JP2011220393A - 保温または加温用被覆部材 - Google Patents

保温または加温用被覆部材 Download PDF

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研二 飯田
Daisaku Ishi
大作 石
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Abstract

【課題】配管といった対象物への装着状態を良好に保持することができることは勿論のこと、外部環境を汚染することなく装着・脱着作業を容易に行うことができる保温または加温用被覆部材を提供する。
【解決手段】断熱体、または断熱体と発熱体とを備える本体部と、本体部を包囲する包囲体とからなり、対象物に、本体部の端面同士を突合せて装着される被覆部材であって、装着状態を磁気的固定手段により保持することを特徴とする保温または加温用被覆部材。
【選択図】図1

Description

本発明は、配管などの対象物に装着され、保温または加温するために用いる保温または加熱用被覆部材(以下、単に被覆部材ともいう。)に関する。
各種装置や設備、それに接続される配管といった対象物を保温したり、加温するために、例えばマット状のヒータ装置や断熱材からなる被覆部材を対象物に巻装することが行われている。図11は配管用のヒータ装置10の一例を示す斜視図、図12は図11のAA断面図であるが、ヒータ装置10は、断熱体11と発熱体12とを積層し、全体をフッ素系樹脂シート等の包囲体13で包囲したマット状の本体部14を筒状に湾曲し、配管1の長手方向に沿って本体部14の長手方向端面14a,14b同士を突合せて装着し、外周面にガラスクロスのような耐熱性を有するベルト40を巻き付け、ベルト留め具41で固定している(例えば、特許文献1参照)。尚、発熱体12は、断熱材18で電気ヒータ線19を包囲して形成されている。また、ベルト留め具41の代わりに、面ファスナーを用いることも行われている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−64667号公報 特開2002−295783号公報
ところが、上記特許文献1に記載のようにベルト留めを行う場合は、配管1への装着、脱着を繰り返すことにより、ベルト40が切断したり、ベルト留め具41が外れたりすることがある。また、取り付けるのに手間がかかり、作業性が良くない。
また、上記特許文献2のように面ファスナーを用いる場合は、脱着のために上下の面ファスナーを剥がす際に、ファスナーの繊維間に入り込んだ塵芥や、ファスナーを形成する繊維の破断片等が飛散して外部を汚染することがある。例えば半導体素子や液晶素子等を製造する装置を収容するクリーンルームでは高度のクリーン環境が求められているため、このような外部汚染は大きな問題となる。更に、通常は、手袋をして装着・脱着作業を行うため、装着の際に上下の面ファスナーがずれることがあり、脱着の際も上下の面ファスナーを剥がすのに手間取ることがある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、配管といった対象物への装着状態を良好に保持することができることは勿論のこと、外部環境を汚染することなく装着・脱着作業を容易に行うことができる保温または加温用被覆部材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の保温または加温用被覆部材を提供する。
(1)断熱体、または断熱体と発熱体とを備える本体部と、本体部を包囲する包囲体とからなり、対象物に、本体部の端面同士を突合せて装着される被覆部材であって、
装着状態を磁気的固定手段により保持することを特徴とする保温または加温用被覆部材。
(2)磁気的固定手段が、一方の端部表面に第1の磁石が付設され、他方の端部裏面に第2の磁石が付設された帯状体であり、
外装体の外周面に巻き付け、両端部を重ねて第1の磁石と第2の磁石とを磁気的に結合させることを特徴とする上記(1)記載の保温または加温用被覆部材。
(3)磁気的固定手段が、本体部の一方の端面より外方に延出する延出部分の下面に付設した第1の磁石と、本体部の他方の端面側の外装体表面に付設した第2の磁石で構成され、
延出部分を他方の端面側の外装体表面と重ね合わせ、第1の磁石と第2の磁石とを磁気的に結合させることを特徴とする上記(1)記載の保温または加温用被覆部材。
(4)磁気的固定手段が、本体部の一方の端面に付設した第1の磁石と、本体部の他方の端面に付設した第2の磁石で構成され、
両端面を突合せ、第1の磁石と第2の磁石とを磁気的に結合させることを特徴とする上記(1)記載の保温または加温用被覆部材。
(5)第1の磁石及び第2の磁石との連結部において、互いに係合する段差をさらに備えることを特徴とする上記(2)〜(4)の何れか1項に記載の保温または加温用被覆部材。
(6)少なくとも磁気的固定手段が付設されている部分が、磁気的に遮蔽されていることを特徴とする上記(1)〜(5)の何れか1項に記載の保温または加温用被覆部材。
(7)第1の磁石及び第2の磁石の何れか一方に代えて、磁性金属を用いることを特徴とする上記(2)〜(6)の何れか1項に記載の保温または加温用被覆部材。
本発明の保温または加温用被覆部材では、磁石により装着及び脱着ができ、手袋をしたままでも簡単に作業することができる。また、面ファスナーのように外部を汚染するおそれもなく、半導体素子や液晶素子を製造する装置を収容するクリーンルーム等の高度なクリーン環境が要求される用途にも十分対応できる。
本発明に係る被覆部材としての配管用のヒータ装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示す帯状体(ベルト)の一例を示す斜視図である。 本発明に係る被覆部材としての配管用ヒータ装置の他の実施形態を示す斜視図である。 図3のAA断面図である。 磁石の一例を示す斜視図である。 磁石の他の例を示す断面図である。 磁石同士の係合様式の一例を示す斜視図である。 磁石同士の係合様式の変更例を示す斜視図である。 磁石同士の係合様式のさらなる変更例を示す斜視図である。 本発明に係る被覆部材としてのヒータ装置の他の実施形態を示す断面図である。 図10に示すヒータ装置の変形例を示す断面図である。 従来のベルト及びベルト留め具を用いたヒータ装置を示す斜視図である。 図12のAA断面図である。
以下、本発明の被覆部材に関して、図1及び図2に示した配管用ヒータ装置10(以下、単にヒータ装置ともいう)を例示して詳細に説明する。
本発明では、ヒータ装置10(加熱用被覆部材)の配管1(対象物)への装着状態を磁気的固定手段により保持することを特徴とする。
本発明の磁気的固定手段として、例えば図1に示すように、断熱体、または断熱体と発熱体とを備える本体部と、本体部を包囲する包囲体13とからなり、対象物としての配管1に、本体部の端面同士14a、14bを突合せて装着される保温または加熱用被覆部材としてのヒータ装置10に対して、従来と同様に、帯状体としてのベルト40を巻き付け、更にベルト40の一方の端部表面に第1の磁石20を付設し、他方の端部裏面に第2の磁石21を付設しておき、両端部を重ねて第1の磁石20と第2の磁石21とを磁気的に結合させることが挙げられる。(以下、第1の固定手段ともいう。)
また、ベルト40も、従来と同様にガラスクロス製等とすることができるほか、例えば包囲体13に用いるような後述する織布やシートとすることができる。
第1の磁石20及び第2の磁石21の付設方法は、両磁石20、21を適当な接着剤を用いてベルト40の端部表面に接着してもよいし、両磁石20、21を適当な不織布や織布で包囲してベルト40の端部表面に縫い付けてもよい。あるいは、ベルト40の端部表面を厚くして、両磁石20、21を埋め込んでもよい。
また、第1の磁石20及び第2の磁石21は、平板でもよいが、図6に示すように、配管用ヒータ装置10の外径に合わせて、所定の曲率半径Rを持つ円弧状にすることも好ましい。
本発明の磁気的固定手段として、例えば図3(斜視図)及び図4(図3のAA断面図)に示すように、断熱体、または断熱体と発熱体とを備える本体部と、本体部を包囲する包囲体13とからなり、対象物としての配管1に、本体部の端面同士14a、14bを突合せて装着される保温または加熱用被覆部材としてのヒータ装置10に対して、本体部14の一方の長手方向端面14aに、延出部分15を縫製等により付設し、更にその下面(配管側の面)に第1の磁石20を付設するとともに、本体部14の他方の長手方向端面14bの近傍表面に、必要により基材16を介して第2の磁石21を付設して、延出部分15が、ヒータ装置10を配管1に装着したときに、他方の端面14bを覆って重なり、その際、第1の磁石20と第2の磁石21とが重なり磁気的に結合させることが挙げられる。(以下、第2の固定手段ともいう。)ここで、延出部分15及び基材16は、例えば包囲体13に用いるような後述する織布やシートとすることができる。
第1の磁石20及び第2の磁石21の付設方法は、両磁石20、21を適当な接着剤を用いて延出部分15や基材16に接着してもよいし、両磁石20、21を適当な不織布や織布で包囲して延出部分15や基材16に縫い付けてもよい。あるいは、延出部分15や基材16を厚くして、両磁石20、21を埋め込んでもよい。
また、図5に磁石のみを示すが、図示されるように、第2の磁石21を1枚とし、第1の磁石20を複数枚(例えば2枚)で構成することにより、より強固な磁気的結合となる。また、どちらか一方の磁石をもう一方の磁石より大きくしてもよい。具体的には、第2の磁石21を第1の磁石20よりも大きくすることにより、両磁石20、21の多少の位置ずれを許容できるようになる。
更には、第1の磁石20及び第2の磁石21は、平板でもよいが、図6に示すように、ヒータ装置10の外径に合わせて、所定の曲率半径Rを持つ円弧状にすることも好ましい。
磁石の付設方法は、第1の磁石20及び第2の磁石21を、ヒータ装置10の長手方向に沿って連続して付設してもよいし、図示されるように所定間隔で点在してもよい。コスト面では、点在して付設することが好ましい。尚、点在させる場合の磁石間隔は、ヒータ装置10を円弧状に保持できれば特に制限はなく、磁石の磁力や磁石の大きさ等によって適宜設定されればよい。
また、両端面14a、14bを隙間なく突合せ、かつ、装着後に隙間が形成されるのを防ぐために、第1の磁石及び第2の磁石との結合部において、互いに係合する段差をさらに備えていてもよい。こうした段差は、例えば図7に示すように第1の磁石20及び第2の磁石21に、互いに係合するような段差20a、21aを形成してもよい。第1の磁石20と第2の磁石21とが重なったときに、段差20a、21aにより図中左右方向への動きが規制されて端面間に隙間が形成されることがない。また、配管1への装着の際も、段差20a、21aが係合するようにすれば、両端面14a、14bを隙間なく突合せることができる。
あるいは、図8に示すように、段差20a、21aに代えて、第1の磁石20及び第2の磁石21を幅狭とし、それぞれの端面20b、21bとが係合するようにしてもよい。
あるいは、段差は、例えば図9に示すように、段差20a、21aに代えて、第1の磁石20及び第2の磁石21を幅狭とし、さらに、第2の磁石21に隣接して、第2の磁石21よりも厚くなるように突起部材25を配置して、第1の磁石20の端面20bと、突起部材25の第1の磁石側の端面25bとが係合するようにしてもよいし、図示しないが、延出部分15に第1の磁石20に隣接して突起部材25を配置して、第2の磁石21の端面と、突起部材25の端面とが係合するようにしてもよい。
本発明の磁気的固定手段として、例えば図10に示すように、断熱体、または断熱体と発熱体とを備える本体部と、本体部を包囲する包囲体13とからなり、対象物としての配管1に、本体部の端面同士14a、14bを突合せて装着される保温または加熱用被覆部材としてのヒータ装置10に対して、本体部14の両端面14a、14bに第1の磁石20と第2の磁石21とを付設して、ヒータ装置10を配管1に装着したときに、第1の磁石20と第2の磁石21とが重なり磁気的に結合させることが挙げられる。(以下、第3の固定手段ともいう。)また、例えば両端面14a、14bにおいて、それぞれの厚みの中央付近で一方(ここでは端面14a)の上半分が突出し、他方(ここでは端面14b)の下半分が突出するように形成し、端面同士を付き合わせた際に係合するようにしてもよい。この場合、一方(端面14a)の突出部分30に第1の磁石20を付設し、他方(端面14b)の窪み部分31に第2の磁石21を付設すればよい。
あるいは、図11に示すように、断熱体11に第1の磁石20、第2の磁石21を埋め込むこともできる。
このように、端面14a,14bに両磁石20、21を付設することにより、延出部分15を設けた(第2の固定手段を用いた)場合のように、本体部14の外周面に延出部分15による出っ張りが無くなる。
上述した第1〜3の固定手段において、第1の磁石20及び第2の磁石21は、板状の鋳造磁石や焼結磁石を用いることができ、磁性粉の剥離を抑えるために、表面を樹脂コーティングすることが好ましい。尚、磁石の種類にも制限はなく、通常の永久磁石に使用されるようなフェライト磁石やアルニコ磁石、希土類磁石等が挙げられる。また、磁性粉末を樹脂中に分散させたプラスチック磁石でもよく、ヒータ装置10の軽量化を図ることができる。
更に、上記では、板状の第1の磁石20及び第2の磁石21を用いたが、磁石付設部分例えば延出部分15や基材16を形成する材料、あるいは包囲体13の両端面14a、14b部分に、磁性粉末を分散させ、着磁してもよい。これにより、磁石の厚みがなくなり、また、磁石から剥離した磁性粉が飛散することもない。
ところで、装置や設備によっては、磁気的遮蔽が要求されることがある。そのため、上記の配管用ヒータ装置10をこのような装置や設備に使用する場合、少なくとも第1の磁石20及び第2の磁石21が付設されている部分を、金属箔や金属テープ、金属板といった磁気遮蔽材で覆うことが好ましい。勿論、配管用ヒータ装置10の全体に金属箔や金属テープを巻き付けてもよい。
更にまた、第1の磁石及び第2の磁石の何れか一方に代えて、磁性金属を用いてもよい。磁性金属としては、磁石と磁気的に結合する作用があれば特に制限はないが、鉄、ニッケルなどが挙げられる。
本発明の保温または加温用被覆部材において、装着状態を機械的に固定する物理的固定手段をさらに備えていてもよい。ここで、物理的固定手段としては、ホックやバックルなどの公知の器具が挙げられる。こうした構成によれば、装着後、本体部の両端面14a、14bを隙間なく確実に突合せ続けることができる。こうした物理的固定手段は、補助的に使用できる。
ヒータ装置10を構成する断熱体11、発熱体12、包囲体13には制限がなく、従来のヒータ装置10に使用されているものを使用できるが、例えば下記を例示することができる。
断熱体11は、ガラスファイバーやセラミックファイバー、シリカファイバー等を集成し、ニードル加工を施した無機繊維マットを使用できる。また、コロイダルシリカやアルミナゾル、ケイ酸ソーダ等の無機質バインダーや、でんぷんなどの有機質バインダーでマット状に成形してもよい。あるいは、アラミドやポリアミド、ポリイミド等の耐熱性の有機樹脂製多孔質成形体とすることもできる。こうした断熱材の厚さは、本発明の効果が得られれば特に制限はないが、5〜100mmが適当であり、5〜50mmが好適であり、8〜30mmがさらに好適である。
上述した材料のほかに、断熱体として、エアロゲルが充填された繊維体(エアロゲル繊維体)を使用することもできる。こうしたエアロゲル繊維体は、繊維基材にエアロゲルが充填されてなる断熱材である。
エアロゲル繊維体を構成する繊維基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維等の有機繊維、カーボン繊維、ガラス繊維、アルミノシリケート繊維、シリカ繊維、ムライト繊維やアルミナ繊維等の無機繊維からなる繊維基材を用いることができ、耐熱性に優れた無機繊維からなる繊維基材を好ましく用いることができる。
すなわち、繊維基材としては、無機繊維の織布又は不織布を好ましく用いることができる。ここで、不織布としては、例えば、無機繊維を抄造機により抄造して得られる紙状のものや、集綿した無機繊維をニードル加工してマット状に成形したブランケットや、無機繊維に有機バインダーを加えてマット状に成形したフェルト等のマットを用いることができる。繊維基材として、無機繊維がランダムに配向した不織布を用いることにより、当該繊維基材の無機繊維間にエアロゲルを効果的に保持することができる。
また、繊維基材を構成する無機繊維としては、例えば、本発明の被覆部材が、100℃未満といった、それほど耐熱性が要求されない環境で使用される場合には、エアロゲル繊維体に優れた柔軟性を付与できるPET繊維等の有機繊維を好ましく用いることができる。また、例えば、本発明の被覆部材が、100〜250℃といった、ある程度の耐熱性が要求される環境で使用される場合には、安価なガラス繊維を好ましく用いることができる。また、例えば、本発明の被覆部材が、250℃を超えるような高い耐熱性が要求される環境で使用される場合には、耐熱性の高いアルミノシリケート繊維、シリカ繊維、ムライト繊維やアルミナ繊維等のセラミックス繊維を好ましく用いることができる。
エアロゲルとしては、例えば、無機材料からなるエアロゲル(無機エアロゲル)又は有機材料からなるエアロゲル(有機エアロゲル)を用いることができ、耐熱性に優れた無機エアロゲルを好ましく用いることができる。無機エアロゲルとしては、例えば、シリカエアロゲルやアルミナエアロゲルを用いることができる。特に、シリカエアロゲルを用いることにより、エアロゲル繊維体の断熱性を効果的に高めることができる。
したがって、エアロゲル繊維体としては、無機繊維の不織布に無機エアロゲルが充填されたものを好ましく用いることができる。具体的には、例えば、セラミックス繊維の不織布にシリカエアロゲルが充填されたエアロゲル繊維体や、ガラス繊維マットにシリカエアロゲルが充填されたエアロゲル繊維体を好ましく用いることができる。こうしたエアロゲル繊維体としては、例えば、Aspen Aerogels Inc.から「SPACELOFT2200」、「SPACELOFT2250」、「Pyrogel6650」、「PyrogelXT」といった製品が入手可能である。
エアロゲル繊維体に含有されるエアロゲルと繊維基材との比率は、当該エアロゲル繊維体が備えるべき特性(例えば、断熱性、耐熱性、低発塵性、可撓性)に応じて適宜設定することができる。エアロゲル繊維体の密度は、例えば、20〜500kg/mの範囲とすることができ、好ましくは100〜300kg/mの範囲とすることができる。
このようなエアロゲル繊維体は、繊維間の空隙を埋めるエアロゲル内の微細孔により、当該エアロゲル繊維体内における空気の対流が効果的に防止されるため、優れた断熱性を有する。
具体的に、エアロゲル繊維体の25℃における熱伝導率は、例えば、0.024W/m・K以下とすることができ、好ましくは0.020W/m・K以下とすることができ、より好ましくは0.018W/m・K以下とすることができる。
また、エアロゲル繊維体の80℃における熱伝導率は、例えば、0.035W/m・K以下とすることができ、好ましくは0.027W/m・K以下とすることができ、より好ましくは0.025W/m・K以下とすることができる。
このように、エアロゲル繊維体は優れた断熱性を有するため、十分な断熱性を維持しつつ薄型化することができる。具体的に、エアロゲル繊維体の厚さは、例えば、1〜50mmの範囲とすることができ、好ましくは1〜25mmの範囲とすることができ、より好ましくは1〜15mmの範囲とすることができる。断熱体11の厚さを低減することにより、本発明の被覆部材の可撓性を向上させることができるほか、被覆部材の厚さを低減でき省スペース化に寄与することもできる。
発熱体12は、所望の熱が発生させることができれば特に制限はなく、例えば、断熱クロスのような断熱材18内に、電気ヒータ線19を等間隔に配置して構成されていてもよい。電気ヒータ線19には、不図示のリード線が電気的に接続されているために、不図示のコントローラから供給された電流がリード線を通じて与えられることで発熱して配管1を加熱する。発熱体12としては、上記以外に、不図示のシート状発熱体等、所定の形状や容量を有するものを用いても良い。ここで、電気ヒータ線は、通電によって発熱するニクロム線や、ステンレス線といった電気ヒータ線18を使用することができる。こうした電気ヒータ線18は電気的に絶縁されることが好ましい。こうした絶縁は、ガラス繊維や、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維といった無機繊維からなる無機繊維製スリーブを被覆したり、樹脂をコーティングしたりすればよい。また、電気ヒータ線に代えて、カーボン製発熱体やセラミックス製発熱体を使用してもよい。
こうした電気ヒータ線18は、支持体(図示しない)に所望のパターンに縫い糸で縫い付け、発熱体12としてもよい。こうした支持体は、例えば、ガラス繊維や、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維といった無機繊維からなる無機繊維製クロスを用いることができる。
包囲体13は、PTFE(ポリテトラフォルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルコキシエチレン共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、ETFE(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体)、ECTFE(クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフロライド)等のフッ素系樹脂からなるフッ素樹脂製シート、あるいは前記のフッ素系樹脂の繊維を編んだフッ素樹脂繊維製クロス(織布)、ガラス繊維や、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維といった無機繊維からなる無機繊維製クロス(織布)、こういった無機繊維製クロスに前記フッ素系樹脂をコーティング処理したフッ素樹脂コーティング無機繊維製クロスを使用できる。
また、この包囲体13として、上記フッ素系樹脂以外にポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケルトン、ポリフタエミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリメチルペン等の耐熱性ではあるが、フッ素系樹脂よりは低融点の樹脂も使用できる。
こうした包囲体の厚さは、本発明の効果が得られれば特に制限はないが、0.1〜8mmが適当であり、0.1〜5mmが好適であり、0.1〜2mmがさらに好適である。
以上、本発明に関して配管用ヒータ装置10を例示して説明したが、本体部14を断熱体11のみで形成することにより、配管用の断熱性被覆部材とすることができる。その際、配管1に別途ヒータ装置を巻装し、ヒータ装置を覆うように装着してもよい。また、配管用に限らず、各種装置や設備の被覆部材として使用することができる。その際、装置や設備の断面も円形のほか、矩形であってもよい。
1 配管
10 ヒータ装置(加熱用被覆部材)
11 断熱体
12 発熱体
13 本体部
14 包囲体
15 延出部分
16 基材
20 第1の磁石
21 第2の磁石

Claims (7)

  1. 断熱体、または断熱体と発熱体とを備える本体部と、本体部を包囲する包囲体とからなり、対象物に、本体部の端面同士を突合せて装着される被覆部材であって、
    装着状態を磁気的固定手段により保持することを特徴とする保温または加温用被覆部材。
  2. 磁気的固定手段が、一方の端部表面に第1の磁石が付設され、他方の端部裏面に第2の磁石が付設された帯状体であり、
    外装体の外周面に巻き付け、両端部を重ねて第1の磁石と第2の磁石とを磁気的に結合させることを特徴とする請求項1記載の保温または加温用被覆部材。
  3. 磁気的固定手段が、本体部の一方の端面より外方に延出する延出部分の下面に付設した第1の磁石と、本体部の他方の端面側の外装体表面に付設した第2の磁石で構成され、
    延出部分を他方の端面側の外装体表面と重ね合わせ、第1の磁石と第2の磁石とを磁気的に結合させることを特徴とする請求項1記載の保温または加温用被覆部材。
  4. 磁気的固定手段が、本体部の一方の端面に付設した第1の磁石と、本体部の他方の端面に付設した第2の磁石で構成され、
    両端面を突合せ、第1の磁石と第2の磁石とを磁気的に結合させることを特徴とする請求項1記載の保温または加温用被覆部材。
  5. 第1の磁石及び第2の磁石との連結部において、互いに係合する段差をさらに備えることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の保温または加温用被覆部材。
  6. 少なくとも磁気的固定手段が付設されている部分が、磁気的に遮蔽されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の保温または加温用被覆部材。
  7. 第1の磁石及び第2の磁石の何れか一方に代えて、磁性金属を用いることを特徴とする請求項2〜6の何れか1項に記載の保温または加温用被覆部材。
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