JP2011243793A - 冷却器 - Google Patents
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Abstract
【課題】センシング誤差を低減して、実際の冷媒温度を精度良く検出することが可能な冷却器を提供することである。
【解決手段】冷却器10は、天板12及び底板13から構成される冷却器本体11と、導入パイプ15と、導出パイプ16と、冷媒の温度を検出する温度センサ28とを備える。冷却器本体11には、底板13の導入部18に位置する部分に、ネジ25が形成された円柱形状の凹状部24である取り付け部23が形成されている。温度センサ28は、取り付け部23に締結されたスタッドボルト26にボルト穴29が通されて、ナット27により固定されている。
【選択図】図4
【解決手段】冷却器10は、天板12及び底板13から構成される冷却器本体11と、導入パイプ15と、導出パイプ16と、冷媒の温度を検出する温度センサ28とを備える。冷却器本体11には、底板13の導入部18に位置する部分に、ネジ25が形成された円柱形状の凹状部24である取り付け部23が形成されている。温度センサ28は、取り付け部23に締結されたスタッドボルト26にボルト穴29が通されて、ナット27により固定されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、冷却器に関し、特に冷媒の温度を検出する温度センサを備えたHVインバータ用冷却器に関する。
近年、電動機を駆動源として搭載したハイブリッド車両(HV車両)等の電動車両が広く普及している。HV車両には、充放電可能なバッテリ、バッテリの直流電力を電動機駆動用の三相交流電力に変換するインバータ、及びインバータの半導体素子を冷却するHVインバータ用冷却器等が搭載されている。一般的なHVインバータ用冷却器は、発熱素子である半導体素子が設置される天板及び天板と共に冷媒が流れる流通空間を形成する底板から構成される冷却器本体と、冷却器本体に取り付けられる冷媒の導入パイプ及び導出パイプと、冷媒の温度を検出する温度センサとを備える。
ここで、図10に従来のHVインバータ用冷却器50の温度センサ55(ケーブル省略)の取り付け構造を示す。同図に示すように、従来のHVインバータ用冷却器50は、天板51及び底板52から構成される冷却器本体53と、天板51に取り付けられた冷媒の導入パイプ54と、温度センサ55とを備え、温度センサ55は、ブラケット56を介して冷却器本体53に取り付けられている。
ブラケット56は、冷却器本体53において導入パイプ54近傍の天板51上に設置され、温度センサ55を取り付けるためのスタッドボルト57を有する。また、温度センサ55(例えば、サーミスタ)には、ボルト穴が形成されたセンサ締結部58が設けられている。そして、温度センサ55は、センサ締結部58のボルト穴にブラケット56のスタッドボルト57が挿入されて、ナット59により固定されている。即ち、温度センサ55は、冷媒に接触して冷却される天板51から離れた位置に取り付けられ、天板51よりも厚みのあるブラケット56を介して伝達される温度を検出している。
なお、温度センサが取り付けられた冷却器に関連する先行技術が幾つか存在する。例えば、特許文献1には、溝を流れる流体の温度を検出する温度センサがプレートに埋め込まれたロジックプレートが開示されている。
HVインバータ用冷却器における温度センサの検出温度は、HV車両の動力性能に関わる重要なパラメータである。しかしながら、従来のHVインバータ用冷却器50では、温度センサ55による検出温度と実際の冷媒温度との間に大きな乖離が発生するという問題があった。
この問題は、温度センサ自体の性能によるものではなく、温度センサの取り付け構造に起因する部分が大きいと想定される。即ち、従来のHVインバータ用冷却器等における温度センサは、厚肉のブラケットを介して冷却器本体から離れた位置に取り付けられているため、温度センサに伝達される温度が実際の冷媒温度と異なった温度になっていると想定される(通常、温度センサの検出温度は、実際の冷媒温度よりも高くなる)。
なお、従来のHV車両では、温度センサの検出温度と実際の冷媒温度との乖離(以下、センシング誤差とも称する)を考慮して、動力性能を抑えた設計としている。ゆえに、センシング誤差を低減できれば、登坂性能等の動力性能を向上させることができる。
本発明の目的は、センシング誤差を低減して、実際の冷媒温度を精度良く検出することが可能な冷却器を提供することである。
本発明に係る冷却器は、発熱素子が裁置される天板及び天板と共に冷媒が流れる流通空間を形成する底板から構成される冷却器本体と、冷媒の温度を検出する温度センサと、を備える冷却器において、冷却器本体は、天板又は底板の一部が凸状又は凹状に加工されて形成された温度センサの取り付け部を有し、当該取り付け部により温度センサが冷却器本体に直接取り付けられていることを特徴とする。
上記構成は、特にハイブリッド車両に搭載されるインバータ用の冷却器(HVインバータ用冷却器)に好適である。なお、凸状に加工された取り付け部は、凸状部の側面にネジ切り加工を施して雄ネジ構造を形成することができる。また、凹状に加工された取り付け部は、凹状部の内側面にネジ切り加工を施して雌ネジ構造を形成する、或いは凹状部にボルトを取り付けて雄ネジ構造を形成することができる。
上記構成によれば、温度センサは、天板又は底板の一部を加工して形成された取り付け部により、天板又は底板に直接取り付けられる。即ち、温度センサは、ブラケット等を介することなく、冷媒に接触して冷却される天板又は底板に直接取り付けられる。したがって、温度センサは、実際の冷媒温度に近似した温度を検出することができるので、検出温度と実際の冷媒温度との乖離(センシング誤差)を大幅に低減することができる。
また、本発明に係る冷却器において、ボルト穴が設けられた温度センサを用いることができる。そして、取り付け部は、側面にネジが形成された円柱形状の凸状部であり、当該凸状部が温度センサのボルト穴に通されて、温度センサが冷却器本体に取り付けられる構成とすることができる。或いは、取り付け部は、内側面にネジが形成された円柱形状の凹状部であり、当該凹状部に締結されるボルトが温度センサのボルト穴に通されて、温度センサが冷却器本体に取り付けられる構成とすることができる。
また、本発明に係る冷却器において、冷却器本体には、冷媒の導入パイプが取り付けられる導入部が設けられ、取り付け部は、当該導入部に形成されることが好ましい。また、当該構成において、取り付け部は、底板に形成されることが好ましい。
上記構成によれば、導入部における冷媒温度、即ち、冷却器本体に導入された直後の冷媒温度を検出することができる。例えば、温度センサの検出温度に基づいて冷媒温度を一定に保つための制御を考慮すると、制御性の観点から、冷却器本体に導入された直後の冷媒温度を検出して使用することが好ましい。また、天板には、通常、発熱素子を裁置した絶縁基板が接合されるので、ロウ付け時や使用時において冷却器本体と絶縁基板との線膨張率の差に起因して熱応力が発生する。そして、この熱応力を緩和するため、天板は底板よりも薄く設計されることが好ましい。ゆえに、冷却器本体の耐久性や加工性等の観点から、取り付け部は厚肉の底板を加工して形成されることが好ましい。
また、本発明に係る冷却器において、導入部は、導入パイプが挿入可能な開口を有し、導入パイプを当該開口に挿入して取り付けることができる。なお、冷却器本体が平らなパネル形状(板状体)を有し、導入部の開口がパネル形状の側方に設けられることが好ましく、導入パイプは、パネル形状の冷却器本体に横挿しされて取り付けられることが好ましい。
上記構成によれば、導入パイプの取り付けが容易であり、導入部における冷媒の流れを緩やかにして圧力損失を低減することができる。なお、導出パイプについても同様の構成を適用することができる。
本発明に係る冷却器によれば、温度センサが冷却器本体を構成する天板又は底板に直接取り付けられるので、センシング誤差を大幅に低減でき、実際の冷媒温度を精度良く検出することが可能になる。
また、本発明に係る冷却器によれば、センシング誤差が大幅に低減できるので、大きなセンシング誤差を考慮して設定された動力性能の過剰な抑制を解消でき、登坂性能等の車両の動力性能を向上させることができる。そして、動力性能の向上に伴って、燃費性能も大きく向上する。さらに、ブラケットが不要であるから、部品点数、組付費の低減等により冷却器のコストを低減することもできる。
図面を用いて、本発明に係る冷却器の実施形態につき、以下詳細に説明する。なお、実施形態においては、HV車両に搭載されるHVインバータ用冷却器10、40を例示して説明するが、本発明は、例示の形態に限定されるものではない。また、HVインバータ用冷却器10、40の冷却対象である発熱素子は、電動機駆動用素子、発電機駆動用素子、及び昇圧機能用素子を含む半導体素子20である。
<第1実施形態>
図1〜図6を用いて、第1実施形態のHVインバータ用冷却器10(以下、冷却器10とする)を説明する。
図1〜図6を用いて、第1実施形態のHVインバータ用冷却器10(以下、冷却器10とする)を説明する。
図1に示すように、冷却器10は、天板12及び底板13から構成され、両部材により形成される冷媒流通部14を有する冷却器本体11と、冷媒を冷媒流通部14に導入するための導入パイプ15と、冷媒を冷媒流通部14から導出するための導出パイプ16と、冷媒の温度を検出する温度センサ28(図4参照)とを備える。冷却器10では、底板13に形成される取り付け部23により温度センサ28が冷却器本体11に直接取り付けられている。なお、冷媒としては、例えば、腐食防止性能・凍結防止性能を有する冷却水(LLC;ロングライフクーラント)を使用することができる。
冷却器本体11は、上記のように、発熱素子である半導体素子20が絶縁基板34を介して裁置される天板12と、天板12と共に冷媒が流れる流通空間である冷媒流通部14を形成する底板13とから構成される。冷却器本体11の内部密閉空間である冷媒流通部14には、冷媒流路を規定し、冷媒との接触面積を増加させる機能を有する図示しない板状のフィンが配置されている。なお、天板12、底板13、及びフィン等は、熱伝導性及び加工性に優れ、軽量であるアルミニウムを構成材料とすることが好ましい。
また、冷却器本体11は、天板12及び底板13が互いに平行に対向配置され、所定の厚みを有するパネル形状を有しており、天面側から平面視すると、導入パイプ15及び導出パイプ16が伸びる方向に沿って長くなった略矩形形状を呈している。ここで、天面とは、天板12の外側に向いた外面であって、半導体素子20が裁置される面である。なお、導入パイプ15及び導出パイプ16は、冷却器本体11の短辺に、互いに対角の位置関係で横挿しされている。当該短辺には、図示しないHV車両に冷却器本体11を締結するための締結部17も設けられている。
また、冷却器本体11は、導入パイプ15が取り付けられる導入部18、及び導出パイプ16が取り付けられる導出部19を有する。導入部18及び導出部19は、それぞれ天板12及び底板13から構成され、冷却器本体11の短辺から長手方向に沿って延出した形状を有している。詳しくは後述のように、導入パイプ15は、その挿入部21が導入部18の開口22に挿入・ロウ付けされることで導入部18に取り付けられる。図1からも分かるように、開口22は、冷却器本体11の側方に形成され、導入パイプ15は冷却器本体11(導入部18)に横挿しされている。なお、導出パイプ16の取り付け構造も導入パイプ15と同様である。
冷却器10において、冷却器本体11は、導入部18を構成する底板13の一部が凹状に加工されることにより、温度センサ28の取り付け部23が形成されている。詳しくは後述(図3)のように、取り付け部23は、導入部18において、導入パイプ15の挿入部21と接触しない位置に形成されている。なお、図1に示す例では、導入部18に取り付け部23が形成されるので、導入部18の方が導出部19よりも長く延出した形態を有している。
ここで、図2を参酌して、導入部18の周辺の構成をさらに説明する。なお、図2は、冷却器10の分解図の一部(導入部18の周辺)を示す図であり、天板12及び底板13が接合されて形成される要素には符号に( )を付する。
図2に示すように、冷却器本体11を構成する天板12は、大部分がほぼ平坦な薄板である。底板13は、天板12よりも厚みがあり、その周縁部分が内面側に曲げ加工されて、冷却器本体11の側面部を形成すると共に冷媒流通部(14)を形成する。また、曲げ加工された底板13の端部には、天板12の内面に接合される平坦な接合部33が形成される。そして、天板12、底板13、及び図示しないフィン等は、ロウ付けにより接合される。なお、ロウ材としては、低融点のアルミニウム合金を用いることができ、通常、天板12及び底板13の内面にロウ材層が設けられている。
天板12において、導入部(18)を構成する部分は、天板12の長手方向に沿って短辺から延出すると共に、付根から先端まで天面が隆起した形状を有している。隆起した部分は、その断面形状(延出方向に直交する断面)が略コの字形状であり、天板12と底板13とが接合されて略四角形状の冷媒導入流路を形成する。そして、導入部(18)の先端には、開口(22)が形成されており、天板12と底板13とが接合されて導入パイプ15が挿入される略四角形状の開口22が形成される。
なお、導入パイプ15は円筒状のパイプであるが、開口22に挿入される部分である挿入部21は開口22に適合する形状(略四角形状)を有している。導入パイプ15は、その挿入部22が冷却器本体11の側方であり導入部18の先端に形成された開口22に挿入され、挿入部22の外周面と導入部18の内面とがロウ付けされることで、冷却器本体11の導入部18に取り付けられる。このように導入パイプ15をパネル形状の冷却器本体11に対して横挿しで取り付ければ、導入パイプ15の取り付けが容易であり、導入部18における冷媒流れの急峻な変化を抑制でき圧力損失を低減することができる。
底板13において、導入部(18)を構成する部分は、天板12の延出形状に合わせて延出している。導入部(18)の付根側の底板13は、平坦な冷却器本体11の底部を形成しており、導入部(18)の先端側の底板13は、曲げ加工されて天板12の内面及び導入パイプ15の挿入部21に接合する接合部33(以下、導入部18の接合部33を接合部33tとする)を形成している。接合部33tは、延出方向に沿った側端部(幅方向の端部)が天板12と接合して、天板12の隆起部分と共に冷媒導入流路を形成する部分である。取り付け部23は、当該接合部33tに形成されており、底板13の内面側から見ると凸形状を有している。
ここで、図3(図1のA‐A線断面図)を用いて、導入部18における取り付け部23の形成位置を詳述する。なお、図3では、水温センサ28の記載を省略している。
図3に示すように、取り付け部23は、底板13の接合部33tであって、導入パイプ15の挿入部21がロウ付けされる導入部18の開口22付近(先端付近)よりも導入部18の付根側、即ち、導入部18の中間域に形成されている。また、取り付け部23は、接合部33tの幅方向の中央部(図2等参照)に形成されている。当該形成位置であれば、取り付け部23により導入パイプ15の取り付けや天板12の接合が阻害されず、また、水温センサ28(図4)は、導入パイプ15を通って冷却器本体11に導入された直後の冷媒温度を検出することができるので、制御性向上の観点から好ましい。
また、上記のように、天板12は底板13よりも厚みが薄いので、冷却器本体11の耐久性や加工性等の観点から、取り付け部23は、厚肉の底板13を加工して形成されることが好ましい。なお、天板12には絶縁基板34が接合されているので、ロウ付け時や使用時において発生する熱応力を緩和するために、天板12は底板13よりも薄く設計されている。
ここで、図4(図1のB‐B線断面図)を用いて、温度センサ28の取り付け構造を詳述する。また、温度センサ28等を取り外した状態を示す図5(図3)を適宜参酌する。
図4に示すように、取り付け部23は、内側面にネジ25が形成された円柱形状の凹状部24である。即ち、取り付け部23は、導入部18を構成する底板13に形成された雌ネジである。本実施形態では、温度センサ28の取り付け構造として、さらに、当該凹状部24にねじ込まれて締結されるスタッドボルト26と、スタッドボルト26に嵌め込まれるナット27とを有している。
なお、温度センサ28としては、底板13に取り付け可能な小型のセンサを用いることが好ましく、例えば、サーミスタを用いることができる。また、温度センサ28は、ボルト穴29が設けられたセンサ締結部30を有している。そして、温度センサ28は、センサ締結部30のボルト穴29にスタッドボルト26が通されて、ナット27で締め付けられることにより、底板13に接触して取り付けられている。また、温度センサ28から伸びるケーブル31は、図示しない電子制御装置に接続されており、例えば、温度センサ28の検出温度に基づいて冷媒流量や図示しないラジエータファンの制御が行われる。
図5に示すように、凹状部24は、底板13の一部が凹状に加工されることで形成された部分である。凹状とは、底面側から見たときに凹んだ形状であることを意味し、天板12側から見ると凸形状(図2参照)である。凹状部24の形状としては、円錐形状又は円柱形状であり、好ましくは円柱形状であって、使用するスタッドボルト26の径に対応する径と、スタッドボルト26を安定に取り付け可能な長さ(凹の深さ)とを有する。円柱形状の凹状部24は、例えば、底板13を底面側からプレス加工(絞り加工)することで形成される。
ネジ25は、円柱形状の凹状部24の内側面に形成されている。ネジ25は、使用するスタッドボルト26に適合するように形成され、スタッドボルト26を安定に取り付けるため凹状部24の全長にわたって形成することができる。なお、ネジ25は、一般的なネジ切り加工方法を用いて形成することができる。
スタッドボルト26は、雌ネジ構造であるネジ25が形成された凹状部24にねじ込まれて締結される頭部のないボルトである。スタッドボルト26は、センサ締結部30のボルト穴29よりも小さな直径、及び凹状部24に締結された状態でセンサ締結部30及びナット27を取り付け可能な長さを有する。本実施形態では、全ネジタイプのスタッドボルト26を例示しているが、両端にのみネジが切られたスタッドボルト或いは六角ボルトを用いることもできる。
温度センサ28の取り付け構造は、次のようにして形成される。まず、底板13を底面側から凹状に絞り加工して凹状部24を形成し、凹状部24の内側面にネジ切り加工を施してネジ25を形成することで、図5に示す取り付け部23を底板13に形成する。次に、取り付け部23にスタッドボルト26をねじ込んで取り付ける(図3に示す状態)。なお、ネジ25を形成しない凹状部24にスタッドボルト26を圧入して取り付けることもできる。そして、取り付けたスタッドボルト26にセンサ締結部30のボルト穴29を通してから、ナット27をスタッドボルト26にねじ込んでセンサ締結部30を固定することで、図4に示す取り付け構造が得られる。
以上のように、冷却器10は、天板12及び底板13から構成される冷却器本体11と、導入パイプ15と、導出パイプ16と、冷媒の温度を検出する温度センサ28とを備え、冷却器本体11は、底板13の導入部18に位置する部分に、ネジ25が形成された円柱形状の凹状部24である取り付け部23と、取り付け部23に締結されたスタッドボルト26と、スタッドボルト26にねじ込まれて温度センサ28のセンサ締結部30を固定するナット27とを含む温度センサ28の取り付け構造を有する。
冷却器10によれば、ブラケット等を介することなく、温度センサ28が導入部18の底板13に接触して直接取り付けられるので、実際の冷媒温度に近似した温度を検出することができる。したがって、冷却器10は、水温センサ28の検出温度と実際の冷媒温度との乖離(センシング誤差)の大幅な低減を可能にし、動力性能の過剰な抑制を解消して動力性能の向上を実現すると共に、燃費性能の向上にも大きく貢献する。
なお、上記では、導入部18の中間域に取り付け部23が形成されるものとして説明したが、図6に示すように、取り付け部23を導入部18の付根部分、又は導入部18の近傍の底板13に形成することもできる。当該形態では、通常、底板13の底面に設置されるアルミケース32を避けた位置に取り付け部23を形成する、又は取り付け部23の位置に対応するアルミケース32の一部に切り欠きや貫通孔を設ける必要がある。また、場合によっては、導入部18及びその近傍以外の部分、例えば、導出部19やその他の冷却器本体11の端部における天板12又は底板13に取り付け部23を形成することも可能である。
<第2実施形態>
図7〜図9を用いて、第2実施形態のHVインバータ用冷却器40(以下、冷却器40とする)を説明する。
図7〜図9を用いて、第2実施形態のHVインバータ用冷却器40(以下、冷却器40とする)を説明する。
なお、以下では、第1実施形態と同じ構成要素には、同じ符号を付して重複する説明を省略する。冷却器40は、冷却器本体41を構成する底板42の構成、具体的には、導入部43に形成される取り付け部44の構成(温度センサ28の取り付け構造)が冷却器10と異なり、その他の構成は冷却器10と同一である。
図7に示すように、冷却器40の取り付け部23は、冷却器10と同様に、導入部43の底板42の接合部47tであって、導入パイプ15の挿入部21がロウ付けされる導入部43の先端付近よりも付根側に形成することができる。
図8に示すように、取り付け部44は、側面にネジ46が形成された円柱形状の凸状部45である。即ち、取り付け部44は、導入部43を構成する底板42に形成された雄ネジである。本実施形態では、温度センサ28の取り付け構造として、さらに、当該凸状部45(取り付け部44)に嵌め込まれるナット27を有する。温度センサ28は、センサ締結部30のボルト穴29に凸状部45が通されて、ナット27で締め付けられることにより、底板42に接触して取り付けられている。
図9に示すように、凸状部45は、底板42の一部が凸状に加工されることで形成された部分である。凸状とは、底面側から見たときに凸形状であることを意味する。凸状部45の形状としては、円錐形状又は円柱形状であり、好ましくは円柱形状である。円柱形状の凸状部45は、例えば、底板42を内面側からプレス加工(絞り加工)することで形成される。
温度センサ28の取り付け構造は、次のようにして形成される。まず、底板42を内面側から凸状に絞り加工して凸状部45を形成し、凸状部45の側面にネジ切り加工を施してネジ46を形成することで、図9(図7)に示す取り付け部44を底板42に形成する。次に、取り付け部42にセンサ締結部30のボルト穴29を通してから、ナット27を取り付け部42にねじ込んでセンサ締結部30を固定することで、図8に示す取り付け構造が得られる。
以上のように、冷却器40は、天板12及び底板42から構成される冷却器本体11と、導入パイプ15と、導出パイプ16と、冷媒の温度を検出する温度センサ28とを備え、冷却器本体41は、底板42の導入部43に位置する部分に、ネジ46が形成された円柱形状の凸状部45である取り付け部44と、取り付け部44にねじ込まれて温度センサ28のセンサ締結部30を固定するナット27とを含む温度センサ28の取り付け構造を有する。
冷却器40によれば、冷却器10と同様に、水温センサ28のセンシング誤差が大幅に低減して動力性能及び燃費性能の向上を実現できると共に、スタッドボルト26が不要となり部品点数の更なる低減が可能になる。
<第1実施形態>
10 HVインバータ用冷却器、11 冷却器本体、12 天板、13 底板、14 冷媒流通部、15 導入パイプ、16 導出パイプ、17 締結部、18 導入部、19 導出部、20 半導体素子、21 挿入部、22 開口、23 取り付け部、24 凹状部、25 ネジ、26 スタッドボルト、27 ナット、28 温度センサ、29 ボルト穴、30 センサ締結部、31 ケーブル、32 アルミケース、33(33t) 接合部、34 絶縁基板。
10 HVインバータ用冷却器、11 冷却器本体、12 天板、13 底板、14 冷媒流通部、15 導入パイプ、16 導出パイプ、17 締結部、18 導入部、19 導出部、20 半導体素子、21 挿入部、22 開口、23 取り付け部、24 凹状部、25 ネジ、26 スタッドボルト、27 ナット、28 温度センサ、29 ボルト穴、30 センサ締結部、31 ケーブル、32 アルミケース、33(33t) 接合部、34 絶縁基板。
<第2実施形態>
40 HVインバータ用冷却器、41 冷却器本体、42 底板、43 導入部、44 取り付け部、45 凸状部、46 ネジ、47t 接合部。
40 HVインバータ用冷却器、41 冷却器本体、42 底板、43 導入部、44 取り付け部、45 凸状部、46 ネジ、47t 接合部。
Claims (6)
- 発熱素子が裁置される天板、及び天板と共に冷媒が流れる流通空間を形成する底板から構成される冷却器本体と、
冷媒の温度を検出する温度センサと、
を備える冷却器において、
冷却器本体は、天板又は底板の一部が凸状又は凹状に加工されて形成された温度センサの取り付け部を有し、
当該取り付け部により温度センサが冷却器本体に直接取り付けられていることを特徴とする冷却器。 - 請求項1に記載の冷却器において、
温度センサにはボルト穴が設けられ、
取り付け部は、側面にネジが形成された円柱形状の凸状部であり、
当該凸状部が温度センサのボルト穴に通されて、温度センサが冷却器本体に取り付けられることを特徴とする冷却器。 - 請求項1に記載の冷却器において、
温度センサにはボルト穴が設けられ、
取り付け部は、内側面にネジが形成された円柱形状の凹状部であり、
当該凹状部に締結されるボルトが温度センサのボルト穴に通されて、温度センサが冷却器本体に取り付けられることを特徴とする冷却器。 - 請求項1〜3のいずれか1に記載の冷却器において、
冷却器本体には冷媒の導入パイプが取り付けられる導入部が設けられ、
取り付け部は、当該導入部に形成されることを特徴とする冷却器。 - 請求項4に記載の冷却器において、
取り付け部は、底板に形成されることを特徴とする冷却器。 - 請求項4に記載の冷却器において、
導入部は、導入パイプが挿入可能な開口を有し、
導入パイプが当該開口に挿入されて取り付けられることを特徴とする冷却器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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