできる。
本実施形態では、アーム部2の延在方向他端側(X線検出器3側)には第3移動機構7と第3回転機構6とが順次連結されている。第3回転機構6の下流側にはX線検出器3が接続されている。
X線検出器3は、第3移動機構7によって、直交する2方向(X方向、及び/又は、X方向に対して直交する方向(Y方向))に沿って移動可能に支持されている。第3移動機構7の構成は特に限定されない。例えば、アーム部2の他端(上側)の床面側に、直交2系統(X方向及び/又はY方向)の走行レール(図示省略)を配置し、その下流側に走行ベース(図示省略)を設け、この走行ベースにX線検出器3を支持することにより、上記移動を実現することができる。第3移動機構7は、制御装置22からの指令により作動する。このように、アーム部2の延在方向他端側に第3移動機構7が配置され、その第3移動機構7の下流側に後述の第3回転機構6を介してX線検出器3が支持されるので、X線検出器3は最終的に、アーム部2の延在方向他端で、X方向及び/又はY方向への移動が許容される。
X線検出器3は、第3回転機構6によって、第1水平軸La1(第3軸)を中心とする垂直旋回と、第1水平軸La1と直交する垂直軸Va(第1軸)を中心とする水平旋回と、さらには第1水平軸La1及び垂直軸Vaの何れにも直行する第2水平方向(Y方向)に延びる第2水平軸La2(第2軸)を中心とする垂直旋回(第2水平軸La2周り移動)とが可能となるように支持されている。第3回転機構6の構成は特に限定されない。例えば、図2(a)及び図2(b)に示すように、球状のジョイント構造を用い、このジョイント構造にX線検出器3を接続することにより、上記複数の旋回を実現することができる。この場合、X線検出器3の回転角度は、例えば位置検出センサ(レーザー等)により検出されるように構成すればよい。第3回転機構6は、制御装置22からの指令により作動する。
このように、第3移動機構7の下流側に第3回転機構6が接続され、その第3回転機構6の下流側にX線検出器3が支持されるので、X線検出器3は最終的に、アーム部2の延在方向の他端で、第1水平軸La1を中心とする垂直旋回と、垂直軸Vaを中心とする水平旋回と、さらには第2水平軸La2を中心とする垂直旋回とが許容される。
なお、第3移動機構7及び第3回転機構6の構成は、上述した例に限定されない。例えば、第3移動機構7は、制御装置22からの指令を受けた際に、X方向及びY方向に沿って移動し、これとともに、或いはこれとは独立して、垂直軸Vaを中心とする水平旋回を実行するように構成してもよい。この場合、第3回転機構6は、制御装置22からの指令によって、第1水平軸La1を中心とする垂直旋回と、第2水平軸La2を中心とする垂直旋回とを実行可能に構成することができる。具体的には、例えば、第3移動機構7として、X方向及びY方向に沿った移動を上述の構成で達成するとともに、第3移動機構7自身が垂直軸Vaを中心とする水平旋回が実行可能となるように構成する。第3回転機構6としては、例えば図3(a)及び図3(b)に示すように、第1水平軸La1を中心とする垂直旋回を可能とする部材と、第2水平軸La2を中心とする垂直旋回を可能とする部材と、を組み合わせた構成にする。
図1に戻る。本実施形態の制御装置22は、操作器20の一部を構成するものである。制御装置22は、CPUやROM、RAMなどで構成され、第1〜第3の各移動機構1a,1b,7や、第1〜第3の各回転機構1c,1d,6に対して所定の指令を送出する。本実施形態では、例えば図4に示すように、主として、アーム駆動制御部222と、検出器駆動制御部224とを含む。アーム駆動制御部222は、第1移動制御部222aと、第2移動制御部222bと、第1回転制御部222cと、第2回転制御部222dとを有する。第1移動制御部222aは第1移動機構1aの移動量を制御する。第2移動制御部222bは第2移動機構1bの移動量と移動方向を制御する。第1回転制御部222cはアーム部2の第1水平軸La1を中心とする回転角度を制御する。第2回転制御部222dはアーム部2の垂直軸Vaを中心とする回転角度を制御する。検出器駆動制御部224は、第3移動制御部224aと、第3回転制御部224bとを有する。第3移動制御部224aは第3移動機構7の移動量や移動方向を制御する。第3回転制御部224bは第3回転機構6の回転角度や回転方向を制御する。こうした制御装置22による制御は、オペレータが、各種の操作スイッチや表示器などが備えられた操作パネル(図示省略)を操作することにより行われる。
図1に戻る。操作器20は操作パネル(図示省略)を含み、この操作パネルに設けられる操作スイッチには、各種ロック/解除制御用の操作スイッチや、X線絞り装置の照準光点灯用の照射野ランプボタンなどが含まれる。ロック/解除制御用の操作スイッチには、第1〜第3の各移動フリーボタンや第1〜第4の各旋回フリーボタンなどが含まれる(何れも図示省略)。
第1移動フリーボタンは、ロック解除によって、第1移動機構1aを介してアーム部2のX方向への移動を許容する。第2移動フリーボタンは、ロック解除によって、第2移動機構1bを介してアーム部2の延在方向への移動を許容する。第3移動フリーボタンは、ロック解除によって、第3移動機構7を介してX線検出器3のX方向及び/又はY方向への移動を許容する。
第1旋回フリーボタンは、ロック解除によって、第1回転機構1cを介してアーム部2の第1水平軸La1を中心とする垂直旋回を許容する。第2旋回フリーボタンは、ロック解除によって、第3回転機構6を介してX線検出器3の第1水平軸La1を中心とする垂直旋回を許容する。第3旋回フリーボタンは、ロック解除によって、第3回転機構6を介してX線検出器3の垂直軸Vaを中心とする水平旋回を許容する。第4旋回フリーボタンは、ロック解除によって、第3回転機構6を介してX線検出器3の第2水平軸La2を中心とする垂直旋回を許容する。その結果、第1移動機構1aは、第1移動フリーボタンのロックを解除することでX方向に移動可能となり、最終的にはアーム部2がX方向に移動することになる。アーム部2は、第2移動フリーボタンのロックを解除することで、その延在方向に沿った円弧動が可能となる。アーム部2は、第1旋回フリーボタンのロックを解除することで第1水平軸La1を中心として垂直旋回が可能となる。第3移動機構7は、第3移動フリーボタンのロックを解除することでX方向及び/又はY方向に移動可能となり、最終的にはX線検出器3がX方向及び/又はY方向に移動することになる。第3回転機構6は、第2旋回フリーボタンのロックを解除することで第1水平軸La1を中心として垂直旋回が可能となり、第3旋回フリーボタンのロックを解除することで垂直軸Vaを中心として水平旋回が可能となり、第4旋回フリーボタンのロックを解除することで第2水平軸La2を中心として垂直旋回が可能となる。その結果、最終的には、X線検出器3が第1水平軸La1、垂直軸Va及び第2水平軸La2の少なくとも何れかを中心として旋回することになる。
操作パネルに設けられる表示器(図示省略)は、X線撮影の条件、X線管4の回転角度、FFDなどをデジタル表示することができる。
《長尺撮影方法》
次に、X線撮影装置500を用いた長尺撮影方法の一例を説明する。
本実施形態では、臥位撮影台300に載置された被検体100の、体軸方向(Y方向)に沿った複数(本例では2回)の撮影を行った後、幅方向(X方向)に沿った複数(本例では2回)の撮影を行い、各撮影で得られた複数(本例では4枚)のX線画像を重複部分で繋ぎ合わせ、1枚の長尺画像を取得する操作を説明する。
まず、オペレータは、移動台車を介してX線撮影装置500を移動させ、臥位撮影台300に仰向け載置された被検体100を挟むように、アーム部2に支持されたX線管4とX線検出器3を配置する。撮影台300に対するアーム部2の挿入角度は特に限定されないが、本実施形態では図5に示すように、概ね、撮影台300の長手方向(Y方向)に対する挿入方向がX方向に対して所定の角度(挿入角度φ)となるようにアーム部2を挿入する。アーム部2の挿入角度φは、撮影領域がY方向に長くなるほど(換言すると、Y方向に沿った撮影回数が多くなるほど)、大きくするとよい。角度φは、0°(すなわちX方向に沿って平行に挿入する場合に相当)から80°程度までの範囲内で適宜決定される。本実施形態では、まずY方向に沿った2回の撮影を行うので、アーム部2の挿入角度φは45°前後に設定される。
その後、長尺撮影が選択されることにより、図6の処理が開始される。以下、図1と図4も参照して処理手順を説明する。
《S1》
まず、図6に示すステップ(以下「S」と略記する。)1にて、オペレータが操作器20を操作し、制御装置22の作動を開始させると、まず、アーム駆動制御部222の第1移動制御部222aから第1移動機構1aに指令が発せられ、アーム部2を基準位置に移動させる(アーム部の基準位置への移動。図7参照)。ここで基準位置とは、X線管4とX線検出器3の中心同士を結ぶ撮影線が、撮影台300の被検体100載置面に対して略垂直となるような位置である。
アーム部2を基準位置に移動させると、そのままの状態では、X線検出器3の四周辺の位置が、被検体100のY方向及びX方向に揃っていない。このため本実施形態では、制御装置22は、検出器駆動制御部224の第3回転制御部224bを通じて第3回転機構6に指令を出し、これによってアーム部2の挿入角度φの分だけ逆方向にX線検出器3を回転させ、X線検出器3の四周辺の位置を、被検体100のY方向及びX方向に揃えた後、S2へ進む。
《S2》
S2にて、制御装置22は、撮影方向を検出する。具体的には、複数の撮影が被検体100の少なくともY方向に沿ったものであるか、それともX方向のみに沿ったものであるかを判断する(撮影方向の検出)。その結果、撮影がY方向のみに沿ったもの、或いは撮影がY方向及びX方向の両方向に沿ったものである場合(S2にてYes)にはS3へ進み、撮影がX方向のみに沿ったものである場合(S2にてNo)にはS7へ進む。本実施形態では、複数の撮影が、まず被検体100のY方向に沿ったものであり、次に被検体100のX方向に沿った複数の撮影を行うものであるとの前提なので、ここではS3へ進む。
《S3,S31》Y方向の撮影(1回目)
S3では、Y方向に対する1回目のX線撮影を行う。具体的には、まずS31にて、制御装置22は、第1回転制御部222cを通じて第1回転機構1cに指令を出し、アーム部2を、第1水平軸La1(第1軸)を中心として基準位置から反時計方向(プラス方向)にθ°回転させ、その位置で停止させる(アーム部のLa1軸周りの正移動。図8参照)。このとき、S1と同様、X線検出器3の四周辺の位置が被検体100のY方向及びX方向に揃っていない場合には、制御装置22は、第3回転制御部224bを通じて第3回転機構6に指令を出し、これによって所定角度、X線検出器3を回転させ、X線検出器3の四周辺の位置を、被検体100のY方向及びX方向に揃えた後、S32へ進む。
アーム部2のLa1軸周りの回転角度θは、撮影対象である被検体100に対し、その体軸方向(Y方向)に沿ったどの部位を撮影するか、またそのY方向に沿って行う撮影回数に応じて、適宜決定される。
以下、反時計方向(プラス方向)のθ°回転を「+θ°」と略記する。また反時計方向と逆回り方向を時計方向(マイナス方向)とし、マイナス方向のθ°回転を「−θ°」と略記する。本実施形態では、上述したように、アーム部2の延在方向一端(上側)にはX線管4がX線放射方向を下方に向けた状態で支持されており、アーム部2の延在方向他端(下側)にはX線検出器3がX線検出面を上方に向けた状態で支持されている。このため、S31にて、アーム部2が基準位置から反時計方向のLa1周りに+θ°回転すると、これに追従して、アーム部2の一端に支持されるX線管4と他端に支持されるX線検出器3とは、それぞれ被検体100のY方向に対して+θ°と、−θ°とだけ、そのX線放射面とX線検出面とが傾斜することとなる。
《S32》
S32にて、制御装置22は、第3回転制御部224bを通じて第3回転機構6に指令を出し、X線検出器3を、第1水平軸La1を中心として現在の位置から時計方向(マイナス方向)にθ°回転させ、その位置で停止させる(X線検出器のLa1軸周りの逆移動。図8参照)。その結果、X線検出器3の検出面は、Y方向と平行な方向へ向けられることとなる。その後、S33へ進む。
X線検出器3の検出面を、Y方向と平行な方向へ向けるように操作する(つまりアーム部2の+θ回転の後、X線検出器3を−θ回転させる)ことで、撮影台300や被検体100への接触防止などのメリットがある。
なお、このS32のステップは、本発明では必須のものではなく、これを省略することもできる。
《S33》
S33にて、制御装置22はX線撮影を行う指令を送出し、Y方向1回目のX線撮影を実行して(Y方向1回目のX線撮影。図9参照)、S4へ進む。具体的には、制御装置22は、X線管4に対して適切な量のX線を発生させることができるように高電圧発生器5の出力条件(X線撮影条件)を制御する。X線撮影条件とはX線管4の管電圧、管電流時間積などである。X線撮影の指令が送出されると、X線管4からX線が照射され、X線絞り装置の開口部をX線が通過し、その通過したX線のうち被検体100を透過したX線をX線検出器3の検出面でX線検出信号として検出する。X線検出器3は、この検出したX線検出信号を画像処理部8に出力する。その後の画像処理については後述する。
《S4,S41》Y方向の撮影(2回目)
S4では、Y方向に対する2回目のX線撮影を行う。具体的には、まずS41にて、制御装置22は、第1回転制御部222cを通じて第1回転機構1cに指令を出し、アーム部2を、第1水平軸La1(第1軸)を中心として現在の位置から時計方向(マイナス方向)に2θ°回転させ(−2θ°の逆回転)、その位置で停止させる(アーム部のLa1軸周りの逆移動。図10参照)。このとき、S1,S31と同様、X線検出器3の四周辺の位置が被検体100のY方向及びX方向に揃っていない場合には、制御装置22は、第3回転制御部224bを通じて第3回転機構6に指令を出し、これによって所定角度、X線検出器3を回転させ、X線検出器3の四周辺の位置を、被検体100のY方向及びX方向に揃えた後、S42へ進む。
《S42》
S42にて、制御装置22は、第3回転制御部224bを通じて第3回転機構6に指令を出し、X線検出器3を、第1水平軸La1(第1軸)を中心として現在の位置から反時計方向(プラス方向)に2θ°回転させ(+2θ°の正回転)、その位置で停止させる(X線検出器のLa1軸周りの正移動。図10参照)。その結果、X線検出器3の検出面は、Y方向と平行な方向へ向けられることとなる。その後、S43へ進む。なお、S32と同様、このS42のステップは、本発明では必須のものではなく、これを省略することもできる。
《S43》
S42にて所定方向に回転され停止したX線検出器3の検出面は、上述のS33にて1枚目をX線撮影したときのX線検出器3の検出面に対し、X方向及びY方向の双方向に若干のズレを生じている(図11(a)参照)。従って、S42の終了後、直ちに、Y方向2回目のX線撮影を実行しても、Y方向に沿い、両側端が略一直線の複数のX線画像を得ることはできない。
そこでS43では、制御装置22は、まず、上述のS33にて1枚目をX線撮影したときのX線検出器3の検出面に対して、S42にて所定方向に回転され停止したX線検出器3の検出面のY方向のズレ分(ΔX)を検出する。このズレ分(ΔX)は、X線管4のX線管球からX線検出器3の検出面までの距離をLとした場合(以下、同じ)、ΔX=L・sinθ・sinφで算出できる。
次に、制御装置22は、検出器駆動制御部224の第3移動制御部224aを通じて第3移動機構7に指令を出し、X線検出器3を現在の位置からX方向に、Y方向のズレ分(ΔX)だけ移動させ、1枚目のX線画像のY方向両側端に対して、2枚目のX線画像のY方向両側端を略一致させる(Y方向ズレ分の検出とその解消。図11(b)参照)。その後、S44へ進む。
《S44》
S44にて、制御装置22はX線撮影を行う指令を送出し、Y方向2回目のX線撮影を実行する(Y方向2回目のX線撮影)。制御装置22によってX線撮影の指令が送出されると、X線管4からX線が照射され、X線絞り装置の開口部をX線が通過し、その通過したX線のうち被検体100を透過したX線をX線検出器3の検出面でX線検出信号として検出する。X線検出器3は、この検出したX線検出信号を画像処理部8に出力する。
本実施形態では、Y方向の撮影はこれで終了するので、撮影終了後、S5へ進む。なお、Y方向に対する3回目以降のX線撮影を行う場合、上述のS3及びS4にならって、適宜、撮影位置を確定させてから3回目以降のX線撮影を行い、Y方向の全撮影終了後、S5へ進む。
《S5》
S5にて、制御装置22は、次の複数撮影があるか否かを判断する。
具体的には、被検体100のX方向に沿った複数の撮影があるかを判断する(次の複数撮影の検出)。その結果、次の撮影(X方向の複数撮影)がある場合(S5にてYes)にはS6へ進み、全撮影を終了する場合(S5にてNo)には処理を終了する。本実施形態では、複数の撮影が、まず被検体100のY方向に沿ったものであり、次に被検体100のX方向に沿った複数の撮影を行うものであるとの前提なので、ここではS6へ進む。
《S6》
S6にて、制御装置22は、上述したS1と同様に、アーム駆動制御部222の第1移動制御部222aを通じてアーム部2に指令を出し、アーム部2を基準位置に戻す(アーム部の基準位置への移動。図12参照)。このとき、X線検出器3の四周辺の位置が被検体100のY方向及びX方向に揃っていない場合には、制御装置22は、第3回転制御部224bを通じて第3回転機構6に指令を出し、これによって所定角度、X線検出器3を回転させ、X線検出器3の四周辺の位置を、被検体100のY方向及びX方向に揃えた後、S7へ進む。
《S7,S71》X方向の撮影(1回目)
S7では、X方向に対する1回目のX線撮影を行う。具体的には、まずS71にて、制御装置22は、第2移動制御部222bを通じて第2移動機構1bに指令を出し、アーム部2をその延在方向に沿って所定距離、移動させ(円弧動)、X線検出器3を基準位置から反時計方向(プラス方向)にω°回転させた位置に停止させる(アーム部のLa2軸周りの正移動。図13参照)。このとき、S6と同様、X線検出器3の四周辺の位置が被検体100のY方向及びX方向に揃っていない場合には、制御装置22は、第3回転制御部224bを通じて第3回転機構6に指令を出し、これによって所定角度、X線検出器3を回転させ、X線検出器3の四周辺の位置を、被検体100のY方向及びX方向に揃えた後、S72へ進む。
アーム部2の移動量(つまりX線検出器3の第2水平軸La2軸周りの回転角度ω)は、撮影対象である被検体100に対し、その幅方向(X方向)に沿ったどの部位を撮影するか、またそのX方向に沿って行う撮影回数に応じて、適宜決定される。
S71にて、アーム部2がその延在方向に沿って所定距離移動すると、これに追従して、アーム部2の一端に支持されるX線管4と他端に支持されるX線検出器3とは、それぞれ被検体100のX方向に対して+ω°と、−ω°とだけ、そのX線放射面とX線検出面とが傾斜することとなる。
《S72》
S72にて、制御装置22は、第3回転制御部224bを通じて第3回転機構6に指令を出し、X線検出器3を、第2水平軸La2(第2軸)を中心として現在の位置から時計方向(マイナス方向)にω°回転させ、その位置で停止させる(X線検出器のLa2軸周りの逆移動。図13参照)。その結果、X線検出器3の検出面は、X方向と平行な方向へ向けられることとなる。その後、S73へ進む。
X線検出器3の検出面を、X方向と平行な方向へ向けるように操作する(つまりアーム部2の+ω回転の後、X線検出器3を−ω回転させる)ことで、撮影台300や被検体100への接触防止などのメリットがある。
なお、このS72のステップは、本発明では必須のものではなく、これを省略することもできる。
《S73》
S73にて、制御装置22はX線撮影を行う指令を送出し、X方向1回目のX線撮影を実行して(X方向1回目のX線撮影)、S8へ進む。具体的には、制御装置22は、X線管4に対して適切な量のX線を発生させることができるように高電圧発生器5の出力条件(X線撮影条件)を制御する。X線撮影条件とはX線管4の管電圧、管電流時間積などである。X線撮影の指令が送出されると、X線管4からX線が照射され、X線絞り装置の開口部をX線が通過し、その通過したX線のうち被検体100を透過したX線をX線検出器3の検出面でX線検出信号として検出する。X線検出器3は、この検出したX線検出信号を画像処理部8に出力する。その後の画像処理については後述する。
《S8,S81》X方向の撮影(2回目)
S8では、X方向に対する2回目のX線撮影を行う。具体的には、まずS81にて、制御装置22は、第2移動制御部222bを通じて第2移動機構1bに指令を出し、アーム部2をその延在方向に沿って現在の位置から時計方向(マイナス方向)に2ω°回転させ(−2ω°の逆回転)、その位置で停止させる(アーム部のLa2軸周りの逆移動。図14参照)。このとき、S6,S71と同様、X線検出器3の四周辺の位置が被検体100のY方向及びX方向に揃っていない場合には、制御装置22は、第3回転制御部224bを通じて第3回転機構6に指令を出し、これによって所定角度、X線検出器3を回転させ、X線検出器3の四周辺の位置を、被検体100のY方向及びX方向に揃えた後、S82へ進む。
《S82》
S82にて、制御装置22は、第3回転制御部224bを通じて第3回転機構6に指令を出し、X線検出器3を、第2水平軸La2(第2軸)を中心として現在の位置から反時計方向(プラス方向)に2ω°回転させ(+2ω°の正回転)、その位置で停止させる(X線検出器のLa2軸周りの正移動。図14参照)。その結果、X線検出器3の検出面は、X方向と平行な方向へ向けられることとなる。その後、S83へ進む。なお、S72と同様、このS82のステップは、本発明では必須のものではなく、これを省略することもできる。
《S83》
S82にて所定方向に回転され停止したX線検出器3の検出面は、上述のS73にて1枚目をX線撮影したときのX線検出器3の検出面に対し、X方向及びY方向の双方向に若干のズレを生じている(図15(a)参照)。従って、S82の終了後、直ちに、X方向2回目のX線撮影を実行しても、X方向に沿い、両側端が略一直線の複数のX線画像を得ることはできない。
そこでS83では、制御装置22は、まず、上述のS73にて1枚目をX線撮影したときのX線検出器3の検出面に対して、S82にて所定方向に回転され停止したX線検出器3の検出面のX方向のズレ分(ΔY)を検出する。このズレ分(ΔY)は、ΔY=L・sinω・sinφで算出できる。
次に、制御装置22は、検出器駆動制御部224の第3移動制御部224aを通じて第3移動機構7に指令を出し、X線検出器3を現在の位置からY方向に、X方向のズレ分(ΔY)だけ移動させ、1枚目のX線画像のX方向両側端に対して、2枚目のX線画像のX方向両側端を略一致させる(X方向ズレ分の検出とその解消。図15(b)参照)。その後、S84へ進む。
《S84》
S84にて、制御装置22はX線撮影を行う指令を送出し、X方向2回目のX線撮影を実行する(X方向2回目のX線撮影)。制御装置22によってX線撮影の指令が送出されると、X線管4からX線が照射され、X線絞り装置の開口部をX線が通過し、その通過したX線のうち被検体100を透過したX線をX線検出器3の検出面でX線検出信号として検出する。X線検出器3は、この検出したX線検出信号を画像処理部8に出力する。
本実施形態では、X方向の撮影はこれで終了する。なお、X方向に対する3回目以降のX線撮影を行う場合、上述のS7及びS8にならって、適宜、撮影位置を確定させてから3回目以降のX線撮影を行い、X方向の全撮影終了後、処理を終了する。
《画像処理方法》
次に、画像処理部8での画像処理方法の一例を、図16に示すフローチャートに基づいて説明する。
《S10》
まず、図16のS10にて、接合対象の複数のX線画像のデータ(S33での第1画像30;第1画像に対してY方向上端に一部重なりを持つS44での第2画像31;第1画像に対してX方向左端に一部重なりを持つS73での第3画像32;第3画像に対してY方向上端に一部重なりを持ち、かつ第2画像に対してX方向左端に一部重なりを持つS84での第4画像33)が、X線検出器3から画像処理部8に供給される(接合対象の画像データの供給)。画像処理部8に供給される画像データは、X線検出器3から出力されるX線検出信号がAD変換器(図示省略)を介してデジタル画像データに変換されたものである。
本実施形態では、例えば図17に示すように、被検体100の体軸方向(Y方向)と幅方向(X方向)に沿った連続的で且つ部分的に重複する4つのX線画像30〜33が供給されるものとする。また、画像30と画像31の一部(画像30の下端部分と画像31の上端部分)が重複し、画像32と画像33の一部(画像32の下端部分と画像33の上端部分)が重複するものとする。また、画像30と画像32の一部(画像30の右端部分と画像32の左端部分)が重複し、画像31と画像33の一部(画像31の右端部分と画像33の左端部分)が重複するものとする。
なお、ここでは接合対象のX線画像の枚数をNとして、その各々に1からNまでの識別番号を撮影順に割り当てるものとする。本実施形態では、接合対象の画像枚数は4枚であるので、撮影順に1から4までの識別番号が割り当てられる。識別番号は、図17に示す画像30が1、画像31が2、画像32が3、画像33が4である。
画像処理部8に供給された画像30〜33は、画像処理部8の画像取得部(図示省略)で取得され、画像メモリ(記憶手段、図示省略)に一旦記憶される。
《S20》
次にS20にて、画像メモリに記憶された4つのX線画像のデータは、接合位置設定部(図示省略)に読み出され、ここで隣り合う画像それぞれの接合位置が設定される(接合位置の設定)。
本実施形態では、左上画像である第1画像30と左下画像である第2画像31の接合位置を設定し、右上画像である第3画像32と右下画像である第4画像33の接合位置を設定するとともに、左上画像である第1画像30と右上画像である第3画像32の接合位置を設定し、左下画像である第2画像31と右下画像である第4画像33の接合位置を設定する。接合位置の設定は、ユーザからの入力に基づいて決定しても良く、あるいは公知の処理(例えば特開2008−67916号公報などに開示される接合部の判定処理)により決定することもできる。
なお、図中の符号30a,31aは、位置設定部で設定した接合位置で画像30,31を接合した場合の画像30,31の重複領域を意味するものとする。符号32a,33aは、位置設定部で設定した接合位置で画像32,33を接合した場合の画像32,33の重複領域を意味するものとする。符号30b,32bは、位置設定部で設定した接合位置で画像30,32を接合した場合の画像30,32の重複領域を意味するものとする。符号31b,33bは、位置設定部で設定した接合位置で画像31,33を接合した場合の画像31,33の重複領域を意味するものとする。
《S30》
次にS30にて、適宜、接合すべき画像間での濃度処理などを施した後、長尺画像生成部(図示省略)にて、表示のための画像処理(階調変換、接合)を施した後、この処理後の画像30〜33を、S20で設定した接合位置で接合し、被検体100の長尺撮影領域(例えば腹部から下肢までの領域)に対応する1枚の長尺X線画像を生成させる。
各画像の接合は、公知である手法の様に、重複領域30a〜33a,30b〜33bの任意領域に重みをつけて補正した後に接合しても良く、あるいは隣り合う第1画像30と第2画像31、第3画像32と第4画像33、第1画像30と第3画像32、第2画像31と第4画像33、の一方の画像を使用しても良い。なお、通常は、作成した長尺画像は、画像出力装置に出力されるが、この出力装置は、モニタ、フィルムプリンタでも良いし、データとしてサーバーや、記録媒体へ保存してもよい。
本実施形態では、作成した長尺画像を表示部9に出力し表示させてフローを終了する。
本実施形態によれば、Cアーム全体を被検体100の体軸方向(Y方向)に沿って直線的に移動させることがない。このため装置500が大型化せず、しかも被検体100の体軸方向に対するアーム部2の挿入角度φを略90°にしなくとも、被検体100の体軸方向(Y方向)又は体軸方向に直交する幅方向(X方向)に沿った長尺撮影を行うことができ、被検体100及び撮影者(オペレータ)の位置関係の制約をなくすことができる。
以上説明した実施形態は、上記発明の理解を容易にするために記載されたものであって、上記発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、上記発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
500…X線撮影装置、100…被検体、300…臥位撮影台、
1…アーム保持装置、1a…第1移動機構(第2の移動機構)、1b…第2移動機構(第2の移動機構)、1c…第1回転機構(第2の回転機構)、1d…第2回転機構(第2の回転機構)、
2…アーム部、3…X線検出器(X線検出手段)、4…X線管(X線照射手段)、5…高電圧発生器、6…第3回転機構(回転機構)、7…第3移動機構(移動機構)、8…画像処理部、9…表示部、
20…操作器、22…制御装置、222…アーム駆動制御部、222a…支柱移動制御部、222b…アーム回転制御部、224…X線検出器駆動制御部、224a…第1移動制御部、224b…第2移動制御部、
30…第1画像、31…第2画像、32…第3画像、33…第4画像

Claims (3)

  1. X線を照射するX線照射手段と、前記X線照射手段から照射されたX線を検出するX線検出手段と、被検体を挟んだ状態で一端と他端が対向配置されるように延在しているアーム部と、前記アーム部の延在方向中央付近を背後から支持するアーム保持装置とを有し、前記アーム部の一端及び他端に、それぞれX線の照射面及び検出面が対向するように前記X線照射手段及び前記X線検出手段が配置されているX線撮影装置において、
    前記X線検出手段は、前記アーム部の他端に、移動機構及び回転機構を介して配置されており、
    前記回転機構は、前記アーム部の他端で、前記X線検出手段を、前記アーム保持装置の立設方向である第1方向に沿って延びる第1軸、第1方向に交差する第2方向である前記被検体の体軸方向に沿って延びる第2軸、並びに第1方向及び第2方向の両方向に交差する第3方向である前記被検体の幅方向に沿って延びる第3軸の各軸周りに回転させる機構を含み、
    前記移動機構は、前記アーム部の他端で、前記X線検出手段を、前記第2方向及び前記第3方向に平行移動させる機構を含むことを特徴とするX線撮影装置。
  2. 請求項1記載のX線撮影装置において、
    前記アーム保持装置は、前記アーム部の延在方向中央付近の背後に、第2の移動機構及び回転機構を介して配置されており、
    前記第2の回転機構は、前記アーム部の延在方向中央付近の背後で、前記アーム部を、前記第1軸、前記第2軸及び前記第3軸の各軸周りに回動させる機構を含み、
    前記第2の移動機構は、前記アーム部の延在方向中央付近の背後で、前記アーム部を前記第3方向に伸縮移動させる機構を含むことを特徴とするX線撮影装置。
  3. 請求項1又は2記載のX線撮影装置において、
    前記X線検出手段は、略長方形の検出面を有する平面型X線検出器であることを特徴とするX線撮影装置。
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