JP5080168B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機等の弾球遊技機に関し、特にこれら弾球遊技機の特別遊技(以下、大当たり遊技と記載する場合あり)時の動作態様制御に関する発明である。
従来、弾球遊技機、特にパチンコ遊技機では、始動口への入球とともに乱数抽選を行い、この抽選の結果が大当たりとなった時に、多くの賞球が得られる特別遊技状態に移行するものがある。このタイプのパチンコ遊技機は、液晶表示装置等の様々な表示が可能な表示装置を備え、前記抽選結果に関する演出を、これらの表示装置にて行う事で、遊技者の興趣を高めるようになっている。特に、前述の特別遊技中には、始動口とは別に盤面に設けられた大当たり用入賞口(以下、大入賞口と称する)を所定回数開閉するとともに、前述の表示装置にて所定の演出、例えば祝福演出等を行う構成となっている。この大当たり用入賞口に遊技球を入球させることで、遊技者は賞球を得ることができる。
また、この大当たりを契機として、特別遊技終了後に、遊技機の状態を遊技者に有利な特定の遊技状態に所定の確率で移行させるものが主流となりつつある。この特定の遊技状態とは、前述の乱数抽選において、大当たりに割り振られる乱数領域を変える事で、抽選の結果が大当たりとなる確率を上昇させる確率変動状態(以下、確変と称する)や、始動口に設けられる可動部材の状態を所定の状態に変えることで、始動口へ遊技球が流入し易い状態とし、弾発された遊技球あたりの抽選が行われる確率を向上させる時短状態(以下、時短と称する)、あるいは確変・時短の同時生起状態等が挙げられる。
上記の如き遊技機に関して、下記特許文献1には、特別遊技後、確変状態に移行する確変大当たりの当選時に、大当たり遊技時の大入賞口の開放を、多くの賞球が得られる通常の開放遊技ではなく、賞球のほとんど望めない短期の制限開放遊技とし、特別遊技の当初に、特別遊技当選報知演出を行わず、例えば液晶表示器で遊技者の目を惹く特別演出を実行している間に、大入賞口を少ない入賞に止まる態様(例えば2秒間のインターバルを挟んで、0.2秒間2回開放する)で開放させ、大当たり遊技を早期に終わらせる。この後、確変遊技への突入を報知して確変遊技に移行させる(いわゆる当業界でいうところの突然確変機能を持つ)パチンコ遊技機が開示されている。
また、本件出願人は、先に特許文献2として、特別遊技後、大入賞口を少ない入賞態様で開閉するとともに確変や時短などの特典遊技に突入させる制限開放態様大当たりを含む遊技機であって、更に小当たり抽選手段を含み、この小当たり時に前記制限開放態様大当たりと同様の開放態様で大入賞口を開閉し同時に、前述の液晶表示装置にて同様の演出表示を行う事で、恰も小当たりを契機に特典遊技に突入したように遊技者に錯覚させる技術を提案している。
特開2005−270314号公報 特開2007−038032号公報
しかしながら、上記特許文献1のパチンコ遊技機は、突然に確変状態に突入する事で一旦は遊技者に意外感を与える効果はあっても、複数回遊技しているうちにおきまりの遊技性になってしまい、遊技者の期待感を煽る点では効果が薄くなってしまう虞があった。
また、上記特許文献2のパチンコ遊技機においても、小当たりの抽選は常に一定確率で行われ、確変大当たりあるいは時短大当たりに当選する確率も一定である為、遊技者の特典遊技に対する期待感を高めるのに十分なものではなかった。
本発明では、上記のような制限開放態様の各種大当たりを充分に活用し、遊技者にとって、これらの制限開放態様の大当たりに関し、特定の遊技状態への移行の期待感を高めて、興趣を向上させることのできる弾球遊技機を提供する事を目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の構成は以下の構成とする。
請求項1にかかる発明は、
遊技領域に遊技球の入球が不可能な状態を含む困難な第1状態から入球が容易な第2状態に変化可能な可変入賞装置を有し、
遊技球が前記遊技領域の特定の領域を通過することを条件に乱数抽選を行う抽選手段と、
前記抽選結果に基づいて特別遊技を行う特別遊技実行手段と、
前記特別遊技中に前記可変入賞装置の前記第1状態と前記第2状態との変換を制御する入賞装置変移制御手段と、
を具備する弾球遊技機であって、
前記特別遊技実行手段は、前記第1状態と前記第2状態との変換を出玉が期待できる状態で実行する通常態様特別遊技と、出玉が殆ど期待できない状態で実行するが、終了後に特典遊技に移行する特典付き制限態様特別遊技と、を実行可能であり、
更に前記特典付き制限態様特別遊技には、前記第1状態と第2状態との変換態様が異なる複数の特典付き制限態様特別遊技を含み、
更に、前記抽選手段は、前記複数の各特典付き制限態様特別遊技と同態様で第1状態と第2状態とに前記可変入賞装置を変化させるように前記入賞装置変移手段を制御するが、終了後には特典遊技に移行しない複数の特定賞を抽選する機能を有し、
前記特定賞は、前記複数の変換態様において、少なくとも二つの変換態様の特定賞について前記抽選手段における当選確率が相違する
ものとする。
ここでの可変入賞装置とは、例えば当業界でいうところの特別電動役物に係る大入賞口である。特典遊技とは、例えば抽選確率を変動させる確率変動遊技、あるいは普通電動役物の状態変化によって特定の領域、例えば始動口への入球効率を変動させる時短遊技など、賞球に関して遊技者に有利な状態を言う。弾球遊技機とは、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機等、遊技球の弾発によって遊技を行うものを広く含む概念である。特定賞とは、抽選手段が行う抽選により一定の確率で当選するものであり、この特定賞によって行われる第1状態と第2状態との変換は、特別遊技として行われるものであってもよく、特別遊技として行われるものでなくても良い。
前記特定賞には、条件装置の作動中とならないが、前記可変入賞装置を第1状態から第2状態に変化可能な小当たりを含む
条件装置とは、当業界でいうところのものであり、特別遊技状態では作動中となる、いわゆる大当たりの発生中を示すものである。
前記特別遊技は、前記第1状態と前記第2状態との変換を所定の態様で行うラウンドを複数回繰り返すものであり、
前記特別遊技実行手段は、前記通常態様特別遊技として、少なくとも1つのラウンドが前記制限態様特別遊技と同様の態様で行う特殊態様ラウンドであるものを実行可能であるものとする。
前記通常態様特別遊技には、ラウンド数X(ただし、XはX≧2を満たす整数)の第1通常態様特別遊技と、
ラウンド数Y(ただし、YはY≧X+1を満たす整数)の第2通常態様特別遊技と、
を含み、
前記特別遊技実行手段は、第2通常態様特別遊技のX+1ラウンド目として特殊態様ラウンドを実行するものとする。
請求項にかかる発明は、請求項記載の弾球遊技機において、前記抽選手段の抽選に基づいて演出を行う演出表示装置と、
該演出表示装置における演出を制御する演出制御手段を備えるとともに、
該演出制御手段は、前記第2通常態様特別遊技において、Xラウンドまではラウンド進行示唆演出を行い、X+1ラウンドにおいてはラウンド進行中間態様演出を行うものとする。
ラウンド進行示唆演出とは、特別遊技が次のラウンドに順次進んでいる事を示す演出であり、数字やキャラクタによる変化表示を含むものである。ラウンド進行中間態様演出とは、順次進んでいくラウンド進行示唆演出に対して、ラウンドが進む途中を示唆する演出であり、キャラクタの対決演出や数字の変更中演出を含むものである。
請求項にかかる発明は、請求項記載の弾球遊技機において、前記演出制御手段は、前記第1通常態様特別遊技に連続して前記制限態様特別遊技あるいは特定賞に当選した場合には、前記制限態様特別遊技及び特定賞に対応する前記変換を実行中に、前記ラウンド進行中間態様と同様の演出を行うように制御するものとする。
請求項1の発明によれば、多数の賞球を期待できる通常態様の特別遊技に比べて、あまり賞球が期待できないが、特別遊技終了後に確変や時短などの特典遊技状態に移行する制限態様の特別遊技に関し、複数態様の第1状態と第2状態の変換パターンの制限態様の特別遊技を有し、これと同様の開放態様を有する特典状態を発生させない特定賞を、変換パターンによって異ならせて設けた。この事により、変換パターンを見て特典遊技状態への移行を推測する新たな遊技性を持たせることができる。この為、比較的賞球が少ない制限態様の特別遊技に関し、興趣を高める事ができる。
特定賞として条件装置を作動させない小当たりを利用する事ができる。小当たりを利用する事により、条件装置の作動は直接出玉に関係するところである事から、遊技機の出玉率に大きく影響することなく、容易に設計することができる。しかも、小当たりは、特別遊技を行う大当たりの確率を上昇した状態(確率変動状態)へ移行した場合にも、当選確率は変化しない事から、確率変動状態では見かけ上の発生頻度が少なくなり、このことにより遊技のめりはりを付けることができ、興趣を高めることができる。
通常態様の特別遊技を実行中の特定のラウンドにおいて、制限態様の特別遊技と同様のパターンで可変入賞装置の変換を行うことにより、突然、制限態様の特別遊技に突入したかのような錯覚を与えるとともに、続いて後のラウンドが行われる事により、遊技者に意外感を与える事ができ、興趣を高めることができる。
ラウンド数としてX、Yの二種類を少なくとも有し、ラウンド数YのX+1ラウンド目に特殊態様のラウンドを行う事で、ラウンド数Xの特別遊技に続いて制限態様の特別遊技に突入したかのような錯覚を与える事ができ、興趣を高めることができる。
請求項の発明によれば、特殊態様で行うラウンド中はラウンド更新を示唆する表示を行わない事により、賞球が殆ど得られない態様で行われるラウンドにおいて、出玉を損じた印象を遊技者に与えないという効果がある。
請求項の発明によれば、ラウンド数Xの特別遊技に続いて制限態様の特別遊技に突入した場合に、特殊態様ラウンドと同様の演出を行う事で、ラウンド数Yの特別遊技が行われる期待感を遊技者に抱かせることができ、興趣を高めることができる。
図1はこの発明の実施形態におけるパチンコ遊技機1の外観構成を示す正面図である。パチンコ遊技機1は、ベース枠2に開閉自在に取り付けられた正面扉3を有している。正面扉3には、その上部を開口する略円形の窓4が形成されている。窓4には、例えばガラス板などの透明板が嵌め込まれており、この透明板を介して、その奥側に設けられた遊技盤5を視認できる。
正面扉3の下部には、遊技媒体である遊技球を貯留するための球受容器(球受け皿)6が配置されている。球受容器6に貯留された遊技球は、パチンコ遊技機1の内部に設けられた発射装置(図示せず)に1球ずつ供給される。球受容器6の右側にはハンドル7が設けられており、遊技者がこのハンドル7を握って、軸線回りに回転させることにより、発射装置から遊技盤5に向かって遊技球が所定間隔毎に1球ずつ発射される。
遊技盤5の下部には操作手段として作動する押しボタン8,9,10が配置されている。押しボタン8,9,10は、大当たり遊技中に、例えば後述する液晶表示部14で表示される演出に遊技者自らがいずれかを操作することにより、例えば続きの演出を選択する等に使用される。また、遊技機前面において遊技盤5の下部に位置する領域の左右には、効果音を発生するためのスピーカ11,12が設けられている。
図2は、図1に示した遊技盤5の構成を示す正面図である。遊技盤5の周縁には、発射装置から発射された遊技球を遊技盤5の左側上部に導くための略円弧状のガイドレール13が配置されている。遊技盤5には、図示しないが多数本の障害釘が植設されており、ガイドレール13に沿って遊技盤5の左側上部から上方に放たれた遊技球は、遊技盤5の盤面に沿って多数本の障害釘に衝突しつつ、間を通って下方へと落下していく。
遊技盤5のほぼ中央には、可変表示装置の一例の液晶表示部14が配置されている。液晶表示部14は、リーチ演出を含む図柄変動を表示する(図2では、図柄を省略している)。図柄には、1,2,3…などの数字を使用するが、アルファベットなどの文字やキャラクタ絵柄などを使用することができる。なお、液晶表示部14に代えて、ブラウン管や回転リールなどの可変表示装置を用いてもよい。
液晶表示部14の下方には、遊技球が入球可能で、入球により特別図柄抽選(大当たり抽選)の契機となる始動入賞口18および役物始動口19が配置されている。役物始動口19は、電動チューリップ(いわゆる、電チュー)20からなる。通常時は、役物始動口19が閉状態となっていて遊技球が進入し難くなっている。すなわち、通常時には、電動チューリップ20の羽根201、202が互いに近接して窄められ、羽根201、202の先端が始動入賞口18との間に入球が難しい所定の隙間をあけて近接した状態になっている。液晶表示部14の左隣には入球により普通図柄抽選の契機となる特定領域である普通図柄始動ゲート21が設けられている。
始動入賞口18または役物始動口19に遊技球が入ると、予め定める個数の賞球(遊技球)が遊技者に付与されるとともに、遊技者が特別遊技(以下、大当たり遊技と記載するときあり)を実行できるか否かを決定するための大当たり抽選及び大当たり遊技の内容を決定する特別図柄抽選が行われる。大当たり抽選の抽選結果は、特別図柄表示部24の図柄で表示される。当該図柄で示される抽選結果により、後述する大当たり遊技における大入賞口の開放態様が決定する。
液晶表示部14には3つの演出図柄がスクロールされるように表示される。液晶表示部14の表示は、始動入賞口18または役物始動口19に遊技球が入るのに応答して変動を開始し、背景画像の変化やキャラクタの登場や演出図柄の変動等が表示され、所定時間が経過した後、スクロールしている3つの演出図柄が順に停止されていく。大当たりの抽選結果は、遊技者に分かりやすいように3つの図柄の表示が停止したときに、液晶表示部14に表示される図柄の組合せによっても表示される。
役物始動口19の下方には、例えば左右に長い長方形状に形成され、複数個の遊技球が同時に入球可能な特別入賞口(以下、大入賞口と記載するときあり)22が配置されている。この特別入賞口22に関連して、特別入賞口22に遊技球を案内する開状態および特別入賞口22に遊技球が入るのを阻止する閉状態に開閉可能な開閉板23が設けられている。すなわち、開閉板23は、遊技盤5の盤面に沿った状態で特別入賞口22を閉塞して、特別入賞口22に遊技球が入るのを阻止することができ、また、この状態から、特別入賞口22の下端縁に沿って配置された回動軸(図示せず)を中心に手前側に倒伏することにより、特別入賞口22を開放して、特別入賞口22上に落下してくる遊技球を特別入賞口22内に導き入れることができる。後に詳述するが、本発明のパチンコ遊技機は大当たりラウンドの当該開閉板23の動作態様に複数種類を有している。この開閉板23の駆動は、開閉板23にリンク機構等を介して接続されたモータやソレノイド等の駆動源によって行われ、種々の開閉態様で動作可能となっている。
特別入賞口22への遊技球の入球に対しては、予め定める個数の賞球が、図示しない賞球払出装置により賞球として、図1に示した球受容器6に払い出される。大当たり遊技に突入すると、開閉板23が開状態となり、容易に遊技球が特別入賞口22に入るので、遊技者は多数個の賞球を獲得することができる。
液晶表示部14の左側には、遊技球の流れに影響を与えるための風車27が配置されている。また、遊技盤5の下部には、遊技球の入球に対して賞球が付与される普通入賞口28が、左側に2つ、右側に1つ(計3つ)配置されている。始動入賞口18、役物始動口19、特別入賞口22および普通入賞口28に入らなかった遊技球(アウト球)は、遊技盤5の下部に形成されたアウト球回収口29から盤面外に排出される。
さらに、液晶表示部14の上部には、装飾効果を演出するための演出ランプLが設けられており、その他にパチンコ遊技機1における遊技の雰囲気を盛り上げるためのランプなどの図示しない発光部が液晶表示部14の上部に配置されている。
液晶表示部14の右下側には特別図柄表示部24と、普通図柄表示部25と、特別図柄用保留表示部26と、普通図柄保留表示部27とが設けられている。特別図柄表示部24は7セグメント表示器が用いられており、始動入賞ごとの特別図柄抽選結果を示すセグメント表示を行う。普通図柄表示部25は、例えば赤色と緑色の発光ダイオードが用いられており、普通図柄始動ゲート21を遊技球が通過時に抽選が行われ、当該抽選に当選したときは、所定時間変動した後に、赤色発光ダイオードが点灯し、電動チューリップ20の羽根201、202が所定の時間および回数開く。一方、外れのときは緑色発光ダイオードが点灯する。特別図柄保留表示部26、普通図柄保留表示部27は、それぞれ7セグメント表示器が用いられており、特別図柄と普通図柄の抽選に関しての結果表示を保留している遊技球数を表示する。
図3はこの発明の実施形態におけるパチンコ遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。図3において、制御部100は、I/Oポート101A,101Bと、ドライバ回路102,103,104と、主制御部110と、第1副制御部120,130と、中継基板140とを含む。I/Oポート101Aは、主制御部110と、入力部30のうちの始動口18に対応する始動口センサ31と、役物始動口に対応する役物始動口センサ32と、大入賞口センサ33と、ゲートセンサ34と、複数の普通入賞口28のそれぞれに設けられる普通入賞口センサ41,42,43とのインタフェースであり、ドライバ回路102,103,104は、出力部60を駆動する。
主制御部(第1の遊技制御手段)110は、パチンコ遊技機1における遊技の基本となる動作を制御するためのものであり、制御の中枢となる抽選手段、特別遊技移行手段、特別遊技種別決定手段、入賞装置変移制御手段、遊技情報報知手段及び変移態様選択手段として作動するCPU111や、大当たり抽選を行うための乱数発生部と、遊技を制御するプログラムソフト等が記憶されたROM112や、制御時に必要なデータが書込まれるRAM113を含むマイクロコンピュータで構成されている。特別遊技種別記憶手段や変移態様記憶手段であるROM112は、大入賞口開放制御プログラム114及び大入賞口開放態様データテーブル115を含む。RAM113は、大入賞口実行開放態様一時記憶エリア116及び遊技状態記憶エリア117を含む。
主制御部110は、入力部30からI/Oポート101Aを介して入力された信号に基づいて、抽選結果に応じたコマンドやデータなどを中継基板140を介して第1副制御部120に一方向に出力するとともに、ドライバ回路102を介して出力部60に含まれる抽選結果表示手段である特別図柄表示部24と、普通図柄表示部25と、特別図柄用保留表示部26と、普通図柄用保留表示部27と、始動口役物駆動部61と、大入賞口役物駆動部62とに制御信号を与える。始動口駆動部61は、図2に示した電動チューリップ20の羽根201、202を開閉する。大入賞口役物駆動部62は、特別入賞口22の開閉板23を開閉する。始動入賞に基づいて行われる抽選処理はCPU111により実行される。
主制御部のCPU111は大当たり抽選の結果、特別遊技(大当たり遊技)に当選したときは、決定した特別図柄の種類に応じて、大入賞口開放態様データテーブル115から、実行する大入賞口開放態様を選択し、特別遊技の所定のラウンドで実行する。
第1副制御部120は、ドライバ回路103を介して液晶表示部14の表示を制御するものであり、演出表示実行手段として作動するCPU121と、ROM122と、RAM123とを含むマイクロコンピュータで構成されている。
前記CPU121は、CPU111からの抽選結果に応じたコマンドを受けて、多彩な演出を行う。また、前記CPU121は大当たり遊技中も、例えばCPU111が選択実行する大入賞口開放態様に応じた演出画像を液晶表示部14に画像表示する。すなわち主制御部110で遊技状態に応じて決定された開閉板23の開放態様に連動して、演出表示手段である液晶表示部14に、所定の演出画像を表示する。
第1副制御部120には、I/Oポート101Bを介して入力部30の左押しボタンセンサ51,中押しボタンセンサ52,右押しボタンセンサ53からセンサ信号が与えられる。また、第1副制御部120には、双方向でデータを送受信する第2副制御部130が接続されている。第2副制御部130は、ドライバ回路104を介して、スピーカ11,12と装飾効果を演出するための演出ランプLを制御するものであり、CPU131と、ROM132と、RAM133とを含む。
入力部30は、始動口センサ31と、役物始動口センサ32と、大入賞口センサ33と、ゲートセンサ34と、複数の普通入賞口28のそれぞれに設けられる普通入賞口センサ41,42,43と、押しボタン8に関連して設けられる左押しボタンセンサ51と、押しボタン9に関連して設けられる中押しボタンセンサ52と、押しボタン10に関連して設けられる右押しボタンセンサ53とを含む。
始動口センサ31は、始動入賞口18への遊技球の入球を検出し、役物始動口センサ32は、役物始動入賞口19への遊技球の入球を検出し、大入賞口センサ33は、特別入賞口22への入球を検出する。ゲートセンサ34は、普通図柄始動ゲート21を遊技球が通過したことを検出する。普通入賞口センサ41,42,43はそれぞれ複数の普通入賞口28への遊技球の入球を検出する。左押しボタンセンサ51と、中押しボタンセンサ52と、右押しボタンセンサ53は、押しボタン8,9,10のそれぞれが押されたことを検出する。
図4に、一般的ないわゆる突然確変と7ラウンド確変に当選したときの、特別入賞口22の開閉板23の動作態様を示す。図4(a)の突然確変は、特別入賞口22の開閉板23の開放時間(T1)を非常に短時間(例えば0.2秒)開放を2秒のインターバル(閉鎖時間T2)を挟んで2回(つまり2ラウンド)行い、その際に例えば液晶表示部14で遊技者の目を惹く特殊な演出を行い、当該開閉板の動作に遊技者が気付き難くし、あたかも突然に確率変動遊技に突入したように見せかけるものである。このとき、開閉板23の開放時間は、ほとんど遊技球の入賞が期待できないほど短い。一方、図4(b)には通常行われる賞球が多量に期待できる大当たり遊技の一例を示す。このときの各ラウンドの開閉板23の開放時間は例えば最大30秒もしくは特別入賞口22へ10球の入球があれば、開放が終了する。ここでは7ラウンド大当たり遊技の例を示しているが、後に記載する16ラウンド大当たり遊技とは、T3の開放が16回行われる遊技である。また、図4では例えば「1ラウンド」のことを「1R」と記載している。これ以降の図面でも同様の記載をしている。本発明でいうところの制限態様特別遊技とは、殆ど遊技球の入賞が期待できない突然確変、突然時短等の事を言い、通常態様特別遊技とは、遊技球の入賞が期待できるラウンドを少なくとも1ラウンド有する大当たり、16ラウンド大当たり、7ラウンド大当たり、8ラウンド大当たり等を含む意味である。この趣旨に基づいて、以下に実施形態を記述する。
以下、本発明の第1実施形態(請求項1の実施例と対比する対比例)について説明する。
図5に本発明の第1実施形態として記載するパチンコ遊技機のスペックを示す。(a)に特別図柄関連のスペックを示す。特別図柄は始動口18もしくは役物始動口19に遊技球が入球したときに、大当たり抽選用乱数及び大当たり遊技種別抽選用乱数が取得され、大当たり抽選用乱数値が大当たり乱数値と一致すれば、大当たり遊技種別抽選用乱数を用いて、大当たり遊技の種別を決定する。特別図柄の大当たり確率は1/100で、振分率は図5に示すとおりである。また、特別図柄の小当たり確率は1/200である。図中、7R大当たりとして示しているのは、7R通常大当たり及び7R確変大当たりを含む合算値である。同様に、16R大当たりと示しているのは、16R通常大当たり及び16R確変大当たりを含む合算値である。大当たり確率は、確率変動中には1/10まで上昇するが、小当たり確率は変動しない。ここでの突然時短とは、開閉板23が図4と同じ態様で、2ラウンドの大当たり遊技終了後、確率は1/100、つまり通常時と同様で、特別図柄及び普通図柄が時短状態になることである。この時短状態は、特別図柄の大当たり抽選100回までと上限が制限されている。図5(a)の突然時短(ST)のSTは特別図柄の変動回数に上限があるという意味である。当該100回の時短状態を経ても大当たりに当選しなければ、時短状態は終了し、いわゆる通常遊技に戻る。時短状態での「1部を除いて変動時間1秒」の「1部」とは、大当たり抽選に当選したときや、リーチ等の変動時間の長い演出が選択された場合等である。
図5(b)に普通図柄関連のスペックを示す。普通図柄は、遊技球が普通図柄始動ゲート21を通過した時に乱数を取得し、抽選が行われる。抽選に当選すると普通図柄が所定の時間変動後、普通電動役物であるところの電動チューリップ20が所定時間開放し、遊技球が役物始動口19に入球し易い状態になる。ここでは特別図柄がいわゆる通常遊技時でも確変遊技時でも、普通図柄の当選確率は変化しない。ただし、通常遊技時でも時短が機能しているとき、または確変遊技中(確変遊技中は常に時短状態を伴っているとする)のときは、変動時間が短くなるとともに、電動チューリップ20の開放時間が長くなる。時短状態が機能しているときは、役物始動口19に遊技球が入球しやすくなるので、持球を減らすことなく、遊技を継続できる。
図6は、通常遊技時、大当たり抽選用乱数及び大当たり遊技種別抽選用乱数が取得され、双方の乱数が判定された結果、特定の抽選結果を示す特別図柄(図中及び以下特図と記す場合がある)が決定される確率を示したものである。特別図柄の種類は、大当たりあるいは小当たりの開放態様の各々に対してそれぞれ定められているものであり、図中では、例として28通りを示している。また、それぞれの特別図柄が決定された場合に選択される大入賞口の開放パターンも同時に図中に示している。ハズレの場合は大入賞口の開放は行われない為、図中、「なし」と記している。この開放パターンについては後述する。
図7は、通常の遊技状態において、図6に示すように特定の特別図柄が決定された結果、大当たり、あるいは小当たり種別ごとの、開閉板23の動作態様が結果として選択される見かけのテーブルを示している。このテーブルにて示すように、例えば、突然時短が抽選結果として決定される場合、開放パターンA1、A2、A3の態様の突然時短が70%、20%、10%の見かけの割合をもって出現する。他の抽選結果についても同様の事を示しているため、ここでは説明を省略する。なお、ここで示している出現パターンに付されている数字は、賞の種類毎の割合を示したものであり、賞同士の出現割合の大小、例えば突然時短と突然確変の出現割合の大小を考慮したものではない。更に、図示していないが、確率変動中は、突然時短、突然確変、7R・16R大当たりの出現確率は当然に上昇するが、小当たりの確率は通常状態と同様に維持されるため、見かけの賞同士の出現割合を見ると、確率変動中は小当たりの出現確率は著しく低下する。また、図8は、大当たりあるいは小当たり種別ごとの1ラウンド(図8では1Rと表示)の開閉板23の開放パターンを示している。賞球のほとんど望めない制限態様特別遊技としての突然確変(以下、突確と記載することがある)もしくは、突然時短(以下突時と記載することがある)のとき、あるいは小当たりの場合と、大量の賞球が得られる通常態様特別遊技としての7Rもしくは16R大当たりについての開放パターンを示している。
図8中、7Rもしくは16R大当たりについての開放パターンについては、所定のラウンド以降を省略して示しているが、これら省略した開放パターンについては、直前のラウンドと同一の態様の開閉が最終ラウンドまで行われる事を意図している。また、小当たりについてはラウンドの概念はないが、図中では、小当たりの作動を「1作動」として図示している。
図8を参照して、パターンA1とB1、パターンA2とB2、パターンA3とB3、パターンA4とB4は第1ラウンドの開閉板23の開放パターンは全く同じである。これにより、大当たり遊技の第1ラウンドでは、この大当たり遊技が、賞球のほとんど望めない制限態様の特別遊技としての突確もしくは突時か、もしくは小当たりか、大量の賞球が期待できる通常態様の特別遊技としての7R大当たりもしくは16R大当たりかは、基本的に判別が困難である。しかし、一方で、図7に示したように大当たり遊技ごとにこの第1ラウンドに実行される開閉板23の開放パターンを見かけ上偏重して振り分けて、実行することにより、ある程度の予測を遊技者に可能にしている。
まず、図8を参照して、それぞれの開放パターンについて説明する。パターンA1は突確大当たりまたは突時大当たりのとき、あるいは小当たりの場合に実行される開閉板23の開放パターンである。突確あるいは突時の場合、第1ラウンドでは、賞球のほとんど望めないT1秒(例えば0.2秒)開放した後、T5秒(例えば5秒)閉鎖する。第2ラウンドでまたT1秒開放した後、T5秒閉鎖し、大当たり遊技を終了する。小当たりの場合は、一つの作動信号を受けて、突確あるいは突時の場合の開放態様と同様の開放を行うようになっている。この為、パターンA1の開放パターンを確認してもなお、突確であるのか突時であるのか、小当たりであるのかの判別は困難となっている。しかし、図7で示すように、それぞれの抽選結果に対応して、第1、第2ラウンドに実行される開閉板23の開放パターンを見かけ上偏重して振り分けているため、ある程度の予測を遊技者は可能である。突確、突時の場合は、開放パターン終了後、それぞれ確変状態、時短状態へと移行するが、小当たりの場合は通常状態のまま維持される。
また、パターンB1は7R大当たりもしくは16R大当たりのときに実施される開放パターンである。第1ラウンドではパターンA1と全く同じ開放パターンであり、第2ラウンドになるとT3秒(最大開放時間30秒もしくは特別入賞口22に10球入賞)開放した後、T4秒(例えば1秒)閉鎖した後、第3ラウンドに移行してT3秒開放する。7ラウンド大当たりでは、このT3秒の開放が6回実行され、16ラウンド大当たりでは15回実行される。
パターンA2は突確大当たりまたは突時大当たりのとき、あるいは小当たりの場合に実行される開放パターンである。第1ラウンドでは、T1秒開放した後、T2秒閉鎖する。その後T1秒開放した後、T5秒閉鎖した後、第2ラウンドに進み、T1秒開放した後、T5秒閉鎖し、大当たり遊技を終了する。小当たりの場合、前記と同様に、一つの作動信号に基づいて同様の開放がなされる。突確、突時の場合は、終了後、それぞれ確変遊技、時短遊技に移行する。小当たりの場合は通常状態が維持される。
パターンB2は7R大当たりもしくは16R大当たりのときに実施される開放パターンである。第1ラウンドではパターンA2と全く同じ開放パターンであり、第2ラウンドになるとT3秒開放した後、T4秒閉鎖した後、またT3秒開放する。7ラウンド大当たりでは、このT3秒の開放が6回実行され、16ラウンド大当たりでは15回実行される。
パターンA3は突確大当たりまたは突時大当たり、あるいは小当たりのときに実行される開放パターンである。第1ラウンドでは、T1秒開放した後、T2秒閉鎖する。その後、再びT1秒開放した後、T2秒閉鎖する。さらにT1秒開放した後、T5秒閉鎖した後、第2ラウンドに進み、T1秒開放した後、T5秒閉鎖し、大当たり遊技を終了する。小当たりの場合、前記と同様に、一つの作動信号に基づいて同様の開放がなされる。突確、突時の場合、終了後それぞれ確変遊技、時短遊技に移行し、小当たりの場合、通常状態が維持される。
パターンB3は7R大当たりもしくは16R大当たりのときに実行される開放パターンである。第1ラウンドではパターンA3と全く同じ開放パターンであり、第2ラウンドになるとT3秒開放した後、T4秒閉鎖した後、第3ラウンドで、またT3秒開放する。7ラウンド大当たりでは、このT3秒の開放が6回実行され、16ラウンド大当たりでは15回実行される。
パターンA4は、突確大当たりのときに実行される開放パターンである。第1ラウンドでは、T1秒開放した後、T2秒閉鎖する。この開閉を3回繰り返した後、再びT1秒開放し、その後T5秒閉鎖した後、第2ラウンドに進み、T1秒開放した後、T5秒閉鎖し、大当たり遊技を終了し、確変遊技に移行する。
パターンB4は7R大当たりもしくは16R大当たりのときに実行される開放パターンである。第1ラウンドではパターンA4と全く同じ開放パターンであり、第2ラウンドになるとT3秒開放した後、T4秒閉鎖する。7ラウンド大当たりでは、このT3秒の開放が6回実行され、16ラウンド大当たりでは15回実行される。
パターンB5は、16R確変大当たりのときのみに実行される開放パターンである。第1ラウンドで、T1秒開放した後、T6秒(例えば4秒)閉鎖した後、再びT1秒開放した後に閉鎖して、第2ラウンドに移行し、T3秒開放した後、T4秒閉鎖する。第1ラウンドでT1秒開放した後、暫く(T6秒)は閉鎖状態が継続するので、後に図6に詳述するあまり遊技者に利益の期待できない大当たり遊技種別の可能性が高いと、一旦は遊技者を落胆させるが、その後T1秒の開放で、16ラウンド確変が確定するという逆転パターンに遊技者は歓喜する。ここでは16ラウンド確変大当たりが確定しているので、T3の開放が15回実行される。なお、ここまで記載した「確変大当たり」とは、例えば16ラウンド確変大当たりとは、大当たりゲームを16ラウンド実行した後に、確率変動遊技に移行するという意味である。
ここで、図7を参照して、それぞれの大当たりに当選したときに、見かけ上出現する開閉板23の開放パターンについて説明する。
まず、前記大当たり遊技の中では、遊技者にとって最も利益の少ないと言える突然時短に当選したときは、開放パターンの出現割合はA1>A2>A3であるが、その大部分が第1ラウンドで開閉板開放が1回のパターンA1が出現する。また、突然確変に当選したときには、開放パターンの出現割合はA1<A2<A3<A4であり、突然時短とは大小関係が逆になっている。また、小当たりに当選した場合には、開放パターンの出現割合は、A1>A2>A3である。突確・突時等の制限態様の特別遊技と、小当たりとは同様の開放パターン態様を有しているが、特定の開放パターンが出現した場合に、その中に突確、突時、小当たりがどの程度含まれているかの割合(以降、出現割合と表現する事あり)が開放パターン毎に異なっている。例えば、パターンA1の開放パターンが出現した場合には、このパターンが突然時短あるいは小当たりを示している可能性が高い一方、パターンA3の開放パターンが出現した場合には、前記パターンA1に比べてこのパターンが突然確変を示す可能性が高くなっている。このように出現割合を設定する事により、比較的利益の少ない制限態様の特別遊技が行われる場合でも、開閉板23の開放パターンの態様に対して期待感を抱かせることができ、興趣を高める効果がある。
また、7R大当たりに当選したときは、第1ラウンドで、開閉板の開放回数が2回もしくは3回が選択決定される割合が多くなっている。また、遊技者にとって最も利益の大きいと言える16ラウンド大当たりは、開閉板23の開放回数が最も多いパターンB4に大きく偏った選択率となっている。さらに、16R確変大当たりのときは、いわゆる逆転パターンとなるB5が選択される場合がある。パターンB5は開閉板23がT1秒開放した後に、しばらく(T6秒)は、閉鎖状態が続くので、遊技者に対してパターンA1が選択されることの多い突然時短等の遊技者に利益の少ない大当たりの可能性が高いと思わせ落胆させる一方で、第1ラウンドの最後で、再びT1秒の開放があり、16ラウンド確変が確定するので、遊技者は望外の歓喜に浸ることになる。
図7に示した見かけの出現確率を示すテーブルは、基本的に、開閉板23の開放回数が多いほど、遊技者にとって利益の大きい大当たり遊技になる可能性が高い構成となっている。また、突確や突時などの制限態様の特別遊技については、開放回数が少ない態様のもの程、同様の開放態様の小当たりの当選確率を高く設定している。この事により、開放パターンが出現した後の遊技状態に関しても、開放パターンと関連付ける事ができる。また、これらと途中までは同様の開放パターンの通常態様の特別遊技が存在する事で、出玉への期待感と、遊技状態の移行に関する期待感を同時に抱かせることが可能となる。前述したように、どの大当たり種別になるかは、始動口18もしくは役物始動口19に入賞した際に取得する特別図柄決定乱数によって決定している。
なお、前記実施例では、制限態様の特別遊技と同様の開放パターンを設定する賞として、条件装置の作動を伴わない、つまり大当たりフラグの成立中ではないが、開閉板23を開放することができる小当たりを用いる事を例として示したが、これに限らず、突然確変、突然時短と同様の開放回数を持つ、例えば2ラウンドの通常大当たりを用いても良い。この場合、通常大当たり後には、時短状態あるいは確変状態が発生しないが、2ラウンドの開放中は、突然確変あるいは突然時短と同様の開放パターンを設定することで、遊技状態の移行に関して期待感を持たせる事が可能となる。また、特に小当たりを用いた場合は、出玉設計を含めた確率設計が容易になる事に加えて、確率変動中は小当たり確率は通常状態と同様に維持される事から、特定の開放パターンが選択された場合の突然時短あるいは突然確変の出現率が上昇し、確率変動状態が有利な状態であることを遊技者に印象付ける事ができる。このことから、本実施形態の如く小当たりを用いる事が、遊技のめりはりを付ける上でより好ましい。
図9に、上記第1実施形態の開閉板23の開放パターン制御と並行して、液晶表示部14で行われる演出の例を示している。
パターンA1が行われる場合は、前述した通り、突然確変、突然時短、小当たりの場合である。図9中、(a1)〜(d1)は、突然確変の場合のパターンA1に伴う演出を示している。まず、1R目の開始時に、(a1)の如く時短を示すキャラクタ(ここでは雨雲)が登場する。そして、1R終了時に、(b1)の如く確変を示すキャラクタ(ここでは太陽)が登場し、両者の間に亀裂が入る演出が行われる。そして、2R開始時に、(c1)の如く亀裂が入った部分から爆発が起こる場面が表示され、この表示は2R終了の手前のタイミングまで表示される。そして、2R終了時に(d1)の如く再び確変を示すキャラクタが登場し、確変に突入することが告知される。(a2)〜(d2)は、突然時短の場合のパターンA1に伴う演出を示している。この場合は、(a2)〜(c2)までは、(a1)〜(c1)までの表示と同様の表示が行われるが、2R終了時の(d2)の画面では、時短を示すキャラクタが登場し、時短に突入する事が告知される。(a3)〜(d3)は、小当たりの場合のパターンA1に伴う演出を示している。小当たりの場合は、前述したようにラウンドの概念は無いが、対応する突然確変あるいは突然時短のラウンドと同様の作動をしているタイミングを、それぞれ図中でラウンドとして示している。ここでも、(a3)〜(c3)までは、(a1)〜(c1)までの表示と同様の表示が行われるが、2Rに相当する動作終了時の(d3)の画面では、状態が変化しない事を示すキャラクタが登場し、通常状態を維持する事が告知される。
また、パターンB1が行われる場合は、前述した通り、7R大当たり、16R大当たりの場合である。図9中、(a4)〜(e4)は、7R大当たりの場合のパターンB1に伴う演出を示している。(a4)、(b4)では、(a1)、(b1)と同様の演出が行われるが、2R開始時には(c4)の如く、亀裂が入った部分から煙が出る場面が表示される。そして、2Rの開放中には、(d4)の如く、大当たりを示すキャラクタ等、7Rあるいは16Rの大当たりのいずれかに当選した事を示唆する演出が行われる。そして、7R終了時に、(e4)の如く、7Rで開放が終了する事を示唆する演出を行う。(a5)〜(e5)は、16R大当たりの場合のパターンB1に伴う演出を示している。(a5)〜(d5)では、(a4)〜(d4)と同様の演出が行われるが、7R終了時に、(e5)の如く、開放が継続する事を示唆する演出を行う。
上記したように、共通開放パターン部分を持つ、例えばパターンA1とパターンB1等の組み合わせの開放パターンにおいては、共通する開放パターンを実行中の場合、例えば1R目の終了時までは、同様の演出(以下、第1共通演出)が実行される。また、共通の開放パターンを持つ制限態様の特別遊技及び小当たりでは、第1共通演出を実行後、共通開放パターンを実行中の場合、例えば1R終了後から2R終了の手前の結果表示までは、同様の演出(以下、第2共通演出)が実行される。更に、共通の開放パターンを持つ通常態様の特別遊技では、第1共通演出を実行後、共通開放パターンを実行中の場合、例えば1R終了後から7R終了前の結果表示までは、同様の演出(以下、第3共通演出)が実行される。この第1共通演出は、他の開放パターンA2等の場合にも同様に表示されるようにしても良い。
このように、パターンA1とパターンB1では共通開放パターンを実行中、第1共通演出が実行される為、遊技者はこの間、どの大当たりとなるか、あるいは小当たりとなるか明確に判別できず、期待感を持って遊技する事ができる。また、複数の他のパターンA2等でも第1共通演出を行う構成とした場合、開放パターンを見ることにより、その後のラウンド数や、大当たり後に移行する遊技状態等を推測する新たな遊技性を持たせることができる。また、パターンA1を実行する複数の大当たりあるいは小当たりについては、結果表示までは第2共通演出が為される為、大当たり後に移行する遊技状態がどの状態であるのか明確に判別できず、期待感を持って遊技することができる。更に、パターンB1を実行する複数の通常態様特別遊技について、第3の共通演出が為される為、ラウンドが継続するかどうかはこの時点では明確に判別することができず、期待感を持って遊技する事ができる。
以下、本発明の第2実施形態(請求項1の実施例)について説明する。
第2実施形態は、大当たり遊技の途中のラウンドでの開閉板23の開放パターンに特徴を持つ実施形態である。ここでの大当たり遊技としては7ラウンドと16ラウンドを実行可能なパチンコ遊技機について説明する。
この第2実施形態における特別図柄、普通図柄関連のスペックを図10に示す。第1実施例と異なる点は、大当たり遊技内容として、8R確変大当たりを有している点である。図11は、通常遊技時、大当たり抽選用乱数及び大当たり遊技種別抽選用乱数が取得され、双方の乱数が判定された結果、特定の抽選結果を示す特別図柄が決定される確率を示したものである。同時にそれぞれの特別図柄にて実行される開放パターンの種別も記している。
図12に、16ラウンド大当たりの場合に実行される開放パターンであるパターンC1〜C5を示している。T1〜T4については第1実施形態と同じ値とする。C1〜C5においては、1ラウンドから7ラウンドまでは、T4のインターバルをおいてT3秒の開放が行われる制御が持続される。そして、8ラウンドにおいて特殊態様の開放をした後、9ラウンド以降は、1ラウンドから7ラウンドと同様の開放パターンで制御される。この8ラウンドの事を以降、特殊態様ラウンドと称する。パターンC1は、この特殊態様ラウンドにおいて7ラウンド目の開放からT4秒のインターバルを挟んでT1秒開放し、その後T2秒閉じた後にT1秒の開放を再び行うパターンである。パターンC2は、この特殊態様ラウンドにおいて7ラウンド目の開放からT4秒のインターバルを挟んでT1秒開放し、その後T2秒閉じた後にT1秒の開放を再び行い、再びT4秒閉じた後、T1秒開放するパターンである。パターンC3は、この特殊態様ラウンドにおいて7ラウンド目の開放からT4秒のインターバルを挟んでT1秒開放し、その後T4秒閉じた後にT1秒の開放を再び行い、再びT2秒閉じた後、T1秒開放するパターンである。パターンC2とパターンC3は類似しているが、特殊態様ラウンドにおける1回目の開放から2回目の開放までの時間、及び2回目の開放から3回目の開放までの時間がそれぞれ異なっている。パターンC4は、この特殊態様ラウンドにおいて7ラウンド目の開放からT4秒のインターバルを挟んでT1秒開放し、その後T4秒閉じた後にT1秒の開放を再び行い、再びT1秒閉じた後、T1秒開放するパターンを更に2回連続で行うパターンである。パターンC5は、特殊態様ラウンドにおいて、ラウンド終了間際にT1秒の開放を一回のみ行うパターンである。パターンC5は、16ラウンド確変大当たりのみで実行される開放パターンであり、実行後、確変遊技に突入する。この特殊態様ラウンド(8ラウンド)の時間はC1〜C5において全て同尺(同一時間)のT7秒となっている。
図13に、7ラウンド通常大当たり時に行われる開放パターンであるパターンD、8ラウンド確変大当たり時に行われる開放パターンであるパターンE1〜E4を示す。7ラウンド通常大当たり時に行われるパターンDは、1ラウンドから7ラウンドまでT4のインターバルをおいてT3秒の開放が行われた後、通常遊技に復帰する。この1ラウンドから7ラウンドまでの開放態様は、C1〜C5における1ラウンドから7ラウンドまでの開放態様と同様である。8ラウンド確変大当たり時に実行されるパターンE1〜E4は、最終ラウンドの8ラウンドに特殊態様ラウンドを有するパターンである。E1、E2、E3、E4の8ラウンド目までの開放態様はそれぞれ前述のC1、C2、C3、C4と同様であるが、8ラウンド目を行った後、9ラウンド以降の開放を行わずに確変遊技状態へと以降する。
図14に、突然確変大当たり、突然時短大当たり、あるいは小当たりの場合に行われる開放パターンであるパターンF1〜F4を示す。パターンF1は、突然確変大当たり、突然時短大当たり、あるいは小当たりの場合に行われる開放パターンであり、T1秒の開放をT2秒のインターバルを挟んで二回行うようになっている。このパターンF1の態様は、パターンC1における8ラウンド(特殊態様ラウンド)で行われる開放パターンと同様の開放パターンとなっているが、C1においては1ラウンドとして行われる開放パターンが、F1においては2ラウンドとして行われる。この2ラウンドの開放に要する時間は、C1の8ラウンド目と同じT7秒に設定されている。なお、小当たりの場合には、これと同じ態様の開放が1作動にて行われる。そして、開放パターンの作動が終了した後は、突然確変の場合は確率変動遊技、突然時短の場合は時短遊技、小当たりの場合は通常状態へそれぞれ移行する。パターンF2は、突然確変大当たり、突然時短大当たり、あるいは小当たりの場合に行われる開放パターンである。このパターンF2の態様は、パターンC2における8ラウンド(特殊態様ラウンド)で行われる開放パターンと同様の開放パターンとなっている。パターンF3は、突然確変大当たり、突然時短大当たり、あるいは小当たりの場合に行われる開放パターンである。このパターンF3の態様は、パターンC3における8ラウンド(特殊態様ラウンド)で行われる開放パターンと同様の開放パターンとなっている。パターンF4は、突然確変大当たりの場合にのみ行われる開放パターンである。このパターンF4の態様は、パターンC4における8ラウンド(特殊態様ラウンド)で行われる開放パターンと同様の開放パターンとなっている。
上記のような構成により、C1〜C5、D、E1〜E4については、7ラウンドまでの開放パターンは共通であるため、大当たり遊技が7ラウンドで終了するのか、16ラウンドまで継続するのかは開放態様を見るかぎりでは遊技者には分からない。さらに、7ラウンドの終了後、特殊態様ラウンドの開放が行われた場合にも、これがパターンC1〜C4のいずれかに相当するのか、E1〜E4のいずれかに相当するのか、あるいはDのパターンとF1〜F4のいずれかのパターンの当たりが連続して起こったのか遊技者には分からない。この事により、複数の段階で、遊技状態の移行あるいはラウンドの継続に対する期待感を持たせる事ができる。また、パターンC5では、一旦7ラウンドで開放が終了した後、所定時間開放が行われない為、7ラウンドで大当たりが終了するDパターンに当選したかのような錯覚を遊技者は抱き、一旦落胆するが、8ラウンド終了間際にT1秒の開放が行われ、再び9ラウンド以降の開放が行われて、その後確変状態に移行するため、望外の歓喜に浸ることになる。
図15に、パターンF1の開閉板23の開放パターン制御と並行して、液晶表示部14で行われる演出の例を示している。上段に演出パターン、下段に開閉板23の開放パターンを示し、開放パターンの動作タイミングと演出の導出タイミングを点線で繋ぐことにより記している。まず、1R目の開始時に、(a)の如く時短を示すキャラクタ(ここでは雨雲)が登場する。そして、1R終了時に、(b)の如く確変を示すキャラクタ(ここでは太陽)が登場し、両者の間に亀裂が入る演出が行われる。そして、2R終了時に、(c)の如く亀裂が入った部分から爆発が起こる場面が表示される。この(a)〜(c)からなる演出パターンAは、パターンF1に対応する特別図柄に応じた演出パターンとして規定されているものである。そして、突然確変の場合は、次回変動開始時に(d)の如く確率変動を示す画面が表示される。また、突然時短の場合も、次回変動開始時に(e)の如く時短状態を示す画面が表示される。小当たりの場合は、次回変動開始時に(f)の如く通常状態を示す画面が表示される。これらの演出パターンAは、パターンF1〜F4を伴う特別図柄において共通の演出パターンとして選択されるが、前回の変動が7R通常大当たりの変動でない時に選択されるパターンである。この制御については後に詳述する。また、パターンF1〜F4の動作時間は全てT7秒と同尺(同一時間)となっているため、この共通の演出パターンAを用いる事ができるものである。
図16(1)に、パターンC1を伴う16R大当たりと並行して、液晶表示部14で行われる演出の例を示す。また、図16(2)に、パターンDを伴う7R大当たりと、パターンF1を伴う突然確変が連続で発生した場合の液晶表示部14で行われる演出の例を示す。
図16(1)に示すように、パターンC1を伴う16R大当たりでは、1ラウンドから7ラウンドまでは、(a)、(b)に示すようにキャラクタ等とともにラウンド数の進行を示唆する表示が行われる。そして、特殊態様ラウンド中、つまり8ラウンド中は、(c)に示したように、キャラクタがラウンド数を示す数字を押し合うなどのラウンドが進行するかどうか不明確な態様を表すラウンド進行中間態様演出が行われる。この演出は特殊態様ラウンドの終了直前まで継続され、ラウンドの終了時に(d)に示すように爆発演出が起こる。そして、9ラウンドの開始とともに、(e)のように8ラウンド目を示唆する演出が行われる。つまり、演出表示上は、特殊態様ラウンドを1ラウンドと表示せず、15ラウンドまでの進行示唆表示が行われる。つまり、見かけ上は15ラウンドであるが、実質的には16ラウンドの開放が行われている。この事により、特殊態様ラウンドの実行によって出玉が少なくなった印象を遊技者に与えない効果がある。また、この演出パターンは、C1〜C4において共通のものである。上記では、ラウンド進行中間態様演出として、数字を示す演出を例として示したが、単にキャラクタの対決演出や、数字のみの変動演出であってもよい。
図16(2)に示すように、パターンDを伴う7R通常大当たりでは、1ラウンドから7ラウンドまで、(a’)、(b’)に示すように、パターンC1の場合と同様、ラウンドの進行表示が行われる。このパターンD中の演出を演出パターンBとする。この演出パターンBは7R通常大当たりの時のみ選択されるものとする。そして、7R通常大当たりに続く、パターンF1を伴う突然確変大当たり中は、(a’’)、(b’’)で示すように、パターンC1中の特殊態様ラウンド中の演出と同様の、ラウンド進行中間態様演出が行われる。そして、この表示を行ったのち、次回変動開始時に確変状態であることを示す(c’’)の表示が行われる。パターンF1が突然時短に伴うものである場合は、次回変動時に時短状態であることを示す表示が行われる。パターンF1が小当たりに伴うものである場合には、次回変動時に通常状態であることを示す表示が行われる。このパターンF1中の演出を演出パターンCとする。演出パターンCは、前回の演出パターンが演出パターンBである場合に、F1〜F4を伴う突確・突時・小当たりにおける変動として選択されるものである。
図16(1)、図16(2)を見れば明らかなように、両者の場合において、8ラウンド目、及び8ラウンド目に相当する突然確変中の演出までは、開放パターン、演出パターンにおいて見分けが付かなくなるため、遊技者は特定の遊技状態に移行するのか、あるいはラウンドの継続が起こるのか、期待感を持って遊技をする事ができる。
また、パターンE1〜パターンE4を伴う8R確変大当たりの場合には、図16(1)の(a)〜(d)に示すものと同様の演出が行われる。この場合は、(d)の表示後、確率変動状態に移行する。このため、図16(2)の状態と見かけ上は同様になるため、上記と同様、遊技者に状態に対する期待感を持たせることができる。また、この8R確変大当たりの場合は、僅かな確率で(c)、(d)の部分の演出のみが異なる特定演出を選択する構成としてもよい。例えば、通常遊技画面に復帰する演出を行う等である。このような構成とすれば、この特定演出により、確変状態への移行が確定するため、遊技者に期待感を抱かせることができる。
図17に、突然確変、突然時短、小当たりの場合の演出の選択制御に関するフローチャートを示す。第1副制御部120では、ステップS100でメイン(主制御部110)から変動コマンドを受信すると、ステップS101で受信した変動コマンドが変動コマンドA1であるかどうかを判定する。変動コマンドA1は、複数の突然確変大当たり、突然時短大当たり、小当たりの場合に共通に主制御部110から指令されるものである。そして、受信した変動コマンドがコマンドA1でない場合には、ステップS102で変動をコマンドに応じてそれぞれ選択する制御が為される。そして、受信した変動コマンドがコマンドA1である場合には、ステップS103で前回の変動が演出パターンBであったかどうかを判定する。そして、前回の変動が演出パターンBであった場合には、前回の変動は開放パターンDを伴う7ラウンド通常大当たりであるため、ステップS104で演出パターンCを選択する。そして、前回の変動が演出パターンBではなかった場合には、ステップS105で演出パターンAを選択する。そして、選択された演出をそれぞれ実行する処理がなされる。
上記に示したような制御を行う事によって、制限態様の特別遊技が単独で行われる場合には、この制限態様の大当たり及び小当たりに共通である制限態様共通演出パターンとしての演出パターンAを選択し、通常態様の特別遊技に続いて制限態様の特別遊技が行われる場合には、通常態様の特別遊技の途中で行われる特殊態様ラウンド中の演出と同様の、ラウンド進行中間態様疑似演出パターンとしての演出パターンCを選択することができる。この事により、演出パターンAが選択された場合には、液晶演出と、開閉板23の開放態様の組み合わせによって遊技状態の確変状態や時短状態への移行に期待感を持たせることができる。そして、演出パターンCが選択された場合には、ラウンドの継続に関して期待感を持たせることができ、これらの効果により遊技の興趣を向上させることができる。
図18に、パターンC5を伴う16ラウンド確変大当たり中に行われる演出の例を示している。この演出においては、1ラウンドから7ラウンドまでは、上記したC1あるいはDの場合の演出と同じく、ラウンドの進行表示が行われる。しかし、8ラウンドが開始された瞬間、(c)に示すように通常状態の画面に復帰し、擬似的に通常状態の数字図柄の変動などの表示が行われる。そして、8ラウンド終了時にT1の開放に続いて爆発表示(d)が為され、(e)に示す如く、9ラウンドの開始とともに8ラウンド以降のラウンド進行表示等が行われる。(c)に示すように通常状態の画面に復帰した時点では、7ラウンド通常大当たりが終了した状態と同様の状態となるため、遊技者は落胆するが、(d)以降の表示によって意外感と同時に歓喜することになる。また、これらの表示によって、7ラウンド通常大当たりの当選時にも、ラウンドの進行及び遊技状態の移行に関して期待感を与える事ができる。
図19(a)は、パターンF1〜F4が出現した場合に、このパターンの中に突然確変、突然時短及び小当たりがどのような割合で含まれているかのおよその数字(小数点以下切り捨て)を抽選確率的に計算したものである。F1<F2<F3<F4の関係で突然確変の割合が高くなっている。また、逆にF1>F2>F3>F4の関係で小当たりの割合が高くなっている。これらの事により、遊技者はこの制限態様の特別遊技の場合に、開放パターンを見て、遊技状態の移行を推測する事ができる。
図19(b)は、8ラウンド目に同様の開放を持つ組み合わせである、パターンC1〜C4、パターンE1〜E4が出現した場合に、このパターンの中に16ラウンド大当たり、8ラウンド大当たりがどのような割合で含まれているかのおよその数字(小数点以下切り捨て)を抽選確率的に計算したものである。C1-E1<C2-E2<C3-E3<C4-E4の関係で16R大当たりの割合が高くなっている。これらの事により、遊技者はこの通常態様の特別遊技の場合に、8ラウンド目の開放パターンを見て、ラウンド継続について期待感を持ちつつ遊技する事ができる。
上記の実施形態においては、16ラウンド大当たり及び7ラウンド通常大当たりを有するパチンコ機における例を示したが、これに限らず、ラウンド数X(ただし、XはX≧2を満たす整数)の通常態様の特別遊技と、ラウンド数Y(ただし、YはY≧X+1を満たす整数)の通常態様の特別遊技と、突然確変・突然時短・小当たり等の制限態様の特別遊技とを少なくとも有する遊技機であれば、ラウンド数Yの通常態様の特別遊技のX+1ラウンド目として特殊態様のラウンドを行う事で、上記実施形態と同様の効果が得られる。特に、YがY≧X+2を満たす整数である場合には、X+1ラウンド目として特殊態様のラウンドを実行した後、通常態様の開放が行われる事があり、この特殊態様ラウンドの態様によって次のラウンドの開放が行われる確率を変える構成とすれば、ラウンドの継続についての期待感をも煽ることができる。また、X+1ラウンド目における特殊態様ラウンドでは、ラウンドが進行したことを表示上は示さない構成にすれば、遊技者に対してラウンドを損失した感覚を与えないという効果がある。
次に、本発明で主制御部110が実行する基本的な制御処理を図20に示す。始動口18もしくは役物始動口19に1個の遊技球が入球したことを前提に説明する。まず、遊技球が始動口18もしくは役物始動口19に入球したときに、大当たり抽選用乱数及び大当たり図柄抽選用乱数等を取得する。そして当該遊技球に基づく特別図柄変動が実行されると、始動口入球時に取得した大当たり用乱数に基づいて大当たりか否かの抽選が実行される(ST1)。この大当たり抽選に当選しなければ、特別図柄表示部24にハズレの図柄を表示して本処理は終了する。前記大当たり抽選に当選すれば(ST1)、今度は大当たり図柄選択抽選を実行し(ST2)、選択された特別図柄を特別図柄表示部24に表示する。この特別図柄で大当たり遊技種別が決定するが、この特別図柄表示は7セグや複数のランプ等で遊技者に特別遊技種別が判別困難な状態で表示される。
次に、選択した大当たり遊技を実行する(ST3)。この大当たり遊技の所定のラウンドで、大当たり種別に基づいて、特別図柄に対応して選択された大入賞口の開放パターンを実行する。そして、当該大当たり遊技が終了すれば、選択した大当たり種別に応じた遊技状態に制御され、遊技が続行される。
前記一連の処理時の第1副制御部120は大当たり当選信号及び大当たり図柄信号を受信し、主制御部で選択された大当たり遊技種別に対応した演出を例えば液晶表示部14で実行する。そのとき第2副制御部130が制御するサウンドの発生や装飾光の発光が液晶表示部14で実行される演出に連動して実行される。
上記各実施形態においては、後に確率変動等の特典状態となる制限態様の特別遊技の開放態様として、複数種類を有する。これに対応して、開放態様が同様の賞で、後に特典状態とならないもの、例えば小当たりを複数種類有しており、これらの小当たりは、開放態様毎に発生確率が異なっている。このため、制限態様の開放が行われた場合に、後に確率変動等の特典状態となる確率が異なることになり、制限態様の開放に期待感を持たせる事ができる。
上記した第1実施形態においては、16ラウンド大当たり、7ラウンド大当たりの第1ラウンドにおける開放パターンが複数あり、この開放パターンの実行に要する時間がそれぞれ異なる例を示したが、これに限らず、第2実施形態の如く、開放パターンの実行に要する時間を全て同尺(同一時間)としてもよい。この構成は、開放時間、及び複数回の開放の間隔を適宜調整することにより実現可能なものである。
上記各実施形態では、制限態様の特別遊技の開放態様として、一律に同態様でT1秒開閉する例を示したが、図21に示すように、これを複数の態様としてもよい。図20(a)〜(c)には、開放時間がT1秒である開放パターンを複数種類示している。縦軸に、開閉板23の開度を、横軸に経過時間を示している。いずれの開放パターンも、全体に要する時間はT1で変化はなく、開度が100%となっている時間も同時間である。異なる点は、最大開度になるまでの時間がt1’<t1<t1’’と異なる点と、最大開度から閉鎖までの時間がt2’’<t1<t2’と異なっている点である。これらの開放パターンを用いて、更に開放パターンに種類を持たせることにより、遊技性を高めても良い。
上記各実施形態では、始動口18と役物始動口19への入球に関し、同一の抽選テーブルにより抽選を行う構成を示したが、始動口の相違により、抽選テーブルを異ならせてもよい。例えば、入球難易度の高い、普通電動役物を有する役物始動口19用の抽選テーブルにおいて、7ラウンド大当たりに対する16ラウンド大当たりの割合を始動口18よりも高くし、また、小当たりに対する突然確変・突然時短の割合を始動口18よりも高くする。このような構成にすれば、遊技者は、同一の開放態様で特別遊技が行われる場合においても、役物始動口19への入賞により特別遊技が行われた場合の方が、有利な状態となる可能性が高くなるので、普通電動役物の始動のための遊技球の発射を促進できる。このことにより、遊技球の発射を停止する止め打ち状態の発生を抑制できる。また、それぞれの始動口に対応した可変入賞装置としての大入賞口をそれぞれ別個に設けても良い。
上記各実施形態では、通常態様の特別遊技において、特殊態様ラウンドを1ラウンド設けて開放パターンを複数種類持たせる例を示したが、これに変えて、複数のラウンドを利用して、開閉板23の開放パターンにより、特別遊技の種類を報知することもできる。また、開放パターンが生じるラウンドが変化しても良い。また、開放パターンによって特別遊技後の時短回数を報知してもよい。
更に、これらの開放パターンのタイミングによって、押しボタン(演出ボタン)8〜10の押下タイミングを報知してもよい。この場合、例えば大当たり中あるいは変動中に、開放パターンの開放タイミングに合わせて押しボタンを押せば有利な情報あるいは特典情報を液晶表示器等に表示させる。有利な情報としては確変か、非確変かなどの遊技上の情報等があり、特典情報としては、遊技者に景品等を与えるためのQRコードや、稀少画像等であってもよい。これらの表示制御は、第1副制御部120において、押しボタンの操作を監視することによって実現できる。
上記各実施形態によれば、殆ど出玉が期待できない突然確変や突然時短等の大当たりに対して遊技性を持たせる事ができるとともに、通常の各大当たり等への期待感をも高める事ができる弾球遊技機を提供することができる。
なお、上記の各実施形態は、本発明を適用した一例を示したものであり、本発明はこれにより限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能なものである。
本発明の実施形態における弾球遊技機の外観構成を示す正面図である。 本発明の実施形態における弾球遊技機の遊技盤の構成を示す正面図である。 本発明の実施形態における弾球遊技機の電気制御ハードブロック図である。 従来の突然確変に当選したときの特別入賞口の開放パターンと通常の大当たりに当選したときの特別入賞口開閉板の開放パターンである。 本発明の第1実施形態における弾球遊技機の特別図柄及び普通図柄関連のスペックである。 本発明の第1実施形態における弾球遊技機の抽選に基づいて決定される特別図柄の決定される確率と、対応する大当たり種別、開放パターンを示す図である。 本発明の第1実施形態における弾球遊技機の抽選結果種別毎の開放パターンの出現割合を示す図である。 本発明の第1実施形態における弾球遊技機の開放パターンのタイムチャートである。 本発明の第1実施形態において、開放パターン制御と並行して行われる演出の例を示した図である。 本発明の第2実施形態における弾球遊技機の特別図柄及び普通図柄関連のスペックである。 本発明の第2実施形態における弾球遊技機の抽選に基づいて決定される特別図柄の決定される確率と、対応する大当たり種別、開放パターンを示す図である。 本発明の第2実施形態において、16ラウンド大当たりの場合に実行される開放パターンを示したものである。 本発明の第2実施形態において、7ラウンド通常大当たり、8ラウンド確変大当たりの場合に実行される開放パターンを示したものである。 本発明の第2実施形態において、突然確変、突然時短、及び小当たりの場合に実行される開放パターンを示したものである。 本発明の第2実施形態において、パターンF1の開放パターンに並行して行われる演出の例を示した図である。 本発明の第2実施形態において、開放パターンに並行して行われる演出の例を示した図である。 本発明の第2実施形態において、突然確変、突然時短、小当たりの場合に第1副制御部で行われる演出の選択制御を示したフローチャートである。 本発明の第2実施形態において、パターンC5の開放パターンに並行して行われる演出の例を示した図である。 本発明の第2実施形態において、特定の開放パターンが出現した場合に、各大当たり及び小当たりがどのような割合で含まれているかを示すおおよその数字を示す図である。 この発明の実施形態の主制御部が実行する処理のフローチャートである。 本発明の実施形態における、一回の開放パターンの他の開放態様の例を示した図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機、5 遊技盤、14 液晶表示部、18 始動入賞口、19 役物始動入賞口、 21 普通図柄始動ゲート、22 特別入賞口、23 開閉板35

Claims (3)

  1. 遊技領域に遊技球の入球が不可能な状態を含む困難な第1状態から入球が容易な第2状態に変化可能な可変入賞装置を有し、
    遊技球が前記遊技領域の特定の領域を通過することを条件に乱数抽選を行う抽選手段と、
    前記抽選結果に基づいて特別遊技を行う特別遊技実行手段と、
    前記特別遊技中に前記可変入賞装置の前記第1状態と前記第2状態との変換を制御する入賞装置変移制御手段と、
    を具備する弾球遊技機であって、
    前記特別遊技実行手段は、前記第1状態と前記第2状態との変換を出玉が期待できる状態で実行する通常態様特別遊技と、出玉が殆ど期待できない状態で実行するが、終了後に特典遊技に移行する特典付き制限態様特別遊技と、を実行可能であり、
    更に前記特典付き制限態様特別遊技には、前記第1状態と第2状態との変換態様が異なる複数の特典付き制限態様特別遊技を含み、
    更に、前記抽選手段は、前記複数の各特典付き制限態様特別遊技と同態様で第1状態と第2状態とに前記可変入賞装置を変化させるように前記入賞装置変移手段を制御するが、終了後には特典遊技に移行しない複数の特定賞を抽選する機能を有し、
    前記特定賞は、前記複数の変換態様において、少なくとも二つの変換態様の特定賞について前記抽選手段における当選確率が相違し、
    前記特別遊技は、前記第1状態と前記第2状態との変換を所定の態様で行うラウンドを複数回繰り返すものであり、
    前記通常態様特別遊技には、ラウンド数X(ただし、XはX≧2を満たす整数)の第1通常態様特別遊技と、ラウンド数Y(ただし、YはY≧X+1を満たす整数)の第2通常態様特別遊技と、を含み、
    前記特別遊技実行手段は、前記通常態様特別遊技として、少なくとも1つのラウンドが前記制限態様特別遊技と同様の態様で行う特殊態様ラウンドであるものを実行可能であって、前記第2通常態様特別遊技のX+1ラウンド目として特殊態様ラウンドを実行する
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記抽選手段の抽選に基づいて演出を行う演出表示装置と、
    該演出表示装置における演出を制御する演出制御手段を備えるとともに、
    該演出制御手段は、前記第2通常態様特別遊技において、Xラウンドまではラウンド進行示唆演出を行い、X+1ラウンドにおいてはラウンド進行中間態様演出を行う請求項1記載の弾球遊技機。
  3. 前記演出制御手段は、前記第1通常態様特別遊技に連続して前記制限態様特別遊技あるいは特定賞に当選した場合には、前記制限態様特別遊技及び特定賞に対応する前記変換を実行中に、前記ラウンド進行中間態様と同様の演出を行うように制御する請求項2記載の弾球遊技機。
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