JP2011233352A - 蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微粉化等の劣化が生じにくい新規な合金系の負極活物質を提供する。また、上記負極活物質を用いることで、蓄電装置の特性(例えば充放電特性)を向上させる。
【解決手段】蓄電装置の負極活物質として、リチウムと合金化反応する物質を含む負極活物質を用いる。負極活物質は、その表面に長鎖有機化合物を有し、かつ、粒径が1nm以上100nm以下であるものを用いる。負極活物質は、例えば、液相還元法により形成することができる。
【選択図】図1

Description

蓄電装置に関する。また、蓄電装置を用いた電子機器または電気推進移動体に関する。
蓄電装置として、例えば、リチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタなどのリチウムイオンを用いた蓄電装置がある。リチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタは、高容量化や小型化に適しているため開発が盛んに行われている。
上記蓄電装置に用いる負極活物質として、黒鉛などの炭素材料が広く使われている。炭素材料以外の負極活物質として、リチウムと合金化反応する物質を含む負極活物質(合金系の負極活物質ともいう)が研究されている。リチウムと合金化反応する物質を含む負極活物質は、黒鉛よりも理論容量が高いため黒鉛に代わる材料として期待されている(例えば、特許文献1)。
特開平11−102699号公報
上記リチウムと合金化反応する物質を含む負極活物質を用いた蓄電装置では、充放電に伴う負極活物質の体積変化等により、負極活物質の微粉化が生じると言われている。そのため、上記リチウムと合金化反応する物質を含む負極活物質を用いた蓄電装置では、充放電のサイクル特性が不十分であった。
そこで、微粉化等の劣化が生じにくい新規な合金系の負極活物質を提供することを課題の一とする。また、容量が大きい負極活物質を提供することを課題の一とする。また、上記負極活物質を用いることで、蓄電装置の特性(例えば充放電特性、例えば充放電のサイクル特性)を向上させることを課題の一とする。また、小型で容量の大きい新規な蓄電装置を提供することを課題の一とする。また、この蓄電装置を用いた電子機器または電気推進移動体を提供することを課題の一とする。
本発明の一態様は、蓄電装置の負極活物質として、リチウムと合金化反応する物質を含む負極活物質を用いる。負極活物質は、その表面に長鎖有機化合物を有し、かつ、粒径が1nm以上100nm以下であるものを用いる。
負極活物質の表面に有する長鎖有機化合物としては、炭素数10以上の有機化合物を用いることができる。
上記のとおり、負極活物質は、リチウムと合金化反応する物質からなる中心部(コアともいう)の表面に長鎖有機化合物を有する構造を有する。長鎖有機化合物としては、リチウムと合金化反応する物質からなる中心部の表面に絡まるように、またはリチウムと合金化反応する物質からなる中心部の表面の少なくとも一部を覆うように位置するものを用いることができる。すなわち、長鎖有機化合物としてある程度の柔軟性を有するものを用いることができる。
例えば、長鎖有機化合物として、アミノ基、フォスフィノ基、カルボキシル基、チオール基などの置換基を有する炭素数10以上の長鎖炭化水素(例えば、長鎖アルカン、長鎖アルケン)を用いることができる。上記した有機化合物はいずれも、ある程度の柔軟性を有するため、リチウムと合金化反応する物質からなる中心部の表面に絡まるように、またはリチウムと合金化反応する物質からなる中心部の表面の少なくとも一部を覆うように位置することが可能である。
また、長鎖有機化合物として、直鎖状の有機化合物を用いることができる。または、長鎖有機化合物として分枝状の有機化合物を用いることができる。
長鎖有機化合物として、例えば、オレイルアミン、オレイルアミンのアミン部位の水素をオレイン酸で置換した有機化合物、これらの有機化合物をフッ素化した有機化合物、ポリビニルピロリジン等を用いることができる。例えば、リチウムと合金化反応する物質の表面に、炭素数が18であるオレイルアミンを配位させることで、表面に炭素数18の長鎖有機化合物を有する負極活物質を形成することができる。
上記負極活物質は、例えば、液相還元法を用いて形成することができる。液相還元法を用いることにより、リチウムと合金化反応する物質を含み、表面に長鎖有機化合物を有し、かつ、1nm以上100nm以下という小さな粒径を有する負極活物質を比較的簡単に形成することができる。また、液相還元法を用いることにより、粒径の制御を行うことができ、粒径のばらつきが小さい負極活物質を形成することができる。
または、上記負極活物質は、流動油面上真空蒸着法を用いて形成することができる。流動油面上真空蒸着法を用いることにより、リチウムと合金化反応する物質が還元しにくい物質である場合でも、リチウムと合金化反応する物質を含み、表面に長鎖有機化合物を有し、かつ、1nm以上100nm以下という小さな粒径を有する負極活物質を形成することができる。
上記において、リチウムと合金化反応する物質としては、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Ag、Au、Zn、CdおよびHgから選ばれた一つまたは複数の元素または前記元素の化合物を用いることができる。
上記において、蓄電装置は、負極と、正極と、電解液と、セパレータと、を少なくとも有する構成とすることができる。負極は、負極集電体と、負極集電体上に設けられた負極活物質と、を有する構成とすることができる。また正極は、正極集電体と、正極集電体上に設けられた正極活物質と、を有する構成とすることができる。
本発明の一態様によれば、微粉化等の劣化が生じにくい新規な合金系の負極活物質を提供することができる。また、容量が大きい負極活物質を提供することができる。また、上記負極活物質を用いることで、蓄電装置の特性(例えば充放電特性、例えば充放電のサイクル特性)を向上させることができる。また、小型で容量の大きい新規な蓄電装置を提供することができる。また、この蓄電装置を用いた電子機器または電気推進移動体を提供することができる。
負極活物質の構成および負極の構成の例を示す図。 蓄電装置の構成の例を示す図。 蓄電装置を用いた電気推進移動体の例を示す図。
本発明の実施の形態について、図面を参照して以下に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されるものではない。本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解されるからである。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容のみに限定して解釈されるものではない。なお、図面を用いて本発明の構成を説明するにあたり、同じものを指す符号は異なる図面間でも共通して用いる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、蓄電装置の負極活物質の構成および負極の構成について、図1(A)、図1(B)を参照して説明する。図1(A)は、負極活物質の構成の例である。図1(B)は、負極の構成の例である。
図1(A)に示す負極活物質101は、リチウムと合金化反応する物質102を含む負極活物質を用いる。負極活物質は、その表面に長鎖有機化合物103を有し、かつ、粒径105が1nm以上100nm以下であるものを用いる。
ここで粒径105は、リチウムと合金化反応する物質102と、その表面の長鎖有機化合物103と、を含む負極活物質101の粒子の直径を表すものとする。負極活物質101の粒子の断面が楕円である場合は、粒径105は、負極活物質101の粒子の長径(長軸の径)を表すものとする。負極活物質101の粒子の断面が歪な形状である場合は、粒径105は、負極活物質101の粒子の最も長い径を表すものとする。また、粒径105は、負極活物質101の粉末(粒子群)における平均粒径を表すものとする。
負極活物質101の表面に有する長鎖有機化合物103としては、炭素数10以上の有機化合物を用いることができる。図1(A)に示す負極活物質101は、表面に長鎖有機化合物103を一つ有する例を示したが、表面に長鎖有機化合物103を複数有する構成とすることもできる。
上記のとおり、負極活物質101は、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部(コアともいう)の表面に長鎖有機化合物103を有する構造を有する。長鎖有機化合物103としては、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面に絡まるように、またはリチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面の少なくとも一部を覆うように位置するものを用いることができる。すなわち、長鎖有機化合物103としてある程度の柔軟性を有するものを用いることができる。
例えば、長鎖有機化合物103として、アミノ基、フォスフィノ基、カルボキシル基、チオール基などの置換基を有する炭素数10以上の長鎖炭化水素(例えば、長鎖アルカン、長鎖アルケン)を用いることができる。上記した有機化合物はいずれも、ある程度の柔軟性を有するため、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面に絡まるように、またはリチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面の少なくとも一部を覆うように位置することが可能である。
長鎖有機化合物103は、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面に配位した構造を有する。例えば、長鎖有機化合物103として、アミノ基、フォスフィノ基、カルボキシル基、チオール基などの置換基を有する有機化合物を用いる場合は、長鎖有機化合物103において上記置換基を有する部分が、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面に配位する構造を有する。
上記長鎖有機化合物103において、置換基を有さない部分は、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面に絡まるように、またはリチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面の少なくとも一部を覆うように位置することが可能である。
負極活物質101は、1nm以上100nm以下という小さな粒径を有する。そのため、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部は、プラズモンが表面に局在した状態を有している。すなわち、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部は、自由電子が表面に局在した状態を有している。このように、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面に自由電子が局在しているため、上記長鎖有機化合物103の置換基を有さない部分も、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面に引きつけられると考えられる。これにより、上記長鎖有機化合物103の置換基を有さない部分も、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面に絡まるように、またはリチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面の少なくとも一部を覆うように位置することが可能であると考えられる。
上記において、長鎖有機化合物103として、直鎖状の有機化合物を用いることができる。または、長鎖有機化合物103として分枝状の有機化合物を用いることができる。
長鎖有機化合物103として、例えば、オレイルアミン、オレイルアミンのアミン部位の水素をオレイン酸で置換した有機化合物、これらの有機化合物をフッ素化した有機化合物、ポリビニルピロリジン等を用いることができる。例えば、リチウムと合金化反応する物質102の表面に、炭素数が18であるオレイルアミンを配位させることで、表面に炭素数18の長鎖有機化合物103を有する負極活物質101を形成することができる。
上記において、リチウムと合金化反応する物質102として、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Ag、Au、Zn、CdおよびHgから選ばれた一つまたは複数の元素または前記元素の化合物を用いることができる。
上記負極活物質101は、例えば、液相還元法を用いて形成することができる。液相還元法は金属塩溶液(水溶媒、非水溶媒)に還元剤を投入して還元する方法である。金属塩として上記リチウムと合金化反応する物質102を含む材料を用い、反応溶液中に上記長鎖有機化合物103を溶かして混合することで、上記負極活物質101を形成することができる。
例えば、リチウムと合金化反応する物質102としてスズ(Sn)を含む金属塩(例えば、酢酸スズ)を用い、反応溶液(有機溶剤(例えばメタノール等)と還元剤(例えば水素化硼素ナトリウム)の混合溶液)中に上記長鎖有機化合物103(例えば長鎖アルキルアミン、長鎖アルケルアミン)と上記金属塩とを混合することで、上記負極活物質101を形成することができる。この場合、上記負極活物質101は、Snからなる中心部の表面に長鎖アルキルアミン等の長鎖有機化合物103が配位した構造を有する。
液相還元法において、上記有機溶剤としては、金属粒子が安定して分散する有機溶剤を用いることができる。例えば、有機溶剤としてメタノール、トルエン、ヘキサン、テルピネオール、テトラデカン等を用いることができる。
液相還元法において、上記還元剤としては、水素化硼素ナトリウム等の強還元剤を用いることができる。または、ヒドラジン等の還元剤を用いることが可能である。
液相還元法を用いることにより、リチウムと合金化反応する物質を含み、表面に長鎖有機化合物を有し、かつ、1nm以上100nm以下という小さな粒径を有する負極活物質を比較的簡単に形成することができる。例えば、液相還元法を用いることにより、粒径が2nm以上10nm以下の小さな粒径を有する負極活物質を形成することができる。また、液相還元法を用いることにより、粒径の制御を行うことができ、粒径のばらつきが小さい負極活物質を形成することができる。
または、上記負極活物質101は、流動油面上真空蒸着法を用いて形成することができる。流動油面上真空蒸着法は、金属を真空中で流動している油面上に連続的に蒸着することにより、多量の微粒子を作製する方法である。流動油面上真空蒸着法を用いることにより、リチウムと合金化反応する物質が還元しにくい物質である場合でも、リチウムと合金化反応する物質を含み、表面に長鎖有機化合物を有し、かつ、1nm以上100nm以下という小さな粒径を有する負極活物質を形成することができる。この作製方法は、例えば、リチウムと合金化反応する物質102としてシリコン(Si)を用いる場合に有効である。
また、負極活物質101は、上記した方法以外の方法を用いて形成することも可能である。
図1(B)には、蓄電装置の負極149の構成の例を示す。
図1(B)に示す負極149は、負極集電体144と、負極集電体144上に設けられた負極活物質層104と、を有する。負極活物質層104は、図1(A)に示した負極活物質101を用いて形成されている。負極活物質層104は他に、導電助剤及びバインダ106を有する。負極活物質層104は、塗布法等を用いて形成することができる。
上記のとおり、図1(A)に示したリチウムと合金化反応する物質102を含む負極活物質101は、表面に長鎖有機化合物103を有し、かつ、1nm以上100nm以下という小さな粒径105を有する構造であるため、負極活物質101同士の凝集力を大きくすることができる。すなわち、凝集力が大きい負極活物質101を提供することができる。
また、負極活物質101は、1nm以上100nm以下という小さな粒径105を有しているため、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面は活性な状態であるが、表面の少なくとも一部を覆うように長鎖有機化合物103を有しているため、電解液に含まれる溶媒(通常、極性溶媒が用いられる)との親和性を低下させることができる。すなわち、溶媒和しにくい負極活物質101を提供することができる。これにより、負極活物質101の溶媒中への溶解または微粉化を抑えることができる。
上で説明したように、負極活物質101は、活物質同士の凝集力が大きく、かつ、溶媒との親和性が低下した性質を有する。したがって、充放電に伴う体積変化等が生じた場合でも、負極活物質101は溶媒との親和性が低いため溶媒和しにくく、かつ、負極活物質101同士で凝集しやすいため(すなわち、凝集した方が安定となるため)、負極活物質101は負極活物質層104から剥がれにくい。そのため、微粉化等の劣化が生じにくい負極活物質101を提供することができる。
また、負極活物質101は、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面の少なくとも一部を覆うように長鎖有機化合物103を有している。そのため、負極活物質101の表面の酸化を抑制することができる。
また、負極活物質101は、表面を覆う材料として長鎖有機化合物103を用いている。そのため、負極活物質101の表面の長鎖有機化合物103からなる層の厚さの制御が可能となり、長鎖有機化合物103からなる層の厚さを非常に薄くすることができる。これにより、長鎖有機化合物103を有することにより生じる負極活物質層104内の電気伝導率の低下を抑えることができる。
本実施の態様によれば、微粉化等の劣化が生じにくい新規な合金系の負極活物質を提供することができる。また、容量が大きい負極活物質を提供することができる。また、上記負極活物質を用いることで、蓄電装置の特性(例えば充放電特性、例えば充放電のサイクル特性)を向上させることができる。また、小型で容量の大きい新規な蓄電装置を提供することができる。また、この蓄電装置を用いた電子機器または電気推進移動体を提供することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1に示した負極活物質101を用いた蓄電装置について、図2を用いて説明する。
図2には、蓄電装置130の構造を示す。蓄電装置130は、筐体141と、正極148と、負極149と、正極148および負極149の間に配置されたセパレータ146と、電解液147と、を有する。正極148は、正極集電体142と、正極活物質層143とを含む。負極149は、負極集電体144と、負極活物質層104とを含む。
正極集電体142の材料としては、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)等の単体またはこれらの化合物を用いることができる。
正極活物質層143に含まれる正極活物質の材料としては、リチウムイオンまたはアニオンの少なくとも一つを吸蔵および放出できる材料を用いることができる。例えば、正極活物質の材料として、活性炭、導電性高分子、ポリアセン有機半導体(PAS)を用いることができる。上記材料を用いることにより、蓄電装置130をキャパシタとして用いることができる。また、例えば、正極活物質の材料として、リチウムと金属とを含む酸化物(LiMe(MeはFe、Co、Ni、Mnの一以上)(Xは1以上2以下、yは2以上4以下))、リチウムと金属とを含むリン酸化合物(LiMePO(MeはFe、Co、Ni、Mnの一以上)(xは1以上2以下))、金属酸化物(Me(MeはV、Cr、Mnのいずれか一以上)(xは2以上5以下))を用いることができる。上記材料を用いることにより、蓄電装置130を電池(バッテリー)として用いることができる。
負極集電体144の材料としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)等の単体またはこれらの化合物を用いることができる。
負極活物質層104に含まれる負極活物質の材料は、実施の形態1に示した負極活物質101を用いることができる。すなわち、図1(A)に示すように負極活物質101は、リチウムと合金化反応する物質102を含む負極活物質を用いる。負極活物質101は、その表面に長鎖有機化合物103を有し、かつ、粒径105が1nm以上100nm以下であるものを用いる。長鎖有機化合物103としては、リチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面に絡まるように、またはリチウムと合金化反応する物質102からなる中心部の表面の少なくとも一部を覆うように位置するものを用いることができる。
上記した負極活物質101は、活物質同士の凝集力が大きく、かつ、溶媒との親和性が低下した性質を有する。したがって、充放電に伴う体積変化等が生じた場合でも、負極活物質101は溶媒との親和性が低いため溶媒和しにくく、かつ、負極活物質101同士で凝集しやすいため(すなわち、凝集した方が安定となるため)、負極活物質101は負極活物質層104から剥がれにくい。そのため、微粉化等が生じにくい負極活物質101を提供することができる。
負極活物質層104は、他に、導電助剤およびバインダを含んでも構わない。
導電助剤は、その材料自身が電子導電体であり、蓄電装置130内で他の物質と化学変化を起こさないものを用いることができる。例えば、黒鉛、炭素繊維、カーボンブラック、アセチレンブラック、VGCF(商標登録)などの炭素系材料、銅、ニッケル、アルミニウムもしくは銀など金属材料またはこれらの混合物の粉末や繊維などを用いることができる。導電助剤とは、活物質間の導電性を助ける物質であり、離れている活物質の間に充填され、活物質同士の導通をとる材料である。
バインダとしては、澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセルロース、ポリビニルクロリド、ポリビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、EPDM(Ethylene Propylene Diene Monomer)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴムもしくはポリエチレンオキシドなどの多糖類、熱可塑性樹脂またはゴム弾性を有するポリマーなどを用いることができる。
セパレータ146としては、紙、不織布、ガラス繊維、または、ナイロン(ポリアミド)、ビニロン(ポリビニルアルコール系繊維)、ポリエステル、アクリル、ポリオレフィン、ポリウレタンといった合成繊維等を用いることができる。ただし、電解液147に溶解しない材料を選ぶ必要がある。
具体的には、セパレータ146の材料として、例えば、フッ素系ポリマー、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリメタクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリウレタン、セルロース、紙、不織布から選ばれる一種を単独で、または二種以上を組み合せて用いることができる。
電解液147は、リチウムイオンを含む。電解液147は、例えば溶媒と、その溶媒に溶解するリチウム塩とから構成することができる。リチウム塩としては、例えば、塩化リチウム、フッ化リチウム、硼弗化リチウム等を用いることができる。
電解液147の溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、およびビニレンカーボネート(VC)などの環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、メチルイソブチルカーボネート(MIBC)、およびジプロピルカーボネート(DPC)などの非環状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、およびプロピオン酸エチルなどの脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、およびエトキシメトキシエタン(EME)等の非環状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン等やリン酸トリメチル、リン酸トリエチル、およびリン酸トリオクチルなどのアルキルリン酸エステルやそのフッ化物を用いることができ、これらの一種を単独で、または二種以上を混合して使用する。
以上のようにして、実施の形態1に示した負極活物質101を用いて蓄電装置130を構成することができる。
本実施の態様によれば、微粉化等の劣化が生じにくい新規な合金系の負極活物質を提供することができる。また、容量が大きい負極活物質を提供することができる。また、上記負極活物質を用いることで、蓄電装置の特性(例えば充放電特性、例えば充放電のサイクル特性)を向上させることができる。また、小型で容量の大きい新規な蓄電装置を提供することができる。また、この蓄電装置を用いた電子機器または電気推進移動体を提供することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2に示した蓄電装置の応用形態について図3を用いて説明する。
実施の形態2に示した蓄電装置は、デジタルカメラやビデオカメラ等のカメラ、携帯電話、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置等の電子機器に用いることができる。実施の形態2に示した蓄電装置は、これらの電子機器のバッテリーとして用いることができる。また、電気自動車、ハイブリッド自動車、鉄道用電気車両、作業車、カート、車椅子、自転車等の電気推進車両、電気推進船舶、電気推進航空機などの蓄電装置に蓄積された電力を用いて電動機により推進する移動体(すなわち乗り物)に用いることができる。以下では、蓄電装置に蓄積された電力を用いて電動機により推進する移動体を、電気推進移動体という。
実施の形態2に示した蓄電装置は、これらの電気推進移動体のバッテリーとして用いることができる。これらの電気推進移動体のバッテリーは、プラグイン技術による外部から電力供給により充電をすることができる。または、これらの電気推進移動体のバッテリーは、外部から無線で電力供給を行うことにより充電をすることも可能である。また、電気推進移動体が鉄道用電気車両の場合、架線や導電軌条からの電力供給により充電をすることができる。
図3には、電気推進移動体の一つである車椅子の構成の例を示す。図3は、電動式の車椅子501の斜視図である。電動式の車椅子501は、使用者が座る座部503、座部503の後方に設けられた背もたれ505、座部503の前下方に設けられたフットレスト507、座部503の左右に設けられたアームレスト509、背もたれ505の上部後方に設けられたハンドル511を有する。アームレスト509の一方には、車椅子の動作を制御するコントローラ513が設けられる。座部503の下方のフレーム515を介して、座部503前下方には一対の前輪517が設けられ、座部503の後下方には一対の後輪519が設けられる。後輪519は、モータ、ブレーキ、ギア等を有する駆動部521に接続される。座部503の下方には、バッテリー、電力制御部、制御手段等を有する制御部523が設けられる。制御部523は、コントローラ513及び駆動部521と接続しており、使用者によるコントローラ513の操作により、制御部523を介して駆動部521が駆動し、電動式の車椅子501の前進、後進、旋回等の動作及び速度を制御する。
実施の形態2に示した蓄電装置を制御部523のバッテリーに用いることができる。制御部523のバッテリーは、例えば、プラグイン技術による外部から電力供給により充電をすることができる。
本実施の態様によれば、小型で容量の大きい新規な蓄電装置を用いた電子機器または電気推進移動体を提供することができる。
また、上記した電子機器または電気推進移動体に、さらに太陽電池などの光電変換装置を備えた構成とすることができる。これにより、太陽光などの光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能と、変換された電気エネルギーを上記蓄電装置に蓄える機能とを有する電子機器または電気推進移動体を提供することができる。これにより環境への負荷を低減しうる電子機器または電気推進移動体を提供することが可能である。
101 負極活物質
102 リチウムと合金化反応する物質
103 長鎖有機化合物
104 負極活物質層
106 導電助剤及びバインダ
130 蓄電装置
141 筐体
142 正極集電体
143 正極活物質層
144 負極集電体
146 セパレータ
147 電解液
148 正極
149 負極

Claims (9)

  1. リチウムと合金化反応する物質を含む負極活物質を有し、
    前記負極活物質は表面に長鎖有機化合物を有し、かつ、粒径が1nm以上100nm以下であることを特徴とする蓄電装置。
  2. 負極と、正極と、電解液と、セパレータと、を有し、
    前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体上に設けられた負極活物質と、を有し、
    前記負極活物質は、リチウムと合金化反応する物質を含み、表面に長鎖有機化合物を有し、かつ、粒径が1nm以上100nm以下であることを特徴とする蓄電装置。
  3. 請求項1または2において、前記長鎖有機化合物として、炭素数10以上の有機化合物を用いることを特徴とする蓄電装置。
  4. 請求項1または2において、前記長鎖有機化合物として、オレイルアミンを用いることを特徴とする蓄電装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一において、前記負極活物質は、液相還元法により形成されたものであることを特徴とする蓄電装置。
  6. 請求項1乃至3のいずれか一において、前記負極活物質は、流動油面上真空蒸着法により形成されたものであることを特徴とする蓄電装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一において、前記リチウムと合金化反応する物質として、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Ag、Au、Zn、CdおよびHgから選ばれた一つまたは複数の元素または前記元素の化合物を用いることを特徴とする蓄電装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一に記載の蓄電装置を用いた電子機器。
  9. 請求項1乃至7のいずれか一に記載の蓄電装置を用いた電気推進移動体。
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