JP2011237304A - 燃料性状測定装置、燃料性状測定装置の製造方法、車両 - Google Patents

燃料性状測定装置、燃料性状測定装置の製造方法、車両 Download PDF

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Shuntaro Yoshida
俊太郎 吉田
Noriyasu Amano
典保 天野
Kazuhiro Wakao
和弘 若尾
Mie Sasai
美江 笹井
Keiichiro Aoki
圭一郎 青木
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Abstract

【課題】燃料が有する光学的特性の温度特性を考慮したうえで精度よく燃料性状を測定することのできる燃料性状測定装置を提供する。
【解決手段】燃料性状測定装置の筐体7に、性状を測定する燃料を入れる検出部1と、発光素子2と、燃料の透過光を受光する検出用受光素子3と、補助受光素子4を設ける。補助受光素子4の出力に基づいて、発光素子2の温度および燃料の温度を特定する。演算装置6は、発光素子の発光量、透過光の光量、燃料の温度および燃料の性状の関係に基づいて、検出部1内の燃料の性状を測定するための関数(近似式)を記憶している。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料性状測定装置、燃料性状測定装置の製造方法、車両に関する。
例えば、特開平10−19775号公報に記載されているように、燃料が有する光学的特性に基づいて、燃料性状を検出する燃料性状測定装置が知られている。上記公報に記載の燃料性状測定装置は、より具体的には、車両用内燃機関に供給する燃料の比重、濃度、粘度などを検出する燃料性状センサとして用いられる。
上記公報には、燃料フィルタの目詰まりを予測する装置や目詰まり温度推定装置、燃料フィルタのヒータ制御装置等も記載されている。なお、この文献の段落0032には「温度補正を行うためのサーミスタ」を装置に搭載する旨の記載が認められるが、当該記載以上の具体的な説明は無い。
また、例えば、特開2008−286531号公報に記載されているように、発光素子の発光量変化の影響を補正するべく、発光素子の発光量を検出する補正用受光素子を備えた光学式燃料性状センサが知られている。この公報に記載の技術では、発光素子の発光光を燃料に照射して、燃料を透過してきた光を検出用受光素子で検出することにより、燃料の光透過率を算出している。
発光素子の発光量は、発光素子の温度に応じて変化する。この特開2008−286531号公報の技術では、そのような発光素子の温度変化に応じた発光量変化を、補正用受光素子の出力を用いて補正することができる。
特開平10−19775号公報 特開2008−286531号公報
本願発明者は、燃料の光透過率に基づく燃料性状測定手法において、発光素子の温度特性を補正することによっては依然として解消できない測定誤差が存在する点を問題視していた。この問題点に鑑み鋭意研究を行ったところ、本願発明者は、燃料が有する光透過率の温度特性が測定結果に実用上無視できないほどに大きな影響を及ぼすという事実を発見した。光学的燃料性状測定手法において燃料自体が有する光学特性の温度特性を重要視する知見はこれまでになく、高精度な燃料性状測定を実現するための改良発展の余地が残されていた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、燃料が有する光学的特性の温度特性を考慮したうえで精度よく燃料性状を測定することのできる燃料性状測定装置を提供することを目的とする。
また、この発明の他の目的は、燃料が有する光学的特性の温度特性を考慮したうえで精度よく燃料性状を測定することのできる燃料性状測定装置の製造方法、および高精度な燃料性状を行うことのできる燃料性状測定装置を備えた車両を提供することである。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、燃料性状測定装置であって、
性状を測定する燃料を入れる燃料流入部と、
前記燃料流入部の前記燃料に光を照射しかつ自身の温度に応じて発光量が変化する発光素子と、
前記発光素子の発光量と、前記燃料を透過した後の前記発光素子の光である透過光の光量と、前記燃料流入部の前記燃料の温度とを検出する検出手段と、
前記発光素子の発光量、前記透過光の光量、前記燃料の温度および前記燃料の性状の関係に基づいて、前記燃料流入部内の燃料の性状を測定する測定手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記発光素子は、前記燃料性状測定装置において、前記燃料流入部内の燃料の温度に応じて自身の温度が変化する位置に備えられており、
前記検出手段は、
前記発光素子の発光量を検出する発光量検出手段と、
前記透過光の光量を検出する透過光量検出手段と、
を含み、
前記測定手段が、前記発光素子の発光量と前記燃料の温度とが相関するものとして定めた所定規則に従って前記発光量検出手段で検出した前記発光量と前記透過光量検出手段で検出した前記光量とに基づいて前記燃料流入部内の燃料の性状を求める算出手段を、含むものであることを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記発光量検出手段が、前記発光素子の発光光を受光し当該発光光の光量に応じた値を出力する第1受光素子を含み、
前記透過光量検出手段が、前記透過光を受光し前記透過光の光量に応じた値を出力する第2受光素子を含み、
前記算出手段は、
第1の性状における前記第1受光素子の出力値と前記第2受光素子の出力値との関数を第1関数とし、前記第1の性状と異なる第2の性状における前記第1受光素子の出力値と前記第2受光素子の出力値との関数を第2関数とし、前記第1関数と前記第2関数の減算式で求められる値を第1差分値とし、前記第2受光素子の出力値と前記第1関数との減算式で求められる値を第2差分値とした場合において、前記第1受光素子の出力値ごとに求めた前記第1差分値と前記第2差分値の比(以下、「正規化値」と称す)を入力値として当該正規化値に応じた出力値を出力する所定関数を、前記所定規則として記憶した記憶手段と、
前記所定関数の出力値を前記燃料流入部内の燃料の性状として又は前記所定関数の出力値から他の所定規則に従って算定した値を前記燃料流入部内の燃料の性状として出力する出力手段と、
を含むことを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、
前記第1の性状は、前記燃料性状測定装置の測定対象とした所定の性状の範囲のうち最小値に当たる性状であり、
前記第2の性状は、前記所定の性状の範囲のうち最大値に当たる性状であることを特徴とする。
また、第5の発明は、第3または第4の発明において、
前記第1関数と前記第2関数の少なくとも一方を、一次関数として求めたことを特徴とする。
第6の発明は、上記の目的を達成するため、車両であって、
光透過率の異なる複数種類の燃料が投入されるエンジンと、
前記エンジンに燃料を供給する燃料供給系と、
前記燃料供給系に備えられた上記第1乃至5のいずれか1つの発明にかかる燃料性状測定装置と、
を備えることを特徴とする。
第7の発明は、上記の目的を達成するため、燃料性状測定装置の製造方法であって、
燃料性状測定装置において燃料に光を照射するための発光素子を選定する発光素子選定工程と、
前記発光素子の発光量、前記燃料を透過した後の前記発光素子の光である透過光の光量、前記燃料の温度および前記燃料流入部内の燃料の性状の関係を定めた関数を作成する関数作成工程と、
前記関数作成工程で作成した前記関数に従って演算を行うことができる演算手段を燃料性状測定装置に搭載する工程と、
を含むことを特徴とする。
第8の発明は、第7の発明において、
前記関数作成工程は、
前記透過光の光量と前記燃料を透過する前の前記発光素子の発光光の光量である発光量とを、前記燃料の温度変化に応じて前記発光素子の温度が変化する状態で、複数の異なる燃料性状および燃料温度について計測する計測工程と、
前記計測工程で計測した値に基づいて、前記透過光の光量と前記発光量との関係を表す特性(以下、「光量温度特性」と称す)を、前記複数の性状のうち少なくとも2つについて求める特性取得工程と、
前記少なくとも2つの前記性状のうちの1つの性状での前記光量温度特性を第1光量温度特性とし、前記少なくとも2つの前記性状のうちの前記1つの性状とは異なる他の性状での前記光量温度特性を第2光量温度特性とし、前記第1光量温度特性と前記第2光量温度特性との減算式で求められる値を第1差分値とし、前記透過光の光量と前記第1光量温度特性との減算式で求められる値を第2差分値とした場合における、前記第1差分値と前記第2差分値の比(以下、「正規化値」と称す)を、前記発光量ごとに求める正規化値取得工程と、
前記計測工程で計測した前記燃料の性状と前記正規化値取得工程で求めた複数の前記正規化値との関係についての検量線を求める検量線取得工程と、
を含むことを特徴とする。
また、第9の発明は、第8の発明において、
前記検量線取得工程は、前記検量線の近似式を作成する工程を含むことを特徴とする。
第1の発明によれば、燃料が有する光学的特性の温度特性を考慮に入れて、精度よく燃料性状を測定することができる。
第2の発明によれば、燃料温度により発光素子温度が変化する構成を利用することによって、発光素子温度と燃料温度を、発光素子の発光量という1種類の情報に基づいて取得することができる。発光素子の発光量の算入によって、発光素子温度と燃料温度を燃料性状の算出過程に算入することができる。
第3の発明によれば、第1、2の性状の間に属する性状の燃料について発光素子の光に基づき第1、2受光素子の出力値を得た場合に、所定の関数を用いて燃料温度と発光素子温度の双方の温度特性の補正を行うことができる。
第4の発明によれば、前記燃料性状測定装置が測定対象とする燃料性状の上限と下限に渡って、高精度な測定値を得ることができる。
第5の発明によれば、第1、2関数の少なくとも一方を一次関数とすることで、一次関数を用いて正規化値を定義することができる。これにより、精度確保と演算負荷抑制を両立可能である。
第6の発明によれば、車両搭載用エンジンの燃料性状測定において、燃料温度変化および発光素子温度変化による誤差を抑制した高精度な燃料性状測定を行うことができる。
第7の発明によれば、性状測定の基礎とする情報に燃料の温度を含ませた関数を作成しておき、この関数を燃料性状測定装置に演算可能に搭載することができる。この関数を利用することで、燃料の光学的特性における温度特性を考慮したうえで、精度の良い燃料性状測定を行うことができる。
第8の発明によれば、所定の演算を施して得た値(「正規化値」と称す)を求め、さらに、この正規化値と燃料性状との関係を検量線として求めることができる。この検量線に従って性状を算出することにより、発光素子温度と燃料温度の両方が変化する測定環境下においても、精度良く、燃料の性状を特定することができる。
第9の発明によれば、検量線の近似式を作成することができる。上記の第8の発明にかかる正規化値と燃料性状についての検量線は、誤差抑制効果を失わない程度の精度において、数式に近似することができる。近似式を用いれば、少ない演算負荷或いはメモリ容量で、温度特性を補正した高精度な燃料性状測定を行うことが可能になる。
本発明の実施の形態にかかる燃料性状測定装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態において解決される課題を説明するための図である。 本発明の実施の形態において解決される課題を説明するための図である。 本発明の実施の形態において解決される課題を説明するための図である。 本発明の実施の形態にかかる光量温度特性の算出手法を説明するための図である。 本発明の実施の形態にかかる、エタノール濃度と正規化値とを対応させてプロットした図である。 本発明の実施の形態にかかる燃料性状測定装置が奏する効果を説明するための図である。
実施の形態.
[実施の形態にかかる構成]
(ハードウェア構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる燃料性状測定装置の構成を示す図である。本発明の燃料性状測定装置は、車両用内燃機関の燃料供給系(例えば燃料パイプの途中等)に、燃料性状センサとして搭載することができる。より具体的には、本実施形態にかかる燃料性状測定装置は、エタノール混合燃料の光透過率の違いからエタノール濃度を検出するセンサである。
図1において、符号7は、燃料性状測定装置の筐体を指している。筐体7の内部には、性状を測定する燃料を流入させるための検出部1が設けられている。検出部1を挟んで、一方には発光素子2が、他方には検出用受光素子3が、設けられている。発光素子2は、LED(Light Emitting Diode)である。検出用受光素子3は、例えばPD(Photodiode)を用いることができる。発光素子2と検出部1の間には、導光路8が介在している。導光路8はシール部材9にてシーリングされている。検出用受光素子3と検出部1との間も同様である。このような構成によれば、発光素子2の発した光のうち検出部1内の燃料を透過した光を、検出用受光素子3にて受光することができる。
発光素子2の近傍には、補助受光素子4が設けられている。補助受光素子4は、発光素子2の発光量を検出するための受光素子である。補助受光素子4として、例えばPD(Photodiode)を用いることができる。一般に、PD(Photodiode)などの受光素子の温度特性は、発光素子の温度特性に比べると小さい。
筐体7の内部に備えられた発光素子2は、検出部1における燃料の温度に応じて、自身の温度を変化させる。発光素子2の発光量は、環境温度の上昇に伴って変化(減少)するという特性を有している。このため、燃料の光透過率が同じであっても、温度によって検出用受光素子3の出力が変化する。補助受光素子4の出力は、この温度による発光素子2の発光量変化の影響を補正(キャンセル)するために用いることができる。
発光素子2、検出用受光素子3および補助受光素子4は、光学素子駆動装置5と接続している。光学素子駆動装置5は、演算装置6と接続している。
(演算装置6で実行可能な処理)
演算装置6は、検出用受光素子3の出力および補助受光素子4の出力に基づいて、次のようにして、検出部1における燃料のエタノール濃度を算出する。演算装置6は、下記の式(1)〜(4)を記憶している。
E = 53.3672z−147.2968z+96.7111 ・・・(1)
後述する図6にも示したが、この式(1)は、エタノール濃度E(%)と値zとの関係を求めた検量線の、近似式である。値zは、下記の式(2)で定義される値である。
Figure 2011237304
以下、zを便宜上「正規化値」とも称す。
上記の式(2)において、xは補助受光素子4の出力値であり、yは検出用受光素子3の出力値である。式(2)は、関数f(x)およびf(x)を含んでいる。これらの関数は、下記の式(3)(4)でそれぞれ表される。
(x) = 0.1557x + 0.2196 ・・・(3)
(x) = 1.3682x − 0.3704 ・・・(4)
式(3)および式(4)は、それぞれ図5に示した数式である。
(x)は、100%エタノール燃料であるE100について、燃料温度を変化させて、検出用受光素子3の出力と補助受光素子4との関係の測定点から得た近似直線の式である。また、f(x)は、エタノール0%の燃料(E0)つまりガソリン100%の燃料について、検出用受光素子3の出力と補助受光素子4との関係の測定点から得た近似直線の式である。前述したように、本実施形態では、検出部1の燃料温度に応じて発光素子2の温度が変化するため、検出部1の燃料温度に応じて発光素子2の発光量変化(つまり補助受光素子4の出力変化)が生ずる。式(1)〜(4)の関数は、そのような相関関係に着目し、発光素子2の発光量と燃料温度とが相関するものとして作成されている。本実施形態によれば、これらの関数を用いることで、補助受光素子4の出力信号をベースにして、測定する燃料性状の上下限値(本実施形態ではエタノール濃度における0%と100%)でそれぞれ一定値を示すように、検出用受光素子3の出力信号を正規化(規格化とも称される)することができる。
本実施形態では、演算装置6が検出用受光素子3の出力および補助受光素子4の出力を取得すると、その出力値を入力変数として上記の式(1)〜(4)に従って演算が行われた結果が出力される。本実施形態では、この出力値が、検出部1における燃料のエタノール濃度Eを示す。本実施形態によれば、このような構成によって、検出部1の燃料のエタノール濃度を高精度に測定することができる。
なお、上記の式(1)〜(4)における具体的数値は、本願発明者が見出した実施例の一つであり、例示である。上記式(1)〜(4)の具体的数値は、近似式の精度や計測環境等或いは得たい燃料性状測定装置の測定精度(仕様)に応じて、適宜に変更されることができる。これらの具体的数値の特定方法は、後ほど「実施の形態にかかる製造方法」において説明する。
[実施の形態において解決される課題]
図2乃至図4は、実施の形態において解決される課題を説明するための図である。下記の説明の内容および図2乃至図4の内容は、本願発明者が鋭意研究の過程で得た見解を述べるために示すものである。これらの内容は、従来技術を自認するものではない。
混合燃料の濃度等の燃料性状は、特定の波長の光の光透過率と相関がある。燃料性状が異なれば透過光の光量も異なるので、透過光を受光する受光素子(本実施形態では検出用受光素子3)の出力に基づいて燃料の性状を知ることができる。一方、LEDなどの発光素子の発光量は発光素子の温度に応じて変化する。この影響を解消して精度良く燃料性状を知るために、発光素子近傍に発光量検出用の補助受光素子(本実施形態では補助受光素子4)を設ける技術がある。透過光を受光した受光素子の出力と補助受光素子の出力の比を求めて透過率を算出すれば、発光素子が持つ発光量の温度特性を補正することができる。
しかしながら、本願発明者は、燃料の光透過率に基づく燃料性状測定手法において、発光素子の温度特性を補正することによっては依然として解消できない測定誤差が存在する点を問題視していた。この問題点に鑑み鋭意研究を行ったところ、本願発明者は、燃料が有する光透過率の温度特性が測定結果に実用上無視できないほどに大きな影響を及ぼすという事実を発見した。
図2は、中心波長1650nmのLEDを発光素子として使用した場合の、検出用受光素子出力を補助受光素子出力で除した値(光透過率)とエタノール濃度との関係を示す。図2の特性は、燃料温度を25℃として求めたものである。図2に示す下記の式(5)は、測定結果から求めた近似式である。
E = −83.243Ln(x) + 10.852 ・・・(5)
図3は、上記式(5)の式に従ってエタノール濃度を算出した場合の、燃料温度が異なる条件下でのエタノール濃度測定の誤差について調べた結果である。温度25℃が、式(5)のための測定値を得た温度である。図3に示す測定誤差の温度特性からは、温度25℃においては測定誤差が小さく、温度の上昇と低下に応じて測定誤差が増大していることが読み取れる。なお、エタノール濃度についてみると、濃度0%と濃度100%において誤差拡大が顕著であり、中間の濃度40%では誤差の変動が小さい。
図4は、燃料に対する照射光の波長(nm)と燃料の光透過率(%)との関係を求めた図である。図4には、エタノール濃度の異なる3種類の燃料(ガソリン100%、エタノール20%、エタノール100%)についての、燃料温度が異なる複数の光透過率特性(25℃の特性、60℃の特性、80℃の特性)が示されている。図4から判るように、温度に応じて燃料の光透過率が異なっている。この光透過率は、発光光の波長の変化に対しても変化する複雑な特性を有している。
上述したように、燃料の温度が変わることで、燃料の光透過率が相当に大きく変化する。燃料に光透過率温度特性が無いものとして考えた場合には、図3でも示したように、燃料温度や濃度に応じて相当に大きな測定誤差が発生してしまう。
本願発明者は、鋭意研究を行った結果、このような問題点を見出し、さらに発光素子の発光量、透過光の光量、燃料の温度および燃料の性状の関係に基づいて検出部1内のエタノール濃度を測定する手法を見出した。すなわち、本願発明者は、これまで知られていなかった発光量、透過光の光量、燃料の温度およびエタノール濃度の間にある関係に着目して、エタノール濃度測定の基礎とする情報に燃料の温度を含ませたうえで、燃料の光透過率に基づくエタノール濃度測定を行うという手法に想到した。
[実施の形態にかかる製造方法]
以下、本実施形態にかかる燃料性状測定装置の製造方法について説明する。なお、下記の内容は、「燃料性状測定装置の設計方法」として捉えることもできる。
(1)発光素子選定工程
先ず、発光素子2として用いるべき発光素子を選定する。発光素子2は、燃料性状測定装置において検出部1の燃料に光を照射するために用いられる。発光素子にも種々の性能の素子があり、中心波長も様々である。本実施形態では、中心波長が1650nmのLEDを選定する。
(2)関数作成工程
次に、発光素子2の発光量、燃料を透過した後の発光素子2の光である透過光の光量、燃料の温度および検出部1内の燃料のエタノール濃度の関係を定めた関数を作成する。本実施形態では、この関数作成工程が、下記に述べる計測工程、特性取得工程、正規化値取得工程、検量線取得工程および近似式作成工程を含んでいる。以下、各工程を説明する。
(2−1)計測工程
先ず、透過光の光量と、燃料を透過する前の発光素子2の発光光の光量(以下、単に「発光量」と称す)の測定を行う。この測定は、エタノール混合燃料の温度変化に応じて発光素子2の温度が変化する状態で、複数の異なるエタノール濃度および燃料温度について、行う。本実施形態では、具体的には、測定に用いる燃料は、E0、E20、E40、E60、E80、E100である。また、計測時の燃料温度は、本実施形態では、−20℃、0℃、25℃、60℃、80℃の5つの温度とする。
燃料温度に応じて発光素子2の温度を変化させるという条件は、両者の温度が相関する状態が実現できていればよく、具体的には、例えば図1の構成と同じ配置とすることで成立させることができる。透過光の光量は、例えば検出用受光素子3と同一又は同等の受光素子を用いて検出すればよく、発光光の光量も、例えば補助受光素子4と同一又は同等の受光素子を用いて検出すればよい。本実施形態では、簡略化のため、検出用受光素子3で透過光を、補助受光素子4で発光量を、それぞれ測定するものとする。
(2−2)特性取得工程
次に、計測工程で計測した値に基づいて、透過光の光量と発光量との関係を表す特性(以下、「光量温度特性」と称す)を、複数の性状のうち少なくとも2つ(本実施形態ではE0とE100の二つ)について求める。
図5は、本発明の実施の形態にかかる光量温度特性の算出手法を説明するための図である。先ず、図5に示すように検出用受光素子3(検出用PD)の出力と補助受光素子4(補助PD)の出力とを座標軸として、計測工程で求めた測定値をプロットする。ここで、補助受光素子4の出力は、図5に示すように燃料温度と相関するものとして取り扱うことができる。
図4において、E100の特性とE0の特性を実線で示し、他のエタノール濃度(E20、E40、E60、E80)の特性を破線で示している。これらの特性は、上記の計測工程の計測値から近似した一次関数である。図では省略しているが、本実施形態では、燃料温度が−20℃、0℃、25℃、60℃、80℃の5点の計測値をエタノール濃度ごとにプロットした。
次に、E0の特性とE100の特性について、それぞれ、xを補助受光素子4の出力値とし、yを検出用受光素子3の出力値として、一次関数の近似式を得る。本実施形態では、具体的には、E100の特性として下記の式(6)が、E0の特性として式(7)が、それぞれ得られた。
y = 0.1557x + 0.2196 ・・・(6)
y = 1.3682x − 0.3704 ・・・(7)
ただし、本発明において、近似式(具体的には、一次関数のy=ax+b)における各数値(一次関数では、直線の傾きや切片の具体的数値)がこれらの数値に限定されるものではない。各種の近似式作成手法を必要に応じて適宜に使用し、得られた結果を用いればよい。
式(6)は、エタノール濃度100%の燃料E100において、発光素子2の発光量および燃料の光透過率が、温度の変化に応じてどのように変化するかを表している。式(6)の特性は、温度に応じた発光素子2の発光量変化分と温度に応じたエタノールの光透過率変化分を含んでいる。
(2−3)正規化値取得工程
次に、実施の形態にかかる構成の説明で述べた式(2)と同一の式を用いて、正規化値を求める。具体的には、先ず、特性取得工程にて求めた光量温度特性(本実施形態では式(6)と式(7))を、f(x)およびf(x)として式(2)に代入する。このとき、本実施形態では、E100の時の光量温度特性である式(6)が、式(2)のf(x)として用いられ、E0の時の光量温度特性である式(7)が、式(2)のf(x)として用いられている。
本実施形態では、式(2)によって、検出用受光素子3の出力信号を、測定する燃料性状の上下限値(本実施形態ではエタノール濃度における0%と100%)でそれぞれ一定値を示すような数値(本実施形態の「z」)に変換する。より具体的には、エタノール濃度100%での検出用受光素子3の信号が0、エタノール濃度0%(つまりガソリン100%)での検出用受光素子3の信号が1を示すように、検出用受光素子3の出力信号に演算を施す。
式(2)の分子の値「y−f(x)」は、検出用受光素子3の出力値yからE100の光量温度特性(つまりエタノール濃度100%での光透過率温度特性)を減じた値である。この減算式で求められる値は、燃料温度変化によって補助受光素子3の出力値xが変化したときでも、エタノール濃度100%の燃料のときに検出用受光素子3の出力値が示すべき値を取り続けることができる。
一方、式(2)の分母の値「f(x)−f(x)」は、E0の光量温度特性からE100の光量温度特性を減じた値である。図5に示すように、E0の光量温度特性とE100の光量温度特性の間隔は、温度が低いほど大きくなる。具体的には、例えば、20℃においては、E0についての検出用受光素子3の出力値yは約1.54[V]、E100についての検出用受光素子3の出力値yは約0.43[V]であり、これらの差は約1.11[V]である。一方、−20℃の場合には、E0についての検出用受光素子3の出力値yは約2.09[V]、E100についての検出用受光素子3の出力値yは約0.5[V]であり、これらの差は約1.59[V]である。E0の光量温度特性とE100の光量温度特性の間隔(差分値)は、「エタノール濃度に応じた検出用受光素子3の出力の上下限値の幅」と考えることができる。そこで、この差分値によって検出用受光素子3の出力値yを除することにより、上下限値の幅が温度に応じて増減する影響を排除することができる。
上記のような分子と分母を有する式(2)の関数によれば、燃料温度変化によって補助受光素子3の出力値xが変化したときでも、E100での出力値(下限値)とE0での出力値(上限値)を一定の値に保つことができる。更に、当該関数によれば、上下限値の幅が温度に応じて増減する影響を排除することができる。その結果、式(2)で定義される正規化値zは、温度変化に応じて補助受光素子4と検出用受光素子3の出力値が変化する場合でも、エタノール濃度に応じて一定の数値を示すことができる。
(2−4)検量線取得工程
次に、正規化値とエタノール濃度との関係を示す検量線を求める。つまり、計測工程で計測するときに予めエタノール濃度を特定しておき、正規化値取得工程で求めた正規化値ごとに、図6のごとく、エタノール濃度と正規化値との対応をまとめる。
図6は、本発明の実施の形態にかかる、エタノール濃度と正規化値とを対応させてプロットした図である。計測工程において、例えばE20の燃料を用いて5種類の温度について測定した補助受光素子4および検出用受光素子3の出力値(x、y)を、式(2)に代入する。各温度について得られた正規化値zを、図6のエタノール濃度20%の軸上にプロットする。その結果、図6の「E20でのzの値」と付したように、5つの点がプロットされる。次に、E40についても同様に、5つの温度について求めた出力値(x、y)をそれぞれ式(2)に代入し、5つの正規化値zを図6にプロットする。同様にしてE60、E80の正規化値もプロットする。このとき、エタノール濃度に関係なく、式(2)におけるf(x)とf(x)は同じ式(6)、式(7)を用いる。
(2−4−1)近似式作成工程
本実施形態では、検量線取得工程において、検量線を表す式(近似式)を作成する近似式作成工程が行われる。すなわち、図6にプロットした複数の点から、検量線の近似式(例えば、多項式で表される回帰式)を求める。具体的な計算手法は公知の各種手法を利用すれば良く、ここでは詳細な説明は省略する。図6にも示した下記の式(8)は、図6にプロットした点を多項式で近似した近似曲線の式である。
E = 53.3672z−147.2968+96.7111 ・・・(8)
前述した本実施形態にかかる構成の説明において、演算装置6に記憶させた式(1)は、この式(8)と同じである。
(演算装置搭載工程)
次に、燃料性状測定装置に搭載すべき演算装置(本実施形態では演算装置6)に、上記の式(2)、式(6)、式(7)および式(8)を、演算処理実行可能な状態で記憶させる。すなわち、演算装置6内の記憶装置(メモリ)などに、上記の式(8)、正規化値zを求めるための式(2)、式(6)および式(7)を記憶させる。これらの式に、燃料性状測定装置に用いるべき受光素子(本実施形態では検出用受光素子3および補助受光素子4)のそれぞれの出力を入力できるように、演算装置6と各受光素子とを接続する。
以上の工程によれば、本実施形態にかかる燃料性状測定装置を製造することができる。
図7は、本実施形態にかかる燃料性状測定装置が奏する効果を説明するための図である。図7は、式(1)と式(2)を式(5)の代わりに用いて、前述した図2において行ったのと同様の測定誤差評価を実施した結果を示す。図7には、比較のために、図2の結果を破線で示している。図7における実線と破線との比較から考えて、本実施形態により70%以上の測定精度改善効果が期待できる。
なお、上述した実施の形態においては、検出部1が、前記第1の発明における「燃料流入部」に、発光素子2が、前記第1の発明における「発光素子」に、検出用受光素子3および補助受光素子4が、前記第1の発明における「検出手段」に、演算装置6が、前記第1の発明における「測定手段」に、それぞれ相当している。また、上述した実施の形態においては、検出用受光素子3が、前記第2の発明における「透過光量検出手段」に、補助受光素子4が、前記第2の発明における「発光量検出手段」に、図5でも示したように補助受光素子4の出力値に基づいて燃料温度を特定している点が、前記第2の発明における「所定規則」に、演算装置6が、前記第2の発明における「算出手段」に、それぞれ相当している。
また、本実施形態では、補助受光素子4が、前記第3の発明における「第1受光素子」に、検出用受光素子3が、前記第3の発明における「第2受光素子」に、補助受光素子4の出力値xが、前記第3の発明における「第1受光素子の出力値」に、検出用受光素子3の出力値yが、前記第3の発明における「第2受光素子の出力値」に、式(2)の分母「f(x)−f(x)」が、前記第3の発明における「第1差分値」に、式(2)の分子「y−f(x)」が、前記第3の発明における「第2差分値」に、正規化値zが、前記第3の発明における「正規化値」に、上記のf(x)が、前記第3の発明における「第1関数」に、f(x)が、前記第3の発明における「第2関数」に、式(1)に式(2)を代入して得られる関数が、前記第3の発明における「所定関数」に、それぞれ相当している。
本実施形態では、E100での光量温度特性が、前記第8の発明における「第1光量温度特性」に、E0での光量温度特性が、前記第8の発明における「第2光量温度特性」に、それぞれ相当している。
[実施の形態の変形例]
本実施形態では、エタノール濃度を測定する燃料性状測定装置を説明したが、本発明はこれに限られるものではない。光透過率に基づいて燃料性状を測定する場合であって、燃料の光透過率が温度特性を持っているときには、本発明を用いることができる。
また、本実施形態の構成によれば、発光素子2の発光量の変化を見ることで、発光素子2の温度とともに燃料の温度を検出している。その結果、温度情報を得るためにサーミスタを必須の構成としなくとも良いという利点もある。これにより、部品点数の増加や全体構成の大型化を避けることができる。但し、これは本発明がサーミスタ等の温度検知部材の搭載を禁止することを意味するものではない。必要に応じてサーミスタを用いたより高精度な温度検出を行って、実施の形態における補助受光素子4の出力を補正するなどの措置を取っても良い。
なお、本実施形態によれば、検量線の近似式を作成し、この式を演算装置6に記憶することができる。本実施形態にかかる正規化値とエタノール濃度についての検量線は、誤差抑制効果を失わない程度の精度において、数式に近似することができる。近似式を用いれば、少ない演算負荷或いはメモリ容量で、温度特性を補正した高精度な燃料性状測定を行うことが可能になる。また、本実施形態によれば、一次関数であるf(x)、f(x)を用いて正規化値を定義することができる。これにより、精度確保と演算負荷抑制を両立可能である。しかしながら、本発明は、実施の形態で示した具体的数式に限定されるものではない。演算負荷やメモリ容量などを含めた各種制約を勘案して、如何なる数式で表現するかを決めればよく、また、必ずしも数式に限られずに多次元マップで表現してもよい。
1 検出部
2 発光素子
3 検出用受光素子
4 補助受光素子
5 光学素子駆動装置
6 演算装置
7 筐体
8 導光路
9 シール部材
x 補助受光素子の出力値
y 検出用受光素子の出力値
z 正規化値

Claims (9)

  1. 性状を測定する燃料を入れる燃料流入部と、
    前記燃料流入部の前記燃料に光を照射しかつ自身の温度に応じて発光量が変化する発光素子と、
    前記発光素子の発光量と、前記燃料を透過した後の前記発光素子の光である透過光の光量と、前記燃料流入部の前記燃料の温度とを検出する検出手段と、
    前記発光素子の発光量、前記透過光の光量、前記燃料の温度および前記燃料の性状の関係に基づいて、前記燃料流入部内の燃料の性状を測定する測定手段と、
    を備えることを特徴とする燃料性状測定装置。
  2. 前記発光素子は、前記燃料性状測定装置において、前記燃料流入部内の燃料の温度に応じて自身の温度が変化する位置に備えられており、
    前記検出手段は、
    前記発光素子の発光量を検出する発光量検出手段と、
    前記透過光の光量を検出する透過光量検出手段と、
    を含み、
    前記測定手段が、前記発光素子の発光量と前記燃料の温度とが相関するものとして定めた所定規則に従って前記発光量検出手段で検出した前記発光量と前記透過光量検出手段で検出した前記光量とに基づいて前記燃料流入部内の燃料の性状を求める算出手段を、含むものであることを特徴とする請求項1に記載の燃料性状測定装置。
  3. 前記発光量検出手段が、前記発光素子の発光光を受光し当該発光光の光量に応じた値を出力する第1受光素子を含み、
    前記透過光量検出手段が、前記透過光を受光し前記透過光の光量に応じた値を出力する第2受光素子を含み、
    前記算出手段は、
    第1の性状における前記第1受光素子の出力値と前記第2受光素子の出力値との関数を第1関数とし、前記第1の性状と異なる第2の性状における前記第1受光素子の出力値と前記第2受光素子の出力値との関数を第2関数とし、前記第1関数と前記第2関数の減算式で求められる値を第1差分値とし、前記第2受光素子の出力値と前記第1関数との減算式で求められる値を第2差分値とした場合において、前記第1受光素子の出力値ごとに求めた前記第1差分値と前記第2差分値の比(以下、「正規化値」と称す)を入力値として当該正規化値に応じた出力値を出力する所定関数を、前記所定規則として記憶した記憶手段と、
    前記所定関数の出力値を前記燃料流入部内の燃料の性状として又は前記所定関数の出力値から他の所定規則に従って算定した値を前記燃料流入部内の燃料の性状として出力する出力手段と、
    を含むことを特徴とする請求項2に記載の燃料性状測定装置。
  4. 前記第1の性状は、前記燃料性状測定装置の測定対象とした所定の性状の範囲のうち最小値に当たる性状であり、
    前記第2の性状は、前記所定の性状の範囲のうち最大値に当たる性状であることを特徴とする請求項3に記載の燃料性状測定装置。
  5. 前記第1関数と前記第2関数の少なくとも一方を、一次関数として求めたことを特徴とする請求項3または4に記載の燃料性状測定装置。
  6. 光透過率の異なる複数種類の燃料が投入されるエンジンと、
    前記エンジンに燃料を供給する燃料供給系と、
    前記燃料供給系に備えられた請求項1乃至5のいずれか1項に記載の燃料性状測定装置と、
    を備えることを特徴とする車両。
  7. 燃料性状測定装置において燃料に光を照射するための発光素子を選定する発光素子選定工程と、
    前記発光素子の発光量、前記燃料を透過した後の前記発光素子の光である透過光の光量、前記燃料の温度および前記燃料流入部内の燃料の性状の関係を定めた関数を作成する関数作成工程と、
    前記関数作成工程で作成した前記関数に従って演算を行うことができる演算手段を燃料性状測定装置に搭載する工程と、
    を含むことを特徴とする燃料性状測定装置の製造方法。
  8. 前記関数作成工程は、
    前記透過光の光量と前記燃料を透過する前の前記発光素子の発光光の光量である発光量とを、前記燃料の温度変化に応じて前記発光素子の温度が変化する状態で、複数の異なる燃料性状および燃料温度について計測する計測工程と、
    前記計測工程で計測した値に基づいて、前記透過光の光量と前記発光量との関係を表す特性(以下、「光量温度特性」と称す)を、前記複数の性状のうち少なくとも2つについて求める特性取得工程と、
    前記少なくとも2つの前記性状のうちの1つの性状での前記光量温度特性を第1光量温度特性とし、前記少なくとも2つの前記性状のうちの前記1つの性状とは異なる他の性状での前記光量温度特性を第2光量温度特性とし、前記第1光量温度特性と前記第2光量温度特性との減算式で求められる値を第1差分値とし、前記透過光の光量と前記第1光量温度特性との減算式で求められる値を第2差分値とした場合における、前記第1差分値と前記第2差分値の比(以下、「正規化値」と称す)を、前記発光量ごとに求める正規化値取得工程と、
    前記計測工程で計測した前記燃料の性状と前記正規化値取得工程で求めた複数の前記正規化値との関係についての検量線を求める検量線取得工程と、
    を含むことを特徴とする請求項7に記載の燃料性状測定装置の製造方法。
  9. 前記検量線取得工程は、前記検量線の近似式を作成する工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の燃料性状測定装置の製造方法。
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