JP6131714B2 - 画像形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成システムに関する。
トレイから供給される用紙を、搬送ローラ及び排紙ローラの回転により用紙搬送路の下流に搬送するインクジェットプリンタ等の画像形成装置が従来より知られている。
この種の画像形成装置は、例えば、搬送ローラより上流に位置する給紙ローラの回転によりトレイ内の用紙を搬送ローラに供給する。トレイからの給紙時には、用紙が下流に搬送される正回転方向とは逆方向に搬送ローラを回転させることにより、用紙のレジスト動作(用紙の位置決め及び斜行補正動作)を行う。レジスト動作完了後には、搬送ローラ及び排紙ローラを正回転させることにより、用紙を下流に搬送する。更に、用紙搬送路における搬送ローラと排紙ローラとの間の領域においては、この領域を通過する用紙部位に画像を形成する。
上述した画像形成装置としては、給紙ローラ、搬送ローラ及び排紙ローラを単一のモータで駆動するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の画像形成装置は、モータが第一の方向に回転する時には、モータからの動力を給紙ローラ及び搬送ローラに伝達して、給紙ローラを正回転させ、搬送ローラを逆回転させる一方、排紙ローラには動力を伝達しない動力伝達機構を備える。この動力伝達機構は、モータが第二の方向に回転する時には、モータからの動力を搬送ローラ及び排紙ローラに伝達して、搬送ローラ及び排紙ローラを正回転させる一方、給紙ローラには動力を伝達しないように構成される。
この他、上記画像形成装置としては、ローラの個体差(偏心や形状差)による用紙の搬送誤差を抑えるために、テストパターン画像を用紙に形成するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。この種の画像形成装置は、第一のパターン画像に第二のパターン画像を重ねるように形成したテストパターン画像を、第一のパターン画像の形成時点から第二のパターン画像の形成時点までのローラの回転量を変えて複数形成する。
このように形成されるテストパターン画像群には、ローラの回転量と用紙の搬送量との対応関係に応じた特徴が現れる。画像形成装置では、対応関係を表す情報として、テストパターン画像群の特徴を表す情報を取得する。そして、この取得情報に基づき、ローラの回転時の制御パラメータを補正する。
特開平10−329974号公報 特開2004−122361号公報
ところで、排紙ローラの個体差による用紙の搬送誤差を抑えて高精度な画像形成を実現するためには、画像形成装置の出荷前段階等において、次のような補正処理を行うことが考えられる。即ち、用紙後端が搬送ローラより下流に位置する状態で、用紙に複数の第一のパターン画像を形成する。その後、排紙ローラによって用紙を下流に搬送し、第二のパターン画像の夫々を、排紙ローラの回転量が異なる時点で、第一のパターン画像の夫々に重ねるように形成する。このように形成した第一及び第二のパターン画像からなるテストパターン画像群の特徴を表す情報を取得することにより、制御パラメータを補正する。
しかしながら、小型の画像形成装置では、搬送ローラと排紙ローラとの間における画像形成領域の用紙搬送方向の長さ(以下、「画像形成長」と表現する。)が短いために、用紙後端が搬送ローラより下流に位置する状態で、用紙に第一及び第二のパターン画像を形成しようとしても、次のような問題が生じる。
即ち、上記高精度な画像形成を実現するためには、排紙ローラの一回転分に対応する上記対応関係を、テストパターン画像群の形成によって特定できるのが好ましい。そのためには、第一のパターン画像を用紙に形成してから第二のパターン画像を用紙に形成するまでの排紙ローラの回転量を一回転以上の整数回転分とすることが好ましい。しかしながら、画像形成長が短い場合には、第一のパターン画像を用紙に形成してから排紙ローラを一回転させると、第一のパターン画像が形成された用紙の領域が上記画像形成領域より下流に移動してしまい、第一のパターン画像に第二のパターン画像を重ねてテストパターン画像を形成することができないといった問題が生じる。
このような問題を解決するためには、第一のパターン画像を用紙に形成してから排紙ローラを半周分回転させて、第二のパターン画像を形成する動作を、用紙二枚を用いて二回実行することが考えられる。このように用紙二枚の夫々に形成されたテストパターン画像群からは、排紙ローラ半周分での排紙ローラの回転量と用紙搬送量との対応関係を特定することができる。結果として、排紙ローラ1周分での排紙ローラの回転量と用紙搬送量との対応関係を特定することができる。
しかしながら、給紙時には、搬送ローラが逆回転するのに対し排紙ローラが回転しないような上記画像形成装置では、搬送ローラの回転位相と排紙ローラの回転位相とが一定の関係に定まらない。このため、コスト等の関係で、排紙ローラに対し、エンコーダ等の回転位相を検出可能なセンサが設けられない場合には、次のような問題が生じる。
即ち、この画像形成装置では、排紙ローラのどの位相範囲(角度範囲)を用いて、テストパターン画像群を形成したのかを特定することができない。従って、二回に分けて各用紙にテストパターン画像群を形成しても、各用紙のテストパターン画像群が、排紙ローラの同じ位相範囲を用いて形成されてしまう可能性がある。この場合には、複数回に及ぶテストパターン画像群の形成を、上記対応関係の特定や制御パラメータの適切な補正に十分に生かすことができない。
そこで、本発明は、画像形成長の短い画像形成装置において、ローラの回転量と用紙搬送量との対応関係を特定するためのテストパターン画像の形成処理を、適切に行うことが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明の画像形成システムは、ローラユニットと、駆動ユニットと、画像形成ユニットと、制御ユニットと、検出ユニットとを備える。ローラユニットは、第一ローラと第二ローラとを備える。第二ローラは、シートの搬送経路において第一ローラより下流に配置される。駆動ユニットは、ローラユニットを回転駆動する。具体的に、駆動ユニットは、シートが下流に搬送される正回転方向には、第一ローラ及び第二ローラを回転駆動し、逆回転方向には、第二ローラを回転駆動せずに第一ローラを回転駆動する。
一方、画像形成ユニットは、搬送経路における第一ローラと第二ローラとの間の特定領域において、シートに画像を形成する。画像形成ユニットは、シート搬送方向の長さが第二ローラの周長よりも短い上記特定領域において、シートに画像を形成する。検出ユニットは、第一ローラの回転位相θを検出する。制御ユニットは、駆動ユニットによるローラユニットの回転及び画像形成ユニットを制御することにより、シートに画像を形成する。
制御ユニットは、第一ローラの上流から第一ローラにシートが供給される際、駆動ユニットを制御して第一ローラを逆回転させるレジスト動作を実行する。この他、制御ユニットは、第二ローラによるシートの搬送時、第二ローラの回転量とシートの搬送量との対応関係を表す情報に従って、第二ローラの回転を制御する。
更に、制御ユニットは、上記対応関係を表す情報を取得するための処理として、テストパターン形成ステップを含む形成取得処理を実行する。形成取得処理は、第一形成手順と、調整手順と、第二形成手順と、取得手順と、を含む。
テストパターン形成ステップは、画像形成ユニット及び駆動ユニットを制御し、第一のパターン画像と第二のパターン画像とを組み合わせたテストパターン画像の複数を、テストパターン画像の複数の間において、第一のパターン画像に対する第二のパターン画像の形成位置をシート搬送方向に変えるようにして形成する手順のことである。
制御ユニットは、形成取得処理を開始すると、第一形成手順において、ローラユニットを正回転させる。そして、第一ローラに供給されたシートの後端が第一ローラを通過したことを条件に、テストパターン形成ステップを実行する。
第一形成手順の終了後には、調整手順を実行する。調整手順では、ローラユニットを正回転させて、第二ローラの下流にシートを排出し、且つ、検出ユニットによる回転位相θの検出値に基づき、第一ローラの回転位相θを調整する。
制御ユニットは、調整手順の終了後、第二形成手順を実行する。第二形成手順では、ローラユニットを正回転させて、新たに第一ローラに供給されたシートを搬送し、シートの後端が第一ローラを通過したことを条件に、テストパターン形成ステップを実行する。この他、制御ユニットは、第一形成手順及び第二形成手順によりシートに形成されたテストパターン画像に基づく対応関係を表す情報を、上記取得手順において取得する。
特に、本発明の制御ユニットは、上記調整手順として、第一形成手順の実行時に検出された回転位相θの検出値に基づき、第二形成手順におけるテストパターン形成ステップの実行開始時点での第二ローラの回転位相が、第一形成手順におけるテストパターン形成ステップの実行開始時点での第二ローラの回転位相から所定量ずれるように、第一ローラの回転位相θを調整する手順を実行する。第一形成手順及び第二形成手順におけるローラユニットの制御アルゴリズムを考慮すれば、上述した条件を満足するように、第一ローラの回転位相θを調整することができる。
本発明において、第一形成手順の終了後、第一ローラの回転位相θを調整するのは、次の理由からである。即ち、第一ローラと第二ローラとが駆動ユニットからの動力を受けて正回転している時には、第一ローラと第二ローラとの位相関係が一定に保持される一方、第二形成手順により新たに搬送されるシートが搬送ローラに供給される際には、レジスト動作によって、上記位相関係が崩れるためである。
本発明のように、第一形成手順終了後、調整手順を実行すれば、上記位相関係が崩れる前に、第一形成手順の実行時に検出された回転位相θの検出値に基づく第一ローラの回転位相の調整によって、第二ローラの回転位相を、第一形成手順におけるテストパターン形成ステップの実行開始時点での第二ローラの回転位相を基準に調整することができる。
即ち、本発明によれば、上記調整手順により間接的には、第二ローラの回転位相を制御することができ、各回のテストパターン画像群の形成を、前回とは異なる第二ローラの位相範囲を用いて実行することができる。従って、本発明によれば、複数回のテストパターン画像の形成によって、第二ローラの回転量と用紙搬送量との対応関係を表す情報を適切に取得し、その結果として、当該対応関係を高精度に特定することができる。
ところで、テストパターン形成ステップでは、第一のパターン画像の複数をシートに形成し、ローラユニットを正回転させた後、第一のパターン画像の夫々に対応する第二のパターン画像の夫々を、シートに形成することにより、テストパターン画像の複数をシートに形成することができる。
具体的に、テストパターン形成ステップでは、テストパターン画像の複数の間において、第一のパターン画像に対する第二のパターン画像の形成位置をシート搬送方向に変えるようにして、第二のパターン画像の夫々を、対応する第一のパターン画像に重ねてシートに形成することができる。
また、第一形成手順におけるテストパターン形成ステップでローラユニットを正回転させる量、及び、第二形成手順におけるテストパターン形成ステップでローラユニットを正回転させる量は、その合計が第二ローラの一周に対応する回転量となるように定めることができる。
更に、この環境において、調整手順は、第二形成手順において第一のパターン画像を形成する時点での第二ローラの回転位相θyが、第一形成手順において第一のパターン画像を形成した時点での第二ローラの回転位相θxから、第一形成手順におけるテストパターン形成ステップでの第二ローラの回転量に対応する位相変化量δ分進んだ回転位相θy=θx+δとなるように、第一ローラの回転位相θを調整する手順として構成され得る。
この調整手順によっては、第一形成手順でのテストパターン画像形成時に用いた第二ローラの位相範囲の続きから、第二形成手順において、二回目のテストパターン画像形成を行うことができる。よって、二回のテストパターン画像から良好な上記対応関係に関する情報を取得することができる。
また、第一形成手順におけるテストパターン形成ステップでローラユニットを正回転させる量、及び、第二形成手順におけるテストパターン形成ステップでローラユニットを正回転させる量の夫々は、第二ローラの半周に対応する回転量に定められ得る。
更に、この環境において、調整手順は、第二形成手順においてテストパターン形成ステップを開始する時点での第二ローラの回転位相が、第一形成手順においてテストパターン形成ステップの開始した時点での第二ローラの回転位相から位相πずれるように、第一ローラの回転位相θを調整する手順として構成され得る。
また、第一形成手順及び第二形成手順の夫々においては、ローラユニットを同量正回転させた後に、テストパターン形成ステップを実行することができる。この環境においては、第一形成手順で、ローラユニットの正回転開始時点での第一ローラの回転位相θzを、回転位相θの検出値から特定して記憶することにより、簡単に、上述の条件を満足するように第一ローラの回転位相θを調整することができる。
即ち、調整手順では、第一形成手順の終了後、第一ローラの回転位相θを、記憶した回転位相θzから位相π進めた位相(θz+π)に調整することにより、第二形成手順においてテストパターン形成ステップを開始する時点での第二ローラの回転位相が、第一形成手順における上記回転位相から位相πずれるように、第一ローラの回転位相θを調整することができる。
この他、本発明は、トレイから第一ローラにシートを供給するための供給ローラを備えた画像形成システムに適用することができる。具体的には、ローラユニットを正回転方向に回転駆動する時には、供給ローラを回転駆動せず、第一ローラを逆回転方向に回転駆動する時には、供給ローラを正回転方向に回転駆動する駆動ユニットを備えた画像形成システムに適用することができる。
このような構成にされた画像形成システムに、本発明を適用する場合には、具体的に、次のように、第一形成手順、第二形成手順、及び、調整手順を構成することができる。
即ち、第一形成手順及び第二形成手順は、第一ローラを逆回転させてトレイからシートを第一ローラに供給した後、ローラユニットを正回転させて、第一ローラに供給されたシートの後端が第一ローラを通過したことを条件に、テストパターン形成ステップを実行する手順として構成することができる。この他、調整手順は、第一形成手順において第一ローラの逆回転が終了しローラユニットの正回転が開始される時点での第一ローラの回転位相θzを、回転位相θの検出値から特定して記憶する構成にすることができる。
複合機の構成を表すブロック図である。 用紙搬送機構の構成を表す断面図である。 PFモータの回転とローラの回転との関係を示した図である。 主制御部が実行する形成補正処理を表すフローチャートである。 主制御部が実行するテストパターン形成処理を表すフローチャートである。 テストパターン画像の形成態様を説明した図である。 テストパターン画像群の形成態様を説明した図である。 テストパターン形成処理における排紙ローラの回転範囲を示す図である。 変形例のテストパターン形成処理での排紙ローラの回転範囲を示す図である。
以下に本発明の実施例について、図面と共に説明する。
図1に示す本実施例のディジタル複合機(以下、単に「複合機」と称する。)1は、主制御部10と、プリンタ部20と、スキャナ部80と、表示操作部90と、を備える。主制御部10は、複合機1全体を統括制御し、プリンタ機能、スキャナ機能及びコピー機能を実現するものである。主制御部10は、CPU11と、ROM13と、RAM15と、EEPROM17と、を備える。
CPU11は、ROM13が記憶するプログラムに従う処理を実行する。RAM15は、CPU11によるプログラム実行時に作業領域として利用される。EEPROM17は、電気的にデータ書換可能な不揮発性メモリであり、設定情報等を記憶する。主制御部10は、更に、外部のパーソナルコンピュータ3と通信可能なインタフェース(図示せず)を備える。
一方、プリンタ部20は、主制御部10に制御されて、用紙Qを搬送し、この用紙Qに印刷対象データに基づく画像を形成するものである。このプリンタ部20は、所謂インクジェットプリンタとして機能する。印刷対象データとしては、主制御部10がパーソナルコンピュータ3から受信した画像データや、スキャナ機能により読み取った原稿の読取画像データを一例に挙げることができる。
この他、スキャナ部80は、フラットベッド型のスキャナ装置として構成される。スキャナ部80は、主制御部10に制御されて、原稿台に載置された原稿を読み取り、その読取画像データを、主制御部10に入力する。この他、表示操作部90は、各種情報を表示するディスプレイ、及び、ユーザが操作可能な操作キーやタッチパネル等を備える。
続いて、プリンタ部20の詳細構成について説明する。プリンタ部20は、図1に示すように、印字制御ユニット21と、記録ヘッド25と、キャリッジ搬送機構30と、CRモータ41と、エンコーダ45と、検出回路46と、用紙搬送機構50と、PFモータ71と、エンコーダ75と、検出回路76と、を備える。
印字制御ユニット21は、主制御部10からの指示に従って、各種制御を行う。具体的には、記録ヘッド25の駆動制御、記録ヘッド25を搭載するキャリッジ31の搬送制御、及び、用紙Qの搬送制御を行う。この印字制御ユニット21は、例えば、ASIC等の専用回路で構成される。
記録ヘッド25は、所謂インクジェットヘッドとして構成される。記録ヘッド25は、印字制御ユニット21により駆動制御されて、インク液滴を用紙Qに吐出し、用紙Qに画像を形成する。
キャリッジ搬送機構30は、記録ヘッド25を搭載するキャリッジ31を備え、キャリッジ31を、主走査方向に搬送するものである。CRモータ41は、キャリッジ搬送機構30の駆動源であり、直流モータにより構成される。CRモータ41は、印字制御ユニット21により回転駆動される。即ち、キャリッジ搬送機構30が有するキャリッジ31の搬送制御は、印字制御ユニット21がCRモータ41の回転を制御することにより実現される。
エンコーダ45は、キャリッジ31の搬送位置を検出可能なリニアエンコーダから構成され、そのエンコーダ信号を検出回路46に入力する。検出回路46は、このエンコーダ信号に基づき、キャリッジ31の主走査方向における位置や速度を検出して、その検出値を印字制御ユニット21に入力する。
印字制御ユニット21は、この検出値に基づき、CRモータ41を制御することにより、キャリッジ31の主走査方向における位置や速度を制御する。更に、印字制御ユニット21は、キャリッジ31の搬送時に、記録ヘッド25の駆動制御を行うことにより、キャリッジ31の移動に合わせて記録ヘッド25にインク液滴を吐出させて、用紙Qの主走査方向に印刷対象データに基づく画像を形成する。
この他、用紙搬送機構50は、用紙Qを給紙トレイ51から記録ヘッド25による画像形成領域(領域R)に搬送するための機構である。用紙搬送機構50は、図2に示すように、給紙トレイ51と、給紙ローラ52と、アーム53と、Uターンガイド54と、プラテン55と、搬送ローラ56と、ピンチローラ57と、排紙ローラ58と、拍車ローラ59と、を備える。
この用紙搬送機構50は、更に、PFモータ71からの動力を、給紙ローラ52、搬送ローラ56及び排紙ローラ58に伝達するための伝達機構60(図1参照)を備える。PFモータ71は、用紙搬送機構50の駆動源であり、直流モータで構成される。
図2に示すように、給紙トレイ51は、積層された複数枚の用紙Qを支持する。アーム53は、給紙ローラ52を回転可能な状態で保持し、重力又はバネによる付勢力を用いて、給紙ローラ52を、給紙トレイ51内の用紙Qの表面に押し当てるものである。給紙ローラ52は、PFモータ71の動力が、伝達機構60を介して伝達されて回転する。
用紙搬送機構50では、給紙ローラ52が用紙Qに押し当てられた状態で回転することによって、用紙Qに、給紙ローラ52から用紙搬送方向である副走査方向への力が作用し、用紙Qが下流の用紙搬送路に送り出される。副走査方向は、図2紙面法線方向に対応する主走査方向に垂直な方向であって、用紙搬送路に沿う方向に対応する。
給紙トレイ51から送り出された用紙Qは、この用紙搬送路を構成するU字形状のUターンガイド54により案内され、Uターンガイド54の下流に配置された搬送ローラ56とピンチローラ57との間に搬送される。搬送ローラ56は、PFモータ71の動力を、伝達機構60を介して受けて回転する。給紙ローラ52の回転により給紙トレイ51から搬送ローラ56とピンチローラ57との間に供給された用紙Qは、搬送ローラ56とピンチローラ57とに挟持された状態で、搬送ローラ56の回転により、用紙搬送路の下流に搬送される。搬送ローラ56の回転により下流に搬送された用紙Qは、用紙搬送路を構成するプラテン55により案内されて、下流に位置する排紙ローラ58と拍車ローラ59との間に搬送される。
尚、搬送ローラ56には、エンコーダ75(図1参照)が設けられる。エンコーダ75は、搬送ローラ56の回転に応じたエンコーダ信号を検出回路76に入力するロータリエンコーダである。検出回路76は、エンコーダ75から入力されるエンコーダ信号に基づいて、搬送ローラ56の回転量、回転速度及び回転位相θを検出する。回転位相θは、搬送ローラ56の1周を2πとした時のゼロから2πの範囲における搬送ローラ56の回転角度θ(0≦θ<2π)に対応し、検出される回転量は、リセット時からの搬送ローラ56の回転量に対応する。検出回路76による検出値は、印字制御ユニット21に入力される。
一方、排紙ローラ58及び拍車ローラ59は、プラテン55の下流に配置される。排紙ローラ58は、搬送ローラ56と図示しない回転ベルトで連結されており、搬送ローラ56が正回転する時、搬送ローラ56と同期して正回転する。
即ち、伝達機構60は、排紙ローラ58に対しPFモータ71からの動力を伝達するための機構として、搬送ローラ56に装着された上記回転ベルトを備えると共に、上記回転ベルトが装着されたプーリー(図示せず)を排紙ローラ58の回転軸の端部に備える。この伝達機構60は、PFモータ71からの動力を搬送ローラ56、上記回転ベルト及び上記プーリーを介して、排紙ローラ58に伝達する。
以下では、ローラ52,56,57,58,59の回転方向について、用紙Qが用紙搬送路下流に搬送される回転方向を「正回転方向」と表現し、「正回転方向」とは反対の回転方向を「逆回転方向」と表現する。一方、PFモータ71の回転方向に関しては、伝達機構60を介して搬送ローラ56が正回転するPFモータ71の回転方向を「正回転方向」と表現し、その反対方向を「負回転方向」と表現する。
付言すると、排紙ローラ58に設けられた上記プーリーは、搬送ローラ56がPFモータ71の動力を受けて逆回転し、それに伴って上記回転ベルトが逆回転する時、排紙ローラ58の回転軸に対して空転する構成にされる。例えば、上記プーリーは、ワンウェイクラッチを介して排紙ローラ58の回転軸の端部に装着される。即ち、伝達機構60は、搬送ローラ56が逆回転する時、PFモータ71からの動力を排紙ローラ58には伝達しない構成にされる。
プラテン55に案内されて、排紙ローラ58と拍車ローラ59との間に搬送された用紙Qは、排紙ローラ58と拍車ローラ59とに挟持された状態で、排紙ローラ58の回転により更に下流に搬送される。排紙ローラ58より下流には、図示しない排紙トレイが設けられており、用紙Qは、この排紙トレイに排出される。
また、記録ヘッド25を搭載するキャリッジ31は、搬送ローラ56と排紙ローラ58との間に位置する用紙搬送路(プラテン55)の上方において、主走査方向に移動可能に設けられる。記録ヘッド25は、この搬送ローラ56と排紙ローラ58との間の特定領域Rにおいて、この領域Rを通過する用紙Qの部位に画像を形成する。この領域Rの副走査方向の長さ(画像形成長)Lは、記録ヘッド25のノズル長に対応する。本実施例では、領域Rの画像形成長Lが、排紙ローラ58の周長(即ち、円周)より短く、周長の1/2より長いものとして話を進める。
続いて、PFモータ71の回転動作と、給紙ローラ52、搬送ローラ56及び排紙ローラ58の回転動作との関係について、図3を用いて説明する。本実施例において、主制御部10は、給紙トレイ51から搬送ローラ56に用紙Qを供給(給紙)する時、印字制御ユニット21を介して、図3上段に示すようにPFモータ71を負回転させる。伝達機構60は、PFモータ71が負回転する時、PFモータ71からの動力を、給紙ローラ52及び搬送ローラ56に伝達し、排紙ローラ58には、その動力を伝達しないように構成される。
PFモータ71が負回転すると、給紙ローラ52は、正回転して、用紙Qを給紙トレイ51から下流に搬送する。一方、搬送ローラ56は、逆回転する。この搬送ローラ56の逆回転によって、給紙トレイ51から供給される用紙Qは、搬送ローラ56とピンチローラ57との間のニップ部で堰き止められる。その結果、用紙Qは位置決めされ且つ用紙Qの斜行は補正される。
即ち、主制御部10は、給紙時には、印字制御ユニット21を介してPFモータ71を負回転させることで、搬送ローラ56を逆回転させるレジスト動作を併せて実現する。レジスト動作が完了すると、主制御部10は、搬送ローラ56に供給された用紙Qを下流に搬送するために、印字制御ユニット21を介して、図3下段に示すように、PFモータ71を正回転させる。伝達機構60は、PFモータ71が正回転する時、PFモータ71からの動力を、搬送ローラ56及び排紙ローラ58に伝達し、給紙ローラ52には、その動力を伝達しないように構成される。
PFモータ71が正回転すると、搬送ローラ56及び排紙ローラ58は、正回転方向に同期回転する。即ち、搬送ローラ56及び排紙ローラ58は、搬送ローラ56の回転位相と、排紙ローラ58の回転位相との関係を一定に維持した状態で、同量(同角度)回転する。この搬送ローラ56及び排紙ローラ58の正回転によって、用紙Qは、排紙トレイまで搬送される。
尚、後端が搬送ローラ56より下流に位置する用紙Qは、排紙ローラ58の回転により生じる力の作用により、用紙搬送路の下流に搬送される。本実施例の複合機1は、縁無し印刷等が可能な構成にされており、用紙後端が搬送ローラ56より下流に移動しても、用紙Qが領域Rより下流に移動するまでは、必要に応じて、周知のインクジェットプリンタと同様に、用紙Qに画像を形成する処理を実行する。
続いて、制御パラメータの補正方法について説明する。本実施例において、主制御部10は、プリンタ部20の個体差に応じた制御パラメータ群をEEPROM17に記憶している。主制御部10は、この制御パラメータ群に基づいて印字制御ユニット21を制御し、印字制御ユニット21に、個体差に応じた高精度な制御を実行させる。
付言すると、印字制御ユニット21は、主制御部10からの指示に従う制御として、主制御部10から設定されたパラメータ群に基づいたCRモータ41及びPFモータ71の制御を、検出回路46,76から入力される検出値を用いて実行する。一方、主制御部10は、印字制御ユニット21の制御動作を規定するパラメータ群を印字制御ユニット21に設定しつつ動作指示を印字制御ユニット21に入力することにより、印字制御ユニット21を制御する。本実施例では、このように主制御部10と印字制御ユニット21との協働により、記録ヘッド25の駆動制御、記録ヘッド25を搭載するキャリッジ31の搬送制御及び用紙Qの搬送制御が実現される。
主制御部10が記憶する上記個体差に応じた制御パラメータ群には、排紙ローラ58の回転量と用紙搬送量との対応関係を表す制御パラメータが含まれる。主制御部10は、この制御パラメータに基づき、印字制御ユニット21に設定するパラメータ群を微調整する。例えば、目標とする用紙搬送量に対応する搬送ローラ56の目標回転量を微調整する。この微調整によって、印字制御ユニット21では、排紙ローラ58の回転量と用紙搬送量との対応関係に従うPFモータ71の回転制御が行われ、排紙ローラ58による用紙搬送が、排紙ローラ58の偏心や形状差を加味した形で実現される。
主制御部10は、この対応関係を表す制御パラメータの値を、テストパターン画像群の形成結果に基づいて補正する機能を有する。この対応関係を表す制御パラメータは、初期段階で個体差を考慮しない標準値に定められており、テストパターン画像群の形成結果に基づいて、実質的に個体差に応じた値を示すように補正される。
続いて、制御パラメータを補正するために主制御部10が実行する形成補正処理について説明する。主制御部10は、表示操作部90を介して実行開始命令が入力されると、図4に示す形成補正処理を開始する。
形成補正処理を開始すると、主制御部10は、まず給紙処理を実行する(S110)。給紙処理は、搬送ローラ56への給紙及び用紙Qのレジスト動作を実現するための処理である。給紙処理では、印字制御ユニット21を介してPFモータ71を負回転させて、給紙ローラ52を正回転させ、搬送ローラ56を逆回転させる。これにより、用紙Qを位置決め及び斜行補正しつつ、用紙Qを搬送ローラ56に供給する。
給紙処理による搬送ローラ56への給紙動作及び用紙Qのレジスト動作が完了すると、主制御部10は、検出回路76により検出されている現在の搬送ローラ56の回転位相θ=θzを、印字制御ユニット21から取得し、RAM15に記憶する(S120)。以下の説明では、S120での排紙ローラ58の回転位相をαと仮定する。
その後、主制御部10は、印字制御ユニット21を介してPFモータ71を正回転させ、搬送ローラ56を所定量Hだけ回転させる(S130)。印字制御ユニット21は、主制御部10から指定された回転量Hだけ、搬送ローラ56が回転した時点で、搬送ローラ56の回転が停止するように、PFモータ71を制御する。所定量Hは、用紙後端が搬送ローラ56より下流に配置される量に定められる。
その後、主制御部10は、図5に示すテストパターン形成処理を実行する(S140)。このテストパターン形成処理を開始すると、主制御部10は、印字制御ユニット21を介して記録ヘッド25にインク液滴を吐出させ、用紙Qに第一のパターン画像P1の複数を形成する(S310)。
この際には、図6最上段に示すように、記録ヘッド25に、用紙搬送路上流側に位置する一部のノズルからインク液滴を吐出させることにより、領域Rの上流部R1で、第一のパターン画像P1を用紙Qに形成する。具体的には、図7最上段に示すように、第一のパターン画像P1を主走査方向(図6紙面法線方向)に並べて複数形成する。
図7に示すように、第一のパターン画像P1は、縞状のパターンを有する画像である。同図においては、インクが塗布される領域をハッチングにより示す。同図においては、第一のパターン画像P1を、主走査方向に平行な二本の横筋で簡単に示すが、実際には、微細な横筋を多数有する構成にすることができる。筋の太さや間隔は、排紙ローラ58の個体差によって生じ得る用紙Qの搬送誤差の範囲に応じて定められる。図7では、第一のパターン画像P1を五つ形成した例を示すが、実際には、用紙Qに更に多くの第一のパターン画像P1を形成することができる。
S310での処理を終えると、主制御部10は、印字制御ユニット21を介してPFモータ71を正回転させて、所定量B、搬送ローラ56及び排紙ローラ58を正回転させる。これにより、用紙Qを副走査方向に搬送し、用紙Qに形成された第一のパターン画像P1を、領域R内の下流部R2まで移動させる(S320)。
尚、所定量Bは、搬送ローラ56及び排紙ローラ58の位相がπ進行する回転量をKとすると、B=K−((N−1)/2)・Gに対応する。値Nは、主走査方向に形成する第一のパターン画像P1の個数(但し、奇数である。図7では5個)であり、値Gは、S350における搬送ローラ56及び排紙ローラ58の回転量Gに対応する。以下の説明では、N=5とする。
その後、主制御部10は、S330に移行し、一つ目の第二のパターン画像P2を、第一のパターン画像P1に重ねて形成する(図6及び図7に示す状態I)。この時点では、第一のパターン画像P1の一つに対して一つ目の第二のパターン画像P2を形成して、この第一のパターン画像P1と一つ目の第二のパターン画像P2との組み合わせからなる一つ目のテストパターン画像を形成する。第二のパターン画像P2は、第一のパターン画像P1と同一の幾何学形状を有する。第一のパターン画像P1の画像形成時点から、一つ目の第二のパターン画像P2の画像形成時点までの回転量は、K−2Gである。
S330での処理を終えると、主制御部10は、第一のパターン画像P1の全てに対する第二のパターン画像P2の形成が終了したか否かを判断し(S340)、終了していないと判断すると(S340でNo)、S350に移行する。
S350に移行すると、主制御部10は、印字制御ユニット21を介してPFモータ71を正回転させて、微小量G、搬送ローラ56及び排紙ローラ58を正回転させる。
その後、主制御部10は、再度S330に移行し、二つ目の第二のパターン画像P2を、第一のパターン画像P1に重ねて形成する(図6及び図7に示す状態II)。この時点では、第二のパターン画像P2を形成していない未処理の第一のパターン画像P1の一つに対して二つ目の第二のパターン画像P2を形成して、第一のパターン画像P1と二つ目の第二のパターン画像P2との組み合わせからなる二つ目のテストパターン画像を形成する。第一のパターン画像P1の画像形成時点から、二つ目の第二のパターン画像P2の画像形成時点までの回転量は、K−2G+G(=K−G)である。
その後、第一のパターン画像P1の全てに対する第二のパターン画像P2の形成が終了したか否かを判断し、終了していないと判断すると(S340でNo)、S350に移行し、終了したと判断すると(S340でYes)、当該テストパターン形成処理を終了する。即ち、本実施例によれば、主制御部10は、第二のパターン画像P2が5つ形成、つまりテストパターン画像が5つ形成されると、テストパターン形成処理を終了する。テストパターン形成処理終了時における、第一のパターン画像P1の画像形成時点から第二のパターン画像P2の画像形成時点までの回転量は、K−2G+4G(=K+2G)である。
このようにして、主制御部10は、第一のパターン画像P1に第二のパターン画像P2を重ねるように形成したテストパターン画像を、第一のパターン画像P1の形成時点から第二のパターン画像P2の形成時点までの排紙ローラ58の回転量を変えて複数形成する。図7によれば、主制御部10は、用紙Qの左端に位置する第一のパターン画像P1から順に、排紙ローラ58を回転量Gずつ回転させながら、一つずつ第一のパターン画像P1に対する第二のパターン画像P2を形成する。これによって、テストパターン画像の複数を、テストパターン画像の複数の間において、第一のパターン画像P1に対する第二のパターン画像P2の形成位置を用紙搬送方向に変えるようにして形成する。
上述した回転量B,Gの関係によって、第一のパターン画像P1の三つ目に対する第二のパターン画像P2、つまり中央に位置する第一のパターン画像P1に対する第二のパターン画像P2の形成が終了した時点で、排紙ローラ58は、第一のパターン画像P1の形成開始時点から位相π回転する。第一のパターン画像P1の全てに対する第二のパターン画像P2の形成が終了した時点では、排紙ローラ58の回転位相は、第一のパターン画像P1の形成開始時点から位相πより微小量進んでいる。例えば、排紙ローラ58の回転位相は、回転量2Gに相当する回転位相分だけ位相πより進んだ状態となる。
このテストパターン形成処理によっては、用紙Qに形成されるテストパターン画像群に、排紙ローラ58が半周回転する時の用紙搬送量の誤差に応じた特徴が現れる。即ち、第一のパターン画像P1に対して第二のパターン画像P2を形成した時に、第一のパターン画像P1の横筋の間に第二のパターン画像P2の横筋が収まると、テストパターン画像の形成された領域Tにおいては、単位面積当たりにおいて塗り潰された領域が多くなることから、高濃度のテストパターン画像が現れる。図7において左端から二番目のテストパターン画像がそれに該当する。
一方、第一のパターン画像P1を構成する横筋と、第二のパターン画像P2を構成する横筋とが重なっている領域の多いテストパターン画像によれば、その画像領域Tにおいて、単位面積当たりにおいて塗り潰された領域が少なくなることから、低濃度のテストパターン画像が現れる。図7において左端から二番目のテストパターン画像を除くテストパターン画像がそれに該当する。
従って、テストパターン画像群の中から、最も濃度の高いテストパターン画像を検出することにより、排紙ローラ58が半周した時の用紙搬送量の誤差を特定することができ、排紙ローラ58の回転量と用紙搬送量との対応関係を特定することができるのである。
本実施例によれば、主制御部10は、排紙ローラ58が半周した状態で中央のテストパターン画像を形成するように、テストパターン形成処理を実行する。以下の説明では、排紙ローラ58が半周、つまり回転量K分だけ回転した際の用紙Qの標準搬送量を標準量X(または標準値X)と表現する。図7に示すように、実際のテストパターン形成処理の実行時に、中央のテストパターン画像から一つ左にずれたテストパターン画像において最も濃度が高くなった場合には、排紙ローラ58の半周で、用紙Qが標準量Xから回転量Gに相当する搬送量だけ多く搬送されていることが特定される。図7には示されていないが、仮に、最も濃度が高くなったテストパターン画像が中央のテストパターン画像から、二つ左にずれた場合には、用紙Qが標準量Xから回転量2Gに相当する搬送量だけ多く搬送され、一方で一つ右にずれた場合は、用紙Qが標準量Xから回転量Gに相当する搬送量だけ少なく搬送されていることが特定される。更に、最も濃度が高くなったテストパターン画像が中央のテストパターン画像である場合は、用紙Qが標準量Xだけ適切に搬送されていることが特定される。
本実施例では、上記濃度の検出及びこれに基づく制御パラメータの補正を、後述するS210,S220において行う。
S140におけるテストパターン形成処理を終了すると、主制御部10は、S150において、排紙処理を実行する。排紙処理では、印字制御ユニット21を介してPFモータ71を正回転させて、搬送ローラ56及び排紙ローラ58を、用紙Qが排紙トレイに排出されるまで回転させる。
この処理を終えると、主制御部10は、印字制御ユニット21を介してPFモータ71を正回転させて、搬送ローラ56の回転位相θを、S120で記憶した位相θzから位相π進んだ回転位相(θz+π)に調整する(S160)。即ち、印字制御ユニット21は、主制御部10からの指示に従って、検出回路76により検出される回転位相θが位相(θz+π)となる時点で、搬送ローラ56の回転が停止するように、PFモータ71を制御する。この際、排紙ローラ58の回転位相はα+πに調整される。
その後、主制御部10は、S170に移行して、S110と同様の給紙処理を実行した後、S130〜S150と同じ処理を、S180〜S200において再度実行する。S160において、搬送ローラ56の回転位相を調整するのは、S170において給紙処理を実行する際に、搬送ローラ56が逆回転する一方、排紙ローラ58が回転しなくなることに対応するためである。つまり、S170の給紙処理を実行することで、搬送ローラ56の回転位相と排紙ローラ58の回転位相とが一定の関係に定まらなくなることに対応するためである。
S200までの処理を終了すると、S140,S190でのテストパターン形成処理によって、テストパターン画像群の印刷された二枚の用紙Qが得られる。主制御部10は、続くS210において、二枚の用紙Qを順にスキャナ部80の原稿台に載置するように表示操作部90を通じて作業者に指示する一方、スキャナ部80を制御して、これら二枚の用紙Qの夫々のテストパターン画像群を読み取る。
その後、主制御部10は、S220に移行し、これらの読取画像データに基づき、EEPROM17が記憶する、排紙ローラ58の回転量と用紙搬送量との対応関係を表す上記制御パラメータを補正する。
S220では、用紙Q毎に、対応する読取画像データを解析して、読取画像データが表すテストパターン画像群の中から、最も濃度の高いテストパターン画像を検出する。この検出によって、用紙Q毎に、排紙ローラ58が半周した時の用紙搬送量の標準値Xからの誤差を特定し、その誤差から排紙ローラ58が1周した時の用紙搬送量を特定する。
S140で一枚目の用紙Qに形成されたテストパターン画像群から特定される搬送量の誤差がE1であり、S190で二枚目の用紙Qに形成されたテストパターン画像群から特定される搬送量の誤差がE2である場合、排紙ローラ58が1周した時の用紙搬送量は(2X+E1+E2)であることが特定される。そして、回転位相1ラジアン当たりの用紙搬送量は(2X+E1+E2)/2πであることが特定される。
このような特定結果に従って、主制御部10は、制御パラメータを補正する。例えば、一回目のテストパターン形成処理での誤差E1が回転量+G(回転量Gに相当する搬送量だけ送り過多)に相当し、二回目のテストパターン形成処理での誤差E2が回転量―2G(回転量2Gに相当する搬送量だけ送り不足)に相当する場合について考える。この際、制御パラメータを補正すると、排紙ローラ58が標準量2Xだけ用紙Qを送るためには、主制御部10は、2K−G+2G=2K+Gだけ排紙ローラ58を回転するように制御する。そして、主制御部10は、単位標準量1/2Xだけ用紙Qを送るためには、主制御部10は、(2K+G)/2Xだけ排紙ローラ58を回転するように制御する。その後、形成補正処理を終了する。
以上、複合機1の構成について説明したが、本実施例によれば、S190におけるテストパターン形成処理の実行開始時点での排紙ローラ58の回転位相が、S140におけるテストパターン形成処理の実行開始時点での排紙ローラ58の回転位相から位相πずれるように、S160において、搬送ローラ56の回転位相θを調整する。
従って、本実施例によれば、S140におけるテストパターン形成処理では、図8左領域に示すように、位相0〜πの範囲で排紙ローラ58が回転して、テストパターン画像群が用紙Qに形成される時、S190では、図8右領域に示すように、位相π〜2πの範囲で排紙ローラ58が回転して、テストパターン画像群が用紙Qに形成されるように、テストパターン形成処理を実行することができる。
このような基本的に重複のない異なる位相範囲で排紙ローラ58を回転させて、二回のテストパターン形成処理を実行すれば、二枚の用紙Qのテストパターン画像群の読取結果から、排紙ローラ58の回転量と用紙搬送量との対応関係を特定する際、一部の位相範囲での用紙搬送量の誤差が強調されなくて済み、高精度に当該対応関係を特定することができる。従って、上記制御パラメータを適切に補正することができる。
本実施例では、排紙ローラ58にエンコーダが設けられていないため、排紙ローラ58の回転位相は、エンコーダ75の出力信号に基づいて検出される搬送ローラ56の回転位相θから推定する必要がある。しかしながら、搬送ローラ56及び排紙ローラ58が正回転している時には、両者の間の位相関係は保持されるものの、給紙処理において搬送ローラ56が逆回転する時には、その位相関係が崩れる。
そこで、本実施例では、S140におけるテストパターン形成処理実行時の位相関係が、S170における給紙処理で崩れる前のS160で、PFモータ71を正回転させ、搬送ローラ56の回転位相θを調整することで、二回目のテストパターン形成処理での排紙ローラ58の回転位相が、一回目のテストパターン形成処理での回転位相αから位相πずれた(α+π)になるようにしたのである。
本実施例によれば、搬送ローラ56が逆回転している時には、排紙ローラ58は回転しない。このため、S160で調整された排紙ローラ58の回転位相は、S180における搬送ローラ56及び排紙ローラ58の正回転時まで、変わらない。また、S130,S180では、同じ回転量H、搬送ローラ56及び排紙ローラ58を正回転させる。そのため、S180での処理による排紙ローラ58の位相変化量は、S130での位相変化量と同じである。
このような理由から、本実施例では、S130における搬送ローラ56及び排紙ローラ58の正回転開始時点での搬送ローラ56の回転位相θzを、S120で検出回路76による回転位相θの検出値から特定して記憶している。一方、S160では、当該記憶した回転位相θzに基づき、搬送ローラ56の回転位相θをπ進んだ位相(θz+π)に調整している。
S130〜S160では、PFモータ71を逆回転させないので、搬送ローラ56と排紙ローラ58との間の位相関係は、一定に保持される。従って、S160における位相調整後の排紙ローラ58の回転位相は、S130の実行開始時点における排紙ローラ58の回転位相からπ進んだ位相となる。
従って、本実施例の形成補正処理によれば、S160での処理によって、S190におけるテストパターン形成処理の実行開始時点での排紙ローラ58の回転位相が、S140におけるテストパターン形成処理の実行開始時点での排紙ローラ58の回転位相から位相πずれるように、搬送ローラ56の回転位相θを調整することができるのである。
このように、本実施例によれば、基本的に一回目のテストパターン形成処理終了時点での排紙ローラ58の回転位相から、二回目のテストパターン形成処理を行うことができる。よって、二回のテストパターン画像から良好な上記対応関係に関する情報を取得することができ、制御パラメータを適切に補正することができる。
ところで、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採り得る。例えば、上記実施例では、各回のテストパターン形成処理で、半周分ずつ排紙ローラ58を回転させたが、図9左領域に示すように、一回目のテストパターン形成処理(S140)では、半周を超える量、排紙ローラ58を回転させてもよい。
この場合には、二回のテストパターン形成処理での排紙ローラ58の回転量の合計が1周分となるように、二回目のテストパターン形成処理(S190)における排紙ローラ58の回転量を減らすことが考えられる。図9右上段によれば、二回目のテストパターン形成処理では、その終了時において、排紙ローラ58の回転量が1周分となるように、排紙ローラ58を正回転させる。
この場合には、S160において、搬送ローラ56の回転位相θを位相θzからπずらすのではなく、一回目のテストパターン形成処理での搬送ローラ56及び排紙ローラ58の回転量に対応する位相変化量δずらすように、搬送ローラ56の回転位相θを調整すればよい。即ち、S160では、搬送ローラ56の回転位相θを、位相(θz+δ)に調整すればよい。ここで言う位相変化量δは、テストパターン画像群を形成する際の第一のパターン画像P1の画像形成時点から第二のパターン画像P2の画像形成時点までの排紙ローラ58の標準位相変化量(位相変化量の平均)である。調整は、要求される対応関係の特定精度に応じた精度で行われればよく、必ずしも厳密(正確)に行われなくてもよい。
また、上記実施例では、二回のテストパターン形成処理における排紙ローラ58の回転量の合計が1周分となるように、各テストパターン形成処理での回転量を定めたが、二回のテストパターン形成処理での回転量の合計は1周分を超えるものであってもよい。図9右中段によれば、二回目のテストパターン形成処理では、一回目のテストパターン形成処理での回転量と同量、排紙ローラ58を正回転させる結果、その終了時においては、排紙ローラ58の回転量が1周分を超える。
この他、上記実施例では、二回目のテストパターン形成処理開始時点での排紙ローラ58の回転位相が、一回目のテストパターン形成処理終了時点での排紙ローラ58の回転位相に対応するように、S160において搬送ローラ56の回転位相θを調整したが、図9右下段に示すように、二回目のテストパターン形成処理では、その開始時点における排紙ローラ58の回転位相が、必ずしも、一回目のテストパターン形成処理終了時点での排紙ローラ58の回転位相に対応している必要はない。具体的には、一回目のテストパターン形成処理での位相変化量δaであるとき、当該一回目のテストパターン形成処理終了時点での搬送ローラ56の回転位相θは位相(θz+δa)である。そして、S160において搬送ローラ56の回転位相をθzから(θz+δa)の範囲に調整すればよい。ここで、一回目と二回目とのテストパターン形成処理で排紙ローラ58一周分(回転位相2π)以上回転させる必要がある場合には、二回目のテストパターン形成処理での位相変化量δbが、δb>2π−δaとなるように、二回目のテストパターン形成処理を実行する。
また、上記実施例では、S130,S180において、同じ回転量Hだけ搬送ローラ56及び排紙ローラ58を回転させるようにしたが、S130,S180では、異なる量搬送ローラ56及び排紙ローラ58を回転させてもよい。
例えば、S130での搬送ローラ56の回転量がH1であり、S180での搬送ローラ56の回転量がH2である場合、S160では、その差(H2−H1)に対応する位相差Δθだけ、搬送ローラ56の回転位相θを位相(θz+π)より前に設定すればよい。即ち、S160では、搬送ローラ56の回転位相θを{(θz+π)−Δθ}に調整すればよい。
この他、上記実施例では、形成補正処理において、二回のテストパターン形成処理を実行するようにしたが、三回以上のテストパターン形成処理を実行してもよい。例えば、3回のテストパターン形成処理を実行する場合には、一回目のテストパターン形成処理では、回転位相0〜2π/3の範囲で排紙ローラ58を正回転させ、二回目のテストパターン形成処理では、回転位相2π/3〜4π/3の範囲で排紙ローラ58を正回転させ、三回目のテストパターン形成処理では、位相範囲4π/3〜2πの範囲で排紙ローラ58を正回転させればよい。
また、上記実施例では、スキャナ部80を用いて、テストパターン画像群が示す情報を読み取ったが、この情報(濃度の情報)については、テストパターン画像群の目視により作業者に読み取らせて、表示操作部90を介して作業者から取得しても良い。
また、上記では本発明を複合機1のみで実施する例について説明した。しかし、本発明を複合機1と、複合機1が備えるインタフェースを介して通信するパーソナルコンピュータ3とを含む画像形成システムによって実施しても良い。具体的には例えば、パーソナルコンピュータ3が、図4に示す形成補正処理及び図5に示すテストパターン形成処理を実行する。そして、排紙ローラ58の回転量と用紙搬送量との対応関係を表す制御パラメータであって複合機1の主制御部10が記憶する制御パラメータの値を、パーソナルコンピュータ3が補正する。そして、パーソナルコンピュータ3によって補正された制御パラメータを、当該パーソナルコンピュータ3が主制御部10に記憶させる。つまり、上記のように、パーソナルコンピュータ3が印字制御ユニット21を制御し、図4及び図5に示す処理を実行してもよい。
[対応関係]
用語間の対応関係は次の通りである。即ち、搬送ローラ56及び排紙ローラ58の組は、ローラユニットの一例に対応する。また、給紙ローラ52は、供給ローラの一例に対応する。この他、伝達機構60及びPFモータ71は、駆動ユニットの一例に対応し、記録ヘッド25、キャリッジ搬送機構30及びCRモータ41は、画像形成ユニットの一例に対応する。また、印字制御ユニット21及び主制御部10は、制御ユニットの一例に対応し、エンコーダ75及び検出回路76は、検出ユニットの一例に対応する。
また、主制御部10が実行するS110〜S210は、形成取得処理の一例に対応する。この他、主制御部10が実行するS110〜S140は、第一形成手順の一例に対応し、S150,160は、調整手順の一例に対応し、S170〜S190は、第二形成手順の一例に対応し、S210は、取得手順の一例に対応する。
1…複合機、10…主制御部、11…CPU、13…ROM、15…RAM、17…EEPROM、20…プリンタ部、21…印字制御ユニット、25…記録ヘッド、30…キャリッジ搬送機構、31…キャリッジ、41…CRモータ、50…用紙搬送機構、51…給紙トレイ、52…給紙ローラ、56…搬送ローラ、58…排紙ローラ、60…伝達機構、71…PFモータ、75…エンコーダ、76…検出回路、80…スキャナ部、90…表示操作部、P1…第一のパターン画像、P2…第二のパターン画像、Q…用紙、R…領域。

Claims (5)

  1. 第一ローラ、及び、シートの搬送経路において前記第一ローラより下流に配置された第二ローラを備えるローラユニットと、
    前記ローラユニットを回転駆動する駆動ユニットであって、前記シートが下流に搬送される正回転方向には、前記第一ローラ及び前記第二ローラを回転駆動し、逆回転方向には、前記第二ローラを回転駆動せずに前記第一ローラを回転駆動する駆動ユニットと、
    前記搬送経路における前記第一ローラと前記第二ローラとの間の特定領域であって、シート搬送方向の長さが前記第二ローラの周長よりも短い特定領域において、前記シートに画像を形成する画像形成ユニットと、
    前記駆動ユニットによる前記ローラユニットの回転及び前記画像形成ユニットを制御することによって、前記シートに画像を形成する制御ユニットであって、前記第一ローラの上流から前記第一ローラに前記シートが供給される際には、前記駆動ユニットを制御して前記第一ローラを逆回転させるレジスト動作を実行する制御ユニットと、
    前記第一ローラの回転位相θを検出する検出ユニットと、を備え、
    前記制御ユニットは、
    前記第二ローラによる前記シートの搬送時には、前記第二ローラの回転量と前記シートの搬送量との対応関係を表す情報に従って、前記第二ローラの回転を制御し、
    前記対応関係を表す情報を取得するための処理として、前記画像形成ユニット及び前記駆動ユニットを制御し、第一のパターン画像と第二のパターン画像とを組み合わせたテストパターン画像の複数を、前記テストパターン画像の複数の間において、前記第一のパターン画像に対する前記第二のパターン画像の形成位置を前記シート搬送方向に変えるようにして形成するテストパターン形成ステップを含む形成取得処理を実行する構成にされ、
    前記形成取得処理は、
    前記ローラユニットを正回転させて、前記第一ローラに供給されたシートの後端が前記第一ローラを通過したことを条件に、前記テストパターン形成ステップを実行する第一形成手順と、
    前記第一形成手順の終了後、前記ローラユニットを正回転させて、前記第二ローラの下流に前記シートを排出し、且つ、前記検出ユニットによる前記回転位相θの検出値に基づき、前記第一ローラの回転位相θを調整する調整手順と、
    前記調整手順の終了後、前記ローラユニットを正回転させて、新たに前記第一ローラに供給されたシートの後端が前記第一ローラを通過したことを条件に、前記テストパターン形成ステップを実行する第二形成手順と、
    前記第一形成手順及び前記第二形成手順により前記シートに形成された前記テストパターン画像に基づく前記対応関係を表す情報を取得する取得手順と、を含み、
    前記調整手順は、前記第一形成手順の実行時に検出された前記回転位相θの検出値に基づき、前記第二形成手順における前記テストパターン形成ステップの実行開始時点での前記第二ローラの回転位相が、前記第一形成手順における前記テストパターン形成ステップの実行開始時点での前記第二ローラの回転位相から所定量ずれるように、前記第一ローラの回転位相θを調整する手順であることを特徴とする画像形成システム。
  2. 前記テストパターン形成ステップは、前記第一のパターン画像の複数を前記シートに形成し、前記ローラユニットを正回転させた後、前記第一のパターン画像の夫々に対応する前記第二のパターン画像の夫々を、前記テストパターン画像の複数の間において、前記第一のパターン画像に対する前記第二のパターン画像の形成位置を前記シート搬送方向に変えるようにしつつ、対応する前記第一のパターン画像に重ねて形成することにより、前記テストパターン画像の複数を前記シートに形成する手順であり、
    前記第一形成手順における前記テストパターン形成ステップで前記ローラユニットを正回転させる量、及び、前記第二形成手順における前記テストパターン形成ステップで前記ローラユニットを正回転させる量の合計は、前記第二ローラの一周に対応する回転量であり、
    前記調整手順では、前記第二形成手順において前記第一のパターン画像を形成する時点での前記第二ローラの回転位相θyが、前記第一形成手順において前記第一のパターン画像を形成した時点での前記第二ローラの回転位相θxから、前記第一形成手順における前記テストパターン形成ステップでの前記第二ローラの回転量に対応する位相変化量δ分進んだ回転位相θy=θx+δとなるように、前記第一ローラの回転位相θを調整することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
  3. 前記テストパターン形成ステップは、前記第一のパターン画像の複数を前記シートに形成し、前記ローラユニットを正回転させた後、前記第一のパターン画像の夫々に対応する前記第二のパターン画像の夫々を、前記テストパターン画像の複数の間において、前記第一のパターン画像に対する前記第二のパターン画像の形成位置を前記シート搬送方向に変えるようにしつつ、対応する前記第一のパターン画像に重ねて形成することにより、前記テストパターン画像の複数を前記シートに形成する手順であり、
    前記第一形成手順における前記テストパターン形成ステップで前記ローラユニットを正回転させる量、及び、前記第二形成手順における前記テストパターン形成ステップで前記ローラユニットを正回転させる量の夫々は、前記第二ローラの半周に対応する回転量であり、
    前記調整手順は、前記第二形成手順において前記テストパターン形成ステップを開始する時点での前記第二ローラの回転位相が、前記第一形成手順において前記テストパターン形成ステップの開始した時点での前記第二ローラの回転位相から位相πずれるように、前記第一ローラの回転位相θを調整する手順であることを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
  4. 前記第一形成手順及び前記第二形成手順は、前記ローラユニットを同量正回転させた後に、前記テストパターン形成ステップを実行する手順であり、
    前記第一形成手順は、前記ローラユニットの正回転開始時点での前記第一ローラの回転位相θzを、前記回転位相θの検出値から特定して記憶するステップを含み、
    前記調整手順は、前記第一形成手順の終了後、前記第一ローラの回転位相θを、前記記憶した回転位相θzから位相π進めた位相(θz+π)に調整する手順であることを特徴とする請求項3記載の画像形成システム。
  5. 前記シートをトレイから前記第一ローラに供給するための供給ローラを備え、
    前記駆動ユニットは、前記ローラユニットを前記正回転方向に回転駆動する時には、前記供給ローラを回転駆動せず、前記第一ローラを逆回転方向に回転駆動する時には、前記供給ローラを、前記供給ローラの回転によって前記シートが下流に搬送される正回転方向に回転駆動する構成にされ、
    前記第一形成手順及び前記第二形成手順は、前記第一ローラを逆回転させて前記トレイから前記シートを前記第一ローラに供給した後、前記ローラユニットを正回転させて、前記第一ローラに供給されたシートの後端が前記第一ローラを通過したことを条件に、前記テストパターン形成ステップを実行する手順であり、
    前記調整手順は、前記第一形成手順において前記第一ローラの逆回転が終了し前記ローラユニットの正回転が開始される時点での前記第一ローラの回転位相θzを、前記回転位相θの検出値から特定して記憶することを特徴とする請求項4記載の画像形成システム。
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