JP2011230737A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】低荷重時におけるコーナリングパワーを十分に発生させ、車両偏向を抑制できる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】輪郭範囲L1とトレッド展開幅TDWとにより式(1)で規定されるK1が、0.6≦K1≦0.9を満たすとともに、中央部円弧の曲率半径TR1とタイヤ外径ODとにより式(2)で規定されるK2が、2.0<K2を満たす。
K1=L1/(TDW×0.5)・・・(1)
K2=TR1/OD ・・・(2)
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。特に、本発明は、断面形状が複数の円弧によって形成されたトレッド面を有する空気入りタイヤに関する。
近年、車両の軽量化が進んでおり、今後、制駆動時の車両偏向の問題が予想される。車両偏向には、車両走行時にブレーキを踏んで停止する際に車両が横流れする現象や、車両停止時にアクセルを踏んで発進する際に車両が横流れする現象等がある。
例えば、FF方式(フロントエンジン・フロントドライブ方式)の車両においては、制動時に後輪の荷重が極端に減少するが、車両重心が車両中心と一致していない場合、車両にモーメントが発生し、車両偏向が生じるおそれがある。小型車の場合、車両偏向は、一部のタイヤへの荷重が1kN以下になった場合に顕著に現れる。
このように一部のタイヤへの荷重が極端に減少した場合には、コーナリングパワーを十分に発生させることで、車両の操縦安定性が改善できることが知られている。例えば、特許文献1、2には、トレッド面のプロファイルを平坦な形状に近付け、低荷重時の接地面積を増大させて、低荷重時のコーナリングフォースを増加させ、特に、操縦安定性の向上を図った空気入りタイヤが開示されている。
特許第4076569号公報 特許第4420098号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載された技術においては、タイヤ低荷重時において改善される性能が操縦安定性であり、しかも当該低荷重として想定されたタイヤへの荷重は2kN程度である。このため、タイヤへの荷重が1kN以下のさらに低荷重時におけるコーナリングパワーの発生手段については想定されておらず、車両の小型化が進む今日においては、1kN以下の低荷重時におけるコーナリングパワーの十分な発生手段に対する要求がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、低荷重時におけるコーナリングパワーを十分に発生させ、車両偏向を抑制できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る空気入りタイヤは、子午断面視で、トレッド面が複数の異なる曲率半径のプロファイルで形成され、正規リムにリム組みし、かつ、正規内圧の5%を内圧充填した状態において、前記トレッド面のタイヤ幅方向の最も中央側に位置する中央部円弧の曲率半径をTR1とし、赤道面から前記中央部円弧のタイヤ幅方向における端部までの幅である輪郭範囲をL1とし、タイヤ幅方向における前記トレッド面の幅であるトレッド展開幅をTDWとし、及び前記トレッド面のうちタイヤ径方向における径が最も大きい部分の直径であるタイヤ外径をODとした場合に、前記輪郭範囲L1と前記トレッド展開幅TDWとにより下記式(1)で規定されるK1が、0.6≦K1≦0.9を満たすとともに、前記中央部円弧の曲率半径TR1と前記タイヤ外径ODとにより下記式(2)で規定されるK2が、2.0<K2を満たすことを特徴とする。
K1=L1/(TDW×0.5)・・・(1)
K2=TR1/OD ・・・(2)
本発明では、上記式(1)によって輪郭範囲L1とトレッド展開幅TDWとから算出したK1を、0.6≦K1≦0.9とするとともに、上記式(2)によって中央部円弧の曲率半径TR1とタイヤ外径ODとから算出したK2を、2.0<K2とすることにより、トレッド面のプロファイルを平坦な形状に近付けることができる。これにより、例えばFF方式の車両の後輪の低荷重時における接地面積を増大させることができるため、低荷重時のコーナリングパワーを増加させることができる。従って、制駆動時、特に低荷重時に車両に作用する横力変動を改善することができることから、車両偏向を抑制することができる。
本発明の望ましい態様としては、トレッド部は、前記トレッド面を形成するキャップトレッドと、前記キャップトレッドのタイヤ径方向内方に位置するアンダートレッドとを有するトレッド部ゴムにより形成されており、前記キャップトレッドは、タイヤ幅方向内側に位置する内側キャップトレッドと、前記内側キャップトレッドと連続してタイヤ幅方向外側に位置する外側キャップトレッドとにより形成されており、赤道面から前記内側キャップトレッドのタイヤ幅方向における端部までの幅をLCとした場合に、前記幅LCと前記トレッド展開幅TDWとにより下記式(3)で規定されるKCが、0.9K1≦KC≦1.1K1を満たし、前記内側キャップトレッドの室温におけるJIS A硬度が63以上75以下であり、前記外側キャップトレッドの室温におけるJIS A硬度が、前記内側キャップトレッドの室温におけるJIS A硬度に対して3以上15以下低い空気入りタイヤとすることができる。
KC=LC/(TDW×0.5)・・・(3)
本態様においては、キャップトレッドの硬度をタイヤ幅方向において異ならせている。即ち、タイヤ赤道面に近い部分であって低荷重時に接地する内側キャップトレッドの硬度を、タイヤショルダー端部に近い部分であって高荷重時に接地する外側キャップトレッドの硬度よりも高くしている。このように、低荷重時に接地する内側キャップトレッドの剛性を、外側キャップトレッドに比較して高くしたことで、より確実に低荷重時のコーナリングパワーを増加させ、低荷重時の車両偏向を顕著に抑制することができる。
具体的は、内側キャップトレッドの室温におけるJIS A硬度は63以上75以下とすることができる。当該硬度を63以上75以下とすることで、内側キャップトレッドの剛性を十分に確保し、低荷重時の車両偏向を顕著に抑制することができる。一方、75より大きくすると、キャップトレッド部の耐久性が低下する。また、外側キャップトレッドの室温におけるJIS A硬度は、内側キャップトレッドの室温におけるJIS A硬度に対して3以上15以下低くすることができる。硬度差を3以上15以下とすることで、低負荷時の外側キャップトレッドの接地面積を十分に確保することができる。一方、15より大きくすると、硬度差が大きく偏摩耗の原因となる。
なお、このような硬度差を有する内側及び外側キャップトレッドは、0.9K1≦KC≦1.1K1を満たす範囲において、使用することができる。この範囲においては、低荷重時にコーナリングパワーを十分に発生させることができる。
本発明の望ましい別の態様としては、前記トレッド部は、前記トレッド面を形成するキャップトレッドと、前記キャップトレッドのタイヤ径方向内方に位置するアンダートレッドとを有するトレッド部ゴムにより形成されており、前記アンダートレッドは、タイヤ幅方向内側に位置する内側アンダートレッドと、前記内側アンダートレッドと連続してタイヤ幅方向外側に位置する外側アンダートレッドとにより形成されており、赤道面から前記内側アンダートレッドのタイヤ幅方向における端部までの幅をLBとした場合に、前記幅LBと前記トレッド展開幅TDWとにより下記式(4)で規定されるKBが、0.9K1≦KB≦1.1K1を満たし、前記内側アンダートレッドの室温におけるJIS A硬度が55以上65以下であり、前記外側アンダートレッドの室温におけるJIS A硬度が、前記内側アンダートレッドの室温におけるJIS A硬度に対して3以上15以下低い空気入りタイヤとすることができる。
KB=LB/(TDW×0.5)・・・(4)
本態様においては、アンダートレッドの硬度をタイヤ幅方向において異ならせている。即ち、タイヤ赤道面に近い部分であって低荷重時に接地する内側キャップトレッドの略タイヤ径方向内方に位置する内側アンダートレッドの硬度を、タイヤショルダー端部に近い部分であって高荷重時に接地する外側キャップトレッドの略タイヤ径方向内方に位置する外側アンダートレッドの硬度よりも高くしている。これにより、低荷重時に接地するトレッド部のタイヤ幅方向内側部分の剛性を、トレッド部のタイヤ幅方向外側部分に比較して高くしたことで、より確実に低荷重時のコーナリングパワーを増加させ、低荷重時の車両偏向を顕著に抑制することができる。
具体的には、内側アンダートレッドの室温におけるJIS A硬度は55以上65以下とすることができる。当該硬度を55以上65以下とすることで、トレッド部のタイヤ幅方向内側部分の剛性を十分に確保し、低荷重時の車両偏向を顕著に抑制することができる。一方、65より大きくすると、トレッド溝下の耐久性が低下する。また、外側アンダートレッドの室温におけるJIS A硬度は、内側アンダートレッドの室温におけるJIS A硬度に対して3以上15以下低くすることができる。硬度差を3以上15以下とすることで、低荷重時に、トレッド部のタイヤ幅方向内側部分の剛性を十分に確保し、低荷重時の車両偏向を顕著に抑制することができる。一方、15より大きくすると、硬度差が大きく偏摩耗の原因となる。
また、このような硬度差を有する内側及び外側アンダートレッドは、0.9K1≦KB≦1.1K1を満たす範囲において、使用することができる。この範囲においては、低荷重時にコーナリングパワーを十分に発生させることができる。
本発明に係る空気入りタイヤによれば、低荷重時におけるコーナリングパワーを十分に発生させ、車両偏向を抑制できる。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。 図2は、図1のA部詳細図である。 図3は、本実施形態の空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。 図4は、本実施形態の空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。また、以下に開示する構成は、適宜組み合わせることができる。
以下の説明において、タイヤ幅方向とは、空気入りタイヤの回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内方とはタイヤ幅方向において赤道面に向かう方向、タイヤ幅方向外方とは、タイヤ幅方向において赤道面から遠ざかる方向をいう。また、タイヤ径方向とは、前記回転軸と直交する方向をいい、タイヤ周方向とは、前記回転軸を回転の中心となる軸として回転する方向をいう。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。同図に示す空気入りタイヤ1は、子午断面視で、タイヤ径方向の最も外側となる部分にトレッド部10が設けられている。また、トレッド部10のタイヤ幅方向の端部、即ち、ショルダー部16付近からタイヤ径方向内方側の所定の位置までは、サイドウォール部15が設けられている。つまり、空気入りタイヤ1におけるタイヤ幅方向の両端には、サイドウォール部15が設けられている。さらに、サイドウォール部15のタイヤ径方向内方側には、ビード部24が設けられている。ビード部24は、空気入りタイヤ1の2箇所に設けられており、赤道面5を中心として対称になるように、赤道面5の反対側にも設けられている。ビード部24にはビードコア25が設けられており、ビードコア25のタイヤ径方向外方にはビードフィラー26が設けられている。
トレッド部10のタイヤ径方向内方には、複数のベルト層21が設けられている。ベルト層21のタイヤ径方向内方、及びサイドウォール部15の赤道面5側には、カーカス22が連続して設けられている。カーカス22は、ビード部24でビードコア25に沿ってタイヤ幅方向外方に折り返されている。また、カーカス22の空気入りタイヤ1における内部側にはインナーライナ23がカーカス22に沿って形成されている。
トレッド部10は、キャップトレッド12とそのタイヤ径方向下側に位置するアンダートレッド13とを有している。キャップトレッド12は、トレッド部10におけるタイヤ径方向外方に位置し、空気入りタイヤ1の外部に対して露出している。このようにキャップトレッド12の外部に露出している部分、つまり、キャップトレッド12の表面は、トレッド面11として形成されている。これに対し、アンダートレッド13は、トレッド部10におけるタイヤ径方向内方に位置し、かつ、ベルト層21のタイヤ径方向外方に設けられている。
トレッド部10は、空気入りタイヤ1の子午断面視で、キャップトレッド12の表面、即ちトレッド部10の表面であるトレッド面11が複数の異なる曲率半径の円弧で形成されている。詳細には、空気入りタイヤ1を正規リムにリム組みし、かつ、正規内圧の5%を内圧充填した状態において、トレッド面11は中央部円弧31と、ショルダー側円弧32と、ショルダー部円弧33とにより形成されている。なお、ここでいう正規リムとは、JATMAで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、或いはETRTOで規定する「Measuring Rim」である。また、正規内圧とは、JATMAで規定する「最高空気圧」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、或いはETRTOで規定する「INFLATION PRESSURES」である。ただし、乗用車用の空気入りタイヤ1の場合には、180kPaである。
トレッド面11を形成する複数の円弧31から円弧33のうち、中央部円弧31は、トレッド面11におけるタイヤ幅方向の中央に位置しており、赤道面5を含み、赤道面5を中心として赤道面5のタイヤ幅方向の両側に形成されている。その形状は、タイヤ径方向外方に凸で、赤道面5付近のタイヤ径方向における径が最も大きくなる円弧となっている。
ショルダー側円弧32は、中央部円弧31のタイヤ幅方向車両外側、或いは中央部円弧31のタイヤ幅方向両側2箇所に位置しており、このショルダー側円弧32は、タイヤ径方向外方に凸となっている。また、ショルダー部円弧33は、ショルダー側円弧32のタイヤ幅方向外方に位置している。また、このショルダー部円弧33は、ショルダー部16を形成し、タイヤ径方向外方に凸となる円弧となっている。
つまり、トレッド面11は、タイヤ幅方向における中央部に位置する中央部円弧31のタイヤ幅方向車両外側、或いは両側2箇所にショルダー側円弧32が位置し、ショルダー側円弧32のタイヤ幅方向外方側の車両外側、或いは両側にショルダー部円弧33が位置している。また、中央部円弧31とショルダー側円弧32、及びショルダー側円弧32とショルダー部円弧33とは、それぞれ接続されて連続的に形成されている。また、このように位置している中央部円弧31の曲率半径TR1と、ショルダー側円弧32の曲率半径TR2と、ショルダー部円弧33の曲率半径TR3とは、大きさが全て異なっている。
なお、ここでいうタイヤ幅方向車両外側とは、空気入りタイヤ1を車両に装着した場合において、空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向における、車両の幅方向の外側をいう。
ショルダー部円弧33のタイヤ幅方向外方には、サイド部円弧34が形成されている。サイド部円弧34は、ショルダー部円弧33のタイヤ幅方向外方に位置するとともにショルダー部円弧33に接続され、ショルダー部円弧33からサイドウォール部15の方向に向けて形成されている。
トレッド部10のタイヤ径方向内方で、空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向における両端の2箇所には、上述のとおり、サイドウォール部15が設けられているが、この2箇所のサイドウォール部15は、タイヤ子午断面視で、共にタイヤ幅方向外方に凸となるように湾曲している。
以上のように構成される空気入りタイヤ1は、そのトレッド面11が次のように形成されている。即ち、中央部円弧31のタイヤ幅方向における端部である中央部円弧端点35から赤道面5までのタイヤ幅方向における幅である輪郭範囲をL1とし、空気入りタイヤ1の外径、つまり、トレッド面11のうちタイヤ径方向における径が最も大きい部分の直径であるタイヤ外径をODとし、タイヤ幅方向におけるトレッド面11の幅であるトレッド展開幅をTDWとする。空気入りタイヤ1の各部を、このように規定した場合に、トレッド面11は、輪郭範囲L1とトレッド展開幅TDWとにより下記式(11)で求められたK1が、0.6≦K1≦0.9を満足するとともに、中央部円弧31の曲率半径TR1とタイヤ外径ODとにより下記式(12)で求められたK2が、2<K2を満足するように形成されている。
K1=L1/(TDW×0.5)・・・(11)
K2=TR1/OD ・・・(12)
図2は、図1のA部詳細図である。ここで、トレッド展開幅TDWは、トレッド部10のタイヤ幅方向における両端側に位置する仮想トレッド端47同士の距離とする。即ち、空気入りタイヤ1の子午断面において、タイヤ幅方向の両側に位置するショルダー側円弧32のうち一方のショルダー側円弧32をタイヤ幅方向外方に延長した仮想線であるショルダー側円弧延長線45と、当該ショルダー側円弧32と連続して形成されるショルダー部円弧33に接続されるサイド部円弧34をタイヤ径方向外方に延長した仮想線であるサイド部円弧延長線46との交点を仮想トレッド端47とする。仮想トレッド端47は、タイヤ幅方向における両端側に形成されるため、タイヤ幅方向における仮想トレッド端47同士の距離を、トレッド展開幅TDWとする。
空気入りタイヤ1を車両に装着して走行する場合、トレッド面11のうち下方に位置するトレッド面11が路面に接触しながら空気入りタイヤ1は回転する。車両走行時には、このようにトレッド面11が路面に接触するため、トレッド面11には車両の重量などによる荷重が作用する。このトレッド面11に作用する荷重は、車両の走行状態により、タイヤ毎に異なる。
具体的には、FF方式の車両を例にとってみると、通常、前輪、後輪のトレッド面11へ作用する荷重差は、主に、車両前半部と車両後半部との質量差に起因するため、後輪は前輪に比べて、トレッド面11に作用する荷重が著しく低くなる。従って、車両停止時においても、前輪と後輪とにおいて、トレッド面11に作用する荷重が著しく異なることから、タイヤ接地面積も顕著に異なり、ひいては発生するコーナリングパワーも顕著に異なることとなる。
しかしながら、本実施形態の空気入りタイヤ1においては、輪郭範囲L1とトレッド展開幅TDWとにより規定されるK1が、0.6≦K1≦0.9を満足するように設計されており、中央部円弧31の曲率半径TR1とタイヤ外径ODとにより規定されるK2が、2<K2を満足するように設計されている。このため、空気入りタイヤ1においては、トレッド面11の形状を平坦な形状に近付けることができることから、低荷重時における接地面積を十分に確保できる。従って、空気入りタイヤ1をFF方式の車両の後輪に用いた場合には、車両を制動する低荷重時においても、接地面積を十分に確保できるため、低荷重時のコーナリングパワーを増加させることができる。その結果、低荷重時に車両に作用する横力変動を改善することができるため、車両偏向を十分に抑制することができる。
ここで、K1は、0.6以上0.9以下とする。K1を0.6以上とすることで、曲率半径の大きい中央部円弧31がタイヤ幅方向において形成される範囲を大きくすることができるため、トレッド面11の形状を十分に平坦な形状に近付けることができる。また、K1を0.9以下とすることで、タイヤ幅方向におけるショルダー側円弧32の形成範囲を確保することができるため、中央部円弧31からショルダー側円弧32を介してショルダー部円弧33まで曲率半径をなだらかに小さくすることができる。
また、K2は2を超えるものとする。このようにK2を設定することで、タイヤ外径ODに対して中央部円弧31の曲率半径TR1を適度に大きくすることができるため、トレッド面11の形状を十分に平坦な形状に近付けることができる。なお、K2については上限値を設定していないが、これは、K2が無限大になった場合、中央部円弧31が実質的にタイヤ幅方向に平行な直線となるが、本実施形態においてはこのようなトレッド面11の形状も含むことを意味する。
以上に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1においては、輪郭範囲L1とトレッド展開幅TDWとにより規定されるK1の好適範囲と、中央部円弧31の曲率半径TR1とタイヤ外径ODとにより規定されるK2の好適範囲とが相まって、トレッド面11の形状を十分に平坦な形状に近付けることができる。このため、タイヤ接地面積を十分に確保できることから、低荷重時のコーナリングパワーを増加できる。その結果、低荷重時に車両に作用する横力変動を改善することができ、ひいては車両偏向を十分に抑制することができる。特に、FF方式の車両は車両後半部が軽いため、制動時には、後輪は低荷重状態となっているが、本実施形態の空気入りタイヤ1を後輪に用いることで、後輪の低荷重時のコーナリングパワーが増加し、後輪の安定性が向上する。従って、本実施形態の空気入りタイヤ1は、FF方式の車両の後輪に用いることで、車両偏向を抑制できる実益が極めて高い。
次に、上述したK1及びK2の好適範囲の設定によるトレッド面11の形状と相まって、車両偏向をさらに高いレベルで抑制することができる形態としては、次の形態がある。図3は、本実施形態に係る空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。この形態は、同図に示すように、トレッド部10は、キャップトレッド12と、キャップトレッド12のタイヤ径方向内方に位置するアンダートレッド13とを有するトレッド部ゴムにより形成されており、キャップトレッド12は、タイヤ幅方向内側に位置する内側キャップトレッド12aと、内側キャップトレッド12aと連続してタイヤ幅方向外側に位置する外側キャップトレッド12bとにより形成されており、赤道面5から内側キャップトレッド12aのタイヤ幅方向における端部までの幅をLCとした場合に、幅LCとトレッド展開幅TDWとにより下記式(13)で規定されるKCが、0.9K1≦KC≦1.1K1を満たし、内側キャップトレッド12aの室温におけるJIS A硬度が63以上75以下であり、外側キャップトレッド12bの室温におけるJIS A硬度が、内側キャップトレッド12aの室温におけるJIS A硬度に対して3以上15以下低い形態である。ここで、上記室温とは、20℃の温度をいう。
KC=LC/(TDW×0.5)・・・(13)
本実施形態においては、キャップトレッド12の硬度をタイヤ幅方向において異ならせている。即ち、タイヤ赤道面5に近い部分であって低荷重時に接地する内側キャップトレッド12aの硬度を比較的高くする一方、タイヤショルダー端部に近い部分であって高荷重時に接地する外側キャップトレッド12bの硬度を比較的低くしている。このため、本実施形態では、低荷重時に接地する内側キャップトレッド12aの剛性を、外側キャップトレッド12bに比較して高くしたことで、より確実に低荷重時のコーナリングパワーを増加させ、低荷重時の車両偏向を顕著に抑制することができる。
ここで、内側キャップトレッド12aの室温におけるJIS A硬度は63以上75以下とすることが好ましい。当該硬度を63以上75以下とすることで、内側キャップトレッド12aの剛性を十分に確保し、低荷重時の車両偏向を顕著に抑制することができる。また、外側キャップトレッド12bの室温におけるJIS A硬度は、内側キャップトレッド12aの室温におけるJIS A硬度に対して3以上15以下低くすることが好ましい。当該硬度差を3以上15以下とすることで、低荷重時にトレッド部のタイヤ幅方向内側部分の剛性を十分に確保し、低荷重時の車両偏向を顕著に抑制することができる。一方、15より大きくすると、硬度差が大きく偏摩耗の原因となる。
さらに、これらの構成要素12a、12bにより所定の硬度分布のキャップトレッド12を用いる場合には、KCの範囲を、0.9K1≦KC≦1.1K1とすることができる。0.9K1≦KCとすることができるのは、タイヤの低荷重時に路面と離れ易い外側キャップトレッド12bの剛性を内側キャップトレッド12aの剛性よりも低くすることで、曲率半径の大きい中央部円弧31がタイヤ幅方向において形成されている範囲を、円弧31と円弧32の境界よりも、幾分タイヤ幅方向内側としても、十分にコーナリングパワーを発生できるためである。これに対し、KC≦1.1K1とすることができるのは、外側キャップトレッド12bの剛性を内側キャップトレッド12aの剛性よりも低くすることで、曲率半径の大きい中央部円弧31がタイヤ幅方向において形成されている範囲を、円弧31と円弧32の境界よりも、幾分タイヤ幅方向外側として、円弧31から円弧33にかけて曲率半径を幾分急激に変化させても、十分にコーナリングパワーを発生できるためである。
続いて、上述したK1及びK2の好適範囲の設定によるトレッド面11の形状と相まって、車両偏向をさらに高いレベルで抑制することができる別の形態としては、次の形態がある。図4は、本実施形態に係る空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。この形態は、同図に示すように、トレッド部10は、キャップトレッド12と、キャップトレッド12のタイヤ径方向内方に位置するアンダートレッド13とを有するトレッド部ゴムにより形成されており、アンダートレッド13は、タイヤ幅方向内側に位置する内側アンダートレッド13aと、内側アンダートレッド13aと連続してタイヤ幅方向外側に位置する外側アンダートレッド13bとにより形成されており、赤道面5から内側アンダートレッド13aのタイヤ幅方向における端部までの幅をLBとした場合に、幅LBとトレッド展開幅TDWとにより下記式(14)で規定されるKBが、0.9K1≦KB≦1.1K1を満たし、内側アンダートレッド13aの室温におけるJIS A硬度が55以上65以下であり、外側アンダートレッド13bの室温におけるJIS A硬度が、内側アンダートレッド13aの室温におけるJIS A硬度に対して3以上15以下低い形態である。ここで、上記室温とは、20℃の温度をいう。
KB=LB/(TDW×0.5)・・・(14)
本実施形態においては、アンダートレッド13の硬度をタイヤ幅方向において異ならせている。即ち、タイヤ赤道面5に近い部分であって低荷重時に接地する内側アンダートレッド13aの硬度を、タイヤショルダー端部に近い部分であって高荷重時に接地する外側アンダートレッド13bの硬度よりも高くしている。このため、本実施形態では、低荷重時に接地するトレッド部10のタイヤ幅方向内側部分の剛性を、トレッド部10のタイヤ幅方向外側部分に比較して高くしたことで、より確実に低荷重時のコーナリングパワーを増加させ、低荷重時の車両偏向を顕著に抑制することができる。
ここで、内側アンダートレッド13aの室温におけるJIS A硬度は55以上65以下とすることが好ましい。該硬度を55以上65以下とすることで、トレッド部10のタイヤ幅方向内側部分の剛性を十分に確保し、低荷重時の車両偏向を顕著に抑制することができる。これに対し、当該硬度を65より大きくすると、トレッド溝下の耐久性が低下する。また、外側アンダートレッド13bの室温におけるJIS A硬度は、内側アンダートレッド13aの室温におけるJIS A硬度に対して3以上15以下低くすることが好ましい。当該硬度差を3以上15以下とすることで、低負荷時の外側アンダートレッド13bの略タイヤ径方向外方に位置する外側キャップトレッド12bの接地面積を十分に確保することができる。一方、15より大きくすると、硬度差が大きく偏摩耗の原因となる。
さらに、これらの構成要素13a、13bにより所定の硬度分布のアンダートレッド13を用いる場合には、KBの範囲を、0.9K1≦KB≦1.1K1とすることができる。0.9K1≦KBとすることができるのは、タイヤの低荷重時に路面と離れ易い外側キャップトレッド12bの略タイヤ径方向下方に位置する外側アンダートレッド13bの剛性を、内側キャップトレッド12aの略タイヤ径方向下方に位置する内側アンダートレッド13aの剛性よりも低くすることで、曲率半径の大きい中央部円弧31を構成する内側キャップトレッド12aの略タイヤ径方向下方に位置する内側アンダートレッド13aがタイヤ幅方向において形成されている範囲を、円弧31と円弧32の境界よりも、幾分タイヤ幅方向内側としても、十分にコーナリングパワーを発生できるためである。これに対し、KB≦1.1K1とすることができるのは、外側アンダートレッド13bの剛性を内側アンダートレッド13aの剛性よりも低くすることで、曲率半径の大きい中央部円弧31を構成する内側キャップトレッド12aの略タイヤ径方向下方に位置する内側アンダートレッド13aがタイヤ幅方向において形成されている範囲を、円弧31と円弧32の境界よりも、幾分タイヤ幅方向外側とし、これらアンダートレッド13a、13bのタイヤ径方向外側に位置するキャップトレッド12の外形が円弧31から円弧33にかけて幾分急激に変化したとしても、十分にコーナリングパワーを発生できるためである。
以上のように、K1に対して、KC及びKBは、いずれも±10%の幅をもって設計することができる。換言すれば、図1に示す輪郭範囲L1に対し、図3、4に示す幅LC、幅LBは±10%の幅で幾分ずれを持たせて設計できる。また、KCとKBの設計は、単独で用いても、組み合わせて用いてもよい。さらに、KCとKBは同じ値とすることができ、この場合は幅LCと幅LBが同じ長さとなるため、キャップトレッド12とアンダートレッド13における内側12a、13aと外側12b、13bとの境界が一致する。これに対し、KCとKBは異なる値とすることもでき、この場合は幅LCと幅LBが異なる長さとなるため、キャップトレッド12とアンダートレッド13における内側12a、13aと外側12b、13bとの境界は一致しない。
以上は、空気入りタイヤ1を、特に、FF方式の車両の後輪に使用する場合の説明であるが、本実施形態は、このような場合に限られない。即ち、空気入りタイヤ1は、例えば、FR方式(フロントエンジン・リアドライブ方式)の車両の前輪に使用する場合においても適用できる。FR方式の車両においては、駆動時に前輪の荷重が極端に減少するが、車両重心が車両中心と一致していない場合、車両にモーメントが発生し、車両偏向が生じるおそれがある。このような場合に、本実施形態の空気入りタイヤ1をFR方式の車両の前輪に用いることで、当該前輪の低荷重時のコーナリングパワーを増加させ、前輪の安定性を向上させることができる。従って、本実施形態の空気入りタイヤ1は、FR方式の車両の前輪に用いる場合にも、車両偏向を抑制できる実益が極めて高い。
本実施形態、従来例、及び比較例に係る空気入りタイヤを作製し、評価した。なお、本実施形態によるものが実施例である。比較例は、従来例を示すものではない。
タイヤサイズを175/65R15で共通にし、図1に示す構成の空気入りタイヤにおいて、図1に示すL1及びTDWによって規定されるK1、図1に示すTR1及びODによって規定されるK2、並びに図3、4のTDW/2、LC、及びLBにより規定されるKC及びKBを、表1のように変えるとともに、図3に示す内側キャップトレッド12a及び外側キャップトレッド12bの剛性、並び図4に示す内側アンダートレッド13a及び外側アンダートレッド13bの剛性を表1のように変え、実施例1〜21、従来例1、及び比較例1の空気入りタイヤをそれぞれ作製した。
これら各試験タイヤをリムサイズ15x5.0のリムに装着し、空気圧を230kPaにして、以下に示す測定条件により、制動時の横力変動評価を行った。車両は、1300ccクラスのFF方式の車両を用いた。制動時の横力変動評価については、乾燥路面のテストコースを時速100kmでの直進状態からブレーキをかけて停止するまでにおける、車両偏向量を測定した。車両偏向量については、1車線以上偏向した場合を危険と評価し、1車線以上偏向しなかった場合を安全と評価した。実施例1〜21、従来例1、及び比較例1の空気入りタイヤについて、車両偏向量を指数化した値を表1に併記する。なお、車両偏向量に関する指数値については、大きいほど優れた結果を示すものとし、80を超える例について合格(安全)とした。
Figure 2011230737
表1から明らかなように、本発明の範囲内にある実施例1〜21の空気入りタイヤについては、いずれも、車両偏向について、80を超える優れた結果が得られていることが判る。これに対し、本発明の範囲外にある従来例1、及び比較例1の空気入りタイヤについては、いずれも、車両偏向について、80を超える結果が得られていないことが判る。以下に、実施例1〜21の結果をさらに詳細に検討する。
実施例1、2は、K1、K2の値が本発明の範囲内にあり、K1についてその最適範囲(0.6から0.9)の上限又は下限を採用した例であるため、ともに車両偏向は80を超える優れた結果を示している。実施例3〜5は、実施例1に対してKCの範囲を好適範囲内(0.9K1≦KC≦1.1K1)で変えるとともに、内側及び外側キャップトレッド12a、12bに好適な硬度差(トレッド12bの方が3から15低い)を付与した例であるため、いずれも車両偏向は実施例1よりも高い結果を示している。実施例6、7は、実施例1に対してKCの範囲を好適範囲外で変えているが、内側及び外側キャップトレッド12a、12bに好適な硬度差(トレッド12bの方が3から15低い)を付与した例であるため、いずれも車両偏向は実施例1よりも高い結果を示している。実施例8は、実施例1に対して内側及び外側キャップトレッド12a、12bに好適な硬度差(トレッド12bの方が3から15低い)を付与した例であるため、車両偏向は実施例1よりも高い結果を示している。実施例9、10は、実施例1に対して内側及び外側キャップトレッド12a、12bに好適な硬度差(トレッド12bの方が3から15低い)を付与していない例であるが、ともに車両偏向は実施例1よりも高い結果を示している。
実施例11〜13は、実施例1に対してKBの範囲を好適範囲内(0.9K1≦KB≦1.1K1)で変えるとともに、内側及び外側アンダートレッド13a、13bに好適な硬度差(トレッド13bの方が3から15低い)を付与した例であるため、いずれも車両偏向は実施例1よりも高い結果を示している。
実施例14〜18は、実施例1に対して内側及び外側キャップトレッド12a、12bに好適な硬度差(トレッド12bの方が3から15低い)を付与した例である。このうち、実施例14、15は、内側及び外側アンダートレッド13a、13bに好適な硬度差(トレッド13bの方が3から15低い)を付与しているが、KBの範囲を好適範囲外で変えているため、ともに車両偏向は実施例1よりも低い結果を示している。また、実施例16は、内側及び外側アンダートレッド13a、13bに好適な硬度差(トレッド13bの方が3から15低い)を付与しているため、車両偏向は実施例1よりも高い結果を示している。さらに、実施例17、18は、内側及び外側アンダートレッド13a、13bに好適な硬度差(トレッド13bの方が3から15低い)を付与していないが、ともに車両偏向は実施例1よりも高い結果を示している。
実施例19〜21は、実施例1に対して、内側及び外側キャップトレッド12a、12bに好適な硬度差(トレッド12bの方が3から15低い)を付与し、KBの範囲を好適範囲内(0.9K1≦KB≦1.1K1)で変え、内側及び外側アンダートレッド13a、13bに好適な硬度差(トレッド13bの方が3から15低い)を付与しているため、いずれも車両偏向は実施例1よりも顕著に高い結果を示している。
以上のように、本発明の空気入りタイヤは、低荷重時におけるコーナリングパワーを十分に発生させ、車両偏向を抑制することに有用である。
1 空気入りタイヤ
5 赤道面
10 トレッド部
11 トレッド面
12 キャップトレッド
12a 内側キャップトレッド
12b 外側キャップトレッド
13 アンダートレッド
13a 内側アンダートレッド
13b 外側アンダートレッド
15 サイドウォール部
16 ショルダー部
21 ベルト層
22 カーカス
23 インナーライナ
24 ビード部
25 ビードコア
26 ビードフィラー
31 中央部円弧
32 ショルダー側円弧
33 ショルダー部円弧
34 サイド部円弧
35 中央部円弧端点
45 ショルダー側円弧延長線
46 サイド部円弧延長線
47 仮想トレッド端
TR1 中央部円弧の曲率半径
TR2 ショルダー側円弧の曲率半径
TR3 ショルダー部円弧の曲率半径

Claims (3)

  1. 子午断面視で、トレッド面が複数の異なる曲率半径のプロファイルで形成された空気入りタイヤであって、
    正規リムにリム組みし、かつ、正規内圧の5%を内圧充填した状態において、前記トレッド面のタイヤ幅方向の最も中央側に位置する中央部円弧の曲率半径をTR1とし、赤道面から前記中央部円弧のタイヤ幅方向における端部までの幅である輪郭範囲をL1とし、タイヤ幅方向における前記トレッド面の幅であるトレッド展開幅をTDWとし、及び前記トレッド面のうちタイヤ径方向における径が最も大きい部分の直径であるタイヤ外径をODとした場合に、
    前記輪郭範囲L1と前記トレッド展開幅TDWとにより下記式(1)で規定されるK1が、0.6≦K1≦0.9を満たすとともに、
    前記中央部円弧の曲率半径TR1と前記タイヤ外径ODとにより下記式(2)で規定されるK2が、2.0<K2を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
    K1=L1/(TDW×0.5)・・・(1)
    K2=TR1/OD ・・・(2)
  2. トレッド部は、前記トレッド面を形成するキャップトレッドと、前記キャップトレッドのタイヤ径方向内方に位置するアンダートレッドとを有するトレッド部ゴムにより形成されており、前記キャップトレッドは、タイヤ幅方向内側に位置する内側キャップトレッドと、前記内側キャップトレッドと連続してタイヤ幅方向外側に位置する外側キャップトレッドとにより形成されており、
    赤道面から前記内側キャップトレッドのタイヤ幅方向における端部までの幅をLCとした場合に、前記幅LCと前記トレッド展開幅TDWとにより下記式(3)で規定されるKCが、0.9K1≦KC≦1.1K1を満たし、
    前記内側キャップトレッドの室温におけるJIS A硬度が63以上75以下であり、前記外側キャップトレッドの室温におけるJIS A硬度が、前記内側キャップトレッドの室温におけるJIS A硬度に対して3以上15以下低い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
    KC=LC/(TDW×0.5)・・・(3)
  3. 前記トレッド部は、前記トレッド面を形成するキャップトレッドと、前記キャップトレッドのタイヤ径方向内方に位置するアンダートレッドとを有するトレッド部ゴムにより形成されており、前記アンダートレッドは、タイヤ幅方向内側に位置する内側アンダートレッドと、前記内側アンダートレッドと連続してタイヤ幅方向外側に位置する外側アンダートレッドとにより形成されており、
    赤道面から前記内側アンダートレッドのタイヤ幅方向における端部までの幅をLBとした場合に、前記幅LBと前記トレッド展開幅TDWとにより下記式(4)で規定されるKBが、0.9K1≦KB≦1.1K1を満たし、
    前記内側アンダートレッドの室温におけるJIS A硬度が55以上65以下であり、前記外側アンダートレッドの室温におけるJIS A硬度が、前記内側アンダートレッドの室温におけるJIS A硬度に対して3以上15以下低い請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
    KB=LB/(TDW×0.5)・・・(4)
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