JP2011235160A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】普電(始動入賞口11)に設けた羽根部材(開閉部材11a,11b)および大入賞口12の開閉部材12bの開放パターンを通常と異ならせ、これによって遊技者にモード報知を行う。普電では、遊技状態が“隠れ確変”(見た目では確変状態なのか時短状態なのか分からなくする遊技状態)となっていることを報知し、大入賞口では、16R大当り(通常は15R大当りが主の大当り)となった場合に、報知を行う。
【選択図】 図1
Description
この特別図柄始動口に遊技球が入ると、CRT、カラー液晶表示装置等からなる特別図柄表示装置(特別変動表示装置)に特別識別情報(数字、記号、その他の図柄)が、例えば3列にて上から下に流れる如くに変動表示される。そして、一定時間後にその図柄が所定の順序(例えば、左側列→右側列→中央列の順)に停止し、予め定められた特別表示態様(例えば、「555」、「777」等)が揃うと、いわゆる大当り状態(特別遊技)となって遊技盤下部に設けられた大入賞口が一定時間または一定個数の遊技球が入賞するまで開放され、遊技者は一時に多数の賞球を得ることができる。
そして、開放時間延長モードなどの動作モードを報知するために普通電動役物に動作モード表示部を設け、この動作モード表示部で普通動作モードと開放時間延長モードとによって異なる表示態様を行うことで、開放時間延長モードにあることを遊技者が特別図柄始動口から視点を移動しなくても確認できるようにしたものもある(特許文献1参照)。
このようにゲーム性は多様化されてきており、上記特許文献1のように、単純に現在のモードを報知することのみではなく、モードに対応した報知、すなわちゲーム性としての報知を行うことが望まれてきている。
そこで本発明は、複数の遊技状態(モード)を有する遊技機において、モード報知をゲーム性に溶け込ませて報知することで、遊技者の興趣をより高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、を備え、
前記変動表示ゲームの停止結果が予め定めた特別結果となった場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、
当該遊技機において発生する複数の遊技モードには、
現在の確率状態を遊技者に推測可能であって、前記特別結果を導出する確率を通常確率に制御する低確率モードと、
現在の確率状態を遊技者に推測可能であって、前記特別結果を導出する確率を通常確率よりも高い高確率に制御する第1高確率モードと、
現在の確率状態を遊技者に推測困難であって、前記特別結果を導出する確率を通常確率よりも高い高確率に制御する第2高確率モードと、が含まれ、
前記複数のモード状態で遊技を実行制御可能なモード状態実行制御手段と、
前記始動入賞装置の変換部材の変換制御を実行可能な変換制御実行手段と、を備え、
前記変換制御実行手段は、
前記低確率モードに制御されている場合には、前記変換部材を第1の変換パターンで変換制御し、前記第1高確率モードおよび前記第2高確率モードに制御されている場合には、前記変換部材を第2の変換パターンで変換制御することを特徴とする。
(第1形態例)
まず、第1形態例を説明する。
A.遊技盤の前面構成
図1は本第1形態例のパチンコ機の遊技盤1の前面図である。
図1において、符号1は遊技盤であり、前面の略円形領域がガイドレール2で囲まれることにより遊技領域3が形成されている。
遊技盤1の前面には、図1に示すように、アウト球流入口4、センターケース10、普通電動役物(普電)としての始動入賞口11、変動入賞装置12、一般入賞口13〜16、普図表示器17(図2に示す)、普図記憶表示器(図示省略)、普図始動ゲート19、特図表示器20(図2に示す)、特図記憶表示器(図示省略)、多数の遊技釘(図示省略)などが設けられている。なお遊技釘は、遊技領域3の上部に飛入した遊技球がこれに当りながら流下するものであり、センターケース10等の取付部分を除いた遊技領域内に複数本植設されている。
またセンターケース10には、その凹室の底部に、遊技球が転動可能ないわゆる球見せ用のステージ部10bが形成されている。
ステージ部10bは、ここに流入した遊技球を転動させた後、所定の確率で始動入賞口11へ誘導する部分である。
なお、ステージ部10b上には、このようにワープ誘導部10cを経由した遊技球に限られず、例えば遊技釘に当って跳ねた遊技球が前面から直接入ってくる構成であってもよい。
また、変動入賞装置12は、後述する大当りになったことを条件として開放される大入賞口12aと、この大入賞口12aを開閉する開閉部材12bを有する装置である。
なお、始動入賞口11、変動入賞装置12の大入賞口12a、及び一般入賞口13〜16は、それぞれが本発明の入賞領域に相当し、このうち始動入賞口11と大入賞口12aは本発明の状態変換入賞領域に相当する。また、始動入賞口11は本発明の特定入賞領域に相当する。また、上記開閉部材11a,11bや開閉部材12bは、本発明の変換部材(少なくとも遊技球を受け入れ難い第1状態と遊技球を受け入れ易い第2状態とに変換可能な変換部材)に相当する。即ち、開閉部材11a,11bが図1に示す閉状態(第1状態)では、開閉部材11a,11b間の開度が小さいため始動入賞口11に遊技球が入賞する可能性は比較的低い。一方、開閉部材11a,11bの両方又は一方が図7に示すような開状態(第2状態)になると、開閉部材11a,11b間の開度が大きいため始動入賞口11に遊技球が入賞する可能性は比較的高くなる。また、開閉部材12bが図1に示す閉状態(第1状態)では、開閉部材12bの開度はこの場合ゼロで完全に閉じているため大入賞口12aに遊技球が入賞する可能性は無い。一方、開閉部材12bが図示省略した開状態(第2状態)になると、開閉部材12bが大きく前方に開くため大入賞口12aに遊技球が多量に入賞し易くなる。なおこの場合、開閉部材11a,11bが閉状態であっても始動入賞口11に遊技球が入賞する可能性は小さいが有る。しかし、開閉部材12bが閉じていると変動入賞装置12の大入賞口12aは完全に閉じられるので、大入賞口12aに遊技球が入賞する可能性は無くなる。
また、普図記憶表示器は、図示省略しているが、例えば普図表示器17の周囲4箇所に設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯数によって、普図始動ゲート19を遊技球が通過することにより発生した普図の始動記憶の数(この場合、上限数が4個)を表示するものである。
また、特図記憶表示器は、図示省略しているが、例えば特図表示器20の周囲4箇所に設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯数によって、始動入賞口11への入賞により発生した始動記憶の数(この場合、上限数が4個)を表示するものである。
次に、本例のパチンコ機の制御系統について、図2〜図3を参照して説明する。図2は制御系統全体のブロック図である。また図3は、始動入賞口11(普通電動役物)の開閉部材11a,11bの開放パターンを示す図である。
図2において、遊技制御装置100は、遊技の総括的制御(遊技進行の制御やそのための各被制御機器の直接的又は間接的な制御含む)を行う制御装置であり、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うマイクロプロセッサ101aと、制御用プログラムや固定データを記憶するROM101bと、マイクロプロセッサ101aの作業領域を提供するRAM101cと、入力インターフェース102と、出力インターフェース103と、外部通信端子104を含んで構成されている。
なお本例の場合、この遊技制御装置100が、本発明の遊技制御手段(ゲーム状態実行制御手段、変換制御実行手段、状態推測可能モード実行制御手段、状態推測困難モード実行制御手段、特定変換部材制御手段)や、特別遊技発生手段、乱数生成手段(第1乱数生成手段、第2乱数生成手段)、乱数抽出手段(抽出乱数切換手段)を構成する。
ここで、始動口SW51は、遊技領域33に設けられた特図の始動入賞口11に入賞した遊技球を1個ずつ検出するセンサである。なお後述する第4形態例(図6及び図7)では、特図の大当たり乱数を機械的に切換えるために、始動口SW51の検出部が左右に配置された始動口SW51aと始動口SW51bに分かれているが、この第1形態例では、始動口SW51はあくまで一つの検出部からなる。
また、入賞口SW52(入賞口センサ)は、遊技領域33に設けられた一般入賞口13〜16に対してそれぞれ設けられた入賞球検出用のセンサであり、一般入賞口がn個あるときには、それぞれに1個、全体としてn個設けられる。また、ゲートSW53は、前述した普図始動ゲート19を通過する遊技球を検出するセンサである。また、カウントSW54は、遊技領域33に設けられた特別変動入賞装置12の大入賞口12aに入賞した遊技球を1個ずつ検出するセンサである。
またガラス枠開放SW55は、パチンコ機前面のガラス枠(図示省略)が開放されていることを検出するセンサである。また内枠開放SW56は、前記ガラス枠が取り付けられたパチンコ機前面の内枠(図示省略)が開放されていることを検出するセンサである。また球切れSW57は、パチンコ機の上部裏側に設けられた上部タンク(図示省略)に貯留されている遊技球の量が残り少なくなると出力がオンするセンサである。また払出球検出SW58は、賞球又は貸球としてパチンコ機前面の上皿(図示省略)に排出される遊技球を検出するセンサである。
次いでVDP116は、RAM113の上記表示データを内部RAMに読み込み展開する。即ち、表示する特図や演出図柄やキャラクタのコードに対応して画像ROM117に格納されているキャラクタフォントデータを読み出し、表示位置データ等に従って表示すべき画像データ(背景画像含む)を生成して内部RAMの表示画像格納領域に格納する。
その後VDP116は、前記表示画像格納領域から画像データを読み出して表示装置6の表示駆動信号を形成する。これによって、表示装置6の画面上に所定の表示が行われる。
なお、演出制御装置110と表示装置6(或いは特図表示器20)は、本発明の特別変動表示手段を構成する。
次に、本形態例のパチンコ機で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。なお図8(b)は、ゲーム状態(モード)の変化を説明する図である。
まず、遊技開始当初の時点(或は遊技開始前の時点)では、客待ち状態(デモ中)となっており、客待ち画面の表示を指令する表示制御情報が遊技制御装置100から演出制御装置110に送信され、表示装置6の画面(表示部7)には客待ち画面(動画又は静止画)が表示される。なお遊技開始当初の時点では、一般的には、ゲーム状態は図8(b)に示す通常モード(通常遊技状態)となっている。この通常モードでは、特図が大当りとなる確率は通常の確率(後述する第1確変モードや第2確変モードよりも低い確率)となっている。
なお、上記通常モードでは、現在のゲーム状態(通常モードであること)が遊技者に推測可能に報知され、上記通常モードは、本発明における状態推測可能モードに相当する。この通常モードであることの報知は、例えば、表示装置6の画面7の背景色によって行われる。また通常モードは、遊技者へ付与する遊技価値が相対的に少ない第1推測可能モードに相当する。
また図8(b)の左側に示すように、通常モードにおいて、変動表示ゲームの停止表示態様が特別表示態様のうちの特定の態様(本例の場合、「7、7、7」のゾロ目)であれば、上記大当りになるとともに、大当り遊技後(後述する特賞期間後)に、ゲーム状態が通常モードから第1確変モード(状態推測可能モード)へ移行する。この第1確変モードでは、特図が大当りになる確率(以下、特図の大当り確率という)を高める制御が行われるとともに、確変報知状態になり、現在のゲーム状態(確変モードであって特図の大当り確率が高められていること)が遊技者に推測可能に報知される。この確変の報知は、例えば、表示装置6の画面7の背景色を、通常モードなどに対して異ならせることによって行われる。なお、第1確変モードは、通常モード(第1推測可能モード)よりも遊技者へ付与する遊技価値が多い第2推測可能モードに相当する。
なお図8(b)に示すように、第1確変モードにおいて特定の態様(「7、7、7」のゾロ目)で大当りになると、ゲーム状態は第1確変モードに維持される。また、第1確変モードにおいて特定の態様以外で大当りになると、ゲーム状態はチャンスモードに移行する。また、チャンスモードにおいて特定の態様(「7、7、7」のゾロ目)で大当りになると、ゲーム状態は第1確変モードに移行する。また、チャンスモードにおいて特定の態様以外で大当りになると、ゲーム状態はチャンスモードに維持される。また、チャンスモードにおいて、特図の変動回数が100回になると、ゲーム状態は通常モードに移行する。即ち、チャンスモードは、特図の変動回数が100回までに制限されている。ちなみに本例の場合、第1確変モードには、そのような特図変動回数による制限はない。
また上記大当りは、通常は15R大当りが主の大当りであるが、プレミアとして16R大当りを発生させる。本例では、この特図の大当りが15R大当りか16R大当りかは、基本的に遊技者に分からない構成(即ち、大当りの16ラウンド目が実行されて始めて遊技者が16R大当りであったことが分かる構成)となっている。また、いわゆる突確(出玉の少ない大当りを経由して大当り確率が変化する突然確変)として、2R大当りがある。
即ち、変動表示ゲームが大当りで終了すれば大当り状態に移行し、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶がなければ客待ち状態に戻り、大当りが終了して始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、大当りが終了して始動記憶がなければ客待ち状態に戻る流れとなっている。
この普図当りになると、始動入賞口11の一対の開閉部材11a,11bが逆ハの字に開いた開状態に、後述する開放時間だけ一時的に保持される遊技が行われる。これにより、始動入賞口11に遊技球が入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が増えて大当りになる可能性が増す。
また、上記普図の変動表示ゲーム中に、普図始動ゲート19にさらに遊技球が入賞したときには、普図記憶表示器で普図始動記憶表示が実行されてこの場合4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの終了後に、その記憶に基づいて上記普図の変動表示ゲームが繰り返される。
次に、本形態例のパチンコ機において、遊技制御装置100によって行われる普通電動役物(始動入賞口11)の開放制御(開閉部材11a,11bの開閉動作の制御)について、図3により説明する。
なお図3(a)は、普通電動役物の変換パターン(即ち、変換部材である開閉部材11a,11bの開放パターン)の第1例(普通電動役物開放パターンA)を説明する図である。また図3(b)は、普通電動役物の変換パターンの第2例(普通電動役物開放パターンB)を説明する図である。
図3(a)の第1例では、普図の当り判定値(普図当りとなる普図の乱数値)が3になる確率(即ち、普図の図柄が例えば3になって普図当りとなる確率)は、何れのモードにおいても1/2に設定されている。ところが、普図の当り判定値(普図当りとなる普図の乱数値)が7になる確率(即ち、普図の図柄が例えば7になって普図当りとなる確率)は、通常モードと時短モードで1/100と低くなっているが、第1確変モードと第2確変モードでは1/10と高くなっている。そして、開放時間(開閉部材11a,11bを開状態に保持する時間)については、普図の当り判定値が3になって普図当りとなった場合には、通常モードで0.5秒、第1確変モードと第2確変モードと時短モードで3秒となっている。また上記開放時間は、普図の当り判定値が7になって普図当りとなった場合には、通常モードで2秒、第1確変モードと第2確変モードと時短モードで7秒となっている。即ち、通常モードでの上記開放時間が0.5秒又は2秒と短いのに対して、第1確変モードと第2確変モードと時短モードでは上記解放時間が3秒又は7秒とされ、いわゆる普通電動役物のサポートが第1確変モードと第2確変モードと時短モードで実行される構成となっている。
なお普通電動役物開放パターンAでは、ゲーム状態が確変モード(第1確変モード及び第2確変モード)になった場合は、当り判定値7が選択される確率が通常モードや時短モードよりも高くなっている(1/100→1/10)。これにより、確変モードでは開閉部材11a,11bの開放時間が7秒となることが多々発生する。したがって、チャンスモードにおいても、遊技者は開閉部材11a,11bの開放パターンにより現在のゲーム状態が確変モードか否かを推測することが可能となる。
本例では、第2確変モード(第2推測困難モード)が実行されている場合に、開閉部材11a,11b(変換部材)を第2変換パターン(3秒又は7秒開放で7秒が選択される確率が1/10)で変換制御するので、他のモード(通常モード)と異なる変換パターンでモード報知を行うことができ、遊技者に第2確変モード(第2推測困難モード)が実行されていることを確実に報知することができる。
なお、確変中など普電(始動入賞口11)のサポートが行われている場合は、この普電への遊技球の入賞を気にして表示画面7の演出をそっちのけで普電を注視している遊技者が中には存在する。本例であると、チャンスモード中の隠れ確変(第2確変モード)であっても、このように普電を注視している遊技者に、開閉部材11a,11bの開放パターンによってその遊技状態(特に確変であるか否か)をコッソリと報知することが可能であり、ゲーム性を広げることができる。
次に、第2形態例を説明する。
この第2形態例は、16R大当りになった場合に、大入賞口12aの開放パターンを通常(即ち、各大当りラウンドにおいて遊技球が規定個数入賞するか規定時間に到達するまで大入賞口12a開放状態を継続するもの)とは異ならせることによって、16R大当りであることを遊技者が推測可能とする点に特徴を有するものであり、他の構成は第1形態例と同じである。
以下この第2形態例の特徴について、図4によって説明する。図4は、遊技制御装置100の制御における特図の大当りに関連するフラグや信号のオンオフ状態、さらに大入賞口ソレノイド72(大入賞口SOL)のオンオフ状態の変化を示すタイミングチャートである。
図4において、2R大当りフラグは突確となる2R大当りの特賞期間中にオンとなるフラグであり、15R大当りフラグは15R大当りの特賞期間中にオンとなるフラグであり、16R大当りフラグは16R大当りの特賞期間中にオンとなるフラグである。また、ファンファーレ信号はファンファーレ期間中にオンとなる信号であり、インターバル信号はインターバル期間中にオンとなる信号である。なお大入賞口ソレノイド72は、いずれかの大当りフラグがオンとなっており、かつ、ファンファーレ信号及びインターバル信号がオフになっているときに、オンとなる。大入賞口ソレノイド72がオンになると、大入賞口12aが開放状態となる。
また、通常の15R大当り又は後述する特別大当り確定報知モードでの16R大当りになると、図4の中央に示すように、大入賞口12aが規定時間(例えば、30秒)だけ開放状態となる既述した動作(大当りラウンド)が15回又は16回繰り返されて大当りが終了となる。但し各ラウンドでは、遊技球の大入賞口12aへの入賞個数が規定個数(例えば、10個)に到達すると、インターバル信号或いは15R大当りフラグがオフ、又は16R大当りフラグがオフになって上記規定時間を経過していなくても大入賞口12aの開放は終了する。
そして、後述する特別大当り不確定報知モードでの16R大当りになると、図4の右側に示すような動作が実行される構成となっている。即ち、14ラウンドまでは15R大当りと同じ動作が行われるが、15ラウンド目の大入賞口12aの開放パターン(変換部材の変換パターン)が通常(15R大当りの場合)と異なるものとされている。これによって遊技者は、16R大当りになったことを推測できる。この場合具体的には、図4の右側に示すように、15ラウンドにおいてインターバル信号が短周期でオンオフされ大入賞口12aが短周期(例えば、2〜3秒)で開閉する動作が実行される。またこの場合の15ラウンドの終了条件は通常とは異なっており、この15ラウンドにおける大入賞口12aの開放回数が15回に到達するか、或いはこの15ラウンドの経過時間が規定時間(例えば、30秒)に到達すると、この15ラウンドが終了する構成となっている。
特別大当り確定報知モード(状態推測可能モード)は、16R大当りであることを例えば表示装置6の画面7における表示によって遊技者に確実に報知する。一方、特別大当り不確定報知モード(状態推測困難モード)は、前述したように15ラウンド目の大入賞口12aの開放パターンを変化させることによって、16R大当りであることを遊技者が推測可能としている。
なお、大当り中も大入賞口への遊技球の入賞を気にして大入賞口を注視する遊技者も存在する。本例であると、特別大当り不確定報知モードでの16R大当りであっても、このように大入賞口12aを注視している遊技者に、大入賞口12aの開放パターンによってその遊技状態(16R大当りであるか否か)をコッソリと報知することが可能であり、ゲーム性を広げることができる。
また、15ラウンドのみで開放パターンを変化させる(通常と異ならせる)のではなく、例えば各ラウンド毎に所定の確率で開放パターンを変化させるようにしてもよい。なおこの場合、何れかのラウンドで開放パターンを変化させたとき(即ち、遊技者に16R大当りであることを報知したとき)には、その後のラウンドでは開放パターンの変化を行わないようにしてもよい。
次に、第3形態例を説明する。
この第3形態例は、特図が1種類ではなく、特図1と特図2の2種類有り、変換部材の変換パターンに応じて特図1と特図2を制御的に切り換える点に特徴を有するものであり、他の構成は第1形態例と同じである。但し本例の場合、本特図の表示を表示装置6の画面7で行われる(後述する図8(a)参照)構成としたが、前述した特図表示器20(本特図の表示器)でも同様に本特図の表示が行われる構成となっている。
以下この第3形態例の特徴について、図5及び図8(a)を参照して説明する。図5は、特図の切り換えに関連する遊技制御装置100の制御における各フラグ等のオンオフ状態を説明するタイミングチャートである。図8(a)は、表示装置6の画面6における特図等の表示例を示す図である。
また始動口SW切換フラグは、始動口SW51が遊技球を検出したときに、特図1の始動記憶とするか、特図2の始動記憶とするかを切り換えるためのフラグである。即ち、遊技制御装置100における制御処理では、始動口SW切換フラグがオフになっているときに、始動口SW51が遊技球を検出してオンすると、特図1の始動記憶を1個増加させる。また、始動口SW切換フラグがオンになっているときに、始動口SW51が遊技球を検出してオンすると、特図2の始動記憶を1個増加させる構成となっている。
そして、始動口SW切換フラグは、図5(a)の場合、第2当りフラグと同時にオンする。このため図5(a)に示す場合には、開閉部材11a,11bが7秒間開状態となっているときに、始動入賞口11に入賞した遊技球が始動口SW51に検出されると、特図2用の第2乱数が抽出されて特図2の始動記憶が1個増加し、それ以外のときに遊技球が始動口SW51に検出されると、特図1用の第1乱数が抽出されて特図1の始動記憶が1個増加する。
ここで、前述した特図記憶表示器或いは始動記憶表示部200と、これを制御する遊技制御装置100の機能は、本発明の始動条件成立報知手段を構成する。
ここで、特図1と特図2は、何れか一方のみが変動表示され、一方が変動している場合は、他方は停止している。また、演出用特図表示部230の図柄は、特図1と特図2の何れか一方(変動している方)と対応して変動する。例えば特図1が変動中であれば、特図1と対応して特図1の変動表示結果を導出する。例えば図8(a)では、特図1が変動している状態(或いは変動終了直後の状態)であり、演出用特図表示部230の図柄が特図1(特図1表示部210に表示された図柄)に対応した図柄「777」になっている状態を例示している。
また、始動記憶表示部200と同様の表示部を二つ設けて、始動記憶は特図1と特図2のそれぞれについて4個まで記憶可能としてもよい。また、特図1と特図2の始動記憶の違いは、上述したように始動記憶表示部の色の違いで表してもよいが、始動記憶表示部の形状の違いで報知するようにしてもよい。例えば、始動記憶表示部を構成する始動記憶マーク表示の形状を、特図1は円形、特図2は四角形といったように、形状を異ならせてもよい。
なお、図5(a)に示す制御に代えて、図5(b)に示す制御を行ってもよい。図5(b)の場合には、7秒開放における途中の1秒間だけ、始動口SW切換フラグがオンとなり、この1秒間に始動入賞口11に入賞した遊技球が始動口SW51に検出されたときに、特図2用の第2乱数が抽出されて特図2の始動記憶が1個増加する。図5(a)に示す制御の場合、特図2の報知が頻繁に行われることになる。これに対して、図5(b)に示す制御の場合には、普電が7秒開放しているうちの1秒のみ特図2の入賞としているため、遊技者が行うモード推測を、普電の開放パターンの変化によるものに重点を置きつつ、特図2の入賞報知によっても行うことができるようになる。したがって、普電の開放パターンの変化により、遊技者へのモード示唆をこっそり行えるとともに、特図2の入賞報知により間接的にモード示唆を行うことができる。
次に、第4形態例を説明する。
この第4形態例は、特図が1種類ではなく、第3形態例と同様に特図1と特図2の2種類有り、始動入賞口11の開閉部材11a,11bが左右独立に開閉動作する構造であって、変換部材の変換パターンに応じて特図1と特図2を構造的に切り換える点に特徴を有するものであり、他の構成は第1形態例や第3形態例と同じである。
以下この第4形態例の特徴について、図6及び図7によって説明する。図6は、始動入賞口11及びその開閉部材11a,11bの駆動系を示す図であり、図6(a)は平面図、図6(b)は図6(a)におけるA−A断面図(側断面図)である。また図7は、始動入賞口11の開閉部材11a,11b等の動作を説明する図であり、図7(a)は左側の開閉部材11aのみが開いた状態を示し、図7(b)は右側の開閉部材11bのみが開いた状態を示す。
ここで、始動口SW51aと始動口SW51bは、図2における始動口SW51(本発明の検出部)を構成する。始動口SW51aと始動口SW51bは、それぞれ遊技球の通過口51c,51dを有し、この通過口51c,51dを通過する遊技球を検出する。即ち本例では、始動口SW51として、左側の始動口SW51aと右側の始動口SW51bの二つが設けられている。そしてこの場合、左側の始動口SW51aは特図1用の始動口センサ(本発明の第1乱数抽出部)となっており、遊技球がその通過口51cを通過して始動口SW51aが遊技球を検出すると、特図1用の第1乱数が抽出されて特図1の始動記憶が1個増加する。一方、右側始動口SW51bは特図2用の始動口センサ(本発明の第2乱数抽出部)となっており、遊技球がその通過口51dを通過して始動口SW51bが遊技球を検出すると、特図2用の第2乱数が抽出されて特図2の始動記憶が1個増加する。
まず左側の開閉部材11aの駆動系は、図6にしめすように、始動口SW51aの奥側上方に配置された左側の普電ソレノイド71aと、流路切換部材24や球流下路23の左側に沿って配置された左クランク部材31(本発明の伝達部)と、開閉部材11aの後面から裏側に突出した駆動用突起32とよりなる。
普電ソレノイド71aは、前方に突出する出力軸33と、この出力軸33を前進位置に向かって付勢する付勢部材34とを有し、内部のコイルに電流が流れて励磁されると、出力軸33を付勢部材34の付勢力に抗して後退位置に後退させる。
左クランク部材31は、図6(b)に示す水平軸31aを中心に揺動可能となっており、後端において出力軸33に連結され、出力軸33が後退位置に動くと前端側が上方に動く方向に揺動する構成となっている。
そして図6(b)に示すように、駆動用突起32は、左クランク部材31の前端に形成された係合凹部31bに係合しており、左クランク部材31の動作に連動して開閉部材11aを動かす構成となっている。
なお、左クランク部材31の下面側には、下方に延びる変換部31cが一体に設けられており、この変換部31cは、図7の右側に示すように、切換可動部材26の左端に係合している。これにより、普電ソレノイド71aがオン状態になって左クランク部材31の先端側が上方に上昇して開閉部材11aが開状態となるときには、図7(a)の右下に示すように、切換可動部材26の左端が変換部31cによって上に引き上げられ、切換可動部材26は右方傾斜状態となる。
普電ソレノイド71bは、前方に突出する出力軸43と、この出力軸43を前進位置に向かって付勢する付勢部材44とを有し、内部のコイルに電流が流れて励磁されると、出力軸43を付勢部材44の付勢力に抗して後退位置に後退させる。
右クランク部材41は、図示省略した水平軸を中心に揺動可能となっており、後端において出力軸43に連結され、出力軸43が後退位置に動くと前端側が上方に動く方向に揺動する構成となっている。
そして、開閉部材11bの駆動用突起は、右クランク部材41の前端に形成された係合凹部(図示省略)に係合しており、右クランク部材41の動作に連動して開閉部材11bを動かす構成となっている。
なお、右クランク部材41には、前述した変換部31cに相当する構成は無い。また、普電ソレノイド71aと普電ソレノイド71bは、図2の普電ソレノイド(普電SOL)71に相当する。即ち本例の場合、普電ソレノイド71(本発明の駆動源)として、普電ソレノイド71aと普電ソレノイド71bの二つのソレノイドが設けられている。
遊技制御装置100は、この場合、既述したように始動口SW51aが遊技球を検出すると第1乱数を抽出して特図1の始動記憶を1個増加させ、始動口SW51bが遊技球を検出すると第2乱数を抽出して特図2の始動記憶を1個増加させる。そして第2確変モード(第2推測困難モード)において、図5(a)に示すように開閉部材11a,11bの3秒開放と7秒開放を行うが、3秒開放の場合には右側の普電ソレノイド71bのみをオン状態とし、7秒開放の場合には左側の普電ソレノイド71aのみをオン状態とする。
次に、右側の普電ソレノイド71bのみがオン状態とされた場合(遊技制御装置100が開閉部材11bの3秒開放を行う場合)には、図7(b)の左側に示すように開閉部材11bのみが開いて、流路切換部材24の切換可動部材26は図7(b)の右側に示すように左方傾斜状態にある。このため、この右側のソレノイドのみがオン状態とされる場合(右側の開閉部材11bのみが3秒開放される場合)には、図7(b)の右下に示すように、始動入賞口11(流入口22)に流入し球流下路23を流下した遊技球Kは、やはり、切換可動部材26上を左方に流れて左側の始動口SW51aで検出され、特図1の始動入賞となる(第1乱数が抽出される)。
また、左側の普電ソレノイド71aのみがオン状態とされた場合(遊技制御装置100が開閉部材11aの7秒開放を行う場合)には、図7(a)の左側に示すように開閉部材11aのみが開いて、流路切換部材24の切換可動部材26は図7(a)の右下に示すように右方傾斜状態にある。このため、この左側のソレノイドのみがオン状態とされる場合(左側の開閉部材11aのみが7秒開放される場合)には、図7(a)の右下に示すように、始動入賞口11(流入口22)に流入し球流下路23を流下した遊技球Kは、切換可動部材26上を右方に流れて右側の始動口SW51bの通過口51dを通過して検出され、特図2の始動入賞となる(第2乱数が抽出される)。
また本例では、普電の7秒開放時には、左側の開閉部材11aのみを開状態とするため、第2確変モード(第2推測困難モード)中の出球率を適正値とすることができ、遊技者にモード報知をしつつ、遊技店の利益のバランスも調整できる。なお、前述の第1〜第3形態例では開閉部材11a,11bを両方同時に開状態とする構成であり、例えば前述の第3形態例における7秒開放においても、開閉部材11a,11bの両方が7秒間開状態とされるので、第2確変モード中に開放時間7秒を主流に設定すると、出球が増えすぎてしまう恐れがある。しかし、本例のように開閉部材11a,11bの何れか一方のみを開状態とする構成であれば、上記7秒開放の場合の出球も適正範囲とすることが可能となる。
例えば、上記第4形態例のように開閉部材11a,11bを片方ずつ開放させる態様においては、発射の強弱に応じて開放する開閉部材を決定してもよい。具体的な手法は、例えば操作レバー(発射レバー)の軸部に対してボリューム抵抗(ボリュームスイッチ)を取り付け、このボリューム抵抗によって操作レバーの強弱を検出する。そして、発射が「強」と検出された場合は、右側の開閉部材11bのみを開放し、発射が「弱」と検出された場合は、左側の開閉部材11aのみを開放するようにする。なおこの場合は、センターケースの形状を左右対称的にし、遊技領域の左側および右側のどちらからでも遊技球が普電(始動入賞口11)へ到達可能に構成するとより効果的である。このような態様であると、普電の開閉部材の開放パターンに多様な変化を与えることができるとともに、単純にゲーム状態の報知を行うのみでなく遊技状況に対応した開閉パターンにすることができるという効果が得られる。なお、パチンコ機の一般的な発射装置は、発射レバーの軸部の回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させる構成となっているため、上述したようなボリューム抵抗によって発射強度の強弱が判定できる。そして、発射強度が強であれば遊技球は通常遊技領域の右側に流下し、始動入賞口に右側から流入する可能性が高く、発射強度が弱であれば遊技球は通常遊技領域の左側に流下し、始動入賞口に左側から流入する可能性が高い。このため、上述したように発射の強弱と開放する開閉部材を対応させれば、遊技球が流下する側の開放部材を開放させることになり、遊技状況に対応した開閉パターンとなる。
3 遊技領域
10 センターケース
11 始動入賞口(状態変換入賞領域、特定入賞領域)
11a,11b 開閉部材(変換部材)
12 変動入賞装置
12a 大入賞口(状態変換入賞領域)
12b 開閉部材(変換部材)
13〜16 一般入賞口(入賞領域)
17 普図表示器(特定変動表示手段)
23 球流下路
24 流路切換部材(流路切換部)
31 左クランク部材(伝達部)
41 右クランク部材
51 始動口SW(検出部)
51a 始動口SW(第1乱数抽出部)
51b 始動口SW(第2乱数抽出部)
71,71a,71b 普電ソレノイド(駆動源)
100 遊技制御装置(遊技制御手段)
200 始動記憶表示部(始動条件成立報知手段)
Claims (1)
- 開状態に変換される変換部材を配設し、該変換部材によって始動入賞口への遊技球の入賞を補助する始動入賞装置と、
前記始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な変動表示装置と、を備え、
前記変動表示ゲームの停止結果が予め定めた特別結果となった場合に、遊技者に遊技価値を付与可能な遊技機において、
当該遊技機において発生する複数の遊技モードには、
現在の確率状態を遊技者に推測可能であって、前記特別結果を導出する確率を通常確率に制御する低確率モードと、
現在の確率状態を遊技者に推測可能であって、前記特別結果を導出する確率を通常確率よりも高い高確率に制御する第1高確率モードと、
現在の確率状態を遊技者に推測困難であって、前記特別結果を導出する確率を通常確率よりも高い高確率に制御する第2高確率モードと、が含まれ、
前記複数のモード状態で遊技を実行制御可能なモード状態実行制御手段と、
前記始動入賞装置の変換部材の変換制御を実行可能な変換制御実行手段と、を備え、
前記変換制御実行手段は、
前記低確率モードに制御されている場合には、前記変換部材を第1の変換パターンで変換制御し、前記第1高確率モードおよび前記第2高確率モードに制御されている場合には、前記変換部材を第2の変換パターンで変換制御することを特徴とする遊技機。
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