JP2011223024A - 半導体レーザ励起固体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ励起固体レーザ装置 Download PDF

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【課題】半導体レーザ励起固体レーザ装置に関し、光共振器内にエタロンなどを挿入しない構成で、1064.4nm近傍のシングルモード発振を実現する。
【解決手段】Nd:YAGの端面であって光共振器の端部となる端面に波長1064.4nm近傍に対するHRコートを施すと共に、Nd:YAGの光透過方向の厚みを、1064.4nm近傍に反射ピークが存在し且つ1061.8nm近傍に反射ピークが存在しないような厚みとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザ励起固体レーザ装置に関し、さらに詳しくは、光共振器内にエタロンなどを挿入しない構成で、1064.4nm近傍のシングルモード発振を実現できる半導体レーザ励起固体レーザ装置に関する。
従来、半導体レーザにより励起したYAG結晶で同時に生じうる1.06μm帯域の発振と1.32μm帯域の発振の前者を抑制し後者のみを選択的に発振させるために、光共振器内に波長選択素子を挿入したり、YAG結晶の2つの端面に三色性コートを施したりする技術が公知である(例えば、特許文献1参照。)。
また、光共振器内にエタロンを挿入し、エタロンの透過ピークがレーザ出力のピーク波長に合うようにエタロンの温度を調整する技術が公知である(例えば、特許文献2参照。)。
その他、光共振器内に非線形光学結晶を挿入して波長変換するときに縦モードが複数本存在する場合に、それぞれのモードが和周波発生を介して結合することが原因でモード競合ノイズが発生すること及び縦モードをシングルモード化することでモード競合ノイズを抑制できることが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
また、光共振器内に第二の共振器を形成して発振モード制御する技術が知られている(例えば、非特許文献2参照。)。
特開昭64−31485号公報 特許第3509598号公報 J.Opt.Soc.Am.B.Vol.3,No.9,P1175(1986) Lasers(UniversityScienceBooks,MillValley,CA.1986),P524
Nd:YAGによる43/2から411/2へのエネルギーレベル間の遷移を利用した1064.4nm近傍のシングルモード発振が望まれている。ところが、それぞれのエネルギーレベルはサブレベルであるシュタルク準位に細かく分裂しており、サブレベルR2からサブレベルY3への遷移である1064.4nm近傍の発振線の近くにサブレベルR1からサブレベルY1への遷移である1061.8nm近傍の発振線があり、1064.4nm近傍のシングルモード発振のためには1061.8nm近傍の発振線を抑制する必要がある。
しかし、1064.4nm近傍のシングルモード発振のために1061.8nm近傍の発振線を抑制する従来技術は知られていない。
他方、光共振器内にエタロンなどを挿入する従来技術では、部品点数が増加して構成が複雑になると共に、挿入したエタロンなどに起因する反射ロスや吸収ロスなどの共振器内ロスが発生してしまう問題点がある。
また、YAGの2つの端面に三色性コートを施す従来技術では、コーティングだけで1061.8nm近傍の発振線を抑制して1064.4nm近傍のシングルモード発振を実現することが難しい問題点がある。
そこで、本発明の目的は、光共振器内にエタロンなどを挿入しない構成で、1064.4nm近傍のシングルモード発振を実現できる半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供することにある。
第1の観点では、本発明は、半導体レーザから出力されたレーザ光により励起される固体レーザ媒質を含む光共振器内に非線形光学結晶を収容して、前記光共振器で発振する基本波の高調波を外部に出力し、高調波の一部を検出して高調波出力が一定になるように前記半導体レーザの駆動電流を制御するように構成されたレーザ装置において、前記固体レーザ媒質がNd:YAGであり、前記Nd:YAGは、光軸に垂直な2つの端面をもち、前記Nd:YAGの前記光共振器の端部となる端面には、レベル43/2からレベル411/2への遷移で発生する光に対してHRコートが施されており、前記Nd:YAGは、両端面の反射光の干渉によりバンド反射ミラーとして機能し、サブレベルR2からサブレベルY3への遷移で発生する光に対しては反射率が極大値を示し、且つサブレベルR1からサブレベルY1への遷移で発生する光に対しては反射率が極小値を示すような光透過方向の厚みをもつことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供する。
上記第1の観点による半導体レーザ励起固体レーザ装置では、Nd:YAGの光共振器の端部となる端面にレベル43/2からレベル411/2への遷移で発生する光に対してHRコートを施しているため、1.32μm帯域の発振を抑制し1.06μm帯域のみを選択的に発振させることが出来る。なお、Nd:YAGの半導体レーザ側の端面は無コートとしてもよいし、ある反射率を有するコートとしてもよい。
次に、Nd:YAGの2つの端面は平行(共に光軸に垂直)なので、Nd:YAGがバンド反射ミラーとして機能し、波長選択性を有するようになる。このため、Nd:YAGの厚みを制御して、例えばサブレベルR2からサブレベルY3への遷移で発生する光に対しては反射率が極大値を示し、且つサブレベルR1からサブレベルY1への遷移で発生する光に対しては反射率が極小値を示すようにチューニングすると、サブレベルR1からサブレベルY1への遷移で発生する光である1061.8nm近傍の発振線を抑制でき、サブレベルR2からサブレベルY3への遷移で発生する光である1064.4nm近傍のシングルモード発振を実現できる。
なお、特許文献1の第2図のように光共振器内に端面が光軸に垂直なエタロンを挿入した場合、エタロンでの反射光が光共振器内で共振して第二の共振器を形成し、この第二の共振器がエタロンとは異なる波長選択特性をもつ問題がある。一方、特許文献2の図1のようにエタロンの端面を光軸から少し傾ければ第二の共振器は形成されない。しかし、端面を傾けることによって透過フィネスが悪化し、共振器内ロスとなって、レーザの発振効率を低下させる問題がある。
これに対して、本発明では、Nd:YAGの2つの端面が光軸に垂直であるため、光共振器内に第二の共振器を形成するが、この第二の共振器としての波長選択特性がNd:YAGによるバンド反射ミラーの波長選択特性と一致するために、エタロンを光共振器内に挿入したときのような問題は起こらない。また、Nd:YAGの2つの端面は光軸に垂直なので透過フィネスの悪化がなく、端面を傾けたときのような問題は起こらない。
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記Nd:YAGは、1064.4nm近傍に反射ピークが存在し且つ1061.8nm近傍に反射ピークが存在しないような光透過方向の厚みをもつことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供する。
上記第2の観点による半導体レーザ励起固体レーザ装置では、Nd:YAGの光共振器の端部となる端面に波長1064.4nm近傍に対するHRコートを施しているため、1.32μm帯域の発振を抑制し1.06μm帯域のみを選択的に発振させることが出来る。
なお、Nd:YAGの半導体レーザ側の端面は無コートとしてもよいし、ある反射率を有するコートとしてもよい。
次に、Nd:YAGの2つの端面は平行(共に光軸に垂直)なので、Nd:YAGがバンド反射ミラーとして機能し、波長選択性を有するようになる。このため、Nd:YAGの厚みを制御して、例えば1064.4nm±0.35nm(図2の斜線部a)に反射ピークが来るように且つ1061.8nm±0.2nm(図2の斜線部b)に反射ピークが来ないようにチューニングすると、1061.8nm近傍の発振線を抑制でき、1064.4nm近傍のシングルモード発振を実現できる。
第3の観点では、本発明は、前記第1または第2の観点による半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記Nd:YAGの光透過方向の厚みが0.13〜0.22mm,0.26〜0.33mm,0.39mm〜0.44mm,0.51mm〜0.55mm,0.65mm〜0.67mmのいずれかに入る値であることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供する。
図3に、Nd:YAGの反射特性におけるFSR(FreeSpectralRange)と反射ピーク波長の関係を示す。図3の放射状の直線が、FSRに対するNd:YAGの反射ピークの波長を示している。なお、反射ピークの一つが、FSRに関係なく本発明が対象としている波長1064.4nm近傍に合うように、Nd:YAGを温度チューニングしている。
図3の水平方向の領域aは1064.4nm近傍の領域であり、水平方向の領域βは1061.8nm近傍の領域である。また、垂直方向の領域A,B,C,D,Eは、領域aにNd:YAGの反射ピークが存在し且つ領域bに反射ピークが来ないFSRの範囲をそれぞれ示している。図3から判るように、FSRの値が、0.467〜0.480,0.56〜0.60,0.70〜0.80,0.933〜1.20,1.4〜2.4であれば、1061.8nm近傍の発振線を抑制でき、1064.4nm近傍のシングルモード発振を実現できる。これらのFSRの値をNd:YAGの厚みに換算すると、0.13〜0.22mm,0.26〜0.33mm,0.39〜0.44mm,0.51〜0.55mm,0.65〜0.67mmになる。
第4の観点では、本発明は、前記第1から第3のいずれかの観点による半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記Nd:YAGの温度を変更する手段を備えたことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供する。
Nd:YAGの温度を一定に制御した状態において、1064.4nm近傍に反射ピークが存在し且つ1061.8nm近傍に反射ピークが存在しないような光透過方向の厚みとするためには、10nmのオーダーでNd:YAGの厚みを制御する必要がある。これを研磨加工で行ってもよい。しかし、このような高精度の研磨加工を行うのはコストアップの要因になる。
そこで、上記第4の観点による半導体レーザ励起固体レーザ装置では、研磨加工では10nmのオーダーまでの精度は求めず、研磨加工に起因する厚みのバラツキはNd:YAGの温度を変更することで吸収する。これにより、高精度の研磨加工によるコストアップを回避できる。
第5の観点では、本発明は、前記第4の観点による半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記Nd:YAGの光透過方向の厚みが0.31〜0.33mm,0.39mm〜0.44mm,0.51mm〜0.55mm,0.65mm〜0.67mmのいずれかに入る値であることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供する。
Nd:YAGによるバンド反射ミラーの反射波長の温度に対する変化率dλ/dTは、次式で表される。
dλ/dT=λ{(1/n)(dn/dT)+α}
ここで、λは波長、nはNd:YAGの屈折率,αはNd:YAGの線膨張係数である。λ=1064.4nm,n=1.82,dn/dT=9.05×10-6/K,α=7×106/Kであるので、dλ/dT=0.013nm/℃となる。
このdλ/dTの値を用いてNd:YAGの反射ピークを1064.4nm近傍のゲインバンドのピークにチューニングすることになるが、実際はゲインバンドも温度上昇に伴って長波長側に移動する。その移動する割合Δλは、0.003nm/℃である。従って、エタロンの反射ピークとゲインバンドとの波長差の温度によるチューナビリティーは0.01nm/℃(=0.013nm/℃−0.003nm/℃)となる。
構成部材の耐熱性などを考慮すると、現実的なNd:YAGの可変温度幅は100℃程度である。従って、温度変更によりスイープできる波長の幅は1nm(0.01nm/℃×100℃)となる。一般に、温度を変えて所望の波長に反射ピークをチューニングするには、Nd:YAGの厚みで決まるFSR分を温度でスイープできることが条件となる。
さて、FSRは次式で示される。
FSR=λ2/(2・n・L)
ここで、LはNd:YAGの厚みである。
FSRが1nm(=温度変更によりスイープできる波長の幅)となるNd:YAGの厚みは0.31mmとなる。これが実質的にNd:YAGの厚みLの下限条件「0.31mm以上」となる。
一方、Nd:YAGの厚みの上限は、ゲインバンド内の縦モードの1つを選択するためにはFSRがゲインバンド幅の半分よりも大きい値であるという条件により決定される。すなわち、Nd:YAGのゲインバンド幅は約0.7nmであるので、FSRは0.35nm以上になり、これをNd:YAGの厚みLに換算すると0.89mm以下となる。これがNd:YAGの厚みLの上限条件「0.89mm以下」となる。
Nd:YAGの下限条件「0.31mm以上」と上限条件「0.89mm以下」と前記第3の観点におけるNd:YAGの厚みの範囲とを合わせると、適正なNd:YAGの厚みは、0.31〜0.33mm,0.39〜0.44mm,0.51〜0.55mm,0.65〜0.67mmのいずれかの値ということになる。
第6の観点では、本発明は、前記第1から第5のいずれかの観点による半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記Nd:YAGの光共振器端部となる端面でない端面は無コートであることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供する。
Nd:YAGの光共振器端部となる端面をHRコートとするが、光共振器端部となる端面でない端面を無コートとすることで、製作工程を簡略化できるだけでなく、コーティング膜による散乱,吸収などの共振器内ロスがなくなることによる効率の向上およびコーティング膜の劣化の心配が無いなど多くのメリットがある。
第7の観点では、本発明は、前記第6の観点による半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記光共振器の光学長が18mm以下であることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置を提供する。
本発明者は、シングルモード発振を実現するためには、Nd:YAGの反射ピークと共振器モードの一つをほぼ一致させ、さらに隣接する共振器モードに0.3%以上のロスを与えればよいことを見出した。Nd:YAGの光共振器端部となる端面をHRコートとし光共振器端部となる端面でない端面を無コートとした場合、隣接する共振器モードに0.3%以上のロスを与えるためには、共振器モード間隔を0.03nm以上にすればよい。
これを換算すれば、光共振器の光学長18mm以下となる。
本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置によれば、光共振器内にエタロンなどを挿入しない構成で、1064.4nm近傍のシングルモード発振を実現できる。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本
発明が限定されるものではない。
図1は、実施例1に係る半導体レーザ励起固体レーザ装置100を示す構成説明図である。
この半導体レーザ励起固体レーザ装置100は、励起レーザ光を出射する半導体レーザ1と、励起レーザ光を集光する第1レンズ21および第2レンズ22と、集光された励起レーザ光で励起され基本波レーザ光を誘導放出するNd:YAG(固体レーザ媒質)3と、Nd:YAG3の温度を変更するための温度変更装置4と、偏光を調整するブリュースタ板5と、基本波レーザ光を第二高調波光に変換する波長変換素子6と、光共振器8の一端を構成すると共に第二高調波光を透過させるミラー7と、ミラー7を透過した第二高調波光の一部を取り出すビームスプリッタ9と、ビームスプリッタ9で取り出した第二高調波光を受光し電気信号に変換するフォトダイオード10と、フォトダイオード10での電気信号の強度が一定になるように半導体レーザ1の駆動電流を制御する半導体レーザ駆動回路11とを具備している。
半導体レーザ1は、励起レーザ光がNd:YAGの吸収ピークである波長808.5nmになるように、図示しないペルチェ素子で温度チューニングされている。
Nd:YAG3は、単結晶または微細結晶を焼結したセラミックである。Nd:YAG3の端部であって光共振器8の端部となる端面には、波長808.5nmに対しては高透過率であり、波長1064nmに対しては高反射率のHRコート3aが施されている。他方、Nd:YAG3の端部であって光共振器8の端部でない端面は、無コートである。Nd:YAG3の2つの端面の平行度は5秒以下の精度に加工されている。また、Nd:YAG3は、その2つの端面が光軸に垂直になるように設置されている。
HRコート3aを施されたNd:YAG3の端面とミラー7との間で光共振器8が構成される。光共振器8の光学長は18mm以下である。
温度変更装置4は、ペルチェ素子によりNd:YAG3の温度を変更して、1064.4nm近傍に反射ピークが存在し且つ1061.8nm近傍に反射ピークが存在しないような光透過方向の厚みに調整する。
波長変換素子5は、LiNbO3,LiTaO3,MgO:LiNbO3,MgO:LiTaO3,KNbO3,KTiOPO4のような材料またはこれらの材料に分極反転処理を施したものである。波長変換素子5を通過する波長1064.4nm近傍の基本波レーザ光は、第二高調波光や第三高調波光などの高調波光に変換され出力される。
波長変換素子5は、図示しないペルチェ素子またはヒータにより適正な温度にチューニングされる。
図2は、Nd:YAG3の厚みを0.41mm(FSRは0.76)としたときのNd:YAGを共振器の内側から見たときの反射率を示す特性図である。
図2中の斜線部aは1064.4nmの発振線の位置および周辺のゲインを有する領域(例えば1064.4nm±0.35nm)を示す。この斜線部aの波長には反射ピークの一つが存在するため、その付近で発振する。
一方、斜線部bは1061.8nmの発振線の位置および周辺のゲインを有する領域(例えば1061.8nm±0.2nm)を示す。この斜線部bの波長は、反射率が低く、発振が抑制される。
実施例1の半導体レーザ励起固体レーザ装置100によれば、光共振器内にエタロンなどを挿入しない構成で、1064.4nm近傍のシングルモード発振を実現できる。
Nd:YAG3の厚みを、0.13〜0.22mm,0.26〜0.33mm,0.39〜0.44mm,0.51〜0.55mm,0.65〜0.67mmのいずれかに入る値としてもよい。
実施例2の半導体レーザ励起固体レーザ装置によれば、FSRの値が0.467〜0.480,0.56〜0.60,0.70〜0.80,0.933〜1.20,1.4〜2.4のいずれかに入る値となり、図3に示す斜線部A,B,C,D,Eとなる。これらの斜線部A,B,C,D,Eでは、1064.4nm近傍に反射ピークが存在し且つ1061.8nm近傍に反射ピークが来ないため、1061.8nm近傍の発振線を抑制でき、1064.4nm近傍のシングルモード発振を実現できる。
なお、Nd:YAG3の厚みを、0.31〜0.33mm,0.39〜0.44mm,0.51〜0.55mm,0.65〜0.67mmのいずれかに入る値とすれば、100℃程度の温度スイープに対して好適となる。
本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置は、バイオエンジニアリング分野や計測分野で利用できる。
実施例1に係る半導体レーザ励起固体レーザ装置を示す構成説明図である。 Nd:YAGの厚みを0.41mmとしたときの透過率を示す特性図である。 FSRに対するNd:YAGの反射ピークの波長を示す特性図である。
1 半導体レーザ
3 Nd:YAG
3a HRコート
4 温度変更装置
6 波長変換素子
7 ミラー
8 光共振器
9 ビームスプリッタ
10 フォトダイオード
11 半導体レーザ駆動回路
100 半導体レーザ励起固体レーザ装置

Claims (7)

  1. 半導体レーザから出力されたレーザ光により励起される固体レーザ媒質を含む光共振器内に非線形光学結晶を収容して、前記光共振器で発振する基本波の高調波を外部に出力し、高調波の一部を検出して高調波出力が一定になるように前記半導体レーザの駆動電流を制御するように構成されたレーザ装置において、
    前記固体レーザ媒質がNd:YAGであり、
    前記Nd:YAGは、光軸に垂直な2つの端面をもち、
    前記Nd:YAGの前記光共振器の端部となる端面には、レベル43/2からレベル411/2への遷移で発生する光に対してHRコートが施されており、
    前記Nd:YAGは、両端面の反射光の干渉によりバンド反射ミラーとして機能し、サブレベルR2からサブレベルY3への遷移で発生する光に対しては反射率が極大値を示し、
    且つサブレベルR1からサブレベルY1への遷移で発生する光に対しては反射率が極小値を示すような光透過方向の厚みをもつことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  2. 請求項1に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、
    前記Nd:YAGは、1064.4nm近傍に反射ピークが存在し且つ1061.8nm近傍に反射ピークが存在しないような光透過方向の厚みをもつことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、
    前記Nd:YAGの光透過方向の厚みが0.13〜0.22mm,0.26〜0.33mm,0.39mm〜0.44mm,0.51mm〜0.55mm,0.65mm〜0.67mmのいずれかに入る値であることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、
    前記Nd:YAGの温度を変更する手段を備えたことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  5. 請求項4に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、
    前記Nd:YAGの光透過方向の厚みが0.31〜0.33mm,0.39mm〜0.44mm,0.51mm〜0.55mm,0.65mm〜0.67mmのいずれかに入る値であることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、
    前記Nd:YAGの光共振器端部となる端面でない端面は無コートであることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  7. 請求項6に記載の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、
    前記光共振器の光学長が18mm以下であることを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
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