JP2011228996A - 車載制御装置、車載制御装置の検査方法 - Google Patents

車載制御装置、車載制御装置の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異常検出のための特別な回路を設けることなく、AD変換器の異常を検出することのできる車載制御装置を提供する。
【解決手段】入力されたアナログ電圧をデジタル値に変換するAD変換器と、車両の制御動作を記述したプログラムを実行する演算部と、演算部の指示にしたがって時間を計測するタイマと、を備え、演算部は、AD変換器が変換を実行するために要する変換所要時間、または変換を実行する時間間隔に相当する変換周期のうち少なくともいずれかを、タイマを用いて計測し、変換所要時間または変換周期の計測値が、あらかじめ定められた規定範囲内に収まっているか否かにより、AD変換器が正常に動作しているか否かを検査する。
【選択図】図8

Description

本発明は、車載制御装置に関するものである。
車載制御装置は、車両に搭載されている各センサが出力する検出信号などをデジタル値に変換するため、ADコンバータを備えている。AD変換の精度がばらつくと、制御演算などに与える影響が大きいため、安全などの観点から、車載制御装置のAD変換には高い精度が求められる。
下記特許文献1には、ローパスフィルタとハイパスフィルタを用いてAD変換後の信号をフィルタ処理し、テスト信号と比較することにより、AD変換器の異常を検出する技術が記載されている。
特開2009−105553号公報
上記特許文献1に記載の技術では、AD変換器の異常を検出するために、ローパスフィルタやハイパスフィルタなどの回路が必要となる。そのため、AD変換器の異常検出に要する回路コストが増加し易い。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、異常検出のための特別な回路を設けることなく、AD変換器の異常を検出することのできる車載制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車載制御装置は、AD変換器の変換所要時間または変換周期のうち少なくともいずれかを計測し、計測値が規定範囲内に収まっているか否かにより、AD変換器の異常を検査する。
本発明に係る車載制御装置によれば、AD変換器の変換所要時間または変換周期のうち少なくともいずれかを用いてAD変換機の異常を検査するので、タイマを備えていればAD変換器の検査が可能である。すなわち、AD変換器の異常を検査するための特別な回路は必要なく、一般的な演算装置などが備えているタイマのみで、AD変換器の異常検査を行うことができる。これにより、AD変換器の異常検査に係るコストを抑えることができる。
実施の形態1に係る車載制御装置100の機能ブロック図である。 AD変換器170の機能ブロック図である。 車載制御装置100の全体動作を示す動作フローである。 AD変換が完了したときの車載制御装置100の動作を示す動作フローである。 ステップS301の詳細を示す動作フローである。 ステップS402の詳細を示す動作フローである。 ステップS303の詳細を示す動作フローである。 図3〜図7の動作フローによって各レジスタおよび変数が変化する様子を示すタイムチャートである。 図3〜図7の動作フローによって各レジスタおよび変数が変化する様子を示すタイムチャートである。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る車載制御装置100の機能ブロック図である。車載制御装置100は、車両の制御動作を実行する装置であり、中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)110、ROM(Read Only Memory)120、RAM(Random Access Memory)130、DMA(Direct Memory Access)部140、タイマA150およびタイマB160、AD変換器170を備える。各機能部は、データバス180を介して接続されている。
CPU110は、ROM120に格納されている制御プログラムを読み出して実行することにより、車両の制御動作を実行する。また、制御プログラムの実行結果を必要に応じてRAM130に書き込む。CPU110は、タイマA150およびタイマB160のカウント値を取得し、また各タイマにカウント値をセットすることができる。
DMA部140は、CPU110を介さずに他のデバイスからRAM130へデータを転送する機能部である。
AD変換器170は、入力電圧AVINを受け取り、デジタル値DVINに変換してCPU110に出力する。CPU110は、AD変換開始レジスタREGADSに開始指示データを書き込むことにより、AD変換器170に対してAD変換を開始するよう指示する。AD変換器170は、AD変換が完了すると、AD変換完了レジスタREGADFにその旨を示す完了通知データを書き込む。CPU110は、AD変換完了レジスタREGADFの値を読み出すことにより、AD変換が完了したことを検出する。
図2は、AD変換器170の機能ブロック図である。AD変換器170は、サンプルホールド回路171、比較器172、制御回路173、DA変換器174、AD変換開始レジスタREGADS、AD変換完了レジスタREGADFを備える。図2に示す構成は1例であり、同様の機能を発揮するものであれば、他の構成を採用することもできる。
サンプルホールド回路171は、入力電圧AVINをサンプリングして保持する回路である。比較器172は、サンプルホールド回路171の出力と基準電圧VREFを比較し、その結果を出力する。例えば、サンプルホールド回路171の出力と基準電圧VREFが一致すれば「1」、一致しなければ「0」を出力する。
制御回路173は、比較器172から出力「0」を受け取ると、DA変換器174に対して基準電圧VREFを調整するよう指示する。制御回路173は、比較器172が「1」を出力する、すなわち入力電圧AVINと基準電圧VREFが一致するまで、基準電圧VREFの値を調整することを繰り返す。
制御回路173は、AD変換開始レジスタREGADSに開始指示データが書き込まれると、上記動作を開始する。制御回路173は、比較器172から「1」を受け取ると、AD変換完了レジスタREGADFにその旨を示す完了通知データを書き込み、変換結果DVINを出力する。
以上、本実施形態1に係る車載制御装置100の構成を説明した。次に、車載制御装置100の具体的な動作を説明する。初めに図3〜図4を用いて車載制御装置100の全体動作を説明し、図5〜図9を用いて詳細動作を説明する。
図3は、車載制御装置100の全体動作を示す動作フローである。図3に示す動作フローは、CPU110がROM120から読み出した制御プログラムの記述にしたがって実行する動作を示す。以下、図3の各ステップについて説明する。
(図3:ステップS300)
CPU110は、例えば10ms毎などの所定時間間隔で、本動作フローを開始する。
(図3:ステップS301)
CPU110は、AD変換器170に対し、AD変換を実行するよう指示する。本ステップの詳細は、後述の図5で改めて説明する。
(図3:ステップS302)
CPU110は、ステップS301が、車載制御装置100が起動してから最初のAD変換指示であるか否かを判定する。具体的には、例えば初回のAD変換であるか否かを示すフラグをRAM140に保持しておき、CPU110がステップS301を最初に実行する時点でそのフラグをセットするようにすればよい。初回のAD変換である場合は、本動作フローを終了して次回の実行を待つ。初回のAD変換ではない場合は、ステップS303へ進む。
(図3:ステップS303)
CPU110は、AD変換器170に異常が生じているか否かを判定する。本ステップの詳細は、後述の図7で改めて説明する。
図4は、AD変換が完了したときの車載制御装置100の動作を示す動作フローである。図4に示す動作フローは、図3と同様にCPU110がROM120から読み出した制御プログラムの記述にしたがって実行する動作を示す。図4の動作フローは、図3の動作フローと同じプログラムを用いてもよいし、別のプログラムを用いて実装してもよい。以下、図4の各ステップについて説明する。
(図4:ステップS400)
CPU110は、AD変換完了レジスタREGADFに完了通知データが書き込まれると、本動作フローをイベント割込み処理として開始する。ここでは完了通知データはビット値であるものとし、AD変換完了レジスタREGADFの値が「0」であればAD変換は未完了であることを表し、「1」であればAD変換が完了したことを表すものとする。
(図4:ステップS401)
CPU110は、AD変換完了レジスタREGADFに「1」がセットされているか否かを確認する。「1」がセットされていればステップS402へ進み、それ以外であれば本動作フローを終了する。
(図4:ステップS401:補足)
本動作フローはAD変換が完了したときに割り込み起動されるものであるため、原則としてAD変換完了レジスタREGADFには「1」がセットされているものと想定されるが、何らかの要因でその他の値となっている可能性もあるので、念のため本ステップでチェックするものとした。
(図4:ステップS402)
CPU110は、AD変換が完了したときに実行すべき割り込み処理を実行する。本ステップの詳細は、後述の図6で改めて説明する。
図5は、ステップS301の詳細を示す動作フローである。以下、図5の各ステップについて説明する。
(図5:ステップS501)
CPU110は、AD変換器170のAD変換完了レジスタREGADFを読み出し、AD変換が完了しているか否かを判定する。REGADFの値が「1」である(AD変換が完了している)場合はステップS502へ進み、「0」である(AD変換は完了していない)場合は本動作フローを終了する。
(図5:ステップS502)
CPU110は、AD変換器170が出力する変換結果DVINを取得する。
(図5:ステップS503〜S504)
CPU110は、AD変換器170のAD変換完了レジスタREGADFに「0」(AD変換未完了)を書き込む。次にCPU110は、AD変換器170のAD変換開始レジスタREGADSに「1」(AD変換開始)を書き込む。
(図5:ステップS505〜S506)
CPU110は、AD変換器170のAD変換開始レジスタREGADSを読み出し、値が「1」(AD変換開始)であるか否かを確認する。値が「1」であればステップS507へ進み、「1」でなければステップS510へ進む。
(図5:ステップS505〜S506:補足その1)
CPU110は、ステップS504でAD変換開始レジスタREGADSに「1」を書き込んでいるため、本ステップの時点ではAD変換開始レジスタREGADSの値は「1」になっているものと想定される。ただし、何らかの要因、例えばAD変換器170に異常が発生しているなどにより、同レジスタの値が「1」にセットされていない可能性もあるので、本ステップでチェックすることとした。
(図5:ステップS505〜S506:補足その2)
ステップS504でAD変換開始レジスタREGADSに「1」を書き込んだにも関わらず、本ステップの時点で同レジスタの値が「1」にセットされていない場合は、次回のAD変換を開始するタイミングが後ろにずれ込む。結果として、後述の図8〜図9で説明するAD変換開始間隔TADSが長くなり、AD変換器170に異常が発生していると判定される可能性が高まる。
(図5:ステップS507〜S509)
CPU110は、プログラム内に確保した変数である、AD変換開始間隔TADSに、タイマA150のカウント値を格納する。次にCPU110は、タイマA150のカウント値を初期化し、改めてカウントを開始させる。
(図5:ステップS510)
CPU110は、プログラム内に確保した変数である、AD変換開始間隔TADSに、タイマA150のカウント値を格納する。ステップS507〜S509とは異なり、タイマA150の初期化は行わない。
(図5:ステップS507〜S510:補足)
これらのステップは、後述する図8および図9の時刻t1およびt3においてCPU110がAD変換開始間隔TADSを更新する処理に相当する。
図6は、ステップS402の詳細を示す動作フローである。以下、図6の各ステップについて説明する。
(図6:ステップS601〜S603)
CPU110は、プログラム内に確保した変数である、AD変換終了間隔TADFに、タイマB160のカウント値を格納する。次にCPU110は、タイマB160のカウント値を初期化し、改めてカウントを開始させる。これらのステップは、後述する図8および図9の時刻t2およびt4においてCPU110がAD変換終了間隔TADFを更新する処理に相当する。
(図6:ステップS604)
CPU110は、プログラム内に確保した変数である、AD変換所要時間TADCに、タイマA150のカウント値を格納する。本ステップは、後述する図8および図9の時刻t2およびt4においてCPU110がAD変換所要時間TADCを更新する処理に相当する。
図7は、ステップS303の詳細を示す動作フローである。以下、図7の各ステップについて説明する。
(図7:ステップS701〜S702)
CPU110は、AD変換所要時間TADCが、上限閾値A以下であり、かつ下限閾値B以上である場合は、AD変換所要時間TADCが正常であるものと判断し、ステップS703へ進む。AD変換所要時間TADCがこれらの閾値の範囲内にない場合は、ステップS707へ進む。
(図7:ステップS701〜S702:補足その1)
これらのステップでは、AD変換所要時間TADCが正常であると判断する判定基準値に上限閾値Aと下限閾値Bを含むものとしたが、いずれか一方または双方を判定基準値外として取り扱ってもよい。例えば、AD変換所要時間TADCが判定閾値Bに等しい場合は、ステップS707へ進むようにしてもよい。以下のステップでも同様である。
(図7:ステップS701〜S702:補足その2)
上限閾値Aと下限閾値Bは、例えばROM120にあらかじめ格納しておいてもよいしCPU110が実行するプログラム内に埋め込んでおいてもよい。その他の閾値についても同様である。
(図7:ステップS701〜S702:補足その3)
上限閾値Aと下限閾値Bは、AD変換器170がAD変換を実行するために要する標準的な時間幅に対応するように設定しておくことが望ましい。この時間幅は、AD変換器170の仕様などに基づき得ることができる。
(図7:ステップS703〜S704)
CPU110は、AD変換開始間隔TADSが、上限閾値C以下であり、かつ下限閾値D以上である場合は、AD変換開始間隔TADSが正常であるものと判断し、ステップS705へ進む。AD変換開始間隔TADSがこれらの閾値の範囲内にない場合は、ステップS707へ進む。
(図7:ステップS705〜S706)
CPU110は、AD変換終了間隔TADFが、上限閾値E以下であり、かつ下限閾値F以上である場合は、AD変換終了間隔TADFが正常であるものと判断し、本動作フローを終了する。AD変換終了間隔TADFがこれらの閾値の範囲内にない場合は、ステップS707へ進む。
(図7:ステップS703〜S706:補足)
上限閾値CおよびE、下限閾値DおよびFは、CPU110が図3の動作フローを実行する周期などに対応する値を設定しておくことが望ましい。
(図7:ステップS707)
CPU110は、プログラム内に確保した変数である、AD変換器NGフラグADNGに、AD変換器170が異常である旨を示す「1」をセットする。
以上、車載制御装置100の具体的な動作を説明した。以下では、図3〜図7で説明した動作を視覚的に示すため、各レジスタおよび各変数の値の経時変化を、タイムチャートを用いて説明する。
図8は、図3〜図7の動作フローによって各レジスタおよび変数が変化する様子を示すタイムチャートである。本図は、AD変換器170が正常に動作している場合のタイムチャートを示す。以下、図8の詳細について説明する。
図8(A)(B)は、それぞれAD変換開始レジスタREGADSとAD変換終了レジスタREGADFの値変化を示す。図8(C)(D)は、それぞれタイマA150とタイマB160のカウント値変化を示す。図8(E)は、AD変換所要時間TADC、AD変換開始間隔TADS、AD変換終了間隔TADFの値変化を示す。図8(F)は、AD変換器NGフラグADNGの値変化を示す。
(図8:時刻t1:各レジスタの値)
時刻t1において、CPU110は、図5のステップS501〜S509を実行する。ステップS504においてAD変換開始レジスタREGADSに「1」がセットされ、AD変換器170はAD変換を開始する。ステップS509において、タイマA150はカウントを開始する。
(図8:時刻t1:各変数の値)
ステップS507において、タイマA150はカウントを開始していないので、AD変換開始間隔TADSの値は0となる。また、図4の動作フローは時刻t1の時点では実行されていないので、AD変換所要時間TADCの値およびAD変換終了間隔TADFの値も0である。
(図8:時刻t2:各レジスタの値)
時刻t2において、AD変換器170はAD変換を完了し、AD変換完了レジスタREGADFに「1」をセットするとともに、AD変換開始レジスタREGADSに「0」をセットする。CPU110は、AD変換完了時通知を受け取ると、図4の動作フローを実行する。ステップS603でタイマB160がカウントを開始する。
(図8:時刻t2:各変数の値)
ステップS604において、AD変換所要時間TADCの値は、時刻t2の時点におけるタイマA150の値がセットされる。タイマB160のカウント値は0であるため、AD変換終了間隔TADFは0である。AD変換開始間隔TADSの値は変化しない。
(図8:時刻t3:各レジスタの値)
時刻t3において、CPU110は、時刻t1と同様に図5のステップS501〜S509を実行する。ステップS508〜S509において、タイマA150は初期化され、新たにカウントを開始する。
(図8:時刻t3:各変数の値)
ステップS507において、AD変換開始間隔TADSにタイマA150の値がセットされる。また、図4の動作フローは時刻t3の時点では実行されないので、AD変換所要時間TADCの値およびAD変換終了間隔TADFの値は変化しない。
(図8:時刻t4:各レジスタの値)
時刻t4において、AD変換器170とCPU110は、時刻t2と同様の動作を実行する。ステップS602〜S603でタイマB160が初期化されるとともに、新たにカウントを開始する。
(図8:時刻t4:各変数の値)
ステップS601において、AD変換終了間隔TADFにタイマB160の値がセットされる。ステップS604において、AD変換所要時間TADCの値は、時刻t2の時点におけるタイマA150の値がセットされる。AD変換器170が正常動作していれば、時刻t2と同じ値になるものと想定される。
図8の時刻t1とt3において、CPU110は図3の動作フローを実行し、その過程でステップS303(図7)のAD変換器異常判定処理を実施する。図8(E)の右端に示すように、AD変換所要時間TADC、AD変換開始間隔TADS、AD変換終了間隔TADFの値は、全て図7で説明した規定範囲内に収まっている。したがって、AD変換器NGフラグADNGは0のままとなり、AD変換器170は正常動作しているものと判定される。
図9は、図8と同様に、図3〜図7の動作フローによって各レジスタおよび変数が変化する様子を示すタイムチャートである。本図は、時刻t1〜時刻t2の間においてAD変換器170の変換時間が通常よりも長くかかっている場合のタイムチャートを示す。以下、図9の詳細について説明する。
(図9:時刻t1:各レジスタの値)
時刻t1において、CPU110およびAD変換器170は、図8の時刻t1における動作と同様の動作を実行する。
(図9:時刻t1:各変数の値)
各変数の値は、図8の時刻t1における各変数の値と同様である。
(図9:時刻t2:各レジスタの値)
時刻t2において、CPU110およびAD変換器170は、図8の時刻t2における動作と同様の動作を実行する。AD変換器170がAD変換を実行する時間が図8よりも長くかかり、図8の時刻t2よりも後ろにずれ込んでいるので、CPU110がステップS603を実行するタイミングが後ろにずれる。したがって、タイマB160がカウントを開始するタイミングが、図8よりも後ろにずれることになる。
(図9:時刻t2:各変数の値)
上記理由により、CPU110がステップS604を実行するタイミングが後ろにずれる。したがって、その分だけタイマA150のカウントが図8の時刻t2よりも進んでいるので、AD変換所要時間TADCの値は図8よりも大きくなる。
(図9:時刻t3:各レジスタの値)
時刻t3において、CPU110およびAD変換器170は、図8の時刻t3における動作と同様の動作を実行する。ここでは、図8の時刻t3と図9の時刻t3は同じ時刻であるものとする。
(図9:時刻t3:各変数の値)
ステップS507において、AD変換開始間隔TADSにタイマA150の値がセットされる。図8の時刻t3と図9の時刻t3は同じ時刻であるので、AD変換開始間隔TADSの値は図8と同様になる。
(図9:時刻t4:各レジスタの値)
時刻t3において、CPU110およびAD変換器170は、図8の時刻t4における動作と同様の動作を実行する。ここでは、図8の時刻t4と図9の時刻t4は同じ時刻であるものとする。
(図9:時刻t4:各変数の値)
ステップS601において、AD変換終了間隔TADFにタイマB160の値がセットされる。タイマB160がカウントを開始するタイミングが図8よりも後ろにずれ込んでいるので、その分だけカウント値が図8よりも小さくなる。したがってAD変換終了間隔TADFの値も、図8より小さくなる。
図9の時刻t1とt3において、CPU110は図3の動作フローを実行し、その過程でステップS303(図7)のAD変換器異常判定処理を実施する。図9(E)の右端に示すように、AD変換所要時間TADCとAD変換終了間隔TADFの値が、図7で説明した規定範囲を超過している。したがって、AD変換器NGフラグADNGは1となり、AD変換器170は異常動作しているものと判定される。
なお、図8〜図9で示したタイムチャートは、動作を視覚的に説明するための1例であり、車載制御装置100の動作は必ずしも図8〜図9に示したタイムチャートに限定されるものではない。
以上、各レジスタおよび各変数の値の経時変化を、タイムチャートを用いて説明した。本実施形態1では、AD変換所要時間TADC、AD変換開始感覚TADS、AD変換終了間隔TADFを全て用いてAD変換器170の異常検査を実施しているが、これら3つの値のうちいずれか一部のみを用いて図7と同様の動作を実行し、異常検査を行うこともできる。
<実施の形態1:まとめ>
以上のように、本実施の形態1に係る車載制御装置100は、AD変換所要時間TADC、AD変換開始間隔TADS、AD変換終了間隔TADFが規定範囲内に収まっているか否かによって、AD変換器170が正常動作しているか否かを検査する。これらの値はタイマA150およびタイマB160のカウント値を取得するのみでチェックすることができるので、専用の回路などは必要ない。すなわち、AD変換器170の動作を検査するに際して、特別な回路を設ける必要がなくなるので、AD変換器170の異常検査を安価に実施することができる。
また、AD変換器170は、例えば周波数解析のように、アナログ電圧値をデジタル値に変換する必要がある処理において用いられる。周波数解析において、AD変換を実行する所要時間や実行周期がずれると、波形の所望する部分の値を正しく取得することができず、誤った解析結果を得てしまう可能性がある。本実施形態1では、AD変換器170の処理時間に着目して異常検査を行っているので、特にAD変換の実行時間によって精度が影響を受ける処理の信頼性を高めることができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、AD変換終了間隔TADFの値およびAD変換所要時間TADCの値は、ステップS402、すなわちAD変換器170のAD変換処理が完了した時点で、CPU110に対する割り込み処理として実施している。一方、同様の処理を、CPU110を介さずにDMA部140によって実施してもよい。
DMA部140を用いれば、CPU110を介さずにタイマA150およびタイマB160のカウント値をRAM130へ格納することができる。すなわち、RAM130上に確保されている、AD変換終了間隔TADFの値およびAD変換所要時間TADCの値を保持する領域を、DMA部140が直接上書きすることができる。
本実施形態2によれば、実施形態1で説明した図6の処理のうち一部をDMA部140が代わりに実行することにより、CPU110の演算負荷を低減し、リアルタイム性を高めることができる。
<実施の形態3>
以上の実施の形態1〜2において、CPU110は、AD変換器NGフラグADNGが「1」になっているときは、車両制御への影響を考慮して、フェールセーフ制御など安全側に倒した制御動作を実行することが望ましい。
また以上の実施の形態1〜2において、2つのカウント値を出力することができれば、タイマの数は1つでもよい。
100:車載制御装置、110:中央演算装置(CPU)、120:ROM、130:RAM、140:DMA部、150:タイマA、160:タイマB、170:AD変換器、171:サンプルホールド回路、172:比較器、173:制御回路、174:DA変換器、REGADS:AD変換開始レジスタ、REGADF:AD変換完了レジスタ。

Claims (6)

  1. 入力されたアナログ電圧をデジタル値に変換するAD変換器と、
    車両の制御動作を記述したプログラムを実行する演算部と、
    前記演算部の指示にしたがって時間を計測するタイマと、
    を備え、
    前記演算部は、
    前記AD変換器が前記変換を実行するために要する変換所要時間、または変換を実行する時間間隔に相当する変換周期のうち少なくともいずれかを、前記タイマを用いて計測し、
    前記変換所要時間または前記変換周期の計測値が、あらかじめ定められた規定範囲内に収まっているか否かにより、前記AD変換器が正常に動作しているか否かを検査する
    ことを特徴とする車載制御装置。
  2. 前記演算部は、
    前記AD変換器が前記変換を開始してから次回の変換を開始するまでの時間間隔に相当する変換開始周期を、前記変換周期として前記タイマを用いて計測し、
    前記変換開始周期が規定範囲内に収まっているか否かにより、前記AD変換器が正常に動作しているか否かを検査する
    ことを特徴とする請求項1記載の車載制御装置。
  3. 前記演算部は、
    前記AD変換器が前記変換を終了してから次回の変換を終了するまでの時間間隔に相当する変換終了周期を、前記変換周期として前記タイマを用いて計測し、
    前記変換終了周期が規定範囲内に収まっているか否かにより、前記AD変換器が正常に動作しているか否かを検査する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の車載制御装置。
  4. 前記AD変換器は、
    前記変換を完了すると前記演算部にその旨を通知し、
    前記演算部は、
    前記AD変換器に前記変換を実行するよう指示してから、前記AD変換器より前記変換を完了した旨の通知を受け取るまでの時間を、前記変換所要時間として前記タイマを用いて計測し、
    前記変換所要時間が規定範囲内に収まっているか否かにより、前記AD変換器が正常に動作しているか否かを検査する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車載制御装置。
  5. 前記演算部は、
    所定周期毎に前記AD変換器に対して前記変換を実行するよう指示するとともに、前記AD変換器が前記変換を開始したか否かを確認し、
    前記AD変換器が前記変換を開始した旨を確認した場合は前記タイマを初期化して新たな計時を開始させ、
    前記AD変換器が前記変換を開始していない旨を確認した場合は前記タイマを初期化せずに計時を継続させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車載制御装置。
  6. 入力されたアナログ電圧をデジタル値に変換するAD変換器と、
    車両の制御動作を記述したプログラムを実行する演算部と、
    前記演算部の指示にしたがって時間を計測するタイマと、
    を備えた車載制御装置の異常を検査する方法であって、
    前記AD変換器が前記変換を実行するために要する変換所要時間、または変換を実行する時間間隔に相当する変換周期のうち少なくともいずれかを、前記タイマを用いて計測するステップと、
    前記変換所要時間または前記変換周期のうち前記タイマを用いて計測したものが、あらかじめ定められた規定範囲内に収まっているか否かにより、前記AD変換器が正常に動作しているか否かを検査するステップと、
    を有することを特徴とする車載制御装置の検査方法。
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