JP2011226964A - 収容袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プラスチック製のシート状物の縁部を融着して形成された収容袋1である。表裏面2a、2bを形成する袋部材2の左右一側縁にマチ部材3を設けて一対の膨出縁部4が形成され、これらの膨出縁部4の膨出底部5は、互いに分離され且つ内端5a側から外端5b側へ上向き傾斜されている。
【選択図】図1
Description
このホモジナイズ袋は、袋の内部空間を大空間部と小空間部とに区画するフィルタと、小空間部の任意の高さ位置に形成された液溜部とを有している(特許文献1参照)。
また、本発明は、このような点に鑑みて、袋部材の少なくとも左右一側縁にマチ部材を設けて形成した各膨出縁部の底部を分離させることで、収容袋の容量を増加させた収容袋を提供することを目的とする。
第1に、プラスチック製のシート状物の縁部を融着して形成された収容袋であって、
表裏面2a、2bを形成する袋部材2の左右一側縁にマチ部材3を設けて一対の膨出縁部4が形成され、これらの膨出縁部4の膨出底部5は、互いに分離され且つ内端5a側から外端5b側へ上向き傾斜されていることを特徴とする。
第3に、前記膨出縁部4の膨出底部5の内端5aが前記袋部材2の底部の左右中途部に配置されていることを特徴とする。
第4に、前記袋部材2の内部に、複数の分室6に仕切り且つ液体Kを濾過可能なフィルタ部材7が設けられていることを特徴とする。
第6に、プラスチック製のシート状物の縁部を融着して形成された収容袋であって、
表裏面2a、2bを形成する袋部材2の少なくとも左右一側縁にマチ部材3を設けて一対の膨出縁部4が形成し、これらの膨出縁部4の膨出底部5は互いに分離されていることを特徴とする。
これらの特徴により、表裏面2a、2bを有した袋部材2の左右側縁にマチ部材3を設けて形成される各膨出縁部4の膨出底部5を分離させ且つ内端5a側から外端5b側へ上向き傾斜させることで、マチ部材3を設けた分だけ膨出縁部4とともに表裏面2a、2bも前後外方へ膨出可能である(つまり、収容袋1の胴回りが広がる)ため収容袋1の容量が増える。収容袋1内に液体Kを貯留させたときには、各膨出縁部4が外方へ膨出すると同時に、液体Kの重みで傾斜した膨出底部5の外端5b側も接地して接地面積が広がり、他の部材を用いることなしに、自ら起立状態を安定して保つことが可能となる。
また、袋部材2の表裏面2a、2bとマチ部材3とをそれぞれ矩形状に形成することで、プラスチック製の長尺テープから大量生産できるなど、収容袋1製造の容易化が図られるとともに、膨出縁部4の底部5を傾斜状にするだけで、表裏面2a、2bの角形端までを略三角形のヒレ状に形成でき、このヒレ状の部分が起立した収容袋1の支えとなる。
そして、袋部材2の内部を複数の分室6に仕切るフィルタ部材7を有して、マチ部材3を設けることで容量を増やした収容袋1の内部を区画することができる。
一対の膨出縁部4を袋部材2の左右両側に形成した場合には、両方のマチ部材3の分だけ収容袋1の胴回りが広がり、さらなる容量増大を図ることができると同時に、収容袋1内に貯留した液体Kの重みで、両膨出底部5の外端5b側が接地して袋部材2の左右両側で接地面積が広がって安定した起立状態を保てるとともに、左右両対の膨出底部5のそれぞれを、袋部材2の底部から外端5bまでの高さが互いに異なるように上向き傾斜させることで、液体Kが貯留した際に左右いずれか一方の下がり幅のほうが大きくなるため、収容袋1が一方のマチ部材3側に前傾して斜め立ちする。
本発明に係る収容袋によれば、袋部材の少なくとも左右一側縁にマチ部材を設けて形成される各膨出縁部の底部を分離させて、収容袋の容量を増加させることができる。
図1〜6には、本発明の第1実施形態に係る収容袋1が示されている。
この収容袋1は、ナイロン、ポリエチレン等のプラスチック素材で形成された矩形状のシート状物を、その縁部を融着することで形成されていて、縦(高さ)300mm、横(幅)190mm、厚み0.065mmであって、上端に開口部10を有している(図1、2参照)。
図1、2に示されるように、収容袋1は、矩形状の表面2a及び裏面2bを有した袋部材2と、この袋部材2の左右一側縁のみに設けられたマチ部材3と、収容袋1(袋部材2)の内部を複数(第1実施形態では2つ)の分室6に仕切る長尺状のフィルタ部材7とを有している。
なお、図2、6において、表面矩形状部材2a、裏面矩形状部材2b、マチ部材3及びフィルタ部材7の対向面が互いに接しているように示されているのは、これらが互いに融着(ヒートシール)されていることを示している。
上述のように、両端が開口した筒部材でありながらも、袋部材2の左右一側縁にマチ部材3を設けたことで、平面視において袋部材2の表面2aとマチ部材3とに挟まれた膨出縁部4と、袋部材2の裏面2bとマチ部材3とに挟まれた膨出縁部4との2つが形成される。
この膨出縁部4の膨出とともに、袋部材2の表裏面2a、2bも前後外方へ膨出可能となっており、マチ部材3を設けた分だけ収容袋1の胴回りが広がることとなる。
膨出縁部4の膨出底部(傾斜底部)5は、内端5a側から外端5b側へ上向き傾斜するように、膨出縁部4を構成する袋部材2とマチ部材3のシート状物を斜めに融着することで、形成している。
このように膨出縁部4の底部5を斜めに形成することで、収容袋1内に液体Kを貯留させたときには、各膨出縁部4が外方へ膨出すると同時に、液体Kの重みで傾斜した膨出底部5の外端5b側で且つ両膨出底部5の間部分も接地することとなる。
さらには、袋部材2の表裏面2a、2bとマチ部材3とをそれぞれ矩形状であるために、膨出底部5を傾斜状にするだけで、膨出底部5から外方に向けて表裏面2a、2bの角形端までを略三角形のヒレ状に形成できる(図3参照)。
このヒレ状の部分(支持ヒレ部12)には、収容袋1の高さ方向(袋部材2の一側縁に沿う方向)に延びる複数(第1実施形態では4本)のヒレ筋12aが形成されている。このヒレ筋12aはヒートシールによって所定幅の範囲が融着されており、収容袋1の高さ方向における支持ヒレ部12の曲げ強度を向上させている。
収容袋1の底部は、2つの膨出縁部4と、各膨出縁部4を構成する部分以外の袋部材2の底縁とを、それぞれ離した状態で所定幅の範囲で融着することで形成される。
つまり、図3に示すように、各膨張底部5は、互いに分離することとなる。
前記フィルタ部材7は、液体Kを濾す長尺状の不織布シートであって、袋部材2の左右方向(幅方向)の偏った位置に略全高にわたって設けられており、収容袋1内部をマチ部材3側の大分室6aと、この大分室6aより容量の小さく且つ後述する切込み部8側に位置する小分室6bとに区画している。
したがって、膨出縁部4の膨出及び袋部材2の表裏面2a、2bの前後外方への膨出に合わせて、フィルタ部材7も前後方向へ広がることができる。
なお、検査のために懸濁液Kをピペットで吸い出す際には、小分室6b側に差し入れることで、食品残渣がピペットにつまることを防止できる。
図1、4に示すように、前記袋部材2のマチ部材3を設けた側縁とは反対側の縁(左右他側縁)には、袋部材2裂き用の切込み部8が形成されている。
この切込み部8は、袋部材2の左右他側縁(マチ部材3とは反対側の縁)における所定高さ位置1又は複数箇所に、収容袋1の内方(左右方向)へ向けて略ホームベース状に切り込むことで形成されている。この切込み部8は、袋部材2の左右他側縁から収容袋1の内方向きへ袋部材2を裂くためのものであって、袋部材2を裂くことで収容袋1の内部に連通する開口部を形成することができる。
第1実施形態では、図1、4における下方の切込み部8で裂いた際には、残り内容量が略90ml、上方の切込み部8で裂いた場合には略225mlとなる。
なお、切込み部8は、略ホームベース形状であったが、 袋部材2を内方へ裂けるのであれば、略V字形状や略U字形状等の切込みであってもよい。
まず、収容袋1内に液体(液状検体)Kを上端の開口部10から注ぎ込む。
図4、5に示す如く、注ぎ込まれた液状検体Kが収容袋1の内部に貯留すると、内方へ谷状に折り込まれていたマチ部材3が、液状検体Kの重みで、両外端5bが徐々に外方へ開いてくる。これは、各膨出縁部4の外方へ膨出と、袋部材2の表裏面2a、2bの膨出とを意味しており、マチ部材3を設けた分だけ収容袋1の胴回り(表裏面2a、2bの左右長さと、両膨出底部5の外端5b縁の間の距離とを足した長さ)が広がる(図6、7参照)。つまり、胴回りが広がった分だけ収容袋1内に入れられる容積が増したこととなる。
また、両膨出底部5の外端5b間が広がっていくと、底部5間の接地部11にも液状検体Kの重さがかかり、両膨出縁部4が外方に広がり切ったときに、この接地部11が接地することになる。
したがって、前記接地部11も接地することで、収容袋1としての接地面積が広がり、他の部材を用いなくとも、自ら安定的に起立状態を保ちながら、収容袋1全体としては、マチ部材3側へ前傾することとなる(図4参照)。
また、図4に示した如く、所定高さ位置に設けた切込み部8を裂き、袋部材2の内部に連通する開口部を形成した場合には、収容袋1はマチ部材3側に前傾しているため、開けた開口部から袋内部の液状検体Kを吸入するピペット等を差し入れても、収容袋1がピペットを斜めにかわす状態となるため、収容袋1の上部が邪魔にならず、ピペットの上方からの差入れが容易となる。
また、ピペット差入れの際に、収容袋1と使用者の手などとの接触を防ぎ、雑菌の混入が防止される。
図4、5で示すように、収容袋1が自立している際には、接地部11以外にも、前記平底部13や、各膨出底部5も接地しており、これら接地部11、平底部13、各膨出底部5が連続して1つの略二等辺三角形状の接地面14を形成している(図4〜7参照)。
また、上述したフィルタ部材7の広がり幅は、略二等辺三角形状の接地面14の中途位置における横幅と略同一であり、収容袋1の自立時に、表裏面2a、2bが前後に広がりすぎるのを、収容袋1の高さ方向にわたって抑えている。
第2実施形態に係る収容袋1の大きな特徴は、袋部材2の左右両側縁にマチ部材3がそれぞれ設けられている点である。
このように、左右2箇所にマチ部材3を設けることで、表裏面2a、2bの大型化によらず、さらなる収容袋1の容積増加が実現し、これと同時に、折りたたまれた状態の収容袋1がかさばることはない。
これは、収容袋1は、自立させたときに、切込み部8とは反対側へ前傾することを意味する。
なお、図9で示すように、第2実施形態の収容袋1の自立時にも、接地部11、平底部13、各膨出底部5が連続して接地面14が形成されるが、この接地面14の形状は、底面視で略長方形状となる。また、図8中の仮想線Yは、接地面14の左右方向に延びる各長辺を示したものである。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状は、図1〜9に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
袋部材2及びマチ部材3は、合計3枚のプラスチック製の矩形状部材を融着して形成されていたが、1枚の矩形状部材を左右側縁同士を融着することで筒状とし、融着部分の反対側を収容袋1の内方へ谷状に折り込むことによって、袋部材2とマチ部材3とを形成することとしてもよい。
2 袋部材
2a 袋部材の表面
2b 袋部材の裏面
3 マチ部材
4 膨出縁部
5 膨出底部(傾斜底部)
5a 膨出底部の内端
5b 膨出底部の外端
6 分室
7 フィルタ部材
8 切込み部
K 液体(液状検体)
Claims (7)
- プラスチック製のシート状物の縁部を融着して形成された収容袋であって、
表裏面(2a、2b)を形成する袋部材(2)の左右一側縁にマチ部材(3)を設けて一対の膨出縁部(4)が形成され、これらの膨出縁部(4)の膨出底部(5)は、互いに分離され且つ内端(5a)側から外端(5b)側へ上向き傾斜されていることを特徴とする収容袋。 - 前記袋部材(2)の表裏面(2a、2b)がそれぞれ矩形状部材で形成され、前記マチ部材(3)が2つ折りした矩形状部材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の収容袋。
- 前記膨出縁部(4)の膨出底部(5)の内端(5a)が前記袋部材(2)の底部の左右中途部に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の収容袋。
- 前記袋部材(2)の内部に、複数の分室(6)に仕切り且つ液体(K)を濾過可能なフィルタ部材(7)が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の収容袋。
- 前記袋部材(2)のマチ部材(3)を設けた側とは反対側の縁に袋部材(2)裂き用の切込み部(8)を形成していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の収容袋。
- プラスチック製のシート状物の縁部を融着して形成された収容袋であって、
表裏面(2a、2b)を形成する袋部材(2)の少なくとも左右一側縁にマチ部材(3)を設けて一対の膨出縁部(4)が形成し、これらの膨出縁部(4)の膨出底部(5)は互いに分離されていることを特徴とする収容袋。 - 前記一対の膨出縁部(4)は袋部材(2)の左右両側に形成され、前記左右各対の膨出縁部(4)の膨出底部(5)は内端(5a)側から外端(5b)側へ上向き傾斜されて、前記左右両対の膨出底部(5)は袋部材(2)の底部から外端(5b)までの高さが互いに異なっていることを特徴とする請求項6に記載の収容袋。
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