JP5596480B2 - ガス濃度検出方法、ガス濃度センサ - Google Patents

ガス濃度検出方法、ガス濃度センサ Download PDF

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本発明は、ガス濃度検出方法、ガス濃度センサに係り、特に非分散型赤外線吸収法を用いたガス濃度検出方法、このガス濃度検出方法を使ったガス濃度センサに関するものである。
ガス濃度センサの一つに、非分散型赤外線吸収法を用いるものがある。非分散型赤外線吸収法を用いたガス濃度センサは、被測定ガスが特定の波長帯の赤外線を吸収する性質を利用するもので、被測定ガスによる赤外線の吸収量の大きさからその濃度が求められる。
ガス濃度センサは、被測定ガスが導入される容器(セル)を備え、セルの内部には広い波長範囲の赤外線を放出する光源と、この光源から放出される赤外線を検出する赤外線センサが設けられている。光源から放出された赤外線は、セルに満たされた被測定ガス内を透過する際に、被測定ガスによって特定の波長帯に吸収を受ける。吸収を受けた赤外線は、ガス濃度センサが備える光学フィルタによって、吸収を受けた波長帯だけが取り出され赤外線センサに到達する。つまり赤外線センサが検出する赤外線の強度は被測定ガスの濃度に比例して減衰しており、赤外線センサの出力はガス濃度に依存した曲線を描く。被測定ガスの濃度は、赤外線センサの出力をその曲線に照らし合わせることで求められる。
しかし、ガス濃度センサの出力信号は、センサの温度が変わると変化する。このため、ガス濃度センサによって検出されたガス濃度を測定環境におけるセンサの温度に合わせて補正すること(以降、温度補正とも記す)が従前よりなされている。
一般的なガス濃度センサの温度補正では、先ず、ガス濃度センサの出力信号とガス濃度との基準温度における関係を示した基準ガス濃度校正曲線を予め取得しておく。基準ガス濃度校正曲線は、基準温度において測定可能な範囲の最低ガス濃度から最高ガス濃度まで濃度の異なる被測定ガスの濃度をガス濃度センサで測定し、ガス濃度センサの出力信号と実際のガス濃度とを対応付けることによって得られる。
図12(a)、(b)は、基準ガス濃度校正曲線に基づいてガス濃度センサの出力信号を温度補正する処理を説明するための図である。図12(a)、(b)のいずれにあっても縦軸はガス濃度センサの出力信号、横軸はガス濃度を示している。実線は基準ガス濃度校正曲線であり、破線は実温度での出力信号である。なお、ガスの最低濃度から最高濃度にかけての出力信号を示す破線は仮想的な曲線であり、実際にはガス濃度センサからは被測定ガスの濃度を示す出力信号だけが出力される。
図12(a)は、オフセット温度補正を説明するための図である。オフセット温度補正は、基準ガス濃度校正曲線に基づいてガス濃度センサの出力信号を温度補正する補正の一つであり、ガス濃度センサの出力信号からオフセット値を差し引くことによって行われる。オフセット値とは、最低ガス濃度に対応する出力信号の温度特性と実温度とで求まる一定の値である。最低ガス濃度が0ppmの場合のオフセット温度補正を、ゼロ点温度補正と呼ぶことがある。
図12(b)は、オフセット温度補正後に行われるスパン値による補正を説明するための図である。スパン値による補正は、オフセット温度補正がされた出力信号(補正後の出出力信号を出力値とも記す)に対し、最高ガス濃度に対応する出力信号と最低ガス濃度に対応する出力信号との変化量(傾き)と温度とで求まる一定のスパン値を乗算することによって行われる。なお、この乗算は、図12(b)に示した角度θ2がθ1に一致するように行われる。
従来技術による温度補正では、以上のようにして補正された出力信号を基準ガス濃度校正曲線に照らし合わせることより被測定ガスの濃度を得ていた。
しかし、被測定ガスの濃度とガス濃度センサの出力信号との関係を示す曲線は、一般的に温度によってその曲線の形状が異なることが知られている。このため、上記した従来技術のように、最小出力値と最大出力値との傾きを使ってスパン値を求めると、最小出力値または最大出力値に近い出力値の範囲においては良好に補正されるが、その間のガス濃度においては、補正された出力値と基準ガス濃度校正曲線との差が比較的大きくなるという問題があった。
広汎なガス濃度の全域にわたって正確に出力信号を温度補正する発明としては、例えば、特許文献1、特許文献2に記載されたガス濃度検出方法が挙げられる。特許文献1に記載された発明は、空気流量を測定する熱式空気流量計に関するもので、測定対象となる空気流量の範囲を予め分割しておき、分割された空気流量の各範囲に対応する補正係数が予め算出される。特許文献1に記載された発明では、空気流量の範囲に合わせて補正係数を変更し、測定値を補正することによって広汎な空気流量の範囲において適正な補正値を得ることができる。
なお、特許文献1には、複数の補正係数が、空気流量の領域を判定する領域判定データと関連付けられるマップデータとしてPROMに記憶されていることが記載されている。
特許文献2に記載されたガス濃度検出方法では、基準温度において、既知の濃度の被測定ガスを測定用チャンバに導入し、その濃度を赤外線センサによって検出する。この際、被測定ガスの濃度を変更することにより、所定の濃度範囲における赤外線センサの出力信号を得ることができる。出力信号は、多項式を使って曲線近似され、曲線近似の結果得られるデータを検量線データという。
さらに、特許文献2に記載れたガス濃度検出方法では、検量線データによって得られる値を温度補正するため、予め補正データを複数作成しておく。補正データは、基準温度と異なる参照温度において取得された検量線データである。また、特許文献2に記載されたガス濃度検出方法では、基準温度において取得された検量線データと参照温度において取得された検量線データとの差分と基準温度と参照温度との差分から検量線データの変化率(傾き)を検出し、その傾きを補正データとして記憶部に記憶させておく。そして、ガス濃度の測定時、温度計によって実測された温度と基準濃度または参照温度との差に検量線データの変化率を乗算して検量線データを温度補正している。
このような特許文献2に記載された従来技術によれば、より広いガス濃度の範囲においてガス濃度センサの出力信号を高い精度で補正することが可能になる。
特許第3619230号公報 特開2004−309391号公報
しかしながら、特許文献2に記載された方法では、検量線データの他に補正データを取得する必要があるため、データ取得やデータの作成に係る時間や労力が製品のコストアップを招くことになる。
さらに、特許文献1、特許文献2のいずれに記載された発明にあっても、マップデータや検量線データをセンサ機器のメモリに保存しておく必要がある。特許文献1、特許文献2の発明において保存すべきデータは先に説明した従来技術よりもデータ量が大きくなり、保存に必要なメモリが大きくなってセンサ機器の大型化、コストアップ化を招くことになる。また、特許文献1、特許文献2の方法では、データ数が多いことから演算にかかる処理時間が長くなり、温度補正にかかる演算の負荷が大きくなる。そのうえ、特許文献1、特許文献2の方法では、分割領域の数や補正データの数(参照温度の数)が多いほど検出の精度が高まるから、高精度化に伴ってセンサ機器が大型化、高コスト化し、演算処理の負荷が増大することになる。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、温度補正のために予め取得しておくデータ量を増やすことなく、温度補正の演算負荷を軽減して、演算処理時間を短くし、さらには、精度の高い温度補正を実現するガス濃度検出方法と、その方法を適用したガス濃度センサを提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明のガス濃度検出方法は、所定の基準温度におけるガス検出部(例えば図1(a)、2に示した検出部101)の出力信号と、当該出力信号に対応するガス濃度との関係を示す基準ガス濃度校正曲線を使い、前記基準温度と異なる他の温度である実温度において前記ガス検出部から出力された出力信号である実出力信号に対応するガス濃度である実ガス濃度を検出するガス濃度検出方法であって、
前記実温度において前記ガス検出部から出力された実出力信号から一定のオフセット値を減算して第1補正出力値を算出する第1補正を実行する第1補正ステップ(例えば図11に示したS701)と、前記第1補正ステップによって得られる第1補正出力値と、前記基準ガス濃度校正曲線上にあって、ガス濃度検出の精度に基づいて定められた参照出力値とを比較し、前記第1補正出力値が前記参照出力値より小さいか否か判断する判断ステップ(例えば図11に示したS702)と、前記判断ステップにおいて前記第1補正出力値が前記参照出力値より小さいと判断された場合(例えば図11に示したS702:No)、前記第1補正出力値をそのまま第2補正出力値とする第1の第2補正ステップ(例えば図11に示したS705)と、前記判断ステップにおいて前記第1補正出力値が前記参照出力値以上であると判断された場合(例えば図11に示したS702:Yes)、前記第1補正出力値をさらに補正するスパン値を、前記実温度と前記参照出力値とを使って算出するスパン値算出ステップ(例えば図11に示したS703)と、前記スパン値算出ステップによって算出されたスパン値を前記第1補正出力値に乗算する第2補正を実行し、前記第2補正出力値を算出する第2の第2補正ステップと(例えば図11に示したS704)、を含み、前記基準ガス濃度校正曲線上の前記第2補正出力値に対応するガス濃度を前記実ガス濃度とすること(例えば図11に示したS706)を特徴とするガス濃度検出方法。
また、本発明のガス濃度検出方法は、上記した発明において、前記ガス検出部がガス濃度を測定できる最低測定温度をTL、前記ガス検出部がガス濃度を測定できる最高測定温度をTH、前記基準温度をTM、前記実温度をT、前記基準ガス濃度校正曲線の最低ガス濃度に対応する出力信号をRLM、前記基準ガス濃度校正曲線の最高ガス濃度に対応する出力信号をRHM、前記基準温度よりも高い温度において前記最高濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRHH、前記基準温度よりも高い温度において前記最低濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRLH、前記基準温度よりも低い温度において前記最高濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRHL、前記基準温度よりも低い温度において前記最低濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRLLとすると、前記第1補正ステップにおいては、前記実温度Tが前記基準温度TM以上の場合、(RLH−RLM)・(T−TM)/(TH−TM)の式によってオフセット値が算出され、前記実温度Tが前記基準温度TMより低い場合、(RLL−RLM)・(T−TM)/(TL−TM)の式によってオフセット値が算出されることが望ましい。
また、本発明のガス濃度検出方法は、上記した発明において、前記ガス検出部がガス濃度を測定できる最低測定温度をTL、前記ガス検出部がガス濃度を測定できる最高測定温度をTH、前記基準温度をTM、前記実温度をT、前記基準ガス濃度校正曲線の最低ガス濃度に対応する出力信号をRLM、前記基準ガス濃度校正曲線の最高ガス濃度に対応する出力信号をRHM、前記基準温度よりも高い温度において前記最高濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRHH、前記基準温度よりも高い温度において前記最低濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRLH、前記基準温度よりも低い温度において前記最高濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRHL、前記基準温度よりも低い温度において前記最低濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRLL、前記参照出力値をRcとすると、前記スパン値算出ステップにおいては、前記実温度Tが前記基準温度TM以上である場合、[(RHM−Rc)/[RHH−(RLH−RLM)−Rc]−1]・(T−TM)/(TH−TM)+1の式によって前記スパン値が算出され、前記実温度Tが前記基準温度TMより低い場合、[(RHM−Rc)/[RHL−(RLL−RLM)−Rc]−1]・(T−TM)/(TL−TM)+1の式によって前記スパン値が算出されることが望ましい。
また、本発明のガス濃度検出方法は、上記した発明において、前記参照出力値が、前記基準ガス濃度校正曲線上の1点であって、前記第1補正出力値との差が、前記ガス濃度センサの精度の半分以下になる点であることが望ましい。
また、本発明のガス濃度センサは、ガス濃度を検出するガス検出部(例えば図1(a)、2に示した検出部101)と、所定の基準温度における前記ガス検出部の出力信号と、当該出力信号に対応するガス濃度との関係を示す基準ガス濃度校正曲線を使い、前記基準温度と異なる温度である実温度において前記ガス検出部によって検出されたガス濃度である実ガス濃度を算出する信号処理手段(例えば図1(a)、2に示した信号処理部102)と、を備えるガス濃度センサであって、前記信号処理手段は、前記実温度において前記ガス検出部から出力された出力信号である実出力信号から一定のオフセット値を減算して第1補正出力値を算出する第1補正手段(例えば図1(b)に示した第1補正部111)と、前記第1補正手段によって算出された前記第1補正出力値と、前記基準ガス濃度校正曲線上にあって、ガス濃度検出の精度に基づいて定められた参照出力値とを比較する比較手段(例えば図1(b)に示した第1補正部112)と、前記比較手段によって前記第1補正出力値が前記参照出力値より小さいと判断された場合、前記第1補正出力値をそのまま第2補正出力値とする第1の第2補正手段(例えば図1(b)に示した第2補正部113a)と、前記比較手段によって前記第1補正出力値が前記参照出力値以上であると判断された場合、前記第1補正出力値をさらに補正するスパン値を、前記実温度と前記参照出力値とを使って算出するスパン値算出手段(例えば図1(b)に示したスパン値算出部114)と、前記スパン値算出手段によって算出されたスパン値を前記第1補正出力値に乗算して第2補正出力値を算出する第2の第2補正手段(例えば図1(b)に示した第2補正部113b)と、を備え、前記基準ガス濃度校正曲線上の前記第2補正出力値に対応するガス濃度を前記実ガス濃度とすることを特徴とする。
また、本発明のガス濃度センサは、上記した発明において、前記ガス検出部が、被測定ガスが導入される筒状のセル(例えば図2に示したセル2)と、前記セルの内面に設けられた赤外線を放射する光源(例えば図2に示した光源7)と、前記光源が設けられた内面と対向する内面に設けられ、前記光源から放射された赤外線を検出する赤外線センサと(例えば図2に示した赤外線センサ14a、14b)、前記赤外線センサの温度を前記実温度として測定する温度計(例えば図2に示した温度計16)と、を含むことが望ましい。
本発明は、上記したように、第1補正出力値が参照出力値より小さい場合と大きい場合とで、それぞれに応じた第2温度補正を行っているので、測定濃度の広い範囲において出力値を適正に補正し、正確なガス濃度を得ることができる。このため、本発明によれば、精度の高いガス濃度検出方法、ガス濃度センサを提供することができる。
また、本発明によれば、基準ガス濃度校正曲線のデータと、他の2温度における最低濃度のガスに対する出力信号と、最高濃度のガスに対する出力信号のデータのみを使って実出力値を補正することができるので、温度補正のため予め取得しておくデータ点数を増やすことなく、温度補正の演算負荷を軽減して、演算処理時間を短くできるガス濃度検出方法、ガス濃度センサを提供することができる。
本発明の一実施形態のガス濃度センサを説明するための図である。 図1に示した検出部を説明するための図である。 本発明の一実施形態の、実温度Tにおける出力信号Rを示した図である。 本発明の一実施形態の、第1温度補正曲線と基準ガス濃度校正曲線とを示した図である。 本発明の一実施形態の、第2温度補正の概念について説明するための図である。 本発明の一実施形態の、第2温度補正出力値を示した図である。 図1に示した信号処理部に保存される最高濃度に対応する出力値RHH、RLH、最低濃度に対応する出力値RHL、RLL、参照出力値Rc、基準ガス濃度校正曲線のデータを示した図である。 本発明の一実施形態の、参照出力値Rcの設定の方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態の、第2温度補正出力値をプロットした図である。 本発明の一実施形態の、参照出力値Rcの設定の仕方によって変化するガス濃度センサの精度を説明するための図である。 本発明の一実施形態の、第1温度補正、第2温度補正の処理を説明するためのフローチャートである。 一般的な基準ガス濃度校正曲線に基づいて出力信号を温度補正する処理を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
(ガス濃度センサの構成)
図1(a)、(b)は、本実施形態のガス濃度センサを説明するための図である。図1(a)に示したガス濃度センサ100は、大きく分けて検出部101、信号処理部102、ガス濃度指示部103によって構成されている。図1(b)は、図1(a)に示した信号処理部102の構成をより具体的に示した図である。
検出部101は、ガス濃度と温度とを検出する検出部である。本実施形態では、検出部101において光電変換された信号が信号処理部102によって補正されてガス濃度を表す値になるため、検出部101から出力された補正前の信号を「出力信号」、信号処理部102において後述する第1補正、第2補正の少なくとも1つの処理が施された後の値を「出力値」、と記す。
また、検出部101は後述する赤外線センサの温度を測定する温度計を備えている。温度計から出力された信号が示す温度を「実温度」と記す。検出部101の構成については、図2に示して具体的に説明する。
信号処理部102は、図1(b)に示したように、実温度において検出部101から出力された出力信号である実出力信号から一定のオフセット値を減算して第1補正出力値を算出する第1補正部111、第1補正部111によって算出された第1補正出力値と、基準ガス濃度校正曲線上にあって、ガス濃度センサ100の精度に基づいて定められた参照出力値とを比較する比較部112、比較部112によって第1補正出力値が参照出力値より小さいと判断された場合、第1補正出力値をそのまま第2補正出力値とする第2補正部113a、比較部112によって第1補正出力値が参照出力値以上であると判断された場合、第1補正出力値をさらに補正するスパン値を実温度と参照出力値とを使って算出するスパン値算出部114、スパン値算出部114によって算出されたスパン値を第1補正出力値に乗算して第2補正出力値を算出する第2補正部113bと、を含んでいる。
本実施形態では、第2補正部113a、113bによって行われる処理を、特に区別する必要がある場合を除き、総称して、第2補正とも記す。また、第2補正部113a、113bを特に区別する必要がない場合、両者を指して第2補正部113とも記す。
また、信号処理部102は、実温度において検出部101から出力された出力信号と実温度とを入力し、出力信号に第1補正、第2補正の少なくとも1つをすることによって出力値を生成する。実温度において検出部101から出力された出力信号を、本実施形態では「実出力信号」、実出力信号に基づいて得られた出力値を「実出力値」と記す。さらに、基準ガス濃度校正曲線上の実出力値に対応するガス濃度を、「実ガス濃度」と記す。さらに、本実施形態の基準ガス濃度校正曲線は、図2に示す温度計によって測定される温度が20℃である場合に所定の濃度範囲(最低濃度から最高濃度の範囲)のガス濃度を検出部101によって測定し、検出部101の出力信号を既知のガス濃度に対応付けてプロットして得られた曲線である。信号処理部102の各構成には、第1補正、第2補正に必要な基準ガス濃度校正曲線や演算式、予め取得された数値が記憶されたメモリ(図示せず)が設けられている。
ガス濃度指示部103は、信号処理部102によって変換されたガス濃度をリアルタイムで表示する構成である。ガス濃度指示部103には、信号処理部102から出力されたガス濃度を示す出力値に基づいて表示データを生成する制御部と、表示データが表示されるディスプレイ画面とがある。なお、このような制御部やディスプレイ画面は周知の構成であるから図示及びこれ以上の説明を省くものとする。
本実施形態では、以上の信号処理部102及びガス濃度指示部103が、マイコン等、比較的小型のコンピュータとして一体的に構成されるものとする。
図2は、図1に示した検出部101を説明するための図である。検出部101は、被測定ガスが内部に導入される筒状のセル2を備えている。セル2の一端の壁面には光源7が取り付けられていて、光源7の取り付け面と対向するセル2の内面には赤外線センサ14a、14bが設けられている。光源7と赤外線センサ14a、14bとの間には光学フィルタ15a、15bが設けられていて、光学フィルタ15a、15bによって赤外線センサ14a、14bに入力される赤外線の波長が選択されている。
赤外線センサ14a、14bの間には赤外線センサ14a、14bの実温度を測定する温度計16が備えられている。
セル2は、被測定ガスを導入、導出するための容器である。セル2には、ガスを導入するための吸気口9a、排気口9bが設けられている。本実施形態のセル2の内壁は金やアルミ等の金属であるから、光源7から放出された赤外線は内壁に反射され、赤外線センサ14で検出される赤外線強度が大きくなる。
光源7は、対向する赤外線センサ14a、14bに向かって赤外線を放出する。光源7には、波長制限のない非分散型の赤外線放射源が用いられる。赤外線放射源としては、黒体炉やフィラメント電球等がある。
赤外線センサ14a、14bは、互いに隣接して配置されている。光学フィルタ15a、15bは、それぞれ赤外線センサ14a、14bの直前に設けられている。赤外線センサ14a、14bは、光学フィルタ15a、15bを透過した赤外線を感知し、電気信号に変換する。赤外線センサ14a、14bには、焦電素子、サーモパイル、量子型素子が用いられる。光学フィルタ15a、15bは、所定の波長領域の赤外線を透過させる光学的なバンドパスフィルタである。
例えば、本実施形態のガス濃度センサを二酸化炭素の濃度を測定するガス濃度センサとして構成する場合、二酸化炭素の赤外線吸収の起こりやすい4.28μmに中心波長がある光学フィルタ15aと、二酸化炭素の赤外線吸収がなく、かつ、水蒸気や他ガスの赤外線吸収の小さい3.9μmに中心波長がある光学フィルタ15bとが用いられる。光学フィルタ15bと赤外線センサ14bは、ガスによる赤外線吸収量の検出には関係せず、主に光源7の状態をモニタする機能を有する。
つまり、光源7の赤外線強度は、劣化等の理由によって低下することがある。本実施形態では、光源7から放射された赤外線の一部が光学フィルタ15bを透過し、赤外線センサ14bに検出される。赤外線センサ14bに検出された赤外線は被測定ガスによって吸収されていないため、光源7から放射された強度を保っている。
一方、光源7から放射された赤外線の一部は光学フィルタ15aを透過し、赤外線センサ14aに検出される。赤外線センサ14aに検出された赤外線は被測定ガスによって吸収され、被測定ガスの濃度に応じてその強度が減衰されている。本実施形態では、赤外線センサ14bの出力信号を用いて、二酸化炭素の赤外線吸収をモニタしている光学フィルタ15aと赤外線センサ14aの出力信号を補正するものとする。
このようにすることにより、光源7によって放射される光量の変動によらず正確な二酸化炭素の赤外線吸収量を検出することができる。本実施形態では、赤外線センサ14aと14bの2つの出力信号が検出部101から出力され、信号処理部102に入力される。信号処理部102では、赤外線センサ14bから得られた出力信号を、赤外線センサ14aから得られた出力信号で割った比の値に対し、実温度に応じた温度補正を行っている。
なお、図2に示した実施形態では、光学フィルタ15a、15bと、光学フィルタ15aに対応する赤外線センサ14a、光学フィルタ15bに対応する赤外線センサ14bを用いる例を示している。しかし、本実施形態は、光源7によって放射される光をモニタする光学フィルタ15b、赤外線センサ14bを必須の構成とするものではなく、光学フィルタ15aと赤外線センサ14aとだけによって赤外線の吸収量を検出することも可能である。
(ガス濃度センサの動作)
以上説明したガス濃度センサは、以下のように動作する。すなわち、検出部101内の温度計16によって測定されたと実温度と、検出部101から出力された出力信号とは、信号処理部102が備える図示しないA/D変換器によってデジタル信号に変換される。信号処理部102は、デジタル化された出力信号を、出力信号と同時に得られた実温度を用いて補正する。補正は、第1温度補正と第2温度補正によって行われる。補正の具体的な内容については後述する。
信号処理部102は、第2温度補正された出力値を基準ガス濃度校正曲線に照らし合わせることにより、被測定ガスのガス濃度を算出する。ガス濃度指示部103には、信号処理部102において算出された被測定ガスのガス濃度がリアルタイムで表示される。A/D変換からガス濃度表示までの一連の動作は、マイコンなどのコンピュータによって行われる。
なお、以上の説明は、本実施形態のガス濃度センサを二酸化炭素ガスの濃度検出に適用する例を挙げている。しかし、本実施形態のガス濃度センサは、二酸化炭素濃度の検出に使用されるものに限定されず、赤外線を吸収するガスであればどのようなガスの濃度検出にも適用できる。他のガス濃度を測定する場合、光学フィルタ15aは、被測定ガスに応じて透過波長の中心波長を有するものに交換される。光学フィルタ15aを交換することにより、本実施形態のガス濃度センサは、一酸化炭素、メタンガス、ホルムアルデヒド、NOX、SOX、H2S等の濃度測定にも適用できる。
さらに、光学フィルタ15a、15bと赤外線センサ14a、14bとは別個の構成であることに限定されず、両者を一体のキャンパッケージとした構成を用いても良い。
(補正方法)
(1)概念
次に図3から図6を使って、本発明の補正方法の概念について説明する。
図3は、実温度Tにおける出力信号Rと基準ガス濃度校正曲線を示した図である。図3の縦軸は出力信号を、横軸はガス濃度を示す。横軸に示したCは、本実施形態のガス濃度センサが検出できる最高のガス濃度である。ガス濃度0からCを、ガス濃度センサの濃度検出範囲と記す。なお、本実施形態の図3に示した出力信号および図4〜6、図8〜10に示した出力値は、全て、赤外線センサ14bから得られた出力信号を、赤外線センサ14aからから得られた出力信号で割って求められる比として表されたものである。
図3に示した破線は、本実施形態のガス濃度センサが実温度Tにおいて全濃度検出範囲の被測定ガスを測定したときの出力信号の集合によって表される。実際の測定において、ガス濃度センサからは破線上の1点が出力信号として出力される。また、図3の実線は、基準温度において出力信号とガス濃度との関係を示した基準ガス濃度校正曲線である。実温度Tの時の出力信号Rは、ガス濃度に依存して図3の破線のように変化する。出力信号Rに第1温度補正と第2温度補正をし、基準ガス濃度校正曲線に照らし合わされることでガス濃度が導き出される。
(a)第1温度補正
第1温度補正では、出力信号Rからオフセット値が差し引かれる。図3に示した例では、オフセット値はゼロ点温度補正のオフセット値であって、最低ガス濃度における出力信号R0と基準ガス濃度校正曲線の出力信号P0との差と認められる値である。本実施形態では、オフセット値を後述する方法によって算出している。オフセット値の算出に必要な値は、予め図1に示した信号処理部102の図示しないメモリに予め保存されている。
図4は、第1温度補正出力値R1の集合によって表される曲線(以降、第1温度補正曲線と記す)と基準ガス濃度校正曲線とを示した図である。第1温度補正曲線は、図3に示した出力信号Rの集合によって表される曲線からオフセット値を差し引いて得られる曲線である。図4の縦軸は出力信号を第1補正した出力値、横軸はガス濃度を示している。横軸中に示したCは、ガス濃度センサの検出できる最高ガス濃度である。
図4によれば、第1温度補正曲線と基準ガス濃度校正曲線とは、ガス濃度の比較的低い場合によく一致しているが、ガス濃度が高まるに連れてその差異が大きくなることが分かる。
(b)第2温度補正
図5は、第2温度補正の概念について説明するための図である。図5の縦軸は出力信号を第1補正した出力値、横軸はガス濃度を示している。横軸中に示したCは、ガス濃度センサが検出できる最高ガス濃度である。図5中に実線で示した曲線は基準ガス濃度校正曲線であり、破線で示した曲線は第1補正後の出力信号の集合によって表される第1温度補正曲線である。
また、本実施形態では、基準ガス濃度校正曲線上の出力値の1点あるいは複数の点を参照出力値Rcに定める。参照出力値Rcの決め方については、後に具体的に説明する。
第2温度補正にあっては、基準ガス濃度校正曲線において最高ガス濃度Cに対応する出力信号RHMと参照出力値Rcとを結んだ直線の横軸に対する傾きを傾きα1とする。また、第1温度補正曲線において最高ガス濃度Cに対応する出力信号RH1’と参照出力値Rcとを結んだ直線の横軸に対する傾きを傾きα2とする。そして、ガス濃度の測定において得られた第1温度補正出力値R1と参照出力値Rcとの関係により、第1温度補正曲線の傾きα2を傾きα1に補正するためのスパン値が第1温度補正出力値に乗算される。
なお、スパン値を求めるために必要な値は、図1に示した信号処理部102の図示しないメモリに予め保存されている。
すなわち、第2温度補正では、先ず、第1温度補正出力値R1が参照出力値Rcと比較される。比較の結果、第1温度補正出力値R1が参照出力値Rc以上の値を持つ(R1を含めて高い)場合には、図5に示した傾きα2にスパン値が乗算される。スパン値は、傾きα2を傾きα1に補正する値である。第1温度補正出力値R1を、スパン値を使って補正することにより、第2温度補正出力値R2が得られる。
一方、第1温度補正出力値R1が参照出力値Rcより低い場合、第2温度補正では、第1温度補正出力値R1が、そのまま第2温度補正出力値R2となる。
図6は、以上のようにして生成された第2温度補正出力値R2を示した図である。図6の縦軸は第1温度補正出力値を第2補正した第2補正出力値、横軸はガス濃度を示している。横軸中に示したCは、ガス濃度センサが検出できる最高ガス濃度である。図6によれば、第2温度補正出力値R2は、ガス濃度の全範囲で基準ガス濃度校正曲線とよく一致していることが分かる。このことにより、本実施形態は、出力信号を第1温度補正、第2温度補正して得られる第2温度補正出力値R2を生成し、第2温度補正出力値R2に対応するガス濃度をガス濃度センサによって検出されたガス濃度とする。
(2)具体的な処理
(a)オフセット値の算出
ここで、第1温度補正に使用されるオフセット値を算出する方法を説明する。本実施形態では、温度センサがガス濃度を測定できる最低測定温度TLと最高測定温度THが設定される。また、基準ガス濃度校正曲線を得た基準温度を基準温度TMと表す。最高測定温度THにおいて測定できる最低ガス濃度に対応する出力信号をRLH、最低測定温度TLにおいて測定できる最低ガス濃度に対応する出力信号をRLLと示す。また、基準温度TMにおいて測定できる最低ガス濃度に対応する出力信号をRLMと示す。
本実施形態では、オフセット値を、出力信号RLH、RLM、RLL、温度TM、TH、TL及び図1に示した温度計16によって測定された実温度Tを使って以下の式(1)または式(2)のように表す。式(1)は実温度Tが基準温度TM以上の場合(TMを含めて高い場合)に適用される式であり、式(2)は実温度Tが基準温度TMより低い場合に適用される式である。
(RLH−RLM)・(T−TM)/(TH−TM) …式(1)
(RLL−RLM)・(T−TM)/(TL−TM) …式(2)
(b)スパン値の算出
また、本実施形態では、最高測定温度THにおいて測定される最高ガス濃度に対応する出力信号をRHH、最低測定温度TLにおいて測定される最高ガス濃度に対応する出力信号をRLHと示す。また、基準温度TMにおいて測定できる最高ガス濃度に対応する出力信号をRHMと示す。スパン値は、実温度Tが基準温度TM以上である場合、以下の式(3)によって求められ、実温度Tが基準温度TMより低い場合、以下の式(4)によって求められる。なお、式(3)、(4)中のRcは、前記した参照出力値Rcである。
[(RHM−Rc)/[RHH−(RLH−RLM)−Rc]−1]・(T−TM)/(TH−TM)+1 …式(3)
[(RHM−Rc)/[RHL−(RLL−RLM)−Rc]−1]・(T−TM)/(TL−TM)+1 …式(4)
本実施形態では、ガス濃度センサがガス濃度を測定可能な最高測定温度において測定される最高濃度に対応する出力信号RHH、最低濃度に対応する出力信号RLH、ガス濃度センサがガス濃度を測定可能な最低測定温度において測定される最高濃度に対応する出力信号RHL、最低濃度に対応する出力信号RLL、参照出力値Rc、基準ガス濃度校正曲線のデータが、図1に示した信号処理部102の図示しないメモリに保存されている。
図7は、信号処理部102の図示しないメモリに保存される出力信号RHH、RHL、RLL、RLH、参照出力値Rc、基準ガス濃度校正曲線のデータを示した図である。図7の縦軸は検出部101の出力信号を表し、横軸はガス濃度をppmの単位で示している。プロットの別は各曲線が測定された際の実温度を表していて、黒い菱形で表されるプロットは基準温度20℃で測定された基準ガス濃度校正曲線上の値を表している。白い四角形のプロットは最低測定温度である−10℃において測定された値であり、白い三角形のプロットは最高測定温度である50℃において測定された値である。なお、図7に示した例では、最低測定濃度は500ppm、最高測定濃度は4000ppmである。
なお、本実施形態では、上記した出力信号RHH、RHL、RLL、RLH、参照出力値Rc、基準ガス濃度校正曲線のデータをどのような形式で保存するものであってもよく、図7に示したような曲線の他、このような曲線を描くための数値や演算式等であってもよい。
図7から分かるように、本実施形態では、基準ガス濃度校正曲線と最低濃度に対応する出力信号RLH、RLL、最高濃度に対応する出力信号RHH、RHLの4点とを保存しておくだけでガス濃度センサの出力信号を補正することができる。なお、以上の説明では、三温度のデータを使って、基準温度TMを境にした線形近似によりガス濃度を算出する例を示したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、多項次近似によりガス濃度を算出してもよい。
つまり、以上説明した本実施形態は、基準ガス濃度校正曲線、最低ガス濃度における出力信号、最高ガス濃度における出力信号、実温度を使ってオフセット値、スパン値を算出する。そして、ガス濃度センサの出力信号からオフセット値を差し引くことによって第1補正を行い、算出された値(第1補正された値)が参照出力値Rcと比較される。算出された値が参照出力値Rcより小さい場合、第1補正値をそのまま第2補正値とし、第2補正値が基準ガス濃度校正曲線と対照され、基準ガス濃度校正曲線上の一致する出力値に対応するガス濃度が測定値となる。
また、算出された値が参照出力値Rc以上の場合、第1補正された値にスパン値が乗算されて第2補正値となる。基準ガス濃度校正曲線上の第2補正値に一致する出力値に対応するガス濃度が測定値となる。
(c)参照出力値の設定
[参照出力値を、第1温度補正出力値と基準濃度ガス校正曲線との差がガス濃度センサの精度の半分以下となる範囲とする場合]
図8は、参照出力値Rcの設定の方法を説明するための図である。図8の縦軸は出力信号を第1補正した出力値を示していて、横軸はCO2ガスの濃度を示している。黒い菱形のプロットは実温度が基準温度である20℃であるときの基準ガス濃度校正曲線上の値、白い四角形のプロットは実温度が−10℃であるときの第1補正出力値、白い三角形のプロットは実温度が50℃であるときの第1補正出力値である。
図8に示した例では、最低測定温度が−10℃、最高測定温度が50℃に設定されている。図示された曲線は、実温度−10℃、20℃、50℃のそれぞれにおいて、最低ガス濃度から最高ガス濃度までの間にある500ppm、1000ppm、2000ppm、3000ppm、4000ppmの濃度のガスを順にセル2に導入し、得られた出力信号を増幅し、さらに第1温度補正を行って第1温度補正出力値とし、第1温度補正出力値をガス濃度に対応付けて記録することによって得られる。なお、実温度が20℃であるときに得られた曲線は、基準ガス濃度校正曲線と一致する。
実温度が−10℃、50℃であるときに得られた第1温度補正出力値は、基準ガス濃度校正曲線と比較される。各測定濃度に対応するプロット近傍に付された数値は、実温度−10℃または50℃における第1温度補正出力値と基準ガス濃度校正曲線上の出力値との差のうち、大きい方の値をガス濃度に換算した値を示している。2000ppm以下のガス濃度では、第1温度補正出力値と基準ガス濃度曲線上の出力値との差に対応するガス濃度は20ppm以下で良く補正されている。一方で、2000ppmより高いガス濃度では、その差が徐々に大きくなり、ガス濃度が4000ppmのときは126ppmの差が生じている。
本実施形態では、参照出力値Rcを、第1補正出力値と基準ガス濃度校正曲線上の出力値との差がガス濃度センサの精度の半分以下に相当する出力値とする。このため、ガス濃度センサの精度が50ppmに設定されている場合、第1補正後の出力値のうち、基準ガス濃度校正曲線上の出力値との差に対応するガス濃度が25ppmまでの出力値が参照出力値Rcになり得る。このため、図8に示した例では、ガス濃度が500ppm、1000ppm、2000ppmに対応する出力値が参照出力値Rcになり得る。
なお、図8のように参照出力値Rcになり得る出力値が複数ある場合、そのうちのより高いガス濃度である2000ppmに対応する出力値1.384を参照出力値Rcに設定することが考えられる。より高いガス濃度に対応する出力値を参照出力値Rcに設定することにより、高いガス濃度における誤差をより低減することが可能になる。
本実施形態では、同一要素で構成された検出部をもつガス濃度センサであれば、最初の一回だけ上述のような参照出力値を求める作業を行えばよい。そして、以降ガス濃度センサで温度補正する際は、同じ参照ガス濃度(図9の例では2000ppm)を用いて、基準ガス濃度校正曲線から参照出力値Rcを求めればよい。
参照出力値Rcの設定後、第1補正出力値をさらに基準ガス濃度校正曲線に近づけるために、第2温度補正、すなわちスパン値による第1補正出力値の温度補正が行われる。本実施形態の場合、参照出力値Rcは、基準ガス濃度校正曲線上にあり、参照ガス濃度2000ppmのときの出力値、1.384である。
実温度T時の第1温度補正出力値R1が参照出力値Rc以上である場合、第1温度補正出力値R1から参照出力値Rcを減算し、次いで前記した式(3)または式(4)を使って算出された一定のスパン値を乗算する。最後に参照出力値Rcを乗算の結果得られた値に加えて第2温度補正出力値R2が算出される。一方、実温度Tにおける第1温度補正出力値R1が参照出力値Rcより低い場合、第1温度補正出力値R1がそのまま第2温度補正出力値R2となる。
第2温度補正出力値は基準ガス濃度校正曲線と対照され、基準ガス濃度校正曲線上の第2温度補正出力値に対応するガス濃度が測定濃度としてガス濃度センサから出力される。出力されたガス濃度は、ガス濃度指示部103によって表示される。
図9は、図8の第1温度補正出力値に第2温度補正をして得られる第2温度補正出力値をプロットした図である。図9の縦軸は出力信号を第2補正した出力値を示していて、横軸はCO2ガスの濃度を示している。黒い菱形のプロットは実温度が基準温度である20℃であるときの基準ガス濃度校正曲線上の値、白い四角形のプロットは実温度が−10℃であるときの第2補正出力値、白い三角形のプロットは実温度が50℃であるときの第2補正出力値である。
各プロット近傍に記された数値は、−10℃または50℃における第2温度補正出力値と基準ガス濃度校正曲線上の出力値との差のうち、大きい方の値をガス濃度に換算した値を示している。2000ppm以下のガス濃度では、第1温度補正出力値が参照出力値Rcより低いため、第2温度補正による誤差は第1温度補正のときと同じである。一方で、2000ppmより高いガス濃度では、第1温度補正出力値が参照出力値Rcより高いため、スパン値を使った第2温度補正が行われる。
図9から分かるように、各ガス濃度における第2温度補正後の出力値と基準ガス濃度校正曲線との差は、図8に示した第1温度補正後の基準ガス濃度校正曲線との差よりも小さくなっている。また、第2温度補正後の基準ガス濃度校正曲線との差に対応するガス濃度は、測定ガス濃度の全範囲でガス濃度センサの精度の仕様である±50ppmよりも充分小さくなっている。
以上述べたように、本実施形態によれば、予め取得しておくべきデータ量を従来よりも低減し、温度補正の演算負荷を軽減して演算処理時間を短くしながら、精度の高いガス濃度検出方法、このガス濃度検出方法が適用されるガス濃度センサを提供することができる。
次に、以上説明した参照出力値Rcの設定の仕方によって変化するガス濃度センサの精度を説明する。図10(a)は、CO2ガス濃度を500ppmから4000ppmまで変化させ、そのときガス濃度センサから出力された出力値に第1温度補正を施した第1温度補正出力値R1を表した図である。ガス濃度の計測は−10℃、20℃、50℃の三温度について行われ、破線は実温度が−10℃であるときに得られた出力値を示している。また、より細かい破線は実温度が20℃、一点鎖線は実温度が50℃のときに得られた出力値を示している。図10(a)の縦軸は出力信号を第1補正した出力値、横軸はCO2ガスの濃度を示している。
図10に示した例では、ガス濃度が1000ppm、2000ppm、3000ppmであるときに出力された出力値が参照出力値Rc1、Rc2、Rc3に設定されている。参照出力値Rc1、Rc2、Rc3のそれぞれの近傍に記された数値は、実温度が−10℃、50℃のときに得られた出力値と、実温度が20℃のときに得られた出力値(基準ガス濃度校正曲線上の出力値)との一致性をパーセントで示している。
図10(b)は、参照出力値をRc1、Rc2、Rc3とした場合のガス濃度センサの精度を示している。
図10(a)、(b)によれば、参照出力値Rcの設定値によってガス濃度センサの精度が変わることが分かる。このため、参照出力値Rcは、ガス濃度センサに許容される誤差や要求される精度の範囲内で、他の条件等を考慮して適宜設定される。
なお、上記した本実施形態によれば、測定温度範囲を−10℃から50℃、測定ガス濃度を500ppmから4000ppmとしている。しかし、本発明は、このような温度範囲やガス濃度範囲に限定されるものではなく、任意の温度範囲及びガス濃度範囲に適応可能である。
(d)ガス濃度算出の手順
図11は、以上説明した第1温度補正、第2温度補正の処理を説明するためのフローチャートである。フローチャートによって示された処理は、図1に示した信号処理部102によって行われる。図示したフローチャートによれば、先ず、ガス濃度センサの図1、2に示した検出部101から出力信号が信号処理部102に入力され、出力信号Rを得る。信号処理部102は、出力信号Rから予め算出されているオフセット値を減算する。減算により、出力信号Rは第1温度補正出力値R1になる(ステップS701)。
次に、信号処理部102では、第1温度補正出力値R1と参照出力値Rcとが比較される(ステップS702)。比較の結果、第1温度補正出力値R1が参照出力値Rcより小さい場合(ステップS702:No)、第1温度補正出力値R1はそのまま第2補正出力値R2となる(ステップS705)。また、第1温度補正出力値R1が参照出力値Rc以上である場合(ステップS702:Yes)、信号処理部102がスパン値を算出し(ステップS703)、算出されたスパン値を第1温度補正出力値R1に乗算して第2補正が行われ第2補正出力値R2となる(ステップS704)。最後に第2補正出力値R2を基準ガス濃度校正曲線に照らし合わせることでガス濃度が求められる(ステップS706)。
(e)参照出力値の他の設定例
以上説明した本実施形態では、参照出力値Rcを1つ決定し、第1温度補正値が参照出力値以上であるか、または参照出力値未満であるかによって第2補正の対応を変えている。しかし、本実施形態は、Rcを1つに定めることに限定されるものでなく、複数設定してもよい。そして、例えば、複数設定されたRc1、Rc2、Rc3(Rc1<Rc<Rc3)と第1補正出力値とを比較し、第1補正出力値がRc1以下であった場合には第1補正出力値をそのまま第2補正出力値とし、基準ガス濃度校正曲線上の第2補正出力値に対応するガス濃度を測定値とする。
また、第1補正出力値がRc1よりも大きくてRc2以下であった場合には第1補正出力値に第1のスパン値S1を乗算して第2補正出力値とし、第1補正出力値がRc2よりも大きくてRc3以下であった場合には第1補正出力値に第2のスパン値S2を乗算して第2補正出力値としてもよい。このとき、基準ガス濃度校正曲線上の第2補正出力値に対応するガス濃度が測定値となる。
また、本実施形態では、参照出力値Rcを、被測定ガスの種類に応じて変更するものであってもよい。さらに、オフセット値及びスパン値は、式(1)、(2)及び式(3)、
(4)によって算出されるものに限定されるものでなく、前記した「(1)概念」と一致するものであれば、どのような計算式を使って算出されるものであってもよい。そして、この算出のためにガス濃度センサの信号処理部に保存されるデータのデータ量は少ないほど好ましいことはいうまでもない。
本発明は、非分散型赤外線吸収法を用いたガス濃度センサであれば、どのようなガス濃度センサにも利用可能である。
100 ガス濃度センサ
101 検出部
102 信号処理部
103 ガス濃度表示部
2 セル
7 光源
9a、9b 吸気口、排気口
14a、14b 赤外線センサ
15a、15b 光学フィルタ
16 温度計

Claims (6)

  1. 所定の基準温度におけるガス検出部の出力信号と、当該出力信号に対応するガス濃度との関係を示す基準ガス濃度校正曲線を使い、前記基準温度と異なる他の温度である実温度において前記ガス検出部から出力された出力信号である実出力信号に対応するガス濃度である実ガス濃度を検出するガス濃度検出方法であって、
    前記実温度において前記ガス検出部から出力された実出力信号から一定のオフセット値を減算して第1補正出力値を算出する第1補正を実行する第1補正ステップと、
    前記第1補正ステップによって得られる第1補正出力値と、前記基準ガス濃度校正曲線上にあって、ガス濃度検出の精度に基づいて定められた参照出力値とを比較し、前記第1補正出力値が前記参照出力値より小さいか否か判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにおいて前記第1補正出力値が前記参照出力値より小さいと判断された場合、前記基準ガス濃度校正曲線上の前記第1補正出力値をそのまま第2補正出力値とする第1の第2補正ステップと、
    前記判断ステップにおいて前記第1補正出力値が前記参照出力値以上であると判断された場合、前記第1補正出力値をさらに補正するスパン値を、前記実温度と前記参照出力値とを使って算出するスパン値算出ステップと、
    前記スパン値算出ステップによって算出されたスパン値を前記第1補正出力値に乗算する第2補正を実行し、前記第2補正出力値を算出する第2の第2補正ステップと、
    を含み、
    前記基準ガス濃度校正曲線上の前記第2補正出力値に対応するガス濃度を前記実ガス濃度とすることを特徴とするガス濃度検出方法。
  2. 前記ガス検出部がガス濃度を測定できる最低測定温度をTL、前記ガス検出部がガス濃度を測定できる最高測定温度をTH、前記基準温度をTM、前記実温度をT、前記基準ガス濃度校正曲線の最低ガス濃度に対応する出力信号をRLM、前記基準ガス濃度校正曲線の最高ガス濃度に対応する出力信号をRHM、前記基準温度よりも高い温度において前記最高濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRHH、前記基準温度よりも高い温度において前記最低濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRLH、前記基準温度よりも低い温度において前記最高濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRHL、前記基準温度よりも低い温度において前記最低濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRLLとすると、
    前記第1補正ステップにおいては、
    前記実温度Tが前記基準温度TM以上の場合
    (RLH−RLM)・(T−TM)/(TH−TM)の式によってオフセット値が算出され、
    前記実温度Tが前記基準温度TMより低い場合、
    (RLL−RLM)・(T−TM)/(TL−TM)の式によってオフセット値が算出されることを特徴とする請求項1に記載のガス濃度検出方法。
  3. 前記ガス検出部がガス濃度を測定できる最低測定温度をTL、前記ガス検出部がガス濃度を測定できる最高測定温度をTH、前記基準温度をTM、前記実温度をT、前記基準ガス濃度校正曲線の最低ガス濃度に対応する出力信号をRLM、前記基準ガス濃度校正曲線の最高ガス濃度に対応する出力信号をRHM、前記基準温度よりも高い温度において前記最高濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRHH、前記基準温度よりも高い温度において前記最低濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRLH、前記基準温度よりも低い温度において前記最高濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRHL、前記基準温度よりも低い温度において前記最低濃度のガスを測定した場合に前記センサから出力される出力信号をRLL、前記参照出力値をRcとすると、
    前記スパン値算出ステップにおいては、
    前記実温度Tが前記基準温度TM以上である場合、
    [(RHM−Rc)/[RHH−(RLH−RLM)−Rc]−1]・(T−TM)/(TH−TM)+1
    の式によって前記スパン値が算出され、
    前記実温度Tが前記基準温度TMより低い場合、
    [(RHM−Rc)/[RHL−(RLL−RLM)−Rc]−1]・(T−TM)/(TL−TM)+1
    の式によって前記スパン値が算出されることを特徴とする請求項1または2に記載のガス濃度検出方法。
  4. 前記参照出力値は、
    前記基準ガス濃度校正曲線上の1点であって、前記第1補正出力値との差が、前記ガス濃度センサの精度の半分以下になる点であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガス濃度検出方法。
  5. ガス濃度を検出するガス検出部と、所定の基準温度における前記ガス検出部の出力信号と、当該出力信号に対応するガス濃度との関係を示す基準ガス濃度校正曲線を使い、前記基準温度と異なる温度である実温度において前記ガス検出部によって検出されたガス濃度である実ガス濃度を算出する信号処理手段と、
    を備えるガス濃度センサであって、
    前記信号処理手段は、
    前記実温度において前記ガス検出部から出力された出力信号である実出力信号から一定のオフセット値を減算して第1補正出力値を算出する第1補正手段と、
    前記第1補正手段によって算出された前記第1補正出力値と、前記基準ガス濃度校正曲線上にあって、ガス濃度検出の精度に基づいて定められた参照出力値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段によって前記第1補正出力値が前記参照出力値より小さいと判断された場合、前記第1補正出力値をそのまま第2補正出力値とする第1の第2補正手段と、
    前記比較手段によって前記第1補正出力値が前記参照出力値以上であると判断された場合、前記第1補正出力値をさらに補正するスパン値を、前記実温度と前記参照出力値とを使って算出するスパン値算出手段と、
    前記スパン値算出手段によって算出されたスパン値を前記第1補正出力値に乗算して第2補正出力値を算出する第2の第2補正手段と、
    を備え、
    前記基準ガス濃度校正曲線上の前記第2補正出力値に対応するガス濃度を前記実ガス濃度とすることを特徴とするガス濃度センサ。
  6. 前記ガス検出部は、
    被測定ガスが導入される筒状のセルと、
    前記セルの内面に設けられた赤外線を放射する光源と、
    前記光源が設けられた内面と対向する内面に設けられ、前記光源から放射された赤外線を検出する赤外線センサと、
    前記赤外線センサの温度を前記実温度として測定する温度計と、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載のガス濃度センサ。
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