WO2012077648A1 - ジャケットヒータ及びジャケットヒータを用いた加熱方法 - Google Patents

ジャケットヒータ及びジャケットヒータを用いた加熱方法 Download PDF

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Abstract

 本発明は、内層材と外層材と、前記内層材と前記外層材とで包囲された発熱体を有し、被加熱体と前記内層材とが接触するように被加熱体に装着されるジャケットヒータにおいて、前記外層材の外周面に金属層が形成されている、ジャケットヒータに関する。

Description

ジャケットヒータ及びジャケットヒータを用いた加熱方法
 本発明は、配管等に装着されるジャケットヒータ及びジャケットヒータを用いた加熱方法に関し、より詳細にはジャケットヒータからの放熱を抑え、加熱効率を高めて省電力化を図る方法に関する。
 従来から、各種装置や設備、それに接続される配管といった被加熱体を加熱するために、可撓性を有するジャケットヒータで配管を包囲している。また、装置の側面等の曲面を保温または加熱する場合も、同様のジャケットヒータを装着している。なお、このようなジャケットヒータはマントルヒータとも呼ばれる。
 このようなジャケットヒータとして、図10に示すようなマントルヒータ10が知られており、本出願人も、特許文献1において、フッ素系樹脂シートからなる内層材100と外層材200との間に、無機繊維製シート303に発熱線(図示せず)を取り付けた発熱体300と、断熱材400を重ね合わせて積層状に構成したマントルヒータ10を提案している。発熱線は電熱線であり、内層材100および外層材200の外部に通じる電力線306が接続しており、コンセント307を外部電源(図示せず)に接続して給電される。そしてこのマントルヒータ10を直管状の配管20に装着する際には、長手方向の両周縁部103、104を突き合わせ、端面に付設した面ファスナー105、106により結合される。
 このようなマントルヒータ10は、可撓性を有し、更には発塵も少ないためクリーンルーム等において使用できる等の利点がある。
日本国特開2002-295783号公報
 しかしながら、マントルヒータ10は、装着状態において、外層材200が露出したままであり、断熱材400を内蔵していても外層材200を通じて放熱するのは避けられない。そこで本発明は、ジャケットヒータからの放熱を抑えることを目的とする。
 上記目的を達成するために本発明は、下記のジャケットヒータ及びジャケットヒータを用いた加熱方法を提供する。
 (1)内層材と外層材と、前記内層材と前記外層材とで包囲された発熱体を有し、被加熱体と前記内層材とが接触するように被加熱体に装着されるジャケットヒータにおいて、
 前記外層材の外周面に金属層が形成されている、ジャケットヒータ。
 (2)前記金属層が金属箔である、上記(1)に記載のジャケットヒータ。
 (3)前記金属層が金属蒸着膜である、上記(1)に記載のジャケットヒータ。
 (4)前記金属層が金属塗膜である、上記(1)に記載のジャケットヒータ。
 (5)内層材と外層材と、前記内層材と前記外層材とで包囲された発熱体を有し、被加熱体と前記内層材とが接触するように被加熱体に装着されるジャケットヒータを用いた加熱方法であって、
 ジャケットヒータを被加熱体に装着した後、外層材を金属箔で包囲する工程を含む、ジャケットヒータを用いた加熱方法。
 (6)前記外層材を金属箔で包囲する工程において、前記金属箔が、少なくとも一方の面に複数の突起を有する金属箔であり、突起が外層材側となるように前記金属箔で外層材を包囲する、上記(5)に記載のジャケットヒータを用いた加熱方法。
 (7)前記外層材を金属箔で包囲する工程において、前記金属箔が、少なくとも一方の面に連続気泡構造の発泡層が形成された金属箔であり、発泡層が外層材側となるように前記金属箔で外層材を包囲する、上記(5)に記載のジャケットヒータを用いた加熱方法。
 (8)内層材と外層材と、前記内層材と前記外層材とで包囲された発熱体を有し、被加熱体と前記内層材とが接触するように被加熱体に装着されるジャケットヒータを用いた加熱方法であって、
 ジャケットヒータを被加熱体に装着した後、外層材の外周面に金属粉末を含有する塗料を塗布し、乾燥する工程を含む、ジャケットヒータを用いた加熱方法。
 本発明によれば、ジャケットヒータの外層材の外周面が金属層で包囲されているため、外層材から放出された熱線が金属層で反射されてジャケットヒータに入射する。そのため、ジャケットヒータからの放熱が大幅に低減して省電力となる。また、表面が金属層であるため、アウトガスの発生を防ぐこともでき、半導体製造装置等のクリーン環境が要求される配管の加熱に好適となる。
図1は、本発明のジャケットヒータの一実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1のAA断面図である。 図3は、本発明のジャケットヒータの施工方法を示す斜視図である。 図4は、本発明で用いる金属箔の一例を示す断面図である。 図5は、金属箔の他の例を示す断面図である。 図6は、試験1の試験方法を説明するための模式図である。 図7は、試験1の結果を示すグラフである。 図8は、試験2の試験方法を説明するための模式図である。 図9は、試験2の結果を示すグラフである。 図10は、従来のジャケットヒータを示す斜視図である。
 以下、本発明に関して図面を参照して詳細に説明する。
 図1は本発明のジャケットヒータの一例を示す斜視図であり、図2は図1のAA断面図である。ジャケットヒータ10は、その全体構成は図10に示したものと同様であり、包囲体としての内層材100と外層材200との間に、無機繊維製シート303に発熱線(電熱線)302を取り付けた発熱体300と断熱材400とを積層したものであるが、本発明では、更に外層材200の外周面に、金属層1を形成する。金属層1としては、金属箔や金属蒸着膜、金属塗膜が挙げられる。これら各部材の材質には制限はないが、例えば下記を使用することができる。
 内層材100及び外層材200は、例えば、PTFE(ポリテトラフォルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、ETFE(テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体)、ECTFE(クロロトリフルオロエチレン-エチレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフロライド)等のフッ素系樹脂からなるフッ素樹脂製シート、あるいは前記のフッ素系樹脂の繊維を編んだフッ素樹脂繊維製クロス(織布)、ガラス繊維や、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維といった無機繊維からなる無機繊維製クロス(織布)、こういった無機繊維製クロスに前記フッ素系樹脂をコーティング処理したフッ素樹脂コーティング無機繊維製クロスを使用できる。
 また、この内層材100及び外層材200として、上記フッ素系樹脂以外にポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケルトン、ポリフタエミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリメチルペン等の耐熱性ではあるが、フッ素系樹脂よりは低融点の樹脂も使用できる。
 こうした包囲体の厚さは、本発明の効果が得られれば特に制限はないが、0.1~8mmが適当であり、0.1~5mmが好適であり、0.1~2mmがさらに好適である。
 発熱体300は、通電によって発熱するニクロム線やステンレス線といった電熱線302を有していてもよい。こうした電熱線302は電気的に絶縁されていることが好ましい。こうした絶縁は、ガラス繊維や、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維といった無機繊維からなる無機繊維製スリーブ301を被覆したり、樹脂をコーティングしたりすることで行われる。電熱線302に代えて、カーボン製発熱体やセラミックス製発熱体を使用してもよい。また、電熱線302には、電力線306が接続しており、コンセント307を外部電源(図示せず)に接続して給電される。
 こうした電熱線302は、支持体(無機繊維製シート)303に所望のパターンに縫い糸304で縫い付けられてもよい。こうした支持体(無機繊維製シート)303は、例えば、ガラス繊維や、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維といった無機繊維からなる無機繊維製クロスを用いることができる。
 断熱材400としては、ガラスファイバーやセラミックファイバー、シリカファイバー等を集成し、ニードル加工を施した無機繊維マットを使用できる。また、コロイダルシリカやアルミナゾル、ケイ酸ソーダ等の無機質バインダーや、でんぷんなどの有機質バインダーでマット状に成形してもよい。あるいは、アラミドやポリアミド、ポリイミド等の耐熱性の有機樹脂製多孔質成形体とすることもできる。こうした断熱材の厚さは、5~100mmが適当であり、5~50mmが好適であり、8~30mmがさらに好適である。なお、本発明のジャケットヒータにおいては、断熱材は必須ではなく、省略することができる。
 上述した材料のほかに、断熱材として、エアロゲルが充填された繊維体(エアロゲル繊維体)を使用することもできる。こうしたエアロゲル繊維体は、繊維基材にエアロゲルが充填されてなる断熱材である。
 エアロゲル繊維体を構成する繊維基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維等の有機繊維、カーボン繊維、ガラス繊維、アルミノシリケート繊維、シリカ繊維、ムライト繊維やアルミナ繊維等の無機繊維からなる繊維基材を用いることができ、耐熱性に優れた無機繊維からなる繊維基材を好ましく用いることができる。
 すなわち、繊維基材としては、無機繊維の織布又は不織布を好ましく用いることができる。ここで、不織布としては、例えば、無機繊維を抄造機により抄造して得られる紙状のものや、集綿した無機繊維をニードル加工してマット状に成形したブランケットや、無機繊維に有機バインダーを加えてマット状に成形したフェルト等のマットを用いることができる。繊維基材として、無機繊維がランダムに配向した不織布を用いることにより、当該繊維基材の無機繊維間にエアロゲルを効果的に保持することができる。
 また、繊維基材を構成する無機繊維としては、例えば、本発明のジャケットヒータが、100℃未満といった、それほど耐熱性が要求されない環境で使用される場合には、エアロゲル繊維体に優れた柔軟性を付与できるPET繊維等の有機繊維を好ましく用いることができる。また、例えば、本発明のジャケットヒータが、100~250℃といった、ある程度の耐熱性が要求される環境で使用される場合には、安価なガラス繊維を好ましく用いることができる。また、例えば、本発明のジャケットヒータが、250℃を超えるような高い耐熱性が要求される環境で使用される場合には、耐熱性の高いアルミノシリケート繊維、シリカ繊維、ムライト繊維やアルミナ繊維等のセラミックス繊維を好ましく用いることができる。
 エアロゲルとしては、例えば、無機材料からなるエアロゲル(無機エアロゲル)又は有機材料からなるエアロゲル(有機エアロゲル)を用いることができ、耐熱性に優れた無機エアロゲルを好ましく用いることができる。無機エアロゲルとしては、例えば、シリカエアロゲルやアルミナエアロゲルを用いることができる。特に、シリカエアロゲルを用いることにより、エアロゲル繊維体の断熱性を効果的に高めることができる。
 したがって、エアロゲル繊維体としては、無機繊維の不織布に無機エアロゲルが充填されたものを好ましく用いることができる。具体的には、例えば、セラミックス繊維の不織布にシリカエアロゲルが充填されたエアロゲル繊維体や、ガラス繊維マットにシリカエアロゲルが充填されたエアロゲル繊維体を好ましく用いることができる。こうしたエアロゲル繊維体としては、例えば、Aspen Aerogels Inc.から「SPACELOFT2200」、「SPACELOFT2250」、「Pyrogel6650」、「PyrogelXT」といった製品が入手可能である。
 エアロゲル繊維体に含有されるエアロゲルと繊維基材との比率は、当該エアロゲル繊維体が備えるべき特性(例えば、断熱性、耐熱性、低発塵性、可撓性)に応じて適宜設定することができる。エアロゲル繊維体の密度は、例えば、20~500kg/mの範囲とすることができ、好ましくは100~300kg/mの範囲とすることができる。
 このようなエアロゲル繊維体は、繊維間の空隙を埋めるエアロゲル内の微細孔により、当該エアロゲル繊維体内における空気の対流が効果的に防止されるため、優れた断熱性を有する。
 具体的に、エアロゲル繊維体の25℃における熱伝導率は、例えば、0.024W/m・K以下とすることができ、好ましくは0.020W/m・K以下とすることができ、より好ましくは0.018W/m・K以下とすることができる。
 また、エアロゲル繊維体の80℃における熱伝導率は、例えば、0.035W/m・K以下とすることができ、好ましくは0.027W/m・K以下とすることができ、より好ましくは0.025W/m・K以下とすることができる。
 このように、エアロゲル繊維体は優れた断熱性を有するため、十分な断熱性を維持しつつ薄型化することができる。具体的に、エアロゲル繊維体の厚さは、例えば、1~50mmの範囲とすることができ、好ましくは1~25mmの範囲とすることができ、より好ましくは1~15mmの範囲とすることができる。断熱材の厚さを低減することにより、本発明のジャケットヒータの可撓性を向上させることができるほか、ジャケットヒータの厚さを低減でき省スペース化に寄与することもできる。
 金属層1としては、金属箔、金属蒸着膜、又は金属塗膜が好ましい。
 金属層1を形成する金属箔としては、安価であることからアルミ箔が好適であるが、銅やステンレスなどといった他の金属であってもよい。外層材200との接合には、金属を接着可能な接着剤を用いたり、熱融着すればよい。アウトガス発生による外部汚染が問題となる用途には、熱融着を用いることが好ましい。
 また、金属蒸着膜を成膜する場合は、金属箔の場合と同様の金属を蒸着すればよい。金属塗膜を形成するには、金属箔の場合と同様の金属の粉末を含有する一般的な金属塗料を刷毛やスプレーを用いて塗布し、乾燥すればよい。
 なお、金属層1の厚さは、薄すぎると破断するおそれがあり、厚すぎると可撓性が損なわれ、コスト増にもなるため、20μm~5mmが適当であり、30~100μmが好適であり、40~70μmがさらに好適である。
 上記のジャケットヒータ10を配管20に被覆させるには、従来と同様に、両周縁部103、104の間隔を拡げて配管20に装着させた後、両周縁部103、104を当接させて、例えば、端面の面ファスナー105、106を介して固定することができる。面ファスナー105、106に代えて、ホックやバックルなどの器具、ベルト類など公知の固定手段も採用できる。
 本発明のジャケットヒータによれば、金属層1により、ジャケットヒータ10の外層材200から放熱された熱線が金属層1で反射されてジャケットヒータ10に入射するため、ジャケットヒータ10からの放熱を大幅に低減することができる。
 尚、ジャケットヒータ10は、直管状の配管20に装着するように円筒状とする他、曲管やL字状の管に装着できるように、全体を湾曲あるいはL字状に形成することもでき、被加熱体が四角いケース状であるような場合には、箱形状、板状に形成することもできる。
 上記では、外層材200に金属層1を形成したジャケットヒータ10を示したが、図3に示すように、金属層1の無い、既存のジャケットヒータ10を用い、配管20に装着した後、外層材200の外周面を金属箔30等の金属層で包囲しても同様の放熱抑制効果が得られる。
 金属箔30による包囲方法は、金属箔30をジャケットヒータ10に巻き付ける方法が、長さの異なる種々のジャケットヒータ10にも容易に対応でき、簡便であることから好ましい。尚、金属箔30を巻き付ける際は、外層材200が露出しないように隣接する金属箔の端縁30a同士を重ねて巻き付ける。
 金属箔30は上記と同様にアルミ箔や銅箔、ステンレス箔が挙げられ、その厚さも上記と同じでかまわない。
 また、金属箔30を巻き付ける際に、外層材200との間に微小隙間が自然に形成される場合もあるが、微小隙間は空気層であるため断熱・保温効果も付加される。但し、金属箔30の巻き付け方によっては、金属箔30と外層材200とが部分的に接触して微小隙間が形成されない部分が生じることがある。そこで、図4に示すように、金属箔30の外層材側の面に、突起31を点在させることが好ましい。尚、突起31の高さやピッチ(突起間隔)等には制限はないが、高さは0.5~2.0mm、ピッチは5~20mmが適当である。突起31により、金属箔30と外層材200との微小隙間を確実に形成することができる。すなわち、ジャケットヒータを配管等被加熱体に装着した後、該ジャケットヒータの外層材を、少なくとも一方の面に複数の突起を有する金属箔によって、突起が外層材側となるように包囲することが好ましい。
 金属箔30と外層材200との微小隙間を確実に形成するために、図5に示すように、金属箔30の外層材側の面に、連続気泡構造の発泡層35を接合してもよい。発泡体には気泡が連続した連続気泡構造の発泡体の他、個々の気泡が点在している独立気泡構造の発泡体や、連続気泡と独立気泡とが混在した発泡体があるが、外層材200からの熱線が金属箔30に直接到達するように、連続気泡構造の発泡体で発泡層35を形成することが好ましい。すなわち、ジャケットヒータを配管等被加熱体に装着した後、該ジャケットヒータの外層材を、少なくとも一方の面に連続気泡構造の発泡層が形成された金属箔によって、発泡層が外層材側となるように包囲することが好ましい。
 また、発泡層35は、気泡容積が多くなるほど空気層による断熱・保温効果が高まり、また、外層材200からの熱線が金属箔30に到達しやすくなるため、気孔率で60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
 発泡層35の材質には制限はなく、特に耐熱性も要求されないことから、各種樹脂製とすることができ、安価であることからウレタンフォームが好適である。また、発泡層35の厚さは、0.5~2.0mmが適当である。
 尚、金属箔30と発泡層35とを接合する場合、金属を接着可能な接着剤を用いたり、熱融着すればよい。アウトガス発生による外部汚染が問題となる用途には、熱融着を用いることが好ましい。
 上記の金属箔30、あるいは発泡層35を備えた金属箔30とジャケットヒータ10との接合は、金属箔30、あるいは発泡層35を備えた金属箔30をジャケットヒータ10に巻装した後、ベルト等の固定手段を用いて装着状態を維持することができる。また、金属箔30または発泡層35の裏面(外層材側の面)に粘着層を形成しておき、外層材200の外周面に粘着してもよい。あるいは、両面粘着テープを用いて、外層材200の外周面に金属箔30または発泡層35を備えた金属箔30を粘着してもよい。
 また、金属箔30に代えて、既存のジャケットヒータ10を配管20等の被加熱体に装着した後、その外層材200の外表面に金属塗料を塗布し、乾燥して金属塗膜を形成してもよい。
 本発明のジャケットヒータは、省電力で加熱でき、その省電力性は特に、後述する実施例に示すように、100℃以上、好ましくは150℃以上の高温での加熱においてより効果的となる。また、表面が金属層1であるため、アウトガスの発生を防ぐこともでき、半導体製造装置等のクリーン環境が要求される配管等の被加熱体の加熱に好適となる。
 以下、本発明に関して実施例及び比較例を挙げて更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
〔試験1〕
〈実施例1〉
 断熱材として厚さ3mmの日本アエロジル社製「Pyrogel」を用意し、その一方の面に、厚さ0.2mmのアルミ箔を接着剤で接着した保温材Aを作製した。
〈実施例2〉
 断熱材として厚さ3mmの日本アエロジル社製「Pyrogel」を用意し、その一方の面に、厚さ0.1mmのステンレス箔を接着剤で接着した保温材Bを作製した。
(比較例1)
 厚さ3mmの断熱材(日本アエロジル社製「Pyrogel」)のみからなる保温材Cを作製した。
(比較例2)
 厚さ6mmの断熱材(日本アエロジル社製「Pyrogel」)のみからなる保温材Dを作製した。
 そして、ジャケットヒータに見立て、図6に示すように、実施例1、実施例2、比較例1または比較例2の保温材A~Dをホットプレートに載置し(但し、実施例1、2については断熱材がホットプレートと接するように載置)、ホットプレートを50℃、100℃、150℃、200℃または250℃に維持するのに要する投入電力を測定し、その測定値と、予め算出した電力補正式より理論電力量を算出した。また、実際には保温材を加熱するために投入される電力以外の熱量(熱ロスQ)が存在し、図示されるように、ホットプレートの表面積よりも断熱材の表面積が狭いため、ホットプレートからの熱量が保温材に伝熱する以外に、空気中に放熱する熱量(Qloss)、保温材を透過する熱量(Q)、および保温材から反射する熱量(Q)がある。そのため、実際の投入電力Qは、保温材を加熱するための熱量Qと熱ロスQLとの合計である。そこで、下記に示す電力補正式により理論電力量を算出した。
 Q=Q+Q
 Q=〔(T-T)/D×λ×S〕-Q
 Q=Qloss+Q+Q
式中、T:ホットプレートの表面温度(℃)、T:保温材のホットプレートと反対側の表面温度(℃)、D:保温材の厚さ(m)、λ:保温材の熱伝導率(W/m・K)、S:保温材のホットプレートと接する側の面の面積(m)である。また、Q=Q=0とし、Sは0.0289mである。なお、温度は熱電対を配置して測定し、配置点は四隅近傍と中央の5箇所としその平均値を測定値とした。
 理論電力量の算出結果を図7に示すが、実施例1の保温材A及び実施例2の保温材Bは、断熱材の厚さを6mmに倍増した比較例2の保温材Dとほぼ同等の投入電力で済むことがわかる。換言すると、本発明に従い金属箔(アルミ箔やステンレス箔)を接着することにより、断熱材の厚さを半減することができ、材料コストも半減することができる。このような効果は、100℃以上の高温での加熱において顕著である。
〔試験2〕
 断熱材表面からの放散熱量Qは、対流による表面熱伝達と輻射による表面熱伝達との合計であり、下記式から求めることができる。
 Q=α(T-T)+α(T-T
ここで、α(T-T)は対流による表面熱伝達量であり、α(T-T)は輻射による表面熱伝達量であり、それぞれ下記で表される。
 αc=A×3.26×(Ts-T0.25×{(w+0.348)/(0.348)}0.5
 αr=A×ε×σ×(T -T )/(T-T
式中、Aは表面積(m)、Tは保温材のホットプレートと反対側の表面温度(K)、Tは室温(K)、αは対流による表面熱伝達率(W/m・K)、αは輻射による表面熱伝達率(W/m・K)、εは放射率、wは風速(m/s)、σはステファン・ボルツマン定数(5.67×10-8W/m・K)である。尚、上記については、例えば、JIS A 9501:2006を参照することができる。
 そこで、実施例1の保温材Aまたは比較例1の保温材C(何れも表面積Aは0.0289m)を、図8に示すようにホットプレート上に載置してホットプレートを50℃、100℃、150℃、200℃または250℃に加熱維持し、各温度において保温材とホットプレートとの界面温度および保温材のホットプレートと反対側の表面温度を測定した。界面および表面の温度は熱電対を配置して測定し、配置点は四隅近傍と中央の5箇所としその平均値を測定値とした。また、保温材表面の放射率は放射温度計により測定した。そして、上記式より、対流による対流による表面熱伝達量と、輻射による表面熱伝達量とを算出した。
 放散熱量の算出結果を図9に示すが、アルミ箔を接着することにより、輻射による表面熱伝達量が減少し、対流による表面熱伝達量が増加しているが、輻射による表面熱伝達量の減少分が、対流による表面熱伝達量の増加分よりも大きいため、全体としては投入電力量が少なくなっている。このような効果は、100℃以上の高温での加熱において顕著である。
 本発明を詳細に、また特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、様々な修正や変更を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
 本出願は、2010年12月6日出願の日本特許出願2010-271611に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。また、明細書中に記載の文献の全ての内容も、参照として取り込まれる。
  1 金属層
 10 ジャケットヒータ(マントルヒータ)
 30 金属箔
 31 突起
 35 発泡層
100 内層材
200 外層材
300 発熱体
400 断熱材

Claims (8)

  1.  内層材と外層材と、前記内層材と前記外層材とで包囲された発熱体を有し、被加熱体と前記内層材とが接触するように被加熱体に装着されるジャケットヒータにおいて、
     前記外層材の外周面に金属層が形成されている、ジャケットヒータ。
  2.  前記金属層が金属箔である、請求項1に記載のジャケットヒータ。
  3.  前記金属層が金属蒸着膜である、請求項1に記載のジャケットヒータ。
  4.  前記金属層が金属塗膜である、請求項1に記載のジャケットヒータ。
  5.  内層材と外層材と、前記内層材と前記外層材とで包囲された発熱体を有し、被加熱体と前記内層材とが接触するように被加熱体に装着されるジャケットヒータを用いた加熱方法であって、
     ジャケットヒータを被加熱体に装着した後、外層材を金属箔で包囲する工程を含む、ジャケットヒータを用いた加熱方法。
  6.  前記外層材を金属箔で包囲する工程において、前記金属箔が、少なくとも一方の面に複数の突起を有する金属箔であり、突起が外層材側となるように前記金属箔で外層材を包囲する、請求項5に記載のジャケットヒータを用いた加熱方法。
  7.  前記外層材を金属箔で包囲する工程において、前記金属箔が、少なくとも一方の面に連続気泡構造の発泡層が形成された金属箔であり、発泡層が外層材側となるように前記金属箔で外層材を包囲する、請求項5に記載のジャケットヒータを用いた加熱方法。
  8.  内層材と外層材と、前記内層材と前記外層材とで包囲された発熱体を有し、被加熱体と前記内層材とが接触するように被加熱体に装着されるジャケットヒータを用いた加熱方法であって、
     ジャケットヒータを被加熱体に装着した後、外層材の外周面に金属粉末を含有する塗料を塗布し、乾燥する工程を含む、ジャケットヒータを用いた加熱方法。
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