JP2011231270A - 筆記具用水性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、マーキングペン、ボールペン、万年筆、サインペン、プレートペン等の筆記具用水性インキ組成物において、長時間放置ドライアップ性能および間欠筆記ドライアップ性能が優れることで、実際の使用環境下においても良好な筆跡を得られる筆記具用水性インキ組成物を提供することである。
【解決手段】本発明は、少なくとも、水、着色剤、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールを含有することを特徴とする筆記具用水性インキ組成物を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は筆記具用水性インキ組成物に関し、さらに詳細としては、ドライアップ性能に優れた筆記具用水性インキ組成物に関するものである。
従来より、キャップを筆記具本体から外して、ペン先を大気中に放置すると、インキ中の溶剤などが蒸発して、着色剤や樹脂などが乾燥固化して詰まり、筆跡カスレや、筆記不良になってしまうことがあった。
そのため、 筆記具用水性インキのペン先の乾燥防止剤として、エチレングリコールやプロピレングリコール等の多価アルコール溶剤や尿素及び/又は尿素誘導体などにより、ドライアップ性能を向上した筆記具用水性インキ組成物が知られている。
しかしながら、前者のエチレングリコールやプロピレングリコール等の多価アルコール溶剤は十分なドライアップ性能を得るためには多量の添加が必要となり、その結果インキ粘度の上昇によるインキ追従不良や、筆跡の滲み等が発生する、さらに、筆跡乾燥性も劣ってしまい、プラスチック、金属材料等の非浸透面においては、より顕著に筆跡乾燥性が劣ってしまう。また、後者の尿素及び/又は尿素誘導体は、ある程度のドライアップ性能の向上は認められるものの、高温環境下では分解してアンモニアを発生させ、インキ経時が不安定になる問題が発生してしまう。
こうした問題を鑑みて、特開平9−67535号公報「水性インキ組成物」には、セリンを含有したもの、特開2002−173616号公報「水性インキ組成物」には、1,6-ヘキサンジオール、特開2010−37369号公報「筆記具用インキ」には、ジペンタエリスリトールを含有したものが開示されている。
「特開平9−67535号公報」 「特開2002−173616号公報」 「特開2010−37369号公報」
しかし、特許文献1〜3のように、新たにドライアップ抑制剤を含有することで、ある程度のドライアップ性能の向上は認められるものもあるが、実用性に欠ける性能であった。なぜなら、特許文献1〜3は、キャップオフ状態で長時間放置することを想定して、ペン先を大気中に長期間放置した場合の筆記性能(長時間放置ドライアップ性能)で、ある程度の性能が得られるものの、実際の使用環境下では、キャップオフ状態で、ペンを持ったまま考え事をした場合、少し筆記しては止め、また少し筆記しては止めるという繰り返した場合の筆記性能(間欠筆記ドライアップ性能)を満足することを、考慮していなかった。そのため、間欠筆記ドライアップ性能試験の条件下では、これまでのドライアップ抑制剤を用いると、ペン先内部のインキが増粘してしまい、筆記不良の原因となる問題を抱えていた。
本発明の目的は、長時間放置ドライアップ性能および間欠筆記ドライアップ性能が優れることで、筆跡が良好である筆記具用水性インキ組成物を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために、
「1.少なくとも、水、着色剤、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールを含有することを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
2.前記2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールの含有量が、20℃における水に対する含有量に対して、0.1〜15.0質量%であることを特徴とする第1項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
3.前記筆記具用水性インキ組成物に、界面活性剤を含有することを特徴とする第1項または第2項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
4.前記界面活性剤が、シリコン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする第3項に記載の筆記具用水性インキ組成物。
5.前記界面活性剤の含有量が、インキ組成物全質量に対して、0.01〜5.00質量%であることを特徴とする第3項または第4項に記載の筆記具用水性インキ組成物。」
とする。
本発明は、少なくとも、水、着色剤、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールを含有することで、長時間放置ドライアップ性能および間欠筆記ドライアップ性能が優れた筆記具用水性インキ組成物を提供することができた。
本発明の特徴は、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールを含有することである。
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール(C18)は、下記一般式(化1)で示されるが、筆記具用水性インキ組成物に含有することで、長時間放置ドライアップ性能および間欠筆記ドライアップ性能が優れることで、実際の使用環境下においても良好な筆跡を得られる。
Figure 2011231270
ペン先でのドライアップのメカニズムについては、ペン先から溶媒が蒸発することによって、ペン先部の筆記具用水性インキ組成物が増粘し高粘度となり、インキが吐出されなくなるという現象である。従来より、ペン先からの溶媒の蒸発を抑制するために、ドライアップ抑制剤を添加することで、ペン先において溶媒の蒸発を抑制する膜を形成することが可能なドライアップ抑制剤が検討されている。それらのドライアップ抑制剤での評価方法としては、キャップを外した後に、その状態で机上などに長時間静置した場合を想定して、耐ドライアップ性能を評価しており、この性能を長時間放置ドライアップ性能として、評価項目の1つとしている。また、前記長時間放置ドライアップ性能試験では、キャップを外した後、その状態で長時間静置されても、ペン先内部のインキ粘度がそのままの状態で溶媒が蒸発することになり、後に説明する間欠筆記ドライアップ性能よりも有利な条件でドライアップ抑制剤によって膜を形成することができる。
ところが、実際の使用環境下では、キャップを外した状態で間欠的に筆記が繰り返すことがほとんどであり、そのような条件下では、ドライアップ抑制剤によって膜を形成しきる前に筆記することにより、膜が砕けてしまう。間欠的に筆記を何度も繰り返すことで、ペン先内部のインキ粘度が上昇してしまうと、造膜性能が劣化し、ペン先で膜を形成しきれず、溶媒の蒸発を抑制できずに筆記不能の原因になってしまった。そこで、本願発明者は長時間放置ドライアップ性能よりも不利な条件である、前述のような間欠筆記ドライアップ性能を向上することで、実際の使用環境に適した性能を得ようと考えた。
間欠筆記ドライアップ性能を向上するには、ペン先内部のインキ粘度が増粘した状態であっても、すばやく造膜できる性能が求められるが、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールを含有すると、高粘度溶液でも析出速度を速めることを可能とし、間欠筆記を何度も繰り返しても、すぐに膜を形成することで、ペン先での溶媒の蒸発を抑制し、優れた間欠筆記ドライアップ性能を得ることができる。さらに、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールは、長時間放置ドライアップ性能においても、間欠筆記ドライアップ性能より有利な条件であるため、同様に優れた効果を得ることができる。
そのため、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールを含有することで、長時間放置ドライアップ性能と間欠筆記ドライアップ性能を向上することで、実際の使用環境下のドライアップ性能においても、良好な筆跡を得られる。さらに、筆記した筆跡においても、筆跡膜が速く形成できるため、筆跡乾燥性、滲み、紙面への裏抜け抑制についても向上することが可能である。
また、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールの含有量は、20℃における水に対する溶解度が、約15質量%である。そのため、水の含有量に対して15.0質量%を越えると、インキ中で、完全溶解せず、低温時(0〜10℃)にインキ中にて大きな結晶を析出してしまい、筆跡性能に影響を及ぼしやすい。水の含有量に対して0.1質量%未満だと、所望のドライアップ性能が得られにくくなるので、水の含有量に対し0.1〜15.0質量%が好ましい。また、低温時(0〜10℃)での水に対する溶解度が低下することで、析出物による筆記不良を考慮して、好ましくは、0.1〜10.0質量%であり、最も好ましくは3.0〜7.0質量%である。
さらに、近年では、紙面だけでなく、非浸透面においても良好に筆記可能であることが望まれており、非浸透面に筆記するには、濡れ性を向上することが好ましい。そのため、インキの表面張力を下げるために、シリコン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸塩などの界面活性剤を含有することで、非浸透面への濡れ性を高めることができ、プラスチック、金属材料等の非浸透面において、良好に筆記可能となる。
また、界面活性剤の中でも、より表面張力を下げて、濡れ性を向上できるシリコン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸塩を少なくとも含有する方が好ましい。その中でも、生産工程時に気泡抑制をする効果があり、生産性を向上することが可能となるため、消泡性が良好な、シリコン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤が好ましく、より経時安定性を考慮すれば、シリコン系界面活性剤としてポリエーテル変性のシリコーンオイルを用いる方が、最も好ましい。
界面活性剤の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.01質量%より少ないと、表面張力を十分に下げる効果が得られず、5.00質量%を越えると、筆跡乾燥性が劣りやすく、さらに、インキ経時も不安定となりやすいため、インキ組成物全量に対し、0.01〜5.00質量%が好ましい。より好ましくは、インキ組成物全量に対し、0.01〜2.00質量%である。最も好ましくは0.10〜1.50質量%である。
具体例としては、シリコン系界面活性剤の具体例としては、KF351、KF-352、KF -353、KF-354、KF-355、KF -615、KF-618、KF−642、KF643、KF945、KF−6004(信越化学工業(株))、SILWETL−720、FZ−2104、FZ−2191、L−7001、L−7002、Y−7006、L−7600、L−7607(日本ユニカー(株))、TSF4445(東芝シリコーン(株))が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤の具体例としては、ダイノール604、サーフィノール104H、サーフィノール104A、サーフィノール104BC、サーフィノール104DPM、サーフィノール104PA、サーフィノール104S、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノールSE、サーフィノールSE−F、サーフィノール61等(エアープロダクツ ジャパン(株)社製)が挙げられる。ジアルキルスルホコハク酸塩の具体例としては、ネオコールSW−C、ネオコールYSW−CE、ネオコールYSK(第一工業製薬(株))、ペレックスOT−P、ペレックスTR、ペレックスCS、ペレックスTA(花王(株))、エアロールOB−70(東邦化学工業(株))、エアロゾ−ルMA−80、エアロゾ−ルAY−100(三井サイアナミド(株))、アデカコールEC((株)アデカ)等が挙げられる。フッ素系界面活性剤の具体例としては、メガファックF−447、F−410、F−553、F−444(DIC(株))、DSN−403N(ダイキン工業(株))、ノベックFC−4430、FC−4432(住友スリーエム(株))等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
また、本発明の水性インキ組成物の表面張力は、20℃の環境下において、20mN /mより低いと、筆跡に滲み、紙への裏抜けが発生しやすくなるため、35mN/mを超えると、非浸透面への濡れ性がやや劣り、筆跡カスレや、筆記面においてはインキが、はじかれてしまう可能性があるため、表面張力は、20〜35mN/mである方が好ましい。最も好ましくは、25〜35mN/mである。
着色剤は、染料、顔料等、特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。染料については、直接染料、酸性染料、塩基性染料、含金染料、及び各種造塩タイプ染料等が採用可能である。顔料については、無機、有機、加工顔料などが挙げられるが、具体的にはカーボンブラック、アニリンブラック、群青、黄鉛、酸化チタン、酸化鉄、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、キノフタロン系、スレン系、トリフェニルメタン系、ペリノン系、ペリレン系、ギオキサジン系、アルミ顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料、補色顔料等が挙げられる。その他、着色樹脂粒子体として顔料を媒体中に分散させてなる着色体を公知のマイクロカプセル化法などにより樹脂壁膜形成物質からなる殻体に内包又は固溶化させたマイクロカプセル顔料を用いても良い。更に、顔料を透明、半透明の樹脂等で覆った着色樹脂粒子などや、また着色樹脂粒子や無色樹脂粒子を、顔料もしくは染料で着色したもの等も用いることもできる。これらの染料および顔料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。含有量は、インキ組成物全量に対し、1質量%〜20質量%が好ましい。また、本発明の筆記具用インキに関しては、顔料系インキは、染料系インキと違い再分散しづらく、ドライアップ性能が劣りやすいため、よりドライアップ性能の向上がより望まれる。
また、本発明には、定着剤として樹脂を用いてもよい。具体的には、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂等や、アクリル系樹脂エマルジョン、スチレン−ブタジエン系樹脂エマルジョンなどのエマルジョン樹脂が挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。また、樹脂の含有量は、インキ組成物全量に対して、0.1質量%未満だと、所望のインキ粘度が得られにくく、30質量%を越えると書き出し性能が劣ってしまう可能性があるため、0.1質量%以上、30質量%以下が好ましい。
その他必要に応じて、低級・高級アルコールなどの溶剤、トリエタノールアミン等のpH調整剤、ソルビット等の保湿剤、ベンゾトリアゾール等の防錆剤、エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤等を添加してもよい。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
次に実施例を示して本発明を説明する。
実施例1
着色剤(顔料分散体) 30.0質量%
水 56.0質量%
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール 7.0質量%
シリコン系界面活性剤(ポリエーテル変性のシリコーンオイル) 1.0質量%
水溶性樹脂(アクリル系樹脂) 5.0質量%
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 1.0質量%
まず、実施例1の筆記具用水性インキ組成物は、予め顔料を均一に分散させた顔料分散体(LUMIKOL NKW−6007E(固形分:34%、日本蛍光化学(株)))、水、水溶性樹脂(ジョンクリル61J(固形分:30%、ジョンソンポリマー(株))、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール(東京化成(株))、シリコン系界面活性剤(KF-618:信越化学工業(株))、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを所定量正確に秤量し、ディスパー撹拌機にて50℃の攪拌温度で1時間加温撹拌し、筆記具用水性インキ組成物を得た。尚、ブルックフィールド社製DV−II粘度計(CPE−42ローター)を用いて20℃、剪断速度384.0sec−1(回転数100rpm)にてインキ粘度を測定したところ、2.62mPa・sであった。また、表面張力については、20℃の環境下において、共和界面科学株式会社製の表面張力計測器を用い、ガラスプレートを用いて、垂直平板法によって測定したところ、27.9mN /mであった。
実施例および比較例のインキ粘度は、ブルックフィールド社製DV−II粘度計(CPE−42ローター)を用いて20℃で、インキ粘度を測定したが、本発明の筆記具用水性インキ組成物は、ニュートニアンインキであるため、剪断速度が相違してもインキ粘度は、略同じ数値を示した。
実施例2〜6
表1に示すように各成分を配合に変更した以外は、実施例1と同様な手順で実施例2〜6の筆記具用水性インキ組成物を得た。表1に測定、評価結果を示す。
Figure 2011231270
比較例1〜7
インキの配合を表2に示す通りとし、表2に測定、評価結果を示す。
Figure 2011231270
実施例1〜6及び比較例1〜7で作製した 筆記具用水性インキ組成物を、市販のマーキングペン(パイロットコーポレーション製;スーパープチ(SEG−10M))に充填することでマーキングペンを作製した。
試験および評価
前述のように作製したマーキングペンを用いて、20℃で、以下の試験および評価を行った。尚、長時間ドライアップ性能試験、間欠筆記ドライアップ性能試験の評価は、筆記試験用紙としてJIS P3201 筆記用紙Aを用い、非浸透面での筆記試験、筆跡乾燥性試験には、市販の透明アクリル板を用いて以下のような試験方法で評価を行った。
長時間ドライアップ性能試験:キャップをはずして大気中に24時間放置した後、手書き筆記した際の筆跡の状態を評価した。
筆跡にカスレがなく、筆跡が良好のもの ・・・◎
筆跡に若干カスレが出るが、実用上問題ないもの ・・・○
筆跡にカスレがひどく、実用性に乏しいもの ・・・×
間欠筆記ドライアップ性能試験:キャップをはずして、5分毎にレ点を手書きする。これを7回繰り返した際の筆跡の状態を評価した。(1試験35分)
7回の試験全ての筆跡にカスレがなく、筆跡が良好のもの ・・・◎
始めの4回までの筆跡にカスレがなく、実用上問題ないもの ・・・○
始めの4回までの筆跡にカスレがあり、実用性に乏しいもの ・・・×
非浸透面での筆記試験:透明アクリル板面上に筆記し、観察した。
筆記可能で、筆跡が良好のもの ・・・◎
筆記可能で、若干筆跡にカスレ、又はインキはじきが見られるが、実用上問題ないもの ・・・○
筆跡にカスレ、又はインキはじきが、ひどく、実用性に乏しいもの ・・・×
非浸透面での筆跡乾燥性試験:透明アクリル板に筆記後、指で擦過し、筆跡乾燥性を観察した。
筆記10秒以内に、筆跡が乾燥したもの ・・・○
筆記10秒以内に、筆跡が乾燥しなかったもの ・・・×
溶解性試験:配合したインキを20℃にて1時間放置した後、インキ中の、ドライアップ抑制剤の溶解状態を観察した。
完全に溶解しているもの ・・・◎
若干析出していたが、筆記可能なレベルのもの ・・・○
溶解しないで、析出が多く、筆記不能なレベルのもの ・・・×
表1の結果より、実施例1〜7では、長時間ドライアップ性能試験、間欠筆記ドライアップ性能試験、非浸透面での筆記試験、非浸透面での筆跡乾燥性試験、溶解性試験ともに良好もしくは、問題のないレベルの性能が得られた。
表2の結果より、比較例1〜3では、ドライアップ抑制剤を用いなかったため、長時間ドライアップ性能試験、間欠筆記ドライアップ性能試験において、筆跡にカスレがあり、実用性に乏しいレベルであった。
比較例4、5、6では、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール以外を用いたため、長時間ドライアップ性能試験、間欠筆記ドライアップ性能試験において、筆跡にカスレがあり、実用性に乏しいレベルであった。さらに、比較例4、5では、溶解性試験において、溶解しないで、析出が多く発生してしまった。
本発明は筆記具用水性インキ組成物に関し、さらに詳細としては、少なくとも水、着色剤、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールを含有することを特徴とする筆記具用水性インキ組成物とすることで、ドライアップ性能に優れた筆記具用水性インキ組成物を提供することができる。また、実施例の
マーキングペンに限らず、ボールペン、万年筆、サインペン、プレートペン等に好適に使用でき、さらに、キャップ式、ノック式等、筆記具として広く利用することができる。

Claims (5)

  1. 少なくとも、水、着色剤、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールを含有することを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
  2. 前記2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールの含有量が、20℃における水に対する含有量に対して、0.1〜15.0質量%であることを特徴とする請求項1に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  3. 前記筆記具用水性インキ組成物に、界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  4. 前記界面活性剤が、シリコン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項3に記載の筆記具用水性インキ組成物。
  5. 前記界面活性剤の含有量が、インキ組成物全質量に対して、0.01〜5.00質量%であることを特徴とする請求項3または4に記載の筆記具用水性インキ組成物。
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