JP2011244906A - 脊椎固定用骨アンカーユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数の削減を図って構造の複雑化を抑制でき、ハウジング部材に対するロッド部材の配置方向を容易に規定できることでロッド部材を容易に設置できるとともに強固に固定でき、インサート部材の構造を簡素化でき、更に、組み立て作業を容易に行うことができる、脊椎固定用骨アンカーユニットを提供する。
【解決手段】ハウジング部材13の内周には、周方向溝17が形成される。インサート部材12には、周方向溝17に係止可能な凸突起24と、先端側に凸突起24が設けられた可撓部23とが設けられる。インサート部材12は、凸突起24が周方向溝17に係止した状態でハウジング部材13に対して回転可能に保持される。インサート部材12がハウジング部材13に押し込まれて可撓部23が撓むことで、凸突起24と周方向溝17との係止が解除され、凸突起24がハウジング部材13の係合凹部18に係合する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、少なくともロッド状の部分を有して脊柱に沿って配置されるロッド部材を保持するとともに脊椎に係合した状態で配置されることで脊椎を固定する脊椎固定用骨アンカーユニットに関する。
従来より、頸椎、胸椎、腰椎といった脊椎に対して係合した状態で配置され、ロッド状の部分を有して脊柱に沿って配置されるロッド部材を保持する脊椎固定用骨アンカーユニットを用い、脊椎を固定する手術が行われている。このような手術において用いられる脊椎固定用骨アンカーユニットとして、特許文献1乃至特許文献9に開示されたものが知られている。
特許文献1乃至特許文献7に開示された脊椎固定用骨アンカーユニットには、それぞれ、骨係合部材とハウジング部材とインサート部材と固定部材とが備えられている。骨係合部材は、脊椎の椎骨に対して一端側が螺合して係合するスクリュータイプとして構成されている。ハウジング部材は、脊椎の近くに配置される側である一端側と脊椎から離れて配置される側である他端側とに開口が設けられて、それらの一端側開口と他端側開口とが連通するように構成されている。インサート部材は、ハウジング部材の内側に配置されて骨係合部材の他端側の頭部に当接するとともに前述のロッド状の部分に当接するように構成されている。そして、骨係合部材はその一端側からハウジング部材の他端側開口に挿入され、骨係合部材の一端側がハウジング部材の一端側開口から突出するように配置される。また、インサート部材及びロッド部材のロッド状の部分もハウジング部材の他端側開口から挿入される。この状態で、ハウジング部材の他端側に係合するとともにロッド状の部分をインサート部材に対して押し付けて固定する固定部材が取り付けられることで、脊椎固定用骨アンカーユニットによりロッド部材が保持されて脊椎が固定される。
尚、特許文献1乃至特許文献6に開示の脊椎固定用骨アンカーユニットでは、骨係合部材がハウジング部材の他端側開口から挿入されてその骨係合部材の頭部がハウジング部材の一端側において直接に係止して抜け止めが図られるように構成されている。一方、特許文献7に開示の脊椎固定用骨アンカーユニットでは、ハウジング部材の他端側開口から挿入された骨係合部材はインサート部材を介してハウジング部材に対して係止して抜け止めが図られるように構成されている。
特許文献8又は特許文献9に開示された脊椎固定用骨アンカーユニットにおいては、骨係合部材、ハウジング部材、及びインサート部材に加えて、ハウジング部材の一端側開口からの骨係合部材の抜け止めを図るためのリング状の部材が更に備えられている。特許文献8又は特許文献9に開示の脊椎固定用骨アンカーユニットでは、骨係合部材がその他端側に設けられた頭部からハウジング部材の一端側開口に挿入される。また、骨係合部材の頭部とともに上記のリング状の部材もハウジング部材に対して一端側開口から挿入される。そして、このリング状の部材はその周方向における一部が切り欠かれた状態に形成されており、一旦このリング状の部材を縮径させてハウジング部材の一端側開口に挿入した後に拡径させることで、リング状の部材をハウジング部材の内側の溝に一部嵌め込むように取り付ける。これにより、リング状の部材に骨係合部材の頭部が係止してハウジング部材からの骨係合部材の抜け止めが図られるように構成されている。
特許第2510476号公報 特許第3497512号公報 特表2001−501109号公報 特表2001−501110号公報 特表2001−506907号公報 米国特許出願公開第2006/0293664A1号明細書 特許第3792287号公報 特表2003−508109号公報 特表2007−502677号公報
特許文献1乃至特許文献7に開示された脊椎固定用骨アンカーユニットにおいては、固定部材を除いた部品としては、骨係合部材、ハウジング部材、及びインサート部材の3つの部品で構成されるため、部品点数を少なくすることができ、構造の簡素化を図りやすいという利点がある。そして、これらの脊椎固定用骨アンカーユニットでは、骨係合部材はその一端側からハウジング部材の他端側開口に挿入され、骨係合部材の一端側がハウジング部材の一端側開口から突出し、骨係合部材の他端側の頭部がハウジングの内側に係止するように配置される。
しかしながら、特許文献1乃至特許文献4に開示された脊椎固定用骨アンカーユニットにおいては、略円形断面に形成されたロッド状の部分に対して当接するインサート部材の他端側の端部が、平坦な面として形成されている。このため、ロッド部材の配置方向がインサート部材によって規定された状態で固定されることがないため、ロッド部材のロッド状の部分についてその位置を安定させた状態で保持することが難しい。よって、ロッド部材の配置方向を規定でき、ロッド部材をより強固に固定できる構造が望まれる。
一方、特許文献5乃至特許文献7に開示された脊椎固定用骨アンカーユニットにおいては、インサート部材におけるロッド状の部分が当接する他端側の端部には、ロッド状の部分の外周の一部に沿って湾曲した面が形成されている。これにより、ロッド部材の配置方向をインサート部材に対しては規定することができる。しかしながら、特許文献5に開示の脊椎固定用骨アンカーユニットでは、インサート部材をハウジング部材に対して位置決めする機構が設けられていないため、インサート部材を介してハウジング部材に対するロッド部材の配置方向を規定することが難しい。このため、ハウジング部材におけるロッド部材が貫通した状態で配置される箇所に対してロッド部材の配置を一致させるようにロッド部材の配置方向を規定することが難しく、ロッド部材を設置する作業が困難となってしまう。
尚、特許文献6又は特許文献7に開示された脊椎固定用骨アンカーユニットでは、インサート部材をハウジング部材に対して位置決めする位置決め機構が設けられている。しかしながら、特許文献6に開示の脊椎固定用骨アンカーユニットにおける上記位置決め機構は、インサート部材の外周の所定箇所に加工された微細で複雑な形状のバネ突起部が、ハウジング部材に形成された孔に対して内側から係止することで位置決めする構造として構成されている。このため、インサート部材の形状の複雑化を招いてしまい、製造コストの上昇を招いてしまう。更には、微細で複雑な形状のバネ突起部をハウジング部材の孔に内側から係止させることが必要なため、脊椎固定用骨アンカーユニットの組み立て作業が難しくなってしまうという問題がある。
また、特許文献7に開示の脊椎固定用骨アンカーユニットにおける上記位置決め機構は、インサート部材の外周の所定箇所に形成された穴に対して、ハウジング部材の壁部の一部において穴状に凹んで薄肉化した部分として形成されたクリンプボアを外側からかしめて圧着させることで位置決めする構造として構成されている。このため、インサート部材に形成された穴をハウジング部材の内側でクリンプボアが形成された所定の位置に位置合わせすることが必要となり、更には、かしめ作業も必要となる。従って、脊椎固定用骨アンカーユニットの組み立て作業が難しくなってしまうとともに、組み立てに要する工数が増大して組み立てコストの上昇を招いてしまうという問題がある。尚、特許文献7に開示の脊椎固定用骨アンカーユニットでは、上記のように、ハウジング部材の一部がかしめられてインサート部材に圧着されるため、ハウジング部材における他の部分やハウジング部材以外の構成要素が変形してしまい、性能が損なわれてしまう虞もある。また、特許文献7に開示の脊椎固定用骨アンカーユニットでは、ハウジング部材に対して、インサート部材に圧着させるための特殊な形状を加工する必要もあるため、ハウジング部材の形状の複雑化を招いてしまい、製造コストの上昇も招いてしまうことになる。
また、特許文献8又は特許文献9に開示された脊椎固定用骨アンカーユニットにおいては、骨係合部材がその他端側に設けられた頭部からハウジング部材の一端側開口に挿入される。このため、これらの脊椎固定用骨アンカーユニットでは、骨係合部材、ハウジング部材、及びインサート部材に加え、前述したように、骨係合部材の抜け止め用のリング状の部材が更に必要となる。これにより、部品点数が増大し、構造の複雑化を招いてしまい易いという問題がある。また、リング状の部材を取り付けるための特殊な構造をハウジング部材に形成する必要があり、ハウジング部材の構造の複雑化も招いてしまい易い。さらに、骨係合部材とともにハウジング部材の一端側にリング状の部材を挿入し、このリング状の部材をハウジング部材の内側に取り付ける作業が必要となるため、脊椎固定用骨アンカーユニットの組み立て作業が難しくなってしまうという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、部品点数の削減を図って構造の複雑化を抑制でき、ハウジング部材に対するロッド部材の配置方向を容易に規定できることでロッド部材を容易に設置できるとともに強固に固定でき、インサート部材の構造を簡素化でき、更に、組み立て作業を容易に行うことができる、脊椎固定用骨アンカーユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1発明に係る脊椎固定用骨アンカーユニットは、少なくともロッド状の部分を有して脊柱に沿って配置されるロッド部材を保持するとともに脊椎に係合した状態で配置されることで脊椎を固定する脊椎固定用骨アンカーユニットであって、脊椎の椎骨に対して一端側が係合する骨係合部材と、一端側で開口する一端側開口と他端側で開口して前記一端側開口に連通する他端側開口とが設けられるとともに、前記骨係合部材がその一端側から前記他端側開口に挿入されて当該骨係合部材における他端側の端部に設けられた頭部が前記一端側開口の内側に対して係止するハウジング部材と、前記ハウジング部材に対して前記他端側開口から挿入されて内側に配置され、一端側の少なくとも一部が前記頭部に当接するとともに、前記ロッド状の部分の外周の一部に沿って湾曲した凹み面を有して当該凹み面にて前記ロッド状の部分に当接するロッド座部が他端側に設けられたインサート部材と、前記骨係合部材が椎骨に係合するとともに前記他端側開口から挿入された前記ロッド部材の前記ロッド状の部分が前記ロッド座部に当接するように配置された状態で、前記ハウジング部材の他端側に係合するとともに前記ロッド状の部分を前記インサート部材に対して押し付けて固定する固定部材と、を備えている。そして、第1発明に係る脊椎固定用骨アンカーユニットは、前記ハウジング部材の内周には、周方向に沿って延びるように形成された周方向溝が形成され、前記インサート部材には、外側に向かって凸状に突出して形成されるとともに前記周方向溝に係止可能な凸突起と、片持ち状に突出して形成されて先端側に前記凸突起が設けられるとともに弾性変形して撓み可能な可撓部と、が設けられ、前記インサート部材は、前記凸突起が前記周方向溝に係止した状態で前記ハウジング部材に対して回転可能に保持され、前記ハウジング部材には、前記他端側開口の一部を構成するとともに当該ハウジング部材の側面にて前記ロッド部材が貫通した状態で配置されるように開放形成された開放領域と、当該ハウジング部材の内周に形成されて前記凸突起に係合可能に凹み形成された係合凹部と、が設けられ、前記インサート部材の前記ハウジング部材に対する相対的な回転動作が行われることで、前記凸突起が前記開放領域から前記周方向溝に対して挿入され、前記インサート部材が前記ハウジング部材に押し込まれて前記可撓部が撓むことで、前記開放領域から挿入されて前記周方向溝に対して係止した前記凸突起と前記周方向溝との係止が解除され、前記可撓部が撓んだ後に弾性回復することで、前記凸突起が前記係合凹部に係合することを特徴とする。
この発明によると、脊椎固定用骨アンカーユニットが、固定部材を除いた部品としては、骨係合部材、ハウジング部材、及びインサート部材の3つの部品で構成され、骨係合部材の抜け止め用のリング状の部材を設ける必要がない。このため、部品点数を少なくすることができ、構造の簡素化を図ることができる。
また、本発明の脊椎固定用骨アンカーユニットによると、インサート部材におけるロッド状の部分が当接する他端側の端部には、ロッド状の部分の外周の一部に沿って湾曲した凹み面を有するロッド座部が形成されている。これにより、ロッド部材の配置方向をインサート部材に対して規定することができる。更に、インサート部材には、外側に向かって凸状に突出する凸突起が形成され、インサート部材のハウジング部材に対する相対的な回転動作によって、ハウジング部材の内周に形成された周方向溝に対して開放領域から凸突起が挿入される。そして、開放領域から挿入された凸突起が周方向溝に係止した状態では、インサート部材がハウジング部材の周方向に回転可能に保持される。更に、インサート部材がハウジング部材に対して押し込まれて可撓部が撓むとともにその後に弾性回復することで、周方向溝と凸突起との係止が解除されてこの凸突起がハウジング部材内周の係合凹部に係合する。これにより、インサート部材をハウジング部材に対して容易に位置決めして配置することができる。よって、ハウジング部材における開放領域に対してロッド部材の配置を一致させるようにロッド部材の配置方向を容易に規定することができるため、ロッド部材を容易に設置でき、更に、ロッド部材をロッド座部において強固に固定することができる。また、上記のように、インサート部材の凸突起をハウジング部材の周方向溝に挿入して係止させた状態でそのまま回転させ、インサート部材をハウジング部材に対して押し込むことで、インサート部材を設置できる。このため、脊椎固定用骨アンカーユニットの組み立て作業を容易に行うことができ、組み立てに要する工数の増大を抑制して組み立てコストの低減を図ることができる。また、インサート部材にはロッド座部と可撓部の先端側の凸突起とを設けるだけでよく、インサート部材の形状の複雑化を招くことを防止できる。このため、インサート部材の構造の簡素化を図れ、製造コストの低減を図ることができる。
従って、本発明によると、部品点数の削減を図って構造の複雑化を抑制でき、ハウジング部材に対するロッド部材の配置方向を容易に規定できることでロッド部材を容易に設置できるとともに強固に固定でき、インサート部材の構造を簡素化でき、更に、組み立て作業を容易に行うことができる、脊椎固定用骨アンカーユニットを提供することができる。
第2発明に係る脊椎固定用骨アンカーユニットは、第1発明の脊椎固定用骨アンカーユニットにおいて、前記可撓部は、一対設けられて、前記ロッド座部の両側に配置され、前記凸突起は、一対設けられて、一対の前記可撓部のそれぞれにおける外側の側面に設けられていることを特徴とする。
この発明によると、凸突起は、一対設けられ、一対の可撓部のそれぞれの外側の側面に設けられる。このため、インサート部材の外周とハウジング部材の内周との間のクリアランス(隙間)の余裕が比較的に大きく設定されている場合であっても、インサート部材をハウジング部材に押し込むときに、インサート部材が傾いてしまうことを抑制して、安定した姿勢のままインサート部材を押し込むことができる。よって、インサート部材の外周とハウジング部材の内周との間のクリアランスの設定の自由度を高めることができる。
第3発明に係る脊椎固定用骨アンカーユニットは、第1発明又は第2発明の脊椎固定用骨アンカーユニットにおいて、前記周方向溝は、前記ハウジング部材において、前記他端側開口から前記一端側開口へと向かう前記骨係合部材の挿入方向に対して垂直な面と平行に延びるように形成されていることを特徴とする。
この発明によると、周方向溝が、骨係合部材の挿入方向に垂直な面と平行に延びるように形成される。このため、凸突起を周方向溝に係止させてインサート部材をハウジング部材に対して回転させる際に、インサート部材がハウジング部材に対して傾いてしまうことを抑制することができる。これにより、凸突起と周方向溝との係止を解除してインサート部材をハウジング部材に押し込む際に、インサート部材をハウジング部材に対して安定した姿勢のまま押し込むことができ、組み立て作業を更に容易に行うことができる。
第4発明に係る脊椎固定用骨アンカーユニットは、第3発明の脊椎固定用骨アンカーユニットにおいて、前記固定部材は、外周に雄ネジ部分が形成されるとともに、前記ハウジング部材の内周に形成された雌ネジ部分に前記雄ネジ部分にて螺合するスクリュー部材として設けられ、前記周方向溝は、前記垂直な面に平行に延びるとともに、前記雌ネジ部分の螺旋方向又はその延長方向に対して連続して延びるように形成されていることを特徴とする。
この発明によると、周方向溝が、骨係合部材の挿入方向に垂直な面と平行に延びるとともに、固定部材が螺合する雌ネジ部分の螺旋方向又はその延長方向に対して連続して延びるように形成されている。このため、雌ネジ部分の加工の際に、雌ネジ部分を加工する工具を利用して、そのまま周方向溝の加工を行うことができ、雌ネジ部分の加工工程と周方向溝の加工工程とを連続的に短時間で容易に行うことができる。これにより、ハウジング部材の製造工程の効率化を図ることができる。
第5発明に係る脊椎固定用骨アンカーユニットは、第2発明の脊椎固定用骨アンカーユニットにおいて、前記固定部材は、外周に雄ネジ部分が形成されるとともに、前記ハウジング部材の内周に形成された雌ネジ部分に前記雄ネジ部分にて螺合するスクリュー部材として設けられ、前記インサート部材において前記ハウジング部材に挿入される方向である当該インサート部材の軸方向における一対の前記凸突起の位置が、前記雌ネジ部分のピッチに対応してずれるように配置され、前記周方向溝が、前記雌ネジ部分の螺旋方向又はその延長方向において連続して延びる螺旋状に形成されていることを特徴とする。
この発明によると、一対の凸突起のインサート部材軸方向における位置が、固定部材が螺合する雌ネジ部分のピッチに対応してずれるように配置されている。このため、雌ネジ部分の加工の際に、そのまま周方向溝の加工を行うことができ、雌ネジ部分の加工工程と周方向溝の加工工程とを連続的に短時間で容易に行うことができる。これにより、ハウジング部材の製造工程の効率化を図ることができる。
本発明によると、部品点数の削減を図って構造の複雑化を抑制でき、ハウジング部材に対するロッド部材の配置方向を容易に規定できることでロッド部材を容易に設置できるとともに強固に固定でき、インサート部材の構造を簡素化でき、更に、組み立て作業を容易に行うことができる、脊椎固定用骨アンカーユニットを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る脊椎固定用骨アンカーユニットが脊椎を固定するために用いられている状態を示す図である。 図1に示す脊椎固定用骨アンカーユニットについて固定部材以外の構成要素が組み立てられた状態を示す正面図及び側面図である。 図2に示す脊椎固定用骨アンカーユニットの断面図である。 図2に示す脊椎固定用骨アンカーユニットについてロッド部材を保持した状態を示す断面図である。 図4に示す脊椎固定用骨アンカーユニット及びロッド部材についての分解斜視図である。 図5に示す脊椎固定用骨アンカーユニットにおける固定部材以外の構成要素を分解した状態で示す分解斜視図である。 図6に示す脊椎固定用骨アンカーユニットのハウジング部材の平面図、正面図、及び側面図である。 図7に示すハウジング部材の断面図である。 図6に示す脊椎固定用骨アンカーユニットのインサート部材の平面図、正面図、側面図、及び断面図である。 図2に示す脊椎固定用骨アンカーユニットの組み立て工程を説明するための斜視図である。 図2に示す脊椎固定用骨アンカーユニットの組み立て工程を説明するための一部切欠き断面図である。 本発明の第2実施形態に係る脊椎固定用骨アンカーユニットにおけるハウジング部材の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る脊椎固定用骨アンカーユニットにおけるインサート部材の斜視図である。 図12に示すインサート部材の正面図、左右側面図、及び断面図である。 本発明の第2実施形態に係る脊椎固定用骨アンカーユニットにおける固定部材を除く構成要素についての組み立て工程を説明するための一部切欠き断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。尚、本発明は、少なくともロッド状の部分を有して脊柱に沿って配置されるロッド部材を保持するとともに脊椎に係合した状態で配置されることで脊椎を固定する脊椎固定用骨アンカーユニットに関して広く適用することができるものである。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る脊椎固定用骨アンカーユニット1が、脊柱100を構成する脊椎(以下、「脊椎100」という)を固定するために用いられている状態を例示する図である。尚、図1では、胸椎である脊椎100及び脊椎固定用骨アンカーユニット1(以下、単に「骨アンカーユニット1」ともいう)等の部材のみを図示している。
図1に示すように、脊椎100を固定する手術においては、脊椎100の椎骨100aにそれぞれ係合した状態で骨アンカーユニット1が複数配置される。そして、ロッド状の部分101aを有する丸棒状に形成されたロッド部材101が脊柱100に沿って配置され、各骨アンカーユニット1に保持される。ロッド部材101は、例えば、脊柱100に沿ってその両側にそれぞれ配置され、両ロッド部材101はコネクタ102で連結される。そして、ロッド部材101の一方と脊椎100とには複数本のワイヤ103が巻き掛けられ、このワイヤ103を締め付けることで脊椎100に対してロッド部材101に沿わせる方向の矯正力が付与される。
尚、本実施形態では、ロッド部材101が長手方向の全長に亘ってロッド状の部分101aを有するように構成されているが、必ずしもこの通りでなくてもよい。ロッド部材としては、全長に亘ってロッド状の部分を有する形態に限らず、部分的にロッド状の部分を有するものでもよく、例えば、両端側に平板状のプレート部分を有する部材にロッド状の部分が設けられているものであってもよい。
次に、本実施形態に係る脊椎固定用骨アンカーユニット1を説明する。図2は、骨アンカーユニット1について後述のセットスクリュー10以外の構成要素が組み立てられた状態を示す正面図(図2(a))及び側面図(図2(b))である。図3は、図2(a)のA−A線矢視位置での断面図(図3(a))、及び、図2(b)のB−B線矢視位置での断面図(図3(b))である。図4は、ロッド部材101を保持した状態を示す骨アンカーユニット1の断面図であって、図3(a)の断面に対応する断面を示す断面図(図4(a))、及び、図3(b)の断面に対応する断面を示す断面図(図4(b))である。図5は、図4に示す骨アンカーユニット1及びロッド部材101の分解斜視図である。尚、図5では、図1に示すロッド部材101とは異なり、長さが短い状態のロッド部材101を例示している。
図2乃至図5に示すように、骨アンカーユニット1は、セットスクリュー10、骨スクリュー11、インサート部材12、及びハウジング部材13の3つの部品を備えて構成されている。そして、骨アンカーユニット1は、脊椎100を固定する手術の際には、前述のように、ロッド部材101とともに用いられる。尚、以下の説明では、各構成要素において、脊椎100の近く又は脊椎100内に配置される側を一端側として、脊椎100から離れて配置される側を他端側として説明する。
図6は、図5に示す骨アンカーユニット1におけるセットスクリュー10以外の構成要素を分解した状態で示す分解斜視図である。図2乃至図6に示すように、骨スクリュー11は、一端側にスクリュー部11aが設けられ、他端側の端部には頭部11bが設けられている。スクリュー部11aは、椎骨100aに螺合して係合する雄ネジ部として設けられている。頭部11bは、頭頂部分が平坦に形成されるとともに、外周が球状面の一部を成すように形成され、スクリュー部11aの他端側と一体に設けられている。これにより、骨スクリュー11は、脊椎100の椎骨100aに一端側が係合する本実施形態の骨係合部材を構成している。尚、頭部11bの平坦な頭頂部分には、手術器具としてのドライバー(図示せず)の先端部と係合する係合穴11cが開口するように形成されている。尚、係合穴11cは、例えば、六角穴として設けられる。
図7は、ハウジング部材13の平面図(図7(a))、正面図(図7(b))、及び側面図(図7(c))である。図8は、図7(b)のD−D線矢視位置での断面図(図8(a))、及び図7(c)のE−E線矢視位置での断面図(図8(b))である。尚、図7及び図8は、骨アンカーユニット1として組み立てられる前の状態におけるハウジング部材13を示したものである。
図7及び図8に示すように、ハウジング部材13は、他端側が二股に分かれた構造の筒状に形成されており、一端側で開口する一端側開口14と他端側で開口する他端側開口15とが設けられている。これらの一端側開口14と他端側開口15とは、ハウジング部材13の中空の内部で連通している。そして、一端側開口14は、ハウジング部材13の一端側の端部で円形状に開口する孔として形成されている。
一方、他端側開口15は、ハウジング部材13における他端側の端部から互いに対向する側面部分のそれぞれに亘って開口するよう形成されている。このような他端側開口15が形成されることで、ハウジング部材13の他端側には二股に分かれた形状の二股部分20が設けられている。尚、他端側開口15における二股部分20の間は、他端側開口15の一部を構成するとともにハウジング部材13の側面にてロッド部材101のロッド状の部分101aが貫通した状態で配置されるように開放形成された開放領域19として構成されている。また、二股部分20が連続する部分はロッド状の部分101aの外周に対応する半円形状に形成されている。
ハウジング部材13に対しては、図6において矢印Cで示すように、骨スクリュー11がその一端側から他端側開口15に挿入される。そして、このようにハウジング部材13に挿入された骨スクリュー11は、図3乃至図5に示すように、その頭部11bがハウジング部材13の一端側開口14の内側に対して係止するように構成されている。この状態では、骨スクリュー11のスクリュー部11aは、ハウジング部材13の一端側開口14から突出した状態で配置されることになる。
そして、骨スクリュー11の頭部11bが他端側開口15から挿入されてハウジング部材13の内側に配置可能なように、ハウジング部材13の内周の直径寸法D1(図4(a)において両端矢印D1で示す直径寸法)は、頭部11bの直径寸法D2(図4(a)において両端矢印D2で示す直径寸法)よりも少し大きく設定されている。そして、頭部11bが一端側開口14の内側に対して係止するように、一端側開口14の縁部分の内側における内周の直径寸法は、頭部11bの直径寸法D2よりも少し小さく設定されている。尚、ハウジング部材13における一端側開口14の縁部分の内周には、頭部11bが係止した際に頭部11bの周囲に沿うように当接する曲面部分14aが形成されている(図8参照)。
また、ハウジング部材13には、雌ネジ部分16、周方向溝17、係合凹部18、把持用穴21、等が設けられている。雌ネジ部分16は、ハウジング部材13における二股部分20の内周に形成され、ロッド状の部分101aを固定するためのセットスクリュー10に螺合する部分として設けられている(図4参照)。この雌ネジ部分16は、図4(b)及び図8に示すように、ネジ溝の断面形状(雌ネジ部分16の螺旋中心を含む面における断面の形状)が一端側から他端側に向かって外側に傾斜して傾くように形成されている。
周方向溝17は、雌ネジ部分16と同様に、ハウジング部材13における二股部分20の内周において、周方向に沿って延びるように形成されている。この周方向溝17は、二股部分20を構成するように一対で設けられた壁部のそれぞれの内周に対して1つずつ設けられており、各周方向溝17の長手方向(周方向溝17が延びる方向)の両端部において溝断面がそれぞれ開放領域19に対して開口するように形成されている。そして、周方向溝17は、後述するインサート部材12における凸突起24が開放領域19から挿入されて係止可能な溝として設けられている。
また、周方向溝17は、ハウジング部材13において、他端側開口15から一端側開口14へと向かう骨スクリュー11の挿入方向に対して垂直な面(即ち、雌ネジ部分16の螺旋中心に対して垂直な面)と平行に延びるように形成されている。そして、周方向溝17は、ハウジング部材13において、雌ネジ部分16に対して一端側に配置されている。また、周方向溝17は、雌ネジ部分16の螺旋方向に対して又はその螺旋方向の延長方向に対して連続して延びるように形成されている。尚、この周方向溝17については、雌ネジ部分16の加工の際に雌ネジ部分16の加工対象領域から工具を逃がすための逃げ加工の領域を兼ねさせるように構成することもできる。
係合凹部18は、ハウジング部材13における二股部分20の内周において、穴状に凹むように(ハウジング部材13の内周に対して径方向外側に向かって凹むように)形成されている。そして、係合凹部18は、二股部分20を構成するように一対で設けられた壁部のそれぞれの内周に対して1つずつ配置されるように一対設けられており、ハウジング部材13において、周方向溝17に対して一端側に配置されている。また、各係合凹部(18、18)は、ハウジング部材13の内周において、周方向溝17の一端側で段状に凹むように形成されている。これにより、各係合凹部(18、18)は、後述のインサート部材12における各凸突起(24、24)にそれぞれ係合可能に凹み形成された部分として設けられている。
尚、把持用穴21は、二股部分20を構成するように一対で設けられた壁部のそれぞれの外側において、内側に向かって凹み形成された穴として設けられている。この把持用穴21は、脊椎100を固定する手術の際に骨アンカーユニット1をハウジング部材13にて所定の器具によって把持するために用いられる。
図9は、インサート部材12の平面図(図9(a))、正面図(図9(b))、側面図(図9(c))、及び図9(a)のF−F線矢視位置での断面図(図9(d))である。図3乃至図6、及び図9に示すように、インサート部材12は、ハウジング部材13に対して他端側開口15から挿入されてこのハウジング部材13の内側に配置される。尚、インサート部材12の外周側面は、後述の可撓部23及び凸突起24を除いて、円筒の外周側面と同様の形状に形成されている。そして、インサート部材12は、この外周側面においてハウジング部材13の内周に摺接しながら挿入されるように構成されている。尚、インサート部材12がハウジング部材13の内側に容易に挿入されて配置可能なように、インサート部材12の外周側面の直径寸法は、ハウジング部材13の内周の直径寸法D1よりも少し小さい寸法となるように設定されている。
また、インサート部材12は、一端側が骨スクリュー11の頭部11bに当接するとともに、ロッド部材101のロッド状の部分101aに当接するロッド座部22が他端側に設けられている。ロッド座部22は、当接するロッド状の部分101aの外周の一部に沿って湾曲した凹み面22a(図9参照)を有している。そして、この凹み面22aは、ロッド状の部分101aが嵌め込まれるように配置される滑らかに湾曲した溝状の面として形成されている。
また、ロッド座部22の凹み面22aにおけるロッド状の部分101aが嵌め込まれる部分を構成する曲面の直径寸法D3(図9(b)において両端矢印D3で示す直径寸法)は、ロッド状の部分101aの直径寸法と同じ寸法又は少し小さい寸法に設定されている。これにより、インサート部材12に対して、ロッド座部22においてロッド状の部分101aが強固に固定されるように構成されている。尚、凹み面22aにおいてロッド状の部分101aが嵌め込まれる部分に対して滑らかに連続するとともにその両側に配置された部分は、ロッド状の部分101aが嵌め込まれる部分よりも曲率半径の大きい曲面として又は平坦な面として形成されている。これにより、ロッド座部22に対してロッド状の部分101aを容易に嵌め込むことができるように構成されている。
また、インサート部材12には、上記のロッド座部22に加えて更に、一対の可撓部(23、23)、一対の凸突起(24、24)、頭部当接面25、貫通孔26、等が設けられている。頭部当接面25は、インサート部材12の一端側における骨スクリュー11の頭部11bに当接する部分として設けられている。そして、この頭部当接面25は、インサート部材12において、頭部11bの外形に沿ったほぼ球状面の一部を成すように凹み形成されている。
貫通孔26は、インサート部材12の中心部分を一端側から他端側にかけて貫通するように、即ち、頭部当接面25からロッド座部22にかけて貫通するように形成された円形断面の孔として設けられている。このため、凹み面22aの中央部分と頭部当接面25の中央部分には、円形の貫通孔が開口するように構成されている。脊椎100を固定する手術の際には、骨スクリュー11がハウジング部材13に挿入されて頭部11bがハウジング部材13の内側に配置されるとともにインサート部材12が頭部11bに対して頭部当接面25にて当接した状態で、前述した手術器具としてのドライバーの先端部が貫通孔26に挿入されることになる。そして、インサート部材12の貫通孔26を介して挿入されたこのドライバーの先端部が骨スクリュー11の係合穴11cに係合することになる。この状態で、骨スクリュー11が椎骨100aに係合させるための骨スクリュー11の回転操作が行われることになる。
一対の可撓部(23、23)は、インサート部材12において、片持ち状に突出して形成されて先端側に後述の凸突起24が設けられるとともに弾性変形して撓み可能な部分として形成されている。そして、一対で設けられた各可撓部(23、23)は、ロッド座部22の両側にそれぞれ配置されている。また、各可撓部(23、23)における外側の側面には、曲面状に切り欠かれるように凹み形成された凹み部23aが形成されている。このような凹み部23aが設けられていることで、各可撓部(23、23)は、その凹み部23aに対応する箇所で断面積が減少して剛性が小さくなるように形成されている。これにより、各可撓部(23、23)は、撓んで弾性変形し易くなるように構成されている。
一対の凸突起(24、24)は、インサート部材12において、一対の可撓部(23、23)のそれぞれにおける外側の側面に設けられている。この各凸突起(24、24)は、各可撓部(23、23)において、外側に向かって凸状に突出して形成されている。そして、各凸突起(24、24)は、ハウジング部材13の周方向溝17に係止可能に構成されている。これにより、インサート部材12は、凸突起24が周方向溝17に係止した状態でハウジング部材13に対して回転可能に保持されるように構成されている。
セットスクリュー10は、骨スクリュー11が椎骨100aに係合するとともにハウジング部材13の他端側開口15から挿入されたロッド部材101のロッド状の部分101aがインサート部材12のロッド座部22に当接するように配置された状態で、ハウジング部材13に対して取り付けられる。そして、セットスクリュー10は、上記の状態においてハウジング部材13の他端側に係合するとともにロッド状の部分101aをインサート部材12のロッド座部22に対して押し付けて固定する本実施形態の固定部材を構成している。
また、セットスクリュー10は、外周に雄ネジ部分10aが形成されるとともに、ハウジング部材13の内周の雌ネジ部分16に対して上記雄ネジ部分10aにて螺合するスクリュー部材として設けられている。尚、前述のように、ハウジング部材13の雌ネジ部分16は、ネジ溝の断面形状が一端側から他端側に向かって外側に傾斜して傾くように形成されている。そして、セットスクリュー10は、上記のように、ハウジング部材13の他端側開口15から挿入されて雌ネジ部分16に螺合して係合する雄ネジ部分10aを備えて構成されている。このように、雌ネジ部分16のネジ溝と雄ネジ部分10aのネジ山とが一端側から他端側に向かって外側に傾斜するように形成されているため、二股部分20の内周において螺合するセットスクリュー10がハウジング部材13に対してより強固に固定されることになる。
脊椎100を固定する手術においては、骨スクリュー11、ハウジング部材13、インサート部材12が、図2及び図3に示すように事前に組み立てられた状態の骨アンカーユニット1が用いられる。図10は、骨アンカーユニット1における構成要素(11、12、13)を図2及び図3に示す状態に組み立てる組み立て工程を説明するための斜視図であり、図11は、同組み立て工程を説明するための一部切欠き断面図である。
骨アンカーユニット1における構成要素(11、12、13)の組み立てに際しては、まず、骨スクリュー11がその一端側のスクリュー部11aからハウジング部材13の他端側開口15に挿入される。そして、スクリュー部11aがハウジング部材13の一端側開口14から突出した状態で、骨スクリュー11の頭部11bがハウジング部材13の内部に配置される。このとき、頭部11bは、ハウジング部材13における一端側開口14の縁部分の内周に係止する状態になるまで、ハウジング部材13の内部に挿入される。
ハウジング部材13の内側に骨スクリュー11の頭部11bが係止した状態で、図10(a)及び図11(a)に示すように、インサート部材12が、ハウジング部材13に対してその他端側開口15から挿入される。このとき、インサート部材12は、ハウジング部材13に対して、他端側開口15の開放領域19に一対の可撓部(23、23)が対向した姿勢で挿入される。
一対の凸突起(24、24)が開放領域19に対向した状態でインサート部材12がハウジング部材13に対して挿入されると、インサート部材12は、図10(b)及び図11(b)に示す状態に位置することになる。即ち、インサート部材12は、開放領域19において、一対の凸突起(24、24)が周方向溝17の側方に配置された状態に位置することになる。
図10(b)及び図11(b)に示す状態になると、次いで、インサート部材12のハウジング部材13に対する相対的な回転動作が行われことで、各凸突起(24、24)が開放領域19から周方向溝17に対して挿入される。これにより、各凸突起(24、24)がそれぞれ周方向溝17に対して係止した状態となる。そして、図10(c)及び図11(c)に示すように、各凸突起(24、24)が周方向溝17に係止した状態で、ロッド座部22の凹み面22aが開放領域19に並んで配置された状態となるまで、インサート部材12がハウジング部材13に対して回転されることになる。尚、図10(c)及び図11(c)に示すように凹み面22aが開放領域19に並んだ状態では、周方向溝17に係止された各凸突起(24、24)は、各係合凹部(18、18)の他端側にそれぞれ配置されている。
図10(c)及び図11(c)に示す状態になると、次いで、インサート部材12がハウジング部材13に対してその一端側に向かって押し込まれる。この押し込み動作により、ハウジング部材13からインサート部材12に対して、各凸突起(24、24)を内側に向かって付勢する力が作用することになる。これにより、各可撓部(23、23)がインサート部材12の内側に向かって撓むように弾性変形することになる。そして、各可撓部(23、23)が撓むことで、周方向溝17に係止した各凸突起(24、24)と周方向溝17との係止が解除されることになる。
上記のように、各凸突起(24、24)と周方向溝17との係止が解除された状態で更にインサート部材12がハウジング部材13に対して押し込まれると、図10(d)及び図11(d)に示すように、各凸突起(24、24)が各係合凹部(18、18)に対応する位置まで移動することになる。そして、各可撓部(23、23)が撓んだ後に弾性回復することで、各凸突起(24、24)が各係合凹部(18、18)に係合することになる。これにより、骨アンカーユニット1における骨スクリュー11、ハウジング部材13、及びインサート部材12が、図2及び図3に示す状態に組み立てられる組み立て作業が完了することになる。
脊椎100を固定する手術が行われる際には、前述のように、骨アンカーユニット1の構成要素(11、12、13)が図2及び図3に示す状態に事前に組み立てられた状態で用いられる。そして、脊椎100を固定する手術の際には、手術を行う術者は、図示しないドライバーの先端部をインサート部材12の貫通孔26を介して骨スクリュー11の係合穴11cに対して挿入する。そして、術者は、係合穴11cに挿入して係合させたドライバーを回転操作し、骨スクリュー11を脊椎100の椎骨100aに螺合して係合させる。更に、術者は、ハウジング部材13の他端側開口15からロッド部材101のロッド状の部分101aを挿入し、このロッド状の部分101aをインサート部材12のロッド座部22の凹み面22aに当接するように配置する。
尚、上記の状態では、骨スクリュー11が頭部11bにてハウジング部材13の内側に係止している。そして、インサート部材12は、その周囲においてハウジング部材13の内周に支持されるとともに、凸突起24にてハウジング部材13の係合凹部18に係合して位置決めされ、頭部当接面25にて頭部11bに嵌まり込んで支持された状態となっている。更に、インサート部材12は、ロッド座部22の凹み面22aにてロッド状の部分101aをハウジング部材13に対して位置決めした状態で保持することになる。この状態で、術者は、図4(b)に示すように、セットスクリュー10をハウジング部材13の他端側の雌ネジ部分16に螺合させて係合させることで取り付ける。
上記のようにセットスクリュー10が雌ネジ部分16に対して係合してハウジング部材13に対して固定されることにより、ロッド状の部分101aがインサート部材12のロッド座部22に押し付けられて固定される。即ち、ロッド座部22に嵌まり込んだロッド状の部分101aが、セットスクリュー10がハウジング部材13に固定される締結力によって、セットスクリュー10の一端側の端面からロッド座部22に向かって押し付けられ、セットスクリュー10とインサート部材12との間で固定される。更に、インサート部材12は、外周をハウジング部材13で支持されるとともに骨スクリュー11の頭部11bに対して頭部当接面25にて嵌まり込んだ状態でハウジング部材13において固定されている。そして、骨スクリュー11は、頭部11bにてハウジング部材13の一端側開口14の内側の縁部分に係止して固定された状態となっている。このように、骨スクリュー11、ハウジング部材13、インサート部材12、セットスクリュー10が協働して作動する骨アンカーユニット1によって、ロッド部材101が強固に保持されるとともに脊椎100が固定されることになる。
以上説明した本実施形態によると、骨アンカーユニット1が、セットスクリュー10を除いた部品としては、骨スクリュー11、ハウジング部材13、及びインサート部材12の3つの部品で構成され、特許文献8又は特許文献9に開示された骨アンカーユニットのような骨係合部材の抜け止め用のリング状の部材を設ける必要がない。このため、骨アンカーユニット1によると、部品点数を少なくすることができ、構造の簡素化を図ることができる。
また、骨アンカーユニット1によると、インサート部材12におけるロッド状の部分101aが当接する他端側の端部には、ロッド状の部分101aの外周の一部に沿って湾曲した凹み面22aを有するロッド座部22が形成されている。これにより、ロッド部材101の配置方向をインサート部材12に対して規定することができる。更に、インサート部材12には、外側に向かって凸状に突出する凸突起24が形成され、インサート部材12のハウジング部材13に対する相対的な回転動作によって、ハウジング部材13の内周に形成された周方向溝17に対して開放領域19から凸突起24が挿入される。そして、開放領域19から挿入された凸突起24が周方向溝17に係止した状態では、インサート部材12がハウジング部材13の周方向に回転可能に保持される。更に、インサート部材12がハウジング部材13に対して押し込まれて可撓部23が撓むとともにその後に弾性回復することで、周方向溝17と凸突起24との係止が解除されてこの凸突起24がハウジング部材13の内周の係合凹部18に係合する。これにより、インサート部材12をハウジング部材13に対して容易に位置決めして配置することができる。よって、ハウジング部材13における開放領域19に対してロッド部材101の配置を一致させるようにロッド部材101の配置方向を容易に規定することができるため、ロッド部材101を容易に設置でき、更に、ロッド部材101をロッド座部22において強固に固定することができる。また、上記のように、インサート部材12の凸突起24をハウジング部材13の周方向溝17に挿入して係止させた状態でそのまま回転させ、インサート部材12をハウジング部材13に対して押し込むことで、インサート部材12を設置できる。このため、骨アンカーユニット1の組み立て作業を容易に行うことができ、組み立てに要する工数の増大を抑制して組み立てコストの低減を図ることができる。また、インサート部材12にはロッド座部22と可撓部23の先端側の凸突起24とを設けるだけでよく、インサート部材12の形状の複雑化を招くことを防止できる。このため、インサート部材12の構造の簡素化を図れ、製造コストの低減を図ることができる。
従って、本発明によると、部品点数の削減を図って構造の複雑化を抑制でき、ハウジング部材13に対するロッド部材101の配置方向を容易に規定できることでロッド部材101を容易に設置できるとともに強固に固定でき、インサート部材12の構造を簡素化でき、更に、組み立て作業を容易に行うことができる、脊椎固定用骨アンカーユニット1を提供することができる。
また、骨アンカーユニット1によると、凸突起24は、一対設けられ、一対の可撓部(23、23)のそれぞれの外側の側面に設けられる。このため、インサート部材12の外周とハウジング部材13の内周との間のクリアランス(隙間)の余裕が比較的に大きく設定されている場合であっても、インサート部材12をハウジング部材13に押し込むときに、インサート部材12が傾いてしまうことを抑制して、安定した姿勢のままインサート部材12を押し込むことができる。よって、インサート部材12の外周とハウジング部材13の内周との間のクリアランスの設定の自由度を高めることができる。
また、骨アンカーユニット1によると、周方向溝17が、骨スクリュー11の挿入方向に垂直な面と平行に延びるように形成される。このため、凸突起24を周方向溝17に係止させてインサート部材12をハウジング部材13に対して回転させる際に、インサート部材12がハウジング部材13に対して傾いてしまうことを抑制することができる。これにより、凸突起24と周方向溝17との係止を解除してインサート部材12をハウジング部材13に押し込む際に、インサート部材12をハウジング部材13に対して安定した姿勢のまま押し込むことができ、組み立て作業を更に容易に行うことができる。
また、骨アンカーユニット1によると、周方向溝17が、骨スクリュー11の挿入方向に垂直な面と平行に延びるとともに、セットスクリュー10が螺合する雌ネジ部分16の螺旋方向又はその延長方向に対して連続して延びるように形成されている。このため、雌ネジ部分16の加工の際に、雌ネジ部分16を加工する工具を利用して、そのまま周方向溝17の加工を行うことができ、雌ネジ部分16の加工工程と周方向溝17の加工工程とを連続的に短時間で容易に行うことができる。これにより、ハウジング部材13の製造工程の効率化を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図12は、本発明の第2実施形態に係る脊椎固定用骨アンカーユニット2(以下、単に「骨アンカーユニット2」ともいう)におけるハウジング部材13を示す断面図である。尚、図12は、第1実施形態の骨アンカーユニット1のハウジング部材13の断面図である図8に対応する断面を示している。また、図13は、骨アンカーユニット2におけるインサート部材12を示す斜視図である。尚、図13(a)及び図13(b)は、インサート部材12についての異なる角度から見た状態の斜視図を示している。また、図14は、骨アンカーユニット2におけるインサート部材12の左側面図(図14(a))、正面図(図14(b))、右側面図(図14(c))、及び図14(a)のG−G線矢視位置から見た断面図(図14(d))を示している。
骨アンカーユニット2は、第1実施形態の骨アンカーユニット1と同様に用いられる。そして、骨アンカーユニット2は、第1実施形態の骨アンカーユニット1と同様に構成され、セットスクリュー10、骨スクリュー11、インサート部材12、及びハウジング部材13を備えて構成されている(尚、図12乃至図14では、セットスクリュー10及び骨スクリュー11の図示を省略している)。但し、骨アンカーユニット2では、ハウジング部材13における周方向溝31、及びインサート部材12における一対の凸突起(32a、32b)の構成において、第1実施形態とは異なっている。以下、第1実施形態と同様の構成については、図面において同一の符号を付して、又は同一の符号を引用して、説明を省略し、第1実施形態と異なる構成について説明する。
骨アンカーユニット2のハウジング部材13においては、図12に示すように、周方向溝31は、雌ネジ部分16の螺旋方向又はその延長方向において連続して延びる螺旋状に形成されている。また、この周方向溝31は、雌ネジ部分16の螺旋方向又はその延長方向において連続して延びる螺旋状の溝部分であって、ハウジング部材13における最も一端側に配置された螺旋状の溝部分、又はハウジング部材13における最も一端側から複数段に亘って配置された螺旋状の溝部分(複数の螺旋状の溝部分)として設けられている。尚、図12に例示するように、本実施形態では、ハウジング部材13における二股部分20の一方の内周に形成された周方向溝31は、ハウジング部材13における最も一端側に配置された螺旋状の溝部分として設けられている。一方、ハウジング部材13における二股部分20の他方の内周に形成された周方向溝31は、ハウジング部材13における最も一端側から二段に亘って配置された螺旋状の溝部分として設けられている。
また、骨アンカーユニット2のインサート部材12においては、図13及び図14に示すように、このインサート部材12においてハウジング部材13に挿入される方向であるインサート部材12の軸方向(図14(b)にて両端矢印Hで示す方向)における一対の凸突起(32a、32b)の位置が、雌ネジ部分16のピッチに対応してずれるように配置されている。即ち、一対の凸突起(32a、32b)は、インサート部材12の軸方向における位置において、一方の可撓部23に設けられる一方の凸突起32aの位置と、他方の可撓部23に設けられる他方の凸突起32bの位置とが、雌ネジ部分16のピッチ(隣り合うネジ山とネジ山との間の寸法)に対応してずれるように配置されている。このため、凸突起32a及び凸突起32bが、雌ネジ部分16のピッチと同じピッチで螺旋状に延びるように形成された周方向溝31に係止することになる。そして、このように一対の凸突起(32a、32b)が周方向溝31に係止された状態においては、インサート部材12の軸方向がハウジング部材13の軸方向(ハウジング部材13にてインサート部材12が挿入される方向、及び骨スクリュー11の挿入方向と同じ方向)と一致した状態で、インサート部材12がハウジング部材13に対して配置されることになる。
図15は、骨アンカーユニット2における骨スクリュー11、ハウジング部材13、インサート部材12が組み立てられる際の組み立て工程を説明するための一部切欠き断面図であり、第1実施形態の図11に対応して示す図である。尚、図15(a)に示す工程は第1実施形態における図11(a)に示す工程と同様に行われ、図15(b)に示す工程は第1実施形態における図11(b)に示す工程と同様に行われるため、それぞれの工程の説明を適宜省略する。
図15(b)に示す状態になると、インサート部材12のハウジング部材13に対する相対的な回転動作が行われことで、各凸突起(32a、32b)が開放領域19から周方向溝31に対して挿入される。このとき、前述のように、雌ネジ部分16のピッチに対応して形成された周方向溝31の位置に対応するように、各凸突起(32a、32b)が設けられている。これにより、各凸突起(32a、32b)がそれぞれ周方向溝31に対して係止した状態となる。そして、図15(c)に示すように、各凸突起(32a、32b)が周方向溝17に係止した状態で、ロッド座部22の凹み面22aが開放領域19に並んで配置された状態となるまで、インサート部材12がハウジング部材13に対して回転されることになる。尚、図15(c)に示すように凹み面22aが開放領域19に並んだ状態では、周方向溝31に係止された各凸突起(32a、32b)は、各係合凹部(18、18)の他端側にそれぞれ配置されている。
図15(c)に示す状態になると、次いで、インサート部材12がハウジング部材13に対してその一端側に向かって押し込まれる。この押し込み動作により、ハウジング部材13からインサート部材12に対して、各凸突起(32a、32b)を内側に向かって付勢する力が作用することになる。これにより、各可撓部(23、23)がインサート部材12の内側に向かって撓むように弾性変形することになる。そして、各可撓部(23、23)が撓むことで、周方向溝31に係止した各凸突起(32a、32b)と周方向溝31との係止が解除されることになる。
上記のように、各凸突起(32a、32b)と周方向溝31との係止が解除された状態で更にインサート部材12がハウジング部材13に対して押し込まれると、図15(d)に示すように、各凸突起(32a、32b)が各係合凹部(18、18)に対応する位置まで移動することになる。そして、各可撓部(23、23)が撓んだ後に弾性回復することで、各凸突起(32a、32b)が各係合凹部(18、18)に係合することになる。これにより、骨アンカーユニット2における骨スクリュー11、ハウジング部材13、及びインサート部材12の組み立て作業が完了することになる。尚、各係合凹部18については、インサート部材12の軸方向における位置がずれて設けられた各凸突起(32a、32b)に係合可能な寸法が確保されるように、ハウジング部材13の軸方向における長さ寸法が設定されている。
以上説明した骨アンカーユニット2においても、第1実施形態の骨アンカーユニット1と同様の効果を奏することができる。即ち、骨アンカーユニット2によると、部品点数の削減を図って構造の複雑化を抑制でき、ハウジング部材13に対するロッド部材101の配置方向を容易に規定できることでロッド部材101を容易に設置できるとともに強固に固定でき、インサート部材12の構造を簡素化でき、更に、組み立て作業を容易に行うことができる。
そして、骨アンカーユニット2によると、一対の凸突起(32a、32b)のインサート部材12の軸方向における位置が、セットスクリュー10が螺合する雌ネジ部分16のピッチに対応してずれるように配置されている。このため、雌ネジ部分16の加工の際に、そのまま周方向溝31の加工を行うことができ、雌ネジ部分16の加工工程と周方向溝31の加工工程とを連続的に短時間で容易に行うことができる。これにより、ハウジング部材13の製造工程の効率化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施してもよい。
(1)周方向溝、凸突起、可撓部の形状については、上述の実施形態で例示したものに限らず、種々変更して実施してもよい。また、凸突起については、一対で設けられる形態(即ち2つ設けられる形態)に限らず、1つのみ設けられる形態や3つ以上設けられる形態であってもよい。尚、凸突起の数を1つに設定する形態の場合は、インサート部材の外周とハウジング部材の内周との間のクリアランスの余裕を適切に設定することで、インサート部材をハウジング部材に押し込むときに、インサート部材が傾いてしまうことを抑制して、安定した姿勢のままインサート部材を押し込むことができる。
(2)上述の実施形態では、骨係合部材が骨スクリューとして構成されている形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよく、スクリュー部以外の構造で脊椎に係合する形態の骨係合部材を実施してもよい。例えば、骨係合部材の一端側において、二重スクリュー構造や骨セメント注入構造、或いはバネを用いた構造が備えられることで、椎骨内に骨係合部材の一端側を埋入させた後に椎骨の内部に存在する部分の寸法を拡大させて椎骨と係合させる形態であってもよい。また、骨係合部材の一端側が椎骨に係合するピン状の構造として設けられる形態であってもよい。
(3)固定部材については、スクリュー部材として設けられた形態でなくてもよく、ハウジング部材の他端側に係合してロッド部材のロッド状の部分をインサート部材に対して押し付けて固定可能な部材であれば、種々変更して実施してもよい。
本発明は、少なくともロッド状の部分を有して脊柱に沿って配置されるロッド部材を保持するとともに脊椎に係合した状態で配置されることで脊椎を固定する脊椎固定用骨アンカーユニットとして、広く適用することができるものである。
1 脊椎固定用骨アンカーユニット
10 セットスクリュー(固定部材)
11 骨スクリュー(骨係合部材)
11b 頭部
12 インサート部材
13 ハウジング部材
14 一端側開口
15 他端側開口
17 周方向溝
18 係合凹部
19 開放領域
22 ロッド座部
22a 凹み面
23 可撓部
24 凸突起
100 脊椎
100a 椎骨
101 ロッド部材
101a ロッド状の部分

Claims (5)

  1. 少なくともロッド状の部分を有して脊柱に沿って配置されるロッド部材を保持するとともに脊椎に係合した状態で配置されることで脊椎を固定する脊椎固定用骨アンカーユニットであって、
    脊椎の椎骨に対して一端側が係合する骨係合部材と、
    一端側で開口する一端側開口と他端側で開口して前記一端側開口に連通する他端側開口とが設けられるとともに、前記骨係合部材がその一端側から前記他端側開口に挿入されて当該骨係合部材における他端側の端部に設けられた頭部が前記一端側開口の内側に対して係止するハウジング部材と、
    前記ハウジング部材に対して前記他端側開口から挿入されて内側に配置され、一端側の少なくとも一部が前記頭部に当接するとともに、前記ロッド状の部分の外周の一部に沿って湾曲した凹み面を有して当該凹み面にて前記ロッド状の部分に当接するロッド座部が他端側に設けられたインサート部材と、
    前記骨係合部材が椎骨に係合するとともに前記他端側開口から挿入された前記ロッド部材の前記ロッド状の部分が前記ロッド座部に当接するように配置された状態で、前記ハウジング部材の他端側に係合するとともに前記ロッド状の部分を前記インサート部材に対して押し付けて固定する固定部材と、
    を備え、
    前記ハウジング部材の内周には、周方向に沿って延びるように形成された周方向溝が形成され、
    前記インサート部材には、外側に向かって凸状に突出して形成されるとともに前記周方向溝に係止可能な凸突起と、片持ち状に突出して形成されて先端側に前記凸突起が設けられるとともに弾性変形して撓み可能な可撓部と、が設けられ、
    前記インサート部材は、前記凸突起が前記周方向溝に係止した状態で前記ハウジング部材に対して回転可能に保持され、
    前記ハウジング部材には、前記他端側開口の一部を構成するとともに当該ハウジング部材の側面にて前記ロッド部材が貫通した状態で配置されるように開放形成された開放領域と、当該ハウジング部材の内周に形成されて前記凸突起に係合可能に凹み形成された係合凹部と、が設けられ、
    前記インサート部材の前記ハウジング部材に対する相対的な回転動作が行われることで、前記凸突起が前記開放領域から前記周方向溝に対して挿入され、前記インサート部材が前記ハウジング部材に押し込まれて前記可撓部が撓むことで、前記開放領域から挿入されて前記周方向溝に対して係止した前記凸突起と前記周方向溝との係止が解除され、前記可撓部が撓んだ後に弾性回復することで、前記凸突起が前記係合凹部に係合することを特徴とする、脊椎固定用骨アンカーユニット。
  2. 請求項1に記載の脊椎固定用骨アンカーユニットであって、
    前記可撓部は、一対設けられて、前記ロッド座部の両側に配置され、
    前記凸突起は、一対設けられて、一対の前記可撓部のそれぞれにおける外側の側面に設けられていることを特徴とする、脊椎固定用骨アンカーユニット。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の脊椎固定用骨アンカーユニットであって、
    前記周方向溝は、前記ハウジング部材において、前記他端側開口から前記一端側開口へと向かう前記骨係合部材の挿入方向に対して垂直な面と平行に延びるように形成されていることを特徴とする、脊椎固定用骨アンカーユニット。
  4. 請求項3に記載の脊椎固定用骨アンカーユニットであって、
    前記固定部材は、外周に雄ネジ部分が形成されるとともに、前記ハウジング部材の内周に形成された雌ネジ部分に前記雄ネジ部分にて螺合するスクリュー部材として設けられ、
    前記周方向溝は、前記垂直な面に平行に延びるとともに、前記雌ネジ部分の螺旋方向又はその延長方向に対して連続して延びるように形成されていることを特徴とする、脊椎固定用骨アンカーユニット。
  5. 請求項2に記載の脊椎固定用骨アンカーユニットであって、
    前記固定部材は、外周に雄ネジ部分が形成されるとともに、前記ハウジング部材の内周に形成された雌ネジ部分に前記雄ネジ部分にて螺合するスクリュー部材として設けられ、
    前記インサート部材において前記ハウジング部材に挿入される方向である当該インサート部材の軸方向における一対の前記凸突起の位置が、前記雌ネジ部分のピッチに対応してずれるように配置され、
    前記周方向溝が、前記雌ネジ部分の螺旋方向又はその延長方向において連続して延びる螺旋状に形成されていることを特徴とする、脊椎固定用骨アンカーユニット。
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