JP2011219285A - ダイヤモンドフレークの製造方法およびダイヤモンドフレークを含有した伝熱性強化材 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィラー同士が互いに接触する確率が高く、重なり合うこともないフィラーとして、どのような母材の場合でも用いることができるダイヤモンドフレークの製造方法と、そのダイヤモンドフレークを含有した伝熱性強化材を提供する。
【解決手段】石英基板3の表面に、ダイヤモンド粉末を用いてダイヤモド核発生促進処理を施した後、700〜1000℃でCVD法により厚さ0.5〜5μmのダイヤモンド被膜2を成膜し、次いで、冷却を施してダイヤモンド被膜2に亀裂4を発生させ、ダイヤモンド被膜2を石英基板3から剥離させることで、薄片状で反りを有するダイヤモンドフレーク1を得る。
【選択図】 図1
【解決手段】石英基板3の表面に、ダイヤモンド粉末を用いてダイヤモド核発生促進処理を施した後、700〜1000℃でCVD法により厚さ0.5〜5μmのダイヤモンド被膜2を成膜し、次いで、冷却を施してダイヤモンド被膜2に亀裂4を発生させ、ダイヤモンド被膜2を石英基板3から剥離させることで、薄片状で反りを有するダイヤモンドフレーク1を得る。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高伝熱を必要とするパワーデバイス等の基板、接合材、若しくは熱交換部材、或いは高伝熱性により熱衝撃耐性が高められた基材、容器、隔壁等に含有されることで利用できるダイヤモンドフレークの製造方法、およびそのダイヤモンドフレークを含有した伝熱性強化材に関するものである。
ある材料(母材)の熱伝導率を向上させるには、その材料より熱伝導率が高い材料(フィラー)を添加することで対応することが可能であり、この熱伝導率が高いフィラーとしては金属を代表例として挙げることができる。しかしながら、母材がガラス、セラミックス、樹脂などの場合には、フィラーの絶縁性を損なわずに熱伝導性を上げることが必要になることがあり、この場合には、金属はフィラーとして用いることができない。 従って、母材がガラス、セラミックス、樹脂などの場合には、フィラーとして用いることができる材料は、絶縁性があり且つ比較的熱伝導率が高い、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化ホウ素、ダイヤモンドなど少数の材料に限られてしまうことになる。
一方、母材が金属の場合は、母材自体の熱伝導率がもともと高いため、母材の種類にもよるが、より熱伝導率が高い、アルミニウム、銅、銀などの金属がフィラーとして用いられる。金やダイヤモンドも熱伝導率が高くフィラーの材料として用いるには推奨できるが、高価であるためにこれまではフィラーの材料として用いられることはなかった。特にダイヤモンドは、母材がガラス、セラミックス、樹脂などの場合も、金属の場合も、共通して用いることができるため、母材が金属の場合もフィラーの材料として採用したい材料であるが、前記したように高価であることに加え、銅以上の熱伝導率がこれまでは必要とされることが殆どなかったため、採用が見送られてきたと考えられる。
また、従来からのフィラーは一般には粉状或いは粒状であったため、母材に添加して熱伝導率を向上させるためには、充填率(体積率)を50%以上にしなければ十分な効果を得ることができなかった。これは、フィラーが母材中で周囲のフィラーに接触しないで孤立することで熱伝導が母材でボトルネックになっているためと考えられる。
そこで、粉状或いは粒状のフィラーに代えて、新たにフィラーとして採用することが検討されているのが薄片状のフレークである。この薄片状のフレークでなるフィラーは、母材中に練りこんだり混入させたりしたときに、互いに接触する確率が、粉状或いは粒状のフィラーより高く、熱伝導のパスができやすく、母材に添加して熱伝導率を向上させるフィラーとして有効であると考えられる。
以上のような前提条件もあり、ダイヤモンドフレークをフィラーの材料に用いることを検討したいが、母材に添加するフィラーとして用いることができるサイズが小さいダイヤモンドフレークを、再現性よく且つ安価に製造することができる適当な技術がないのが現状である。
ダイヤモンドの粉末或いは粒子を製造する方法としては、高温高圧下でグラファイトからダイヤモンドを合成する方法や、爆薬法のような爆発衝撃によりグラファイトをダイヤモンドに変換する方法が知られている。しかしながら、これらの方法は粉状或いは粒状のダイヤモンドを製造する方法であって、ダイヤモンドフレークを製造する方法に採用することはできない。例えば、特許文献1には、ガラス状炭素粉末を人工ダイヤモンド粉末とする方法が開示されているが、この方法は、粉状或いは粒状のダイヤモンドを製造する方法に過ぎない。
ところで、ダイヤモンドは、高融点金属、セラミックス、Siウェハなどを基材とし、その基材の表面に種々のCVD法で成膜して、ダイヤモンド被膜の状態とすることもできる。CVD法によると、多くの場合、700〜1000℃で成膜されるため、ダイヤモンドと熱膨張率が大きく違う材料を基材として用い、成膜後に室温に戻すと、ダイヤモンド被膜に亀裂が入ってしまうことが懸念される。
特許文献2では、その亀裂の発生が問題であると捉えており、その明細書中には、「石英基板にダイヤモンドを成膜したとき、熱膨張係数はあまり違いないにも関わらず、800℃でダイヤモンドを成膜して室温に戻すと、膜に亀裂又は剥離が生じてしまう。」との記載がある。
ダイヤモンド被膜への亀裂はランダムに入り、結果として、亀裂で分けられた薄片状の多結晶ダイヤモンドフレークを得ることができると考えられる。しかしながら、このダイヤモンドフレークのサイズはまちまちで、コントロールすることができない。
パワー半導体などの絶縁板に、このダイヤモンドフレークをフィラーとして用いることを考えた場合、母材に混入するフィラーのサイズが大きすぎるとその端部が外部に突出しやすくなる問題が発生することが想定され、その問題にうまく対応するには、フィラーの長径を、絶縁板の板厚と少なくとも同等か、それ以下にする必要がある。
しかしながら、ダイヤモンドは硬度が高いため粉砕は困難である。例えば、セラミックスなどの比較的高硬度な材料を用いて、石臼やルツボと擂り粉木により粉砕することが考えられるが、粉砕器具自体の摩耗が激しく実用的な方法とはいえない。
尚、特許文献3には、ガラス基板上の任意の場所にダイヤモンドの薄膜を合成する方法が開示されている。この特許文献3には、ダイヤモンド薄膜の膜厚が0.5〜10μmと記載されてはいるが、亀裂の発生については触れられておらず、当然ながらその亀裂の発生を制御することで適当なサイズのダイヤモンドフレークを得ることも記載されてはいない。
また、母材の一例として用いることができるガラスの融点は、ホウ珪酸ガラスで約900℃、ソーダガラスで約750℃、カリクリスタルガラスで約700℃、セミクリスタルガラスで約700℃、鉛クリスタルガラスで約600℃であるが、近年は融点が600℃以下の低融点ガラスも開発されている。
この低融点ガラスにダイヤモンドフレークを混練することや、ガラス粉末にダイヤモンドフレークを混ぜて焼成する方法で、高伝熱絶縁板ガラスを作製することが可能と考えられる。
しかしながら、これらの方法で高伝熱絶縁板ガラスを作製することを考えた場合、ダイヤモンドフレークと母材のガラスが直接化学結合しないため、混ざりあいにくく、また、冷却後に割れやすくなるという問題が発生することが考えられる。その上、これらの方法で高伝熱絶縁板ガラスを作製する場合、600〜950℃に昇温する必要があり、このような高温下ではダイヤモンドフレークの表面側から徐々にグラファイト化が進むと考えられる。尚、ダイヤモンドは500℃以上の高温下で酸素に触れると、表面から徐々にグラファイト化が進むことが知られている。
尚、グラファイトは、ダイヤモンドとは異なり導電性を有するため、絶縁性が求められる絶縁基板に用いることは不都合である。また、グラファイトは、熱伝導率に異方性があるためグラファイトの向きによれば熱伝導性が落ちることが懸念され、更には、軟らかく劈開しやすいため熱衝撃に弱くなるという欠点も有する。
本発明は、上記従来の問題を解決せんとしてなされたもので、母材が、ガラス、セラミックス、金属等どのような材料の場合であっても、熱伝導率を向上させるためのフィラーとして用いることができ、更には、母材に含有させたときに互いに接触する確率が高く、しかも、フィラー同士が重なり合うことがなく、熱伝導率を向上させるためのフィラーとして有用に用いることができるダイヤモンドフレークの製造方法と、そのダイヤモンドフレークを含有した伝熱性強化材を提供することを課題とするものである。
請求項1記載の発明は、石英基板の表面に、ダイヤモンド粉末を用いてダイヤモンド核発生促進処理を施した後、前記石英基板の表面を700〜1000℃としてCVD法により厚さ0.5〜5μmのダイヤモンド被膜を成膜し、次いで、冷却を施して前記ダイヤモンド被膜に亀裂を発生させ、前記ダイヤモンド被膜を前記石英基板から剥離させることで、薄片状で反りを有するダイヤモンドフレークを得ることを特徴とするダイヤモンドフレークの製造方法である。
請求項2記載の発明は、前記ダイヤモンド被膜を成膜した後の冷却は、10℃/秒以上の速さの急冷を含むことを特徴とする請求項1記載のダイヤモンドフレークの製造方法である。
請求項3記載の発明は、前記ダイヤモンド被膜を成膜した後の冷却は、400〜600℃までの5℃/秒以下の速さの前半の徐冷と、続いて行う10℃/秒以上の速さの後半の急冷を含むことを特徴とする請求項2記載のダイヤモンドフレークの製造方法である。
請求項4記載の発明は、前半の徐冷と後半の急冷の間に、前記ダイヤモンドフレークの表面に、プラズマCVD法によりSiO2被膜を形成する工程が含まれていることを特徴とする請求項3記載のダイヤモンドフレークの製造方法である。
請求項5記載の発明は、前記石英基板の表面粗さRaが、1μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のダイヤモンドフレークの製造方法である。
請求項6記載の発明は、薄片状で反りを有する複数枚のダイヤモンドフレークを、前記ダイヤモンドフレークより熱伝導率が低い母材に含有させたことを特徴とするダイヤモンドフレークを含有した伝熱性強化材である。
本発明の請求項1記載のダイヤモンドフレークの製造方法によると、製造されたダイヤモンドフレークは、母材が、ガラス、セラミックス、金属等どのような材料の場合であっても、熱伝導率を向上させるためのフィラーとして用いることができ、更には、母材に含有させたときに互いに接触する確率が高く、しかも、フィラー同士が重なり合うことがなく、熱伝導率を向上させるためのフィラーとして有用に用いることができる。また、石英基板の表面にダイヤモンド被膜を形成後、冷却するという簡単な方法で、ダイヤモンドフレークを容易に製造することができる。
本発明の請求項2記載のダイヤモンドフレークの製造方法によると、ダイヤモンド被膜を、亀裂で分断されたダイヤモンドフレークとして石英基板から確実に剥離させることができる。
本発明の請求項3記載のダイヤモンドフレークの製造方法によると、徐冷を前半に施すので、急冷によりダイヤモンドフレークの製造時に石英基板が割れてしまうことがない。
本発明の請求項4記載のダイヤモンドフレークの製造方法によると、少なくとも400℃以上の温度条件でダイヤモンドフレークの表面にSiO2被膜を形成することとなり、ダイヤモンドとSiO2を化学結合で強固に接合させることができる。また、得られたダイヤモンドフレークをガラスでなる母材に含有させたときには、表面が露出したダイヤモンドフレークを用いたときより母材との馴染み(濡れ性)が良くなり、混錬や焼成が容易になる。更には、SiO2被膜によりダイヤモンドフレーク表面のグラファイト化を抑制することができる。
本発明の請求項5記載のダイヤモンドフレークの製造方法によると、石英基板の表面粗さRaを、1μm以下とすることにより、大きさや形状が揃ったダイヤモンドフレークを歩留り良く製造することが可能となる。
本発明の請求項6記載のダイヤモンドフレークを含有した伝熱性強化材によると、母材が、ガラス、セラミックス、金属等どのような材料の場合であっても、母材にダイヤモンドフレークを含有させることにより伝熱性を向上させることができる。特に伝熱性を向上させるフィラーとして、薄片状で反りを有する複数枚のダイヤモンドフレークを含有させるため、互いに接触する確率が高くなり、しかも、各ダイヤモンドフレークの反りはランダムであるため、フィラー同士が完全に密着して重なり合うことも殆どなく、ダイヤモンドフレークを母材の厚み方向に均一に分散させることができ、また、重なり合ったフィラーを起点としてダイヤモンド被膜が剥がれ落ちることもない。
材料(母材)の熱伝導率を向上させるため、その材料より熱伝導率が高い材料(フィラー)を添加することで伝熱性強化材とし、高伝熱を必要とするパワーデバイス等の基板、接合材、若しくは熱交換部材、或いは高伝熱性により熱衝撃耐性が高められた基材、容器、隔壁等に用いることが、従来から行われていた。このフィラーの材料として、ダイヤモンドは熱伝導率が高く、また、母材がガラス、セラミックス、樹脂などの場合であっても、金属の場合であっても、共通して用いることができるため、本発明者らは、ダイヤモンドを伝熱性強化材のフィラーとして用いることを検討することとした。
母材に添加するフィラーとしては、従来から一般に用いられている粉状や粒状のフィラーより、薄片状のフィラーの方が効率的であるため、その製造方法を検討したが、薄片状のダイヤモンドフレークを再現性よく且つ容易に製造することができる適当な技術がないのが現状である。本発明者らは、薄片状のダイヤモンドフレークを再現性よく且つ容易に製造することができる技術を見出すために、鋭意、実験、研究を進めた。
その結果、石英基板の表面にCVD法により適当な膜厚のダイヤモンド被膜を成膜し、次いで、冷却を施してそのダイヤモンド被膜に亀裂を発生させることで、再現性よく且つ容易に、薄片状で反りを有するダイヤモンドフレークを得ることができることを知見し、本発明の完成に至った。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて更に詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るダイヤモンドフレークの製造方法を示す断面図であり、(a)〜(c)は、本実施形態に係るダイヤモンドフレークの基本的な製造方法を示し、(d)および(e)はダイヤモンドフレークの裏面から付着した石英基板の表面層を除去する場合の方法を示す。尚、裏面に付着した石英基板の表面層は、有用な場合があるため必ずしも除去する必要はない。その理由については後述する。以下、本実施形態に係るダイヤモンドフレークの製造方法を、製造工程の順を追い詳細に説明する。
図1(a)に示す工程では、まず、石英基板3の平坦な表面に、ダイヤモンド粉末を用いてダイヤモンド核発生促進処理を施した後、石英基板3の表面を700〜1000℃に調整して、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相)法により厚さ0.5〜5μmのダイヤモンド被膜2を成膜する。
このダイヤモンド被膜2の成膜に用いる石英基板3は、表面粗さRaが1μm以下の溶融石英若しくは合成石英であることが好ましい。石英基板3の表面粗さがダイヤモンド被膜2の膜厚と同程度以上になると、その凸部で亀裂4が発生するなど亀裂発生箇所が表面形状に強く依存始め、均一な大きさのダイヤモンドフレーク1を回収できる歩留りが低下する。また、石英基板3の凹凸に応じた形状のダイヤモンドフレーク1が形成され、更には表面粗さRaがあまりに大きいと、大きく波打った形状のダイヤモンドフレーク1が形成されてしまい、薄い母材7のフィラーの材料として不適切となる。以上の理由から0.5〜5μmの膜厚のダイヤモンド被膜2について、最適な石英基板3の表面粗さRaの許容できる上限を見積もったところ、その石英基板3の表面粗さRaの上限は1μmであった。また、この石英基板3の表面粗さRaは、0.1μm以下であることがより好ましい。
ダイヤモンド粉末を用いたダイヤモンド核発生促進処理は、ビーカなどの容器に石英基板3を入れた後、その容器に石英基板3の表面が完全に覆われる程度の多めに、例えば直径5〜20μmのダイヤモンド粉末を入れ、更にその容器に水或いはエタノールをダイヤモンド粉末および石英基板3が十分に隠れる状態になるまで継ぎ足し、超音波洗浄機等でそのダイヤモンド粉末を激しく攪拌することでなされる。その攪拌により石英基板3の表面に、微細な疵が形成されたりダイヤモンドの微細な剥離片が固着したりする。これが、ダイヤモンド被膜2が成長する際の核発生点となりダイヤモンドの核発生が促進される。
そのダイヤモンド核発生促進処理は、核発生密度が1×108/cm2以上であることが望ましい。その理由は、ダイヤモンド被膜2の膜厚を0.5μm以上としたときに確実に連続膜を形成できるからである。核発生密度が1×108/cm2未満であれば、核間距離が大きくなり、膜厚を0.5μm以上としたときにピンホールや隙間が形成されるためにダイヤモンド被膜2に亀裂4が発生せず、成膜温度から室温に戻したときにダイヤモンド被膜2に剥離が発生しにくくなる。この核発生密度は高いほど望ましく、5×108/cm2以上であることがより望ましい。
ダイヤモンド被膜2は、石英基板3の表面を700〜1000℃として、CVD法により成膜される。このダイヤモンド被膜2の成膜温度は、高融点金属、セラミックス、Siウェハなどを基材とした一般的なCVD法による成膜の温度と同等の温度である。
このCVD法により成膜されるダイヤモンド被膜2の膜厚は、0.5〜5μmの範囲とする必要がある。ダイヤモンド被膜2の膜厚が0.5μm未満であると、ピンホールが多く残り、次の工程で冷却を施した際にそのピンホールで応力が緩和されて亀裂4が発生しにくくなり、ダイヤモンドフレーク1を得ることできなくなるか、たとえダイヤモンドフレーク1を得ることできたとしても、そのダイヤモンドフレーク1のサイズが必要以上に大きくなる。一方、ダイヤモンド被膜2の膜厚が5μmを超えると、ダイヤモンド被膜2の裏面に付着する石英基板3の表面層5の厚みが厚くなり、ダイヤモンドフレーク1のサイズが必要以上に大きくなる。また、石英基板3が割れて再利用できなくなることや、裏面に付着した石英基板3の表面層5を除去する場合は、その除去工程に費やす時間が必要以上に長くなることがある。より好ましいダイヤモンド被膜2の膜厚は、1〜2μmである。
続く工程では、図1(b)に示すように、冷却を施して記ダイヤモンド被膜2に亀裂4を発生させ、図1(c)に示すように、ダイヤモンド被膜2を石英基板2から剥離させる。この剥離の際、ダイヤモンド被膜2は裏面に石英基板3の表面層5が付着された状態で、石英基板3の表面層5と共にダイヤモンドフレーク1として剥離する。
このように、ダイヤモンド被膜2の裏面に石英基板3の表面層5が付着された状態で剥離する理由は、ダイヤモンド被膜2の成膜温度が700〜1000℃と高温であるため、成膜時に石英基板3のSi原子とダイヤモンド被膜2のC原子が強固に化学結合したためと考えることができる。
この工程での冷却は、冷却速度を10℃/秒以上の速さ、好ましくは20℃/秒以上の速さの、急冷とすることで、ダイヤモンド被膜2を石英基板3から確実に剥離させることができる。
また、400〜600℃までは、5℃/秒以下の速さの徐冷とし、前記急冷は400℃未満での冷却の後半にのみ実施することが好ましい。このように、冷却を前半の徐冷と後半の急冷で構成することで、急冷による石英基板3の割れの発生を抑制することができる。
以上の工程で、ダイヤモンドフレーク1を石英基板3から剥離させることができるが、石英基板3の表面側に剥離しないダイヤモンドフレーク1がまだ残っている場合は、ダイヤモンド被膜2が表面に形成された2枚の石英基板3を共摺りする方法など、機械的な方法で石英基板3の表面からダイヤモンドフレーク1を剥離させても良い。
尚、先にダイヤモンドフレーク1のサイズが必要以上に大きくなると説明したが、ダイヤモンドフレーク1の適正なサイズは、図3に示す長径が0.5mm以下のダイヤモンドフレーク1である。以上の工程で得られるダイヤモンドフレーク1は、図1(b)に示すように、亀裂4側、すなわちその周囲部分から先に剥がれるため、薄片状で反りを有するダイヤモンドフレーク1となる。
このように、ダイヤモンドフレーク1は粉砕工程を経ることなく容易に製造することができる。また、得られたダイヤモンドフレーク1は、ダイヤモンドフレーク1毎に反りの度合いも異なるものとなり、図4に示すような伝熱性強化材6とした際に重なり合うこともなく、また、間に母材7が入り込む隙間が必ずでき、2枚の重なり合ったダイヤモンドフレーク1を起点として剥離が発生することがない。
また、ダイヤモンドフレーク1は薄片状であるため、粉状や粒状のダイヤモンドとは異なり、お互いに確実に接触するので、熱伝導率が高いダイヤモンドフレーク1により伝熱性強化材6の伝熱性も向上する。
ダイヤモンドフレーク1の適正なサイズは、図3に示す長径が0.5mm以下のものであると説明したが、本発明の製造方法で作製したダイヤモンドフレーク1は必ずこの適正なサイズとなる。ダイヤモンドフレーク1がこのような小さなサイズであるため、伝熱性強化材6のフィラーとして用いた際に、フィラーの先端が伝熱性強化材6の表面から外に突出するようなこともない。
尚、より好ましいダイヤモンドフレーク1のサイズは、図3に示す長径が0.5mm以下であることは勿論であるが、長径が平均厚さの3倍以上、長径が短径の5倍以下である。このようなサイズのダイヤモンドフレーク1も本発明の製造方法で作製することができる。
以上の工程で、伝熱性強化材6にフィラーとして用いるダイヤモンドフレーク1を得ることできるが、ダイヤモンドフレーク1の裏面に付着した石英基板3の表面層5を除去する場合は、図1(d)に示すように、そのダイヤモンドフレーク1を容器10に入れたフッ酸水溶液9に浸漬すれば、石英基板3の表面層5のみが溶解するので、図1(e)に示すように、容易に除去することができる。
図2は本発明の異なる実施形態に係るダイヤモンドフレークの製造方法を示す断面図であって、(a)は先に説明した実施形態の図1(b)に示す工程と対応する。また、図1(a)のダイヤモンド被膜2の成膜工程と本実施形態のダイヤモンド被膜2の成膜工程は同一であるため、図示およびその説明を省略する。
この図2に示す本発明の異なる実施形態は、ダイヤモンド被膜2の成膜に冷却によりダイヤモンド被膜2に亀裂4を発生させるまでは、先の図1に示す実施形態と同一であるが、冷却時の、前半の400〜600℃までの5℃/秒以下の冷却速度の徐冷と、10℃/秒以上の冷却速度(好ましくは20℃/秒以上の冷却速度)の後半の急冷の間に、図2(b)に示すような、剥離途中のダイヤモンドフレーク1の表面にSiO2被膜8を形成する工程を介在させる。
このダイヤモンドフレーク1の表面にSiO2被膜8を形成する工程は、テトラエトキシシラン(TEOS:Si(OC2H5)4)と酸素を供給する等の既知のプラズマCVD法によって実施することができ、その後の急冷によって、図2(c)に示すように、表面が全てSiO2被膜8で被覆された状態のダイヤモンドフレーク1を、石英基板3から剥離させることができる。
この表面が全てSiO2被膜8で被覆された状態のダイヤモンドフレーク1は、表面にSiO2被膜8が形成されていないダイヤモンドフレーク1と比較すると、ガラスでなる母材に含有させたときには、母材との馴染み(濡れ性)が、SiO2被膜8を形成したことで良くなり、混錬や焼成が容易になる。更には、SiO2被膜によりダイヤモンドフレーク1表面のグラファイト化を抑制することができる。
尚、片面だけがSiO2被膜8で被覆されたような状態のダイヤモンドフレーク1、すなわち、図1の(a)〜(c)に示す方法で得ることができる裏面に石英基板3の表面層5が付着したダイヤモンドフレーク1でも、効果の度合いこそ異なるが同じ効果を得ることができる。
また、図2に示す方法で表面にSiO2被膜8を形成したダイヤモンドフレーク1は、少なくとも400℃以上の温度条件でダイヤモンドフレーク1の表面にSiO2被膜を形成することとなり、ダイヤモンドとSiO2を化学結合で強固に接合させることができる。
図4に、上記の方法で製造した、薄片状で反りを有するダイヤモンドフレーク1を用いて作製した伝熱強化材6の一例を示す。
この伝熱強化材6は、母材7となる材料に、その材料より熱伝導率が高いダイヤモンドフレーク1をフィラーとして添加し、混練することや、粉末状の母材7となる材料にダイヤモンドフレーク1を混ぜて焼成する方法で作製することができる。図4に示すように、伝熱強化材6中に添加された薄片状で反りを有するダイヤモンドフレーク1は、互いに接触するため熱伝導のパスができ、伝熱強化材6の熱伝導率を向上させることができる。
このダイヤモンドフレーク1が添加される母材7としては、ガラス、セラミックス、樹脂などの絶縁部材、およびハンダ、ロウ、その他各種金属を用いることができる。
これら各種母材7の中でもガラスを母材7として用いることは、石英基板3を用いる上記の方法により、予めダイヤモンドフレーク1とSiO2との強固な接合を作っておくことができるため、最適であるということができる。また、セラミックスを母材7とするときは、SiO2がセラミックスの結合材になるので、SiO2被膜8で被覆されたダイヤモンドフレーク1を用いることが有効になる。
また、ダイヤモンドフレーク1は炭素の結晶であるため、その表面を水素プラズマに曝すなどの事前処理をして水素終端部にしておけば、樹脂との濡れ性が良くなるため、そのまま母材7である樹脂のフィラーとして用いることができる。
ダイヤモンドフレーク1は通常は良好な絶縁体であるので、絶縁性が必要な、これらガラス、セラミックス、樹脂などの絶縁部材を母材7とした伝熱強化材6のフィラーとして用いることに特に適しているということができる。
ダイヤモンドフレーク1に導電性を付与したい場合は、ホウ素をドーピングすることで対応することができる。これらガラス、セラミックス、樹脂などの絶縁部材を母材7とした伝熱強化材6に導電性を付与したい場合は、このホウ素をドーピングしたダイヤモンドフレーク1をフィラーとして用いることで対応することができる。尚、ホウ素のドーピングは、合成中にジボラン(B2H6)を添加するなどの方法で実施することができる。
一方、母材7が金属の場合は、ダイヤモンドフレーク1が導電性を有する場合、有していない場合のどちらの場合であっても、フィラーとして用いることができるが、ダイヤモンドフレーク1はそのままでは金属との濡れ性が低いため、フィラーとして用いる前に予め表面をメタライズしておくことが推奨される。ダイヤモンドフレーク1の表面の被覆には、カーバイドを作りやすい金属であるチタン、タングステン、タンタル等を用いれば良い。尚、チタンはそのままでは大気中で酸化しやすいので、チタンで被覆する場合は、更にその表面側にCrやNi、或いは母材金属を積層することが望ましい。また、白金やイリジウムもダイヤモンドフレーク1の炭素と結合しやすいので、価格の問題すらなければ、ダイヤモンドフレーク1の表面を被覆する金属として用いることが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
(実施例1)
φ150mm×厚さ10mmの円板状の石英板(表面粗さRa:約50nm)を基板とし、まず、ダイヤモンド核発生促進処理を施した。このダイヤモンド核発生促進処理は、直径約20μmのダイヤモンド粉末をエタノール中に分散させ、その溶液中に前記石英基板3を浸漬し、超音波を30分印加することで実施した。尚、直径約20μmのダイヤモンド粉末から砕かれた微細な(<0.1μm)粉は石英基板3に突き刺さっており、これは核発生を促進させるので、石英基板3の表面に付着した前記ダイヤモンド粉末は洗い流した。
φ150mm×厚さ10mmの円板状の石英板(表面粗さRa:約50nm)を基板とし、まず、ダイヤモンド核発生促進処理を施した。このダイヤモンド核発生促進処理は、直径約20μmのダイヤモンド粉末をエタノール中に分散させ、その溶液中に前記石英基板3を浸漬し、超音波を30分印加することで実施した。尚、直径約20μmのダイヤモンド粉末から砕かれた微細な(<0.1μm)粉は石英基板3に突き刺さっており、これは核発生を促進させるので、石英基板3の表面に付着した前記ダイヤモンド粉末は洗い流した。
次に、図5に示すCVD装置を用い、915MHz、30kWのマイクロ波をプラズマ源とするプラズマCVD法で、成膜時間を調整することにより、石英基板3の表面に、膜厚0.5〜5mmのダイヤモンド被膜2を成膜した。その際、原料ガスにはメタン20sccm、水素1980sccmの混合ガスを用い、ガス圧は10kPaとした。また、石英基板3は、収容凹部が形成された皿状のMo製基板ホルダ11の収容凹部に収め、銅板12を介して、水冷ステージ13により冷却し、石英基板3の表面温度が900℃になるように調整した。石英基板3の表面温度は赤外放射温度計で測定した。尚、図5に示す14はプラズマを示す。
石英基板3の表面にダイヤモンド被膜2を形成後、マイクロ波入力とガス圧を徐々に下げていき、5℃/秒以下で500℃までの徐冷を行った後、マイクロ波を切り、少なくとも200℃まで20℃/秒以上で急冷してから、表面にダイヤモンド被膜2が形成された石英基板3(試料)を取り出した。
この試料の表面を観察したところ、ダイヤモンド被膜2には亀裂が発生しており、その結果、長径(図3に例示する)が60〜300μmのダイヤモンドフレーク1を得ることができた。このダイヤモンドフレーク1を観察したところ、石英基板3の表面層5が裏面に付着した状態であった。これは、石英(Si)とダイヤモンド(C)の接合が石英自体の強度より高いことを示している。
尚、参考ではあるが、石英基板3の表面にダイヤモンド被膜2を形成後、マイクロ波入力とガス圧を徐々に下げて、5℃/秒以下で室温までの徐冷を行い、ダイヤモンド被膜2に亀裂が入った状態を顕微鏡で観察した。その顕微鏡写真を図6に示す。尚、この試料は、室温までの徐冷を行うことで得たので、石英基板3からダイヤモンド被膜2は剥離しなかった。
(実施例2)
実施例2では、実施例1で得た裏面に石英基板3の表面層5が付着したダイヤモンドフレーク1を用い、ダイヤモンドフレーク1の裏面に付着した石英基板3の表面層5を除去する試験を実施した。このダイヤモンドフレーク1をフッ酸水溶液に浸漬したところ、ダイヤモンドフレーク1は残り、石英基板3の表面層5のみが全て溶解することを確認した。
実施例2では、実施例1で得た裏面に石英基板3の表面層5が付着したダイヤモンドフレーク1を用い、ダイヤモンドフレーク1の裏面に付着した石英基板3の表面層5を除去する試験を実施した。このダイヤモンドフレーク1をフッ酸水溶液に浸漬したところ、ダイヤモンドフレーク1は残り、石英基板3の表面層5のみが全て溶解することを確認した。
(実施例3)
実施例3では、実施例1の石英基板3の表面のダイヤモンド被膜2を成膜後、マイクロ波入力を20kWまで、ガス圧を5kPaまで5℃/秒以下で徐々に下げる徐冷を行い、500℃とし、その温度を保持した状態で、メタンと水素でなる混合ガスを、窒素と入れ替え、更に、テトラエトキシシラン(TEOS:Si(OC2H5)4)を窒素バブリングで100sccm、酸素を100sccm追加することにより、ダイヤモンドフレーク1の表面に、膜厚0.1〜0.1μmのSiO2被膜8を形成した。石英基板3から剥離したダイヤモンドフレーク1を確認したところ、ダイヤモンドフレーク1の表面は全てSiO2被膜8で被覆されていた。ダイヤモンドフレーク1とSiO2被膜8の体積比を、断面構造観察により求めたところ、おおよそ1:1.5であった。
実施例3では、実施例1の石英基板3の表面のダイヤモンド被膜2を成膜後、マイクロ波入力を20kWまで、ガス圧を5kPaまで5℃/秒以下で徐々に下げる徐冷を行い、500℃とし、その温度を保持した状態で、メタンと水素でなる混合ガスを、窒素と入れ替え、更に、テトラエトキシシラン(TEOS:Si(OC2H5)4)を窒素バブリングで100sccm、酸素を100sccm追加することにより、ダイヤモンドフレーク1の表面に、膜厚0.1〜0.1μmのSiO2被膜8を形成した。石英基板3から剥離したダイヤモンドフレーク1を確認したところ、ダイヤモンドフレーク1の表面は全てSiO2被膜8で被覆されていた。ダイヤモンドフレーク1とSiO2被膜8の体積比を、断面構造観察により求めたところ、おおよそ1:1.5であった。
(実施例4)
実施例3で得た表面がSiO2被膜8で被覆されたダイヤモンドフレーク1をふるいに通し分級して長径が100μm以下のダイヤモンドフレーク1のみとし、そのダイヤモンドフレーク1と、母材7となるセミクリスタルガラスの粉末を、質量比1:1の割合で少量の水を加えて混合し、シート状に成形した後、窒素ガス雰囲気で750℃10分間焼成した。その結果、ダイヤモンドフレーク1が含有されたガラス板(伝熱性強化材6)が製造できた。
実施例3で得た表面がSiO2被膜8で被覆されたダイヤモンドフレーク1をふるいに通し分級して長径が100μm以下のダイヤモンドフレーク1のみとし、そのダイヤモンドフレーク1と、母材7となるセミクリスタルガラスの粉末を、質量比1:1の割合で少量の水を加えて混合し、シート状に成形した後、窒素ガス雰囲気で750℃10分間焼成した。その結果、ダイヤモンドフレーク1が含有されたガラス板(伝熱性強化材6)が製造できた。
このダイヤモンドフレーク1が含有されたガラス板(伝熱性強化材6)の熱伝導率は、例えば図4に示すように、ダイヤモンドフレーク1がガラス板の面方向に配向することから異方性があり、厚み方向の方が若干低くなるが、いずれにせよ元の材料であるセミクリスタルガラスの熱伝導率とダイヤモンドフレーク1の熱伝導率の中間の値よりやや低めの値となり、具体的には200〜500W/m/Kの熱伝導率となった。従って、絶縁性がそのままで、熱伝導率が高いガラス板(伝熱性強化材6)を製造することができた。このガラス板(伝熱性強化材6)は、熱伝導率が高いため、熱衝撃をかけても割れ難く耐久性も向上する。
1…ダイヤモンドフレーク
2…ダイヤモンド被膜
3…石英基板
4…亀裂
5…表面層
6…伝熱性強化材
7…母材
8…SiO2被膜
9…フッ酸水溶液
10…容器
11…Mo製基板ホルダ
12…銅板
13…水冷ステージ
14…プラズマ
2…ダイヤモンド被膜
3…石英基板
4…亀裂
5…表面層
6…伝熱性強化材
7…母材
8…SiO2被膜
9…フッ酸水溶液
10…容器
11…Mo製基板ホルダ
12…銅板
13…水冷ステージ
14…プラズマ
Claims (6)
- 石英基板の表面に、ダイヤモンド粉末を用いてダイヤモンド核発生促進処理を施した後、前記石英基板の表面を700〜1000℃としてCVD法により厚さ0.5〜5μmのダイヤモンド被膜を成膜し、
次いで、冷却を施して前記ダイヤモンド被膜に亀裂を発生させ、前記ダイヤモンド被膜を前記石英基板から剥離させることで、薄片状で反りを有するダイヤモンドフレークを得ることを特徴とするダイヤモンドフレークの製造方法。 - 前記ダイヤモンド被膜を成膜した後の冷却は、10℃/秒以上の速さの急冷を含むことを特徴とする請求項1記載のダイヤモンドフレークの製造方法。
- 前記ダイヤモンド被膜を成膜した後の冷却は、400〜600℃までの5℃/秒以下の速さの前半の徐冷と、続いて行う10℃/秒以上の速さの後半の急冷を含むことを特徴とする請求項2記載のダイヤモンドフレークの製造方法。
- 前半の徐冷と後半の急冷の間に、前記ダイヤモンドフレークの表面に、プラズマCVD法によりSiO2被膜を形成する工程が含まれていることを特徴とする請求項3記載のダイヤモンドフレークの製造方法。
- 前記石英基板の表面粗さRaが、1μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のダイヤモンドフレークの製造方法。
- 薄片状で反りを有する複数枚のダイヤモンドフレークを、前記ダイヤモンドフレークより熱伝導率が低い母材に含有させたことを特徴とするダイヤモンドフレークを含有した伝熱性強化材。
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- 2010-04-06 JP JP2010087941A patent/JP2011219285A/ja active Pending
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