JP2011240764A - 管路内走行装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クローラシューにローラーを回転自在に軸支して左右方向も移動可能にしたクローラ式の管路内走行装置において、前後方向に走行する際、平滑で硬質な路面でも駆動力を確実に伝達できるようにする。
【解決手段】 クローラシュー11に開口13を形成し、その開口13に算盤珠状のローラー14をその回転軸15が走行方向と並行になるように且つクローラシュー11の踏面から突出するように回転自在に軸支する。この算盤珠状のローラー14の鋭角な周端形状により、接地面積当たりの荷重が大きくなって摩擦力が向上し、路面が平滑で硬質でも駆動力を確実に伝達してスリップなく前後進できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、クローラシューにローラーを回転自在に軸支して左右方向も移動可能にしたクローラ式の管路内走行装置に関する。
従来、前後方向の走行だけでなく左右方向も移動可能なクローラが特許文献1〜3に開示されている。これらの技術は、クローラシューにローラーをその回転軸が走行方向と並行になるように回転自在に軸支したことを特徴とし、前後方向はクローラの駆動で走行し、左右方向はローラーの回転で移動できるようにした、というものである。
また、このクローラを車体の左右位置に走行路面の左右傾斜に合せた角度に傾けて対称的に設けると、特許文献4に開示されているように、断面円形の管路内の走行時に車体が傾いている場合、重心が鉛直方向に移行しようとしてローラーが回転し、姿勢を水平に自己修正できる。
ところで、前記技術のローラーは接地面の形状が平面又は球面であるから、特に金属やコンクート製の水管や暗渠など平滑で硬質な路面との摩擦力が低く、走行時にクローラシューがスリップして駆動力が伝達できないことがあるという問題があった。
特開2003−306178号公報 特開平8−142938号公報 特開平7−17442号公報 実用新案登録第3096885号公報
本発明が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、クローラシューにローラーを回転自在に軸支して左右方向も移動可能にしたクローラ式の管路内走行装置において、前後方向に走行する際、平滑で硬質な路面でも駆動力を確実に伝達できるようにすることにある。
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) 車体の左右位置にクローラを走行路面の左右傾斜に合せた角度に傾けて対称的に設け、その傾けたクローラを断面円形の管路の内面に接地させて走行できるようにした管路内走行装置であって、前記クローラを構成するクローラシューに開口を形成し、その開口に算盤珠状のローラーをその回転軸が走行方向と並行になるように且つクローラシューの踏面から突出するように回転自在に軸支したことを特徴とする、管路内走行装置
2)車体の左右位置にクローラを水平に設け、そのクローラを断面矩形の管路の底面に接地させて走行できるようにした管路内走行装置であって、前記クローラを構成するクローラシューに開口を形成し、その開口に算盤珠状のローラーをその回転軸が走行方向と並行になるように且つクローラシューの踏面から突出するように回転自在に軸支したことを特徴とする、管路内走行装置
3) 前記1)又は2)記載の管路内走行装置が、管路の内面に付着した汚物を除去する清掃機を車体に備えたものである、管路内走行装置
にある。
本発明の前記1)記載の構成によれば、管路内走行装置を断面円形の管路内に配置すると、車体が傾いている場合は、重心が鉛直方向に移行しようとしてローラーが回転し、車体の姿勢を水平に自己修正できる。前後方向への走行時は、算盤珠状のローラーの鋭角な周端形状により、従来技術と比較して接地面積当たりの荷重が大きくなって摩擦力が向上し、路面が平滑で硬質でも駆動力を確実に伝達してスリップなく前後進できるようになる。
本発明の前記2)記載の構成によれば、車体を左右方向に移動させると、ローラーが回転して左右方向への移動が円滑に行える。前後方向への走行時は、算盤珠状のローラーの鋭角な周端形状により、従来技術と比較して接地面積当たりの荷重が大きくなって摩擦力が向上し、路面が平滑で硬質でも駆動力を確実に伝達してスリップなく前後進できるようになる。
本発明の前記3)記載の構成において、クローラを傾けて設けた構成によれば、断面円形の管路内で姿勢を水平に自己修正しながら走行し、車体に備えた清掃機で管路の内面に付着した汚物を安定した姿勢で除去できる。クローラを水平に設けた構成によれば、断面矩形の広幅の管路内で前後左右に直角方向へ移動しながら、車体に備えた清掃機で管路の内面に付着した汚物を広範囲に渡って効率良く除去できる。
実施例1のクローラの側面図である。 実施例1のクローラの平面図である。 実施例1のクローラシューの説明図である。 実施例1の管路内走行装置の正面図である。 実施例2の管路内走行装置の正面図である。
以下、本発明を実施するための形態を各実施例と図面に基づいて具体的に説明する。
(実施例1)図1〜4に示す実施例1は、断面円形の管路内を走行する管路内走行装置の例である。図1は実施例1のクローラの側面図、図2は実施例1のクローラの平面図、図3は実施例1のクローラシューの説明図、図4は実施例1の管路内走行装置の正面図である。図中、10はクローラ、11はクローラシュー、12はリンク部、13は開口、14はローラー、15は回転軸、20は車輪、30は管路内走行装置、31は車体、32はアーム、Cは管路である。
図1〜3に示すように、鋼板製のクローラシュー11にダイヤ状の開口13を左右に形成し、その開口13に硬質ゴム製の算盤珠状のローラー14をその回転軸15が走行方向と並行になるように回転自在に軸支し、ローラー14をクローラシュー11の踏面から突出させている。ローラー14は硬質ゴムに代えてアルミニウム合金や鉄等の金属材料を使用してもよく、その金属材料の表面に硬質ゴムを被覆して路面を傷つけないようにしてもよい。
このクローラシュー11をリンク部12同士で無端状に連結し、モーターを内蔵した車輪20に巻回してクローラ10を構成し、車体31の左右位置に管路Cの内面の左右傾斜に応じた角度にアーム32を介して取り付けている。車体31の前後には、管路Cの内面に付着した汚物を剥削する回転ブラシや、剥削された汚物を回収するコンベヤ等を設ける(図示せず)。
この管路内走行装置30を断面円形の管路C内に配置すると、車体31が傾いている場合は、図4に示すように、重心が鉛直方向に移行しようとしてローラー14が回転し、車体31の姿勢が水平に自己修正される。走行する際は、算盤珠状のローラー14の鋭角な周端形状により、接地面積当たりの大きな荷重で摩擦力が発揮され、管路Cの路面が平滑で硬質でも駆動力を確実に伝達してスリップなく前後進する。途中で管路Cが屈曲して車体31の姿勢が変化しようとしても、その都度ローラー14が回転して車体31の姿勢が常時水平に保持される。このようにして、車体31の姿勢を水平に自己修正しながら、管路Cの内面に付着した汚物を安定した姿勢で除去できる。
(実施例2)図5に示す実施例2は、断面矩形の管路内を走行する管路内走行装置の例である。図5は実施例2の管路内走行装置の正面図である。実施例2では、図5に示すようにアーム32は直線状で、クローラ10を水平の姿勢に取り付けている。クローラ10の構成は実施例1と同じである。
走行する際は、算盤珠状のローラー14の鋭角な周端形状により、接地面積当たりの大きな荷重で摩擦力が発揮され、管路Cの路面が平滑で硬質でも駆動力を確実に伝達してスリップなく前後進する。管路Cが広幅の場合、車体31を図示しない補助駆動輪又は外部からの押し付けで左右方向に移動させると、ローラー14が回転して左右方向への移動が円滑に行われる。このようにして、前後左右に直角方向へ移動しながら、管路Cの内面に付着した汚物を広範囲に渡って効率良く除去できる。その他、符号、構成は実施例1と同じである。
本発明の技術は、金属製やコンクート製の水管や暗渠など、平滑で硬質な路面走行用として利用される。
10 クローラ
11 クローラシュー
12 リンク部
13 開口
14 ローラー
15 回転軸
20 車輪
30 管路内走行装置
31 車体
32 アーム
C 管路

Claims (3)

  1. 車体の左右位置にクローラを走行路面の左右傾斜に合せた角度に傾けて対称的に設け、その傾けたクローラを断面円形の管路の内面に接地させて走行できるようにした管路内走行装置であって、前記クローラを構成するクローラシューに開口を形成し、その開口に算盤珠状のローラーをその回転軸が走行方向と並行になるように且つクローラシューの踏面から突出するように回転自在に軸支したことを特徴とする、管路内走行装置。
  2. 車体の左右位置にクローラを水平に設け、そのクローラを断面矩形の管路の底面に接地させて走行できるようにした管路内走行装置であって、前記クローラを構成するクローラシューに開口を形成し、その開口に算盤珠状のローラーをその回転軸が走行方向と並行になるように且つクローラシューの踏面から突出するように回転自在に軸支したことを特徴とする、管路内走行装置。
  3. 請求項1又は2記載の管路内走行装置が、管路の内面に付着した汚物を除去する清掃機を車体に備えたものである、管路内走行装置。
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