JP2011242456A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境条件が変化しても安定して良好な定着品質を維持することができる定着装置および画像形成装置を提供すること。
【解決手段】液体状定着液Lに気体を混合してフォーム状定着材L´を生成するフォーム状定着材生成装置110と、フォーム状定着材L´を記録媒体P上の樹脂微粒子に塗布する塗布ローラ120と、を備え、フォーム状定着材生成装置110が、微細な流路を有する流路構造体と空気を導入する空気口とを有し、流路構造体で液体状定着液Lと空気とを混合することでフォーム状定着材L´を生成するものであって、流路構造体の温度を制御する温度制御手段を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に用いられる定着装置に関し、詳しくは、トナー等の樹脂微粒子を溶解または膨潤させるフォーム状定着材を樹脂微粒子に付与して樹脂微粒子を記録媒体上に定着させる定着装置およびこれを備えた画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、あるいはこれらのうちの複数の機能を有する複合機等の画像形成装置は、紙、布、OHP用シート等の記録媒体に、画像情報に基づいて、文字や記号を含む画像を形成する装置であるが、特に電子写真方式の画像形成装置は普通紙に樹脂含有微粒子からなる高精細な画像を高速で形成することができるため広く使用されている。ここで樹脂含有微粒子とは、成分の一つとして樹脂を含有する微粒子を指す。また、トナーとは電子写真方式の画像形成装置に使用される樹脂含有微粒子であり、樹脂含有微粒子中に帯電性能を発現させる電荷制御剤や色を発現させる色材、微粒子同士の固着を防止する材料など電子写真方式による画像形成を行うために必要な機能を発現する材料が含まれている。
このような電子写真方式の画像形成装置においては、定着速度が速く、定着画像品質が高いため、記録媒体上のトナーを加熱して溶融させ、溶融したトナーを加圧することにより、トナーを記録媒体上に定着させる熱定着方式が広く用いられている。このような熱定着方式を用いたプリンタ、ファクシミリ、複写装置、あるいはこれらのうちの複数の機能を有する複合機等の画像形成装置は、紙、布、OHP用シート等の記録媒体に、画像情報に基づいて、文字や記号を含む画像を形成する装置であるが、特に電子写真方式の画像形成装置は普通紙に樹脂含有微粒子からなる高精細な画像を高速で形成することができるため広く使用されている。
電子写真方式の画像形成装置においては、消費電力の約半分以上がトナーを加熱することに消費されており、省エネルギー化を図りにくいという課題を有している。
そこで、近年における環境問題対策の観点からは、低消費電力(省エネルギー)の定着装置、即ち、加熱せずにトナーを記録媒体に定着させる非加熱定着方法の定着装置が望まれている。
このような非加熱定着方法としては、例えばトナーを溶解または膨潤可能な有機溶媒を付着させることでトナーを軟化する湿式定着方法があり、定着液をフォーム状形態に生成し、生成したフォーム状の定着液の膜厚を制御して記録媒体上の樹脂微粒子に塗布して樹脂微粒子を記録媒体に定着する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。ここでいうフォーム状とは一般的な泡の状態を表すが、より厳密に表現すると液膜で囲まれた複数の気体の粒(気泡)が液膜によって一体化された連続体のことを指す。
特許文献1の技術によれば、定着液をフォーム状にして、樹脂含有微粒子による画像(以下未定着のトナー像Tと記す)が形成された記録媒体に塗布することで未定着の樹脂含有微粒子が定着材側へオフセットしたり記録媒体上で位置が乱れたりすることなく固定化(定着)することができる。また、フォーム状定着材は気泡が大量に含まれるためフォーム状定着材の体積に対して定着液の体積が少なく、その結果記録媒体への液体の塗布量は少量となり記録媒体の触感や変わったり記録媒体の波うちなどの変形が発生したりすることを抑えて定着性、定着品質を損なわない定着を実現できる。
特許文献1のようにフォーム状定着材を用いて良好な定着を行うためには泡に含まれる気泡の大きさ(泡径)、泡膜の厚さや泡の硬さといった泡特性を制御する必要があるが、泡特性は泡生成時の液物性や、泡を生成する条件によって大きく変化する。
したがって定着液の温度や定着装置周辺の温度や湿度によって生成される泡が変化してしまい、トナーの一部がフォーム状定着材を塗布する部材側に転写されてしまうオフセットや、トナーの一部が記録媒体上で移動して画像が乱れてしまう画像流れなどが発生したり、フォーム状定着材の塗布量が減少して定着不良が発生したり、塗布量が増大して記録媒体の質感が変わってしまったりといった現象が発生し、安定して良好な定着を行うことが困難になるという問題があった。
液体状の定着液を用いた定着装置としては、記録媒体上に樹脂微粒子によって形成された未定着像に対して、前記樹脂微粒子を軟化させる特性を有する軟化剤を含有する定着液を液体の状態で付与して定着する定着装置において、定着液を付与するための定着液付与手段と、該定着液付与手段による定着液の付与量を調整する定着液付与量調整手段とを具備し、さらに定着液の温度を検知する手段を有し、検知した定着液の温度に応じて定着液の付与量を調整するようにした技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
記録媒体への定着に関わらない技術として、液体の温度調整機能が付いた泡発生装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献2の技術はフォーム状定着材を記録媒体に塗布するものではなく、液体を直接記録媒体に塗布する技術であり、また、定着液付与量調整手段としては塗布ローラを冷却することで実現しているため冷却効率が悪いという問題があった。また、冷却のみの対応なので低温時に定着液を加熱することができない等の問題があった。
また、特許文献3の技術は液体を貯蔵するタンクを加熱することでタンク内の液体の凍結を防止するものであり、また、貯蔵してある液体全体を加熱するため多くのエネルギーが必要となり効率が悪いという問題があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、フォーム状定着材を用いた定着装置や画像形成装置において、環境条件が変化しても安定して良好な定着品質を維持できる定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る定着装置は、樹脂の少なくとも一部を溶解または膨潤させることで樹脂含有微粒子を軟化させる軟化剤を含有した定着液を、形成する画像の画像情報に基づいて記録媒体上に形成された樹脂微粒子に塗布して該樹脂微粒子を記録媒体に定着する定着装置であって、前記定着液に気体を混合してフォーム状定着材を生成するフォーム状定着材生成手段と、前記フォーム状定着材を記録媒体上の樹脂微粒子に塗布する塗布手段と、を備え、前記フォーム状定着材生成手段が、微細な流路を有する流路構造体と空気を導入する空気口とを有し、前記流路構造体で定着液と空気とを混合することでフォーム状定着材を生成するものであって、前記流路構造体の温度を制御する流路構造体温度制御手段を有することを特徴としている。
この構成により、微細な流路は表面積が大きいため微細な流路を定着液と空気とが通過する際に効率的に定着液および空気を加熱できるので、生成されるフォーム状定着材の泡質が一定し、その結果良好な定着を安定して行うことができる。
したがって、環境条件が変化しても安定して良好な定着品質を維持することができる。
また、本発明に係る定着装置は、前記フォーム状定着材生成手段が、前記流路構造体で生成されたフォーム状定着材にせん断力を加えるせん断手段を有し、前記せん断手段の温度を制御する第2の温度制御手段を備えることを特徴としている。
この構成により、定着液の種類によって起泡性能が異なるため、良好な定着性を有するフォーム状定着材を安定して得るために攪拌羽根等を用いたせん断手段を備えた構成において、せん断手段の温度を制御することで、フォーム状定着材にせん断力を加えながら効率的にフォーム状定着材の温度を制御することができる。
本発明に係る画像形成装置は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、樹脂含有微粒子を含有する現像剤を用いて現像して樹脂含有微粒子画像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成された前記樹脂含有微粒子画像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された前記樹脂含有微粒子画像を前記記録媒体に固定化する定着手段と、を備える画像形成装置であって、前記定着手段として、前記定着装置を備えることを特徴としている。
この構成により、画像形成装置において、環境条件が変化しても安定して良好な定着品質を維持することができる。
本発明によれば、環境条件が変化しても安定して良好な定着品質を維持することができる定着装置および画像形成装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る定着装置の構成図である。 (a)、(b)は、本発明の一実施の形態に係る定着装置の流路構造体の構成を示す図である。 (a)〜(c)は、本発明の一実施の形態に係る定着装置の流路構造体の他の例を示す図であり、(d)は、気液混合部の拡大図である。 本発明の一実施の形態に係る定着装置の構成図である。 (a)〜(c)は、本発明の一実施の形態に係る定着装置のせん断装置の構成図である。 本発明の一実施の形態に係る定着装置を図1の背面側から見た構成図である。 (a)、(b)は、本発明の一実施の形態に係る定着装置の定着液の膜厚制御用のブレードの構成図である。 本発明の一実施の形態に係る定着装置の他の例を示す構成図である。 本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の構成図である。 本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の画像形成ユニットを示す構成図である。
図1に本発明の一例を示す。
定着装置100には、図示されない作像手段によって樹脂含有微粒子による画像(以下未定着のトナー像Tと記す)が形成された記録媒体Pが搬送される。
定着装置100は、液体状定着液Lを泡状化してフォーム状定着材L´を生成するフォーム状定着材生成装置110と、フォーム状定着材生成装置110によって泡状化されたフォーム状定着材L´を担持し、未定着のトナー像Tに塗布する塗布ローラ120と、塗布ローラ120の表面に担持される泡状化されたフォーム状定着材L´の膜厚を制御するブレード130と、塗布ローラ120と対向し、塗布ローラ120との間に搬送された記録媒体(例えば記録紙)Pを加圧する加圧ローラ140とからなる定着部105と、を備えている。
フォーム状定着材生成装置110は、液体状定着液Lを入れる容器111と、容器111から液体状定着液Lを搬送する搬送ポンプ112と、搬送された液体状定着液Lに気体を混合してフォーム状定着材L´を生成する流路構造体113と、を有し、流路構造体113の内部に形成された微細な流路において液体状定着液Lと気体とを混合することで液体状定着液Lを泡化してフォーム状定着材L´を生成するようになっている。
定着装置100は、後述するように、流路構造体113の温度を制御する温度制御手段113c、152(図2参照)を備えることにより、流路構造体113の温度を制御することで、泡化時の温度を一定にすることができるため、安定した特性の泡を生成することができるようになっている。流路構造体113の例としては例えば微細な孔構造を有する微細孔体を挙げることができる。なお、温度制御手段113c、152は、流路構造体113の温度を制御することでフォーム状定着材L´の生成条件を制御するものであり、流路構造体温度制御手段を構成する。
図2(a)、図2(b)に示すように、流路構造体113は、例えば、空気口113aと、孔径が30〜100μmの微小孔シート113bとから構成することができる。液体状定着液Lが搬送されると共に、空気口113aに負圧が発生し、空気口113aから導入された空気が液体状定着液Lと混合する。さらに、空気と混合した液体状定着液Lが微小孔シート113bを通過することにより、フォーム状定着材L´が生成される。なお、微小孔シート113bの代わりに、孔径が30〜100μmの連泡構造の多孔質部材を用いてもよい。このような多孔質部材としては、特に限定されないが、焼結セラミックス板、不織布、発泡樹脂シート等が挙げられる。
流路構造体113においては、図2(a)に示すように、微小孔シート113bに温度制御手段113cを設けることにより、微小孔シート113bの温度を制御し、液体状定着液Lと空気が表面積の大きな微小孔シート113bを通過するときに、効率よく液体状定着液Lおよび空気を加熱することで良好で安定したフォーム状定着材L´を生成することができる。
また、流路構造体113においては、図2(b)に示すように、空気口113aに温度制御手段152を設けることにより、流路構造体113へ導入する空気の温度を制御し、液体状定着液Lの温度が予め設定された範囲となるように制御することができる。すなわち、流路構造体113で液体状定着液Lと混合する気体の温度を制御することで、泡状化した定着液の温度を制御し、それによって生成される泡の泡径、泡径分布、泡の密度などを一定の範囲に制御することができる。
温度制御手段113cまたは温度制御手段152としては、昇温にはヒーター、降温にはペルチェ素子、フィンによる空冷などを挙げることができる。またヒートポンプを組み合わせることも可能である。なお、温度制御手段113cと温度制御手段152の両方を備えるように構成してもよいし、温度制御手段113cまたは温度制御手段152の一方のみを備えるように構成してもよい。
図1に示すように、容器111と搬送ポンプ112の間には、液体状定着液Lの温度を検知する定着液温度検知手段150が設けられており、温度制御手段113cまたは温度制御手段152は、定着液温度検知手段150が検知した液体状定着液Lの温度に基づいて制御されるようになっている。なお、定着液温度検知手段150は、搬送ポンプ112と流路構造体113の間に設けてもよい。また、定着液温度検知手段150は、容器111に設けてもよい。
液体状定着液Lの温度が変わると液体状定着液Lの粘度や表面張力は温度によって変化するため、生成される泡の泡径や泡径分布、泡の密度などが変化してしまう。
そこで、本発明では予め設定した範囲に液体状定着液Lの温度を制御することにより、生成される泡の特性を制御するようになっている。
図1では液体状定着液Lを容器111から流路構造体113へ搬送する途中に定着液温度検知手段150を設けているが、定着液温度検知手段150を容器111に設ける場合には、定着液温度検知手段150としてサーミスタ、熱電対を用いることができる。
温度制御手段113cまたは温度制御手段152を設ける場所としては、図1に示したように液体状定着液Lを容器111から流路構造体113へ搬送する経路の途中の他に、容器内111に設けて液体状定着液Lの全体の温度を制御するようにしてもよい。しかし、液体状定着液Lを容器111から流路構造体113へ搬送する途中で温度制御手段113cまたは温度制御手段152により液体状定着液Lの温度を制御する方が、流路構造体113に導入する液体状定着液Lのみの温度を制御できるため、少ないエネルギーで温度を制御できるという利点がある。
なお、流路構造体113の他の例としては、微細孔体中を金属基板などに微細な溝構造を形成した流路板を用いたものを挙げることもできる。これについては、図3(a)〜図3(d)に示すように、流路構造体113が、液体状定着液が流入される定着液供給口と、定着液を収容する液室と、液室からの定着液を気体流路の流動方向と対向する方向から流すように設けられた複数の定着液流路と、図示しない気体供給手段から供給された気体が流入する空気供給口と、気体を収容する気室と、気室からの気体を流す複数の空気流路と、各空気流路からの気体と各定着液流路からの定着液とを互いに対向し合って混合する気液混合部と、を備えるようになっている。すなわち、図3(a)〜図3(d)に示す流路構造体113は、溝構造を形成した流路板を用いた泡生成素子となっている。
本発明では、定着液流路や空気流路に温度制御手段を設けることで、効率よく定着液および気体を加熱して安定したフォーム状定着材L´を生成することができる。
生成されるフォーム状定着材L´の特性をさらに安定させるために、図4に示すように流路構造体113の下流にせん断装置114を設け、流路構造体113で生成したフォーム状定着材L´をせん断装置114に導入し、せん断装置114でフォーム状定着材L´にせん断応力をかけるようにしてもよい。すなわち、フォーム状定着材生成装置110が、第1の泡生成部としての流路構造体113の下流に第2の泡生成部としてのせん断装置114をさらに備え、流路構造体113で生成された相対的に泡径の大きなフォーム状定着材L´(第1のフォーム状定着材)を、せん断装置114に導入してせん断応力をかけることにより、相対的に泡径の小さなフォーム状定着材L´(第2のフォーム状定着材)を得ることができる。これにより、フォーム状定着材L´の泡径や泡の密度を均一にすることができるため、フォーム状定着材L´の特性ムラを低減し定着特性をさらに安定させることができる。
図5はせん断装置114の構成を示す概略図である。
図5はせん断装置114の構成を示す概略図である。せん断装置114としては、図5(a)〜図5(c)の何れかに示す構成を採用することができる。第1の泡生成部である流路構造体113で生成されたフォーム状定着材L´は第2の泡生成部であるせん断装置114に導入される。
図5(a)に示すせん断装置114は、閉じた二重円筒構造となっており、内側円筒114aが回転可能な構成とし、外側円筒114bの一部に設けられた注入口からは、流路構造体113で形成されたフォーム状定着材L´が供給されるようになっている。このせん断装置114においては、回転する内側円筒114aと外側円筒114bの隙間が流路となり、この流路をフォーム状定着材L´が通過するときに、フォーム状定着材L´は回転する内側円筒114aと外側円筒114bによって発生するせん断力を受ける。このせん断力により、フォーム状定着材L´は微小で均一性の高い泡へと変化し、外側円筒114bの一部に設けられた排出口より、所望の微小な泡径を有するフォーム状定着材L´を得ることができる。
また、図5(b)に示すせん断装置114は、内側円筒114aの表面にらせん状の溝114cを設けて、回転する内側円筒114aと外側円筒114bの隙間である流路内での液搬送性を良くするように構成したものである。なお、らせん状の溝114cのピッチや溝の幅は、定着液の液粘度や微小な泡状のフォーム状定着材L´の定常流粘性により決定される。
また、図5(c)に示すせん断装置114は、せん断力を加える別の構成であり、内側円筒114aを外側円筒114bの長手方向に並行に振動させる構成となっている。振動の振幅および周波数は、概ね、0.5mmから1mm程度の振幅で、50Hzから100Hz程度の周波数が望ましい。
図5(a)〜図5(c)のせん断装置114においては、内側円筒114aおよび外側円筒114bの温度を制御することでせん断装置114内でのフォーム状定着材L´を効率的に温度制御することができ、安定したフォーム状定着材L´を得ることができる。例えば、図5(a)〜図5(c)のせん断装置114において、外側円筒114bに温度制御手段160を設けることにより、フォーム状定着材L´の温度を制御して安定したフォーム状定着材L´を得ることができる。
温度制御手段160としては、流路構造体113に設けた温度制御手段113cまたは温度制御手段152と同様に、昇温用にはヒーター、降温用にはペルチェ素子、フィンによる空冷などを挙げることができる。またヒートポンプを組み合わせることも可能である。
以下、定着液の液処方について説明する。
泡状の定着液は、上述したように、軟化剤を含有した液体中に気泡を含有した構成である。軟化剤を含有した液体は、気泡を安定に含有し、なるべく均一な気泡の大きさからなる気泡層を構成する泡状とするため、起泡剤および増泡剤を有することが望ましい。また、ある程度粘度が高いほうが、気泡が安定して液体中に分散するため、増粘剤を含有することが望ましい。
また、起泡剤としては、陰イオン界面活性剤、特に、脂肪酸塩が望ましい。脂肪酸塩は界面活性を有するため、水を含有する定着液の表面張力を下げ、定着液を発泡しやすくするとともに、泡表面で脂肪酸塩が層状ラメラ構造をとるため泡壁が他の界面活性剤よりも強くなり、泡沫安定性が極めて高くなる。また、脂肪酸塩の起泡性を効果的にするため、定着液には水を含有することが望ましい。脂肪酸としては、大気中での長期安定性の観点から酸化に強い飽和脂肪酸が望ましい。但し、飽和脂肪酸塩を含有する定着液に若干の不飽和脂肪酸塩を含有することで脂肪酸塩の水に対する溶解・分散性を助け、5℃〜15℃までの低気温において、優れた起泡性を有することができ、広い環境温度範囲において定着の安定を可能とし、また、定着液長期放置中の脂肪酸塩の定着液中分離を防止することができる。
更に、飽和脂肪酸塩に用いる脂肪酸としては、炭素数12、14、16および18の飽和脂肪酸、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が適する。
炭素数が11以下の飽和脂肪酸塩は臭気が大きくなり、当該定着液を用いるオフィス・家庭で用いる画像形成機器に適さない。また、炭素数19以上の飽和脂肪酸塩は、水に対する溶解性が低下し、定着液の放置安定性を著しく低下させてしまう。これらの飽和脂肪酸による飽和脂肪酸塩を単独もしくは混合して起泡剤として用いる。
また、不飽和脂肪酸塩を用いてもよく、炭素数18で2重結合数が1から3の不飽和脂肪酸が望ましい。具体的には、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸が適する。2重結合が4以上では反応性が強いため、定着液の放置安定性が劣ってしまう。これらの不飽和飽和脂肪酸による不飽和脂肪酸塩を単独もしくは混合して起泡剤として用いる。また、上記飽和脂肪酸塩と不飽和脂肪酸塩を混合して起泡剤として用いても構わない。
更に、上記飽和脂肪酸塩または不飽和脂肪酸塩において、当該定着液の起泡剤として用いる場合、ナトリウム塩、カリウム塩もしくはアミン塩であることが望ましい。定着装置100に電源を投入後、素早く定着可能な状態にすることは定着装置100の商品価値として重要な要素である。定着装置100において定着可能な状態とするためには、定着液が適切な泡状となっていることが必須であるが、上記の脂肪酸塩は素早く起泡することで、電源投入後定着可能な状態を短時間でつくることができる。特に、アミン塩とすることで、定着液にせん断力を加えたときに最も短時間で起泡し、フォーム状定着材を容易に作製することが可能であり、定着装置100への電源投入後の定着可能な状態を最も短時間でつくることができる。
樹脂を溶解または膨潤することで軟化させる軟化剤は、脂肪族エステルを含む。この脂肪族エステルは、トナー等に含まれる樹脂の少なくとも一部を溶解または膨潤させる溶解性または膨潤性に優れている。
また、軟化剤については、人体に対する安全性の観点から、その急性経口毒性LD50が3g/kgよりも大きい、更に好ましくは5g/kgであることが好ましい。脂肪族エステルは、化粧品原料として多用されているように、人体に対する安全性が高い。
更に、記録媒体に対するトナーの定着は、密封された環境において頻繁に使用される機器で行われ、軟化剤はトナーの記録媒体への定着後にもトナー中に残留するため、記録媒体に対するトナーの定着は揮発性有機化合物(VOC)および不快臭の発生を伴わないことが好ましい。すなわち、軟化剤は揮発性有機化合物(VOC)および不快臭の原因となる物質を含まないことが好ましい。脂肪族エステルは、一般に汎用される有機溶剤(トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなど)と比較して、高い沸点および低い揮発性を有し、刺激臭を持たない。
なお、オフィス環境等における臭気を高い精度で測定することができる実用的な臭気の測定尺度として、官能測定である三点比較式臭袋法による臭気指数(10×log(物質の臭気が感じられなくなるまでの物質の希釈倍率))を臭気の指標とすることができる。また、軟化剤に含まれる脂肪族エステルの臭気指数は、10以下であることが好ましい。この場合には、通常のオフィス環境では、不快臭を感じなくなる。更に、軟化剤のみならず、定着液に含まれる他の液剤も同様に、不快臭および刺激臭を有さないことが好ましい。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、飽和脂肪族エステルを含む場合には、軟化剤の保存安定性(酸化、加水分解などに対する耐性)を向上させることができる。また、飽和脂肪族エステルは、人体に対する安全性が高く、多くの飽和脂肪族エステルは、トナーに含まれる樹脂を1秒以内で溶解または膨潤させることができる。更に、飽和脂肪族エステルは、記録媒体に提供されたトナーの粘着感を低下させることができる。これは、飽和脂肪族エステルが、溶解または膨潤したトナーの表面に油膜を形成するためであると考えられる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の飽和脂肪族エステルの一般式は、R1COOR2で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型アルキル基である。R1およびR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の飽和脂肪族エステルが、一般式R1COOR2で表される化合物を含み、R1は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、R2は、炭素数が1以上6以下の直鎖型もしくは分岐型のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性または膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭および刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、トリデシル酸エチル、トリデシル酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族モノカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、上記の化合物である脂肪族モノカルボン酸エステルの多くについては、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解またはマイクロエマルジョンの形態とする。
また、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、より短い時間でトナーに含まれる樹脂を溶解または膨潤させることができる。例えば、60ppm程度の高速印字では、記録媒体における未定着のトナーに定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するまでの時間は、1秒以内であることが望ましい。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸エステルを含む場合には、記録媒体における未定着のトナー等に定着液を付与し、トナーが記録媒体に定着するのに要する時間を、0.1秒以内にすることが可能となる。更に、より少量の、軟化剤の添加によって、トナーに含まれる樹脂を溶解または膨潤させることができるため、定着液に含まれる、軟化剤の含有量を低減することができる。
よって、本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルの一般式は、R3(COOR4)2で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型または分岐型アルキル基である。R1およびR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の脂肪族ジカルボン酸エステルが、一般式R3(COOR4)2で表される化合物を含み、R3は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、R4は、炭素数が3以上5以下の直鎖型または分岐型アルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性または膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭および刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸エステルとしては、例えば、コハク酸2エチルヘキシル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソデシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。上記の化合物であるこれらの脂肪族ジカルボン酸エステルの多くは、油性溶媒に溶解するが、水には溶解しない。よって、水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解またはマイクロエマルジョンの形態とする。
更に、本発明における定着液において、好ましくは上記の脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む。上記の脂肪族エステルが、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含む場合には、記録媒体に対するトナーの定着性を向上させることができる。
本発明における定着液において、好ましくは、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルの一般式は、R5(COOR6−O−R7)2で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である。R1およびR2の炭素数がそれぞれ所望の範囲よりも少ないと臭気が発生し、所望の範囲よりも多いと樹脂軟化能力が低下する。
即ち、上記の脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式R5(COOR6−O−R7)2で表される化合物を含み、R5は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、R6は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、R7は、炭素数が1以上4以下のアルキル基である場合には、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性または膨潤性を向上させることができる。また、上記の化合物の臭気指数は、10以下であり、上記の化合物は、不快臭および刺激臭を有さない。
上記の化合物である脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルとしては、例えば、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジブトキシエチル、セバシン酸ジエトキシエチル等が挙げられる。これらの脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを水性溶媒では、グリコール類を溶解助剤として定着液に含有し、溶解またはマイクロエマルジョンの形態とする。
また、脂肪酸エステルではないが、クエン酸エステルや、炭酸エチレン、炭酸プロピレンといった炭酸エステルも軟化剤として適する。
ところで、フォーム状定着材において、塗布接触ニップ部にてトナー等の微粒子層にフォーム状定着材を押し込みながら浸透させる際に泡が破泡すると浸透阻害となる。そこで泡沫安定性に優れる泡が求められる。このため、定着液中に脂肪酸アルカノールアミド(1:1)型を含有することが望ましい。脂肪酸アルカノールアミドには(1:1)型と(1:2)型があるが、本発明における泡沫安定性には(1:1)型が適することがわかった。
なお、定着の対象となる樹脂を含有する微粒子は、トナーに限定されず、樹脂を含有する微粒子であれば何れでもよい。また、記録媒体は、記録紙に限定されず、金属、樹脂、セラミックス等何れでもよい。但し、媒体は定着液に対し浸透性を有することが望ましく、媒体基板が液浸透性を持たない場合は、基板上に液浸透層を有する媒体が望ましい。記録媒体の形態もシート状に限定されず、平面および曲面を有する立体物でもよい。例えば、紙のごとき媒体に透明樹脂微粒子を均一に定着させ紙面を保護する(所謂、ニスコート)用途においても、本発明は適用できる。
上記の樹脂を含有する微粒子のうち、電子写真プロセスで用いるトナーは、本発明の定着液との組合せにおいて最も定着への効果が高い。トナーは、色剤と帯電制御剤と結着樹脂や離型剤などのような樹脂を含む。トナーに含まれる樹脂は、特に限定されないが、好適な結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられ、離型剤としては、例えばカルバナウワックスやポリエチレンなどのワックス成分などが挙げられる。トナーは、結着樹脂の他に、公知の着色剤、電荷制御剤、流動性付与剤、外添剤などを含んでもよい。また、トナーは、メチル基を有する疎水性シリカおよび疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子をトナーの粒子の表面に固着させることによって、撥水性処理されていることが好ましい。媒体のうち、記録媒体は、特に限定されず、例えば、紙、布、および液体透過層を有するOHP用シートのようなプラスチックフィルムなどが挙げられる。本発明における油性とは、室温(20℃)における水に対する溶解度が、0.1重量%以下である性質を意味する。
また、泡状となった定着液は、好ましくは、撥水性処理されたトナーの粒子に対して、十分な親和性を有することが望ましい。ここで、親和性とは、液体が固体に接触したときに、固体の表面に対する液体の拡張濡れの程度を意味する。すなわち、泡状となった定着液は、撥水性処理されたトナーに対して十分な濡れ性を示すことが好ましい。疎水性シリカおよび疎水性酸化チタンのような疎水性微粒子で撥水性処理されたトナーの表面は、疎水性シリカおよび疎水性酸化チタンの表面に存在するメチル基によって覆われており、おおよそ20mN/m程度の表面エネルギーを有する。現実には撥水性処理されたトナーの表面の全面が疎水性微粒子によって完全に覆われてはいないため、撥水性処理されたトナーの表面エネルギーは、おおよそ、20〜30mN/mであると推測される。よって、撥水性トナーに対して親和性を有する(十分な濡れ性を有する)ためには、泡状となった定着液の表面張力は、20〜30mN/mであることが好ましい。
水性溶媒を用いる場合、界面活性剤を添加することで、表面張力を20〜30mN/mとすることが好ましい。また、水性溶媒の場合、単価もしくは多価アルコールを含有していることが望ましい。これらの材料は、泡状の定着液における気泡の安定性を高め、破泡しにくくする利点を有する。例えばセタノールなどの単価アルコールや、グリセンリン、プロピレングリコール、1,3ブチレングリコールなどの多価アルコールが望ましい。また、これらの単価または多価のアルコール類を含有することで紙等の媒体のカール防止に効果を有する。
また、定着液中に浸透性改善や紙等媒体のカール防止のために油性成分を含有してO/WエマルジョンやW/Oエマルジョンを形成する構成も望ましく、その場合、具体的な分散剤としては、ソルビタンモノオレエートやソルビタンモノステレートやソルビタンセスキオレートなどのソルビタン脂肪酸エステルやショ糖ラウリン酸エステルやショ糖ステアリン酸エステルなどのショ糖エステルなどが望ましい。
本発明において、泡状化された定着液は、嵩密度が0.01〜0.1g/cmであることが好ましいが、0.01〜0.05g/cmがさらに好ましく、0.025〜0.05g/cmが特に好適である。嵩密度が0.01g/cm未満であると、定着液の付与が不十分となることがあり、0.1g/cmを超えると、定着液を付与した時に記録媒体に残液感が生じることがある。
また、泡状化された定着液は、泡径が5〜50μmであることが好ましい。これにより、媒体上に形成された粒径が5〜10μmの樹脂含有微粒子を乱さずに、泡状化された定着液を樹脂含有微粒子に付与することができる。
泡状化されたフォーム状定着材L´の膜厚は、記録媒体P上に形成された未定着のトナー像Tの厚さ、泡状化されたフォーム状定着材L´の泡の大きさ、粘度、未定着のトナー像Tに塗布する際の加圧力、環境温度に応じて、適宜選択される。
図6は、図4に示す定着装置100のフォーム状定着材生成装置110を、図4とは逆の方向から見た拡大図である。
フォーム状定着材生成装置110は、図6に示すように、液体状定着液Lを入れる容器111と、容器111から液体状定着液Lを搬送する搬送ポンプ112と、搬送された液体状定着液Lをフォーム状定着材L´にする流路構造体113と、フォーム状定着材L´にせん断力を印加することによりフォーム状定着材L´の中の径の大きな泡を分割して均一性の高い微小泡を生成させるせん断装置114とを有する。これにより、極めて短時間で、液体状定着液Lから泡径が5〜50μmで均一性の高いフォーム状定着材L´を生成させることができる。
搬送ポンプ112としては、特に限定されず、例えば、ギヤポンプ、ベローズポンプ等を用いることができるが、チューブポンプが好ましい。チューブポンプは、チューブを変形させながら、チューブ内の液体状定着液Lを押し出すため、液体状定着液Lと接蝕する部材は、チューブのみである。このため、液体状定着液Lに対して耐液性を有するチューブを用いることにより、液体状定着液Lの汚染やポンプの部品の劣化を抑制することができる。また、チューブを変形させるだけなので、液体状定着液Lの起泡を抑制することができ、搬送能力の低下を抑制することができる。
図7は、図1、図4に示す定着装置100のブレード130とその動作を示す図である。
ブレード130は、図7(a)、図7(b)に示すように、端部に設けられた回転軸131により、塗布ローラ120に対して、10〜100μmのギャップで隔てられている。ブレード130によりフォーム状定着材L´の膜厚を制御する際は、泡状化されたフォーム状定着材L´の膜厚を薄くする場合は、ギャップを小さくし(図7(a)参照)、泡状化されたフォーム状定着材L´の膜厚を厚くする場合は、ギャップを大きくする(図7(b)参照)。
なお、ブレード130の代わりに、ワイヤーバーを用いてもよい。これにより、塗布ローラ120の軸方向の泡状化されたフォーム状定着材L´の膜厚の均一性を向上させることができる。
加圧ローラ140は、弾性層として、弱い加圧力で大きく変形することが可能なスポンジ(弾性多孔質体)を用いて構成されている。これにより、50〜300ミリ秒のニップ時間を確保することができる。このとき、泡状化されたフォーム状定着材L´が未定着のトナー像Tに浸透して記録媒体Pまで到達した後に、塗布ローラ120と記録媒体Pが剥離するようにニップ時間を調整する必要がある。
なお、ニップ時間とは、記録媒体Pの搬送速度に対するニップ幅の比である。このとき、記録媒体Pの搬送速度は、紙搬送駆動機構の設計データから求めることができる。
また、ニップ幅は、塗布ローラ120の全面に着色塗料を薄く塗布した後、記録媒体Pを塗布ローラ120および対向する加圧ローラ140に挟んで加圧して、記録媒体Pに着色塗料を付着させ、記録媒体Pに付着した着色塗料の紙搬送方向の長さを測定することにより、求めることができる。
このため、記録媒体Pの搬送速度に応じて、ニップ幅を調整する必要があるが、塗布ローラ120と加圧ローラ140の軸間距離を変更することにより、ニップ幅を調整することができる。
加圧ローラ140を構成するスポンジは、軟化剤に溶解または膨潤しない材料であることが好ましい。また、スポンジの表面が軟化剤に溶解または膨潤しない可撓性フィルムで覆われていてもよい。スポンジの材料としては、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド等が挙げられる。また、可撓性フィルムとしては、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等が挙げられる。
なお、加圧ローラ140のスポンジの代わりに、弾性ゴムを用いてもよい。
定着装置100は、記録媒体Pの搬送方向に対して、塗布ローラ120の上流側に、記録媒体Pの先端を検知する手段を有し、検知信号に応じて、記録媒体P上にのみ泡状化されたフォーム状定着材L´が塗布されるように、塗布ローラ120上に泡状化されたフォーム状定着材L´を形成することが好ましい。これにより、塗布ローラ120と加圧ローラ140が常時接触している構成であっても、記録媒体Pが搬送されていない待機時に、塗布ローラ120上の泡状化されたフォーム状定着材L´が加圧ローラ140に付着することを抑制することができる。
また、定着装置100は、記録媒体Pが搬送されていない待機時に、塗布ローラ120と加圧ローラ140を隔離させ、駆動機構により、記録媒体P上に泡状化されたフォーム状定着材L´を塗布する時のみ、塗布ローラ120と加圧ローラ140を接触させる構成であってもよい。このとき、記録媒体Pの先端を検知する手段を併用し、検知信号に応じて、塗布ローラ120と加圧ローラ140を接触させることが好ましい。さらに、記録媒体Pの後端を検知する手段を設け、検知信号に応じて、塗布ローラ120と加圧ローラ140を隔離させることが好ましい。
さらに、定着装置100は、定着されたトナー像T´が形成された記録媒体Pを加圧する一対の平滑化ローラ(ハードローラ)を有してもよい。これにより、定着されたトナー像T´の表面が平滑化され、光沢を付与することができる。また、定着されたトナー像T´の記録媒体Pに対する定着性を向上させることができる。
図8に、本発明の定着装置100の他の構成例を示す。
この定着装置100´は、塗布ローラ120と対向し、塗布ローラ120との間に搬送された記録媒体Pを加圧する加圧部材として、図1、図4に示した加圧ローラ140の代わりに、加圧ベルト140´を用いたものであり、それ以外は、図1の定着装置100と同一の構成である。これにより、加圧部のニップ幅を容易に大きくすることができる。
加圧ベルト140´としては、特に限定されないが、シームレスニッケルベルト、シームレスPET等の基体にPFA等の離型性フッ素樹脂がコートされたものを用いることができる。
なお、図8で、塗布ローラ120の代わりに塗布ベルトを用いる構成としてもよい。また、塗布ローラ120の代わりに塗布ベルトを用いるとともに、加圧ベルト140´の代わりに加圧ローラ140を用いる構成(図1、図4で、塗布ローラ120の代わりに、塗布ベルトを用いる構成)であってもよい。
図9に、本発明の定着装置100、100´を搭載する画像形成装置の一例として、タンデム方式の画像形成装置200を示す。
画像形成装置200が、記録媒体Pの搬送方向下流側に定着装置100、100´を備えることで、画像形成装置200は、記録媒体P上に形成されたトナー像Tの定着を行うことができる。なお、画像形成装置200は、複写機またはプリンタ、あるいはこれらの機能とファクシミリの機能等を備えた複合機であってもよい。
図9に示す画像形成装置200は、未定着のトナー像Tを担持する中間転写ベルト201を有する。中間転写ベルト201は、3つの支持ローラ202、203および204に張架されており、矢印Aの方向に回転する。中間転写ベルト201に対しては、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)の各画像形成ユニット205K、205Y、205Mおよび205Cが配列されている。これらの画像形成ユニットの上方には、露光装置(不図示)が配置されている。例えば、画像形成装置200が複写機である場合には、スキャナ(不図示)で原稿の画像情報を読み込み、読み込まれた画像情報に応じて、静電潜像を書き込むための露光光Lが露光装置(不図示)から照射される。
中間転写ベルト201を挟んで中間転写ベルト201の支持ローラ204に対向する位置には、2次転写ベルト206が設けられている。2次転写ベルト206は、2つの支持ローラ207および208の間に張架されている。なお、2次転写ベルト206の代わりに、転写ローラを用いてもよい。
中間転写ベルト201を挟んで中間転写ベルト201の支持ローラ202に対向する位置には、中間転写ベルト201上に残留したトナーを除去するベルトクリーニング装置209が配置されている。
一方、記録媒体Pは、給紙部(不図示)から給紙、搬送され、一対の給紙ローラ(レジストローラとも言う)210を用いて給紙され、2次転写ベルト206を中間転写ベルト201に押し当てることにより、未定着のトナー像Tが記録媒体Pに転写される。
未定着のトナー像Tが転写された記録媒体Pは2次転写ベルト206により搬送され、未定着のトナー像Tは、図1、図4に示した構成の定着装置100により定着される。このとき、記録媒体Pに転写された未定着のトナー像Tには、露光装置(不図示)からの画像情報、例えば、カラー画像または黒ベタ画像に基づいて、前述したように、膜厚が制御された泡状化されたフォーム状定着材L´が塗布されて定着される。
図10は、図9に示す画像形成装置200の画像形成ユニットの構成例を示しており、各色の画像形成ユニットの構成は同じであり、現像に使用するトナーの色が異なっている。
図10に示すように、画像形成ユニット205において、静電潜像担持体である感光体ドラム205aの周囲には、帯電ローラ205bと、現像装置205cと、1次転写ローラ205dと、クリーニング装置205eおよび除電ランプ205fとが配置されている。
なお、この画像形成ユニット205では、感光体ドラム205aと、帯電ローラ205b、現像装置205c、クリーニング装置205e、除電ランプ205fのうちの少なくとも一つを、カートリッジに一体に収納したプロセスカートリッジを用いることもできる。
帯電ローラ205bは、接触帯電方式の帯電装置であり、帯電ローラ205bを感光体ドラム205aに接触させて、感光体ドラム205aに電圧を印加することにより、感光体ドラム205aの表面を一様に帯電するものである。なお、帯電ローラ205bの代わりに、非接触のスコロトロン等を採用した非接触帯電方式の帯電装置を用いてもよい。
現像装置205cは、露光装置(不図示)から照射された露光光Lにより感光体ドラム205a上に書き込まれた静電潜像に、現像剤中のトナーを付着させて現像し、未定着のトナー像Tを形成するものである。なお、現像装置205cは、攪拌部(不図示)および現像部(不図示)を有し、現像に使用されなかった現像剤は、攪拌部に戻され、再利用される。攪拌部におけるトナーの濃度は、トナー濃度センサによって検出され、トナーの濃度が一定になるように制御されている。
1次転写ローラ205dは、中間転写ベルト201を介して、感光体ドラム205aに対向する位置に設けられている。このとき、中間転写ベルト201を挟んで、1次転写ローラ205dを感光体ドラム205aに押し当て、転写バイアスを印加することにより、感光体ドラム205a上に形成された未定着のトナー像Tが中間転写ベルト201上に転写される。なお、1次転写ローラ205dの代わりに、導電性ブラシ、非接触のコロナチャージャー等の転写装置を用いてもよい。
クリーニング装置205eは、感光体ドラム205a上に残留したトナーを除去するものである。クリーニング装置205eは、感光体ドラム205aに押し当てられる先端を備えたブレードやブラシ、あるいは回転するブラシローラ等を有する。ここで、クリーニング装置205eにより回収されたトナーは、回収スクリュー(不図示)およびトナーリサイクル装置(不図示)により、現像装置205cに回収され、再利用される。また、除電ランプ205fは、光を照射して感光体ドラム205aの表面電位を初期化するものである。
以下、本実施の形態の定着装置100の構成により試験的に定着動作を行った際の評価方法、評価結果について説明する。
<定着液(1)>
ミリスチン酸(関東化学試薬)、パルミチン酸(関東化学試薬)、ステアリン酸(関東化学試薬)を重量比で4:3:1とした脂肪酸と、トリエタノールアミンを脂肪酸に対してモル比で0.7となる量をイオン交換水に投入し、80℃で30分攪拌後自然冷却して脂肪酸ジエタノールアミン塩溶液(溶液A)を調製した。
次に上記溶液A中の脂肪酸濃度が4wt%、軟化剤であるプロピレンカーボネート(関東化学株式会社製)が40wt%、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂製薬株式会社製、マーポンMM)が0.5wt%となるようにそれぞれをイオン交換水に混合し、超音波ホモジナイザーにて攪拌することで定着液(1)を調製した。
<定着液(2)>
定着液(1)と同じ溶液Aを使い、溶液A中の脂肪酸濃度が4wt%、軟化剤であるコハク酸ジカルビトール(高級アルコール工業株式会社製)が30wt%、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂製薬株式会社製、マーポンMM)が0.5wt%、となるようにそれぞれをイオン交換水に混合し、超音波ホモジナイザーにて攪拌することで定着液(2)を調製した。
<定着液(3)>
定着液(1)と同じ溶液Aを使い、溶液A中の脂肪酸濃度が4wt%、軟化剤であるコハク酸ジエトキシエチル(クローダ社、クローダDES)が10wt%、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(1:1)型(松本油脂製薬株式会社製、マーポンMM)が0.5wt%、となるようにそれぞれをイオン交換水に混合し、超音波ホモジナイザーにて攪拌することで定着液3を調製した。
<定着装置(1)>
定着装置(1)として図4に示す定着装置100を用いた。容器111は、PET樹脂製のボトルであり、搬送ポンプ112は、チューブの材質がシリコーンゴム、内径が2mmであるチューブポンプであり、液体状定着液Lを搬送する流路は、内径が2mmのシリコーンゴムチューブである。
また、流路構造体113の微小孔シート113bは、開口部が約40μmのステンレス製の400メッシュシートであり、メッシュシートを納めるハウジングにヒータと熱電対を貼り付けて温度制御した。
さらに、内側円筒114aおよび外側円筒114bはPET製であり、外側円筒114bに温度センサー、ヒータおよびペルチェ素子を設けて外側円筒114b全体の温度を調整した。内側円筒114aは、外径が8mm、長さが100mmであり、外側円筒114bは、内径が10mm、長さが120mmである。
このとき、せん断装置114の内側円筒114aは、回転軸に固定され、回転駆動モータ(不図示)により回転させることでフォーム状定着材L´を生成し、得られたフォーム状定着材L´を塗布ローラ120に供給して未定着画像を定着する。
塗布ローラ120としては、PFA樹脂を焼付け塗装した直径が30mmのSUS製ローラを用い、加圧ローラ140としては、直径10mmのアルミ合金製ローラ(芯金)に、外径が50mmとなるように、ポリウレタンフォーム材カラーフォームEMO(イノアック社製)を形成したものを用いた。
また、ブレード130としては、アルミ合金製の支持板に厚さが1mmの並板ガラスを接着し、ガラス面を塗布ローラ120の側に向け、塗布ローラ120とのギャップを制御できる機構を設けている。これにより塗布ローラ120上のフォーム状定着材L´の厚さを制御する。ここではギャップを100umとした。また記録媒体Pの搬送速度は300mm/秒とした。
<定着装置(2)>
定着装置(2)として図1に示す定着装置100を用いた。容器111は、PET樹脂製のボトルであり、搬送ポンプ112は、チューブの材質がシリコーンゴム、内径が2mmであるチューブポンプであり、液体状定着液Lを搬送する流路は、内径が2mmのシリコーンゴムチューブである。
また、流路構造体113は図3に示すような溝構造を形成した流路板を用いた泡生成素子とした。液室深さおよび気室深さ300um、流路ピッチ100um、流路幅70umとし、泡生成素子に温度センサー、ヒータおよびペルチェ素子を設けた。その他の構成は定着装置(1)と同じとした。
<定着装置(3)>
定着装置(2)に定着装置(1)で使用したせん断装置114を追加した図4の構成の定着装置100を用いた。
電子写真方式のカラープリンタ(IpsioColorCX8800(リコー社製))を用いて、未定着のトナー像(カラー画像)を記録媒体PであるPPC用紙T−6200(リコー社製)に形成した。
Figure 2011242456
表1に示す組合せで各実施例および各比較例を実施した。
手順としては、まず上記の各定着装置および各定着液を使い、23℃環境においてオフセット、画像流れがなく良好に定着できるように流路構造体113の気体流量、定着液流量、せん断装置114の回転数などを調整した。
次にこの定着装置を10℃または40℃の環境に設置し、流路構造体113およびせん断装置114の温度が23℃±2℃となるようにヒータおよびペルチェ素子を制御しながら定着を行った。
比較例(1)〜比較例(6)ではこの定着装置100を10℃または40℃の環境に設置し、ヒータおよびペルチェ素子を動作させずに定着を行った。
表1の各比較例から、定着液温度が低い場合や高い場合、良好な定着を行うことができないことがわかる。
一方、本発明を用いた実施例(1)〜実施例(6)では定着液温度が低い場合や高い場合でも良好な定着を行うことができた。
以上のように、本実施の形態に係る定着装置100は、樹脂の少なくとも一部を溶解または膨潤させることで樹脂含有微粒子を軟化させる軟化剤を含有した定着液を、形成する画像の画像情報に基づいて記録媒体上に形成された樹脂微粒子に塗布して樹脂微粒子を記録媒体に定着する定着装置100であって、液体状定着液Lに気体を混合してフォーム状定着材L´を生成するフォーム状定着材生成装置110と、フォーム状定着材L´を記録媒体P上の樹脂微粒子に塗布する塗布ローラ120と、を備え、フォーム状定着材生成装置110が、微細な流路を有する流路構造体113と空気を導入する空気口113aとを有し、流路構造体113で液体状定着液Lと空気とを混合することでフォーム状定着材L´を生成するものであって、流路構造体113の温度を制御する温度制御手段113c、152を有することを特徴としている。
この構成により、微細な流路は表面積が大きいため微細な流路を液体状定着液Lと空気とが通過する際に効率的に液体状定着液Lおよび空気を加熱できるので、生成されるフォーム状定着材L´の泡質が一定し、その結果良好な定着を安定して行うことができる。
したがって、環境条件が変化しても安定して良好な定着品質を維持することができる。
また、本実施の形態に係る定着装置100は、フォーム状定着材生成装置110が、流路構造体113で生成されたフォーム状定着材L´にせん断力を加えるせん断装置114を有し、せん断装置114の温度を制御する温度制御手段160を備えることを特徴としている。
この構成により、定着液の種類によって起泡性能が異なるため、良好な定着性を有するフォーム状定着材L´を安定して得るために攪拌羽根等を用いたせん断装置114を備えた構成において、せん断装置114の温度を制御することで、フォーム状定着材L´にせん断力を加えながら効率的にフォーム状定着材L´の温度を制御することができる。
また、本実施の形態に係る画像形成装置200は、静電潜像が形成される感光体ドラム205aと、感光体ドラム205a上に形成された静電潜像を、樹脂含有微粒子を含有する現像剤を用いて現像して樹脂含有微粒子画像を形成する現像装置205cと、感光体ドラム205a上に形成された樹脂含有微粒子画像を記録媒体Pに転写する1次転写ローラ205d、中間転写ベルト201、2次転写ベルト206と、記録媒体Pに転写された樹脂含有微粒子画像を記録媒体Pに固定化する定着手段と、を備える画像形成装置200であって、定着手段として、定着装置100を備えることを特徴としている。
この構成により、定着装置100を備える画像形成装置200において、環境条件が変化しても安定して良好な定着品質を維持することができる。
以上説明したように、本発明に係る定着装置および画像形成装置は、環境条件が変化しても安定して良好な定着品質を維持することができるという効果を有し、トナー等の樹脂微粒子を溶解または膨潤させるフォーム状定着材を樹脂微粒子に付与して樹脂微粒子を記録媒体上に定着させる定着装置およびこれを備えた画像形成装置として有用である。
100 定着装置(定着装置、定着手段)
105 定着部
110 フォーム状定着材生成装置(フォーム状定着材生成手段)
111 容器
112 搬送ポンプ
113 流路構造体
113a 空気口
113b 微小孔シート
113c 温度制御手段(流路構造体温度制御手段)
114 せん断装置(せん断手段)
114a 内側円筒
114b 外側円筒
114c 溝
120 塗布ローラ(塗布手段)
130 ブレード
140´ 加圧ベルト
140 加圧ローラ
150 定着液温度検知手段
152 温度制御手段(流路構造体温度制御手段)
160 温度制御手段(第2の温度制御手段)
200 画像形成装置
201 中間転写ベルト(転写手段)
202、203、204 支持ローラ
205 画像形成ユニット
205K、205Y、205M 各画像形成ユニット
205a 感光体ドラム(静電潜像形成手段)
205b 帯電ローラ
205c 現像装置(現像手段)
205d 1次転写ローラ(転写手段)
205e クリーニング装置
205f 除電ランプ
206 2次転写ベルト(転写手段)
207 支持ローラ
209 ベルトクリーニング装置
特許第4302700号公報 特開2007−304308号公報 特開平4−227039公報

Claims (3)

  1. 樹脂の少なくとも一部を溶解または膨潤させることで樹脂含有微粒子を軟化させる軟化剤を含有した定着液を、形成する画像の画像情報に基づいて記録媒体上に形成された樹脂微粒子に塗布して該樹脂微粒子を記録媒体に定着する定着装置であって、
    前記定着液に気体を混合してフォーム状定着材を生成するフォーム状定着材生成手段と、
    前記フォーム状定着材を記録媒体上の樹脂微粒子に塗布する塗布手段と、を備え、
    前記フォーム状定着材生成手段が、微細な流路を有する流路構造体と空気を導入する空気口とを有し、前記流路構造体で定着液と空気とを混合することでフォーム状定着材を生成するものであって、前記流路構造体の温度を制御する流路構造体温度制御手段を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記フォーム状定着材生成手段が、前記流路構造体で生成されたフォーム状定着材にせん断力を加えるせん断手段を有し、
    前記せん断手段の温度を制御する第2の温度制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、樹脂含有微粒子を含有する現像剤を用いて現像して樹脂含有微粒子画像を形成する現像手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成された前記樹脂含有微粒子画像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写された前記樹脂含有微粒子画像を前記記録媒体に固定化する定着手段と、を備える画像形成装置であって、
    前記定着手段として、請求項1または請求項2に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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