JP4827724B2 - 折り畳み式中空多面体 - Google Patents

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本発明は、容器、ケースやパッケージ、造形品(造形玩具、造形展示品など)、仮設建造物などとして利用できる中空の多面体を容易に形成できる折り畳み式中空多面体に関する。
中空多面体状の造形玩具や容器は、例えば、多面体の面を形成するシート状単位と、この単位の各辺から折り曲げ可能に延出する延出片とを備えたシート状の多面形成体を利用して組み立てられている。例えば、特開昭50−77171号公報(特許文献1)には、中空体構成要素主体を、正三角形の外側面体と、この外側面体に連なる外側面体側に屈曲せしめた複数の衝合片部とから構成した中空体構成要素が開示されている。この文献には、このような構成要素を組み合わせて少なくとも四面体以上の偶数面体を構成することも記載されている。しかし、前記構成要素では、衝合片部の内側面を他の衝合片部の内側面と衝合する必要があるため、中空体の組み立て作業が煩雑である。
特開平7−291261号公報(特許文献2)には、多面体を構成する各面の形状を有する基本面とその各辺の各左又は各右半分に舌状突出部を設けた単位シート片に、順次に別の同様のシート片の各突出部を基本面の表側に重ねてすくみあいの状態に組み合わせて固定する多面体の形成方法が開示されている。しかし、この方法でも、舌状突出部を重ねながら組み合わせるため、組み立て作業を簡便に行うことができない。
実開昭52−123034号公報(特許文献3)には、折り線を介して設けた両片の先端に2個の半円状の係止部を設け、これらの2個の係止部の凹部の中間点が、前記折れ線の長さが一辺を構成する正多角形、又は前記折れ線の長さが任意の一辺を構成する二等辺三角形、長方形あるいは菱形の中心点に相当する組立箱用素片が開示されている。この素片でも、互いに隣接する素片において、係止部の一方の半円部を上にし、他方の半円部を下にして絡ませることにより、中空箱を形成できるが、中空箱の組み立て作業が煩雑である。特に、中空箱の面の数が増えるにつれて、半円部の折り重ね可能な空間域が小さくなるため、係止部の係止作業が難しくなる。
特開昭50−77171号公報(特許請求の範囲、図1) 特開平7−291261号公報(特許請求の範囲) 実開昭52−123034号公報(実用新案登録請求の範囲、図1)
従って、本発明の目的は、簡単な開閉又は折り畳み操作で立体形状の中空多面体を形成できる折り畳み式中空多面体を提供することにある。
本発明の他の目的は、外観に優れる対称形状の中空多面体を容易に形成できる折り畳み式中空多面体を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、収容又は収納スペースが小さく、しかも容易に立体化できる折り畳み式中空多面体を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、中空多面体の各面を構成する複数の基本要素部材を互いにヒンジ式に連結し、前記基本要素部材のうち多面体の開口部を形成する開閉要素部材を、前記開口部を隔てて互いに対向し、かつ互いに隣接する二対の要素部材で構成すると、開口部の開閉操作により立体形状の中空多面体を形成できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の折り畳み式中空多面体は、偶数面を有する中空多面体の各面を構成する複数の基本要素部材と、これらの基本要素部材のうち、閉じ状態で前記中空多面体の1又は連なる複数の稜線を形成し、かつ開閉可能な少なくとも1つの開口部を形成する開閉要素部材と、これらの開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記基本要素部材を折り曲げ可能に接続する連結部材(又はヒンジ部材)とを備えている。このような中空多面体において、前記開閉要素部材が、前記開口部を隔てて互いに対向し、かつ互いに隣接する二対の要素部材(又は4つの要素部材)で構成されている。
このような中空多面体では、互いに対向する二対の前記開閉要素部材の開閉操作により開口部が開放又は閉じた多面中空体を形成できる。すなわち、互いに対向する二対の前記開閉要素部材を近づけると、各開閉要素部材は多面体の面を形成しつつ、前記開閉要素部材に隣接する複数の要素部材が拡がり、さらに二対の開閉要素部材を近づけて閉じると、内部空間を有する中空多面体を形成する。逆に、互いに対向する二対の前記開閉要素部材を離反させると、前記開閉要素部材に隣接する複数の要素部材が収縮する。
前記基本要素部材は、通常、三角形及び四角形から選択された少なくとも一種の形状を有する支持要素部材と、正三角形及び直角三角形から選択された少なくとも一種の形状を有する開閉要素部材とで構成してもよい。より具体的には、前記基本要素部材は、正三角形、直角二等辺三角形及び四角形から選択された少なくとも一種の形状を有し、かつ互いに隣接して対称形状の面を形成する複数の支持要素部材を備えていてもよい。また、基本要素部材は、互いに隣接して周方向に連なる偶数面又は断面V字状に連なる偶数面を形成する支持要素部材を備えていてもよい。例えば、支持要素部材は、辺が隣接し(又は辺を共有又は同じくして)互いに隣接する二等辺三角形状(正三角形を含む)の要素部材で構成してもよい。
さらに、前記開閉要素部材は、(a)垂直辺が隣接するとともに直角部が隣接し、かつ互いに対向する二対の直角三角形状(直角二等辺三角形を含む)の要素部材、(b)長辺が隣接するとともに直角部が両側部の頂部に位置し、かつ互いに対向する二対の直角二等辺三角形の要素部材、又は(c)辺が隣接し、かつ互いに対向する二対の正三角形の要素部材で構成してもよい。これらの態様(a)〜(c)において、二対の三角形状の開閉要素部材は、要素部材の対向する辺が中空多面体の開口縁を形成する。態様(b)において、開閉要素部材の直角部は開口部の両側部の頂部(又は折り畳み状態の平面形状において、三角形状の支持要素部材の頂部、四角形状の支持要素部材の開口部側の両側部)に位置している場合が多い。
さらに、閉じ状態において多面体の開口部の頂点は、(a)互いに隣接する4つの三角形状要素部材、又は(b)隣接する2つの四角形状要素部材と、これらの四角形状部材に隣接する2つの三角形状要素部材とで構成してもよい。
前記基本要素部材の数や多面体の面数は、通常、偶数であり、例えば、6乃至12個の基本要素部材で構成された4乃至10面体であってもよい。さらには、収容容積を小さくするため、本発明の折り畳み式中空多面体は、通常、開口部の閉じ状態で中心線を基準として対称の平面形状を形成し、開口部の開き状態で立体形状(中空多面体)を形成する。前記基本要素部材(支持要素部材及び開閉要素部材)は、面を構成すればよく、平面状のプレートで形成してもよく、梁又は骨組み部材で構成してもよい。例えば、連結部材によりヒンジ式に連結された基本要素部材はトラス構造を有していてもよい。
なお、本明細書において用語「折り畳み式」は「開閉式」と同義に用いる。
本発明では、基本要素部材が折り曲げ可能な中空多面体において、開口部を互いに対向し、かつ互いに隣接する二対の要素部材で構成するため、前記二対の要素部材を折り畳み(起倒操作)又は開閉操作することにより、立体形状の中空多面体を簡便に形成できる。また、偶数面を有する多面体とすることにより、外観に優れる対称形状の中空多面体を容易に形成できる。さらには、折り畳みにより平面形状とすることができるため、収容又は収納スペースが小さく、しかも立体形状の中空多面体を形成できる。
以下に、添付図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。図1は折り畳み式中空多面体の一例を示す概略斜視図であり、図2は図1の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。この例では、6つの基本要素部材で形成された中空正四面体が示されている。なお、図2において、二重太線は折り曲げ線、一重細線は開口部の開口縁を示す(以下、折り畳み状態を示す平面図において同じ)。
この中空多面体1の基本要素部材は、1つの辺(図中、底辺)を共有又は同じくして互いに隣接する2つの正三角形状の支持要素部材2a,2bと、各正三角形状の要素部材の辺(図中、傾斜辺)に長辺(斜辺)を隣接させた4つの直角三角形状の開閉要素部材3a,3b,3c,3dとで構成されている。前記基本要素部材のうち、4つの開閉要素部材3a,3b,3c,3dは、閉じ状態で前記中空多面体1の1つの稜線(又は開口縁)を形成し、かつ開閉可能な1つの開口部4を形成する。すなわち、前記開閉要素部材は、垂直辺を隣接させる(又は垂直辺を共有又は同じくする)とともに直角部を開口縁で隣接させ、かつ互いに対向する二対の直角三角形の要素部材3a,3b,3c,3dで構成されている。換言すれば、開閉要素部材は、正三角形状の要素部材を頂点から底辺に向けて延びる垂線で区画することにより形成され、かつ互いに隣接する二対の直角三角形の要素部材で構成されており、各一対の開閉要素部材は前記開口部を隔てて互いに対向している。なお、開閉要素部材3a〜3dの開口縁を除き、隣接する各要素部材2a,2b,3a〜3dは薄肉部(図示せず)で接続され、ヒンジ式に折り曲げ可能である。
このような中空多面体1では、折り畳まれた状態から開閉要素部材3a〜3dを正三角形状の支持要素部材2a,2bの頂点方向に進退動させることにより開口部4を開閉でき、閉じ操作により各一対の開閉要素部材3a及び3b,3c及び3dは前記支持要素部材2a,2bと同様の正三角形状の面を形成しつつ、一対の開閉要素部材3a〜3dに隣接する支持要素部材2a,2bは共通する辺(図中、底辺)を基点として外方向に拡がり、縦方向の中心線を中心として対称構造の中空四面体を形成できる。
図3は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図であり、図4は図3の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。
この例では、8つの基本要素部材で形成された中空六面体が示されている。すなわち、中空多面体11の基本要素部材は、長辺を共有又は同じくして隣接する一対の直角二等辺三角形状の支持要素部材12a,12bと、この一対の要素部材の下部外側辺(下部傾斜側辺)を共有又は同じくし、前記支持要素部材12a,12bと同様な直角二等辺三角形状の形態の一対の支持要素部材12c,12dと、各一対の支持要素部材12a〜12dの上部外側辺(上部傾斜側辺)を共有又は同じくして隣接する4つの直角二等辺三角形状の開閉要素部材13a,13b,13c,13dとで構成され、前記支持要素部材12a〜12dに比べて開閉要素部材13a〜13dは小さなサイズに形成されている。
前記基本要素部材のうち、4つの開閉要素部材13a〜13dは、前記図1に示す中空多面体と同じく、閉じ状態で前記中空多面体11の1つの稜線(又は開口縁)を形成し、かつ開閉可能な1つの開口部14を形成する。すなわち、前記開閉要素部材13a〜13dは、垂直辺を隣接(又は垂直辺を共有又は同じくして)直角部を開口縁で隣接させ、かつ互いに対向する二対の直角二等辺三角形の要素部材で構成されている。換言すれば、開閉要素部材は、前記支持要素部材12a〜12dと同様のサイズの直角二等辺三角形を頂点から底辺に向けて延びる垂線で区画することにより形成され、かつ互いに隣接する二対の直角二等辺三角形の要素部材で構成されており、各一対の要素部材は前記開口部14を隔てて互いに対向している。
なお、開閉要素部材13a〜13dの開口縁を除き、隣接する各要素部材12a〜12d,13a〜13dはそれぞれ薄肉部で接続され、ヒンジ式に折り曲げ可能である。また、折り畳んだ平面形状において、前記一対の直角二等辺三角形状の支持要素部材(12a及び12b)(12c及び12d)はそれぞれが正方形状であり、中空多面体11の折り畳んだ平面形状は五角形状である。
このような中空多面体11であっても、前記と同様に、折り畳まれた状態から開閉要素部材13a〜13dを支持要素部材12a〜12dの頂点方向に進退動させることにより開口部14を開閉できる。すなわち、開閉要素部材13a〜13dの閉じ操作により、各一対の開閉要素部材13a及び13b,13c及び13dは前記支持要素部材12a〜12dと同様の直角二等辺三角形状の傾斜面を上部に形成するとともに、支持要素部材12a〜12dが支持要素部材12a〜12dの頂点(図中、下部の頂点)を基点として外方向に拡がり、下方向に向かって先細の四角錐状であり、かつ縦方向の中心線を中心として対称構造の中空四面体を形成できる。
図5は本発明の折り畳み式中空多面体のさらに他の例を示す概略斜視図であり、図6は図5の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。
この例では、前記図3に示す例では支持要素部材12a〜12dが直角二等辺三角形状であるのに対して、支持要素部材22a〜22dの形状が正三角形状である点、前記図3に示す例では開閉要素部材13a〜13dが直角二等辺三角形状であるのに対して、開閉要素部材23a〜23dの形状が、各辺の長さが異なる直角三角形状(長辺が斜辺である直角三角形状)である点を除き、前記図3に示す例の中空多面体と同様に、8つの基本要素部材で中空六面体が構成されている。すなわち、支持要素部材22a〜22dは、それぞれ正三角形状であり、互いに隣接する辺を共有又は同じくして周方向に連なって四角錐状の空間を形成し、開閉要素部材23a〜23dは、垂直辺を共有又は同じくして直角部を開口縁で隣接させ、かつ支持要素部材22a〜22dの上端辺と長辺を共有又は同じくして連なった直角三角形状であり、開口部24において、互いに対向する二対の直角三角形の要素部材を構成している。
このような中空多面体21であっても、前記と同様に、開閉要素部材23a〜23dを支持要素部材22a〜22dの頂点方向に進退動させることにより開口部24を開閉でき、閉じ操作により開口部24を介して互いに対向する各一対の開閉要素部材23a及び23c,23b及び23dは前記支持要素部材22a,22bと同様の正三角形状の緩やかな傾斜面を上部に形成し、下方向に向かって先細の四角錐状であり、かつ縦方向の中心線を中心として対称構造の中空四面体を形成できる。
前記の例では、開閉要素部材が、(a)垂直辺を隣接させ(又は垂直辺を共有又は同じくして)直角部を隣接させ、かつ互いに対向する二対の直角三角形状の要素部材で構成されているが、(b)長辺を隣接させるとともに(長辺を共有又は同じくするとともに)直角部を両側部の頂部に位置させ、かつ互いに対向する二対の直角二等辺三角形状の要素部材で構成してもよい。
図7は本発明の折り畳み式中空多面体の例を示す概略斜視図であり、図8は図7の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。
この例では、6つの直角二等辺三角形状の基本要素部材で中空六面体が形成されている。すなわち、中空六面体31の基本要素部材は、1つの長辺(図中、底辺)を隣接させ(又は長辺を共有又は同じくし)、直角部を頂部に位置させて互いに隣接する2つの直角二等辺三角形状の支持要素部材32a,32bと、これらの支持要素の辺(図中、傾斜辺)に斜辺を隣接させるとともに支持要素32a,32bの直角部に対して直角部を隣接させた4つの直角二等辺三角形状の開閉要素部材33a,33b,33c,33dとで構成されている。なお、開閉要素部材33a〜33dの開口縁を除き、隣接する各要素部材32a,32b,33a〜33dは薄肉部(図示せず)で接続され、ヒンジ式に折り曲げ可能である。この例でも、折り畳まれた状態から、二対の開閉要素部材33a〜33dの頂点を互いに近づけることにより、開閉要素部材33a〜33dに隣接する支持要素部材32a,32bが共通する辺(図中、底辺)を基点として拡がり、開閉要素部材33a〜33dの進退動により開口部34を形成できる。
図9は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図であり、図10は図9の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。
この例では、8つの直角二等辺三角形状の基本要素部材で中空八面体が形成されている。すなわち、中空八面体41の基本要素部材は、図7に示す中空多面体の支持要素部材32a,32bに代えて、長辺が隣接し、かつ斜辺が直角二等辺三角形状の開閉要素部材43a,43b,43c,43dの斜辺と隣接する四つの直角二等辺三角形状の支持要素部材42a,42b,42c,42dで構成されている点を除いて、図7に示す中空多面体と同様に構成されている。すなわち、開閉要素部材43a〜43dは、長辺を隣接させて直角部が両側部の頂部に位置し、かつ互いに対向する二対の直角二等辺三角形状の要素部材で構成されている。この例でも、折り畳まれた状態から、二対の開閉要素部材43a〜43dの頂点を互いに近づけることにより、開閉要素部材43a〜43dに隣接する支持要素部材42a〜42dが支持要素部材42a〜42dの頂点(図中、下部の頂点)を基点として外方向に拡がり、開閉要素部材43a〜43dの進退動により開口部44を形成できる。
図11は本発明の折り畳み式中空多面体のさらに他の例を示す概略斜視図であり、図12は図11の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。
この例では、四つの正四角形状の基本要素部材と四つの直角二等辺三角形とで構成され、2つの連なる稜線に開口部を有する中空六面体が形成されている。すなわち、中空六面体51の基本要素部材は、1つの辺を互いに隣接させて環状(四角筒状)に連なった四つの正四角形状の支持要素部材52a,52b,52c,52dと、これらの支持要素部材のうち互いに隣接する一方の一対の支持要素部材52a,52dの両側辺に斜辺を隣接させた4つの直角二等辺三角形状の開閉要素部材53a,53b,53c,53dとで中空六面体51の要素部材を構成している。すなわち、開閉要素部材53a〜53dは、直角部を両側部の頂部に位置させて、長辺を隣接させ、両側部の2つの開口部54a,54bにおいては、二対の直角二等辺三角形状の開閉要素部材53a〜53dを形成している。各一対の開閉要素部材53a〜53dは、それぞれ他方の一対の支持要素部材52b,52cの両側辺に対向可能である。なお、開閉要素部材53a〜53dの開口縁を除き、隣接する各要素部材52a〜52d,53a〜53dは薄肉部(図示せず)で接続され、ヒンジ式に折り曲げ可能である。
このような中空六面体51では、折り畳み状態から開閉要素部材53a〜53dを他方の一対の支持要素部材52b,52cの両側辺に近づけると、支持要素部材52a〜52dが、支持要素部材52a〜52dと開閉要素部材53a〜53dとの共通する頂点(図中、下部両側部の頂点)及びこれらの頂点を結ぶ辺(図中、底辺)を基点として拡がり、開口部54a,54bが形成され、開閉要素部材53a〜53dを他方の一対の支持要素部材52b,52cの両側辺に閉じることにより中空部を形成できる。
さらに、開閉要素部材は、前記直角三角形状の要素部材に限らず、(c)辺が隣接し(又は辺を共有又は同じくし)、かつ互いに対向する二対の正三角形状の要素部材で構成してもよい。
図13は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図であり、図14は図13の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。
この例では、6つの正三角形状の基本要素部材で中空六面体が形成されている。すなわち、中空六面体61の基本要素部材は、図1に示す中空多面体の直角三角形状の開閉要素部材3a〜3dに代えて、正三角形状の開閉要素部材63a〜63dを用いている点を除いて、図1に示す中空多面体と同様に構成されている。より詳細には、中空多面体61の基本要素部材は、一辺を隣接させた2つの正三角形状の支持要素部材62a,62bと、これらの支持要素部材の各斜辺にそれぞれ斜辺を隣接させた4つの正三角形状の開閉要素部材63a,63b,63c,63dとを備えており、開閉要素部材63a〜63dの開口縁を除き、隣接する各要素部材62a,62d,63a〜63dは薄肉部(図示せず)で周方向に接続され、ヒンジ式に折り曲げ可能である。
このような中空多面体61では、折り畳まれた状態から開閉要素部材63a〜63dを正三角形状の支持要素部材62a,62bの頂点方向に進退動させることにより開口部64を開閉でき、閉じ操作により、一対の開閉要素部材63a〜63dに隣接する支持要素部材62a,62bは共通する辺(図中、底辺)を基点として外方向に拡がり、縦方向の中心線を中心として対称構造の中空四面体を形成できる。
図15は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図であり、図16は図15の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。
この例では、図9に示す中空多面体において、直角二等辺三角形状の開閉要素部材43a,43b,43c,43d及び直角二等辺三角形状の支持要素部材42a,42b,42c,42dがそれぞれ正三角形状の要素部材72a〜72d,73a〜73dとした点を除いて、図9に示す中空多面体と同様に構成されている。すなわち、基本要素部材は、互いに一辺を隣接させ、四角錐状に周方向に接続した(又は頂点を介して隣り合う2つの辺を互いに周方向に連ねた)4つの正三角形状の支持要素部材72a,72b,72c,72dと、頂点を介して隣り合う2つの辺のうち一方の辺が支持要素部材72a〜72dの辺に接続し、他方の一辺が互いに隣接し、かつ互いに対向する二対の正三角形状の開閉要素部材73a,73b,73c,73dとで構成されている。このような中空多面体71では、折り畳まれた状態から、二対の開閉要素部材73a〜73dの頂点を互いに近づけると、支持要素部材72a〜72dの頂点(図中、下部の頂点)を基点として支持要素部材72a〜72dが外方向に拡がり、開口部74を形成するとともに、さらに開閉要素部材73a〜73dを近づけると、支持要素部材72a〜72dと開閉要素部材73a〜73dとの頂点を基点として開閉要素部材73a〜73dが収縮し、開口部74が閉じ、中空八面体71が形成される。
本発明では、支持要素部材と開閉要素部材とを種々の形態で組み合わせて中空多面体を構成してもよい。図17は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。
この例では、平面形状において垂直辺を隣接させ、四角錐状の空間を形成可能な4つの直角二等辺三角形状の支持要素部材82a,82cと、これらの支持要素部材の自由辺に隣接し、(a)垂直辺が隣接するとともに直角部が隣接し、かつ互いに対向する二対の直角三角形状の開閉要素部材83a,83cとで構成されている。
図18は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。この例では、平面形状において斜辺を隣接させ、六角錐台状の空間を形成可能な6つの正三角形状の支持要素部材92a,92b,92eと、これらの支持要素部材の自由辺に隣接し、(a)垂直辺が隣接するとともに直角部が隣接し、かつ互いに対向する二対の直角不等辺三角形状の開閉要素部材93a,93cとで構成されている。
図19は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。この例では、平面形状において垂直辺を隣接させ、四角錐状の空間を形成可能な4つの直角二等辺三角形状の支持要素部材102a,102cと、これらの支持要素部材の自由辺に、(c)辺が隣接し、かつ互いに対向する二対の正三角形状の開閉要素部材103a,103cとで構成されている。
図20は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。この例では、平面形状において斜辺を隣接させ、四角錐状の空間を形成可能な4つの直角二等辺三角形状の支持要素部材112a,112cと、これらの支持要素部材の自由辺に隣接し、(b)長辺が隣接するとともに直角部が開口部の両側部の頂部に位置し、かつ互いに対向する二対の直角二等辺三角形状の開閉要素部材113a,113cとで構成されている。
図21は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。この例では、平面形状において六角面状の空間を形成可能な6つの直角二等辺三角形状の支持要素部材122a,122b,122eと、これらの支持要素部材の自由辺に隣接し、(a)垂直辺を共有して直角部を隣接させ、かつ互いに対向する二対の直角不等辺三角形状の開閉要素部材123a,123cとで構成されている。なお、支持要素部材は、長辺を隣接させた要素部材122a,122eと、この要素部材に対して斜辺を隣接させた要素部材122bとで構成されている。
図22は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。この例では、平面形状において周方向に辺を隣接させ、六角錐台状の空間を形成可能な6つの正三角形状の支持要素部材132a,132b,132eと、これらの支持要素部材の自由辺に(c)辺が隣接し、かつ互いに対向する二対の正三角形状の開閉要素部材133a,133cとで構成されている。
図23は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。この例では、平面形状において周方向に辺を隣接させ、八角面状の空間を形成可能な8つの正三角形状の支持要素部材142a,142b,142e,142fと、これらの支持要素部材の自由辺に隣接し、(a)垂直辺が隣接するとともに直角部が隣接し、かつ互いに対向する二対の直角不等辺三角形状の開閉要素部材143a,143cとで構成されている。
図24は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。この例では、平面形状において辺を周方向に隣接させ、四角枠状の空間を形成可能な4つの正四角形状の支持要素部材152a,152bと、これらの支持要素部材の自由辺に斜辺又は短辺を隣接させ、(b)長辺が隣接するとともに、直角部が2つの開口部の両側部の頂部に位置し、かつ互いに対向する二対の直角二等辺三角形状の開閉要素部材153a,153cとで構成されている。
図25は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。この例では、平面形状において2つの正四角形状の支持要素部材162aと、この支持要素部材に斜辺又は短辺を隣接させた2つの直角二等辺三角形状の支持要素部材162cと、前記正四角形状の支持要素部材162aの辺に斜辺又は短辺を隣接させた2つの直角二等辺三角形状の開閉要素部材163aと、前記直角二等辺三角形状の支持要素部材162cの斜辺に一辺を隣接させた2つの正四角形状の開閉要素部材163cとで構成されている。前記三角形状の開閉要素部材163aは、(b)長辺が隣接するとともに直角部が開口部の両側部の頂部に位置し、かつ互いに対向する二対の開閉要素部材を形成している。
図26は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。この例では、平面形状において、2つの直角二等辺三角形状の支持要素部材172aと、各支持要素部材172aの各斜辺にそれぞれ一辺が隣接した4つの正四角形状の支持要素部材172b,172eと、これらの正四角形状の支持要素部材172b,172eの前記隣接辺に対向する対向辺に長辺を隣接させた4つの直角二等辺三角形状の開閉要素部材173a,173cとで構成されている。開閉要素部材173a,173cは、(a)垂直辺が隣接するとともに直角部が頂部で隣接し、かつ互いに対向する二対の要素部材を形成している。
図27は本発明の他の中空多面体を示す概略斜視図であり、図28は図27の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。この例では、中空多面体181は、平面形状において辺を周方向に隣接させ、四角枠状の空間を形成可能な4つの正四角形状の支持要素部材182a,182b,182c、182dと、これらの各支持要素部材の両側辺に長辺を隣接させ4つの直角二等辺三角形状の開閉要素部材183a,183b,183e,183fとで構成されている。この例でも、開閉要素部材183a,183b,183e,183fは、支持要素部材182a〜182dの両側の開口部184a,184bで、それぞれ、(a)垂直辺が隣接するとともに直角部が頂部で隣接し、かつ互いに対向する二対の要素部材を形成している。
各要素部材は、前記の例のような平面状部材に限らず、面を構成する骨組み又は梁部材で構成してもよい。図29は本発明のさらに他の中空多面体の例を示す概略斜視図である。この例の中空多面体は、各要素部材がトラス構造(又は橋桁構造)を有している点を除き、図1に示す中空多面体に対応する形状を有している。すなわち、中空多面体191の基本要素部材は、1つの辺が互いに隣接する2つの正三角形状の支持要素部材192a,192bと、各正三角形状の要素部材の辺に長辺(斜辺)を隣接させた4つの直角三角形状の開閉要素部材193a,193b,193c,193dとで構成されており、前記開閉要素部材193a〜193dは、垂直辺を隣接させるとともに直角部を開口縁で隣接させ、かつ互いに対向する二対の直角三角形の要素部材で構成され、開閉可能な1つの開口部194を形成する。なお、支持要素部材192a,192b及び開閉要素部材193a〜193dはそれぞれ所定の高さ(又は厚み)を有する。
そして、各要素部材192a,192b,193a〜193dは、前記各要素部材の辺に対応する三角枠状の区画フレーム195と、これらの区画フレーム間に架設された架設フレーム196とで構成されたトラス構造(橋桁構造)を有しており、互いに隣接する区画フレーム195はヒンジ式に連結されている。なお、各要素部材192a,192b,193a〜193dの高さ(又は厚み)の側面も前記トラス構造で構成されている。
このような中空多面体191では、前記と同様に、開閉操作により平面形状と立体形状の多面体を形成できる。また、各要素部材がフレーム195,196で構成されているため、外観特性を向上でき、美観を高めることができる。特に、対称構造の中空四面体を前記フレームで構成すると、美観を大きく高めることができる。
図30は本発明のさらに他の中空多面体の例を示す概略斜視図である。この例の中空多面体は、各要素部材がトラス構造を有している点を除き、図7に示す中空多面体に対応する形状を有している。すなわち、中空六面体201の基本要素部材は、1つの長辺を隣接させ直角部を頂部に位置させて互いに隣接する2つの直角二等辺三角形状の支持要素部材202a,202bと、これらの支持要素の辺に斜辺を隣接させるとともに支持要素202a,202bの直角部に対して直角部を隣接させた4つの直角二等辺三角形状の開閉要素部材203a,203b,203c,203dとで構成されている。なお、隣接する各要素部材202a,202b,203a〜203dは、各要素部材に対応する三角枠状の区画フレーム205と、この区画フレーム間を架設する架設フレーム206とで構成され、互いに隣接する前記区画フレーム205は、ヒンジ式に連結されている。また、各要素部材202a,202b,203a〜203dは、それぞれ所定の高さ(又は厚み)に形成されており、各高さ(又は厚み)に対応する側面もトラス構造で構成されている。
本発明の中空多面体は、偶数面を有しており、通常、4面以上の多面体、例えば、4〜10面体(好ましくは4〜8面体)である場合が多い。このような多面体は、例えば、6〜12個の偶数の基本要素部材(好ましくは6〜10個の基本要素部材、さらに好ましくは6〜8個の基本要素部材)で構成できる。より詳細には、支持要素部材及び開閉要素部材は、通常、それぞれ偶数の要素部材で構成され、支持要素部材は、2〜8(好ましくは2〜6、特に2〜4)個程度の要素部材で構成でき、開閉要素部材は、4〜6(特に4)個程度の要素部材で構成できる。
中空多面体は、折り畳み状態(開口部の閉じ状態)において平面形状である必要はないが、通常、収容又は収納スペースを低減するため、折り畳み状態において平面形状である。中空多面体の平面形状(折り畳み状態又は開口部の閉じ状態の形状)は特に制限されず、中心線を基準として非対称であってもよいが、通常、収納又は収容スペースを低減するため、対称の平面形状である場合が多い。このような中空多面体は、平面形状に折り畳むことかできるとともに、折り畳み(又は開口部の開き)操作により開口部の開き状態で立体形状を形成できる。
中空多面体の各面を構成する複数の基本要素部材(開閉要素部材も含む)の形状は、特に制限されないが、通常、三角形(正三角形、直角二等辺三角形、直角不等辺三角形)及び四角形(正方形、長方形)から選択された少なくとも一種の形状を有している。基本要素部材のうち支持要素部材は、三角形及び四角形から選択された少なくとも一種の形状を有する要素部材で構成でき、三角形状の要素部材と四角形状の要素部材とを組み合わせて構成してもよい。支持要素部材は、正三角形、直角二等辺三角形及び四角形(又は正四角形)から選択された少なくとも一種の形状を有する場合が多い。例えば、支持要素部材は、辺を隣接させ(辺を共有又は同じくして)互いに隣接する二等辺三角形状(正三角形を含む)の要素部材で構成してもよい。
さらに、基本要素部材は、通常、互いに隣接して対称形状の面を形成する複数の支持要素部材を備えている。すなわち、基本要素部材(特に支持要素部材)は、通常、互いに隣接して周方向に連なる偶数面又は断面V字状に連なる偶数面を形成する場合が多い。例えば、複数の三角形状の基本要素部材(支持要素部材)は、頂点を集合させて周方向に連ねて角錐状の偶数面を形成したり、一辺を連ねて断面V字状の折り曲げ状又は折り重ね状の二面を形成してもよい。また、四角形状の基本要素部材(支持要素部材)は、環状に連なって偶数面を形成する場合が多い。四角形状の基本要素部材(支持要素部材)は正方形であってもよく長方形であってもよい。長方形状の基本要素部材(支持要素部材)では短辺又は長辺を周方向に隣接させ、両側部に開口部を有する環状の支持要素部材を形成してもよい。
複数の基本要素部材のうち開閉要素部材は、閉じ状態で前記中空多面体の1つ又は連なる複数の稜線(例えば、1又は2〜4の偶数の稜線、特に1又は2つの稜線)を形成し、かつ開閉可能な少なくとも1つの開口部(又は切り込み部)を形成する。前記開閉要素部材は、通常、前記開口部を隔てて互いに対向し、かつ互いに隣接する4つの(特に二対の)開閉要素部材で構成されている。このような開閉要素部材は、正三角形及び直角三角形(直角二等辺三角形、直角不等辺三角形)から選択された少なくとも一種の要素部材で構成でき、正三角形状の要素部材と直角三角形状の要素部材とを組み合わせて構成してもよい。一対の直角三角形状の開閉要素部材を利用すると、斜辺の長さの割合を調整することにより、前記図3及び図5に示す例のように、多面体において傾斜角度の異なる面を形成できる。
開閉要素部材の配置状態は特に制限されないが、(a)垂直辺が隣接するとともに(又は垂直辺を共有又は同じくして)直角部を隣接させ、かつ互いに対向する二対の直角三角形状(直角二等辺三角形又は直角三角形)の要素部材、(b)長辺が隣接するとともに(又は垂直辺を共有又は同じくして)直角部が両側部の頂部に位置し、かつ互いに対向する二対の直角二等辺三角形状の要素部材、(c)辺が隣接し、かつ互いに対向する二対の正三角形状の要素部材で構成する場合が多い。
さらに、閉じ状態での多面体の開口部の頂点は、通常、(a)互いに隣接する4つの三角形状要素部材、又は(b)図11に示されるように、隣接する2つの四角形状要素部材と、これらの四角形状要素部材に隣接する2つの三角形状要素部材とで構成できる。さらに、中空多面体において、開口部を開閉するための支持要素部材の基点は、中空多面体の中心軸線と交差し、かつ支持要素部材の接続辺及び/又は頂部に位置する場合が多い。複数の支持要素部材は、通常、この基点を中心として対向して配置されるか又は周方向に隣接して配置される。また、複数の開口部を有する中空多面体では、支持要素部材と開閉要素部材とが接続された共通の頂点及びこれらの頂点を結ぶ辺を基点として、開口部を開閉してもよい。
前記基本要素部材(支持要素部材及び開閉要素部材)は、面を構成すればよく、平面状部材(シート、プレート若しくはボードなど)で構成してもよく、梁又は骨組み部材で構成してもよく、平面状部材と梁又は骨組み部材とを組み合わせて構成してもよい。また、平面状部材の材質は、紙、木材、プラスチック、金属、セラミックスなどであってもよい。さらに、各要素部材には、補強性を付与するため、リブ(直線状、格子状などのリブ)を形成してもよい。
梁又は骨組み部材は、縦方向、横方向、斜め方向などに規則的又は不規則的に配して基本要素部材を構成でき、交差方向(縦横方向など)に配設して基本要素部材を構成してもよい。基本要素部材は、通常、フレームで構成でき、例えば、各要素部材の少なくとも1つの辺に対応する区画フレーム(特に、全ての辺に対応する区画フレーム、又は隣接する要素部材の隣接辺に対応する区画フレーム)と、これらの区画フレームのうち対向する部材間を連結する架設フレームとで構成できる。区画フレームは各要素部材に対応する枠体(又は枠状フレーム)を構成する場合が多く、架設フレームは、区画フレームのうち少なくとも1つの対向方向(縦方向及び/又は横方向、格子状)に配設する場合が多い。さらに、全ての基本要素部材が前記フレーム構造を有している必要はなく、基本要素部材のうち少なくとも1つの要素部材はトラス構造又は橋桁構造を有していてもよく、このような基本要素部材は、例えば、連結部材によりヒンジ式に連結してもよい。なお、連結部材は、互いに隣接する基本要素部材において、一方の要素部材の区画フレームと他方の要素部材の区画フレームとを連結してもよく、一方の要素部材の区画フレームと他方の要素部材の架設フレームの端部とを連結してもよく、一方の要素部材の架設フレームの端部と他方の要素部材の架設フレームの端部とを連結してもよい。フレームが構成された要素部材には、和紙などの紙を貼り合わせてもよく、パネルやボードなどを取り付けてもよい。
さらに、各要素部材は厚板状又は側面を介して梁又は骨組み部材で形成されたフレーム構造(特に、トラス構造)などであってもよく、側面もフレーム構造(特に、トラス構造)であってもよい。
なお、中空多面体において、開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記基本要素部材は連結部材(ヒンジ部材)により折り曲げ可能に接続できる。連結部材(ヒンジ部材)は要素部材の隣接辺の少なくとも一部(1又は複数箇所で)を接続すればよく、隣接辺を全体に亘り接続してもよい。さらに、開閉要素部材には、閉じ状態を維持するため、対向する開閉要素部材同士や開閉要素部材と支持要素部材とを係止(又は掛止)可能な係止(又は掛止)部を形成してもよく、粘着テープや紐などの固定手段(仮止め手段を含む)で対向する開閉要素部材同士や開閉要素部材と支持要素部材とを固定してもよい。係止(又は掛止)部は、開閉要素部材の開放端(又は開口縁)から延びる延出部などで構成してもよく、相手方の要素部材にはこの延出部が挿入可能な切り込み部などを形成してもよい。
本発明では、支持要素部材と開閉要素部材とを種々の態様で組み合わせることにより、多様な中空多面体を形成できる。そのため、本発明は、容器、ケースやハウジング、造形、建造物(仮設建造物など)などの中空多面体を形成するのに有効である。
図1は折り畳み式中空多面体の一例を示す概略斜視図である。 図2は図1の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。 図3は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図である。 図4は図3の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。 図5は本発明の折り畳み式中空多面体のさらに他の例を示す概略斜視図である。 図6は図5の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。 図7は本発明の折り畳み式中空多面体の例を示す概略斜視図である。 図8は図7の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。 図9は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図である。 図10は図9の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。 図11は本発明の折り畳み式中空多面体のさらに他の例を示す概略斜視図である。 図12は図11の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。 図13は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図である。 図14は図13の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。 図15は本発明の折り畳み式中空多面体の他の例を示す概略斜視図である。 図16は図15の中空多面体の折り畳み状態を示す平面図である。 図17は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図18は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図19は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図20は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図21は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図22は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図23は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図24は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図25は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図26は本発明の他の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図27は本発明の他の中空多面体を示す概略斜視図である。 図28は図27の中空多面体の折り畳み状態を示す概略平面図である。 図29は本発明のさらに他の中空多面体を示す概略斜視図である。 図30は本発明のさらに他の中空多面体を示す概略斜視図である。
符号の説明
1,11,21…中空多面体
2a〜2b,12a〜12d,22a〜22d…支持要素部材
3a〜3d,13a〜13d,23a〜23d…開閉要素部材
4,14,24…開口部
195,196,205,206…フレーム

Claims (7)

  1. 互いに隣接して折り曲げ可能に接続された支持要素部材と開閉要素部材とで構成され、かつ偶数面を有する中空多面体の各面を構成する複数の基本要素部材であって、これらの基本要素部材のうち、前記開閉要素部材が、閉じ状態で前記中空多面体の1又は連なる複数の稜線を形成し、かつ開閉可能な少なくとも1つの開口部を形成する、前記基本要素部材と、
    これらの開閉要素部材の開口縁を除き、互いに隣接する前記基本要素部材を折り曲げ可能に接続する連結部材とを備えており、
    前記支持要素部材が三角形及び四角形から選択された少なくとも一種の形状を有し、
    前記開閉要素部材が、正三角形及び直角三角形から選択された少なくとも一種の形状を有するとともに、前記開口部を隔てて互いに対向し、かつ互いに隣接して折り曲げ可能に接続された二対の要素部材で構成されている折り畳み式中空多面体であって、
    閉じ状態で多面体の開口部の頂点が、(a)互いに隣接する4つの三角形状要素部材、又は(b)隣接する2つの四角形状要素部材と、これらの四角形状要素部材に隣接する2つの三角形状要素部材とで形成され、
    互いに対向する二対の前記要素部材を近づけて閉じる操作により、内部空間を有する中空多面体を形成し、互いに対向する二対の前記要素部材を離反させる操作により、平面形状の折り畳み状態となる折り畳み式中空多面体
  2. 基本要素部材が、正三角形、直角二等辺三角形及び四角形から選択された少なくとも一種の形状を有し、かつ互いに隣接して対称形状の面を形成する複数の支持要素部材を備えている請求項1記載の折り畳み式中空多面体。
  3. 基本要素部材が、互いに隣接して周方向に連なる偶数面又は断面V字状に連なる偶数面を形成する支持要素部材を備えている請求項1又は2記載の折り畳み式中空多面体。
  4. 開閉要素部材が、(a)垂直辺が隣接するとともに直角部が隣接し、かつ互いに対向する二対の直角三角形状の要素部材、(b)長辺が隣接するとともに直角部が両側部の頂部に位置し、かつ互いに対向する二対の直角二等辺三角形状の要素部材、又は(c)辺が隣接し、かつ互いに対向する二対の正三角形状の要素部材で構成されている請求項1〜3のいずれかに記載の折り畳み式中空多面体。
  5. 6乃至12個の基本要素部材で構成された4乃至10面体である請求項1〜4のいずれかに記載の折り畳み式中空多面体。
  6. 開口部の閉じ状態で中心線を基準として対称の平面形状を形成し、開口部の開き状態で立体形状を形成する請求項1〜5のいずれかに記載の折り畳み式中空多面体。
  7. 連結部材によりヒンジ式に連結された基本要素部材が、トラス構造を有している請求項1〜6のいずれかに記載の折り畳み式中空多面体。
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