JP2006304366A - Ad変換器の故障検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な回路構成で製造コストの上昇につながらないAD変換器の故障検出装置を提供する。
【解決手段】アナログ信号電圧を入力するための少なくとも一つの入力端子を有し、アナログ信号の電圧値をデジタル信号値にAD変換するAD変換器と、アナログ信号のAD変換値に、パリティビットを付加するパリティ演算部と、アナログ信号のAD変換値およびパリティビットを記憶する変換結果記憶部と、変換結果記憶部からAD変換値を読み出すとともにパリティビットの整合性を調べ、パリティビットの不整合があった場合にAD変換器の故障と判定する故障検出手段と、を備えたことを特徴とするAD変換器の故障検出装置として実現可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、AD変換器(アナログデジタル変換器)の故障検出方法に関するものである。
マイクロコンピュータ等の制御回路を含む制御装置においては、センサからの信号を取り込んで、その信号の状態に応じて処理を行なう場合、センサからのアナログ信号を制御回路で使用可能なデジタル信号に変換するためのAD変換器が使用されている。
例えば、車両のアンチロックブレーキシステムなどでは、センサあるいはAD変換器の故障が動作に大きく影響を及ぼす。そこで、センサおよびAD変換器の故障を検出して制御装置の動作を保証するような策を講じている。
AD変換器においては、入力用AD変換器とは独立した監視用AD変換器を設け、両者のAD変換結果を比較することにより、AD変換機能の監視をする方法が考案されている(特許文献1参照)。
図3は監視用AD変換器を用いた一例である。この例ではモータ31に流れる電流値を、抵抗36の両端の電圧を測定することによって求めるものである。なお、電流値は抵抗36の両端の電圧を抵抗36の抵抗値で除算して求める。入力用として抵抗36の両端の電圧(アナログ信号)は、増幅器32を介してAD変換器34のAIN1に入力される。また、監視用として増幅器33を介してAD変換器35のAIN2にも抵抗36の両端の電圧が入力される。この構成では、AD変換器34のAIN1でのAD変換結果とAD変換器35のAIN2でのAD変換結果をマイクロコンピュータ37で比較することによって、AD変換器の異常を検出している。
特開2000−151405号公報
特許文献1の例では、この構成はAD変換器が複数必要となるか、もしくは回路規模の大きいAD変換器が必要となる。このため、回路構成および制御が複雑となってしまい、部品点数も増加して製造コストが上昇するという欠点がある。また、AD変換器のどちらが故障であるかが分からない。図3の例でも、一つのセンサ(アナログ信号入力)に対し2つのAD変換器を使用するので、回路規模が大きくなってしまう。
上記問題を背景として、本発明の課題は、簡単な回路構成で製造コストの上昇につながらないAD変換器の故障検出装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、上記課題を解決するためのAD変換器の故障検出装置を提供するものである。即ち、アナログ信号電圧を入力するための少なくとも一つの入力端子を有し、アナログ信号の電圧値をデジタル信号値にAD変換するAD変換器と、アナログ信号のAD変換値に、パリティビットを付加するパリティ演算部と、アナログ信号のAD変換値およびパリティビットを記憶する変換結果記憶部と、変換結果記憶部からAD変換値を読み出すとともにパリティビットの整合性を調べ、パリティビットの不整合があった場合にAD変換器の故障と判定する故障判定手段とを備えたことを特徴とするAD変換器の故障検出装置として構成される。
パリティビットは、データ通信に用いられ、データの送信中にデータに何らかの欠落が生じていないかをチェックするものである。パリティには偶数パリティ、奇数パリティなどがあり、偶数または奇数パリティを利用すると、各データ中の1の個数を数え、その数が仕様通り、偶数、または奇数になるようにパリティビットを送信する。例えば、AD変換結果が“01110111”で奇数パリティを利用するとパリティビットは1の数を奇数個とするために“1”となり、変換結果記憶部にはAD変換結果“01110111”およびパリティビット情報“1”が記憶される。このとき、変換結果記憶部の最下位ビットにビット固着故障(0固着)が発生すると、変換結果記憶部のAD変換結果の記憶内容は“01110110”となってしまう。次に該AD変換結果および該パリティビット情報を読み出すと、それぞれ“01110110”,“1”となり、1の個数が奇数個とならずパリティエラーが発生する。したがって、変換結果記憶部のビット固着故障を検出することができる。よって、本構成によってもAD変換器の故障を検出することが可能となる。
以上に述べたAD変換器の故障検出装置は、回路構成および制御が簡単であるため、AD変換器監視用のマイコンあるいは複数個のAD変換器を用いる必要がない。よって、それら部品にかかわるコストの上昇を抑えることができる。また、部品点数が減少することでそれら部品を実装するプリント基板の面積も小さくなり、AD変換器の製造コストも抑えられる。さらに、AD変換器監視専用のマイコンのプログラムを作成することもなくなるので、AD変換器を含む制御装置においては開発・設計に要する期間が短縮され、関連する工程における費用も低減できる。
本発明は監視用のマイコン、あるいは監視用のAD変換器を設けることなく、AD変換器の故障検出装置を実現した。
以下、本発明の実施の形態であるAD変換器の故障検出装置について、図面を用いて説明する。
(従来例の説明)
本発明の特徴を分かり易くするため、従来技術による構成について図8を用いて説明する。図8は、従来技術によるAD変換器18のブロック図である。VIN0〜VIN3はセンサの入力を電圧源に置き換えて表示したものである。これらがそれぞれ端子AIN0〜AIN3に接続されている。AD変換器18は入力Ch選択スイッチ部20,比較器21,AD変換制御部22,比較電圧選択部23,変換レジスタ部24,Chレジスタ00〜11を備えるレジスタ格納部28を含み、クロック信号φを基準に動作するアドレスバス,データバス,RD(読み出し要求),WR(書き換え要求)の信号線によって制御部19に接続されている。また、AD変換器18は、制御部19から供給されるCLK(クロック)信号を基準に動作している。
制御部19は、通常のコンピュータとして構成されており、図示しない周知のCPU,ROM,RAM,入出力回路およびこれらの構成を接続するバスライン等を含んでいる。CPUは、ROMおよびRAMに記憶されたプログラムおよびデータにより制御を行なう。AD変換器18からのデータの読出しおよびAD変換器18の異常判定は、制御部19に含まれるプログラムによって行なわれるものである。
次に、AD変換処理の流れについてVIN2が入力された場合を例に挙げて説明する。本AD変換器18は周期的にCh0(SW00),Ch1(SW01),Ch2(SW10),Ch3(SW11)の順に入力Chを選択して、該入力ChについてAD変換を行なっている。例えば、Ch2が選択されると、SW10,SW1およびSW3が閉じてサンプルホールド(以下、S/Hと略称する)コンデンサC1にVIN2の値に相当する電荷が蓄えられる。電荷が蓄えられるとSW1およびSW3が開きSW2が閉じてAD変換を行なう。比較電圧選択部23によって上側基準電圧VREF+と下側基準電圧VREF−を基に生成される比較電圧と比較して、その結果を順次変換レジスタ部24に保持し、VIN2と比較電圧とが一致した時点で変換レジスタ部24に保持されている値をAD変換値としてレジスタ格納部28のうちのChレジスタ10に格納する。この後、SW10およびSW2を開く。なお、これらの処理は、AD変換制御部22によって制御される。
図9は上述したAD変換処理の流れをタイミングチャート形式で表したものである。入力ChがCh10(=Ch2)のときに、SW1およびSW3が閉じた状態がS/H期間TSHで、この期間はS/HコンデンサC1に入力電圧に対応する電荷が蓄えられるような長さに設定されている。また、SW1およびSW3が開いた状態でSW2が閉じた状態の期間がAD変換期間TADである。AD変換処理が終了しSW2が開いた状態になると、Chレジスタ10には変換結果(図9の例では$80;$は16進数の意で以下同じ)が格納される。なお、TSHおよびTAD等の期間や各スイッチの開閉のタイミングはCLK信号を基準に生成される。
図10はAD変換結果を制御部19が読み出す際の関係する信号の状態をタイミングチャート形式で表したものである。クロック信号φは、読み出しのタイミングの基準となるものである。制御部19はアドレスバスにChレジスタ(図10の例ではChレジスタ10=Ch2)を指定して、RD信号を所定の期間Lレベルとする。AD変換器18はこれらの信号による読み出し要求を受けると、該当するChレジスタ(図10の例ではChレジスタ10)に対するChレジスタ読み出し信号を所定の期間Lレベルとし該当するChレジスタの内容(図10の例では$8C)を読み出して、データバスを介して制御部19に送る。
制御部19はAD変換器18から送られてきたAD変換データを基に該データが正常であるかどうかの判定処理などを行なう。
図1および図2を用いて、本発明のAD変換器の故障検出装置の実施の形態であるS/Hコンデンサの初期化処理について説明する。
図1を用いて、本発明のAD変換器の故障検出装置について説明を行なう。なお、このAD変換器の故障検出装置は、図8に示されたAD変換器の従来例に、後で述べる回路の追加および変更を施したものである。よって、それ以外の部分については、AD変換器の従来例の構成と同一であるため、図8から図10において各構成に付した符号を用いている。
図1において図8と異なるのは、アナログ信号入力がAIN1,AIN2の2系統になったこと、入力Ch0の入力(図8のAIN0)が開放状態となったこと、入力Ch3の入力(図8のAIN3)がVREF+に接続されたこと、および、S/Hコンデンサ初期化SW25,パリティ演算部26(いずれも詳細については後述)が追加されたことである。
図2は本発明においてAD変換処理の流れをタイミングチャート形式で表したものである。従来例(図9参照)と異なるのは、初期化期間TINIが追加されたことである(詳細については後述)。
図1において、AIN1(CH01)の変換が完了(全てのSWが開放状態)すると、S/Hコンデンサ初期化SW25およびSW3が閉じ、S/HコンデンサC1の初期化が行なわれる。図1の例では、S/HコンデンサC1の電圧は下側基準電圧VREF−(0V)となる。S/HコンデンサC1の初期化が終わると、S/Hコンデンサ初期化SW25およびSW3が開いて、AIN2(Ch10)が選択される。
AIN2(Ch10)が選択されると従来のAD変換器と同様に、SW10,SW1およびSW3が閉じてS/HコンデンサC1にVIN2の値に相当する電荷が蓄えられる。電荷が蓄えられるとSW1およびSW3が開きSW2が閉じてAD変換を行なう。比較電圧選択部23によって上側基準電圧VREF+と下側基準電圧VREF−を基に生成される比較電圧と比較して、その結果を順次変換レジスタ部24に保持し、VIN2と比較電圧とが一致した時点で変換レジスタ部24に保持されている値をAD変換値としてレジスタ格納部28のうちのChレジスタ10に格納する。この後、SW10およびSW2を開く。なお、これらの処理は、AD変換制御部22によって制御される。
この後、再びS/Hコンデンサ初期化SW25およびSW3が閉じ、S/HコンデンサC1の初期化が行なわれ、S/HコンデンサC1の初期化が終わると、S/Hコンデンサ初期化SW25およびSW3が開いて、次のChが選択されて、次のChのAD変換を実施する。
図2において、Ch選択前に初期化期間TINIが設けられる。その後にChが選択され、S/H期間TSHおよびAD変換期間TADが従来例のAD変換処理と同様に設定される。その他の構成およびタイミングの生成方法については、従来例のAD変換処理と同様である。
AD変換結果を制御部19により読み出す際に関係する信号の状態については、従来例(図10参照)と同様である。なお、制御部19が本発明における故障検出手段に相当する。
上記の状態で次のChを選択しないままAD変換を実施すると、S/HコンデンサC1に蓄積されている電荷はS/Hコンデンサ初期化された時の電荷、すなわちVREF−(0V)をAD変換した結果となる。通常、重要なセンサ入力をAD変換する場合のセンサからの入力電圧(VIN1,VIN2)の有効値は基準電圧の10%〜90%の間の値となり、それ以外の値は断線もしくは短絡、等の異常値としている。基準電圧を5V(上側基準電圧VREF+を5V、下側基準電圧を0V)とすれば、センサからの入力電圧の有効値は0.5V〜4.5Vの間であり、それ以外(即ち、0.5Vより小さい値、あるいは4.5Vより大きい値)はセンサが異常であると判断される。Chを選択して該Chからの入力が正常な値(例えば3V)の場合は、S/HコンデンサC1に3Vに相当する電荷が蓄えられてAD変換が行なわれ、3VのAD変換結果を得ることができる。しかし、S/HコンデンサC1に異常がある場合あるいはセンサからの入力系統に断線異常がある場合は、S/HコンデンサC1に電荷が蓄積されない。よって、このときのS/HコンデンサC1に蓄積されている電荷は、S/HコンデンサC1を初期化した状態のゼロのままである。よって、このときにAD変換を行なえば、0Vという変換結果が得られ、制御部19でAD変換器に異常があると判断できる。
また、S/HコンデンサC1の初期化電圧をAD変換器の上側基準電圧VREF+(即ち、S/Hコンデンサ初期化SW25の一端をVREF+(5V)に接続する)としても、VREF+(5V)は故障電圧範囲にあるため、S/HコンデンサC1に異常がある場合あるいはセンサからの入力系統に断線異常がある場合は、上記と同様に制御部19でAD変換器に異常があると判断できる。
図1のSW00のようにアナログ信号の入力が開放状態になっていると、SW1のS/Hコンデンサ側の電位はS/Hコンデンサ初期化時の電圧となる。即ち、VREF−(0V)に接続されているのと同じ状態である。よって、この場合S/HコンデンサC1を初期化してAD変換を行なうと、変換結果は0Vに相当する値となり故障電圧範囲にあるため、S/HコンデンサC1に異常がある場合あるいはセンサからの入力系統に断線異常がある場合は、上記と同様に制御部19でAD変換器に異常があると判断できる。
さらに、AD変換器の入力の1つ、例えばVIN1をAD変換器に供給されるAD電源電圧(5V)あるいは基準電圧(VREF+、VREF−)に接続される安定化電源とは異なる安定化電源から生成された予め定められた任意の電圧(例えば2.5V)として、その変換結果を制御部19が読み出し、予め制御部19の図示しないROMなどの記憶部に記憶されている該任意の電圧の変換結果の予測値と比較して、所定値以上の差がある場合はデータ異常と判断する処理を行なえば、上記と同様に制御部19でAD電源電圧、基準電圧を含む比較電圧選択部、VIN1に異常があると判断できる。
さらに、図1の故障検出機能付のAD変換器18を複数電源で動作するマイクロコンピュータに内蔵し、AD変換器の入力の1つ、例えばVIN1をAD変換器に供給されるAD電源電圧あるいは基準電圧(VREF+、VREF−)に接続される安定化電源とは異なる安定化電源に接続される電源(例えば、コア電源の2.5V)にマイクロコンピュータ内部で接続して、その変換結果を制御部19が読み出し、予め制御部19の図示しないROMなどの記憶部に記憶されている該任意の電圧の変換結果の予測値と比較して、所定値以上の差がある場合はデータ異常と判断する処理を行なえば、特別な回路を必要とせず、上記と同様に制御部19でAD電源電圧、基準電圧を含む比較電圧選択部、VIN1に異常があると判断できる。
(AD変換時のデータチェック処理の説明)
図4を用いて、AD変換時のデータチェック処理の全体の流れについて説明する。この処理は、制御部19を構成するCPUに含まれるプログラムにより周期的に実行される。AD変換器18では、制御部19からの指示に従い、指定されたChについて先に述べたようにAD変換自体が正しく行なわれたかのチェックを行ない(S1〜S4)、AD変換結果の内容に異常がないかを調べる(S5〜S8)。最後に、AD変換結果が正常の場合には、AD変換結果の直線性の判定処理(詳細は後述)を行なう(S9)。
なお、AD変換は、図4のようにCh0(図1のSW00、以下同じ),Ch1(同SW01、以下同じ),Ch2(同SW10、以下同じ),Ch3(同SW11、以下同じ)の順に一括して順次入力データを取り込んでAD変換を行なう方法でもよいし、データチェック処理の周期毎に一つのChについてAD変換を行なう方法でもよい。
図5を用いて、AD変換時のデータチェック処理の流れの詳細について説明する。この処理は、図4のS1からS4のステップの処理内容に相当し、制御部19を構成するCPUに含まれるプログラムにより実行される。まず、AD変換器18に対してChを指定してAD変換を指示する(S11)。AD変換器18からのAD変換終了情報を得るまで待ち状態(S12)となり、所定の時間内にAD変換終了情報を得られなかった場合(S17:Yes)には、AD変換データ異常フラグをセットして処理を終了する(S18)。一方、所定の時間内にAD変換器18からAD変換終了情報を得た場合(S12:Yes)には、先に述べた方法で該当する格納レジスタ28にAD変換データが格納されるので、制御部19からAD変換器18に対してAD変換データ送信要求を行なう。なお、パリティビットチェックに関する処理(S14)については後述する。
制御部19からAD変換データ送信要求を受けた場合、AD変換器18は格納レジスタ28から該当するチャンネルのAD変換データを読み出して制御部19に送る(S13)。
制御部19では、AD変換器18から受信したAD変換データが正常であるかどうか、即ち、Ch0(SW00)の開放端子については、AD変換データが0Vかどうか、Ch1(SW01)とCh2(SW10)の重要なセンサ入力のチャンネルについては、AD変換データが0.5Vから4.5Vの範囲内にある電圧値に相当するかどうか、およびCh3(SW11)については、AD変換データが5Vかどうか、を調べる。AD変換データが異常の場合(S15:No)には、AD変換データ異常フラグをセットして処理を終了する(S18)。AD変換データが正常の場合(S15:Yes)には、AD変換データ異常フラグをクリアして処理を終了する(S16)。
図6を用いて、異常判定処理のうち、Ch0(SW00)およびCh3(SW11)の異常判定処理の流れについて説明する。この処理は、図4のS5およびS8のステップに相当し、制御部19を構成するCPUに含まれるプログラムによりCh毎に個別に実行される。
AD変換データ異常フラグがセットされていない場合(S21:No)は、該ChのAD変換データを所定の記憶領域に格納する(S25)とともに、エラー判定カウンタをゼロクリアして(S26)処理を終了する。一方、AD変換データ異常フラグがセットされた場合(S21:Yes)は、エラー判定カウンタを更新する(S22)。次に、エラー判定カウンタが所定の値を越えているかどうか調べ、エラー判定カウンタが所定の値を越えていない場合(S23:No)には何もせずに処理を終了する。エラー判定カウンタが所定の値を越えている場合(S23:Yes)には、AD変換異常判定フラグをセットするとともにエラー判定カウンタをゼロクリアして処理を終了する(S24)。
図7を用いて、異常判定処理のうち、Ch1(SW01)およびCh2(SW10)の異常判定処理の流れについて説明する。この処理は、図4のS6およびS7のステップに相当し、制御部19を構成するCPUに含まれるプログラムによりCh毎に個別に実行される。図1のように、Ch1およびCh2はセンサに接続されている。
AD変換データ異常フラグがセットされていない場合(S31:No)はAD変換データを所定の記憶領域に格納する(S35)とともに、エラー判定カウンタをゼロクリア(S36)して処理を終了する。一方、AD変換データ異常フラグがセットされた場合(S31:Yes)は、エラー判定カウンタを更新する(S32)。次に、エラー判定カウンタが所定の値を越えているかどうか調べ、エラー判定カウンタが所定の値を越えていない場合(S33:No)には何もせずに処理を終了する。エラー判定カウンタが所定の値を超えている場合(S33:Yes)には、AD変換異常判定フラグをセットするとともにエラー判定カウンタをゼロクリアして処理を終了する(S34)。
(AD変換器の直線性異常検出等に関する説明)
次に、予め定められた少なくとも2点の電圧値を設定し、それら2点の電圧値のAD変換結果を基に、AD変換器の直線性異常の検出する方法について説明する。この処理(図4:S9に相当)は制御部19を構成するCPUに含まれるプログラムにより実行される。図11は該処理の詳細を示すフロー図である。AD変換が終了すると、制御部19からAD変換器18に対してAD変換データ送信要求を行ない、格納レジスタ28のチェック用Chレジスタ00(SW00のAD変換結果)およびチェック用Chレジスタ11(SW11のAD変換結果)の内容を取り込む(S41)。
制御部19では、AD変換器18から受信した2つのAD変換データを比較して直線性異常の有無などを調べる(S42)。なお、調査する異常の内容の詳細については後述する。所定の異常を検出した場合(S43:No)には、AD変換データ異常フラグをセットして処理を終了する(S45)。AD変換データが正常の場合(S43:Yes)には、AD変換データ異常フラグをクリアして処理を終了する(S44)。
図1のSW00の入力電圧を2V,SW11の入力電圧を3Vとする。変換レジスタに生成される変換後のデータが8ビット構成であるとすると、これらをAD変換すると、それぞれ$66,$99(16進数で表現)というAD変換結果を得る。これらの値を予め制御部19の図示しないROMなどの記憶部に記憶しておき、一定周期でSW00およびSW11をAD変換してその結果と記憶されている値とを比較する。SW00,SW11の変換結果の少なくとも一方が記憶されている値に対して一定値以上異なる場合は、AD変換器の直線性に異常があると判定する。
図1のSW00の入力電圧を任意のアナログ電圧とし、SW11の入力電圧をSW00の入力電圧の所定の倍率(例えば2倍)の電圧を入力する。あるAD変換時のSW00の入力電圧を2Vとすると,SW11の入力電圧はSW00の入力電圧の2倍である4Vとなる。これらのAD変換を行なうとそれぞれ$66,$CC(16進数で表現)というAD変換結果を得る。$CC=$66×2であるので、AD変換結果においてもSW11のAD変換結果はSW00のAD変換結果の2倍という関係が成り立つ。この関係を用いてSW11のAD変換結果がSW00のAD変換結果の2倍の値でなく、かつどちらの入力電圧もAD変換器の入力電圧範囲を超えていない場合には、AD変換器の直線性に異常があると判定する。
図1のSW00の入力電圧を任意アナログ電圧とし、SW11の入力電圧をSW00の入力電圧に所定のオフセット(例えば0.5V)を加えた電圧を入力する。あるAD変換時のSW00の入力電圧を2Vとすると,SW11の入力電圧はSW00の入力電圧に対してオフセット分0.5Vを加えた2.5Vとなる。これらのAD変換を行なうとそれぞれ$66,$80(16進数で表現)という値となる。$80=$66+$1Aで、$1Aはオフセット分0.5Vに相当する。よって、AD変換結果においてもSW11のAD変換結果はSW00のAD変換結果にオフセット分を加えたものであるという関係が成り立つ。この関係を用いてSW11のAD変換結果がSW00のAD変換結果にオフセット分0.5Vを加えた値でなく、かつどちらの入力電圧もAD変換器の入力電圧範囲を超えていない場合には、AD変換器の直線性に異常があると判定する。
図1のSW00の入力電圧を任意のアナログ電圧とし、SW11の入力電圧をSW00の入力電圧に所定の倍率(例えば2倍)に所定のオフセット(例えば0.5V)を加えた電圧を入力する。あるAD変換時のSW00の入力電圧を2Vとすると,SW11の入力電圧はSW00の入力電圧の2倍の値にオフセット分0.5Vを加えた4.5Vとなる。これらのAD変換を行なうとそれぞれ$66,$E6(16進数で表現)というAD変換結果を得る。$E6=$66×2+$1Aであるので、AD変換結果においてもSW11のAD変換結果はSW00のAD変換結果を2倍してオフセット分を加えたものという関係が成り立つ。この関係を用いてSW11のAD変換結果がSW00のAD変換結果を2倍してオフセット分0.5Vを加えた値でなく、かつどちらの入力電圧もAD変換器の入力電圧範囲を超えていない場合には、AD変換器の直線性に異常があると判定する。
図1のSW00の入力を開放状態とし、SW11の入力電圧を4Vとして、SW00およびSW11のAD変換を行なうと、SW00は開放状態であるため、S/Hコンデンサの初期化電圧0Vを入力したと等価となり、それぞれ$00,$CC(16進数で表現)というAD変換結果を得る。入力0Vは故障電圧範囲にあるため、SW00のAD変換を行なえばS/HコンデンサC1の初期化機能の異常、あるいは入力Ch選択SW部のSWのON固着故障(閉固着故障)検出を行なうことができる。加えて、上述の通り、2点の入力電圧からAD変換器の直線性の異常を検出もあわせて行なうことが可能である。
図1のSW00の入力電圧を2V、SW11の入力電圧をAD変換器の電源および基準電圧に接続されている電源系統以外の電源系統から作られた予め定められた電圧の3Vを入力として、これらをAD変換すると、それぞれ$66,$99(16進数で表現)というAD変換結果を得るはずであるが、SW11のAD変換結果のみが異常となった場合は、AD変換器の基準電圧もしくは電源電圧が異常、SW11の入力電圧の異常、もしくは直線性の異常のどれかの1つ以上の異常が発生していると判定できる。このように、AD変換器の直線性の異常検出の他に、基準電圧,AD電源電圧の異常検出も行なうことができる。
図1のSW00の入力電圧をVREF−(0V),SW11の入力電圧をVREF+(5V)として、これらをAD変換すると、それぞれ$00,$FF(16進数で表現)というAD変換結果を得るはずであるが、変換レジスタ部24でビット固着が発生すると異なる変換結果となる。例えば、変換レジスタ部24の最下位ビットが0固着状態となっている場合には、SW00,SW11のAD変換結果はそれぞれ$00(正常),$FE(異常)となり、最下位ビットが1固着状態となっている場合には、SW00,SW11のAD変換結果はそれぞれ$01(異常),$FF(正常)となる。このように、AD変換器の直線性の異常検出の他に、変換レジスタ部24でのビット固着故障の検出も行なうことができる。
図1のS/Hコンデンサの初期化電圧をVREF−(0V)とし、SW00の入力を開放,SW11の入力電圧をVREF+(5V)として、これらをAD変換すると、SW00の変換結果はS/Hコンデンサの初期化時の電圧、すなわちVREF−(0V)を変換したと等価となり、これらをAD変換すると、それぞれ$00,$FF(16進数で表現)というAD変換結果となり、前述した構成と同様に、AD変換器の直線性の異常検出の他に、変換レジスタ部24でのビット固着故障の検出も行なうことができる。
図1のS/Hコンデンサの初期化電圧をVREF+(5V)とし、SW00の入力電圧をVREF−(0V),SW11の入力を開放として、これらをAD変換すると、SW11の変換結果はS/Hコンデンサの初期化時の電圧、すなわちVREF+(5V)を変換したと等価となり、これらをAD変換すると、それぞれ$00,$FF(16進数で表現)というAD変換結果となり、前述した構成と同様に、AD変換器の直線性の異常検出の他に、変換レジスタ部24でのビット固着故障の検出も行なうことができる。
図1のAD変換器の入力チャンネル4つのうち、チャンネル番号0(SW00)入力とチャンネル番号3(SW11)入力に2つの入力電圧の関係が明確な入力、例えば0Vと5Vを入力し、これらをAD変換すると、それぞれ$00,$FF(16進数で表現)というAD変換結果となる。ここで、入力Ch選択部に入力される入力Ch選択信号のビット線に信号レベルが固着する故障が発生した場合には、上記どちらかのAD変換結果が異なった値をとなる。例えば、入力Ch選択信号の最下位ビット線が0に固着したとすると、SW11のAD変換時、SW10のAD変換が行われ、そのデータがAD変換結果となる。同様に入力Ch選択信号の最上位ビット線が1に固着したとすると、SW00のAD変換時、SW10のAD変換が行われ、そのデータがAD変換結果となる。このように、AD変換器の直線性の異常検出の他に、入力Ch選択部に入力される入力Ch選択信号のビット線に信号レベルが固着する故障の検出も行なうことができる。
図1および図5を用いて、パリティビットを用いたAD変換器の故障検出について説明する。AD変換が終了した際に、そのAD変換データからパリティビットを生成して、その両方のデータを格納レジスタ28の該当領域に格納する。なお、本実施例では、奇数パリティを採用する。奇数パリティとは、伝送するデータのビット列にある”1”の数が奇数になるようにパリティビットを設定するもので、パリティビットの設定は、AD変換器18のパリティ演算部26によって行なわれる。
制御部19からAD変換データ送信要求を受けた場合、AD変換器18は格納レジスタ28から該当するAD変換データおよびパリティビットを読み出して制御部19に送る。
制御部19は取得したAD変換データおよびパリティビットからパリティチェックを行ない、パリティビットが異常の場合(S14:No)には、AD変換データ異常フラグをセットして処理を終了する(S18)。一方、パリティビットが正常の場合(S14:Yes)には、上記で説明したAD変換データのチェックを行なう(S15以降)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
本発明の一実施例としてのAD変換器の故障検出装置の全体構成を示すブロック図。 AD変換時のスイッチ等の動作について説明するためのタイミングチャート図。 AD変換器の使用例を示した図。 AD変換処理の全体の流れについて説明するためのフロー図。 AD変換時のデータ異常判定処理の流れについて説明するためのフロー図。 AD変換異常判定処理の流れについて説明するためのフロー図。 入力系異常判定処理の流れについて説明するためのフロー図。 従来技術によるAD変換器の故障検出装置の全体構成を示すブロック図。 従来技術によるAD変換時のスイッチ等の動作について説明するためのタイミングチャート図。 従来技術によるAD変換時のデータ伝送について説明するためのタイミングチャート図。 線形性異常判定処理の流れについて説明するためのフロー図。
符号の説明
18 AD変換器
19 制御部(故障検出手段)
20 入力Ch選択スイッチ部
21 比較器
22 AD変換制御部
23 比較電圧選択部
24 変換レジスタ部
25 S/Hコンデンサ初期化SW
26 パリティ演算部
28 レジスタ格納部(変換結果記憶部)

Claims (1)

  1. アナログ信号電圧を入力するための少なくとも一つの入力端子を有し、前記アナログ信号の電圧値をデジタル信号値にAD変換するAD変換器と、
    前記アナログ信号のAD変換値に、パリティビットを付加するパリティ演算部と、
    前記アナログ信号のAD変換値および前記パリティビットを記憶する変換結果記憶部と、
    前記変換結果記憶部から前記AD変換値を読み出すとともに前記パリティビットの整合性を調べ、前記パリティビットの不整合があった場合に前記AD変換器の故障と判定する故障検出手段と、
    を備えたことを特徴とするAD変換器の故障検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102014118024A1 (de) * 2014-12-05 2016-06-09 Avl Software And Functions Gmbh System und Verfahren zur Analog-Digital-Wandlung
JP2017182493A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 株式会社デンソー 電子制御装置

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