以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る画像処理装置の機能構成を示す図である。画像処理装置1は、ソフトウェア群2と,ハードウェア資源4と、オペレーションパネル80とを含むように構成される。図1では、本発明の説明を簡潔にするために、必要な構成のみを示す。
ソフトウェア群2は、後述されるコントローラ60のCPU61のプログラムの実行によって実現される種々の機能を有する。ハードウェア資源4は、プロッタ11と,スキャナ12などで構成される。オペレーションパネル80は、ユーザーからの入力操作を受け付けると共に、ユーザーのための表示を行う操作部である。
ソフトウェア群2は、アプリケーション層5と、プラットフォーム6などの階層をOS(Operating System)上に構成するOSは、アプリケーション層5およびプラットフォーム6の各ソフトウェアをプロセスとして並列実行する。
アプリケーション層5は、例えば、コピー機能をユーザーに提供するためのコピーアプリ22を含み、他アプリケーションを含むことも可能である。
プラットフォーム6は、アプリケーション層5からの処理要求を解釈してハードウェア資源4の使用を管理し、MCS(Memory Control Service)36と、IMH(Image Memory Handler)41とを含む。MCS36は、メモリの取得又は解放,HDDの利用,画像データの圧縮および伸張などの制御を行う。IMH41は、メモリの管理を行う。
コピーアプリ22は、プレビュー表示するための画像をMCS36に依頼すると、MCS36は、IMH41に対してスキャナ12で読み取った画像の取得を依頼する。スキャナ12は原稿を読み取り画像の取得が終了すると,IMH41に取得したことを通知する.IMH41は、MCS36に依頼された画像を取得したことを通知し、MCS36は、コピーアプリ22に依頼された画像が取得できたことを通知する。コピーアプリ22は、取得した画像をプレビュー表示させるために、オペレーションパネル80と通信する。
オペレーションパネル80にプレビュー表示がなされ、ユーザーが所望の操作をプレビュー表示に対して行い、所望の機能の条件設定が確定すると、コピーアプリ22は、オペレーションパネル80から条件設定を受信して、MCS36を介してIMH41にスキャナ12で読み取った画像に対する加工処理を行わせ、プロッタ11を用いて所定媒体に画像形成を行う。
図2は、本発明の一実施例に係る画像処理装置のハードウェア構成を示す図である。図2の画像処理装置1は、コントローラ60と、オペレーションパネル80と、プロッタ11と、スキャナ12とを有する。
図2において、コントローラ60は、CPU(Central Processing Unit)61と、システムメモリ62と、NB(North Bridge)63と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)66と、ローカルメモリ67と、HDD(Hard Disk Device)68と、外部インタフェース70とを有する。
オペレーションパネル80は、コントローラ60のASIC66に接続されている。また、プロッタ11と、スキャナ12とはコントローラ60のASIC66にPCI(Peripheral Component Interconnect)バス79を介して接続されている。
コントローラ60は、ASIC66にローカルメモリ67,HDD68などが接続されると共に、CPU61とASIC66とがCPUチップセットのNB63を介して接続されている。なお、ASIC66とNB63とはAGP(Accelerated Graphics Port)65を介して接続されている。
CPU61は、画像処理装置1の全体制御を行うものである。CPU61は、MCS36、IMH41をOS上に起動させると共に、アプリケーション層5を形成するコピーアプリ22などを起動して実行させる。
NB63は、CPU61、システムメモリ62、ASIC66、及び外部インタフェース70を接続するためのブリッジである。NB63は、PCIバス73を介して外部インタフェース70と接続されている。
システムメモリ62は、描画用メモリ等として用いるメモリである。ローカルメモリ67は、コピー用画像バッファ,符号バッファ等として用いるメモリである。ASIC66は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICである。また、HDD68は画像データの蓄積,文書データの蓄積,プログラムの蓄積,フォントデータの蓄積,フォームの蓄積などを行うストレージ(補助記憶装置)の一例である。
外部インタフェース70は、画像処理装置1をインターネットやLAN等のネットワークに接続するインタフェース機器である。また、オペレーションパネル80は、ユーザーからの入力操作を受け付けると共に、ユーザーに向けた表示を行う操作部である。
図3は、オペレーションパネルのハードウェア構成を示す図である。図3において、オペレーションパネル80は、操作画面用CPU81と、プログラム用メモリ82と、タッチパネル制御部83と、表示データ用メモリ84と、LCD(Liquid Crystal Display)コントローラ85と、液晶パネル90とを有する。
操作画面用CPU81は、コントローラ60との通信を可能とし、オペレーションパネル80全体を制御する。操作画面用CPU81は、操作画面を制御するためのプログラムが格納されているプログラム用メモリ82からプログラムを読み出して実行することによって、液晶パネル90への画面表示を制御する。
プログラム用メモリ82は、オペレーションパネル80全体を制御するためのプログラムを格納している。タッチパネル制御部83は、LCDコントローラ85を介して、液晶パネル90に表示された画面上のユーザーによる操作に応じた制御を行う。表示データ用メモリ84は、プレビュー表示に使用される画像を格納する。LCDコントローラ85は、液晶パネル90への画面の表示制御及びユーザーによる操作に応じた制御等を行う。液晶パネル90は、タッチパネル機能を備えた液晶画面である。
図4は、オペレーションパネルの概観図である。図4において、オペレーションパネル80は、液晶パネル8と、機能選択ボタン8aと、操作ボタン8bと、テンキーボタン8cと、ボタン8dと、スタートボタン8eと、スイッチボタン8fとを有する。
液晶パネル8には、以下に詳述されるプレビュー表示が行われる。機能選択ボタン8aは、コピー、ドキュメント、ファックス、プリンタ、スキャナなどの画像形成に係る複数の機能から選択するたえのボタンである。操作ボタン8bは、初期設定に関するボタンである。
テンキーボタン8cは、数字を入力するためのボタンである。ボタン8dは、試しコピー、操作キャンセルなどのためのボタンである。スタートボタン8eは、画像形成に係る機能による処理を開始するためのボタンである。スイッチボタン8fは、画像処理装置1の電源を入れるためのボタンである。
次に、プレビュー表示するためのIMH41とオペレーションパネル80とに必要となる構成について図5から図9で説明する。
図5は、動画合成をオペレーションパネルで行うための構成を示す図である。図5において、IMH41は、圧縮伸張処理部41aと、画像合成処理部41bと、展開メモリ67aとPCIコントローラ79aとを有する。
圧縮伸張処理部41aは、展開メモリ67aに展開されている画像データ及びスキャナ12で読み取った画像データをHDD68に格納する際に圧縮し、また、HDD68に格納されている画像データをプロッタ11で処理する場合及び展開メモリ67aに展開する場合に画像データを伸張する処理部である。
画像合成処理部41bは、スキャナ12が読み込んだ画像データを展開メモリ67aに展開して初期状態の加工条件で合成し、また、展開メモリ67aに展開されている画像データを設定された加工条件で合成する処理部である。設定された加工条件で合成された画像データは、プロッタ11で画像形成され出力される。
展開メモリ67aは、IMH41によって使用可能なローカルメモリ67の領域の一部であり、加工された画像データが格納される。
PCIコントローラ79aは、PCIメモリ79bと、割込処理部79cとを備え、PCIバス79を介してスキャナ12とプロッタ11をアクセスするための制御を行う。PCIメモリ79bは、スキャナ12が読み取った画像データ又はプロッタ11で画像形成するための画像データを一時的に格納するためのメモリである。
割込処理部79cは、画像合成処理部41bが画像形成するタイミングに応じて割り込み信号を発生させるための処理部である。スキャナ12は1ライン単位で読み取るため、1ラインを読み取る毎に割り込み信号を発生させ場合、1ライン毎にプレビュー画面が合成されて順次表示される。また、画像を回転させて表示させる場合には、スキャナ12が読み取った1ライン毎に発生する画像転送クロックの数をカウントし、1ページ分のライン数になったら割り込み信号を発生させる。
オペレーションパネル80は、表示合成処理部82aと、シンボルマーク領域84aと、LCDコントローラ85とを有する。
表示合成処理部82aは、操作画面用CPU81がプログラム用メモリ82に格納されているプログラムを実行することによって実現される処理部であって、シンボルマーク領域84aに格納されている画像を用いて、プレビュー画面のための合成処理を行う。
シンボルマーク領域84aは、表示データ用メモリ84の領域の一部であって、ステープル、パンチなどの絵画像を予め格納している。LCDコントローラ85は、合成されたプレビュー画面を液晶パネル90に表示し、また、ユーザーの液晶パネル90上の操作に応じた画面表示を行う。
図6は、蓄積と同時に表示を行う場合のデータフローを示す図である。図6において、IMH41では、スキャナ12で読み取った画像データは、PCIコントローラ79aを介して圧縮伸張処理部41aと画像合成処理部41bとに送信される。
圧縮伸張処理部41aは、受信した画像データを圧縮してHDD68に格納する。画像合成処理部41bは、画像合成を施した画像データを展開メモリ67aに格納する。展開メモリ67aには、加工された画像データが格納される。
オペレーションパネル80では、表示合成処理部82aが、IMH41の展開メモリ67aから受信した画像データとプレビュー表示用にシンボルマーク領域84aに格納されている絵画像とを合成した表示データ(プレビュー画像)を作成する。LCDコントローラ85は、表示データを液晶パネル90に表示する。
図7は、蓄積後に加工条件を指定した場合のデータフローを示す図である。図7において、ユーザーがHDD68に蓄積されている画像データの加工条件を指定した場合、IMH41では、圧縮伸張処理部41aがHDD68から読み出した画像データを伸張し、画像合成処理部41bがその画像データに対して指定された加工条件で画像合成して、展開メモリ67aに加工された画像データを展開する。
オペレーションパネル80では、表示合成処理部82aが、IMH41の展開メモリ67aから受信した画像データとプレビュー表示用にシンボルマーク領域84aに格納されている絵画像とを合成した表示データ(プレビュー画像)を作成する。LCDコントローラ85は、表示データを液晶パネル90に表示する。
図8は、加工後に印刷する場合のデータフローを示す図である。図8において、IMH41では、展開メモリ67aに格納されている加工された画像データが、PCIコントローラ79aを介して展開メモリ67aからプロッタ11へと送信され、プロッタ11によって所定媒体上に画像形成が行わる。
図9は、加工後に蓄積する場合のデータフローを示す図である。図9において、IMH41では、展開メモリ67aに格納されている加工された画像データが、圧縮伸張処理部41aで圧縮されて、HDD68に蓄積される。
図10は、2回目以降の加工条件を設定する場合のデータフローを示す図である。図10において、2回目以降の加工条件を設定する場合、画像合成処理部41bは、HDD68から読み出すことなく、展開メモリ67aから画像データを読み出して画像合成し、展開メモリ67aに加工された画像データを展開する。
オペレーションパネル80では、表示合成処理部82aが、IMH41の展開メモリ67aから受信した画像データとプレビュー表示用にシンボルマーク領域84aに格納されている絵画像とを合成した表示データ(プレビュー画像)を作成する。LCDコントローラ85は、表示データを液晶パネル90に表示する。
圧縮伸張処理部41aがHDD68から画像データを読み出して伸張する処理が削減されるため、表示データを液晶パネル90に表示するまでのパフォーマンス、メモリ資源の使用、電力の消費などを効率的にすることができる。
図11は、加工条件を初期状態にする場合のデータフローを示す図である。図11において、例えば設定した加工条件の解除によって加工条件を初期状態にする場合、IMH41では、圧縮伸張処理部41aがHDD68から読み出した画像データを伸張し、画像合成処理部41bがその画像データに対して初期値の加工条件で画像合成して、展開メモリ67aに加工された画像データを展開する。
オペレーションパネル80では、表示合成処理部82aが、IMH41の展開メモリ67aから受信した画像データとプレビュー表示用にシンボルマーク領域84aに格納されている絵画像とを合成した表示データ(プレビュー画像)を作成する。LCDコントローラ85は、表示データを液晶パネル90に表示する。
また、画像データを縮小又は拡大する毎にこのようなデータフローによる処理とすることによって、品質劣化を防ぐことができる。
発明者は、ユーザーがオペレーションパネル80に表示されるプレビューを直接操作して印刷するための加工条件を設定可能とするために、以下のようなユーザーの心理に基づく指定方法を確立している。
先ず、ステープル位置の指定について、
・ステープルボタンを押した後、閉じたい位置をクリックして、ステープル位置を指定する。
・ページ捲りを行い、仕上がりイメージを確認して、ステープル位置を指定する。
・仕上がりイメージで天地が異なる場合、裏面の天地変更を確認して、ステープル位置を指定する。
次に、捲り方向の指定について、
・ステープルボタンを押した後、捲り方向を指定する。
・捲り方向に応じてステープルの位置と天地とを画像処理装置1が設定する。
・仕上がりイメージを確認して、天地を変更した場合、裏面の天地を変更できる。
更に、ステープル位置と捲り方向との関連性について、
・ビジネス文書では、横書き文書が比較的多く用いられている。
・横書き文書の場合、「上」若しくは「左」にステープルを打つのが好ましい。
・文書が集約される場合、文書の配置順により若いページの配置位置側にステープル位置候補がある。
・ステープル位置によって、捲り方向が大方決まる。
・捲るストロークが短い捲り方向が好ましい。裏返し易い捲り方向が好ましい。
上述したステープル位置は、パンチの位置でも同様である。
ユーザーの心理には例外があるため、画像処理装置1は、ユーザーの操作性を容易とするため候補を決定し、ユーザーによる変更を可能とすることが望ましい。
ステープル位置と捲り方向との関連性について図12から図16で説明する。図12から図16中、1シートに4ページが集約される場合が示される。各シート1、2、3に示される番号は、スキャナ12が読み込んだイメージ(以下、読込画像1、2、3、・・・)の順であり、例えば、ページ番号に相当する。また、ステープル位置spを太線で示し、パンチの位置phを丸(○)印で示し、捲り方向dを矢印で示している。
まず、両綴じステープルの場合のステープル位置spと捲り方向dとの関連性について図12(A)、図12(B)、図12(C)及び図12(D)で説明する。
図12(A)では、縦方向の各シートにおいて左上、右上、左下、右下への順に読込画像が集約される場合を示している。図12(A)において、シート1で読込画像1及び3の側にステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像2から1(読込画像4から3)への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像2から1(読込画像4から3)への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1及び3の側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像6及び8の側であって、シート3では読込画像9及び11の側となる。
図12(B)では、縦方向の各シートにおいて右上、右下、左上、左下への順に読込画像が集約される場合を示している。図12(B)において、シート1で読込画像1及び2の側にステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像3から1(読込画像4から2)への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像3から1(読込画像4から2)への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1及び2の側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像7及び8の側であって、シート3では読込画像9及び10の側となる。
図12(C)では、横方向の各シートにおいて左上、右上、左下、右下への順に読込画像が集約される場合を示している。図12(C)において、シート1で読込画像1及び2の側にステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像3から1(読込画像4から2)への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像3から1(読込画像4から2)への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1及び2の側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像7及び8の側であって、シート3では読込画像9及び10の側となる。
図12(D)では、横方向の各シートにおいて右上、右下、左上、左下への順に読込画像が集約される場合を示している。図12(D)において、シート1で読込画像1及び3の側にステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像2から1(読込画像4から3)への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像2から1(読込画像4から3)への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1及び3の側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像6及び8の側であって、シート3では読込画像9及び11の側となる。
次に、端面ステープルの場合のステープル位置spと捲り方向dとの関連性について図13(A)、図13(B)、図13(C)及び図13(D)で説明する。図13中に示す端面ステープルは、ステープルの長手方向がシート端でシートの一方の辺に沿って打たれる。
図13(A)では、縦方向の各シートにおいて左上、右上、左下、右下への順に読込画像が集約される場合を示している。図13(A)において、シート1で読込画像1の左上側で一方の辺に沿うようにステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像4から1への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像4から1への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1の左上側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像6の右上側であって、シート3では読込画像9の左上側となる。
図13(B)では、縦方向の各シートにおいて右上、右下、左上、左下への順に読込画像が集約される場合を示している。図13(B)において、シート1で読込画像1の右上側で一方の辺に沿うようにステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像4から1への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像4から1への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1の右上側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像読込画像7の左上側であって、シート3では読込画像9の右上側となる。
図13(C)では、横方向の各シートにおいて左上、右上、左下、右下への順に読込画像が集約される場合を示している。図13(C)において、シート1で読込画像1の左上側で一方の辺に沿うようにステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像4から1への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像4から1への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1の左上側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像7の左上側であって、シート3では読込画像9の左上側となる。
図13(D)では、横方向の各シートにおいて右上、右下、左上、左下への順に読込画像が集約される場合を示している。図13(D)において、シート1で読込画像1の右上側で一方の辺に沿うようにステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像4から1への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像4から1への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1の右上側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像読込画像6の右下側であって、シート3では読込画像9の右上側となる。
端面ステープルの場合のステープル位置spと捲り方向dとの関連性について図14(A)、図14(B)、図14(C)及び図14(D)で説明する。図14中に示す端面ステープルは、ステープルの長手方向がシート端に対抗するように打たれる。
図14(A)では、縦方向の各シートにおいて左上、右上、左下、右下への順に読込画像が集約される場合を示している。図14(A)において、シート1で読込画像1の左上側でシート端に対抗するようにステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像4から1への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像4から1への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1の左上側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像6の右上側であって、シート3では読込画像9の左上側となる。
図14(B)では、縦方向の各シートにおいて右上、右下、左上、左下への順に読込画像が集約される場合を示している。図14(B)において、シート1で読込画像1の右上側でシート端に対抗するようにステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像4から1への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像4から1への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1の右上側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像読込画像7の左上側であって、シート3では読込画像9の右上側となる。
図14(C)では、横方向の各シートにおいて左上、右上、左下、右下への順に読込画像が集約される場合を示している。図14(C)において、シート1で読込画像1の左上側でシート端に対抗するようにステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像4から1への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像4から1への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1の左上側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像6の右上側であって、シート3では読込画像9の左上側となる。
図14(D)では、横方向の各シートにおいて右上、右下、左上、左下への順に読込画像が集約される場合を示している。図14(D)において、シート1で読込画像1の右上側でシート端に対抗するようにステープル位置spを指定した場合、捲り方向dは読込画像4から1への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像4から1への方向を捲り方向dとして指定した場合、ステープル位置spは読込画像1の右上側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。ステープル位置spは、シート2では読込画像読込画像6の左上側であって、シート3では読込画像9の右上側となる。
そして、パンチの場合のパンチの位置phと捲り方向dとの関連性について図15(A)、図15(B)、図15(C)及び図15(D)で説明する。
図15(A)では、縦方向の各シートにおいて左上、右上、左下、右下への順に読込画像が集約される場合を示している。図15(A)において、シート1で読込画像1及び3の側にパンチの位置phを指定した場合、捲り方向dは読込画像2から1(読込画像4から3)への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像2から1(読込画像4から3)への方向を捲り方向dとして指定した場合、パンチの位置phは読込画像1及び3の側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。パンチの位置phは、シート2では読込画像6及び8の側であって、シート3では読込画像9及び11の側となる。
図15(B)では、縦方向の各シートにおいて右上、右下、左上、左下への順に読込画像が集約される場合を示している。図15(B)において、シート1で読込画像1及び3の側にパンチの位置phを指定した場合、捲り方向dは読込画像2から1(読込画像4から3)への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像2から1(読込画像4から3)への方向を捲り方向dとして指定した場合、パンチの位置phは読込画像1及び3の側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。パンチの位置は、シート2では読込画像6及び8の側であって、シート3では読込画像9及び11の側となる。
図15(C)では、横方向の各シートにおいて左上、右上、左下、右下への順に読込画像が集約される場合を示している。図15(C)において、シート1で読込画像1及び2の側にパンチの位置phを指定した場合、捲り方向dは読込画像3から1(読込画像4から2)への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像3から1(読込画像4から2)への方向を捲り方向dとして指定した場合、パンチの位置phは読込画像1及び2の側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。パンチの位置phは、シート2では読込画像7及び8の側であって、シート3では読込画像9及び10の側となる。
図15(D)では、縦方向の各シートにおいて右上、右下、左上、左下への順に読込画像が集約される場合を示している。図15(D)において、シート1で読込画像1及び2の側にパンチの位置phを指定した場合、捲り方向dは読込画像3から1(読込画像4から2)への方向となると予測される。一方、シート1で読込画像3から1(読込画像4から2)への方向を捲り方向dとして指定した場合、パンチの位置phは読込画像1及び2の側になると予測される。
この場合、シート1を捲ると、シート2とシート3が見開きの状態となる。シート2は、シート1の裏面である。パンチの位置phは、シート2では読込画像7及び8の側であって、シート3では読込画像9及び10の側となる。
上述したような綴じ方及び捲り方向dに基づいて、画像処理装置1は、図16に示すようなテーブルをHDD68に保持している。図16は、綴じ方と捲り方向dとを対応付けしたテーブル例を示す図である。
図16に示すテーブル92では、2箇所ステープルと、1箇所ステープル、パンチの綴じ方毎に、位置、表面に対する裏面の向きの項目があり、左捲り、右捲り、上捲りの捲り方向毎に横書き、縦書きの項目がり、綴じ方と捲り方向との組み合わせでステープル又はパンチの位置が定義されている。
各綴じ方の位置については、左端、右端、又は上端が示される。裏面の向きについては、方面に対して同じ又は天地逆が示される。
ユーザーの操作パターンとして以下の動作が考えられる。
パターン1:スキャンして蓄積した後、加工する
パターン2:加工条件を設定してスキャンしてプレビューを表示し、印刷する(同時に、蓄積する)
パターン3:加工条件を設定してスキャンしてプレビューを表示し、再度加工して印刷する(同時に、蓄積する)
このようなパターン1から3を可能とする処理全体の概要にいて図17で説明する。
図17は、処理全体の概要を説明するためのフローチャートである。図17において、画像処理装置1は、ユーザーの操作によって加工条件を予め指定するのか否かを判断する(ステップS11)。加工条件を予め指定しない場合、ステップS13へと進む。一方、加工条件を予め指定する場合、ユーザーに加工条件を指定させる(ステップS12)。
画像処理装置1は、スキャナ12によって原稿を読み取って(ステップS13)、画像合成する(ステップS14)。画像合成は、指定された加工条件に応じて、1ライン毎又は1ページ毎に順次加工するなど、自動的に処理が切り換えられる。画像の読み取りから表示までの動作については後述される。
オペレーションパネル80にプレビューを表示すると(ステップS15)、ユーザーから印刷の指示があったか否かを判断する(ステップS16)。印刷の指示があった場合、画像処理装置1は、プロッタ11によって印刷を行う(ステップS16−2)。
一方、ステップS16において、印刷の指示がなかったと判断した場合、加工の指示があったか否かを判断する(ステップS17)。加工の指示があった場合、ステップS16へ戻り、上記同様の処理を繰り返す。一方、ステップS17において、加工の指示があったと判断した場合、ユーザーに加工条件を指定させ(ステップS18)、ステップS14へ戻り、上記同様の処理を繰り返す。
次に、ステープル位置を指定するための画面フローについて図18から図30で説明する。
図18は、原稿を読み込み後のプレビュー表示の例を示す図である。図18において、液晶パネル8に表示される画面G100は、メッセージ領域100aと、ステープル位置を指定するためのステープルボタン100bと、両面を指定するための両面ボタン100cと、集約を指定するための集約ボタン100dと、原稿のプレビュー表示を回転するための回転ボタン170と、ページ捲りによって原稿全体の状態を見るための自動ページ捲りボタン180と、プレビュー表示域100eとを有する。
原稿を読み込み後のプレビュー表示の場合、プレビュー表示域100eには、最初の原稿画像IMG1がシート画像SHT1の上に表示され、メッセージ領域100aには、「設定したいモードを選択してください。」などのユーザーに操作を促すメッセージが表示される。ユーザーがステープルボタン100bを選択して、ステープル位置の指定を行う。
自動ページ捲りボタン180に加えて、スクロールバーをプレビュー表示域100eの右側に備えるようにして、ユーザーがスクロールバーを上下又は左右に自由にページ捲り操作ができるようにしてもよい。
以下に説明される画面例では、説明に必要なボタンは示されるが、他のいくつかのボタンは図示及び説明が省略される。
図18に示す画面G100にて、ユーザーが回転ボタン170を選択した場合について図19で説明する。図19は、回転を指定した場合のプレビュー表示の例を示す図である。図19において、ユーザーによる回転ボタン170の選択によって、回転方法選択172が表示される。回転方法選択172は、天地変更ボタン172aと、右回転ボタン172bと、左回転ボタン172cと、角度指定領域172dと、回転させた角度を決定するためのOKボタン172fとを有する。
ユーザーは、天地変更ボタン172aの操作でSHT1の天地を逆にすることができ、右回転ボタン172bの操作で90°毎に右回りでSHT1を回転させることができ、左回転ボタン172bの操作で90°毎に左回りでSHT1を回転させることができ、角度指定領域172dの上下ボタンの操作で90°、180°、270°、360°(又は0°)のいずれかを指定してSHT1を回転させることができる。ユーザーは、回転させる角度が決まったらOKボタン172fを選択し、他の操作を続けて行ってもよい。
図18に示す画面G100にて、ユーザーが自動ページ捲りボタン180を選択した場合について図20で説明する。図20(A)は、自動ページ捲りを指定した場合のプレビュー表示の例を示す図である。図20(A)において、ユーザーによる自動ページ捲りボタン180の選択によって、捲り速度選択182が表示される。捲り速度選択182は、やいボタン182aと、ふつうボタン182bと、ゆっくりボタン182cと、捲り速度指定領域182dと、指定した捲り速度でページ捲りを開始するためのスタートボタン182fとを有する。
ユーザーは、はやいボタン182aの操作で速めの速度を選択することができ、ふつうボタン182bの操作で標準の速度を選択することができ、ボタン182cの操作で遅めの速度を選択することができる。ユーザーは、捲り速度を指定したらスタートボタン182fを選択して、自動ページ捲りを開始する。ユーザーによって指定された捲り速度で、スキャナ12が読み取った原稿のページ順にプレビュー表示域100eに連続的に表示される。
スタートボタン182fを選択に応じて、図20(B)に示すようにメッセージ領域100aには「画面に触れると止まります。スタートを押下すると再開します。」等のメッセージが表示され、ユーザーは任意のページで画面G100のプレビュー表示域100eに触れることによって自動ページ捲りを一時停止させることができる。再開する場合には、再度スタートボタン182fを選択すればよい。
図21は、ステープル位置の指定に係る画面フローを示す図である。図21に示す画面G101では、ステープルボタン100bが選択された状態を示し、シート画像SHT1上に複数のステープルマークSTPL1、STPL2、STPL3、STPL4、STPL5、及びSTPL6が示される。
画面G101のメッセージ領域100aに表示される「ステープルしたい位置を、ステープルマークより選択してください。」に促されて、例えば、ユーザーがシート画像SHT1上でステープルマークSTPL3を選択する。ステープルマークSTPL3は、強調されてステープルマークSTPL31として画面G102に表示される。
画面G102のメッセージ領域100aに表示される「よければ確定キーを押してください。」に促されて、ユーザーがシート画像SHT1上で、ユーザーがステープル位置を確定するための確定ボタン100fを選択すると、画面G103が表示される。
画面G103では、シート画像SHT1上にはステープルマークSTPL31のみが示され、メッセージ領域100aに「設定したいモードを選択してください。」と表示される。ユーザーは、続けて、両面、集約などの他の設定を行うことができる。例えば、ユーザーが、画面G103にて、集約ボタン100dを選択すると、図22に示すような集約の指定に係る画面フローが開始される。
図22は、集約の指定に係る画面フローを示す図である。図22に示す画面G111では、メッセージ領域100aに「何枚の原稿を1枚の用紙に入れるか選んでください。」と表示され、また、集約候補110が表示される。
集約候補110は、2枚の原稿を1枚の用紙に集約するボタン110aと、4枚の原稿を1枚の用紙に集約するボタン110bと、9枚の原稿を1枚の用紙に集約するボタン110cとを有する。
例えば、ユーザーがボタン110bを選択すると、画面G112が表示される。画面G112には、メッセージ領域100aに「並びが正しければ確定キーを押してください。並び順を変えたい場合には、配置ボタンから好みの並びを押してください。」が表示され、画面G111の集約候補110の代わりに、原稿配置候補114が表示される。
原稿配置候補114は、4つの原稿画像を左上、右上、左下、右下の配置順とするためのボタン114aと、4つの原稿画像を左上、左下、右上、右下の配置順とするためのボタン114bと、4つの原稿画像を右上、左上、右下、左下の順で配置順とするためのボタン114cと、4つの原稿画像を右上、右下、左上、左下の順で配置順とするためのボタン114dとを有する。
画面G112が表示される際には、ボタン114aに示される配置順で表示されている。シートSHT1上に、ユーザーが選択したステープルマークSTPL31と、最初の原稿画像IMG1と、2番目の原稿画像IMG2と、3番目の原稿画像IMG3と、4番目の原稿画像IMG4とがプレビュー表示される。
ユーザーは、ボタン114aに示される配置順でよければ、配置順を確定するための確定ボタン110fを選択する。ユーザーは、ボタン114b、114c、114dの一つを選択して配置順を変更することができる。
ユーザーが確定ボタン110fを選択すると、画面G113が表示される。画面G113では、メッセージ領域100aに「設定したモードを選択してください。」が表示される。ユーザーが両面ボタン100cを選択すると、図23に示すような画面G120が表示される。
図23は、両面が指定された場合のプレビュー表示の画面例を示す図である。図23において、画面G120では、メッセージ領域100aに「めくる方向に画面をドラッグすると、めくったイメージを確認できます。よければ確定キーを押してください。」と表示され、また、両面プレビュー選択121が表示される。
両面プレビュー選択121は、展開図をプレビューするためのボタン121aと、裏返した状態をプレビューするためのボタン121bと、天地を変更するためのボタン121cとを有する。
ユーザーが確認ボタン120fを選択すると、プレビューされた状態が印刷するための加工条件として確定する。一方、ユーザーが捲り方向をシートSHT1上で示す場合について図24(A)、図24(B)及び図24(C)で説明する。
図24(A)は、ステープル位置に向かう捲り方向が指定された場合を示す図である。図24(A)において、ユーザーは、シートSHT1上で右下から左上へとステープルマークSTPL31に向かう方向a1でドラッグすると、シートSHT1が捲れていく状態が図25のように示される。
一方、図24(B)に示されるように、ユーザーがシートSHT1上で左下から右上へと向かう方向a2でドラッグすると、図24(C)に示されるような警告画面123aが表示される。
図24(C)において、警告画面123aは、「警告! 指定された方向へは捲れません」のようなメッセージを表示し、ユーザーは、確認ボタン123fを選択して、再度捲る方向を指定する。
シートSHT1が捲れた状態を動画で示す画面例について図25で説明する。図25は、動画で捲っていく画面例を示す図である。図25において、画面G121は、シートSHT1が右下端から捲れていく様子を示す動画である。そして、シートSHT1が捲れて、画面G122は、シートSHT1の裏面(2ページ目)と、シートSHT2の表面(3ページ目)とを示す動画である。更に、画面G123は、シートSHT1がほぼ捲られて裏面(2ページ目)が示された様子を示す動画である。
その後、図26に示す画面G124のような、シートSHT1が完全に捲れて、シートSHT1の裏面(2ページ目)の仕上がり状態が表示される。
ユーザーが、図27に示すように、画面G124にて捲り方向と逆の右上から左下への方向a3へドラッグすると、図25に示す画面G123、画面G122、画面G121、そして図24に示す画面G120の順にシートSHT1の表面(1ページ目)へと捲れる様子が動画で示される。
また、ユーザーが、画面G124にて裏返すためのボタン121bを選択すると、図28に示すような画面G125が表示される。画面G125では、2枚目のシートSHT2の表面(3ページ目)の仕上がりがプレビューされる。シートSHT2の表面(3ページ目)には、9番目、10番目、11番目、そして12番目に読み込んだ原稿画像が表示される。
ユーザーが、画面G125で展開図を表示するためにボタン121aを選択すると、図29に示すような画面フローが行われる。
図29は、展開図に係る画面フローを示す図である。図29において、画面G126は、シートSHT1とシートSHT2とがステープルマークSTPL31で展開された様子をプレビュー表示している。画面G126では、メッセージ領域100aに「見たいページをクリックすると、指定されたページのイメージが表示されます。よければ確定キーを押してください。」と表示される。
例えば、ユーザーが、ポイント9pでクリックすると、画面G127に示すように、シートSHT1の裏面(2ページ目)のみが拡大してプレビュー表示される。
画面G127にて、ユーザーが天地を変更するためにボタン121cをクリックすると、図30に示すように、シートSHT1の裏面の天地を逆にしてプレビュー表示される。図30に示す画面G128は、シートSHT1の裏面の天地が逆になった状態をプレビュー表示している。
次に、捲り方向を指定するための画面フローについて図31から図38で説明する。ユーザーが両面及び集約を選択後、ステープルを選択したとして、以下、捲り方向を指定するための画面フローを説明する。
図31は、捲り方向の指定によってステープル位置を決める場合のプレビュー表示の画面例を示す図である。図31において、ユーザーが両面及び集約を選択後、更にステープルのためのボタン100bを選択すると、画面G201が表示される。画面G201では、メッセージ表示域100aに「画面をドラッグしてめくり方向を指定してください。」のようなメッセージが表示される。
ユーザーが、シートSHT1上で、下から上への方向a5をドラッグすると、画面G202が表示される。画面G202では、シートSHT1の上辺に沿ってステープルマークSTPL21とSTPL22とが表示される。また、メッセージ表示域100aに「よければ確定キーを押してください。」のようなメッセージが表示される。
ユーザーが確認ボタン220fを選択すると、プレビューされた状態が印刷するための加工条件として確定する。一方、ユーザーが捲り方向をシートSHT1上で示す場合について図32(A)、図32(B)及び図32(C)で説明する。
図32(A)は、ステープル位置に向かう捲り方向が指定された場合を示す図である。図32(A)において、ユーザーは、シートSHT1上で下から上へとステープルマークSTPL21及びSTPL22に向かう方向a7でドラッグすると、シートSHT1が捲れていく状態が図33のように示される。
一方、図32(B)に示されるように、ユーザーがシートSHT1上で左下から右上へと向かう方向a8でドラッグすると、図32(C)に示されるような警告画面223aが表示される。
図32(C)において、警告画面223aは、「警告! 指定された方向へは捲れません」のようなメッセージを表示し、ユーザーは、確認ボタン223fを選択して、再度捲る方向を指定する。
シートSHT1が捲れた状態を動画で示す画面例について図33で説明する。図33は、動画で捲っていく画面例を示す図である。図33において、画面G221は、シートSHT1が下辺から捲れていく様子を示す動画である。そして、シートSHT1が捲れて、画面G222は、シートSHT1の裏面(2ページ目)と、シートSHT2の表面(3ページ目)とを示す動画である。更に、画面G223は、シートSHT1がほぼ捲られて裏面(2ページ目)が示された様子を示す動画である。
その後、図34に示す画面G224のような、シートSHT1が完全に捲れて、シートSHT1の裏面(2ページ目)の仕上がり状態が表示される。
ユーザーが、図35に示すように、ステープルマークSTPL21及びSTPL22から離れる方向a9へドラッグすると、図34に示すように、画面G223、画面G222、画面G221、そして図31に示す画面G202の順にシートSHT1の表面(1ページ目)へと捲れる様子が動画で示される。
また、ユーザーが、画面G224にて裏返すためのボタン121bを選択すると、図36に示すような画面G225が表示される。画面G225では、2枚目のシートSHT2の表面(3ページ目)の仕上がりがプレビューされる。シートSHT2の表面(3ページ目)には、9番目、10番目、11番目、そして12番目に読み込んだ原稿画像が表示される。
ユーザーが、画面G225で展開図を表示するためにボタン121aを選択すると、図37に示すような画面フローが行われる。
図37は、展開図に係る画面フローを示す図である。図37において、画面G226は、シートSHT1とシートSHT2とがステープルマークSTPL21及びSTPL22で展開された様子をプレビュー表示している。画面G226では、メッセージ領域100aに「見たいページをクリックすると、指定されたページのイメージが表示されます。よければ確定キーを押してください。」と表示される。
例えば、ユーザーが、ポイント29pでクリックすると、画面G227に示すように、シートSHT1の裏面(2ページ目)のみがプレビュー表示される。
画面G227にて、ユーザーが天地を変更するためにボタン121cをクリックすると、図38(A)又は図38(B)に示すように、シートSHT1の裏面の天地を逆にしてプレビュー表示される。
図38(A)に示す画面G128aは、シートSHT1の裏面の天地が逆になった状態をプレビュー表示している。裏面が表示されていれば、その裏面の天地を逆にする。或いは、全ての裏面の天地を逆にするようにしてもよい。同様に、表面が表示されていれば、その表面の天地を逆にする。或いは、全ての表面の天地を逆にするようにしてもよい。
図38(B)に示す画面G128bは、ステープルマークSTPL21及びSTPL22の位置のみが逆になった状態をプレビュー表示している。
次に、予め加工条件を指定して、原稿を読み取る場合について図39で説明する。図39は、原稿を読み取る前に加工条件を指定するための画面フローを示す図である。図39において、画面G300は、原稿を読み取る前に加工条件を指定するための画面である。
画面G300では、メッセージ表示域100aに「並びが正しければ確定キーを押してください。並び順を変えたい場合には、配置ボタンから好みの並びを押してください。」のようなメッセージが表示される。
ユーザーは、原稿配置候補114から所望の配置順を選択する。画面G300には、配置順が、シートSHT1上に番号1,2、3、4で示される。そして、ユーザーが配置順を確定するために確定ボタン300fを選択すると、画像処理装置1は、原稿の読取を開始して1番目の原稿を読み取ると、画面G301に示されるように、シートSHT1上の番号1の配置に原稿画像IMG1がプレビュー表示される。
2番目の原稿を読み取ると、画面G302に示されるように、シートSHT1上の番号2の配置に原稿画像IMG2がプレビュー表示される。3番目の原稿を読み取ると、画面G303に示されるように、シートSHT1上の番号3の配置に原稿画像IMG3がプレビュー表示される。4番目の原稿を読み取ると、画面G304に示されるように、シートSHT1上の番号4の配置に原稿画像IMG4がプレビュー表示される。
ユーザーが指定したステープル位置に原稿画像がある場合に、ステープル位置を調整する方法について図40で説明する。図40は、ステープル位置を調整するための画面フローを示す図である。
図40に示す画面G401のように、ステープルマークSTPL21及びSTPL22が原稿画像IMG1及び/又はIMG2に被る(重なる)ように指定された場合、「警告! 指定されたステープル位置に画像があります。」などのメッセージを示す警告画面420が液晶パネル90に表示される。
警告画面420は、ステープルの位置をずらすためのボタン420eと、原稿画像をずらすためのボタン420fと、原稿画像を縮小するためのボタン420gと、調整しないで現在のステープル位置とするためのボタン420hとを有する。
ユーザーは、ステープルマークSTPL21及びSTPL22の位置を微調整する場合にはボタン420eから420gの1つを選択し、微調整しない場合にはボタン420hを選択する。
ユーザーがボタン420eを選択すると、図41に示されるような画面G402が表示される。図41は、ステープル位置を移動する場合の画面例を示す図である。図41に示す画面G402では、メッセージ領域100aに「ステープル位置を調整できます。」と表示されると共に、ステープル位置調整410が表示される。
ステープル位置調整410は、ステープル位置を上下方向に調整するための縦調整410aと、ステープル位置を左右方向に調整するための横調整410bとを有する。
ユーザーによる縦調整410aと横調整410bとの操作に応じて、ステープルマークSTPL21及びSTPL22が上下左右に移動する。ユーザーは、ステープルマークSTPL21及びSTPL22の位置を決定したら、確定ボタン220fを選択する。
画像処理装置1は、確定ボタン220fの選択によって、再度ステープル位置が原稿画像IMG1及び/又はIMG2に被って(重なって)いるか否かを判断し、ステープルマークSTPL21及びSTPL22が原稿画像IMG1及びIMG2に被るようであったら、警告画面420を表示する。
プレビュー表示域100eでは、シートSHT1上に調整前のステープル位置が点線で示されるマークC21及びC22によって表示されるため、ユーザーは調整の程度を確認しながら縦調整410aと横調整410bとを操作することができる。
ユーザーがボタン420fを選択すると、図42に示されるような画面G403が表示される。図42は、原稿画像をシフトする場合の画面例を示す図である。図42に示す画面G403では、メッセージ領域100aに「画像をシフトさせます。数値を入力してください。」と表示されると共に、原稿画像位置調整420が表示される。
原稿画像位置調整420は、原稿画像を上下方向に調整するための縦調整420aと、原稿画像を左右方向に調整するための横調整420bとを有する。
ユーザーによる縦調整420aと横調整420bとの操作に応じて、原稿画像IMG1からIMG4が上下左右にシフトする。ユーザーは、原稿画像IMG1からIMG4の位置を決定したら、確定ボタン220fを選択する。
画像処理装置1は、確定ボタン220fの選択によって、再度ステープル位置が原稿画像IMG1及び/又はIMG2に被って(重なって)いるか否かを判断し、ステープルマークSTPL21及びSTPL22が原稿画像IMG1及びIMG2に被るようであったら、警告画面420を表示する。
プレビュー表示域100eでは、シートSHT1上に原稿画像IMG1からIMG4の調整前の位置が点線で示されるマークD1、D2、D3及びD4によって表示されるため、ユーザーは調整の程度を確認しながら縦調整420aと横調整420bとを操作することができる。
ユーザーがボタン420gを選択すると、図43に示されるような画面G404が表示される。図43は、原稿画像を縮小する場合の画面例を示す図である。図43に示す画面G404では、メッセージ領域100aに「画像を縮小させます。」と表示されると共に、縮小調整430が表示される。
縮小調整430は、原稿画像の倍率を調整するための倍率調整430aを有する。
ユーザーによる倍率調整430aの操作に応じて、原稿画像IMG1からIMG4が縮小される。ユーザーは、原稿画像IMG1からIMG4の倍率を決定したら、確定ボタン220fを選択する。
画像処理装置1は、確定ボタン220fの選択によって、再度ステープル位置が原稿画像IMG1及び/又はIMG2に被って(重なって)いるか否かを判断し、ステープルマークSTPL21及びSTPL22が原稿画像IMG1及びIMG2に被るようであったら、警告画面420を表示する。
プレビュー表示域100eでは、シートSHT1上に原稿画像IMG1からIMG4が点線で示されるマークD1、D2、D3及びD4によって調整前の倍率で表示されるため、ユーザーは調整の程度を確認しながら倍率調整430aを操作することができる。
ユーザーは、プレビュー表示100eを見て確認しながらステープル位置の調整、原稿画像のシフト、原稿画像の縮小のいずれか、又は、それらを組み合わせて原稿画像にステープルが重ならないように仕上げ処理を指定することができる。仕上げ処理とは、印刷された原稿画像に対して施される処理であり、ステープルを打つ、パンチする等である。
図41、図42及び図43で説明したような留め位置を調整する単位を、1文書全体に対して一括して調整、ユーザーが指定したページのみ調整、見開きの単位で調整などのユーザーによる選択を可能としてもよい。
画像処理装置1によるステープル位置に原稿画像があるか否かの判断は、ユーザーがパンチを指定した場合においても同様に行われる。
次に、ステープル又はパンチの位置を調整するための留め位置被りチェック処理について図44で説明する。図44は、留め位置被りチェック処理を説明するためのフローチャート図である。
図44において、ユーザーが留め位置を指定すると(ステップS31)、画像処理装置1は、留め位置に画像がないかを検索する(ステップS32)。この場合、折りしろなどのマージンを考慮するようにしてもよい。
そして、検索結果に基づいて、画像処理装置1は、留め位置と画像が被っているか否かを判断する(ステップS33)。留め位置と画像が被っていない場合、画像処理装置1は、留め位置被りチェック処理を終了する。
一方、ステップS33にて留め位置と画像が被っていると判断した場合、画像処理装置1は、警告表示を行う(ステップS34)。画像処理装置1は、ユーザーが留め位置を調整するか否かを判断する(ステップS35)。調整しない場合、画像処理装置1は、留め位置被りチェック処理を終了する。
一方、ステップS35にてユーザーが留め位置を調整する場合、位置を微調整するボタンを液晶パネル90に表示して(ステップS36)、ステップS31へ戻り、上記同様の処理を繰り返す。
この留め位置被りチェック処理は、スキャナ12による原稿の読み取り前の加工条件の指定(図17のステップS12)であっても、スキャナ12による原稿の読み取り後の加工条件の指定(図17のステップS18)であっても、ステープル位置又はパンチ位置の指定が含まれている場合、プレビュー表示する前に実行される。
以下に、加工条件に応じた画像処理装置1の内部動作のタイミングチャートについて図45から図62で説明する。図17のステップS13、S14及びS15でのそれぞれの処理は、ユーザーの操作及びユーザーが指定した加工条件に応じて、並列処理で実現される。スキャナ12で読み取られた原稿画像は、1ライン毎にPCIメモリ79bに記録され、それ以降は予め定められた1バンド分のライン数毎に処理が行われる。スキャナ12で読み取られた原稿画像は、IMG1、IMG2、IMG3、IMG4・・・等で示すこととする。
先ず、初期状態の加工条件でプレビュー表示する通常処理の場合について図45及び図46で説明する。図45は、通常処理のタイミングチャートを示す図である。図45において、スキャン12による原稿画像IMG1、IMG2、IMG3の読取信号は、PCIメモリ79bに瞬時に記録される(図45(a)及び図45(b))。
割込処理部79cは、スキャナ12が予め定められた1バンド分のライン数を読み取る毎に割込信号を発生させる(図45(c))。HDD68は画像転送クロックに応じて、画像合成処理部41b及び展開メモリ67は割込信号に応じて、1バンド毎に画像部分を取り込んでいく(図45(d)、図45(e)及び図45(f))。
展開メモリ67aに1バンド分の画像部分が取り込まれる毎に、表示合成処理部82aは、次のページまでの原稿画像IMG1からIMG2を読み込んで表示用に合成しておく(図45(g))。LCDコントローラ85は、液晶パネル90に表示用に合成された原稿画像IMG1をバンドL1、L2、L3、L4及びL5の順に表示する(図45(h))。原稿画像IMG1が合成され表示されるまでは略同時になされる。表示合成処理部82aが原稿画像IMG2を合成して保持しておくことで、ページ切換と同時に次のページのプレビュー表示を迅速に行うことができる。
図46は、原稿画像をプレビュー表示する際の表示フローを示す図である。図46に示す表示フローにおいて、図45(g)で示されるバンドL1、L2、L3、L4及びL5の順に画像部分が表示される。
図19に示す画面G100において、ユーザーが回転方法選択172から回転方法を指定してOKボタン172fを押下し、全ページを指定した場合について図47及び図48で説明する。図47は、回転方法が加工条件として指定された場合のタイミングチャートを示す図である。図47において、スキャン12による原稿画像IMG1、IMG2、IMG3の読取信号は、PCIメモリ79bに瞬時に記録される(図47(a)及び図47(b))と共に、スキャナ12が読み取った1ライン毎に発生する画像転送クロックに応じて、HDD68へも原稿画像IMG1、IMG2、IMG3が順に格納される(図47(c))。
割込処理部79cは、回転方法が指定されると、HDD68へ各原稿画像IMG1、IMG2、IMG3が格納される毎に割込信号を発生させる(図47(d))。割込信号に応じて、画像合成処理部41bは、各原稿画像IMG1、IMG2、IMG3を回転させつつ、展開メモリ67a内に瞬時に展開する(図47(e)及び図47(f))。
展開メモリ67aに1バンド分の原稿画像が取り込まれる毎に、表示合成処理部82aは、原稿画像IMG1、IMG2・・・を順に読み込んで表示用に合成し(図47(g))、LCDコントローラ85は、液晶パネル90に表示用に合成された原稿画像IMG1、IMG2・・・を順に表示する(図47(h))。各原稿画像IMG1、IMG2・・・が合成され表示されるまではほぼ同時になされる。
図48は、読み取り時の原稿画像と表示時の原稿画像の状態を示す図である。読み取り時にはIMG1は縦で読み込まれ、表示時にはIMG1は横で表示される。
プレビュー表示100e上でのユーザーのドラッグによってページ捲りが指定された場合について図49で説明する。図49は、ユーザーのドラッグによってページ捲りが指定された場合のタイミングチャートを示す図である。図49において、スキャン12による原稿画像IMG1、IMG2、IMG3の読取信号は、PCIメモリ79bに瞬時に記録される(図49(a)及び図49(b))。
割込処理部79cは、スキャナ12が予め定められた1バンド分のライン数を読み取る毎に割込信号を発生させる(図49(c))。HDD68は画像転送クロックに応じて、画像合成処理部41b及び展開メモリ67aは割込信号に応じて、1バンド毎に画像部分を取り込んでいく(図49(d)、図49(e)及び図49(f))。
展開メモリ67aに1バンド分の画像部分が取り込まれる毎に、表示合成処理部82aは、次のページまでの原稿画像IMG1からIMG2を読み込んで表示用に合成しておく(図49(g))。LCDコントローラ85は、液晶パネル90に表示用に合成された原稿画像IMG1をバンドL1、L2、L3、L4及びL5の順に表示する(図49(h))。原稿画像IMG1が合成され表示されるまではほぼ同時になされる。ここまでは、通常処理のタイミングチャートと同様である。
ユーザーが表示された原稿画像IMG1に対してドラッグによって次のページへのページ捲りを指定すると、LCDコントローラ85は、表示合成処理部82aによって表示用に合成された原稿画像IMG2をバンドL1、L2、L3、L4及びL5の順に表示する(図49(h))。原稿画像IMG2が表示されると、表示合成処理部82aは、次のページの原稿画像IMG3を読み込んで表示用に合成しておく(図49(g))。
ユーザーが更に次ぎのページへのページ捲りを指定すれば、表示合成処理部82aによって表示用に合成された原稿画像IMG3が表示され、前のページへのページ捲りを指定すれば、表示合成処理部82aによって表示用に合成された原稿画像IMG1が表示される。このような操作に対して、前後の原稿画像を効率よく表示させることができる。
図18に示す自動ページ捲りボタン180の押下或いは画像処理装置1の機器設定によって、読み込み順に従って順次最新の画像に切り換えて表示する自動ページ捲りの場合について図50で説明する。図50は、自動ページ捲りで原稿画像を順次表示する場合のタイミングチャートを示す図である。図50において、スキャン12による原稿画像IMG1、IMG2、IMG3、IMG4の読取信号は、PCIメモリ79bに瞬時に記録される(図50(a)及び図50(b))。
割込処理部79cは、スキャナ12が予め定められた1バンド分のライン数を読み取る毎に割込信号を発生させる(図50(c))。HDD68は画像転送クロックに応じて、画像合成処理部41b及び展開メモリ67aは割込信号に応じて、1バンド毎に画像部分を取り込んでいく(図50(d)、図50(e)及び図50(f))。
展開メモリ67aに1バンド分の画像部分が取り込まれる毎に、表示合成処理部82aは、原稿画像IMG1を読み込んで表示用に合成し、2ページ以降の原稿画像IMG2からIMG4に対しては、各原稿画像IMG2からIMG4の読み取りの終了に応じて読み込んで表示用に合成する(図50(g))。LCDコントローラ85も同様に、原稿画像IMG1を表示し、2ページ以降の原稿画像IMG2からIMG4に対しては、各原稿画像IMG2からIMG4の読み取りの終了に応じて表示する。各原稿画像IMG1からIMG4が合成され表示されるまでは略同時になされる。
2ページ以降は読み取りの終了に応じて表示されることによって、2ページへのページ切り換えまでの時間が2ページ以降のページ切り換えまでの時間より長くなり、結果、1ページが他のページより長く表示される。ユーザーは、最初に表示された1ページ目を長めにチェックすることができる。
次に、2ページ以上を集約して1ページでプレビュー表示させる場合について図51から図58で説明する。4ページ分の原稿画像を1ページに集約する4枚集約でプレビュー表示させる場合、各原稿画像は縮小され1シートに集約される。縮小又は拡大した画像から縮小したのでは品質劣化を招くため、原画像から縮小することが好ましい。従って、図11によるデータフローで示されるように、HDD68の原画像が読み出される。
先ず、4枚集約でプレビュー表示させる場合の第一の表示方法について図51から図55で説明する。図51は、4枚集約でプレビュー表示させる場合の第一のタイミングチャートを示す図である。図51において、スキャン12による原稿画像IMG1、IMG2、IMG3、IMG4の読取信号は、PCIメモリ79bに瞬時に記録される(図51(a)及び図51(b))と共に、スキャナ12が読み取った予め定められた1バンド分のライン数毎に発生する画像転送クロックに応じて、HDD68へも原稿画像IMG1からIMG4が順に格納される(図51(c))。
割込処理部79cは、加工条件によって指定される縮小倍率から割込タイミングを算出する。縮小する場合、原画像のデータを間引きしてHDD68から読み出すため、読み出し速度は、通常、HDD68への書き込み速度より速い。従って、割込タイミングは書き込み速度を考慮した所定アルゴリズムに従って決定される。例えば、4枚集約では各原稿画像IMG1からIMG4が1/4に縮小されて(25%の縮小倍率)、原画像のデータの間引きによって読み出し速度が書き込み速度より4倍速くなる場合は、原稿画像IMG1の75%がHDD68へ書き込まれたタイミングが割込タイミングとなる。
割込処理部79cは、算出した割込タイミングで割込信号を発生させる(図51(d))。割込信号に応じて、画像合成処理部41bは、各原稿画像IMG1からIMG4を4枚集約の縮小倍率に応じた読み出し速度で読み出しつつ、展開メモリ67a内に瞬時に展開する(図51(e)及び図51(f))。
展開メモリ67aに1バンド単位の縮小原稿画像が取り込まれる毎に、表示合成処理部82aは、縮小原稿画像IMG1からIMG4を順に読み込んで表示用に合成し(図51(g))、LCDコントローラ85は、液晶パネル90に表示用に合成された縮小原稿画像IMG1からIMG4を1シートの領域内に順に表示する(図51(h))。各縮小原稿画像IMG1からIMG4が合成され表示されるまでは略同時になされる。
図51(h)では、1シート内で左上、右上、左下、右下の順に、縮小原稿画像IMG1、IMG2、IMG3、IMG4を表示する場合のLCDコントローラ85による表示タイミングが示されている。
この表示タイミングによる画面フローについて図52、図53、図54及び図55で説明する。図52から図55は、第一のタイミングチャートに基づく縮小原稿画像単位で表示して4枚集約をプレビュー表示する画面フローを示す図である。図52から図55によって連続した画面フローが示される。図52では、1シート内の左上に縮小原稿画像IMG1がバンド順に表示されると、右上に縮小原稿画像IMG2がバンド順に表示開始される。図53では、右上に縮小原稿画像IMG2がバンド順に表示されると、左下に縮小原稿画像IMG3がバンド順に表示開始される。図54では、左下に縮小原稿画像IMG3がバンド順に表示されると、右下に縮小原稿画像IMG4がバンド順に表示開始され、図55で右下に縮小原稿画像IMG4がバンド順に表示されると、4枚集約のプレビュー表示が完了する。
次に、4枚集約でプレビュー表示させる場合の第二の表示方法について図56及び図57で説明する。第二の表示方法では、バンド毎に2つの縮小原稿画像を同時に表示させて4枚集約を行う。図56は、4枚集約でプレビュー表示させる場合の第二のタイミングチャートを示す図である。図56において、スキャン12による原稿画像IMG1、IMG2、IMG3、IMG4の読取信号は、PCIメモリ79bに瞬時に記録される(図56(a)及び図56(b))と共に、スキャナ12が読み取った1ライン毎に発生する画像転送クロックに応じて、HDD68へも原稿画像IMG1からIMG4が順に格納される(図56(c))。
割込処理部79cは、加工条件によって指定される縮小倍率から割込タイミングを算出する。割込タイミングの算出方法は、第一の表示方法と同様である。
割込処理部79cは、算出した割込タイミングで割込信号を発生させる(図56(d))。割込信号に応じて、画像合成処理部41bは、各原稿画像IMG1からIMG4を4枚集約の縮小倍率に応じた読み出し速度で読み出しつつ、展開メモリ67a内に瞬時に展開する(図56(e)及び図56(f))。
展開メモリ67aに1バンド単位の縮小原稿画像が取り込まれる毎に、表示合成処理部82aは、縮小原稿画像IMG1からIMG4を順に読み込んで表示用に合成し(図56(g))、LCDコントローラ85は、縮小原稿画像IMG2が合成されると縮小原稿画像IMG1とIMG2とを1シートの所定領域内に同時に表示し、縮小原稿画像IMG4が合成されると縮小原稿画像IMG3とIMG4とを1シートの所定領域内に同時に表示する(図56(h))。
図56(h)では、1シート内で上半分、下半分の順に、上半分では縮小原稿画像IMG1とIMG2とを同時に表示し、下半分では縮小原稿画像IMG3とIMG4とを同時に表示する表示タイミングが示されている。
この表示タイミングによる画面フローについて図57で説明する。図57は、第二のタイミングチャートに基づく縮小原稿画像単位で表示して4枚集約をプレビュー表示する画面フローを示す図である。図57では、1シート内の上半分に縮小原稿画像IMG1とIMG2とがバンド順に同時に表示されると、下半分に縮小原稿画像IMG3とIMG4とがバンド順に同時に表示される。
更に、2ページ分の原稿画像を1ページに集約する2枚集約でプレビュー表示させる場合の第三の表示方法について図58で説明する。第三の表示方法では、バンド毎に2つの縮小原稿画像を同時に表示させて2枚集約を行う。図58は、2枚集約でプレビュー表示させる場合の第三のタイミングチャートを示す図である。図58において、スキャン12による原稿画像IMG1、IMG2、IMG3、IMG4の読取信号は、PCIメモリ79bに瞬時に記録される(図58(a)及び図58(b))と共に、スキャナ12が読み取った1ライン毎に発生する画像転送クロックに応じて、HDD68へも原稿画像IMG1からIMG4が順に格納される(図58(c))。
割込処理部79cは、加工条件によって指定される縮小倍率から割込タイミングを算出する。割込タイミングの算出方法は、第一の表示方法と同様である。この場合、50%の縮小倍率となり、読み出し速度が書き込み速度の2倍速くなる。原稿画像IMG1の50%がHDD68へ書き込まれたタイミングが割込みタイミングとなる。
展開メモリ67aに1バンド単位の縮小原稿画像が取り込まれる毎に、表示合成処理部82aは、縮小原稿画像IMG1からIMG4を順に読み込んで表示用に合成し(図58(g))、LCDコントローラ85は、縮小原稿画像IMG2が合成されると縮小原稿画像IMG1とIMG2とを1シートの領域内に同時に表示する(図58(h))。
図58(g)では、表示合成処理部82aが原稿画像IMG3とIMG4とを合成して保持しておくことで、ページ切換と同時に2枚集約された次のページのプレビュー表示を迅速に行うことができる。
ユーザーによるステープルボタン100b(図18等を参照)の選択によって原画像にはないステープルマークを付加してプレビュー表示を行う場合について図59から図62で説明する。原稿画像IMG1のプレビュー表示にてユーザーがステープルボタン100bを選択すると、画像処理装置1は、ステープルマークが位置するバンドの画像にステープルマークを合成して、そのバンドを合成した画像で表示し直す。
図59から図62において、原稿画像IMG1にステープルマーク1つを付加する場合について説明するが、複数のステープルマークを付加する場合であっても同様の動作である。図59は、プレビュー表示した原稿画像にステープルマークを表示する場合のタイミングチャートを示す図である。図59において、スキャン12による原稿画像IMG1の読取信号は、PCIメモリ79bに瞬時に記録される(図59(a)及び図59(b))。
割込処理部79cは、スキャナ12が予め定められた1バンド分のライン数を読み取る毎に割込信号を発生させる(図59(c))。HDD68は画像転送クロックに応じて、画像合成処理部41b及び展開メモリ67aは割込信号に応じて、1バンド毎に画像部分を取り込んでいく(図59(d)、図59(e)及び図59(f))。
展開メモリ67aに1バンド分の画像部分が取り込まれる毎に、表示合成処理部82aは、原稿画像IMG1を読み込んで表示用に合成し(図59(g))、LCDコントローラ85は、液晶パネル90に表示用に合成された原稿画像IMG1をバンドL1、L2、L3、L4及びL5の順に表示する(図59(h))。原稿画像IMG1が合成され表示されるまでは略同時になされる。
プレビュー表示された原稿画像IMG1に対して、ユーザーがステープルボタン100bを選択したり、ステープル位置を指定したりすると、表示合成処理部82aは、ステープル位置のバンドL1の画像部分とシンボルマーク領域84aから読み出したステープルマークとを合成して(部分合成51)、既に表示されている原稿画像IMG1上のステープル位置のバンドの画像部分を書き換えて表示する。図59(h)において、バンドL1'で示される画像部分で置き換えられる。
原稿画像IMG1以降、原稿画像IMG2、IMG3・・・の読み込みがあった場合には、図45で示す通常処理のタイミングで同様に処理される。
図60は、ステープル位置指定による画面フローを示す図である。図60に示す画面フローにおいて、バンドL1からL5の表示によって原稿画像IMG1がプレビュー表示された状態で、ユーザーがステープル位置を指定すると、ステープル位置のバンドL1の画像部分が合成画像部分52で置き換えられてプレビュー表示される。
拡大してプレビュー表示する場合も図59に示すように、同様に原稿画像が部分的に置き換えられる処理がなされる。ステープル位置が指定され確定したプレビュー表示について図61で説明する。図61(A)に示す画面G501では、通常のプレビュー表示のシート画像SHT1でステープル位置が指定され確定し、STPL31が表示されている。図61(B)に示す画面G502では、ステープル位置が拡大された状態が表示されている。
上述したように、本発明によれば、ユーザーは、プレビューを直接操作することによって、印刷の際の加工条件を設定することができる。また、プレビューの画像上でクリックやドラッグなどの操作で設定をすることが可能となる。ユーザーは、視覚的かつ直感的に設定を行うことができる。
更に、プレビューの画像上で所望の位置をタッチするとステープルを打つ位置を指定できる。また、ボタンによる設定と、プレビューの画面上での操作による設定とで、ユーザーの操作性を向上させることができる。
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。