JP2011240650A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数が少なく、高品位な記録が可能な記録装置を提供する。
【解決手段】記録装置は、搬送ローラ36から排紙ローラ40に記録媒体を搬送し、搬送ローラ36と排紙ローラ40との間の位置で記録媒体に記録を行う。記録装置は、搬送ローラ36を回転駆動させる駆動モータ35と、搬送ローラ36の表面の移動量をモニタリングする搬送エンコーダセンサ363と、を有する。記録装置は、搬送ローラ36の所定の駆動の際に、搬送エンコーダセンサ363がモニタリングした第1の移動量と、外部エンコーダ(402,403)がモニタリングした排紙ローラ40の表面の第2の移動量と、が記憶された記憶手段(不図示)を有する。記録装置は、排紙ローラ40のみで記録媒体を搬送するときに、前記第1の移動量及び前記第2の移動量を用いて、駆動モータ35を制御する制御手段を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録媒体に記録を行う記録装置に関する。
近年、インクジェットプリンタ等の記録装置では、様々な記録媒体への記録が可能となり、普通紙への記録のみならず、写真専用紙への写真画像の記録などが行われる。特に、インクジェットプリンタではインク滴の小液滴化が進み、銀塩写真と同等以上の画像の質を得ることが可能になりつつある。そのため、このような記録装置では、記録媒体の搬送量にも高い精度が求められている。
記録装置では、記録媒体の搬送量の精度の向上ために、例えば、記録媒体を搬送するためのメインの搬送手段である搬送ローラとして、金属シャフトに砥石をコーティングしたローラ等の高精度ローラが用いられる。さらに、その搬送ローラの軸上に設けられた位置検知手段(コードホイールとエンコーダセンサ)でDCモータが制御される。これらにより、このような記録装置では、高精度、かつ高速な記録媒体の搬送が可能となる。
記録装置には、いわゆる、「ふちなし記録」が可能なものがある。ふちなし記録とは、記録媒体の4辺近傍にマージンのない、記録媒体の全面にわたる記録のことである。記録ヘッドで記録媒体に記録を行う記録装置では、ふちなし記録のために新たな機構が設けられる必要がある。すなわち、記録ヘッドは、該記録ヘッドより記録媒体の搬送方向の上流(以下、単に「上流」ともいう。)にある搬送手段のみでは、記録媒体の後端部分に画像を形成することが困難である。そのため、記録ヘッドより記録媒体の搬送方向の下流(以下、単に「下流」ともいう。)に別の搬送手段を設け、記録媒体の後端部が記録ヘッドまで搬送されるようにする必要がある。
このような記録装置では、上流側の搬送手段から記録媒体の後端が抜けた後に、記録媒体が下流側の搬送手段のみによって搬送されることになる。記録媒体の搬送量は、記録媒体の後端が上流側の搬送手段から抜ける前後で誤差を生じることがある。これにより、記録媒体に形成される画像にムラが発生する。
そこで、記録装置では、記録媒体の搬送量が、記録媒体の後端が上流側の搬送手段から抜ける前後で変化しないような制御が必要となる。このような制御が可能な記録装置が特許文献1に記載されている。この記録装置には、上流側の搬送手段である搬送ローラに取り付けられた位置検知手段に加え、記録ヘッドの下流側の搬送手段である搬送ローラに取り付けられた位置検知手段を有している。この記録装置では、2つの位置検知手段による出力信号を用いて上流側の搬送ローラと下流側の搬送ローラとの搬送量をそれぞれ調整する。これにより、この記録装置では、記録媒体の搬送量が記録媒体の後端が上流側の搬送手段から抜ける前後で誤差を生じることを防止できる。
特開2008−049557号公報
しかしながら、特許文献1に記載の記録装置では、記録媒体の搬送量の高精度化により高品位な記録が可能となるものの、複数の位置検知手段が備え付けられる必要がある。したがって、その分、部品点数が多くなるため記録装置の製造コストが高くなる。
そこで、本発明は、部品点数が少なく、高品位な記録が可能な記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の記録装置は、第1のローラから該第1のローラに連動した第2のローラに記録媒体を搬送し、前記第1のローラと前記第2のローラとの間の位置で記録媒体に記録を行う記録装置であって、前記第1のローラを回転駆動させる駆動手段と、前記第1のローラの表面の移動量をモニタリングする検知手段と、前記第1のローラが少なくとも1回転の所定の駆動をさせられた際に前記検知手段がモニタリングした第1の移動量と、前記第1のローラが前記所定の駆動をさせられた際に外部装置がモニタリングした前記第2のローラの表面の第2の移動量と、が記憶された記憶手段と、前記第2のローラのみで記録媒体を搬送するときに、前記第1の移動量及び前記第2の移動量を用いて、前記駆動手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、部品点数が少なく、高品位な記録が可能な記録装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態における記録装置の機構部の斜視図である。 図1のA−A’線に沿った断面図である。 図1に示した記録装置の搬送駆動系の説明図である。 図1に示した記録装置の外部エンコーダの説明図である。 図1に示した記録装置の電気ブロック図である。 図1に示した記録装置の補正方法のフロー図 図1に示した記録装置のエンコーダ出力信号の概念図である。 図1に示した記録装置のエンコーダ出力信号と補正値の説明図である。 図1に示した記録装置の外部エンコーダ、算出手段、記憶手段の概念図である。 図1に示した記録装置の補正値適用の説明図である。 図1に示した記録装置の補正値適用の説明図である。 本発明の第2の実施形態における記録装置の搬送駆動系の説明図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る記録装置について図1〜図11を用いて説明する。
まず、本実施形態に係る記録装置の各部の概要について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る記録装置の機構部の斜視図である。図2は図1のA−A’線に沿った断面図である。
(A)給紙部
給紙部では、記録媒体である記録用紙Pを積載する圧板21、記録用紙Pを給紙する給紙ローラ28、記録用紙Pを分離する分離ローラ241、記録用紙Pを積載位置に戻す為の不図示の戻しレバー等が給紙部ベース20に取り付けられている。
また、積載された記録用紙Pを保持する為の不図示の給紙トレイが、給紙部ベース20または外装に取り付けられている。
給紙ローラ28は断面円弧の棒状の部材である。給紙ローラ28によって記録用紙Pが給紙される。給紙ローラ28への回転駆動力は、給紙部に設けられた後述のクリーニング部と共用の不図示のモータ(APモータ)の回転駆動力が駆動伝達ギア、遊星ギア等によって伝達されることにより得られる。
圧板21には可動サイドガイド23が移動可能に設けられており、該可動サイドガイド23が記録用紙Pの積載位置を規制している。圧板21は、給紙部ベース20に支持された回転軸を中心に回転可能で、圧板バネ212により給紙ローラ28に付勢されている。
記録用紙Pは、給紙ローラ28と分離ローラ241から構成されるニップ部に送られ、このニップ部で1枚ずつ分離され、最上位の記録用紙Pのみが搬送される。
(B)送紙部
送紙部は、曲げ起こされた板金からなるシャーシ11に取り付けられている。送紙部の第1のローラである搬送ローラ36は金属軸の表面にセラミックの微小粒がコーティングされた構成であり、搬送ローラ36の両端部の金属部分が軸受けに支持されている。この軸受けはシャーシ11に取り付けられている。搬送ローラ36には従動する複数のピンチローラ37が当接して設けられている。ピンチローラ37は、ピンチローラホルダ30に保持され、ピンチローラバネ31によって搬送ローラ36に付勢されて圧接している。
記録用紙Pが搬送されてくる送紙部の入口には記録用紙Pをガイドするペーパーガイドフラッパ33が配設されている。また、ピンチローラホルダ30には記録用紙Pの先端、後端検出をPEセンサ32に伝えるPEセンサレバー321が設けられている。プラテン34はシャーシ11に取り付けられ、位置決めされている。
上記構成において、送紙部に送られた記録用紙Pはピンチローラホルダ30及びペーパーガイドフラッパ33に案内されて、搬送ローラ36とピンチローラ37とのローラ対に送られる。この時、PEセンサレバー321で記録用紙Pの先端を検知して、これにより記録用紙Pの記録開始位置が決定される。また、記録用紙Pは搬送ローラ36等を駆動させる駆動手段である搬送モータ35によりローラ対36、37を回転させることでプラテン34上を搬送される。
また、搬送ローラ36の記録用紙Pの搬送方向の下流(以下、単に「下流」ともいう。)側には、画像情報に基づいて画像を形成する記録ヘッド7が設けられている。記録ヘッド7には、各色インクタンク別体の交換可能なインクタンク71が搭載されたインクジェット記録ヘッドが用いられている。記録ヘッド7は、ヒータ等によりインクに熱を与えることが可能となっている。そして、この熱によりインクは膜沸騰し、この膜沸騰による気泡の成長または収縮によって生じる圧力変化によって記録ヘッド7のノズルからインクが吐出されて記録用紙P上に画像が形成される。
さらに、ヘッド7のインク吐出口に対向したプラテン34には、記録用紙Pの端部からはみ出したインクを吸収するプラテン吸収体344が設けられている。ふちなし記録を行う場合などに生じやすい記録用紙Pの端部の4辺からはみ出したインクがプラテン吸収体344によって吸収される。
(C)キャリッジ部
キャリッジ部は、記録ヘッド7が取り付けられるキャリッジ50を有している。キャリッジ50は、該キャリッジ50を記録用紙Pの搬送方向に対して垂直方向に往復走査させるためのガイドシャフト52、及びキャリッジ50の端を保持して記録ヘッド7と記録用紙Pとの間隔を維持するガイドレール111によって支持されている。ガイドシャフト52はシャーシ11に取り付けられている。ガイドレール111はシャーシ11と一体に形成されている。
また、キャリッジ50はシャーシ11に取り付けられたキャリッジモータ54によりタイミングベルト541を介して駆動させられる。タイミングベルト541は、アイドルプーリ542によって張設、支持されている。そして、キャリッジ50の位置を検出する為の150〜300lpiの範囲で等ピッチでマーキングが形成されたコードストリップ561がタイミングベルト541と平行に設けられている。さらに、コードストリップ561を読み取るエンコーダセンサ(不図示)がキャリッジ50内に搭載されたキャリッジ基板(不図示)に設けられている。このキャリッジ基板は、記録ヘッド7と電気的な接続を行う為のコンタクト(不図示)と、電気基板91から記録ヘッド7へ信号を伝えるためのフレキシブルケーブル57と、を備えている。
上記構成において、記録用紙Pに画像を形成するときには、画像を形成する搬送位置にローラ対36、37が記録用紙Pを搬送すると共に、キャリッジモータ54がキャリッジ50を走査させる。キャリッジ50の走査の際に、電気基板91からの記録信号に基づき記録ヘッド7が記録用紙Pに向けてインクを吐出して画像が形成される。
(D)排紙部
排紙部は、2本の排紙ローラ40、41や、該排紙ローラ40、41に所定圧で当接するとともに従動して回転するように構成された拍車42や、搬送ローラ36の駆動力を排紙ローラ40、41に伝達する為のギア列等から構成されている。
記録用紙Pのキャリッジ部より下流側の第2のローラである排紙ローラ40は、金属軸に複数のゴム部が設けられて構成されている。排紙ローラ40は、搬送ローラ36からの回転駆動力がアイドラギア45(図3参照)を介し、排紙ローラ40に固定された排紙ローラギア404(図3参照)に伝達されることによって駆動する。また、排紙ローラ40より記録用紙Pの搬送方向の上流(以下、単に「上流」ともいう。)側に設けられた排紙ローラ41への回転駆動力は、排紙ローラ40からプラテン34上に配置された、アイドラギア45とは別のアイドラギア(不図示)を介して伝達される。
拍車42は、拍車ホルダー43に取り付けられている。拍車42は、コイルバネが棒状に設けられた拍車バネ(不図示)によって、排紙ローラ40、41等に付勢されている。
以上の構成によって、画像が形成された記録用紙Pは、排紙ローラ40と拍車42とのニップに挟まれ、搬送されて排紙される。
(E)Uターン・自動両面部
記録用紙Pは、記録装置の前面に設けられたカセット881上に積載されて収容される。また、カセット881には、記録用紙Pを分離給紙する為に、記録用紙Pを給紙ローラ821に当接させる圧板882が設けられている。記録用紙Pを給紙する給紙ローラ821、記録用紙Pを分離する分離ローラ831、記録用紙Pを積載位置に戻す為の戻しレバー(不図示)等が本体であるUTベース84に取り付けられている。
給紙ローラ821への回転駆動力は、Uターン・自動両面部に設けられたUターン・自動両面用モータ(不図示)から駆動伝達ギア、遊星ギア等によって伝達される。
給紙部分より下流側には、給紙・搬送された記録用紙Pを搬送する為の、Uターン中間ローラ(1)86、Uターン中間ローラ(2)87の2本の搬送ローラが設けられている。これらは、金属軸の芯金の4〜6箇所にゴム部が取り付けられたものである。このゴム部との間に記録用紙Pを挟持するUターンピンチローラ861、871が押圧用ばね軸に取り付けられている。これにより、Uターンピンチローラ861、871は、Uターン中間ローラ(1)86、Uターン中間ローラ(2)87に付勢されている。また、搬送パスを形成する為に、搬送パスの内側部を形成するインナーガイド類、搬送パスの外側部を形成するアウターガイド類が設けられている。
前述の搬送ローラ36とピンチローラ37とで挟持されて搬送されながら、記録が施された記録用紙Pは、搬送ローラ36とピンチローラ37を通過する。自動両面記録の際には、記録用紙Pの後端が再度搬送ローラ36とピンチローラ37との間に挟み込まれ、逆方向に搬送される。再度送り込まれた記録用紙Pは、両面ローラ891と両面ピンチローラ892とに挟持され、搬送される。そして、記録用紙Pは、ガイド類に案内され、搬送される。両面用の搬送パスは、所定の搬送量を過ぎると、前述のUターン搬送時の搬送パスに合流する構成になっている。従って、その後の、搬送パスの構成や動作は上述したものと同様である。
(F)クリ−ニング部
クリーニング部は、記録ヘッド7のクリーニングを行うポンプ60、記録ヘッド7の乾燥を抑えるためのキャップ61、記録ヘッド7のノズル周辺のフェース面をクリーニングするブレード62等から構成されている。
クリーニング部の主な駆動力は、前述のAPモータから伝達される。キャップ61を記録ヘッド7密着させた状態でポンプ60を作用させると記録ヘッド7から不要なインク等が吸引除去される。ブレード動作は、キャップ61の降時に、ブレード62がキャリッジ50の走査方向に垂直に移動し、記録ヘッド7のフェース面をクリーニングする。
次に、上述した項目(B)(C)(D)に関連する本実施形態の特徴部である搬送駆動系について詳細に述べる。図3は本実施形態に係る記録装置の搬送駆動系の概略構成図である。搬送駆動系は、記録用紙Pの後端が搬送ローラ36を抜けて、記録用紙Pの搬送が、搬送ローラ36によらない排紙ローラ40のみによる搬送に切り替わる際に生じうる記録用紙Pへの記録のむらを低減できる構成となっている。
図3に示すように、搬送ローラ36の回転駆動力は、DCモータからなる搬送モータ35の回転駆動力がタイミングベルト39で搬送ローラ36に固定されたプーリギア361に伝達されることにより得られる。搬送ローラ36とプーリギア361とは、同軸であり、一体として回転駆動する。
また、搬送ローラ36と同軸上に、搬送ローラ36の回転位相を検出する為の150〜360lpiの範囲で等ピッチで表面にマーキングが形成された搬送コードホイール362が設けられている。マーキングは、搬送コードホイール362の周縁部に形成されている。搬送コードホイール362は搬送ローラ36と等しい外径に形成されているため、搬送コードホイール362の表面のマーキングの移動量は、搬送ローラ36の表面の移動量、すなわち搬送ローラ36による記録用紙Pの搬送量と同等である。したがって、搬送コードホイール362の表面のマーキングの移動量と、搬送ローラ36による記録用紙Pの搬送量と、は等しい。搬送コードホイール362の隣接する位置には、搬送コードホイール362の表面のマーキングを読み取る第1の検知部である搬送エンコーダセンサ363が設けられている。搬送コードホイール362は搬送ローラ36と共に回転駆動するが、搬送エンコーダセンサ363はシャーシ11に固定されているため動かない。
プーリギア361は、プーリ部とギア部からなり、このギア部がアイドラギア45と噛み合っている。また、排紙ローラ40にと同軸で、かつ排紙ローラ40に固定された排紙ローラギア404もアイドラギア45と噛み合っている。したがって、アイドラギア45は、プーリギア361により伝達される搬送モータ35の回転駆動力を、第1のギア部であるプーリギア361から第2のギア部である排紙ローラギア404に伝達する伝達ギアとして機能する。これによって、搬送ローラ36の回転駆動に連動して排紙ローラ40が回転駆動する。
図3では、排紙ローラ40に装着可能な外部エンコーダを構成する排紙コードホイール402及び排紙エンコーダセンサ403が取り付けられた状態を示している。排紙コードホイール402の表面には、排紙ローラ40の回転位相を検出する為の等ピッチで形成されたマーキングが施されている。マーキングは、排紙コードホイール402の周縁部に形成されている。排紙コードホイール402は排紙ローラ40と等しい外径に形成されているため、排紙コードホイール402の表面のマーキングの移動量は、排紙ローラ40の表面の移動量、すなわち排紙ローラ40による記録用紙Pの搬送量と同等である。したがって、排紙コードホイール402の表面のマーキングの移動量と、排紙ローラ40による記録用紙Pの搬送量と、は等しい。また、排紙コードホイール402に隣接する位置に、排紙コードホイール402の表面のマーキングを読み取る第2の検知部である排紙エンコーダセンサ403が設けられている。排紙エンコーダセンサ403も外部エンコーダを構成する。
排紙コードホイール402と排紙エンコーダセンサ403は、外部エンコーダとして、記録装置に脱着可能である。排紙コードホイール402と排紙エンコーダセンサ403は、記録装置の製造工程における排紙ローラ40による記録用紙Pの搬送量の調整のために用いられ、その後、記録装置から取り外される。すなわち、記録装置の工場からの出荷時には、排紙コードホイール402と排紙エンコーダセンサ403は記録装置から取り外されている。したがって、排紙コードホイール402と排紙エンコーダセンサ403によっては、記録装置の部品点数が変わらないため、記録装置の製造コストの上昇は発生しない。
また、搬送ローラ36に隣接する位置に、搬送ローラ36の回転位相のホームポジションを検知するローラ位相検知センサ364が設けられている。搬送ローラ36の回転位相のホームポジションは、例えば、搬送ローラ36に形成されたマーキングにより規定される。ローラ位相検知センサ364によるホームポジションの検出により、搬送ローラ36や排紙ローラ40の位相原点を規定できる。すなわち、ローラ位相検知センサ364が搬送ローラ36の回転位相のホームポジションを検知する際に、搬送エンコーダセンサ363が検知する搬送コードホイール362の表面位置を搬送コードホイール362の位相原点である。また、ローラ位相検知センサ364が搬送ローラ36の回転位相のホームポジションを検知する際に、排紙エンコーダセンサ403が検知する排紙コードホイール402の表面位置を排紙ローラ40の位相原点である。
なお、搬送ローラの回転位相のホームポジションと各ローラ36,40の位相原点の位置との関係は適宜決定可能である。すなわち、各コードホイール362,402の位相原点は、ローラ位相検知センサ364の回転位相のホームポジションを検知する際の各エンコーダセンサ363,403が検知するコードホイール362,402の表面位置からずれた位置としても構わない。また、ローラ位相検知センサ364は、エンコーダのような高価なセンサである必要は無く、フォトインタラプタやメカセンサ等の安価なセンサで構わない。また、ローラ位相検知センサ364として搬送ローラ36の偏芯の搬送量補正を行う目的等のセンサを流用することも可能であり、この場合には、ローラ位相検知センサ364を設けるためのコストの上昇は発生しない。
また、本実施形態では、搬送ローラ36と同軸のギアであるプーリギア361の歯数に対し、排紙ローラ40と同軸の排紙ローラギア404の歯数が、整数倍となっている。すなわち、搬送ローラ36が1回転すると排紙ローラ40がN周(Nは正の整数)回転する構成となっている。図3では、説明の簡略化のため、N=1の場合を一例として示している。さらに、プーリギア361と排紙ローラギア404を繋ぐアイドラギア45の歯数もプーリギア361の歯数の整数倍であることが好ましい。すなわち、搬送ローラ36が1回転するとアイドラギア45がM周(Mは正の整数)回転する構成となっている。図3では、M=2の場合を一例として示している。更に、本実施形態では、搬送ローラ36と排紙ローラ40との歯数の比を1:Nとした。しかし、搬送ローラ36と排紙ローラ40との歯数の比がL:N(LとNはともに正の整数)であってもよい。
図4は排紙ローラ40に対して外部エンコーダ412が取り付けられた状態を示した概略構成図である。外部エンコーダ412の内部には排紙コードホイール402と排紙エンコーダセンサ403とが格納されている。外部エンコーダ412は排紙ローラ40の端部の接続部に対してカップリング411によって取り付けられる。外部エンコーダが取り付けられた状態では、外部エンコーダ412の内部の排紙コードホイール402及び排紙エンコーダセンサ403は、排紙ローラ40と同軸になるように高精度に位置決めされている。
外部エンコーダ412及びカップリング411は、記録装置の製造工程中に用いられるが、記録装置の出荷の前には取り外される。換言すると、外部エンコーダ412ならびにカップリング411は、多数の記録装置の製造のために使い回すことが可能な治工具として用いられる。そのため、外部エンコーダ412及びカップリング411は、製造される記録装置の数量よりも大幅に少ない数量で足りる。そのため、本実施形態では、外部エンコーダ412及びカップリング411に対応する部品が記録装置に備え付けられる場合に比べて、記録装置の製造コストが大幅に抑えられる。
次に記録装置の電気ブロック図を図5に示す。本実施形態に係る記録装置は、制御用のCPU501、記録のための展開データやホストからの受信データ等を蓄えるRAM503を有する。また、この記録装置は、モータ506及びモータドライバ507を有する。なお、図5では、複数のモータをモータ506として代表表記しており、各モータを駆動するドライバをモータドライバ507として代表表記している。また、この記録装置は制御手段であるコントローラ502を有する。コントローラ502はRAM503のアクセス制御やホストとのデータのやり取り、センサ505、記録ヘッド7との制御信号のやり取り、モータドライバ507への制御信号送出等を行う。なお、搬送エンコーダセンサ363等、製品として備え付けられるセンサをセンサ505として代表表記している。なお、外部エンコーダに含まれる排紙エンコーダセンサ403は、センサ505には含まれない。
また、記録装置は、EEPROM508を有する。EEPROM508は、電気的書き込み可能な不揮発性ROMであり、記録装置の製造工程中に用いられる設定値や更新されるデータ等が格納され、これらのデータはコントローラ502及びCPU501による制御パラメータ値等として用いられる。CPU501は、ROM504内の制御プログラムにより記録装置のメカ的制御及び電気的制御を行いつつ、ホストから送られてくるエミュレーションコマンド等の情報をコントローラ502内のI/Oデータレジスタから読み出す。また、CPU501は、コントローラ502内のI/Oデータレジスタから読み出した情報に対応した制御情報をコントローラ502内のI/Oデータレジスタ、I/Oポートに書き込む。このようにCPU501は、コントローラ502内のI/Oデータレジスタ、I/Oポートに書き込み及び読み出しを行うことにより記録装置の記録動作を制御する。
図5では、外部エンコーダ412が、記録装置より外側に記載されているが、これは、外部エンコーダ412は記録装置に備え付けられず、記録装置に含まれないためである。上述したように、外部エンコーダ412は排紙エンコーダセンサ403及び排紙コードホイール402を含み、排紙エンコーダセンサ403は、記録装置にインターフェースによって電気的に接続される。
次に、本実施形態に係る記録装置の排紙ローラ40の搬送量の補正値の決定及びその記録に関する処理について図6に示すフローチャートに沿って説明する。
本処理を開始し(S601)、まず、排紙ローラ40に外部エンコーダ412(排紙エンコーダセンサ403と排紙コードホイール402を含む。)を取り付ける(S602)。外部エンコーダ412は、排紙エンコーダセンサ403及び排紙コードホイール402が排紙ローラ404と同軸になるように、カップリング411によって高精度にチャッキング位置決めされる。それとともに、外部エンコーダ412の排紙エンコーダセンサ403がインターフェースを介して記録装置に電気的に接続される。次に、搬送エンコーダセンサ363の出力信号を用いてDCモータである搬送モータ35をPIDサーボ制御を行い、搬送ローラ36を一定の回転速度に維持されるように1回転以上回転させる(S603)。この状態でコントローラ502が外部エンコーダ412の排紙エンコーダセンサ403から得られる出力信号をインターフェースを介して受信する(S604)。コントローラ502が受信したデータは補正値を算出するまで、RAM503に格納される。搬送ローラ36は、1回転以上回転すると出力される搬送エンコーダセンサ363による出力信号により停止する(手順605)。
図7は、搬送エンコーダセンサ363及び排紙エンコーダセンサ403から得られる出力信号を模式的に示した図である。横軸は時間を示している。搬送エンコーダセンサ363は搬送コードホイール362の表面のマーキングをモニタリングしてパルス信号として出力する。すなわち、搬送エンコーダセンサ363は、搬送コードホイール362の表面のマーキングのエッジが検出される度に、A,A+1,A+2とパルス出力する。ここで、搬送コードホイール362の表面の、搬送ローラ36の位相原点における位置を原点とし、搬送ローラ36は回転駆動開始時に位相原点にあるものとする。
同様に、排紙エンコーダセンサ403は排紙コードホイール402の表面のマーキングをモニタリングしてパルス信号として出力する。すなわち、排紙エンコーダセンサ403は、排紙コードホイール402の表面のマーキングのエッジが検出される度に、B,B+1,B+2とパルス出力する。ここで、排紙コードホイール402の表面の、排紙ローラ40の位相原点における位置を原点とし、排紙ローラ40は回転駆動開始時に位相原点にあるものとする。
一般に、コードホイール362,402の表面のマーキングピッチを狭くし、エンコーダセンサ363,403の読み取る解像度を高くすると、エンコーダとしての精度は高くなる一方、製造コストが高くなる。しかし、外部エンコーダ412のエンコーダ(排紙コードホイール402及び排紙エンコーダセンサ403)は、前述したように記録装置には備え付けられない冶工具である。そのため、外部エンコーダ412のエンコーダは、記録装置に備え付けられるエンコーダ(搬送コードホイール362及び搬送エンコーダセンサ363)より高解像度としても記録装置1つあたりの価格はほぼ変わらない。したがって、外部エンコーダ412は記録装置に備え付けられるエンコーダ(搬送コードホイール362,搬送コードホイール362)よりも高解像度とされている。
図8には、搬送エンコーダセンサ363及び排紙エンコーダセンサ403から得られる、搬送ローラ36の1回転分のデータが示されている。
図8(a)は、搬送エンコーダセンサ363の出力信号から算出された、搬送コードホイール362の表面における位相原点からの移動量aの近似曲線を示したグラフである。横軸は時間を示している。図8(a)に示された原点から延びる直線は、搬送ローラ36が完全に等速で回転駆動したと仮定した場合の、排紙コードホイール402の表面における位相原点からの移動量の理想直線である。図8(b)は、排紙エンコーダセンサ403の出力信号から算出された、搬送コードホイール362の表面における位相原点からの移動量bの近似曲線を示したグラフである。横軸は時間を示している。図8(b)に示された原点から延びる直線は、排紙ローラ40が完全に等速で回転駆動したと仮定した場合の、排紙コードホイール402の表面における位相原点からの移動量の理想直線である。
図8(a)に示した近似曲線の理想直線からのずれは、搬送ローラ36の回転速度変動で現れたものである。なお、搬送ローラ36は、この記録装置の実際の使用時には、記録用紙Pの位置情報をもとに制御される。すなわち、図8(a)の近似曲線の理想直線からのずれは、意図的に付与されたものであり、記録用紙Pに記録される画像の質に影響を与えない。図8(a)には近似曲線の一例を示したが、個々の記録装置により近似曲線の形状は変化する。しかし、同一の記録装置であれば、搬送ローラ36の1回転するごとに描かれる近似曲線の形状はほぼ等しく、その再現性は高い。
図8(b)に示した近似曲線の理想直線からのずれは、搬送ローラ36の回転速度変動に加え、該搬送ローラから排紙ローラ40まで回転駆動を伝達するアイドラローラ45の偏芯等が、排紙ローラ40の回転速度変動として現れたものである。図8(b)でも、近似曲線の一例を示したが、近似曲線の形状はアイドラローラ45の偏芯量等により大きく左右され、個々の記録装置により近似曲線の形状は変化する。図8(b)の近似曲線の形状は、ギア、コードホイール等のメカの部品によりほぼ固有に決定される。そのため、同一の記録装置であれば、搬送ローラ36の1回転するごとに描かれる近似曲線の形状はほぼ等しく、その再現性は高い。
図8(c)は、搬送コードホイール362の原点からの移動量aに対する、排紙コードホイール402の移動量bとの差Δbの変化を示した図である。図8(c)から、搬送ローラ36に対する排紙ローラ40の進みと遅れとがわかる。すなわち、y軸の値が正の場合には、排紙ローラ40が搬送ローラ36に対して進んでおり、y軸の値が負の場合には、排紙ローラ40が搬送ローラ36よりも遅れていることがわかる。y軸の数値が全てゼロの場合、すなわち、図8(c)に示された線が、x軸と一致する線と一致する場合に、排紙ローラ40の搬送量が搬送ローラ36の搬送量と等しいこととなる。
図8(d)は、図8(c)に示した近似曲線の各値に足し合わせるとゼロになる補正値ΔXの曲線を示した図である。図8(d)に示したΔXの曲線は、図8(c)に示したΔbの曲線の正負の極性を反対にした曲線となっている。本実施形態では、図8(d)に示したΔXを補正値として用いる。補正値ΔXの算出にあたっては、記録装置内のCPU501、コントローラ502、ROM504、RAM503を算出手段として使用し、一時記憶メモリとしてRAM503を使用する。補正値ΔXは、テーブルや図8(d)に示した近似曲線を表した関数式などとして用いられる。
上述したように、同一の記録装置であれば、搬送ローラ36の1回転するごとに描かれる図8(a)及び図8(b)に示した近似曲線の形状はほぼ等しく、その再現性は高い。そのため、補正値ΔXは、個々の記録装置固有のものであり、搬送ローラ36の少なくtも1回転分のデータが記録装置に記録されていればよい。
図6のフローチャートに戻ると、上述のように図8(d)に示した曲線から補正値ΔXが算出され(S606)、補正値Xが記憶手段508に書き込まれて保管される(S607)。その後、外部エンコーダ412をカップリング411と供に記録装置から取り外すことで(S608)、処理終了となる(S609)。
図6には、本実施形態による処理の一例を示したが、当該処理は、外部エンコーダ412の出力信号をもとにした補正値ΔXの算出、補正値ΔXの記録装置内の記憶手段への記憶、外部エンコーダ412に取り外し、が含まれていればよい。
補正値ΔXは、排紙ローラ40のみによって記録用紙Pを搬送する場合に、搬送ローラ36によって記録用紙Pを搬送する場合の搬送ローラ36の搬送コードホイール362の移動量に加算される。すなわち、排紙ローラ40のみによって記録用紙Pを搬送する場合の排紙コードホイール402の移動量が、搬送ローラ36によって記録用紙Pを搬送する場合の搬送コードホイール362の移動量と等しくなる。したがって、排紙ローラ40のみによる記録用紙Pの搬送量が、搬送ローラ36の記録用紙Pの搬送量と等しくなる。したがって、記録用紙Pの後端が搬送ローラ36を抜けて、記録用紙Pの搬送が、搬送ローラ36によらない排紙ローラ40のみによる搬送に切り替わる際に生じうる記録用紙Pへの記録のむらの発生を防止できる。
このように、本実施形態の記録装置では、排紙ローラ40にエンコーダセンサが備え付けられていないものの、排紙ローラ40にエンコーダセンサが備え付けられている状態に極めて近い精度で補正値ΔXの決定を行うことができる。
なお、本実施形態では、搬送ローラ36を1回転させて補正値を求めたが、通常記録を想定して、搬送及び停止動作を繰り返して停止した位置の排紙エンコーダ403の信号を元に補正値ΔXを導き出しても構わない。
また、本実施形態では、排紙エンコーダセンサ403の出力信号を直接記憶手段内のRAM502に取り込んで、補正値を求めて記憶手段に格納した。しかし、排紙エンコーダセンサ403の出力信号を記憶する一時記憶手段や補正値を求める算出手段を、外部エンコーダ412と同様に、記録装置に取り付け可能な冶工具として用意してもよい。この場合、搬送エンコーダセンサ363からの出力と、排紙エンコーダセンサ403からの出力と、が外部記憶手段に取り込まれ、外部算出手段で補正値ΔXが決定され、この補正値ΔXがインターフェースを介して記録装置内の記憶手段に送られる。補正値ΔXは、記憶手段内のEEPROM508に記憶されてもよい。これらの場合、通常の記録動作では使用しない補正値ΔX決定のアルゴリズムなどを記憶手段に格納する必要がなく、記録装置本体のRAM502、ROM504の容量を抑えることができる。このことは、記録装置の製造コストの低減につながる。
この場合における外部エンコーダ、算出手段、一時記憶手段のシステム概念図を図9に示す。記録装置1101には、外部エンコーダ412、及び外部コンピュータ1102が接続されている。外部コンピュータ1102は、外部算出手段及び外部一時記憶手段を含む。前述したように外部エンコーダ412は機械的及び電気的に記録装置1101に接続されている必要がある。しかし、外部コンピュータ1102は、記録装置1101に機械的に接続されている必要はなく、外部エンコーダ412、及び記録装置1101の電気基板91に電気的に接続されていればよい。外部コンピュータ1102は、外部算出手段と外部一次記憶手段とのいずれか一方のみを含み、他方は記録装置1101に含まれていてもよい。
次に、外部エンコーダ412や外部コンピュータ1102が取り外された後の記録装置の記録装置の動作について図10及び図11を参照して説明する。
本実施形態の記録装置では図10に示すように、記録用紙Pの搬送路上に、制御領域Aと制御領域Bとを有している。制御領域Aと制御領域Bとの境界は、搬送ローラ36とピンチローラ37とのニップ位置にある。記録用紙Pの後端が制御領域Aにある場合には制御Aを行い、記録用紙Pの後端が制御領域Aから制御領域Bに入ると、制御Aから制御Bに切り替わる。PEセンサ−レバー321が記録用紙Pの後端を検知することにより、記録用紙Pの後端が制御領域Aから制御領域Bに入るタイミングが推定される。
搬送領域Aでは、搬送エンコーダセンサ363からの出力信号により、搬送ローラ36による搬送量が搬送エンコーダセンサ363から得られた移動量aに基づいた搬送量となるように搬送モータ35を制御し改行動作を行う(制御A)。記録用紙Pは、搬送ローラ36とピンチローラ37とのニップを抜けると、制御領域B、すなわち排紙ローラ40のみで記録用紙Pを搬送する領域に入る。制御領域Bでは、搬送ローラ36による搬送量が、制御Aにおける搬送ローラ36の搬送量に、記憶手段に記憶された補正値ΔXを加えた搬送量となるように搬送モータ35を制御し改行動作を行う(制御B)。なお、補正値ΔXとして用いる値は、図8(d)における、移動量aに対応する補正値ΔXの値である、
すなわち、本実施形態では制御Aと制御Bとの切り替えにより、あたかも外部エンコーダ412が記録装置に備え付けられているかのような、排紙ローラ40による記録用紙Pの搬送量の精度を得ることができる。したがって、本実施形態に係る記録装置では、高品位な記録が可能である。
具体的に図10を用いて説明する。図10(a)に示した状態では、記録用紙Pは、搬送エンコーダセンサ363から得られた移動量aのみによる制御Aにより搬送モータ35が制御される。この状態では、搬送ローラ36の送り精度に影響を及ぼす因子は、搬送ローラ36の摩擦スリップを除くと、搬送ローラ36の偏芯と搬送コードホイール362の偏芯及び、搬送ローラ36と搬送コードホイール362との偏芯位相差である。
図10(b)を境に図10(c)の領域では、記録用紙Pを、搬送エンコーダセンサ363から得られた移動量aに補正値ΔXを適用して制御Bにより搬送モータ35が制御される。これにより、搬送ローラ36と排紙ローラ40を繋ぐアイドラギア45による排紙ローラ40の回転量の精度の劣化をキャンセルすることができる。この状態では、排紙ローラ40の送り精度に影響を及ぼす因子は、以下のものがある。すなわち、排紙ローラ40の摩擦スリップを除くと、排紙ローラ40の偏芯と外部エンコーダ412の排紙コードホイール402の微小な偏芯と、排紙ローラ40と外部エンコーダ412の排紙コードホイール402との偏芯位相差がある。
ここで、制御Aから制御Bへの切り替えは、PEセンサの検知位置から図11(b)の状態になるタイミングを推定して行うことが望ましいが、図11(b)の状態となる直前の改行動作終了時に行っても構わない。図11(b)の状態通過時が、画像が連続しない空欄の改行動作である場合には、図10(b)の状態を過ぎた後で制御Aから制御Bに切り替えてもかまわない。
ここで、制御Aと制御Bとの切り替えを行わない制御を行う構成を想定する。図10に示した制御領域Bでは、排紙ローラ40の送り精度に影響を及ぼす因子は、排紙ローラ40の摩擦スリップを除くと、以下のものがある。すなわち、排紙コードホイール402の偏芯と、プーリギア361のギア送り誤差(偏芯と類似)と、アイドルギア45送り誤差(偏芯と類似)、排紙ローラギア404の送り誤差(偏芯と類似)、排紙ローラ40の偏芯、各ローラなどの偏芯位相差である。
この構成と比較して、本実施形態の構成では、制御Aと制御Bとの切り替えによって、プーリギア361、アイドルギア45、及び排紙ローラギア404の偏芯誤差をキャンセルすることができる。
上述のように、本実施形態に係る記録装置では、排紙ローラ40にエンコーダセンサを備え付けることなく、当該エンコーダセンサを備え付けた場合と同等の高品位な記録が可能である。さらに、本実施形態に係る記録装置は、排紙ローラ40にエンコーダを備え付けられないため部品点数の増加がなく、製造コストの上昇が生じない。すなわち、本実施形態に係る記録装置では、製造コストの増加を伴わずに、記録用紙Pへの記録の質の向上が実現できる。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態に係る記録装置では、内部に備え付けられるエンコーダセンサを搬送ローラに設けたが、本実施形態では、エンコーダセンサを、搬送ローラの駆動力を排紙ローラに伝達する伝達ギアに設けている。本実施形態に係る記録装置は、以下に説明する搬送駆動系の構成以外は第1の実施形態に係る記録装置と同様である。
図12は、本実施形態に係る記録装置の搬送駆動系の概略構成図である。この記録装置に備え付けられるエンコーダセンサはアイドラギア45に設けられたアイドラギアコードホイール1202とアイドラギアエンコーダセンサ1201である。搬送ローラ36に取り付けられる搬送コードホイール1203と搬送エンコーダセンサ1204は製造工程中に取り外される第1の外部エンコーダである。さらに、排紙ローラ40に取り付けられる排紙コードホイール1205と排紙エンコーダセンサ1206も製造工程中に取り外される第2の外部エンコーダである。
すなわち、本実施形態に係る記録装置は、搬送ローラ36に第1の外部エンコーダを装着可能な第1の接続部を有し、排紙ローラに第2の外部エンコーダを装着可能な第2の接続部を有する。
本実施形態でも、搬送ローラ36のプーリギア361の歯数と排紙ローラギア404の歯数とアイドラギア45の歯数との比は、整数比で構成されている。本実施形態では、搬送ローラのプーリギア361の歯数と、排紙ローラギア404の歯数と、アイドラギア45の歯数と、の比が1:2:1の場合を一例として示している。
アイドラギアコードホイールの表面にはマーキングが施されている。また、ローラ位置センサ1207が搬送ローラ36のホームポジションを検知する際の、アイドラギアエンコーダセンサ1201が検知するアイドラギアコードホイール1202の表面の位置を位相原点とする。
アイドラギア45を位相原点から一回転以上させた際の検知部であるアイドラギアエンコーダセンサ1201の出力信号と、その際の搬送エンコーダセンサ1204、排紙エンコーダセンサ1206の出力信号と、を検出する。そして、アイドラギアコードホイール1202の表面の移動量を基準とし、第1の実施形態と同様に、搬送コードホイール1203の表面の第1の移動量に対する排紙コードホイール1205の第2の移動量の差を補正値ΔXとして算出する。そして、第1の実施形態と同様に、算出された補正値ΔXは記憶手段であるEEPROM508に格納される。
なお、本実施形態では、アイドラギアエンコーダセンサ1201がアイドラギアコードホイール1202の表面のマーキングの移動量を検知する。しかし、アイドラギアエンコーダセンサ1201は、例えばアイドラギア45の回転数などの、搬送ローラ36及び排紙ローラ40の搬送量と相関関係を有するアイドラギアの動作に基づく他の値を検知してもよい。すなわち、アイドラギアエンコーダセンサ1201は、アイドラギア45の動作をモニタリングして、搬送モータ35を制御可能とするものであればよい。アイドラギアエンコーダセンサ1201がアイドラギア45の回転数を検知する場合には、当該回転数以外に、アイドラギア45の歯数とプーリギア361,排紙ローラギア404の歯数との比などの値などを用いて補正値ΔXが算出される。
記憶手段に記憶された補正値ΔXの適用は、第1の実施形態と同様であり、駆動モータ35の制御は、記録用紙Pの後端が制御領域Aにあるときには制御Aとなり、制御領域Bにあるときには制御Bとなる(図10及び図11参照)。
すなわち、搬送領域Aでは、アイドラギアエンコーダセンサ1201からの出力信号により、搬送ローラ36による搬送量が搬送エンコーダセンサ1204から得られた移動量aに基づいた搬送量となるように搬送モータ35を制御し改行動作を行う(制御A)。制御領域Bでは、搬送ローラ36による搬送量が制御Aにおける搬送ローラ36の搬送量に、記憶手段に記憶された補正値ΔXを加えた移動量となるように搬送モータ35を制御し改行動作を行う(制御B)。
すなわち、本実施形態でも制御Aと制御Bとの切り替えにより、あたかも搬送ローラ36と排紙ローラ40とに外部エンコーダが記録装置に備え付けられているかのような、排紙ローラ40による記録用紙Pの搬送量の精度を得ることができる。したがって、本実施形態に係る記録装置では、高品位な記録が可能である。
本実施例では、搬送ローラ36と排紙ローラ40の間に位置する伝達ギア(アイドラギア45)に記録装置に備え付けられるエンコーダセンサを設けたが、これに限定することない。すなわち、記録装置に備え付けられるエンコーダセンサは、排紙ローラ40の回転量を補正する基準となる搬送ローラ36に連動する伝達ギアの少なくとも1つに設けられていればよい。すなわち、本実施形態に係る記録装置では、該記録装置に備え付けられるエンコーダセンサの取り付け位置の自由度が高いため、省スペース化を図れるという効果も得られる。
7 記録ヘッド
32 PEセンサ
321 PEセンサレバー
35 搬送モータ
36 搬送ローラ
362 搬送コードホイール
363 搬送エンコーダセンサ
40 排紙ローラ
402 排紙コードホイール
403 排紙エンコーダセンサ
404 排紙ローラギア
45 アイドラギア

Claims (5)

  1. 第1のローラから該第1のローラに連動した第2のローラに記録媒体を搬送し、前記第1のローラと前記第2のローラとの間の位置で記録媒体に記録を行う記録装置であって、
    前記第1のローラを回転駆動させる駆動手段と、
    前記第1のローラの表面の移動量をモニタリングする検知手段と、
    前記第1のローラが少なくとも1回転の所定の駆動をさせられた際に前記検知手段がモニタリングした第1の移動量と、前記第1のローラが前記所定の駆動をさせられた際に外部エンコーダがモニタリングした前記第2のローラの表面の第2の移動量と、が記憶された記憶手段と、
    前記第2のローラのみで記録媒体を搬送するときに、前記第1の移動量及び前記第2の移動量を用いて、前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記制御手段は、前記第2のローラのみで記録媒体を搬送するときに、記録媒体の搬送量が、前記第1のローラが記録媒体を搬送する場合の搬送量と等しくなるように、前記駆動手段を制御する、請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記第1のローラに設けられた第1のギア部と、前記第2のローラに設けられた第2のギア部と、前記第1のギア部と前記第2のギア部とを接続する少なくとも1つの伝達ギアと、を有する、請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 第1のローラから該第1のローラに連動した第2のローラに記録媒体を搬送し、前記第1のローラと前記第2のローラとの間の位置で記録媒体に記録を行う記録装置であって、
    前記第1のローラを回転駆動させる駆動手段と、
    前記第1のローラに設けられた第1のギア部と、前記第2のローラに設けられた第2のギア部と、を接続する少なくとも1つの伝達手段と、
    前記駆動手段によって前記第1のローラが少なくとも1回の所定の駆動をさせられた際の前記伝達手段の動作をモニタリングする検知手段と、
    前記第1のローラが少なくとも1回転の所定の駆動をさせられた際に第1の外部エンコーダがモニタリングした第1の移動量と、前記第1のローラが前記所定の駆動をさせられた際に前記検知手段が検知した出力信号と、前記第1のローラが前記所定の駆動をさせられた際に第2の外部エンコーダがモニタリングした前記第2のローラの表面の第2の移動量と、が記憶された記憶手段と、
    前記第2のローラのみで記録媒体を搬送するときに、前記第1の移動量、前記出力信号、及び前記移動量を用いて、前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする記録装置。
  5. 前記制御手段は、前記第2のローラのみで記録媒体を搬送するときに、記録媒体の搬送量が、前記第1のローラが記録媒体を搬送する場合の搬送量と等しくなるように、前記駆動手段を制御する、請求項4に記載の記録装置。
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