JP2011230799A - 折り畳み式中空多面体 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な開閉又は折り畳み操作で立体形状の中空多面体を形成できる造形性の高い折り畳み式中空多面体を提供する。
【解決手段】奇数面を有する中空多面体(四角錐状中空多面体)1は、1つの正四角形状の第1の面を構成する第1の基本要素部材2(2a,2b)と、この第1の面に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面に対して傾斜面を形成する4つの正三角形状の第2の面を構成する第2の基本要素部材3(3a,3b,3c,3d)とを備えている。前記第1の基本要素部材2(2a,2b)は、対角線に沿って折り曲げ可能な一対の直角二等辺三角形状の折曲要素部材2a,2bを含み、互いに隣接する前記基本要素部材は、互いに対向し、かつ開閉可能な開口部5を形成する二対の開閉要素部材として形成されている。第1の基本要素部材2(2a,2b)と第2の基本要素部材3(3a〜3d)との隣接部は、開閉要素部材の開口縁を除き、ヒンジ式連結部位(薄肉部)を介して折り曲げ可能に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、容器、ケースやパッケージ、造形品(造形玩具、造形展示品など)、仮設建造物などとして利用できる中空多面体を容易に形成できる折り畳み式中空多面体に関する。
中空多面体状の造形玩具や容器は、例えば、多面体の各面を形成するシート状単位と、この単位の各辺から折り曲げ可能に延出する延出片とを備えたシート状の多面形成体を利用して組み立てられている。例えば、特開昭50−77171号公報(特許文献1)には、中空体構成要素主体を、正三角形の外側面体と、この外側面体に連なる外側面体側に屈曲せしめた複数の衝合片部とから構成した中空体構成要素が開示されている。この文献には、このような構成要素を組み合わせて少なくとも四面体以上の偶数面体を構成することも記載されている。しかし、前記構成要素では、衝合片部の内側面を他の衝合片部の内側面と衝合する必要があるため、中空体の組み立て作業が煩雑である。
特開平7−291261号公報(特許文献2)には、多面体を構成する各面の形状を有する基本面とその各辺の各左又は各右半分に舌状突出部を設けた単位シート片に、順次に別の同様のシート片の各突出部を基本面の表側に重ねてすくみあいの状態に組み合わせて固定する多面体の形成方法が開示されている。しかし、この方法でも、舌状突出部を重ねながら組み合わせるため、組み立て作業を簡便に行うことができない。
実開昭52−123034号公報(特許文献3)には、折り線を介して設けた両片の先端に2個の半円状の係止部を設け、これらの2個の係止部の凹部の中間点が、前記折れ線の長さが一辺を構成する正多角形、又は前記折れ線の長さが任意の一辺を構成する二等辺三角形、長方形あるいは菱形の中心点に相当する組立箱用素片が開示されている。この素片でも、互いに隣接する素片において、係止部の一方の半円部を上にし、他方の半円部を下にして絡ませることにより、中空箱を形成できるが、中空箱の組み立て作業が煩雑である。特に、中空箱の面の数が増えるにつれて、半円部の折り重ね可能な空間域が小さくなるため、係止部の係止作業が難しくなる。
特開2008−162648号公報(特許文献4)には、偶数面を有する中空多面体の各面を構成する複数の基本要素部材と、これらの基本要素部材のうち、閉じ状態で前記中空多面体の1又は連なる複数の稜線を形成し、かつ開閉可能な少なくとも1つの開口部を形成する開閉要素部材と、これらの開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記基本要素部材を折り曲げ可能に接続する連結部とを備えており、前記開閉要素部材が、前記開口部を隔てて互いに対向し、かつ互いに隣接する二対の要素部材で構成されている折り畳み式中空多面体が開示されている。この折り畳み式中空多面体は、開閉操作により中空の多面体を容易に形成できる。しかし、特許文献4に係る発明は多面体を形成することを主眼としており、造形性などを向上させるには制限がある。
特開昭50−77171号公報(特許請求の範囲、図1) 特開平7−291261号公報(特許請求の範囲) 実開昭52−123034号公報(実用新案登録請求の範囲、図1) 特開2008−162648号公報(特許請求の範囲、図1)
従って、本発明の目的は、簡単な開閉又は折り畳み操作で立体形状の中空多面体を形成できる造形性の高い折り畳み式中空多面体を提供することにある。
本発明の他の目的は、外観に優れる対称形状の中空多面体を容易に形成できる折り畳み式中空多面体を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、収容又は収納スペースが小さく、しかも容易に(例えば、1回の操作で)立体化できる折り畳み式中空多面体を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、偶数多角形状(四角形状など)の第1の面と三角形状の第2の面とを備えた奇数面の中空多面体(例えば、四角錐状中空多面体などの多角錐状中空多面体や多角柱状又は多角錐柱状中空多面体)において、中空多面体の各面を構成する基本要素部材を、中空多面体の頂部交点を経て直線状に延びる稜線に沿って開口可能な形態で互いにヒンジ式に連結すると、開口部の開閉操作により立体形状の中空多面体を形成できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の折り畳み式中空多面体は、立体形状において、偶数多角形状(四角形状など)の第1の面と、この第1の面に一辺を共有して隣接する複数の三角形状の第2の面とを備え、奇数面を有する中空多面体であって、前記中空多面体の各面を構成する基本要素部材と、前記中空多面体の頂部交点を経て直線状に延びる稜線に沿って開口可能な形態で、前記複数の基本要素部材を互いにヒンジ式に連結する連結部とを備えており、開口部の開閉操作により立体形状の中空多面体を形成できる。
この折り畳み式又は折り畳み可能な中空多面体は、中空多面体の各面を構成する基本要素部材が互いにヒンジ式に連結され、かつ中空多面体の頂部交点を経て直線状に延びる稜線に沿って開口可能であり、開口部の閉じ操作により隣接する複数の基本要素部材が拡がって立体形状を形成でき、開口操作(又は離反操作)により隣接する複数の基本要素部材が収縮して平面状に折り畳むことができる。
本発明の折り畳み式中空多面体は、奇数面を有する多角錐状中空多面体と奇数面を有する角柱状多面体(多角柱状又は多角錐柱状中空多面体など)とに大別できる。すなわち、多角錐状中空多面体のうち折り畳み可能な四角錐状中空多面体は、立体形状において、1つの四角形状の第1の面を構成する第1の基本要素部材と、この第1の面に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面に対して傾斜した頂部(又は傾斜面)を形成する偶数の三角形状の第2の面を構成する第2の基本要素部材とを備えている。前記第1の基本要素部材は、対角線に沿って折り曲げ可能な少なくとも一対(一対又は二対など)の三角形状の折曲要素部材を含み、互いに隣接する前記基本要素部材又は互いに隣接する折曲要素部材(例えば、二対の折曲要素部材)は、互いに対向し、かつ開閉可能な少なくとも1つの開口部を形成する二対の開閉要素部材として形成されている。そして、折り畳み式中空多面体は、これらの開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記基本要素部材又は折曲要素部材を折り曲げ可能に接続する連結部を備えている。
前記第1の基本要素部材は、対角線に沿って折り曲げ可能な一対又は二対の三角形状の折曲要素部材を含み、二対の開閉要素部材は、四角錐状中空多面体の頂部交点を経て直線状に延びる稜線に沿って開口可能であってもよい。四角錐状中空多面体の開口部位は特に制限されず、例えば、四角錐状中空多面体の頂点から延びる稜線、隣接する第2の基本要素部材と隣接する第1の基本要素部材とが交差して直線状に延びる稜線、又は一対又は二対の折曲要素部材で形成された四角錐状中空多面体の底面の対角線に沿って開口可能であってもよい。
また、折り畳み可能な角柱状中空多面体(例えば、多角柱状又は多角錐柱状中空多面体)は、立体形状において、周方向に連なる複数の四角形状の第1の面を構成する第1の基本要素部材と、この第1の面による周面の開放辺又は端に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面による周面に対して(1)平坦面(多角形状平坦面)又は(2)頂部を有する傾斜面(角錐状傾斜面)を形成する複数(偶数又は奇数)の三角形状の第2の面を構成する第2の基本要素部材とを備えている。また、前記第1の面が周方向に連なって奇数面を形成するとき、少なくとも1つの前記第1の基本要素部材は、周方向に対して直交する方向に延びる第1の折り曲げ部に沿って折り曲げ可能な第1の折曲要素部材(例えば、一対の四角形状の第1の折曲要素部材)を含むとともに、この第1の折曲要素部材の第1の折り曲げ部に隣接する第2の基本要素部材は、閉じ状態で前記第1の折り曲げ部に連なって延びる第2の折り曲げ部に沿って折り曲げ可能な三角形状の第2の折曲要素部材(例えば、一対の三角形状の第2の折曲要素部材)を含んでいる。
さらに、折り畳み可能な角柱状中空多面体(例えば、多角柱状又は多角錐柱状中空多面体)において、互いに隣接する前記第1及び第2の基本要素部材又は互いに隣接する第1及び第2の折曲要素部材は、互いに対向し、かつ開閉可能な少なくとも1つの開口部を形成する二対の開閉要素部材として形成され、これらの開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記各要素部材を折り曲げ可能に接続する連結部を備えている。
なお、多角柱状中空多面体の平坦面(多角形状平坦面)は、対角線に沿って切離された一対又は複数対の三角形状の第2の基本要素部材で構成してもよい。前記二対の開閉要素部材は、多角錐柱状中空多面体の頂部交点を経て直線状に延びる稜線に沿って開口可能であってもよい。また、角柱状中空多面体の開口部位は特に制限されず、例えば、角柱状中空多面体が多角錐柱状中空多面体である場合、多角錐柱状中空多面体の頂点から直線状に延びる稜線、互いに隣接する一対の第1及び第2の基本要素部材間を直線状に延びる稜線であってもよく、平坦面(底部及び/又は天部の多角形状平坦面)を有する角柱状中空多面体である場合、一対又は二対の折曲要素部材で形成された多角錐柱状中空多面体の平坦面(多角形状平坦面)の対角線に沿って開口可能であってもよい。
前記三角形状の第2の面を構成する基本要素部材(例えば、前記第2の基本要素部材)は、立体形状において、頂点を中心として互いに隣接して周方向に連なる奇数面又は偶数面を形成していてもよい。さらに、前記基本要素部材(又は第2及び第2の基本要素部材、折曲要素部材及び開閉要素部材)は、中空多面体の面を構成すればよく、平面状のプレートで形成してもよく、梁又は骨組み部材で構成してもよい。例えば、連結部によりヒンジ式に連結された基本要素部材(例えば、第1及び第2の基本要素部材)は、トラス構造を有していてもよい。
これらの中空多面体では、互いに対向する二対の前記開閉要素部材を近づけて閉じると、各開閉要素部材は多面体の面を形成しつつ、前記開閉要素部材に隣接する複数の基本要素部材が拡がって、内部空間を有する中空多面体を形成する。逆に、互いに対向する二対の前記開閉要素部材を離反させると、前記開閉要素部材に隣接する複数の要素部材が収縮する。
なお、本明細書において用語「折り畳み式」は「開閉式」と同義に用いる。また、前記のように、基本要素部材は、直接的又は間接的に中空多面体の平面を構成すればよく、プレート又はシート状部材であってもよく、プレート又はシート状部材の貼付又は固体などにより平面を形成可能な梁又は骨組み部材であってもよい。
本発明では、簡単な開口部の閉じ操作(例えば、1回の閉じ操作)により奇数面を有する立体形状の中空多面体を形成でき、造形性を高めることができる。また、外観に優れる対称形状の中空多面体も容易に形成できる。さらに、折り畳み操作により、多面体を平面状に折り畳むことができるため、収容又は収納スペースを小さくできる。
図1は本発明の折り畳み式中空多面体の一例を示す概略図であり、図1(a)は中空多面体の折り畳み状態を示す平面図、図1(b)は中空多面体の開口状態を示す概略斜視図、図1(c)は中空多面体の立体形状を示す概略斜視図である。 図2は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略図であり、図2(a)は中空多面体の折り畳み状態を示す平面図、図2(b)は中空多面体の開口状態を示す概略斜視図、図2(c)は中空多面体の立体形状を示す概略斜視図である。 図3は本発明の折り畳み式中空多面体のさらに他の例を示す概略図であり、図3(a)は中空多面体の折り畳み状態を示す平面図、図3(b)は中空多面体の開口状態を示す概略斜視図、図3(c)は中空多面体の立体形状を示す概略斜視図である。 図4は本発明の折り畳み式中空多面体の別の例を示す概略図であり、図4(a)は中空多面体の折り畳み状態を示す平面図、図4(b)は中空多面体の開口状態を示す概略斜視図、図4(c)は中空多面体の立体形状を示す概略斜視図である。 図5は本発明の折り畳み式中空多面体の一例を示す概略図であり、図5(a)は中空多面体の折り畳み状態を示す平面図、図5(b)は中空多面体の開口状態を示す概略斜視図、図5(c)は中空多面体の立体形状を示す概略斜視図である。 図6は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略図であり、図6(a)は中空多面体の折り畳み状態を示す平面図、図6(b)は中空多面体の開口状態を示す概略斜視図、図6(c)は中空多面体の立体形状を示す概略斜視図である。 図7は本発明の折り畳み式中空多面体のさらに他の例を示す概略図であり、図7(a)は中空多面体の折り畳み状態を示す平面図、図7(b)は中空多面体の開口状態を示す概略斜視図、図7(c)は中空多面体の立体形状を示す概略斜視図である。 図8は本発明の折り畳み式中空多面体の別の例を示す概略図であり、図8(a)は中空多面体の折り畳み状態を示す平面図、図8(b)は中空多面体の開口状態を示す概略斜視図、図8(c)は中空多面体の立体形状を示す概略斜視図である。 図9は図4及び図5に示す四角錐柱状中空多面体の変更例を示し、図9(a)〜図9(g)は、それぞれ四角錐柱状中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。 図10は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図である。
以下に、添付図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。なお、本発明の中空多面体の理解を容易にするため、奇数面を有する多角錐状中空多面体と角柱状中空多面体(多角柱状中空多面体、多角錐柱状中空多面体)とに分けて説明する。なお、図中、二重太線は折り曲げ線、一重細線は開口部の開口縁を示す(以下、折り畳み状態を示す平面図において同じ)。
[奇数面を有する多角錐状中空多面体]
図1は折り畳み式中空多面体の一例を示す概略斜視図である。
この例では、5つの基本要素部材(5つの面)で形成された四角錐状中空多面体1が示されている。すなわち、四角錐状中空多面体1は、1つの四角形状(この例では、正四角形状)の第1の面(平坦な底面)を構成する第1の基本要素部材2(2a,2b)と、この第1の面の各辺に一辺を共有又は同じくして隣接し、かつ前記第1の面に対して傾斜した頂部(傾斜面)を形成する4つの三角形状(この例では、正三角形状)の第2の面を構成する第2の基本要素部材3(3a,3b,3c,3d)とを備えている。
第1の基本要素部材2(2a,2b)は、対角線に沿って折り曲げ可能な一対の三角形状(直角二等辺三角形状)の折曲要素部材2a,2bで構成されており、各折曲要素部材2a,2bの傾斜辺には、それぞれ第2の基本要素部材3(3a,3b,3c,3d)が折り曲げ可能に接続されている。
そして、互いに隣接する二対の第2の基本要素部材(すなわち、互いに隣接する一対の第2の基本要素部材3a及び3bと互いに隣接する一対の第2の基本要素部材3c及び3d)は、互いに対向しており、かつ開閉可能な1つの開口部5を形成する二対の開閉要素部材として形成されている。換言すれば、立体形状の傾斜面を形成する第2の基本要素部材3(3a,3b,3c,3d)において、閉じ状態で四角錐状中空多面体1の頂点を経て直線状に延びる稜線部は連結することなく切離又は遊離されており、この稜線部(開口縁)に沿って開口部5が開閉可能である。なお、前記第1の基本要素部材2(2a,2b)の折り曲げ部は、開口可能な稜線部に対して直交する方向に延びて形成されている。換言すれば、第1の基本要素部材2(2a,2b)と第2の基本要素部材3(3a〜3d)との隣接部は、前記開閉要素部材(この例では第2の基本要素部材3(3a〜3d))の開口縁を除き、ヒンジ式連結部位(薄肉部)(図示せず)を介して折り曲げ可能に形成されている。
なお、折り畳んだ平面形状は、直角二等辺三角形状の折曲要素部材2a(2b)と、この折曲要素部材2a(2b)の斜辺に一辺を隣接させた正三角形状の第2の基本要素部材3a,3c(3b,3d)とで形成されたほぼ四角形状の形態を有しており、四角錐状中空多面体1はこのような平面形状が二層の形態で重ね合わせた構造を有している。
このような四角錐状中空多面体1では、折り畳まれた状態(図1(a))から開閉要素部材(第2の基本要素部材3(3a〜3d))を直角二等辺三角形状の第1の基本要素部材2a,2bの頂点方向に進退動させることにより開口部5を開閉でき、四角錐状中空五面体1を形成できる。例えば、図1(b)に示すように、開口部5の閉じ操作により、各一対の開閉要素部材3a,3c(3b,3d)は、四角錐状に周方向に連なった4つの正三角形状の面を形成するとともに、二対の開閉要素部材3a〜3dに隣接する第1の基本要素部材2a,2bの頂部は、折り曲げ部(図中、底辺)を基点として互いに離反する外方向に拡がって正方形状の面を形成し、縦方向の中心線を中心として対称構造の四角錐状中空五面体(図1(c))を形成できる。
なお、四角錐状中空多面体において、開閉可能な開口部は、頂点から延びる稜線に限らず適所に形成でき、底面と傾斜面とが交差する稜線(隣接する第2の基本要素部材と隣接する第1の基本要素部材とが交差して直線状に延びる稜線)、底面の対角線(一対又は二対の折曲要素部材で形成された四角錐状中空多面体の底面の対角線)に沿って形成してもよい。
図2は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図である。この例では、四角錐状中空多面体において、底面の対角線に沿って開閉可能な開口部が形成されている。
すなわち、四角錐状中空多面体(四角錐状中空五面体)11も、四角形状(正四角形状)の第1の面(底面)を構成する第1の基本要素部材12(12a,12b,12c,12d)と、この第1の面(底面)に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面(底面)に対して傾斜した頂部(傾斜面)を形成する4つの三角形状(正三角形状)の第2の面を構成する第2の基本要素部材13(13a,13b,13c,13d)とを備えている。
前記第1の面(底面)を構成する第1の基本要素部材12は、四角錐状中空多面体11の底面を第1の対角線に沿って切離した形態を有し、かつ第2の対角線に沿って折り曲げ可能な二対の折曲要素部材(直角部又は一方の斜辺を隣接させて折り曲げ可能な二対の直角二等辺三角形状の折曲要素部材)12a,12b,12c,12dを含んでいる。さらに、互いに隣接する一対の基本要素部材12a,12bと互いに隣接する一対の基本要素部材12c,12dとは互いに対向して、開閉可能な開口部15を形成する二対の開閉要素部材として形成されている。すなわち、互いに対向する二対の開閉要素部材12a,12bと12c,12dとの対向部は開口縁を形成し、閉じ状態で第1の面(底面)を形成する。
そして、開閉要素部材12a〜12dの開口縁を除き、隣接する各要素部材12(12a〜12d)及び13(13a〜13d)はそれぞれ薄肉部で接続され、ヒンジ式に折り曲げ可能である。
なお、折り畳んだ平面形状は、正三角形状の第2の基本要素部材13a,13c(13b,13d)の一辺を隣接させた菱形状の面(傾斜面を形成する面)と、この菱形状の面の隣り合う辺に斜辺を隣接させた直角二等辺三角形状の折曲要素部材又は基本要素部材12a,12c(12b,12d)とで形成されたほぼ五角形状の形態を有しており、四角錐状中空多面体11はこのような平面形状が二層状に重ね合わせた構造を有している。
このような中空多面体11では、折り畳まれた状態(図2(a))から開閉要素部材12a〜12dの開口縁を近づけることにより、中空多面体11の底面で、対角線に沿って開口部15を開閉でき、四角錐状中空五面体11を形成できる。例えば、図2(b)に示すように、開口部15の閉じ操作により、各一対の開閉要素部材12a,12b(12c,12d)は、四角形状の底面を形成するとともに、正三角形状の第2の基本要素部材13a〜13dは、折り曲げ部を基点として互いに離反する外方向に拡がって、四角錐状に周方向に連なった4つの正三角形状の面を形成し、縦方向の中心線を中心として対称構造の四角錐状中空五面体(図2(c))を形成できる。
図3は本発明の折り畳み式中空多面体のさらに他の例を示す概略斜視図である。この例では、四角錐状中空多面体(5面体)において、底面と傾斜面とが交差する稜線に沿って開閉可能な開口部が形成されている。
四角錐状中空多面体(5面体)21も、前記と同様に、1つの正四角形状の第1の面(平坦な底面)を構成する第1の基本要素部材22(22a,22b)と、この第1の面の各辺に一辺を共有又は同じくして隣接し、かつ前記第1の面に対して傾斜した頂部(傾斜面)を形成する4つの正三角形状の第2の面を構成する第2の基本要素部材23(23a,23b,23c,23d)とを備えている。
この例では、第1の面(平坦な底面)を構成する第1の基本要素部材22は、互いに斜辺を隣接させ、かつ折り曲げ可能な直角二等辺三角形状の一対の折曲要素部材22a,22bを含んでおり、この一対の折曲要素部材22a,22bを展開することにより正四角形状の第1の面を形成する。さらに、一対の折曲要素部材22a,22bの垂辺には、平面形状が菱形状の形態で第2の基本要素部材23a〜23dが折り曲げ可能に接続それている。すなわち、一対の折曲要素部材22a,22bの垂辺には、それぞれ正三角形状の一対の第2の基本要素部材23a,23bの一辺が隣接し、この第2の基本要素部材23a,23bの一辺にはさらにそれぞれ正三角形状の一対の第2の基本要素部材23c,23dの一辺が隣接し、第2の基本要素部材23a〜23d全体で平面形状(又は折り畳み形状)が菱形状の形態を有している。
そして、一対の折曲要素部材22a,22bと、第2の基本要素部材23a〜23dのうち一対の折曲要素部材22a,22bから遠い一対の第2の基本要素部材23c,23dとは、互いに対向して、開閉可能な開口部25を形成する二対の開閉要素部材として形成されている。すなわち、互いに対向する二対の開閉要素部材22a,22b と23c,23d との対向部は開口縁を形成し、閉じ状態で一対の折曲要素部材22a,22bは第1の面(底面)を形成する。さらに、開閉要素部材22a,22b,23c,23dの開口縁を除き、隣接する第1の基本要素部材22(22a,22b)及び第2の基本要素部材23(23a,23b,23c,23d)は薄肉部(図示せず)で接続され、ヒンジ式に折り曲げ可能である。
このような中空多面体21でも、図3(a)〜図3(c)に示すように、折り畳まれた状態(図3(a))から開閉要素部材22a,22b,23c,23dの端部を近づけることにより図3(b)に示すように、開口部25を開閉でき、図3(c)に示すように、さらに開口部25の閉じ操作により一対の折曲要素部材22a,22bで第1の面(底面)を形成しつつ、周方向に連なる4つの正三角形状の面で四角推部を形成し、対称構造の中空五面体を形成できる。
なお、四角錐状中空多面体などの奇数面を有する多角錐状中空多面体は、立体形状において、1つの多角形状(四角形状など)の第1の面を構成する第1の基本要素部材と、この第1の面に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面に対して傾斜した頂部(傾斜面)を形成する偶数(例えば、4つの)の三角形状の第2の面を構成する第2の基本要素部材とを備えていればよい。第1の面は偶数角形(例えば、四角形、六角形、八角形など)、特に正偶数角形(例えば、正四角形)である場合が多く、第2の面は二等辺三角形又は正三角形である場合が多い。前記第1の基本要素部材は、多角形状(四角形状など)の第1の面を形成するとともに、折り曲げ可能とするため、三角形状の折曲要素部材を含んでいればよい。この三角形状の折曲要素部材は、多角形状(四角形状など)の第1の面の対角線に沿って折り曲げ可能な少なくとも一対の要素部材で構成すればよく、図1〜図3に示すように、通常、一対又は二対の要素部材で構成できる。折曲要素部材は、多角形状(四角形状など)の第1の面を形成するため、通常、直角三角形である場合が多く、折り曲げの形態に応じて、直角二等辺三角形又は直角不等辺三角形であってもよい。
これらの要素部材(前記基本要素部材又は折曲要素部材)は、互いに対向し、かつ開閉可能な少なくとも1つの開口部を形成する二対の開閉要素部材を含んでおり、開口可能なこれらの二対の開閉要素部材は、前記のように、多角錐状(例えば、四角錐状)の中空多面体の頂部交点を経て直線状に延びる稜線(例えば、頂点を跨ぐ稜線など)又は底面の対角線に沿って適所に形成できる。なお、開口可能な底面は、通常、四角錐状中空多面体の底面の対角線に沿って開口可能であり、一対又は二対の折曲要素部材(又は開閉要素部材)で形成できる。多角錐状中空多面体(奇数面を有する中空多面体)は、開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記基本要素部材又は折曲要素部材を折り曲げ可能に接続する連結部を備えている。
奇数面を有する中空多面体は、前記角錐状多面体の他、角柱状(例えば、多角柱状又は多角錐柱状)中空多面体であってもよい。また、多角錐柱状中空多面体においては、中空多角柱状体の少なくとも一方の開放端に角錐状部(多角錐状部)が位置し、他方の開放端に平坦面(多角状面)が位置していてもよく、中空多角柱状体の双方の開放端に平坦面(多角状面)又は角錐状部(多角錐状部)が位置していてもよい。
[角柱状中空多面体(多角柱状中空多面体、多角錐柱状中空多面体)]
図4は本発明の折り畳み式中空多面体の別の例を示す概略斜視図である。この例では、四角錐柱状中空多面体(中空九面体)が示されている。
この四角錐柱状中空多面体31は、互いに周方向に連なって、四角枠状の空間を形成可能な4つの正四角形状の第1の面を構成する第1の基本要素部材32a,32b,32c,32dと、この第1の面(基本要素部材)の一方の開放辺(又は開放端)に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面による周面に対して正四角形状の平坦面(又は底面,第2の面)を構成する第2の要素部材33(33a,33b,33c,33d)と、第1の面(基本要素部材)の他方の開放辺(又は開放端)に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面による周面に対して四角錐状の傾斜面(第2の面)を構成する第2の要素部材34(34a,34b,34c,34d)とを備えている。前者の第2の要素部材33(33a,33b,33c,33d)は、それぞれ、第1の面(基本要素部材)の一方の開放辺(又は開放端)に斜辺を共有して隣接した4つの直角二等辺三角形状の形態を有し、後者の第2の要素部材34(34a,34b,34c,34d)は、第1の面(基本要素部材)の他方の開放辺(又は開放端)に一辺を共有させて隣接する正三角形状の形態を有している。
前者の第2の要素部材33(33a,33b,33c,33d)は、中空多面体31の底面を第1の対角線に沿って切離した形態を有し、かつ第2の対角線に沿って折り曲げ可能な二対の折曲要素部材(直角部又は一方の斜辺を隣接させて折り曲げ可能な二対の直角二等辺三角形状の折曲要素部材)33a,33c(33b,33d)を含んでいる。これら二対の折曲要素部材33a,33c(33b,33d)は互いに対向し、かつ折り曲げ操作に伴って開閉可能な開口部35aを形成する。また、後者の第2の要素部材34(34a,34b,34c,34d)のうち互いに隣接する二対の要素部材34a,34c(34b,34d)は、前記二対の折曲要素部材33a,33c(33b,33d)に対応して、互いに対向し、かつ開閉可能な開口部35bを形成する開閉要素部材として形成されている。
さらに、第1の基本要素部材32a〜32d、第2の要素部材33(33a,33b,33c,33d)及び第2の要素部材34(34a,34b,34c,34d)は、前記開口縁を除き、ヒンジ部を介して互いに隣接して折り曲げ可能に接続されている。
このような中空多面体31では、二対の折曲要素部材33a,33c(33b,33d)及び二対の開閉要素部材34a,34c(34b,34d)を頂点方向に進退動させることにより、第1の基本要素部材32a,32c(32b,32d)により四角枠状の角柱部を形成しつつ、開口部35a,35bを形成でき、さらに閉じ操作により、二対の折曲要素部材33a,33c(33b,33d)は底面を形成し、二対の開閉要素部材34a,34c(34b,34d)は四角錐状に周方向に拡がった面を形成し、縦方向の中心線を中心として対称構造の中空九面体が形成される。
図5は本発明の折り畳み式中空多面体の一例を示す概略斜視図である。この例でも、四角錐柱状中空多面体(中空九面体)が示されている。
この三角柱状中空多面体41は、前記図4の中空多面体と同様に、互いに周方向に連なって、四角枠状の空間を形成可能な4つの正四角形状の第1の面を構成する第1の基本要素部材32a〜32dと、この第1の面の一方の開放辺(又は開放端)に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面による周面に対して正四角形状の平坦面(又は底面,第2の面)を構成する第2の要素部材33(33a,33b,33c,33d)とを備えている。また、前記と同様に、前記第2の要素部材33(33a,33b,33c,33d)は、中空多面体41の底面を形成し、対角線に沿って折り曲げ可能な二対の折曲要素部材(二対の直角二等辺三角形状の折曲要素部材)33a,33c(33b,33d)を含んでいる。
一方、前記第1の面による周面に対して四角錐状の傾斜面(正三角形状の第2の面)を構成する第2の要素部材44(44a,44b,44c,44d)は、折り畳み状態(又は平面形状)において、互いに隣接する第1の基本要素部材32a,32c(32b,32d)のうち一方の一対の基本要素部材32a,32cの他方の開放辺(又は開放端)に一辺を共有して隣接する一方の一対の正三角形状の第2の要素部材44a,44cと、この第2の要素部材44a,44cの辺のうち他方の一対の基本要素部材32b,32dの側に位置する辺に一辺を共有して菱形状の形態で隣接する他方の一対の正三角形状の第2の要素部材44b,44dとで構成されている。
そして、前記他方の一対の基本要素部材32b,32dと他方の一対の正三角形状の第2の要素部材44b,44dとは互いに対向し、かつ折り曲げ操作に伴って開閉可能な開口部45bを形成する二対の開閉要素部材として形成されている。また、さらに、第1の基本要素部材32a〜32d、第2の要素部材33(33a,33b,33c,33d)及び第2の要素部材44(44a,44b,44c,44d)は、前記開口縁を除き、ヒンジ部を介して互いに隣接して折り曲げ可能に接続されている。
このような中空多面体41でも、二対の折曲要素部材33a,33c(33b,33d)及び二対の開閉要素部材44a,44c(44b,44d)の進退動又は開閉道により、四角枠状の角柱部を形成しつつ、開口部35a,45bを形成でき、さらに閉じ操作により、四角枠状の角柱部の底面と周方向に拡がった四角錐状面を形成でき、縦方向の中心線を中心として対称構造の中空九面体を形成できる。
図6は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図である。この例では、正三角柱状中空多面体(三角柱状5面体)が示されている。
この中空多面体51は、周方向に連なる3つの正方形状の第1の面を形成する第1の基本要素部材52a〜52cと、この第1の基本要素部材(又は第1の面)による周面(中空三角柱周面)のうち互いに隣接する基本要素部材52a,52cの上下双方の開放辺(又は開放端)に斜辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面による周面に対して平坦面(底面及び上面)を形成する直角不等辺三角形状の第2の面を構成する第2の基本要素部材53,54とを備えている。
また、第2の基本要素部材53,54が接続されていない前記1つの第1の基本要素部材52bの幅方向(周方向)の中央部には、周方向に対して直交する方向(軸方向)に延びる第1の折り曲げ部が形成され、前記第1の基本要素部材52bは、この第1の折り曲げ部に沿って折り曲げ可能な一対の四角形状(長方形状)の第1の折曲要素部材52b1,52b2を含んでいる。また、この第1の折曲要素部材の第1の折り曲げ部に隣接する第2の基本要素部材53,54は、それぞれ、閉じ状態で前記第1の折り曲げ部に連なって延びる第2の折り曲げ部に沿って折り曲げ可能な一対の三角形状(直角二等辺三角形状)の第2の折曲要素部材53a,53b,54a,54bを含んでいる。各一対の第2の折曲要素部材53a,53b(54a,54b)はそれぞれ垂直辺(又は直角部)を隣接させて正三角形状の平坦面(底面及び上面)を形成する。
そして、第1の折曲要素部材52b1,52b2と第2の折曲要素部材53a,53b,54a,54bとは、互いに対向し、かつ中空三角柱の上下開口端で開閉可能な開口部55a,55bを形成する二対の開閉要素部材として形成されている。また、これらの開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記各要素部材は、ヒンジ部(薄肉部)で折り曲げ可能に接続されている。
このような正三角柱状中空多面体(三角柱状5面体)51は、折り畳み状態から、長方形状の第1の折曲要素部材52b1,52b2を起立させて拡げると、開口部55a,55bが形成され、さらに開口部55a,55bを閉じる操作(さらに起立させて拡げる操作)により、長方形状の第1の折曲要素部材52b1,52b2が正方形状の第1の基本要素部材52bを形成して正三角形の枠体を形成しつつ、各一対の第2の折曲要素部材53a,53b(54a,54b)がそれぞれ垂直辺(又は直角部)を隣接させて、正三角形の枠体の上下部を閉じ、正三角形状の平坦面(底面及び上面)を形成する。
図7は本発明の折り畳み式中空多面体のさらに他の例を示す概略斜視図であり、この例では、三角錐柱状中空多面体(7面体)が示されている。
この例では、三角錐柱状中空多面体(7面体)61は、図6に示す中空多面体の例において、第1の基本要素部材(又は第1の面)52a〜52cによる周面(中空三角柱周面)のうち互いに隣接する基本要素部材52a,52cの一方(この例では、上部)の開放辺(又は開放端)に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面による周面に対して傾斜面(頂部を有する傾斜面)を形成する正三角形の第2の面(周方向に三角錐状の面を形成する正三角形の面)を構成する第2の基本要素部材63を備えている以外、図6の多面体と同様に形成されている。すなわち、第1の基本要素部材52a,52cの上部の開放辺(又は開放端)にはそれぞれ一辺を隣接させて正三角形状の第2の基本要素部材63a,63bが接続されており、この第2の基本要素部材63a,63bの斜辺(第1の基本要素部材52b側の斜辺)には、斜辺を隣接させた一対の直角二等辺三角形状の第2の基本要素部材63c1,63c2が隣接しており、一対の直角二等辺三角形状の第2の基本要素部材63c1,63c2は、前記図6の折曲要素部材53a,53bと同様に、折曲要素部材を形成し、閉じ操作により正三角形状の第2の面(傾斜面)63cを形成する。また、前記第1の基本要素部材52bを形成し、かつ第1の折り曲げ部に沿って折り曲げ可能な一対の長方形状の第1の折曲要素部材52b1,52b2の上下開口端と、一対の直角二等辺三角形状の第2の基本要素部材(折曲要素部材)63c1,63c2の開口端と、一対の第2の折曲要素部材54a,54bの開口端とは、互いに対向し、かつ開閉可能な2つの開口部(上部の開口部65bと底部の開口部55a)を形成する二対の開閉要素部材として形成されている。
このような中空体61では、折り畳み状態から長方形状の第1の折曲要素部材52b1,52b2を起立させて拡げると、前記と同様に、開口部55a,65bの形成を経て、正方形状の第1の基本要素部材52bを形成して正三角形の枠体を形成しつつ、一対の直角二等辺三角形状の第2の基本要素部材(折曲要素部材)63c1,63c2により正三角形状の第2の面を形成して三角錐状部を形成し、一対の第2の折曲要素部材54a,54bにより、前記と同様に、正三角形の枠体の下部を閉じて、正三角形状の平坦面(底面)を形成できる。
図8は本発明の折り畳み式中空多面体の別の例を示す概略斜視図であり、この例では、双三角錐柱状中空多面体(9面体)が示されている。
この例では、双三角錐柱状中空多面体(9面体)71は、図6に示す中空多面体において、第1の基本要素部材(又は第1の面)52a〜52cによる周面(中空三角柱周面)のうち互いに隣接する基本要素部材52a,52cの双方の開放辺(又は開放端)に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面による周面に対して傾斜面(頂部を有する傾斜面)を形成する正三角形の第2の面(周方向に三角錐状の面を形成する正三角形の面)を構成する第2の基本要素部材73,74を備えている以外、図6の多面体と同様に形成されている。すなわち、第1の基本要素部材52a,52cの上下部の開放辺(又は開放端)にはそれぞれ一辺を隣接させて正三角形状の第2の基本要素部材73a,73b(74a,74b)が接続されており、この第2の基本要素部材73a,73b(74a,74b)の斜辺(第1の基本要素部材52b側の斜辺)には、斜辺を隣接させた一対の直角二等辺三角形状の第2の基本要素部材73c1,73c2(74c1,74c2)が隣接しており、これら一対の直角二等辺三角形状の第2の基本要素部材73c1,73c2(74c1,74c2)は、前記図6の折曲要素部材53a,53bと同様に、折曲要素部材を形成し、閉じ操作により正三角形状の第2の面(傾斜面)を形成する。また、前記第1の基本要素部材52bを形成し、かつ第1の折り曲げ部に沿って折り曲げ可能な一対の長方形状の第1の折曲要素部材52b1,52b2の上下開口端と、一対の直角二等辺三角形状の第2の基本要素部材(折曲要素部材)73c1,73c2(74c1,74c2)の開口端とは、互いに対向し、かつ開閉可能な2つの開口部(上部の開口部75bと底部の開口部75a)を形成する二対の開閉要素部材として形成されている。
このような中空体71では、折り畳み状態から長方形状の第1の折曲要素部材52b1,52b2を起立させて拡げると、前記と同様に、開口部75a,75bの形成を経て、正方形状の第1の基本要素部材52bを形成して正三角形の枠体を形成しつつ、一対の直角二等辺三角形状の第2の基本要素部材(折曲要素部材)73c1,73c2(74c1,74c2)により正三角形状の第2の面を形成して三角錐状部を形成できる。
奇数面を有する角柱状中空多面体(多角柱状中空多面体、多角錐柱状中空多面体)は、立体形状において、周方向に連なる複数の四角形状の第1の面を構成する第1の基本要素部材を備えている。この四角形状の第1の面は、奇数面(3、5又は7面など)であってもよく偶数面(4、6又は8面など)であってもよく、多角柱状の枠体を形成する。四角形状の第1の面の数は、通常、3〜6面程度である。また、第1の面は、長方形状又は正方形状のいずれであってもよい。
第2の基本要素部材は、三角形状の第2の面を構成しており、第1の面による周面の開放辺(又は開放端)に一辺を共有して隣接して接続され、かつ前記第1の面による周面に対して(1)平坦面(多角形状の面)又は(2)頂部を有する傾斜面を形成する。複数の第2の基本要素部材は、第1の基本要素部材による第1の面の数及び多面体の形状に応じて、正三角形状、二等辺三角形状又は直角三角形状(二等辺又は不等辺直角三角形状)である場合が多い。第2の基本要素部材の数も、第1の面の数及び多面体の形状に応じて、偶数(4、6又は8など)又は奇数(3、5又は7など)であってもよく、通常、3〜6程度である場合が多い。角柱状中空多面体の平坦面(多角柱状体の上部及び/又は下部を形成する多角形状の面)を構成する第2の基本要素部材は、通常、対角線に沿って切離された一対又は複数対(例えば、二対)の三角形状の基本要素部材で構成されている。
さらに、前記第1の面が周方向に連なって奇数面を形成するとき、少なくとも1つの前記第1の基本要素部材が、周方向に対して直交する方向(又は多角柱状体の軸方向)に延びる第1の折り曲げ部に沿って折り曲げ可能な第1の折曲要素部材(例えば、一対の四角形状の第1の折曲要素部材)を含んでいる。前記第1の折り曲げ部は、第1の基本要素部材の周方向又は幅方向の中央部に形成する場合が多い。第1の面を形成する第1の折曲要素部材は正四角形状であってもよいが長方形状である場合が多い。また、この第1の折曲要素部材の第1の折り曲げ部に隣接する第2の基本要素部材には、閉じ状態(中空体の立体形態)で前記第1の折り曲げ部に連なって延びる第2の折り曲げ部が形成されており、前記第2の基本要素部材は、この第2の折り曲げ部に沿って折り曲げ可能な三角形状の第2の折曲要素部材(例えば、一対の三角形状の第2の折曲要素部材)を含んでいる。第2の折曲要素部材は、互いに隣接して三角形状の第2の面を形成するため、直角三角形状(特に、直角不等辺三角形状)である場合が多い。
そして、互いに隣接し、かつ対向する一対の要素部材は、開閉可能な少なくとも1つの開口部(通常、1又は2つの開口部)を形成する二対の開閉要素部材として形成され、これらの開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記各要素部材は連結部により折り曲げ可能に接続されている。前記開口部は、中空多面体の適所の稜線に沿って形成でき、例えば、多角錐柱状中空多面体の頂点から直線状に延びる稜線(例えば、頂点を跨ぐ稜線など)、互いに隣接する一対の第1及び第2の基本要素部材間を直線状に延びる稜線に沿って開口可能であってもよく、角柱状中空多面体の平坦面での開口部は対角線に沿って形成された一対又は二対の折曲要素部材で形成できる。
[奇数面を有する中空多面体]
さらに、本発明は、前記多角錐状中空多面体及び角柱状中空多面体(多角柱状中空多面体、多角錐柱状中空多面体)に限らず、奇数面を有する中空多面体に適用できる。本発明の中空多面体は、奇数面を有しており、通常、5面以上の多面体、例えば、5〜15面体(好ましくは5〜9面体)である場合が多い。中空多面体は、立体形状において、多角形状(四角形状などの偶数多角形状)の第1の面と、この第1の面に一辺を共有して隣接する複数の三角形状の第2の面とを備えている。
中空多面体の各面を構成する基本要素部材の形状は、特に制限されないが、通常、三角形(正三角形、直角二等辺三角形、直角不等辺三角形)及び四角形(正方形、長方形)から選択された少なくとも一種の形状を有している。基本要素部材のうち第1の面を形成する基本要素部材は、三角形及び四角形(特に、正三角形、直角二等辺三角形及び四角形(又は正四角形))から選択された少なくとも一種の形状を有する要素部材で構成でき、三角形状の要素部材と四角形状の要素部材とを組み合わせて構成してもよい。四角形状の第1の面は、三角形状(互いに対角線に沿って形成される一対又は二対の三角形)又は四角形状の基本要素部材(前記第1の基本要素部材)で構成でき、三角形状の第2の面は、通常、三角形状(正三角形、直角二等辺三角形、直角不等辺三角形)の基本要素部材(前記第2の基本要素部材)で構成できる。なお、第2の面は、図5,図7及び図8に示されるように、中空多面体の形態に応じて、第1の面に一辺を共有して隣接させた基本要素部材だけで形成してもよく、第1の面に一辺を共有して隣接させた基本要素部材とともに、この基本要素部材の一辺に隣接した基本要素部材で形成してもよい。
三角形状の第2の面を構成する基本要素部材(前記第2の基本要素部材)が、立体形状において、第2の面として、頂点を中心として互いに隣接して周方向に連なる奇数面又は偶数面を形成すると、造形性を向上できる。また、中空多面体は、立体形状において、頂点又は中心軸を中心として非対称の形態であってもよいが、造形性を高めるためには対称の形態(対称形状の面が形成された立体形状)であるのが好ましい。
開口部は、前記中空多面体の適当な頂部交点を経て直線状に延びる稜線(前記頂部交点を跨いで直線状に延びる2つの稜線)に沿って開口可能な形態で形成できる。そして、前記複数の基本要素部材を連結部で互いにヒンジ式に連結することにより、開口部の開閉操作により立体形状又は平面状の中空多面体を形成できる。
なお、前記四角形状及び三角形状の第1及び第2の基本要素部材を種々の形態で組み合わせて、中空多面体を形成してもよい。
例えば、折り畳み状態を示す平面図である図9(a)〜図9(g)に示されるように、図4及び図5に示す四角錐柱状中空多面体は、種々の形態で四角形状及び三角形状の第1及び第2の基本要素部材を組み合わせることにより形成できる。
図9(a)に示す例では、図4と異なり、一方の一対の基本要素(第1の面)32b,32dによる周面の一方の開放辺(又は開放端)に底面(第2の面)を構成する直角二等辺三角形の第2の要素部材93a,93bが接続されている。すなわち、四角錐柱状中空多面体は、周方向に連なって四角枠状の空間を形成可能な4つの第1の面(正四角形状の面)を構成する第1の基本要素部材32a,32b,32c,32dと、これらの第1の基本要素部材32a,32b,32c,32dのうち一方の一対の基本要素部材(第1の面)32b,32dによる周面の一方の開放辺(又は開放端)に一辺(垂辺)を共有して隣接し、かつ正四角形状の平坦面(又は底面,第2の面)を構成する直角二等辺三角形の第2の要素部材93a,93bと、前記第1の面(基本要素部材)による周面の他方の開放辺(又は開放端)に一辺を共有して隣接し、かつ四角錐状の傾斜面(第2の面)を構成する正三角形状の第2の要素部材34(34a,34b,34c,34d)とを備えている。また、直角二等辺三角形の第2の要素部材93a,93bと他方の一対の第1の基本要素部材32a,32cとが対向して開口部を形成可能であり、正三角形状の二対の第2の要素部材34a,34c(34b, 34d)も互いに対向して開口部を形成可能である。
図9(b)に示す例では、図5と異なり、一方の一対の基本要素部材(第1の面)32b,32dによる周面の一方の開放辺(又は開放端)に底面(第2の面)を構成する直角二等辺三角形の第2の要素部材93a,93bが接続されている。すなわち、前記と同様に周方向に連なる4つの第1の面(正四角形状の面)を構成する第1の基本要素部材32a〜32dと、これらの第1の基本要素部材のうち一方の一対の基本要素部材(第1の面)32b,32dによる周面の一方の開放辺(又は開放端)に一辺(垂辺)を共有して隣接し、かつ正四角形状の平坦面(又は底面,第2の面)を構成する直角二等辺三角形の第2の要素部材93a,93bと、前記第1基本要素部材のうち他方の一対の基本要素部材(第1の面)32a,32cによる周面の他方の開放辺(又は開放端)に一辺を共有して隣接し、かつ四角錐状の傾斜面(第2の面)を構成する正三角形状の第2の要素部材44(44a,44b,44c,44d)とを備えており、第2の要素部材44(44a,44b,44c,44d)は一辺を共有して菱形状の形態で隣接している。
また、直角二等辺三角形の第2の要素部材93a,93bと他方の一対の基本要素部材32a,32cが対向して開口部を形成可能であり、正三角形状の二対の第2の要素部材44a,44c(44b,44d)も互いに対向して開口部を形成可能である。
図9(c)に示す例では、前記と同様に周方向に連なる4つの第1の面(正四角形状の面)を構成する第1の基本要素部材32a〜32dと、これらの第1の基本要素部材のうち他方の一対の基本要素部材32a,32cによる周面の一方の開放辺に一辺(垂辺)を共有して隣接し、かつ正四角形状の平坦面(又は底面,第2の面)を構成する直角二等辺三角形の第2の要素部材103a,103bと、前記他方の一対の基本要素部材(第1の面)32a,32cによる周面の他方の開放辺に一辺を共有して隣接し、かつ四角錐状の傾斜面(第2の面)を構成する正三角形状の第2の要素部材44(44a,44b,44c,44d)とを備えており、第2の要素部材44(44a,44b,44c,44d)は一辺を共有して菱形状の形態で隣接している。
なお、開口部は、角柱状中空多面体において軸方向に延びる角部(周方向に連なる複数の第1の面の隣接部、又は角柱部の稜線)に形成してもよい。換言すれば、互いに隣接し、かつ角柱部の稜線で互いに対向する第1の基本要素部材により、開口部を形成してもよい。この場合、開口部は、通常、第1の基本要素部材とともに、第1の基本要素部材に隣接する第2の基本要素部材により形成される。
図9(d)に示す例では、周方向に4つの第1の面(正四角形状の面)が連なって形成される四角枠状の面(四角柱状の面)が、一方の一対の第1の基本要素部材112a,112cと他方の一対の第1の基本要素部材112b,112dとで構成され、これら二対の第1の基本要素部材112a,112c(112b,112d)による周面の一方の開放辺には二辺(垂辺)を共有して隣接し、かつ正四角形状の平坦面(又は底面,第2の面)を構成する直角二等辺三角形の第2の要素部材113a,113bが接続され、前記二対の第1の基本要素部材112a,112c(112b,112d)による周面の他方の開放辺には、それぞれ、一辺を共有して隣接し、かつ四角錐状の傾斜面(第2の面)を構成する正三角形状の一対の第2の要素部材34a,34c(34b,34d)が接続されている。この例では、折り畳み状態において、L字状の形態で隣接する内角に位置する二対の第1の基本要素部材112a,112c(112b,112d)と、正三角形状の一対の第2の要素部材34a,34c(34b,34d)とが、それぞれ互いに対向して開口部を形成する。
図9(e)に示す例では、図9(d)と異なり、四角錐状の傾斜面(第2の面)を構成する正三角形状の一対の第2の要素部材34a,34c(34b,34d)に代えて、他方の一対の第1の基本要素部材112a,112cに一方の一対の第2の要素部材34a,34cを接続することなく、一方の一対の第1の基本要素部材112b,112dによる周面の開放辺に、一辺を共有して隣接し、かつ四角錐状の傾斜面(第2の面)を構成する正三角形状の二対の第2の要素部材44a,44c(44b,44d)が接続されており、これらの二対の第2の要素部材44a,44c(44b,44d)は互いに一辺を共有して菱形状の形態で隣接している。
図9(f)に示す例では、四角錐柱状中空多面体は、互いに一辺を共有して菱形状の形態で隣接し、かつ四角錐状の傾斜面(第2の面)を構成する正三角形状の二対の第2の要素部材124a,124c(124b,124d)と、これらの二対の第2の要素部材124a,124c(124b,124d)のうち菱形状の形態で隣接する辺にそれぞれ一辺を共有して隣接し、周方向に連なって四角柱状中空体の面(正四角形状の第1の面)を形成する各一対の第1の基本要素部材122a,122c(122b,122d)と、これら各一対の第1の基本要素部材122a,122c(122b,122d)による周面の開放端(第1の基本要素部材のうち前記第2の要素部材124a,124c(124b,124d)との接続部に対して反対側の開放縁)に一辺を共有して隣接し、正四角形状の平坦面(又は底面,第2の面)を形成する正三角形状の各一対の第2の基本要素部材123a,123c(123b,123d)とを備えている。
図9(g)に示す例では、正三角形状の各一対の第2の基本要素部材123a,123c(123b,123d)で正四角形状の平坦面(又は底面,第2の面)を形成することなく、正四角形状の平坦面(又は底面,第2の面)を、各一対の第1の基本要素部材122a,122c(122b,122d)による周面の開放端に垂辺を共有させて隣接する直角二等辺三角形状の第2の基本要素部材133a,133bで形成する点を除いて、図9(f)に示すのと同様の形態を有している。
このような形態の中空体であっても、一重細線で示す開口部の開口縁を近づけることにより、立体形状の中空多面体(四角錐柱状中空9面体)を形成でき、開口縁を遠ざけることにより、平面形状に折り畳むことができる。
中空多面体は、折り畳み状態(開口部の閉じ状態)において、平面形状である必要はないが、通常、収容又は収納スペースを低減するため、平面形状であるのが好ましい。中空多面体の平面形状(折り畳み状態又は開口部の閉じ状態の形状)は特に制限されず、中心線を基準として非対称であってもよいが、通常、収納又は収容スペースを低減するため、対称の平面形状である場合が多い。このような中空多面体は、平面形状に折り畳むことができるとともに、折り畳み(又は開口部の開き)操作により開口部の開き状態に応じて立体形状を形成できる。
前記基本要素部材は、面を構成すればよく、平面状部材(シート、プレート若しくはボードなど)で構成してもよく、梁又は骨組み部材で構成してもよく、平面状部材と梁又は骨組み部材とを組み合わせて構成してもよい。また、平面状部材の材質は、紙、木材、プラスチック、金属、セラミックスなどであってもよい。さらに、各要素部材には、補強性を付与するため、リブ(直線状、格子状などのリブ)を形成してもよい。
梁又は骨組み部材は、縦方向、横方向、斜め方向などに規則的又は不規則的に配して基本要素部材を構成でき、交差方向(縦横方向など)に配設して基本要素部材を構成してもよい。基本要素部材は、通常、フレームで構成でき、例えば、各要素部材の少なくとも1つの辺に対応する区画フレーム(特に、全ての辺に対応する区画フレーム、又は隣接する要素部材の隣接辺に対応する区画フレーム)と、これらの区画フレームのうち対向する部材間を連結する架設フレームとで構成できる。区画フレームは各要素部材に対応する枠体(又は枠状フレーム)を構成する場合が多く、架設フレームは、区画フレームのうち少なくとも1つの対向方向(縦方向及び/又は横方向、格子状)に配設する場合が多い。さらに、全ての基本要素部材が前記フレーム構造を有している必要はなく、基本要素部材のうち少なくとも1つの要素部材はトラス構造又は橋桁構造を有していてもよく、このような基本要素部材は、例えば、連結部によりヒンジ式に連結してもよい。なお、連結部は、互いに隣接する基本要素部材において、一方の要素部材の区画フレームと他方の要素部材の区画フレームとを連結してもよく、一方の要素部材の区画フレームと他方の要素部材の架設フレームの端部とを連結してもよく、一方の要素部材の架設フレームの端部と他方の要素部材の架設フレームの端部とを連結してもよい。フレームが構成された要素部材には、和紙などの紙を貼り合わせてもよく、パネルやボードなどを取り付けてもよい。
さらに、各要素部材は厚板状又は側面を介して梁又は骨組み部材で形成されたフレーム構造(特に、トラス構造)などであってもよく、側面もフレーム構造(特に、トラス構造)であってもよい。
図10は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図である。この例では、各要素部材が枠状フレームを有している点を除き、図1に示すのと同様の中空多面体が示されている。すなわち、中空多面体131の基本要素部材は、図1の正四角形状の第1の面(平坦な底面)を構成する第1の基本要素部材2(2a,2b)(又は対角線に沿って折り曲げ可能な一対の直角等辺三角形状の折曲要素部材2a,2b)に対応する三角枠状のフレーム132a,132bと、前記第1の面に対して傾斜した頂部(傾斜面)を形成する4つの正三角形状の第2の面を構成する第2の基本要素部材3(3a,3b,3c,3d)に対応する三角枠状のフレーム133a,133b,133c,133dとで構成されており、前記三角枠状のフレーム132a,132bは、開口部の閉じ操作により三角枠状のフレーム132a,132bの隣接する長辺(又は底辺)が対角線上に位置する四角枠状のフレームを形成する。
このような中空多面体131では、前記と同様に、開閉操作により平面形状と立体形状の多面体を形成できる。また、各要素部材がフレーム132a,132b及び133a〜133dで構成されているため、外観特性を向上でき、美観を高めることができる。特に、対称構造の中空体を前記フレームで構成すると、美観を大きく高めることができる。
このように、本発明の中空多面体を、前記フレームやトラス構造(橋桁構造)などで形成しても、展開操作(開口部の閉じ操作)により立体形状の中空多面体を構築でき、折り畳み操作により平坦な平面状の形態に折り畳むことができる。
なお、中空多面体において、開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記基本要素部材は連結部(ヒンジ部材)により折り曲げ可能に接続できる。連結部(ヒンジ部材)は要素部材の隣接辺の少なくとも一部(1又は複数箇所で)を接続すればよく、隣接辺を全体に亘り接続してもよい。さらに、開閉要素部材には、閉じ状態を維持するため、対向する開閉要素部材同士や開閉要素部材と基本要素部材とを係止(又は掛止)又はバックルなどの形態で仮止め可能な係止(又は掛止)又は仮止め部を形成してもよく、粘着テープや紐などの固定手段(仮止め手段を含む)で対向する開閉要素部材同士や開閉要素部材と基本要素部材とを固定してもよい。係止(又は掛止)部は、開閉要素部材の開放端(又は開口縁)から延びる延出部などで構成してもよく、相手方の要素部材にはこの延出部が挿入可能な切り込み部などを形成してもよい。
本発明では、支持要素部材と開閉要素部材とを種々の態様で組み合わせることにより、多様な中空多面体を形成できる。そのため、本発明は、容器、ケースやハウジング、造形品(小型又は大型知育玩具などの造形玩具、造形展示品など)、建造物(架設テントなどの仮設建造物など)などの中空多面体を形成するのに有効である。
1,11,21,31,41,51,61,71,131…中空多面体
2a,2b,12a〜12d,22a,22b,32a〜32d,52a〜52c,112a〜112d,122a〜122d…第1の基本要素部材
3a〜3d,13a〜13d,23a〜23d,33a〜33d,53(53a,53b),63a,63b,63c,73(73a,73b),93a, 93b, 103a,103b,113a,113b,123a〜123d,133a,133b…第2の基本要素部材
34a〜34d,44a〜44d,54(54a,54b) ,74(74a,74b),124a〜124d…第2の基本要素部材
5,15,25,35a,35b,45b,55a,55b,65b,75a,75b…開口部
132a,132b…フレーム
133a〜133d…フレーム

Claims (9)

  1. 立体形状において、四角形状の第1の面と、この第1の面に一辺を共有して隣接する複数の三角形状の第2の面とを備え、奇数面を有する中空多面体であって、中空多面体の各面を構成する基本要素部材と、前記中空多面体の頂部交点を経て直線状に延びる稜線に沿って開口可能な形態で、前記複数の基本要素部材を互いにヒンジ式に連結する連結部とを備えており、開口部の開閉操作により立体形状の中空多面体を形成できる折り畳み式中空多面体。
  2. 立体形状において、1つの四角形状の第1の面を構成する第1の基本要素部材と、この第1の面に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面に対して傾斜した頂部を形成する偶数の三角形状の第2の面を構成する第2の基本要素部材とを備えた四角錐状中空多面体であって、
    前記第1の基本要素部材が、対角線に沿って折り曲げ可能な少なくとも一対の三角形状の折曲要素部材を含み、
    互いに隣接する前記基本要素部材又は互いに隣接する折曲要素部材が、互いに対向し、かつ開閉可能な少なくとも1つの開口部を形成する二対の開閉要素部材として形成され、
    これらの開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記基本要素部材又は折曲要素部材を折り曲げ可能に接続する連結部を備えている請求項1記載の折り畳み式中空多面体。
  3. 第1の基本要素部材が、対角線に沿って折り曲げ可能な一対又は二対の三角形状の折曲要素部材を含み、二対の開閉要素部材が、四角錐状中空多面体の頂部交点を経て直線状に延びる稜線に沿って開口可能である請求項2記載の折り畳み式中空多面体。
  4. 四角錐状中空多面体の頂点から延びる稜線、隣接する第2の基本要素部材と隣接する第1の基本要素部材とが交差して直線状に延びる稜線、又は一対又は二対の折曲要素部材で形成された四角錐状中空多面体の底面の対角線に沿って開口可能である請求項2又は3記載の折り畳み式中空多面体。
  5. 立体形状において、周方向に連なる複数の四角形状の第1の面を構成する第1の基本要素部材と、この第1の面による周面の開放辺又は端に一辺を共有して隣接し、かつ前記第1の面による周面に対して(1)平坦面又は(2)頂部を有する傾斜面を形成する複数の三角形状の第2の面を構成する第2の基本要素部材とを備えた角柱状中空多面体であって、
    前記第1の面が周方向に連なって奇数面を形成するとき、少なくとも1つの前記第1の基本要素部材が、周方向に対して直交する方向に延びる第1の折り曲げ部に沿って折り曲げ可能な第1の折曲要素部材を含むとともに、この第1の折曲要素部材の第1の折り曲げ部に隣接する第2の基本要素部材が、閉じ状態で前記第1の折り曲げ部に連なって延びる第2の折り曲げ部に沿って折り曲げ可能な三角形状の第2の折曲要素部材を含み、
    互いに隣接する前記第1及び第2の基本要素部材又は互いに隣接する第1及び第2の折曲要素部材が、互いに対向し、かつ開閉可能な少なくとも1つの開口部を形成する二対の開閉要素部材として形成され、
    これらの開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記各要素部材を折り曲げ可能に接続する連結部を備えている請求項1記載の折り畳み式中空多面体。
  6. 多角柱状中空多面体の平坦面が対角線に沿って切離された一対又は複数対の三角形状の第2の基本要素部材で構成されている請求項5記載の折り畳み式中空多面体。
  7. 角柱状中空多面体が多角錐柱状中空多面体であり、この多角錐柱状中空多面体の頂点から直線状に延びる稜線、互いに隣接する一対の第1及び第2の基本要素部材間を直線状に延びる稜線、又は一対又は二対の折曲要素部材で形成された角柱状中空多面体の平坦面の対角線に沿って開口可能である請求項5又は6記載の折り畳み式中空多面体。
  8. 三角形状の第2の面を構成する基本要素部材第2の基本要素部材が、立体形状において、頂点を中心として互いに隣接して周方向に連なる奇数面又は偶数面を形成している請求項1〜7のいずれかに記載の折り畳み式中空多面体。
  9. 連結部によりヒンジ式に連結された第1及び第2の基本要素部材が、トラス構造を有している請求項1〜7のいずれかに記載の折り畳み式中空多面体。
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