JP2011238726A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低抵抗且つチャネルの劣化を抑制可能なトレンチゲートを有する半導体装置を提供する。
【解決手段】n型のドレイン層11と、ドレイン層11の主面に配設され、ドレイン層11よりも不純物濃度が低いn型のドリフト層12と、ドリフト層12上に配設されたp型のベース層13と、ベース層13の表面領域に配設され、ドリフト層12よりも不純物濃度が高いn型のソース層14と、ソース層14及びベース層13を貫通し、ドリフト層12に達する深さを有して配設されたストライプ状のゲートトレンチ16と、ゲートトレンチ16を形成する側面及び底面に沿って配設されたトレンチ形状のゲート絶縁膜17と、ゲート絶縁膜17の開口幅の狭い対向する側面に設けられた触媒層18と、トレンチ形状のゲート絶縁膜17内に、触媒層18に接続されたカーボンナノチューブ19が配設されたゲート電極21とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トレンチ構造のゲート電極を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
従来、縦形のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)及びIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の電力用の半導体装置において、セル面積を縮小し、オン抵抗を低減するために、チャネルを形成するベース層内に縦方向に伸びるトレンチを形成し、このトレンチ内に多結晶シリコンを埋め込んで、ゲート電極を構成する技術が採用されている。
オン抵抗を低減するために、更にトレンチを微細化してチャネル密度を上げる要求がある。すなわちゲート電極の断面積の縮小が求められている。ゲート電極の断面積の縮小は、ゲート電極の抵抗増となるため、ゲート電極の上部に金属部材(ゲートメタル)を埋め込み、抵抗の低減を目指す半導体装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、開示された半導体装置は、ゲート抵抗の低減には有効であるが、金属部材の構成元素がゲート酸化膜の側に染み出してチャネルを劣化させたり、メタルの仕事関数による閾値電圧の変動を起こしたりして、十分な電気的特性が得られないという問題を有している。
特開2008−60416号公報
本発明は、低抵抗且つチャネルの劣化を抑制可能なトレンチゲートを有する半導体装置及びその製造方法を提供する。
本発明の一態様の半導体装置は、第1の半導体領域と、前記第1の半導体領域の主面に配設され、前記第1の半導体領域よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域と、前記第2の半導体領域上に配設された第2導電型の第3の半導体領域と、前記第3の半導体領域の表面領域に配設され、前記第2の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第4の半導体領域と、前記第4および第3の半導体領域を貫通し、前記第2の半導体領域に達する深さを有し、開口幅が第1の方向に狭く前記第1の方向と垂直な第2の方向に広い溝部と、前記溝部を形成する側面及び底面に沿って配設された溝状の絶縁膜と、前記第1の方向または前記第2の方向の互いに対向する前記絶縁膜の内側の側面に設けられた触媒層と、溝状の前記絶縁膜内に、前記触媒層に接続されたカーボンナノチューブが配設されてなる電極とを備えることを特徴とする。
また、本発明の別態様の半導体装置の製造方法は、第1の半導体領域、前記第1の半導体領域の主面に配設され、前記第1の半導体領域よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域、前記第2の半導体領域上に配設された第2導電型の第3の半導体領域、及び前記第3の半導体領域の表面領域に配設され、前記第2の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第4の半導体領域を有することになる半導体基板において、前記第4および第3の半導体領域となる領域を貫通し、前記第2の半導体領域となる領域に達する深さを有する溝部を形成する工程と、少なくとも前記溝部の内面に沿って絶縁膜を形成する工程と、溝状の前記絶縁膜の少なくとも開口幅の狭い側の互いに対向する側面に触媒層を形成する工程と、前記触媒層に接続したカーボンナノチューブを前記溝部の底面と反対方向に成長させる工程と、前記溝部の底面とは反対側で、前記カーボンナノチューブに接続する導電材を形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、低抵抗且つチャネルの劣化を抑制可能なトレンチゲートを有する半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を模式的に示す斜視図。 本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を模式的に示す斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に示す図では、同一の構成要素には同一の符号を付している。以下の説明では、縦型の半導体装置のゲート電極及びソース電極等が配設された表面側を上とする。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について、図1乃至図3を参照しながら説明する。図1において、半導体装置は、手前側(図面左側)及び右手側(図面右側)が断面図で示される。半導体装置は、例えば、縦型のトレンチゲート型MOSFET(UMOS)である。
図1に示すように、半導体装置1は、第1導電型を例えばn型とし、n+型の単結晶シリコンからなる基板であるドレイン層11を有している。ドレイン層11の上に、エピタキシャル成長されたn型のドリフト層12、その上に、チャネルを形成する第2導電型であるp型のベース層13及びn型のソース層14が順に設けられている。ドレイン層11は、n型の不純物濃度が1×1019cm−3またはそれ以上、ドリフト層12は、n型の不純物濃度が1×1012cm−3〜1×1013cm−3である。
ソース層14及びベース層13を貫通し、ドリフト層12に達する深さを有する溝部であるゲートトレンチ16が複数個設けられている。上方から見て(平面視ともいう)、ゲートトレンチ16は、それぞれ、ストライプ状をなし、互いに離間して平行に配列されている。ゲートトレンチ16の内面に沿うようにほぼ一定の膜厚のゲート絶縁膜17が設けられている。ゲート絶縁膜17の内面もゲートトレンチ16の溝形状を反映している。ゲート絶縁膜17の底の内面がドリフト層12に対向する位置にある。
ゲート絶縁膜17が形成する溝の中に、溝の側壁にある触媒層18を起点とするカーボンナノチューブ19、溝の上端に導電材20が配設されたゲート電極21が設けられている。なお、触媒層18は、溝の開口幅の狭い対向する側壁にのみ設けられている。触媒層18は、溝の底面にも設けられることは可能である。
ゲートトレンチ16の間に、ゲートトレンチ16に並行に、ソース層14を貫通し、ベース層13に達する深さを有するp+型のコンタクト層15が設けられている。
ゲート電極21の導電材20を被うように層間絶縁膜22が配設されている。ゲート電極21は、層間絶縁膜22の開口部で、ゲート引出電極23に接続されている。つまり、ゲート電極21は、ゲート引出電極23との接続部を除いて、ゲート絶縁膜17及び層間絶縁膜22によって被われている。層間絶縁膜22の上に、ソース電極25が配設され、ソース電極25は、層間絶縁膜22の開口部で、ソース層14及びコンタクト層15に接続されている。ゲート引出電極23及びソース電極25は、互いに離間して配列されている。ドレイン層11の下側、すなわちゲート引出電極23及びソース電極25の反対側には、ドレイン電極27が設けられている。
ゲート絶縁膜17は、シリコン酸化膜であるが、他にシリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜、及びこれらの積層膜、例えば、ONO(Oxide Nitride Oxide)膜等を使用可能である。ゲート絶縁膜17はゲートトレンチ16に沿って形成され、上方から見て互いに垂直な方向に対する断面は、図1の左側及び右側に示すように、それぞれ開口幅の狭いU字形及び開口幅の広いU字形をなしている。
触媒層18は、ゲート絶縁膜17の形成する溝の内側に設けられている。触媒層18は、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)等の遷移金属、これらの遷移金属を含む合金、または、これらの遷移金属を含む金属間化合物等からなる。触媒層18の形態は、島が互いに離間して分布した粒子状、表面が島状の凹凸状、表面がほぼ平坦な均一層状等が可能である。触媒層18は、ゲート絶縁膜17の上に直接配設されている。また、触媒層18は、ゲート絶縁膜17の上にチタン(Ti)層等を介して配設することが可能である。
カーボンナノチューブ19は、触媒層18をなすほぼ均一な密度で分布した粒子を起点として、まず、触媒層18から垂直な方向、すなわち対向する反対側の触媒層18の方向に伸び、次に、上方に向きを変えて溝の開口側に伸びている。カーボンナノチューブ19は、溝の開口側で密度が最も大きくなり、束状に分布する。カーボンナノチューブ19は金属的性質を有している。
導電材20は、例えば、グラフェンからなり、シート状のグラフェンがカーボンナノチューブ19の成長方向に垂直な広がりを持って複数積層する。グラフェンは金属的性質を有している。導電材20は、ゲート絶縁膜17上端の溝の開口部で、カーボンナノチューブ19と接続され、溝の開口部の形状に沿って、平面視でストライプ状をなす。導電材20は、ゲート引出電極23に接続されている。導電材20は、グラフェンの他にアルミニウム(Al)、銅(Cu)、タングステン(W)等の金属または多結晶シリコンを使用することが可能である。
層間絶縁膜22は、例えば、シリコン酸化膜からなる。ゲート引出電極23及びソース電極25は、例えば、Alからなるが、他に、Cu、W等の金属を使用可能である。ドレイン電極27は、例えば、Alからなるが、他に、Cu、Ni、金(Au)等の金属あるいは金属多層膜を使用可能である。
次に、半導体装置1の製造方法について説明する。図2及び図3は、図1に示す1点鎖線の矩形で囲まれた領域を取り出した模式的な断面図であり、ゲートトレンチ16の開口幅の狭い側の断面である。
図2(a)に示すように、n型のドリフト層12、及びその上のp型のベース層13を有する基板に、ゲートトレンチ16が形成される。ゲートトレンチ16は、p型のベース層13の上にリソグラフィ法によりパターニングされたシリコン酸化膜(図示略)を形成し、このシリコン酸化膜をマスクとして、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)法を用いて形成される。ゲートトレンチ16は、p型のベース層13の表面にほぼ垂直(縦方向)に伸び、底面がドリフト層12の中にある。ゲートトレンチ16は、ゲートトレンチ16内部のゲート電極21(後の工程で形成)を介してベース層13に適する電界が形成される深さを有している。ゲートトレンチ16の開口幅の狭い側のアスペクト比は3乃至それ以上である。
図2(b)に示すように、酸化性の雰囲気に曝すことにより、ゲートトレンチ16の内面及びp型のベース層13の上を被うように、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜17が形成される。なお、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によりシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜17を形成することは可能である。ゲート絶縁膜17を介して、イオン注入法により、p型のベース層13の上端部にソース層14が形成される。図示を省略するが、ソース層14の形成の前または後にコンタクト層15が形成される。イオン注入法は、必要に応じて、リソグラフィ法によりパターニングされたマスクを使用して行われる。また、p型のベース層13上面のゲート絶縁膜17を除去して、イオン注入を行い、その後、ゲート絶縁膜17と同様な絶縁膜を形成することは可能である。
図2(c)に示すように、ゲート絶縁膜17の表面に、スパッタリング法によりCoからなる触媒層18が形成される。触媒層18は、厚い膜厚、つまり側面のカバレジを必要としないので、スパッタリング法を用いることが可能である。触媒層18は、島状または離間した粒子状をなすCoが、高い分布密度で形成される。触媒層18をなす粒子の高さ(層厚)は、例えば、数nm程度あればよい。なお、触媒層18は、CVD法、その他の方法で形成され、後に微粒子化を図る方法を採ることは可能である。例えば、触媒層18は、加熱することにより、Coの凝集化が引き起こされて数nm〜数十nmの間隔で微粒子が形成される。
図3(a)に示すように、触媒層18は、RIE法により、ゲートトレンチ16の溝の側面のゲート絶縁膜17表面にのみ残るようにエッチングされる。触媒層18は、ゲート絶縁膜17を介して、ドリフト層12、ベース層13、及びソース層14に対向する位置に存在する。その後、プラズマCVD法により、カーボンナノチューブ19が形成される。カーボンナノチューブ19の原料はアセチレン(C)ガスをグロー放電法で分解することによって供給される。カーボンナノチューブ19はCo微粒子を成長の核として成長する。
触媒層18が形成された基板は、当初横方向(ゲートトレンチ16側面に垂直方向)成長を促すための第1のバイアス、例えばゼロバイアス状態、次に縦方向成長を促すための第2のバイアス、例えば負バイアス状態、とすることにより、ゲートトレンチ16開口部でカーボンナノチューブ19の束がゲート絶縁膜17の上端を越えて上方まで形成される。カーボンナノチューブ19は、根元がゲート絶縁膜17表面に存在する。基板に印加されるバイアスは、相対的なものなので、プラズマの電位に対して決めることが可能である。
図3(b)に示すように、カーボンナノチューブ19の先端は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法によりゲート絶縁膜17上端の溝の開口面と面一になるように加工される。
図3(c)に示すように、カーボンナノチューブ19の先端と接続するように、ゲート絶縁膜17の溝の開口に沿ってグラフェンからなる導電膜20を形成し、導電膜20を被うように層間絶縁膜22を形成する。グラフェンは、プラズマCVD法を用いて、カーボンナノチューブ19のアセチレンガスのグロー放電法とは異なる条件、例えば基板温度を50℃程度下げて、ほぼ全面に形成される。
グラフェンは、リソグラフィ法によりパターニングされたマスクを使用して、カーボンナノチューブ19の先端と接続し、ゲート絶縁膜17の開口の縁に沿うように平面視でストライプ状に加工されて、導電膜20となる。導電膜20及びソース層14上のゲート絶縁膜17の上に、層間絶縁膜22を形成し、リソグラフィ法により、導電膜20及びソース層14等に接続する開口を有するようにパターニングされる。
その後、図示を省略するが、周知の方法により、上側には、導電膜20と接続するゲート引出電極23、並びにソース層14及びコンタクト層15と接続するソース電極25が形成され、下側には、ドレイン層11と接続するドレイン電極27が形成され、図1に示す半導体装置1が完成する。なお、ドレイン層11が厚い場合、ドレイン層11を薄化した後、ドレイン電極27が形成されることは可能である。
上述したように、半導体装置1は、ゲートトレンチ16を有し、ゲートトレンチ16の内面に形成されたゲート絶縁膜17の溝の側面に触媒層18が形成され、密に分布した粒子状の触媒層18を起点として成長したカーボンナノチューブ19がグラフェンからなる導電膜20に接続され、導電膜20がゲート引出電極23に接続された構造を有する。カーボンナノチューブ19及び導電膜20は金属的性質を有し、カーボンナノチューブ19及び導電膜20がCu等と同等の低い抵抗率を有し、しかも、カーボンナノチューブ19は高い密度でゲート絶縁膜17の側面に分布している。
半導体装置1は、ゲート引出電極23に印加された電圧が、低い抵抗の導電膜20及びカーボンナノチューブ19を介して、ゲート絶縁膜17の側面に速やかに伝達されるので、チャネル形成の遅れが抑制される。また、半導体装置1は、必要とする高速性能を損なわない範囲内で、トレンチ型ゲート電極21の断面積の微細化を図り、個数を増やすことができ、更なるオン抵抗の低減が可能となる。つまり、半導体装置1は、電流特性の向上が可能である。
また、カーボンナノチューブ19は、Al等のゲートメタルを使用したゲート電極に比較して、ゲート絶縁膜17を介して対向するベース層13に形成されるチャネル及びゲート絶縁膜17に染み出して及ぼす電気的特性劣化は小さい。また、カーボンナノチューブ19は、ゲートメタルに比較して、閾値電圧の変動が小さい。つまり、半導体装置1は、ゲート電極21が及ぼす電気的特性の劣化が抑制されて、所望の特性を発揮することが可能である。
また、半導体装置1は、触媒層18がゲートトレンチ16の底部に配設されていない。カーボンナノチューブ19は、横方向、次に、縦方向に成長して、上端部ほど高密度な束状をなしているが、ゲートトレンチ16の底部端では、密度が相対的に小さい状態となる。つまり、ゲート絶縁膜17とカーボンナノチューブ19の間に比較的多くの空間を有しているため、ゲート電極の電位によってゲートトレンチ直下のドリフト層に形成される空乏層容量の低減が可能であり、半導体装置1は、更なる高速化が可能である。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について、図4乃至図6を参照しながら説明する。第1の実施形態とは、ゲートトレンチ内のカーボンナノチューブが横方向に伸びている点が異なる。なお、第1の実施形態と同一構成部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図4に示すように、半導体装置2は、ゲート電極33の構成を除いて、第1の実施形態の半導体装置1とほとんど同様である。ゲート電極33は、ゲートトレンチ16を有し、ゲートトレンチ16内に、ソース層14の表面にほぼ平行に、ストライプの長手に沿う方向に密集して延伸したカーボンナノチューブ32、及び一端をゲート引出電極23と接続し、他端をカーボンナノチューブ32と接続した縦方向に伸びた導電材30を有している。カーボンナノチューブ32は、導電材30の表面とほぼ垂直に交わり、交わった位置に触媒層31が設けられている。カーボンナノチューブ32は、延伸方向が異なるもののカーボンナノチューブ19と同様な構造を有している。導電材30は導電材20とは異なり、不純物がドープされた多結晶シリコンである。導電材30は、多結晶シリコンの他に、Al、Cu、W等の金属またはグラフェン等を使用することが可能である。
次に、半導体装置2の製造方法について説明する。図5及び図6は、図4に示す1点鎖線の並行四辺形で囲まれた領域及びその周辺を取り出した模式的な断面図であり、ゲートトレンチ16の開口幅の広い側の断面である。
図5(a)に示すように、第1の実施形態と同様な基板にゲートトレンチ16が形成される。図2(a)に示されたゲートトレンチ16を開口幅の広い側に沿った断面として示してある。この断面におけるアスペクト比は1以下である。
図5(b)に示すように、酸化性の雰囲気に曝すことにより、ゲートトレンチ16の内面及びp型のベース層13の上を被うように、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜17が形成される。その後、図2(b)に示す工程と同様に、p型のベース層13の上端部に、イオン注入法によりソース層14が形成される。ゲート絶縁膜17の上にCVD法により導電材30となる多結晶シリコン膜30aが形成される。
図5(c)に示すように、リソグラフィ法によりパターニングされたマスク膜(図示略)を形成し、多結晶シリコン膜30aは、CDE(Chemical Dry Etching)法により、ゲート絶縁膜17の開口幅の広い側の側面にのみ残るようにエッチングされ、導電材30となる。
図5(d)に示すように、導電材30及びゲート絶縁膜17の表面に、スパッタリング法によりCoからなる触媒層31aが形成される。触媒層31aは、触媒層18と同様である。
図6(a)に示すように、触媒層31aは、500℃程度の熱処理により、ゲート絶縁膜17の開口幅の広い側の側面及び上端面にのみ残る導電材30に接している部分の触媒層31aのみをCoシリサイドからなる触媒層31にする。その後、未反応部分(触媒層31a)をウェットエッチングで除去し、ゲート絶縁膜17の上端面(Coシリサイド)をCMP法等で除去して、触媒層31がゲート絶縁膜17の溝の開口幅の広い側の表面にのみ残るように形成される。
図6(b)に示すように、プラズマCVD法により、カーボンナノチューブ32が形成される。カーボンナノチューブ32は、開口幅の広い側の対向する触媒層31を起点として、横方向成長を促すため、例えば、触媒層31が形成された基板を、第1の実施形態の第1のバイアスと同様に、例えばゼロバイアス状態として、成長される。カーボンナノチューブ32は、ゲートトレンチ16の長手方向に沿って双方向、紙面の左から右方向及び右から左方向に成長して、ゲートトレンチ16をほぼ埋め尽くしている。双方向から伸びたカーボンナノチューブ32は、先端が擦れ違うように分布する。
図6(c)に示すように、ゲート絶縁膜17の溝の開口面から上に突出したカーボンナノチューブ32は、CMP法によりゲート絶縁膜17の溝の開口面と面一になるように加工され、その後、全面に層間絶縁膜22が形成される。層間絶縁膜22は、リソグラフィ法により、ソース層14及び導電材30等に接続する開口を有するようにパターニングされる。以降は、第1の実施形態と同様に、上側には、導電膜30と接続するゲート引出電極23、及びソース層14及びコンタクト層15と接続するソース電極25が形成され、下側には、ドレイン層11と接続するドレイン電極27が形成され、図4に示す半導体装置2が完成する。
上述したように、半導体装置2は、ゲートトレンチ16を有し、ゲートトレンチ16の内面に形成されたゲート絶縁膜17の溝の開口幅の広い側の側面に導電膜30及び触媒層31が形成され、密に分布した粒子状の触媒層31を起点として成長したカーボンナノチューブ32が横方向に密に分布し、導電膜30がゲート引出電極23に接続された構造を有する。カーボンナノチューブ32は金属的性質を有し、低抵抗のゲート電極33が形成されている。
半導体装置2は、導電膜30が多結晶シリコンで形成されているので、ゲート電極33の抵抗が半導体装置1のゲート電極21より多少大きくなるものの、第1の実施形態の半導体装置1が有する効果とほぼ同様な効果を有している。半導体装置1はグラフェンを形成する工程を必要としたが、半導体装置2は、グラフェン形成の必要がない分、製造工程の短縮が可能である。
以上、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
例えば、実施形態では、第1導電型がn型、第2導電型がp型である例を説明したが、第1導電型をp型、第2導電型をn型としても実施可能である。
また、実施形態では、カーボンナノチューブで構成されたゲート電極をMOSFETに適用する例で説明したが、IGBT等の半導体装置に対しても適用可能である。
本発明は、以下の付記に記載されるような構成が考えられる。
(付記1) 第1の半導体領域と、前記第1の半導体領域の主面に配設され、前記第1の半導体領域よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域と、前記第2の半導体領域上に配設された第2導電型の第3の半導体領域と、前記第3の半導体領域の表面領域に配設され、前記第2の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第4の半導体領域と、前記第4および第3の半導体領域を貫通し、前記第2の半導体領域に達する深さを有し、開口幅が第1の方向に狭く前記第1の方向と垂直な第2の方向に広い溝部と、前記溝部を形成する側面及び底面に沿って配設された溝状の絶縁膜と、前記第1の方向または前記第2の方向の互いに対向する前記絶縁膜の内側の側面に設けられた触媒層と、溝状の前記絶縁膜内に、前記触媒層に接続されたカーボンナノチューブが配設されてなる電極とを備える半導体装置。
(付記2) 前記電極は、導電材を介して、前記第1の半導体領域とは反対側にある引出電極に接続されている付記1に記載の半導体装置。
(付記3) 前記導電材はグラフェンである付記2に記載の半導体装置。
(付記4) 前記導電材は、前記カーボンナノチューブとほぼ垂直に交差するように配設されている付記1に記載の半導体装置。
(付記5) 第1の半導体領域、前記第1の半導体領域の主面に配設され、前記第1の半導体領域よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域、前記第2の半導体領域上に配設された第2導電型の第3の半導体領域、及び前記第3の半導体領域の表面領域に配設され、前記第2の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第4の半導体領域を有することになる半導体基板において、前記第4及び第3の半導体領域となる領域を貫通し、前記第2の半導体領となる領域に達する深さを有する溝部を形成する工程と、少なくとも前記溝部の内面に沿って絶縁膜を形成する工程と、
溝状の前記絶縁膜の長手方向の側面に導電材を形成する工程と、前記導電材の表面に触媒層を形成する工程と、前記触媒層に接続したカーボンナノチューブを長手方向に沿って、先端が擦れ違うように成長させる半導体装置の製造方法。
1、2 半導体装置
11 ドレイン層
12 ドリフト層
13 ベース層
14 ソース層
15 コンタクト層
16 ゲートトレンチ
17 ゲート絶縁膜
18、31、31a 触媒層
19、32 カーボンナノチューブ
20、30 導電材
30a 多結晶シリコン
21、33 ゲート電極
22 層間絶縁膜
23 ゲート引出電極
25 ソース電極
27 ドレイン電極

Claims (5)

  1. 第1の半導体領域と、
    前記第1の半導体領域の主面に配設され、前記第1の半導体領域よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域と、
    前記第2の半導体領域上に配設された第2導電型の第3の半導体領域と、
    前記第3の半導体領域の表面領域に配設され、前記第2の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第4の半導体領域と、
    前記第4および第3の半導体領域を貫通し、前記第2の半導体領域に達する深さを有し、開口幅が第1の方向に狭く前記第1の方向と垂直な第2の方向に広い溝部と、
    前記溝部を形成する側面及び底面に沿って配設された溝状の絶縁膜と、
    前記第1の方向または前記第2の方向の互いに対向する前記絶縁膜の内側の側面に設けられた触媒層と、
    溝状の前記絶縁膜内に、前記触媒層に接続されたカーボンナノチューブが配設されてなる電極と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記カーボンナノチューブは、少なくとも前記第1の方向に対向する前記触媒層に接続され、前記第1の半導体領域の主面に垂直な方向に延伸していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記導電材は、グラフェンであることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記カーボンナノチューブは、前記第2の方向に対向する前記触媒層に接続され、前記第2の方向に平行な方向に延伸していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  5. 第1の半導体領域、前記第1の半導体領域の主面に配設され、前記第1の半導体領域よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域、前記第2の半導体領域上に配設された第2導電型の第3の半導体領域、及び前記第3の半導体領域の表面領域に配設され、前記第2の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第4の半導体領域を有することになる半導体基板において、
    前記第4および第3の半導体領域となる領域を貫通し、前記第2の半導体領域となる領域に達する深さを有する溝部を形成する工程と、
    少なくとも前記溝部の内面に沿って絶縁膜を形成する工程と、
    溝状の前記絶縁膜の少なくとも開口幅の狭い側の互いに対向する側面に触媒層を形成する工程と、
    前記触媒層に接続したカーボンナノチューブを前記溝部の底面と反対方向に成長させる工程と、
    前記溝部の底面とは反対側で、前記カーボンナノチューブに接続する導電材を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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