JP2011223663A - 車両用電気エネルギー制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動軸への動力の出力に影響を与えず、蓄電手段に蓄えられた電気エネルギーを消費して、蓄電手段の過充電を防止する車両用電気エネルギー制御装置を得る。
【解決手段】駆動軸4と動力のやり取りを行う第1の電動機6を制御する第1電動機制御回路7、上記駆動軸と動力のやり取りを行わない第2の電動機8を制御する第2電動機制御回路9、上記第1電動機制御回路及び上記第2電動機制御回路に接続され、上記第1の電動機及び第2の電動機に電力を供給し得ると共に、上記第1の電動機の回生動作により発生した電気エネルギーの少なくとも一部を蓄える蓄電手段10、この蓄電手段の状態を検出する状態検出手段、この状態検出手段により検出された上記蓄電手段の残容量が所定値を超えたときに、上記蓄電手段に蓄えられた電気エネルギーが上記第2の電動機により消費されるように上記第2電動機制御回路を制御する電力消費制御手段を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の駆動軸と動力のやり取りが可能な電動機を含む複数の電動機と蓄電手段を有する電動式の車両などに好ましく用いることができる車両用電気エネルギー制御装置に関するものである。
従来、この種の車両用電気エネルギー制御装置として、例えば駆動軸への動力の出力に影響を与えず、蓄電手段に蓄えられた電気エネルギーを消費して、蓄電手段の過充電を防止するものが提案されている。この装置では、駆動軸と動力のやり取りが可能な複数の電動機とそれぞれに電力の供給が可能な蓄電手段を備え、複数の電動機のうち少なくとも1つの電動機が駆動していないときに、駆動していない電動機により、蓄電手段に蓄えられた電気エネルギーの少なくとも一部が駆動軸へのトルクの出力なしに消費されるように制御することで、過充電によるバッテリの破損を防止するものである(特許文献1参照)。
特許第3173397号公報(第9〜13頁、図11、図12)
上記のような従来の車両用電気エネルギー制御装置においては、電気エネルギーを消費するために、駆動軸と動力のやり取りが可能な電動機が複数個必要であり、搭載スペースが増大し、あるいは制約され、重量も増加するという問題があった。
本発明は上記のような従来技術の課題を解消するためになされたものであり、搭載スペースの増大や制約、あるいは重量増の心配が無く、回生で発生した電気エネルギーによって、蓄電手段が過充電となって破損することを防止した車両用電気エネルギー制御装置を提供することを目的としている。
本発明に係る車両用電気エネルギー制御装置は、車両の駆動軸と動力のやり取りを行う第1の電動機を制御する第1電動機制御回路と、上記駆動軸と動力のやり取りを行わない第2の電動機を制御する第2電動機制御回路と、上記第1電動機制御回路及び上記第2電動機制御回路に接続され、上記第1の電動機及び第2の電動機に電力を供給し得ると共に、上記第1の電動機の回生動作により発生した電気エネルギーの少なくとも一部を蓄える蓄電手段を備えている。そして、この蓄電手段の状態を検出する状態検出手段と、この状態検出手段により検出された上記蓄電手段の残容量が所定値を超えているときに、上記蓄電手段に蓄えられた電気エネルギーが上記第2の電動機により消費されるように上記第2電動機制御回路を制御する電力消費制御手段とを備えるようにしたものである。
本発明によれば、蓄電手段の残容量が所定値を超えているときに、蓄電手段に蓄えられた電気エネルギーを駆動軸と動力のやり取りを行わない第2の電動機により消費させるようにしたので、蓄電手段が満充電の状態を上回って充電されることが回避され、回生で発生した電気エネルギーも、第2の電動機で消費されるため、過充電によるバッテリの破損を防止できる。また、搭載スペースの増大や制約、あるいは重量増を招くことも無い。
本発明の実施の形態1に係る車両用電気エネルギー制御装置を用いた電動式の車両の要部構成を示すブロック図。 図1に示されたステアリング機構を模式的に示す構成図。 図1に示された第1、第2の電動機、第1、第2電動機制御回路、及び蓄電手段の接続関係を模式的に示す図。 図1に示された車両用電気エネルギー制御装置の制御処理を示すフロー図。 図1に示された第2の電動機としての操舵アシストモータのd軸電流指令値を決定するマップを示す図。 本発明の実施の形態2に係る車両用電気エネルギー制御装置を用いた電動式の車両の要部構成を示すブロック図。 図6に示された第1、第2の電動機、第1、第2電動機制御回路、及び蓄電手段の接続関係を模式的に示す図。 図6に示された車両用電気エネルギー制御装置の制御処理を示すフロー図。 図6に示された第2の電動機としての電動コンプレッサの電流指令値決定方法を示すブロック図。 図6に示された切換器の切換割合の決定方法を示すブロック図。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る車両用電気エネルギー制御装置について図1〜図5を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る車両用電気エネルギー制御装置を用いた電動式の車両の要部構成を示すブロック図である。図において、いわゆる電気自動車などの車両1には、駆動と偏向を行う前輪2と従動車輪である後輪3、前輪2を駆動する駆動軸4、前輪2の偏向を行うためのステアリング機構5が搭載されている。
そして、駆動軸4に接続され、駆動軸4と動力のやり取りを行う駆動用の第1の電動機である駆動モータ6と、駆動モータ6を制御する第1電動機制御回路7と、ステアリング機構5の操舵トルクをアシストする第2の電動機としての操舵アシストモータ8と、操舵アシストモータ8を制御する電動パワーステアリング制御器からなる第2電動機制御回路9と、駆動モータ6や操舵アシストモータ8に電気エネルギーを供給する蓄電手段であるバッテリ10と、ネットワークバス11などを備えている。
なお、上記駆動モータ6と操舵アシストモータ8は何れも同期電動機として構成されており、何れも図示省略しているモータケースに固定されたステータに巻回された三相コイルによって回転磁界を形成する。一方、同じく図示省略しているロータの外周面には複数の永久磁石が設けられており、この永久磁石による磁界と上記三相コイルが形成する磁界との相互作用により、ロータが回転するものである。
また、上記第1電動機制御回路7と第2電動器制御回路9はそれぞれトランジスタインバータとして構成されており、対象となる駆動モータ6または操舵アシストモータ8の各コイルに流れる電流を、制御CPUによって対をなすトランジスタのオン時間を順次制御するPWM制御によって擬似的な正弦波を生成し、三相コイルを付勢することで回転磁界を形成する。なお、PWM制御についても従来技術によるものを特別な制限なく用いることができる部分であるので、詳細説明及び図示を省略する。なお、第1電動機制御回路7により駆動モータ6から電力を回生するように制御すると、駆動輪である前輪2の回転により駆動モータ6のロータとステータとの間の滑りが発生し三相コイルに回生電流が流れる。
図2は、ステアリング機構5の構成を模式的に示す図である。ステアリング機構5は、運転者が操作するステアリングホイール(以下、単にハンドルという)5aと、ハンドル5aの回動角に応じて前輪2を偏向させるラックアンドピニオン機構5bを備え、更に、操舵力を軽快にするための機構として、トルクセンサ5c、操舵アシストモータ8、操舵アシストモータ8のトルクをステアリング軸5dに伝えるモータギア5e、操舵に対する路面からの反力トルクを検出する路面反力トルク検出器5f、操舵アシストモータ8を制御する第2電動機制御回路9、及びこれらを接続するケーブルなどが具備されている。
図2において、ハンドル5aには運転者による操舵トルクが加えられ、トルクセンサ5cは操舵トルクに応じた操舵トルク検出信号を発生する。操舵アシストモータ8は、モータギア5eを介してステアリング軸5dに結合され、操舵トルクをアシストするアシストトルクをステアリング軸5dに与える。ステアリング軸5dに与えられる操舵トルクとアシストトルクとを加え合わせた合成トルクが、ラックアンドピニオン機構5bを通じて、前輪2を偏向する。
図3は、図1に示された駆動モータ6と第1電動機制御回路7、操舵アシストモータ8と第2電動機制御回路9、及び蓄電手段であるバッテリ10の接続関係を模式的に示している。第1電動機制御回路7と電動パワーステアリング制御器である第2電動機制御回路9は、バッテリ10及びネットワークバス11を介して各々接続され、相互に通信と電力のやりとりが可能である。なお、第1電動機制御回路7には、ブレーキ操作時に駆動モータ6を回生動作させ、回生電力が生じたときに、その回生電力をバッテリ10に蓄える機能も具備されている。なお、バッテリ10の種類等は特に限定されるものではないが、例えばリチウムイオン電池などは好ましく用いることができる。また、蓄電手段は、急速充電が可能なコンデンサを併用したものであっても良い。
一方、駆動制御器である第1電動機制御回路7はバッテリ10の充電状態を図示省略している状態検出手段により常時監視可能な構成となっており、バッテリ10の残量や温度を常時監視している。また、第1電動機制御回路7と第2電動機制御回路9はネットワークバス11により相互に通信可能に構成されている。そして、本発明の典型的な特徴部分である電力消費制御手段は、上記状態検出手段により検出されたバッテリ10の残容量が所定値を超えているときに、バッテリ10に蓄えられた電気エネルギーが第2の電動機である操舵アシストモータ8により消費されるように上記第2電動機制御回路9を制御するものである。該電力消費制御手段はこの例では第1電動機制御回路7に設けられている(図示省略)。なお、その他の構成は従来のものと同様なので、図示及び説明を省略する。
次に、上記のように構成された実施の形態1の動作について、図4に示すフローチャートを参照して、電力消費制御手段がバッテリ10を満充電とならないように制御する動作を中心に説明する。なお、図4に示すルーチンは、車両の例えば運転スイッチのONと共に実行され、予め設定された所定時間毎、例えば10msec毎にサイクリックに実行される。
第1電動機制御回路7は、先ずバッテリ10の残容量BRMを読み込み(ステップS1)、読み込んだバッテリ10の残容量BRMをしきい値Brefと比較する(ステップS2)。ここで、しきい値Brefは、バッテリ10の残容量BRMの適正な範囲の上限値であり、バッテリ10の種類や容量、バッテリ10の使用状況などによって定められる。読み込んだバッテリ10の残容量BRMがしきい値Bref未満の時、即ちステップS2の結果がNoのときは、バッテリ10の残容量は適正な範囲にあると判断されて本ルーチンが終了され、所定時間後に再び本ルーチンが繰り返される。
一方、バッテリ10の残容量BRMがしきい値Bref以上の時、即ちステップS2の結果がYesのときは、バッテリ10の放電が必要と判断して、ステップS3以下の放電処理を行う。ステップS3においては、第1電動機制御回路7は、ネットワークバス11を介して第2電動器制御回路9に電力消費の指示を行う。第2電動器制御回路9は、第1電動機制御回路7からの指示を受け、路面反力トルク検出器5fの出力と、図5に示すマップに基づき、操舵アシストモータ8のd軸電流指令値を決定する。なお、詳細な説明は省略するが、第2電動器制御回路9は、トルクセンサ5cの出力に基づくアシスト電流(即ちq軸電流)の指令値も常時決定している。
上記設定された値の電流が操舵アシストモータ8の三相コイルに流れるように操舵アシストモータ8の制御を行う(ステップS4)。ここで、d軸電流指令値とq軸電流指令値は、それぞれ操舵アシストモータ8における界磁電流とトルク電流の指令値である。但し、操舵アシストモータ8は、上述したように同期電動機として構成されているから、d軸電流指令値として設定される電流は、弱め界磁電流として作用するものとなる。このようにd軸電流指令値とq軸電流指令値とを設定して操舵アシストモータ8を制御することにより、操舵アシストモータ8は、トルクの発生を抑えつつ、銅損等により電力を消費するように動作する。
上記説明したように、実施の形態1によれば、バッテリ10に蓄えられた電気エネルギーを駆動軸4と動力のやりとりを行わない第2の電動機である操舵アシストモータ8により消費することができる。また、第1の電動機である駆動モータ6が回生運転され、バッテリ10に負荷される場合においても、バッテリ10の残容量BRMがしきい値Bref以上の時には、上記構成で操舵アシストモータ8により回生電流を消費させることができる。この結果、バッテリ10の残容量BRMを所定の範囲内に保持することができ、バッテリ10が満充電となって、回生制動トルクが得られなくなったり、バッテリ10を過充電して破損させたりする不都合を防止することができる。
また、バッテリ10に蓄えられた電気エネルギーを操舵アシストモータ8で消費させるため、電気的負荷、例えば電力を熱として消費させる抵抗器などを設ける必要がない。さらに、操舵アシストモータ8は車両1の駆動軸4とは切り離された場所に設置されたものであるため、駆動軸4と動力のやり取りを行う電動機は駆動モータ6だけでよく、駆動軸4と動力のやり取りが可能な電動機の数を減らすことができ、搭載スペースの増大を招くことが無く、重量も低減できる。
また、第2電動器制御回路9が、路面反力トルクに従って図5のように操舵アシストモータ8のアシストトルクを抑えるようにd軸電流指令値を設定したため、見かけ上、操舵反力が強まり、曲がりくねった下り坂のような車両の挙動を乱しやすい状況においてハンドルの戻りを早くすることができ、車両を不安定にしにくい操舵となるだけでなく、操舵アシストモータ8で消費する電力分が駆動モータ6の回生制動トルクとなるため、車両を減速させることができ、長い下り坂などにおいてもより安全な走行が可能になる。また、曲がりくねった下り坂を走行する場合、例えば操舵の切り戻しに合わせ、回生で発生した電気エネルギーを操舵アシストモータ8の界磁電流によって消費することで操舵方向のアシスト力を弱め、路面からの反力を使って切り戻しを素早くでき、車両のヨーの発生を最小限に抑え車両を安定化させるといった効果も得られる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る車両用電気エネルギー制御装置について図6〜図10を参照して説明する。図6は本発明の実施の形態2に係る車両用電気エネルギー制御装置を用いた電動式の車両の要部構成を示すブロック図である。なお、各図を通じて同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。車両1には、ブレーキ装置20、車両1のエアコンの冷媒ガスを吸入・圧縮し、容易に液化するよう加圧する電動コンプレッサ21、電動コンプレッサ21で圧縮された高温、高圧のガス状冷媒を冷やして液化させるコンデンサ22、液化した冷媒を気化させ、その気化熱を利用して周囲から熱を奪い、冷気を得るためのエバポレータ23、エバポレータ23で生成された冷気を車室内やブレーキ装置まで導くダクト24、ダクト24内の冷気の流路を切り替える切換器25、及び図示省略している室温センサ、室温設定手段などに基づいて電動コンプレッサ21、切換器25、及び図示省略している送風ファンなどを制御するエアコン制御器26などを備えている。
この実施の形態2では、上記電動コンプレッサ21の駆動モータ(図示省略)部分が車両1の駆動軸6と動力のやり取りを行わない第2の電動機を構成し、上記エアコン制御器26が第2電動機制御回路を構成している。なお、ここでは便宜上、電動コンプレッサ21が第2の電動機を構成するものと看做している。上記の他、同期電動機として構成された駆動モータ6や電動コンプレッサ21に電気エネルギーを供給する蓄電手段であるバッテリ10、第1電動機制御回路7、ネットワークバス11などを備えている点は実施の形態1と同様である。
電動コンプレッサ21の駆動モータは特に限定されるものではないが、例えば一般的なブラシ付き直流モータとして構成され、モータケースに固定された永久磁石と、回転子に巻回されたコイル、回転するコイルに電気を供給するためのブラシ、ブラシに接触して摺動し、コイルに電気を導くコミュテータから成るものなどは好ましく用いることができる。このブラシ付き直流モータで発生した回転を利用して圧縮機構部に導入した気体が圧縮される。なお、これらは極一般的なものであるので何れも図示を省略している。
エアコン制御器26による電動コンプレッサ21の制御は、対象となる駆動モータのコイルに流れる電流を、制御CPUによってPWM制御するものである。一方、第1電動機制御回路7によって駆動モータ6から電力を回生するような制御が行われると、駆動輪である前輪2の回転により駆動モータ6のロータとステータとの間の滑りが発生し、三相コイルに回生電流が流れる点は実施の形態1と同様である。
図7は、図6に示された駆動モータ6と第1電動機制御回路7、電動コンプレッサ21とエアコン制御器26、及びバッテリ10の接続関係を模式的に示している。第1電動機制御回路7とエアコン制御器26は、バッテリ10及びネットワークバス11を介して各々接続され、相互に通信と電力のやりとりが可能である。
そして、駆動制御器である第1電動機制御回路7はバッテリ10の残量や温度などの充電状態を図示省略している状態検出手段により常時監視している。また、第1電動機制御回路7と第2電動機制御回路であるエアコン制御器26はネットワークバス11により相互に通信可能に構成されている。そして、本発明の典型的な特徴部分である電力消費制御手段は、上記状態検出手段により検出されたバッテリ10の残容量が所定値を超えているときに、バッテリ10に蓄えられた電気エネルギーが第2の電動機である電動コンプレッサ21により消費されるようにエアコン制御器26を制御する。該電力消費制御手段は、この例では第1電動機制御回路7の付加機能として設けられている(図示省略)。なお、その他は実施の形態1と同様に構成されている。
次に、上記のように構成された実施の形態2の動作について、図8に示すフローチャートを参照して、電力消費制御手段がバッテリ10を満充電とならないように制御する動作を中心に説明する。なお、図8に示すルーチンは、車両の例えば運転スイッチのONと共に実行され、予め設定された所定時間毎、例えば10msec毎にサイクリックに実行される。第1電動機制御回路7はまず、バッテリ10の残容量BRMを読み込み(ステップS21)、読み込んだバッテリ10の残容量BRMをしきい値Brefと比較する(ステップS22)。ここで、しきい値Brefは、バッテリ10の残容量BRMの適正な範囲の上限値であり、バッテリ10の種類や容量、バッテリ10の使用状況などによって定められる。読み込んだバッテリ10の残容量BRMがしきい値Bref未満の時は、バッテリ10の残容量は適正な範囲にあるとの判断であり、比較結果がNoとなって、本ルーチンは終了される。
一方、バッテリ10の残容量BRMがしきい値Bref以上の時には、バッテリ10の放電が必要との判断であり、ステップS22の比較結果がYesとなって、第1電動機制御回路7に対して放電処理を促す信号が伝送される。第1電動機制御回路7は、その信号を受けてネットワークバス11を介してエアコン制御器26に電力消費の指示を行う。エアコン制御器26は、第1電動機制御回路7からの指示を受け、図9に基づく制御ブロックにより、電動コンプレッサ21への電流指令値を決定する(ステップS23)。
なおこの例では、室温と設定温度との差に応じて決められる予め設定された、電動コンプレッサ21のベース電流に対して、放電処理を行うために必要な放電電流、または回生電流があるときにはその回生電流と重畳された電流値が、電動コンプレッサ21に対する許容電流を超えないようにリミッタを通した電流値を電動コンプレッサ電流指令値として生成される。エアコン制御器26は、上記のように生成された電動コンプレッサ電流指令値に対応する電流が電動コンプレッサ21のコイルに流れるように制御を行う(ステップS24)。
また、エアコン制御器26は、図10に示す制御ブロックによって、電動コンプレッサ21に入力する上記図9のように設定された電動コンプレッサ電流指令値の電流と、予め設定された、室温と設定温度との差に応じて決められる電動コンプレッサ21のベース電流から、ダクト24内の切換器25の切換割合を算出し、その算出結果に応じて切換器25の制御を行う(ステップS25)。
例えば、エアコンを運転していないか、冷房負荷が小さく、電動コンプレッサ21のベース電流が小さい状態で、上記電動コンプレッサ電流指令値が生成された場合には、冷気を室内側よりもブレーキ側に送る割合が増え、冷房負荷が大きく電動コンプレッサ21のベース電流が大きい場合には、冷気を室内側に送る割合がそれよりも増えるように動作する。このようにエアコンの電動コンプレッサ21を制御することにより、バッテリ10に蓄えられた電気エネルギーや駆動モータ6で発生した回生電力を消費するよう動作する。
上記のように実施の形態2によれば、バッテリ10に蓄えられた電気エネルギーや駆動モータ6で発生した回生電力を駆動軸4と動力のやり取りを行わない第2の電動機である電動コンプレッサ21により消費することができる。この結果、バッテリ10の残容量BRMを所定の範囲内に保持することができ、バッテリ10が満充電となって、回生制動トルクが得られなくなったり、バッテリ10を過充電して破損させたりする不都合を防止することができる。
また、バッテリ10に蓄えられた電気エネルギーを電動コンプレッサ21で消費するため、電気的負荷、例えば電力を熱として消費する抵抗器などを設ける必要がない。さらに、電動コンプレッサ21は車両1の駆動軸4とは切り離された場所に設置されたものであるため、駆動軸4と動力のやり取りを行う電動機は駆動モータ6だけでよく、余分な搭載スペースを確保する必要が無く、重量を低減できる。
また、バッテリ10に蓄えられた所定レベルを超える電気エネルギーに、回生で発生した電気エネルギーを加算して電動コンプレッサ21を駆動するようにしたため、より強い冷気を生成することができ、回生エネルギーで電動コンプレッサ21の消費電力を賄え、トータルの電力消費を抑えることができるという効果がある。
さらに、電動コンプレッサ21によって得られた冷気を車両1の室内とブレーキ装置20に導くダクト24と、冷気の流れを室内側とブレーキ側に所望の割合で切替え得る切替器25を備え、電力消費制御手段が、室温とエアコンの設定温度によって定められた電動コンプレッサ21のベース電流と、生成された電動コンプレッサ21に対する電流指令値に応じて切替器25を制御すようにしたので、回生による制動と協調するため小型のブレーキ装置が搭載される電動式の車両においては、長い下り坂のような状況でブレーキ装置20の過熱を抑制できるだけでなく、電動コンプレッサ21で消費する電気エネルギーが、駆動モータ6の回生制動トルクとなるため、摩擦ブレーキを用いる割合を減らして車両を効率的に減速させることができ、ブレーキ装置20のベーパーロックを防ぎつつより安全な速度での走行が可能になる。
なお、上記実施の形態1、2ではこの発明を電気自動車などの電動式の車両に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば内燃機関と電動機を併用するハイブリッド車、あるいは燃料電池や太陽電池を用いる車両などにも適用できる。また、第2の電動機として、操舵アシストモータ8と電動コンプレッサ21の双方を用いるようにすることもできる。その他、後輪3を駆動輪にし、あるいは電力消費制御手段を第1電動機制御回路7以外の制御部に設けるなど、この発明の精神を逸脱しない限りにおいて、種々の変形や変更が可能であることは言うまでもない。
1 車両、 2 前輪(駆動輪)、 3 後輪、 4 駆動軸、 5 ステアリング機構、 5a ハンドル、 5b ラックアンドピニオン機構、 5c トルクセンサ、 5d ステアリング軸、 5e モータギア、 5f 路面反力トルク検出器、 6 駆動モータ(第1の電動機)、 7 第1電動機制御回路、 8 操舵アシストモータ(第2の電動機)、 9 第2電動機制御回路、 10 バッテリ(蓄電手段)、 11 ネットワークバス、 20 ブレーキ装置、 21 電動コンプレッサ(第2の電動機)、 22 コンデンサ、 23 エバポレータ、 24 ダクト、 25 切換器、 26 エアコン制御器(第2電動機制御回路)。

Claims (6)

  1. 車両の駆動軸と動力のやり取りを行う第1の電動機を制御する第1電動機制御回路と、上記駆動軸と動力のやり取りを行わない第2の電動機を制御する第2電動機制御回路と、上記第1電動機制御回路及び上記第2電動機制御回路に接続され、上記第1の電動機及び第2の電動機に電力を供給し得ると共に、上記第1の電動機の回生動作により発生した電気エネルギーの少なくとも一部を蓄える蓄電手段と、この蓄電手段の状態を検出する状態検出手段と、この状態検出手段により検出された上記蓄電手段の残容量が所定値を超えているときに、上記蓄電手段に蓄えられた電気エネルギーが上記第2の電動機により消費されるように上記第2電動機制御回路を制御する電力消費制御手段とを備えたことを特徴とする車両用電気エネルギー制御装置。
  2. 上記第2の電動機は、上記車両の操舵トルクをアシストする電動パワーステアリング用の操舵アシストモータであって、上記電力消費制御手段は、上記蓄電手段に蓄えられた電気エネルギーの少なくとも一部を上記操舵アシストモータに対してトルク電流と界磁電流とを組合せて流すように制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用電気エネルギー制御装置。
  3. 上記電力消費制御手段は、上記車両の操舵によって偏向輪に生じる路面反力トルクを検出する路面反力トルク検出器を備え、この路面反力トルク検出器の出力に応じて上記界磁電流量を決定することを特徴とする請求項2に記載の車両用電気エネルギー制御装置。
  4. 上記第2の電動機は、上記車両に具備されたエアコンの冷媒を圧縮する電動コンプレッサであって、上記電力消費制御手段は、上記蓄電手段に蓄えられた電気エネルギーの少なくとも一部を上記電動コンプレッサによって消費するように制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用電気エネルギー制御装置。
  5. 上記車両の室温と上記エアコンの設定温度によって定められた上記電動コンプレッサのベース電流に対して、上記蓄電手段に蓄えられた電気エネルギーの放電電流、または上記第1の電動機の回生電流を重畳した電流値に基づいて上記電動コンプレッサに対する電流指令値を生成するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の車両用電気エネルギー制御装置。
  6. 上記電動コンプレッサによって得られた冷気を上記車両の室内と上記車両のブレーキ装置に導くダクトと、上記冷気の流れを上記室内側と上記ブレーキ側に所望の割合で切替え得る切替器を備え、上記電力消費制御手段は、上記車両の室温と上記エアコンの設定温度によって定められた上記電動コンプレッサのベース電流と、上記生成された上記電動コンプレッサに対する電流指令値に応じて上記切替器を制御することを特徴とする請求項5に記載の車両用電気エネルギー制御装置。
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