JP2011230312A - 窓貼り用二軸延伸ポリエテルフィルム - Google Patents

窓貼り用二軸延伸ポリエテルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 低温においても粘着剤層と基材フィルムとの密着性に優れ、遮光性を有する窓貼り用フィルムとして好適な二軸延伸ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 中間層に染料を含有する少なくとも3層のポリエステル層からなる共押出積層ポリエステルフィルムであり、当該フィルムの少なくとも一方の表面に、ポリカーボネート系ポリウレタンを含有する塗布層を有することを特徴とする窓貼り用二軸延伸ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、建物や自動車の窓などのガラス飛散防止や防犯に用いる粘着剤層を介してガラスに貼り付けて使用されるポリエステル基材フィルムであって基材フィルムと粘着剤層との接着性に優れたポリエステルフィルムに関する。
ポリエステルフィルムは、機械特性に優れたフィルムであり広く各分野で使用されている。例えば窓貼り用フィルムとして特許文献1には、ガラス飛散防止に効果的なフィルムを挙げている。またガラスに貼り合わせるためには基材フィルムの片面に通常粘着剤層を設けることが一般的であり、外気と接触するようなガラス窓では気温の低下とともに基材フィルムと粘着剤層との間の界面での密着性の低下が問題になる。しかしながら特許文献1には粘着剤層との密着性に関する技術は開示されていない。さらに特許文献2によれば粘着剤層と密着性に効果のある塗布層を有するブラウン管保護用フィルム積層体が開示されているが低温での密着性については考慮されていない。
特開2000−33681号公報 特開平9−254325号公報
本発明は、低温においても粘着剤層と基材フィルムとの密着性に優れ、遮光性を有する窓貼り用フィルムとして好適な二軸延伸ポリエステルフィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有する二軸延伸ポリエステルフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、中間層に染料を含有する少なくとも3層のポリエステル層からなる共押出積層ポリエステルフィルムであり、当該フィルムの少なくとも一方の表面に、ポリカーボネート系ポリウレタンを含有する塗布層を有することを特徴とする窓貼り用二軸延伸ポリエステルフィルムに存する。
本発明によれば、低温においても粘着剤層と基材フィルムとの密着性に優れ、遮光性を有する窓貼り用フィルムとして好適な二軸延伸ポリエステルフィルムを提供することができ、本発明の工業的価値は高い。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いるポリエステルは、エチレングリコールとテレフタル酸から製造されるポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸から製造されるポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサンとテレフタル酸から製造されるポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCDT)、エチレングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸とビフェニル−4,4’−ジカルボン酸から製造されるポリ(エチレン2,6−ナフタレートビベンゾエート)(PENBB)が例示される。中でも、エチレングリコールとテレフタル酸から成るエチレンテレフタレート単位および/またはエチレングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸から成るエチレン−2,6−ナフタレート単位を含有することが好ましく、これらの単位を90%以上、好ましくは95%以上含有するポリエステルが好ましい。
本発明のフィルムは、押出口金から共に溶融押し出しされる、いわゆる共押出積層された少なくとも3層以上のポリエステル層からなる。ポリエステル層が2層または単層の場合は、添加した染料が表面に湧き出す現象(いわゆるブリードアウト)、および染料が昇華してフィルム製造工程が汚染される問題があるうえ、フィルム表面のハード塗布層塗布加工や粘着剤塗布加工時の作業性や塗布層の品質にも悪影響を与える。
本発明のフィルムは、フィルムの中間層(表層を除く層であり、以下、B層と略記することがある)の少なくとも1層に染料を含有する。添加する染料の濃度や複数種類の染料を組み合わせて添加することにより、可視光線を吸収することでフィルム色目やフィルム全体の可視光線透過率をコントロールすることができる。好ましい可視光線透過率は3〜80%、さらに好ましくは5〜70%である。
本発明のフィルムに用いる染料は、ポリエステルの溶融温度で分解しにくいものでかつポリエステルに溶解することが好ましい。染料が分解しやすいとガスが発生し、フィルム製造が困難になることがある。またポリエステルへの溶解性が悪いとフィルムの外観品質に悪影響を与えることがある。
好ましい染料としては、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系、アゾメチン系、複素環系染料等が挙げられる。
染料のフィルム中の含有量は、通常0.01〜5.0重量%、好ましくは0.05〜3.0重量%である。
本発明のポリエステルフィルムには、必要に応じて顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有してもよい。
また、本発明のポリエステルフィルムの表層には、平均粒子径が0.1〜2.5μmの無機または有機粒子を0.001〜1重量%含有することが好ましい。表層に粒子を添加することでフィルム表面に微小な突起を形成することができ、フィルムの走行性や巻取り性を向上できる。
具体的な粒子の例としては、炭酸カルシウム、シリカ、酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、ガラス等の無機質微粒子やメラミン樹脂、ポリスチレン、有機シリコーン樹脂、アクリル−スチレン共重合体等の有機粒子が挙げられる。
本発明のポリエステルフィルムの表層の厚さは、それぞれの厚みが0.2〜10.0μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5.0μmの範囲である。一方の表層の厚みが0.2μm未満では染料がブリードアウトの防止効果が不十分となることがあり、10μmを超えるとフィルムのヘーズが上がる傾向がある。
本発明のフィルムは、少なくとも一方の表面にポリカーボネート系ポリウレタン水分散体を含む塗布液を塗布した塗布層を有する。
本発明におけるポリカーボネート系ポリウレタンとは、ポリウレタンの主要な構成成分であるポリオールの一つとして、ポリカーボネートポリオール類を使用したものである。ポリカーボネートポリオール類は、例えば炭酸エステルとジオールとを反応させることにより得ることができる。炭酸エステルの例としては、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネートなどを挙げることができ、ジオールの例としては、1,6一ヘキサンジオール、1,4一シクロヘキサンジオール、1,4一シクロヘキサンジ学生ノール、3一メチルー1,5一ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカプロラクトンジオール、トリメチルヘキサンジオール、1,4一ブタンジオールなどが挙げられる。また、ポリカーボネートジオールとジカルボン酸あるいはポリエステルとの反応で得られるポリエステルポリカーボネートであってもよい。
本発明の塗布層に含まれるポリカーボネート系ポリウレタンの割合は、5重量%以上が好ましい。ポリカーボネート系ポリウレタンの割合が5重量%未満では、粘着剤層との密着性が低下する傾向がある。
本発明のフィルムの塗布層の厚さは、10〜100nmが好ましく、さらに好ましくは12〜80nm、特に好ましくは15〜45nmである。10nm未満では、塗布層に塗布欠陥が発生しやすい傾向がある。また100nmを超える厚さでコートしても粘着剤層との密着性向上に寄与しないことがある。
また、塗布層には必要に応じ、水性ポリエステル、水性ポリウレタン、水性アクリル、架橋剤、塗布性改良剤、無機粒子、有機粒子を添加することができる。
塗布剤の塗布方法としては、例えば、原崎勇次著、槙書店、1979年発行、「コーティング方式」に示されるような、リバースロールコ一夕ー、グラビアコ一夕ー、ロッドコ一夕ー、エアドクターコ一夕ーまたはこれら以外の塗布装置を使用することができる。塗布層は、ポリエステルフィルムの片面だけに形成してもよいし、両面に形成してもよい。
片面にのみ形成した場合、その反対面には必要に応じて上記の塗布層と異なる塗布層を形成して他の特性を付与することもできる。なお、塗布剤のフィルムヘの塗布性や接着性を改良するため、塗布前にフィルムに化学処理や放電処理を施してもよい。また、表面特性をさらに改良するため、塗布層形成後に放電処理を施してもよい。
本発明のフィルムの120℃加熱収縮率は、好ましくは1.0%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。120℃加熱収縮率が1.0%を超えると外気温が高いとき、フィルムに収縮応力が働いてフィルムが剥がれることがある。
本発明のフィルムの表面粗さRaは、5〜50nmが好ましく、さらに好ましくは8〜40nmである。表面粗さが5nm未満では、粘着剤層の塗布工程でのフィルム走行性が悪化する傾向がある。一方、表面粗さが50nmを超えると、フィルムのヘーズが上昇して、ガラスを通しての対象物の視認性が悪化する傾向がある。適度なフィルム表面粗さを得るには、フィルムに平均粒子径が0.1〜2.0μmの無機または有機粒子を0.001〜1重量%含有することが好ましい。
具体的な粒子の例としては、炭酸カルシウム、シリカ、酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、ガラス等の無機質微粒子やメラミン樹脂、ポリスチレン、有機シリコーン樹脂、アクリル−スチレン共重合体等の有機粒子が挙げられる。
また、本発明のフィルム中には必要に応じて、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明のフィルムの厚みは、10〜75μmが好ましい。10μm未満ではフィルム加工性に劣り、一方75μmを超えると自動車リアガラスなどの曲面ガラスへの施工性が困難になる。
次に本発明のフィルムの製造方法を具体的に説明するが、本発明の構成要件を満足する限り、以下の例示に特に限定されるものではない。
本発明のフィルムを製造するときには、ポリエステルを少なくとも2台の押出機に供給し、各ポリエステルの融点以上の温度に加熱してそれぞれ溶融させる。次いで、各押出機からの溶融ポリマーをギヤポンプとフィルターを介してフィードブロックで合流させダイから溶融シートとして押出す。続いて、溶融シートを回転冷却ドラム上でガラス転位温度未満にまで急冷し、非晶質の未延伸フィルムを得る。このとき、未延伸フィルムの平面性を向上させるために、静電印加密着法や液体塗布密着法等によって、未延伸フィルムと回転冷却ドラムとの密着性を向上させてもよい。そして、ロール延伸機を用いて、未延伸フィルムをその長手方向に延伸(縦延伸)することにより一軸延伸フィルムを得る。このときの延伸温度は、原料レジンのガラス転移温度(Tg)のマイナス10℃からプラス40℃の温度範囲で延伸する。また、延伸倍率は、好ましくは1.5〜6.0倍、さらに好ましくは2.0〜5.0倍である。さらに、縦延伸を一段階のみで行ってもよいし、二段階以上に分けて行ってもよい。次いで、粘着剤層との密着性に優れた塗布層を設けるためコーターにより水性塗布剤を塗布する。その後テンターに導きテンター延伸機を用いて、一軸延伸フィルムをその幅方向に延伸(横延伸)することにより二軸延伸フィルムを得る。このときの延伸温度は、原料レジンのガラス転移温度(Tg)からプラス50℃の温度範囲で延伸する。また、延伸倍率は、好ましくは2.5〜6.0倍、さらに好ましくは3.0〜5.0倍である。さらに、横延伸を一段階のみで行ってもよいし、二段以上に分けて行ってもよい。また縦と横を同時に行う同時二軸延伸を行ってもよい。そして二軸延伸フィルムを熱処理することにより積層フィルムが製造される。このときの熱処理温度は、共押出し積層の表層(A層)に用いるポリエステルの融点をTmとすると、Tm−6〜Tm−30℃である。また熱固定の時間は1.5〜10秒である。また二軸延伸フィルムを熱処理するときには、二軸延伸フィルムに対して20%以内の弛緩を行ってもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および本発明で用いた測定法および用語の定義は次のとおりである。
(1)可視光線透過率
分光式測色計SE−2000(日本電色(株)製)を用いてD65光源で各波長の光線透過率を測定し、JIS−S3107に従って可視光線透過率を算出した。
(2)フィルムの濁度(ヘーズ)
濁度計NDH300A(日本電色(株)製)を用いてフィルムの濁度(へ一ズ)を測定した。
(3)塗布層厚み
透過型電子顕微鏡(TEM)によるフィルム断面の観察にて行った。すなわち、フィルムサンプルの小片を、エポキシ樹脂に硬化剤、加速剤を配合した樹脂に包埋処理し、ウルトラミクロトームにて厚み約200nmの切片を作成し、観察用サンプルとした。得られたサンプルを電子染色した後、日立(株)製透過型電子顕微鏡H−900を用いて断面の顕微鏡写真を撮影し塗布層の厚みを測定した。
(4)粘着剤層との密着性
コート面の表面にガラス転移温度が−12℃のアクリル系粘着剤を6μmになるように塗布しガラス板に貼り付けた後、5mm幅に碁盤目が100個になるようクロスカットを入れた。温度が5℃の部屋でセロハンテープ(登録商標)による急速剥離テストを実施した。判定基準は以下のとおりである。
○:粘着剤とフィルム界面で剥がれない
△:碁盤目1〜30個、粘着剤とフィルム界面で剥がれる
×:碁盤目31個以上、粘着剤とフィルム界面で剥がれる
(5)コート外観
暗室にてハロゲンランプでコート面を照らし、反射光で見える欠陥の個数を観察した。 コート外観の判定基準は以下のとおりである。
○:欠陥の個数が1平方メールあたり5個以下である
△:欠陥の個数が1平方メールあたり6〜30個である
×:欠陥の個数が1平方メールあたり31個以上である
(原料の調整)
・ポリエステルa
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステルaの極限粘度は0.70、融点は253℃である。
・ポリエステルb
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、平均粒径1.4μmのシリカ粒子を2.0部含有するエチレングリコールスラリーを反応系に添加し、さらにエチルアシッドフォスフェート0.04部、三酸化アンチモン0.04部を添加した後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgとし、以後も徐々に圧力を減じ、最終的に0.3mmHgとした。4時間後系内を常圧に戻しポリエステルbを得た。得られたポリエステルbのシリカ粒子含有量は1.0重量%であった。またこのポリエステルの固有粘度は0.65であった。
・ポリエステルc
ポリエステルaをベント付き二軸押出機に供して、三菱化学(株)製ダイアレジンレッドHS3.0重量%、同ブルーH3G5.5重量%、および同イエローF1.5重量%の各濃度となるように混合して添加し、溶融混練りを行ってチップ化を行い、染料マスターバッチであるポリエステルcを作成した。
(水分散体塗布液の調整)
下記表1の配合の水分散体塗布液A〜Fを作成した。
Figure 2011230312
・ポリカーボネート系ポリウレタン:ポリエステルポリオール(テレフタル酸664部、イソフタル酸631部、1,4一ブタンジオール472部、ネオペンチルグリコール447部からなるポリエステルポリオール、これにアジピン酸321部、ジメチロールプロピオン酸268部を加え、ペンダントカルボキシル基を含有させたポリエステルポリオール)1880部とトリレンジイソシアネート160部からなる。
・ポリエステル系ポリウレタン:ポリエステルポリオール(テレフタル酸664部、イソフタル酸631部、1,4一ブタンジオール472部、ネオペンチルグリコール447部からなるポリエステルポリオール、これにアジピン酸321部、ジメチロールプロピオン酸268部を加え、ペンダントカルボキシル基を含有させたポリエステルポリ整理番号=970732 (25)オール)1880部とトリレンジイソシアネート160部からなる。
・架橋剤: 水溶性メラミン化合物(ヘキサメトキシメチルメラミン)
実施例1:
表層(A層)を形成するポリエステルaとポリエステルbの比率が93/7(重量比)の混合物をベント付き2軸押出機(サブ)に供給し、中間層を構成するポリエステルaとポリエステルcの比率が78/22(重量比)の混合物を別のベント付き2軸押出機(メイン)に供給して溶融温度280℃で溶融した後、各押出機からの溶融ポリマーをギヤポンプとフィルターを介してフィードブロックで合流させ、ダイを通してキャスティングドラムに引き取り2種3層の未延伸フィルムを得た。かくして得られた未延伸フィルムを縦延伸ロールに送り込み、まずフィルム温度83℃で3.0倍延伸した後、バーコーターを用いて水性塗布液Aをコートしてテンターに導き95℃で横方向に3.6倍延伸して二軸配向フィルムを得た。次いで、得られた二軸配向フィルムを熱固定ゾーンに導き、225℃で熱処理し、下記表2に記載したポリエステルフィルムを得た。
実施例2:
中間層(B層)を形成するポリエステルaとポリエステルcの比率が95.5/4.5(重量比)の混合物を用い、水分散体塗布液Bを用いたほかは実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例3:
水分散体塗布液Cを用いたほかは実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例4:
水分散体塗布液Dを用いたほかは実施例2と同様にしてフィルムを得た。
実施例5:
水分散体塗布液Eを用いたほかは実施例2と同様にしてフィルムを得た。
比較例1:
中間層(B層)を形成するポリエステルをポリエステルa100%としたほかは実施例3と同様にしてフィルムを得た。
比較例2:
水分散体塗布液Fを用いたほかは実施例1と同様にしてフィルムを得た。
以上、得られたフィルムの評価結果をまとめて下記表2に示す。
Figure 2011230312
実施例1〜5においては、中間層に染料を含むため、遮光性に優れている。またコート剤にポリカーボネート系ポリウレタンを含むため粘着剤層との低温密着性に優れる。一方、比較例1は、染料を含まないため遮光性に劣り、比較例2は、塗布層にポリカーボネート系ポリウレタンを含まないため粘着剤層との低温密着性に劣る。
本発明のフィルムは、例えば、遮光性を要求される窓貼り用フィルムとして好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. 中間層に染料を含有する少なくとも3層のポリエステル層からなる共押出積層ポリエステルフィルムであり、当該フィルムの少なくとも一方の表面に、ポリカーボネート系ポリウレタンを含有する塗布層を有することを特徴とする窓貼り用二軸延伸ポリエステルフィルム。
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