JP2011217966A - 洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来は給水エラーとして報知されていたエラーの原因を切り分けることができる洗濯機を提供する。
【解決手段】水位検出部40は、エアトラップ43内部の気圧に基づいて水槽2の水位を検出する。水槽2に第1所定水位まで給水するための給水過程の開始前に、重量検出部73は水槽内重量を検出する。給水過程が開始されてから所定時間が経過しても、水位検出部40が第2所定水位以上の水位を検出しない場合、給水過程中断後、重量検出部73は再び水槽内重量を検出する。制御部70は、給水過程開始前後の水槽内重量の差異が所定値未満であれば、水槽2に給水されていない給水エラーであると判定する。一方、この差異が所定値以上であれば、制御部70は、水槽2には給水されているが、フィルタ装置5又は導水管22における糸屑詰まりが生じているためエアトラップ43における正常な気圧変化が生じない糸屑詰まりエラーであると判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、水槽の水位が所定の水位以上に達した場合に洗濯を開始する洗濯機に関する。
洗濯機は、洗濯物を収容する有底筒状のドラムと、ドラムを収容している水槽とを備える。
水槽とドラムとは連通しているため、水槽の水位が所定水位以上に達している場合、ドラムには、洗濯物を洗う又は濯ぐための水(以下、洗濯水という)が十分に貯留されている。
洗濯機は、ドラムに給水し、水槽の水位が所定水位以上に達した場合に、洗濯を開始する。
ただし、給水過程開始後、所定の時間が経過しても、水槽の水位が所定水位以上に達しない場合には、例えば、水道の元栓が閉鎖されている、又は断水している等のトラブル(以下、給水トラブルという)が生じている可能性があるため、洗濯機は給水過程を中断して、ユーザに対し、給水エラーを報知する。このとき、洗濯機は洗濯を開始しない。
給水エラーを報知されたユーザは、水道の元栓を開放するか、又は断水が終了するまで待機すること等によって、給水トラブルを解消する。給水エラーの原因が解消されれば、洗濯機は洗濯を開始することができる。
水槽の水位を検出するために、洗濯機には、エアトラップ及び水位検出部が備えられていることがある。エアトラップは、水槽の下部に連なる管路に連設されている。
水槽に洗濯水が貯留されている場合には、管路にも洗濯水が流入する。このとき、管路へ流入した洗濯水によって、エアトラップ内部の気圧が変化する。水位検出部は、エアトラップ内部の気圧に基づいて、水槽の水位を検出する。
一方、水位検出部を備えていない洗濯機が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の洗濯機は、ドラムに収容されている洗濯物及び水槽に貯留されている洗濯水の重量を検出するための重量検出部を備えており、重量検出部の検出結果に基づいて、洗濯機の排水能力を推定する。
特開2000−308794号公報
管路に水位検出用のエアトラップが連設されている洗濯機において、管路のエアトラップ上流側に、水槽から洗濯水を導出する導水管が含まれている場合を例示する。この場合、導水管を塞ぐように糸屑詰まりが生じているときには、管路のエアトラップ近傍に対する洗濯水の円滑な流入が阻害される。このため、エアトラップでは、水槽の水位に対応した正常な気圧変化が生じない。このような状態では、水槽の水位が所定水位以上に達していたとしても、水位検出部の検出結果は、水槽の水位が所定水位未満であることを示す。従って、従来の洗濯機は給水エラーを報知する。
ところで、管路には、フィルタ装置が含まれていることが多い。フィルタ装置は、管路を流れる洗濯水から糸屑を濾し取る糸屑フィルタと、糸屑フィルタを保持するフィルタケースとを有する。
エアトラップは、フィルタ装置のフィルタケースに連通することによって、管路に連設されていることがある。このような構成の洗濯機においては、フィルタケースへ流入した洗濯水によって、エアトラップ内部の気圧が変化する。通常、糸屑フィルタに糸屑が付着していても、水位の検出は正常に行なわれるが、例えば、フィルタケースとエアトラップとの連通部分を塞ぐようなかたちで糸屑が糸屑フィルタに付着しているような場合には、エアトラップにおいて、水槽の水位に対応した正常な気圧変化が生じない。
以下では、エアトラップでの正常な気圧変化を阻害するように、糸屑が糸屑フィルタに付着していることを、フィルタ装置における糸屑詰まりという。
従来の洗濯機は、フィルタ装置における糸屑詰まりが生じている場合、導水管における糸屑詰まりが生じている場合と同様に、給水エラーを報知する。
導水管又はフィルタ装置における糸屑詰まりが原因で、給水エラーが報知された場合、ユーザは、洗濯機が故障した、と考える可能性が高い。何故ならば、給水トラブルが生じていないのに、洗濯機が給水エラーを報知しているからである。そこで、ユーザは、メーカのサービスセンタに修理を依頼する。
ところで、導水管における糸屑詰まりを解消するためには、導水管の内部を清掃する必要があり、このような作業は、メーカのサービスマンが行なうべきものである。
しかしながら、フィルタ装置における糸屑詰まりを解消するためには、洗濯機から糸屑フィルタを取り出し、取り出した糸屑フィルタから糸屑を除去すればよい。このような作業は、ユーザが容易に行なうことができるものである。
つまり、ユーザは、給水エラーの原因が解消されるまで洗濯ができない上に、給水エラーの原因が、ユーザ自身で容易に解消できるようなものであっても、場合によっては有償で修理を依頼しなければならず、非常な不利益を蒙る。
一方、メーカ側にも、ユーザ自身で容易に解消できるようなトラブルを解消するためにサービスマンを派遣していては、人件費が嵩むという不利益が生じる。
以上のように、給水過程開始後、所定の時間が経過しても、水位検出部が所定水位以上の水位を検出しない原因は、給水トラブル、及び、給水トラブル以外のトラブル(例えば糸屑詰まり。以下、非給水トラブルという)の何れかであるにも拘らず、従来の洗濯機は、常に給水エラーを報知する。
また、例えばフィルタ装置における糸屑詰まりを解消するために、洗濯機から糸屑フィルタを不用意に取り出せば、水槽に貯留されている洗濯水が、糸屑フィルタの取出口から漏出し、床を濡らしてしまうかもしれない。そこで、糸屑フィルタの取出口の下側に、例えばバケツを置いて、漏出した洗濯水を受け止めることが考えられるが、貯水量が多いときには、バケツでは受け止めきれない可能性がある。
特許文献1には、以上のような不都合を解決する技術事項は開示されていない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、給水過程の開始から所定時間が経過しても、水位検出部の検出結果が、洗濯を開始すべき第1所定水位より低い第2所定水位以上に達していない場合に、重量検出部の検出結果に基づいて、水位検出部の検出結果が第2所定水位以上に達していない原因に対処する構成とすることにより、水位検出部が第2所定水位以上の水位を検出することができない原因を切り分けることができ、このとき、水槽に多量の洗濯水が貯留されない洗濯機を提供することにある。
本発明に係る洗濯機は、洗濯物を洗濯するための水を貯留する水槽と、該水槽の水位を検出する水位検出部と、該水位検出部の検出結果が第1所定水位以上に達するまで前記水槽へ給水する給水部とを備え、前記水位検出部の検出結果が前記第1所定水位以上に達した場合に洗濯を開始する洗濯機において、前記水槽の内部に存在する洗濯物及び/又は水の重量を検出する重量検出部と、前記給水部による給水過程の開始から所定時間が経過したか否かを判定する経過判定手段と、該経過判定手段が経過したと判定するまでの間に、前記水位検出部の検出結果が、前記第1所定水位より低い第2所定水位以上に達したか否かを判定する水位判定手段と、該水位判定手段が否と判定した場合、前記給水部による給水過程開始前後の前記重量検出部の検出結果の差異を演算する差異演算手段と、該差異演算手段の演算結果に応じて、前記水位検出部の検出結果が前記第2所定水位以上に達していない原因に対処する原因対処手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る洗濯機は、前記水位判定手段が否と判定した場合、前記給水部は給水過程を中断するようにしてあり、前記重量検出部は、前記給水部による給水過程開始前及び給水過程中断後に前記重量を検出するようにしてあり、前記差異演算手段は、前記重量検出部の給水過程中断後の検出結果から前記重量検出部の給水過程開始前の検出結果を減算するようにしてあり、前記原因対処手段は、前記差異演算手段による減算結果と所定値との比較結果に応じて、前記原因に対処するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る洗濯機は、前記水槽の下部に連なる管路に連設されたエアトラップを更に備え、前記水位検出部は、前記エアトラップの内部の気圧に基づいて、水槽の水位を検出するようにしてあり、前記原因対処手段は、前記演算結果が大きい場合に、糸屑詰まりエラーを報知する手段と、前記演算結果が小さい場合に、給水エラーを報知する手段とを有することを特徴とする。
本発明にあっては、洗濯機は、水槽、水位検出部、給水部、及び重量検出部を備え、更に、経過判定手段、水位判定手段、差異演算手段、及び原因対処手段を備える。
給水部は、水位検出部の検出結果が第1所定水位以上に達するまで、水槽へ給水する。水槽の水位が第1所定水位以上に達している場合、水槽には、例えば水槽に収容されているドラム内部で洗濯物を洗う又は濯ぐための水(即ち洗濯水)が十分に貯留されている。従って、水位検出部の検出結果が第1所定水位以上に達した場合に、洗濯が開始される。即ち、第1所定水位とは、洗濯を開始すべき水位であり、第1所定水位の水槽の貯水量は多い。
まだ水槽に給水されていない場合、重量検出部は、洗濯物の重量を検出する。水槽に給水された場合、重量検出部は、洗濯物及び洗濯水の重量の和を検出する。以下では、重量検出部が検出する重量を、水槽内重量という。
経過判定手段は、給水部による給水過程の開始から所定時間が経過したか否かを判定する。
水位判定手段は、経過判定手段が経過したと判定するまでの間に、水位検出部の検出結果が第2所定水位以上に達したか否かを判定する。ここで、第2所定水位とは、第1所定水位より低い水位である。即ち、第2所定水位とは、まだ洗濯を開始すべきではない水位であり、第2所定水位の水槽の貯水量は少ない。
水位判定手段が達したと判定した場合には、給水部による給水及び水位検出部による水位の検出等が滞りなく行なわれていることがわかる。従って、水槽の水位はやがて第1所定水位に達し、洗濯機は洗濯を開始する。
一方、水位判定手段が否と判定した場合には、何らかのトラブルが生じていることがわかる。しかしながら、給水過程の開始から所定時間の経過までの間に水位検出部が第2所定水位以上を検出できなかった原因として考えられるものは複数種類存在するため、水位判定手段が否と判定した時点で原因を決め付けることはできない。
そこで、差異演算手段は、水位判定手段が否と判定した場合に、給水部による給水過程開始前後の重量検出部の検出結果の差異を演算する。
給水過程開始前の重量検出部の検出結果と、給水過程開始後の重量検出部の検出結果とがほとんど同じである場合、水位検出部が第2所定水位以上を検出できなかった原因として、給水部による給水が全く行なわれていないという給水トラブルが考えられる。このような給水トラブルは、例えば水道の元栓が閉鎖されている、又は断水中である等のトラブルである。
また、給水過程開始前の重量検出部の検出結果に比べて、給水過程開始後の重量検出部の検出結果が僅かに重い場合、水位検出部が第2所定水位以上を検出できなかった原因として、給水速度が遅すぎるという給水トラブルが考えられる。このような給水トラブルは、例えば、水道の元栓が完全に開放されていない、又は水道管からの水漏れが生じている等、単位時間当たりに僅かの水道水しか水槽へ給水されていないというトラブルである。
一方、給水過程開始前の重量検出部の検出結果に比べて、給水過程開始後の重量検出部の検出結果が十分に重い場合には、水槽へ正常に給水されている可能性が高いため、給水トラブルが起きているとは考え難い。ゆえに、水位検出部が第2所定水位以上を検出できなかった原因として、例えば水位検出部の故障のような非給水トラブルが考えられる。
以上のことから、原因対処手段は、差異演算手段の演算結果に応じて、水位検出部の検出結果が第2所定水位以上に達していない原因に対処する。このとき、原因対処手段は、例えば水位検出部が第2所定水位以上を検出できない原因、及び/又はこの原因の解消方法をユーザに報知するか、又は、原因そのものを解消する。
本発明にあっては、水位判定手段が否と判定した場合、即ち何らかのトラブルによって水位検出部が第2所定水位以上を検出できない場合、給水部は給水過程を中断する。この結果、水位検出部が第2所定水位以上を検出できなかった原因が非給水トラブルである場合に、給水部が水槽へ給水し続ける無駄を防止することができる。
重量検出部は、給水部による給水過程開始前に水槽内重量を検出する。このとき、重量検出部は、水槽内重量として、洗濯物の重量を検出する。
また、重量検出部は、給水部による給水過程中断後に水槽内重量を検出する。このとき、非給水トラブルが発生しているならば、重量検出部は、水槽内重量として、洗濯物の重量と、水槽に貯留されている少ない(具体的には第2所定水位程度の)洗濯水の重量との和を検出する。一方、給水トラブルが発生しているならば、重量検出部は、水槽内重量として、洗濯物の重量か、又は、洗濯物の重量と水槽に貯留されている非給水トラブル発生時よりも更に少ない(具体的には第2所定水位未満の)洗濯水の重量との和を検出する。
このように、重量検出部は、給水部による給水過程の実施中に水槽内重量を検出することはない。何故ならば、給水中に水槽内重量を検出すると、給水の衝撃で、重量検出部の検出結果が大きく変動する可能性があるからである。つまり、給水部による給水過程開始前及び給水過程中断後に水槽内重量を検出することによって、正確な水槽内重量を検出することができる。
差異演算手段は、重量検出部の給水過程中断後の検出結果から重量検出部の給水過程開始前の検出結果を減算する。つまり、差異演算手段は、給水過程中断後の水槽内重量と給水過程開始前の水槽内重量との差を求める。
そして、原因対処手段は、差異演算手段による減算結果と所定値との比較結果に応じて、水位検出部の検出結果が第2所定水位以上に達していない原因に対処する。
所定値が2種類であれば、原因対処手段は、3種類の原因を切り分けることができる。
何故ならば、この順に小さい第1所定値及び第2所定値が設定されている場合、差異演算手段による減算結果が第1所定値未満であれば、全く給水されていない給水トラブルが生じている可能性が高く、差異演算手段による減算結果が第1所定値以上第2所定値未満であれば、中途半端に給水されている給水トラブルが生じている可能性が高く、差異演算手段による減算結果が第2所定値以上であれば、非給水トラブルが生じている可能性が高いからである。
また、所定値が1種類であれば、例えば前述の第2所定値に等しい所定値のみが設定されている場合には、原因対処手段は、2種類の原因、即ち給水トラブルと非給水トラブルとを切り分けることができる。
本発明にあっては、洗濯機が、水位検出用のエアトラップを更に備える。
差異演算手段の演算結果が大きい場合とは、水槽へ正常に給水されている可能性が高い場合である。ゆえに、水位検出部が第2所定水位以上を検出できなかった原因として、非給水トラブルである糸屑詰まりが考えられる。従って、原因対処手段は、ユーザに対し、糸屑詰まりエラーを報知する。
このとき、ユーザは、例えば洗濯機から糸屑フィルタを取り出して糸屑を除去することができるため、ユーザ自身が、糸屑詰まりエラーの原因を解消することができる。
糸屑フィルタの糸屑を除去しても、糸屑詰まりエラーが報知される場合には、ユーザは、メーカのサービスセンタに修理を依頼すればよい。何故ならば、この場合、糸屑詰まりエラーが報知された原因は、ユーザには清掃することができない場所で生じている糸屑詰まり、又は、水位検出部の故障等だからである。
一方、差異演算手段の演算結果が小さい場合とは、水槽へ正常に給水されていない可能性が高い場合である。従って、原因対処手段は、ユーザに対し、給水エラーを報知する。
このとき、ユーザは、水道の元栓を開放するか、又は断水が終了するまで待機すること等によって、給水トラブルを解消することができる。
ところで、給水トラブルが解消しても、給水エラーが報知される場合、又は、給水エラーが報知されているにもかかわらず、給水トラブルは生じていないと判明した場合、ユーザは、メーカのサービスセンタに修理を依頼すればよい。何故ならば、この場合、給水エラーが報知された原因は、例えば水位検出部の故障だからである。
つまり、ユーザ自身で解決することが可能なトラブルを、メーカに修理依頼する必要がないため、ユーザの利便性を向上させることができる。また、メーカ側も、サービスマンを派遣すべき修理依頼が減少するため、人件費を抑えることができる。
更に、派遣されたサービスマンは、糸屑詰まりエラーが報知されている場合には、ユーザには清掃できない場所における糸屑詰まりの有無、又は水位検出部の故障等を調査すればよく、給水系のトラブルの有無を調査する必要がない。一方、給水エラーが報知されている場合、サービスマンは、例えば水位検出部の故障を調査すればよく、糸屑詰まりの有無を調査する必要がない。以上の結果、サービスマンによる修理の段取りがよくなる。
本発明の洗濯機による場合、水位検出部と水槽内重量を検出する重量検出部とを併用しているため、水位検出部が第2所定水位以上の水位を検出することができない原因を切り分けることができる。
また、第2所定水位を予め適切に設定しておけば、第2所定水位程度の水槽内には、バケツの貯水可能量よりも少ない貯水量の洗濯水しか貯留されていない。このため、水槽内の洗濯水が漏出したとしても、例えばバケツで容易に受け止めることができる。
ところで、特許文献1に記載の洗濯機は、重量検出部は備えているものの、水位検出部は備えていないため、給水エラーが生じた場合に、水位検出部と重量検出部とを併用して原因を切り分けることはできない。また、非給水トラブルが生じた場合に、水槽内に大量の洗濯水が貯留されている可能性がある。
本発明の実施の形態に係る洗濯機の外観を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る洗濯機の内部構成を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る洗濯機のフィルタ装置近傍の内部構成を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る洗濯機の制御系の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る洗濯機で実行されるエラー報知処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る洗濯機8の外観を示す斜視図である。
洗濯機8は、箱状の筐体1を備えている。
筐体1の前面中央部には、蓋体10によって開閉される投入口11(後述する図2参照)が形成されており、筐体1の前面下部には、蓋板59によって開閉されるフィルタ着脱口16が形成されている。
筐体1の天面と前面とが曲面状に連続している部分には、操作部71と表示部72とが配されている。
操作部71は、洗濯機8の運転時にユーザが操作すべき各種の操作ボタンを備えている。
表示部72は、例えば液晶表示装置を用いてなる。表示部72には、ユーザによる操作部71の操作を補助するための表示、洗濯機8の運転状態を示すための表示、又は、各種エラーを報知するための表示等が、文字又は図形等の適宜の形態にて表示される。
図2は、洗濯機8の内部構成を示す縦断面図である。
筐体1内には制御部70が配されている。
また、筐体1は、水槽2を内蔵している。
水槽2は、洗濯物の投入のための開口20を一側(具体的には前側)に備える大径の有底円筒状になしてあり、筐体1の底面に立設された左右一対の支持脚21,21(片側のみ図示)によって、開口20の側を上として軸心を傾斜させた姿勢を保って弾性支持されている。
各支持脚21は、上端部が水槽2に取り付けられているダンパ28と、筐体1の底面に配されているダンパ支持台29とを備えている。そして、ダンパ28の下端部は、ダンパ支持台29の上端部に取り付けられている。
筐体1の前面には、水槽2の開口20に臨む位置に、洗濯物の投入口11が形成されており、投入口11は、蓋体10によって開放/閉鎖される。投入口11と開口20との間は、ベローズ12によって、液密に封止されている。
水槽2は、ドラム3を収容している。
ドラム3は、水槽2よりもやや小径の有底円筒体になしてあり、水槽2に同軸をなして回転可能に支持されている。また、ドラム3は、水槽2の開口20に臨む位置に、開口30が形成されている。このため、筐体1の投入口11から投入された洗濯物は、水槽2の開口20及びドラム3の開口30を通過して、ドラム3に収容される。
ドラム3の底壁中央は、水槽2の底壁中央に固設された駆動モータ33の出力軸に同軸をなして連結されている。駆動モータ33は、洗濯過程の実施中に連続的又は間欠的に作動する。このとき、駆動モータ33からの伝動により、ドラム3は、水槽2の内部にて一方向又は他方向に回転する。
ドラム3の周壁及び底壁夫々には、多数の小孔31,31,…が全面に亘って貫通形成されており、ドラム3の内面には、軸長方向に沿う複数のバッフル32,32,…が、周方向に等配をなして突設されている。ただし、図2には、小孔31,31,…の一部と、1つのバッフル32のみが図示されている。
ドラム3の内部と、水槽2の内部とは、ドラム3に形成されている小孔31,31,…を介して、連通している。このため、水槽2に貯留されている洗濯水は、小孔31,31,…を通して、水槽2の内部とドラム3の内部とを自在に流動する。
水槽2の下部には管路が連なっており、管路は、蛇腹管23を備える導水管22と、フィルタ装置5と、排水弁24を備える排水管25と、循環ポンプ26を備える戻し管27とを含む。
更に詳細には、水槽2の最下位置となる水槽2の底壁近傍の周壁に形成されている開口には、水槽2から洗濯水を導出する導水管22の上流側端部が液密に接続されている。導水管22の中途には、蛇腹管23が設けられている。
蛇腹管23は、ドラム3の回転に伴って発生する振動を吸収する。従って、この振動が導水管22の下流側の各部(例えばフィルタ装置5)へ伝播することが抑制される。
図3は、洗濯機8のフィルタ装置5近傍の内部構成を示す縦断面図である。
フィルタ装置5は、筐体1内側の前下部に固定支持された筒状のフィルタケース50(図2参照)と、ポンプ室54とを備えている。
フィルタケース50の一端部及び他端部(具体的には前端部及び他端部)には、装着口56及び流出口60が形成されている。フィルタケース50の上部には、通気口57及び流入口61が形成されている。フィルタケース50の下部には、排水口62が形成されている。ただし、通気口57、流入口61、及び排水口62は、前側から後側へこの順に配されている。従って、通気口57及び流入口61の何れも、排水口62とは対向配置されていない。
更に、フィルタ装置5は、フィルタケース50の内部に着脱可能に収納された糸屑フィルタ51と、装着口56を着脱可能に封止する封止キャップ52とを備えている(図2参照)。
更に詳細には、封止キャップ52は、外周面に雄ねじ部を備える短寸円筒形の部材であり、この雄ねじ部が、装着口56の内面に設けられている雌ねじ部に螺合することによって、装着口56を液密に封止する。
糸屑フィルタ51は、矩形のフィルタ目を縦横に並設してなる格子状の部材であり、封止キャップ52の内側端部に、相対回転自在に連結されている。このため、封止キャップ52で装着口56を封止する前に、糸屑フィルタ51はフィルタケース50へ挿入される。そして、封止キャップ52が装着口56を封止したときに、糸屑フィルタ51は、フィルタケース50の内部空間を上下に分離するように、フィルタケース50に収納される。
流入口61には、導水管22の下流側端部が液密に接続されている。このため、水槽2に貯留されている洗濯水の一部は、自然にフィルタ装置5へ流入する。
フィルタ装置5へ流入した洗濯水は、糸屑フィルタ51によって濾過される。このとき、糸屑フィルタ51には、洗濯水に含まれていた糸屑が付着する。糸屑フィルタ51によって濾過された洗濯水は、装着口56側、流出口60側、又は排水口62側へ流動する。
排水口62には、筐体1の底面に沿って敷設されている排水管25の上流側端部が液密に接続されている。排水管25の中途に備えられている排水弁24(図2参照)は、通常は閉鎖されており、水槽2に貯留されている洗濯水を排出する場合に開放される。排水弁24が開放されたとき、排水口62側へ流動した洗濯水は、排水管25を通過して、洗濯機8の外部(例えば下水道)へ排出される。
フィルタケース50の後端部には、循環ポンプ26が付設されたポンプ室54が設けられており、フィルタケース50とポンプ室54とは、流出口60を介して連通している。
ポンプ室54の上部には、吐出管55が形成されており、吐出管55には、戻し管27の上流側端部が液密に接続されている。図2に示すように、戻し管27は、水槽2に沿って上方に延長され、更に、上端側端部の開口がドラム3の内部に臨むように、水槽2の前部に液密に接続されている。
図2及び図3に示す循環ポンプ26は、洗濯過程の実施中に、連続的又は間欠的に作動する。循環ポンプ26の作動中は、流出口60側へ流動した洗濯水が、循環ポンプ26に吸い込まれて昇圧され、戻し管27を経て、水槽2へ送水される。このとき、戻し管27の下流側端部からドラム3の内部へ、洗濯水が降り注ぐ。つまり、ドラム3内部の洗濯水は、水槽2及びフィルタ装置5を経て、再びドラム3内部へ循環する。
フィルタケース50の装着口56は、フィルタ着脱口16に臨む位置に配されている。通常、フィルタ着脱口16は蓋板59によって閉鎖されている。
ユーザは、フィルタ着脱口16を開放し、次に、装着口56から封止キャップ52を取り外すことによって、封止キャップ52と共に、フィルタケース50内部の糸屑フィルタ51を取り出す。
そして、ユーザは、取り出した糸屑フィルタ51に付着している糸屑を除去する。最後に、ユーザは、糸屑除去後の糸屑フィルタ51を、再びフィルタケース50内部に装着し、装着口56を封止キャップ52で封止してから、蓋板59によってフィルタ着脱口16を閉鎖する。
ところで、水槽2に洗濯水が貯留されている状態で、封止キャップ52を取り外すと、装着口56から洗濯水が漏出する。従って、水槽2に洗濯水が貯留されている状態で、封止キャップ52を取り外す必要がある場合、ユーザは予めフィルタ着脱口16の下方に、例えばバケツを設置する。この結果、漏出した洗濯水はバケツによって受け止められる。
図3に示すように、装着口56が封止キャップ52によって封止され、排水弁24が閉鎖されており、且つ、循環ポンプ26が作動していない場合、流入口61から流入した洗濯水は、フィルタケース50から流出することなく、フィルタケース50に貯留される。
図2に示すように、エアトラップ43は、上述のような管路に連設されている。本実施の形態におけるエアトラップ43は、図3に示すように、通気口57を介して、フィルタケース50に連通している。エアトラップ43の内部には、密閉空間が形成されている。
更に詳細には、エアトラップ43の下部は、通気口57に気密に接続されている。また、フィルタケース50に十分量の洗濯水が貯留されているとき、エアトラップ43の内部には、適量の空気が閉じ込められる。エアトラップの上部には、エアトラップ43の下部開口に比べて小径の導圧口44が形成されている。導圧口44には、後述する導圧管42の下端部が気密に接続されている。
エアトラップ43の内部に閉じ込められた空気は、フィルタケース50に貯留されている洗濯水によって圧縮される。このとき、エアトラップ43内部の気圧が上昇する。エアトラップ43内部の気圧の高低は、水槽2の水位の高低に対応する(図2参照)。
図2に示すように、水位検出部40は、気圧センサ41と導圧管42とを備えている。導圧管42は、筐体1の内部にて、上下方向に配されている。気圧センサ41は、筐体1の内部にて、天面近傍に配されている。気圧センサ41とエアトラップ43とは、導圧管42を介して気密に接続されている。
気圧センサ41は、例えば、導圧管42を介して加わるエアトラップ43内部の気圧の作用によって浮動する鉄心と、この鉄心の周囲を囲繞する検出コイルとを備える。気圧センサ41は、検出コイルのインダクタンスが鉄心の移動に応じて変化することを利用して、エアトラップ43内部の気圧を検出する。
エアトラップ43内部の気圧と水槽2の水位とは対応しているため、水位検出部40の検出結果は、水槽2の水位を示している。
筐体1の天面後部には、図示しない上水道の水道管に接続される給水口13が設けられている(図1参照)。給水口13は、中途に給水弁14を備える給水管15を介して、水槽2に接続されている。
給水弁14は、通常は閉鎖されており、給水過程の開始時に開放され、給水過程の実施中は開放され続ける。このとき、水道管から、給水口13、給水弁14、及び給水管15を経て、水槽2へ洗濯水が供給される。ただし、水道管から全く給水されない場合には、当然のことながら、水槽2へ給水されることはない。
給水過程の終了時、又は中断時には、給水弁14は再び閉鎖される。
なお、給水管15の中途に公知の如く洗剤ケースを配し、給水と共に適量の洗剤が水槽2へ導入されるように構成することも可能である。
更に、筐体1には、2個の重量検出部73,73(1個のみ図示)が内蔵されている。
重量検出部73は、ダンパ28と筐体1の底面との間に配されており、水槽内重量を検出する。ドラム3に洗濯物が収容されている場合において、水槽内重量とは、水槽2に貯水されていないときには、ドラム3に収容されている洗濯物の重量であり、水槽2に貯水されているときには、ドラム3に収容されている洗濯物の重量と水槽2に貯留されている洗濯水の重量との和である。
本実施の形態における重量検出部73は、ダンパ支持台29の上部台291と下部台292との間に配されている歪ゲージと、歪ゲージの電気抵抗値を検出するための回路部とを備えている。歪ゲージの電気抵抗値の変化は、歪ゲージに印加される重量の変化に応じている。
このような重量検出部73には、水槽内重量のみならず、水槽2、ドラム3、及びダンパ28等の重量も印加される。そこで、ドラム3に洗濯物が収容されておらず、且つ、水槽2に貯水されていない場合(即ち、重量検出部73に水槽内重量が印加されていない場合)に、重量検出部73の検出結果がゼロ点補正される。この結果、重量検出部73の検出結果は、重量検出部73に新たに印加された重量、即ち、水槽内重量を表わす。
本実施の形態では、支持脚21,21に重量検出部73,73が備えられているため、以下では、重量検出部73,73夫々の検出結果の加算値を、重量検出部73,73の検出結果と看做す。
ところで、ドラム3の回転中は、ドラム3の動揺に伴って、水槽2、延いてはダンパ28が振動する。また、給水管15から水槽2へ給水されている場合、供給される洗濯水の衝撃荷重によって、水槽2、延いてはダンパ28が振動する。そして、ダンパ28が振動しているときには、重量検出部73,73の検出結果は大幅に変動する。
従って、正確な水槽内重量を検出するためには、駆動モータ33が作動しておらず、且つ、給水弁14が閉鎖されている場合に、水槽内重量を検出する必要がある。
図4は、洗濯機8の制御系の構成を示すブロック図である。
制御部70は、洗濯機8の制御中枢であり、図示しないRAMを作業領域として用い、図示しないROMに記憶されたコンピュータプログラム及びデータに従って装置各部を制御し、各種処理を実行する。
制御部70には、ユーザによる操作部71の操作結果、水位検出部40の検出結果、及び、重量検出部73,73夫々の検出結果が与えられる。
そして、制御部70は、与えられた操作結果又は検出結果に応じて、駆動モータ33、給水弁14、排水弁24、循環ポンプ26、及び表示部72夫々の動作を制御する。
洗濯物の洗濯を所望するユーザは、洗濯機8の投入口11を開放して洗濯物を投入し、次に、投入口11を閉鎖する。更に、ユーザは、操作部71を操作することによって、洗濯機8に、運転開始指示を与える。
操作部71の操作結果が、運転開始指示を示している場合、制御部70は、給水過程を開始(具体的には給水弁14を開放)することによって、水槽2へ給水する。
また、制御部70は、水位検出部40の検出結果が第1所定水位以上であるか否かを判定する。第1所定水位とは、洗濯機8の製造時に予め設定されたものであり、第1所定水位以上の水槽2には、ドラム3に収容されている洗濯物を洗うため又は濯ぐために必要な洗濯水が十分に貯留されている。即ち、第1所定水位とは、制御部70が、洗濯過程を開始することが可能であるか否かを判定するための基準である。
従って、水位検出部40の検出結果が第1所定水位以上である場合、制御部70は、給水過程を終了(具体的には給水弁14を閉鎖)し、次いで、洗濯過程を開始する。つまり、制御部70及び給水弁14は、本発明の実施の形態における給水部として機能する。
洗濯過程においては、制御部70は、駆動モータ33及び循環ポンプ26夫々を作動させる。また、表示部72にて、洗濯過程の実施中であることを示す表示を行なう。
図2に示すように、ドラム3には、水槽2に貯留されている洗濯水が小孔31,31,…を通して流入し、また、戻し管27から洗濯水が注入される。ドラム3に収容されている洗濯物は、ドラム3の回転に伴い、バッフル32,32,…による持ち上げ及び落下を含めて洗濯水と共に攪拌されることによって洗濯される。
洗濯中の洗濯物から生じた糸屑は、洗濯水と共にドラム3から水槽2へ、水槽2から導水管22へ移動する。通常、導水管22へ移動した糸屑は、蛇腹管23を経て、フィルタ装置5にて糸屑フィルタ51に濾し取られる。
糸屑フィルタ51に濾し取られた糸屑は、当初、図3に示す流入口61の下方に位置する糸屑フィルタ51に付着する。しかしながら、糸屑フィルタ51に対する糸屑の付着量が増大すると、フィルタケース50へ流入した洗濯水は、糸屑が付着している部分(即ち、通水性が低下している部分)を迂回するようになる。この結果、糸屑の付着位置が、通気口57の下方へ移動することがある。
通気口57の下方に位置する糸屑フィルタ51に大量の糸屑が付着した場合には、付着した糸屑によって、通気口57が完全に又は部分的に閉塞される(即ち、フィルタ装置5における糸屑詰まりが生じる)。このとき、エアトラップ43に対する空気の円滑な流入出が阻害されるため、エアトラップ43内部の気圧と水槽2の水位とが対応しなくなる。
また、導水管22へ移動した糸屑は、フィルタ装置5に到達することなく、導水管22又は蛇腹管23の内壁面に付着することがある。以下では、導水管22の内壁面に付着した場合を例示する。
内壁面に多量の糸屑が付着すると、導水管22が完全に又は部分的に閉塞される(即ち、導水管22における糸屑詰まりが生じる)。このとき、フィルタケース50への洗濯水の円滑な流入が阻害されるため、結果として、エアトラップ43内部の気圧と水槽2の水位とが対応しなくなる。
以上のように、フィルタ装置5又は導水管22における糸屑詰まりが生じると、例えば水槽2に第1所定水位の洗濯水が貯留されていても、水位検出部40の検出結果は、第1所定水位より低い水位を示す。
従って、フィルタ装置5又は導水管22における糸屑詰まりが生じている場合には、制御部70は、洗濯過程を開始することができない。仮に、水位検出部40の検出結果が第1所定水位以上に達するまで給水過程を実施し続けたとすれば、水槽2には、第1所定水位を遥かに超える大量の洗濯水が貯留されかねない。
一方、上水道の元栓が閉鎖されている、又は断水している等の給水トラブルが生じている場合には、水位検出部40の検出結果が第1所定水位以上を示すことはないため、やはり制御部70は、洗濯過程を開始することができない。
そこで、制御部70は、次の図5に示すエラー報知処理を実行する。
図5は、洗濯機8で実行されるエラー報知処理の手順を示すフローチャートである。洗濯機8の電源がオンになった場合、制御部70は、エラー報知処理を実行する。
図5に示すように、まず、制御部70は、操作部71の操作結果が、運転開始指示を示しているか否かを判定し(S11)、操作部71が操作されていない場合、又は、操作結果が運転開始指示以外(例えば、洗濯コース又は洗濯水量等の運転条件を示す指示)である場合(S11でNO)、S11の処理を繰り返し実行する。
操作部71の操作結果が、運転開始指示を示している場合(S11でYES)、制御部70は、この時点での水槽内重量(以下、給水過程開始前の水槽内重量という)を検出する(S12)。S12における制御部70は、まず、重量検出部73,73夫々の検出結果を取得し、次に、取得した検出結果の加算値を算出し、算出結果を、給水過程開始前の水槽内重量とする。
給水過程開始前の水槽内重量の検出時には、ドラム3の回転も洗濯水の供給も行なわれていないため、重量検出部73,73の検出結果は、正確な水槽内重量を示している。
S12の処理終了後、制御部70は、給水過程を開始し(S13)、給水過程開始時点からの経過時間の計時を開始する(S14)。このとき、制御部70は、図示しないタイマを用いて計時してもよく、図示しないクロックジェネレータが発生させたクロックの個数を計数することによって計時してもよい。
次に、制御部70は、給水過程の開始から所定時間が経過したか否かを判定する(S15)。このために、制御部70は、給水過程開始時点からの経過時間が所定時間以上であるか否かを判定する。
ここで、所定時間とは、洗濯機8の製造時に予め設定されたものであり、給水トラブルが生じておらず、水槽2へ正常に給水されている場合に、水槽2の水位が第2所定水位以上に達する十分な時間である。
また、第2所定水位とは、洗濯機8の製造時に予め設定されたものであり、第1所定水位より低い任意の水位である。第2所定水位程度の水槽2には、一般的な家庭に常備されているバケツで十分に受け止めることが可能な量(例えば2〜3リットル)の洗濯水が貯留されている。
所定時間がまだ経過していない場合(S15でNO)、制御部70は、水位検出部40の検出結果が第2所定水位以上に達しているか否かを判定し(S16)、まだ第2所定水位未満である場合(S16でNO)、処理をS15へ戻す。
水位検出部40の検出結果が第2所定水位以上に達している場合(S16でYES)、給水トラブルは生じておらず、水槽2へ正常に給水されていることがわかる。更に、水位検出部40が正常に水位を検出していることがわかる。
従って、制御部70は、経過時間の計時を終了し(S17)、水位検出部40の検出結果が第1所定水位以上に達しているか否かを判定し(S18)、まだ第1所定水位より低い水位である場合(S18でNO)、S18の処理を繰り返し実行する。
水位検出部40の検出結果が第1所定水位以上に達している場合(S18でYES)、制御部70は、給水過程を終了し(S19)、洗濯過程を実施して(S20)、エラー報知処理を終了する。S20にて洗濯過程が実施されることによって、洗濯機8は、洗濯物を洗い、洗濯水を排出し、再度給水し、洗濯物を濯ぎ、再度排水し、洗濯物を脱水する。洗濯機8が乾燥機能を有している場合には、洗濯物の脱水後、洗濯機8は洗濯物を乾燥させる。なお、洗濯物の濯ぎ及び濯ぎ後の排水は、複数回行なわれてもよい。
所定時間が経過した場合(S15でYES)、所定時間が経過するまでの間に、水槽2の水位が第2所定水位以上に達したことを検出することができなかったことがわかる。換言すれば、給水トラブルが生じており、水槽2へ正常に給水されていないか、又は、フィルタ装置5若しくは導水管22における糸屑詰まり(即ち非給水トラブル)が生じており、水槽2へ正常に給水されているが、水位検出部40が水位を正常に検出することができない状態になっていることがわかる。
従って、制御部70は、経過時間の計時を終了し(S31)、給水過程を中断し(S32)、この時点での水槽内重量(以下、給水過程中断後の水槽内重量という)を検出する(S33)。S33における制御部70は、まず、重量検出部73,73夫々の検出結果を取得し、次に、取得した検出結果の加算値を算出し、算出結果を、給水過程中断後の水槽内重量とする。
給水過程中断後の水槽内重量の検出時には、ドラム3の回転も洗濯水の供給も行なわれていないため、重量検出部73,73の検出結果は、正確な水槽内重量を示している。なお、制御部70は、S32の処理実行後、給水によるダンパ28の振動が終息する程度の時間を経てから、S33の処理を開始することが望ましい。
S33の処理終了後、制御部70は、給水過程開始前及び給水過程中断後の水槽内重量の変化(以下、重量変化量という)を演算する(S34)。具体的には、S34における制御部70は、S33で検出した給水過程中断後の水槽内重量から、S13で検出した給水過程開始前の水槽内重量を減算する。S34で演算した重量変化量は、“0”以上の実数値である。
次に、制御部70は、S34で演算した重量変化量が、所定値以上であるか否かを判定する(S35)。
ここで、所定値とは、洗濯機8の製造時に予め設定されたものであり、第2所定水位の水槽2に貯留されている洗濯水の重量に等しい。
S34で演算した重量変化量が、所定値以上である場合(S35でYES)、水槽2に、第2所定水位程度の洗濯水が貯留されていることがわかる。換言すれば、給水トラブルは生じていないことがわかる。
従って、制御部70は、表示部72に、糸屑詰まりエラーを示す所定の表示を行なわせることによって、ユーザに対し、糸屑詰まりエラーを報知する(S36)。
S34で演算した重量変化量が、所定値未満である場合(S35でNO)、水槽2に、第2所定水位未満の洗濯水が貯留されているか、又は洗濯水が貯留されていないことがわかる。換言すれば、給水トラブルが生じていることがわかる。
従って、制御部70は、表示部72に、給水エラーを示す所定の表示を行なわせることによって、ユーザに対し、給水エラーを報知する(S37)。
S36又はS37の処理終了後、制御部70は、エラー報知処理を終了する。
表示部72におけるエラー表示は、例えばユーザが操作部71を操作することによって洗濯機8の電源をオフにするまで継続されることが望ましい。
洗濯機8が糸屑詰まりエラーを報知している場合、ユーザは、フィルタ着脱口16の下方に空のバケツを設置した状態で、フィルタ着脱口16を開放し、封止キャップ52及び糸屑フィルタ51を取り出す。このとき、フィルタ着脱口16から洗濯水が漏出するが、漏出した洗濯水は全てバケツが受け止めるため、特段の問題は生じない。
次に、ユーザは、取り出した糸屑フィルタ51を清掃する。この結果、フィルタ装置5における糸屑詰まりは解消される。
そして、ユーザは糸屑除去後の糸屑フィルタ51及び封止キャップ52を、元の状態に戻す。
最後に、ユーザは、操作部71を操作することによって、洗濯機8に、運転開始指示を与える。このとき、制御部70は、再びエラー報知処理を実行する。
この後、洗濯機8が再び糸屑詰まりエラーを報知した場合に、ユーザは、メーカのサービスセンタに洗濯機8の修理を依頼する。
何故ならば、フィルタ装置5における糸屑詰まりが解消されているにも拘らず糸屑詰まりエラーが報知され続ける状況とは、導水管22における糸屑詰まり、又は水位検出部40の故障等、ユーザでは解消することができないトラブルが生じている状況だからである。
このとき派遣されてきたサービスマンが、導水管22の清掃のために、例えばフィルタ装置5から導水管22を取り外したとしても、導水管22の下流側端部から漏出する洗濯水は、バケツで受け止めることができる程度の量であるため、特段の問題は生じない。
一方、洗濯機8が給水エラーを報知している場合、ユーザは、上水道の元栓を開放するか、又は断水が終了するまで待機すること等によって、給水トラブルを解消する。
給水トラブルの解消後、ユーザは、操作部71を操作することによって、洗濯機8に、運転開始指示を与える。このとき、制御部70は、再びエラー報知処理を実行する。
この後、洗濯機8が再び給水エラーを報知した場合に、ユーザは、メーカのサービスセンタに洗濯機8の修理を依頼する。
何故ならば、給水トラブルが解消されているにも拘らず給水エラーが報知され続ける状況とは、例えば水位検出部40の故障のような、ユーザでは解消することができないトラブルが生じている状況だからである。
図5に示すようなエラー報知処理の実行時には、S15における制御部70は、本発明の実施の形態における経過判定手段として機能する。また、S16における制御部70は、本発明の実施の形態における水位判定手段として機能する。更に、S34における制御部70は、本発明の実施の形態における差異演算手段として機能する。そして、S36及びS37における制御部70及び表示部72は、本発明の実施の形態における原因対処手段として機能する。
ところで、S15で用いるべき所定時間、S16で用いるべき第2所定水位、S18で用いるべき第1所定水位、及びS35で用いるべき所定値は、ユーザが選択した洗濯コース又は洗濯水量等に応じて異なっていてもよい。
また、洗濯物を濯ぐ際の給水時にも、S12〜S20及びS31〜S37に相当する処理が実行されてもよい。
なお、洗濯機8が、糸屑フィルタ51及び導水管22内部の自動清掃機能を有している場合、制御部70は、S36の処理に替えて、糸屑フィルタ51及び導水管22内部の自動清掃処理を実行してもよい。或いは、制御部70は、S35で1回目にYESと判定された場合には、S36の処理を実行し、2回目にYESと判定された場合には、導水管22内部の自動清掃処理を実行する。
また、洗濯機8が、家庭内の給水系を統括する外部の給水装置と通信可能になしてある場合、制御部70は、S37の処理に替えて、外部の給水装置と通信する処理を実行してもよい。この場合、制御部70は、断水の有無、及び水道の元栓の開閉状況等を調査し、断水終了まで待機した後に、S13以降の処理を実行するか、又は、水道の元栓を遠隔操作で開放してから、S13以降の処理を実行する。
以上のような洗濯機8は、給水過程の開始後、所定時間が経過しても第2所定水位より低い水位が検出される場合に、給水トラブルと非給水トラブルとを切り分けることができる。このため、洗濯機8の信頼性を高めることができる。
ユーザは、報知されたエラー表示に基づいて、給水トラブル又は非給水トラブルを自力で解消することができる。そして、給水トラブル又は非給水トラブルが解消されて、給水エラー又は糸屑詰まりエラーが報知されなくなれば、ユーザは、洗濯物を洗濯することができる。
一方、給水トラブル又は非給水トラブルが解消されても、給水エラー又は糸屑詰まりエラーが報知された場合に、ユーザは、洗濯機8を修理するようメーカに依頼することができる。
従って、ユーザは、発生したトラブルに効率よく対処することができる。
また、メーカは、ユーザ自身で容易に解消できるようなトラブルを解消するためにサービスマンを派遣する必要がないため、人件費を低減することができる。
更に、非給水トラブルの発生時においても、水槽2の貯留量は少ないため、バケツ1個で、洗濯水の漏出に容易に対処することができる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。例えば、本発明の実施の形態は、斜め型ドラム式洗濯機に限定されず、縦型ドラム式であってもよく、横型ドラム式であってもよい。
また、本発明の効果がある限りにおいて、洗濯機8に、実施の形態に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
14 給水弁(給水部)
2 水槽
22 導水管(管路)
40 水位検出部
43 エアトラップ
5 フィルタ装置(管路)
70 制御部(給水部,経過判定手段,水位判定手段,差異演算手段,原因対処手段)
72 表示部(原因対処手段)
73 重量検出部
8 洗濯機

Claims (3)

  1. 洗濯物を洗濯するための水を貯留する水槽と、
    該水槽の水位を検出する水位検出部と、
    該水位検出部の検出結果が第1所定水位以上に達するまで前記水槽へ給水する給水部と
    を備え、
    前記水位検出部の検出結果が前記第1所定水位以上に達した場合に洗濯を開始する洗濯機において、
    前記水槽の内部に存在する洗濯物及び/又は水の重量を検出する重量検出部と、
    前記給水部による給水過程の開始から所定時間が経過したか否かを判定する経過判定手段と、
    該経過判定手段が経過したと判定するまでの間に、前記水位検出部の検出結果が、前記第1所定水位より低い第2所定水位以上に達したか否かを判定する水位判定手段と、
    該水位判定手段が否と判定した場合、前記給水部による給水過程開始前後の前記重量検出部の検出結果の差異を演算する差異演算手段と、
    該差異演算手段の演算結果に応じて、前記水位検出部の検出結果が前記第2所定水位以上に達していない原因に対処する原因対処手段と
    を備えることを特徴とする洗濯機。
  2. 前記水位判定手段が否と判定した場合、前記給水部は給水過程を中断するようにしてあり、
    前記重量検出部は、前記給水部による給水過程開始前及び給水過程中断後に前記重量を検出するようにしてあり、
    前記差異演算手段は、前記重量検出部の給水過程中断後の検出結果から前記重量検出部の給水過程開始前の検出結果を減算するようにしてあり、
    前記原因対処手段は、前記差異演算手段による減算結果と所定値との比較結果に応じて、前記原因に対処するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
  3. 前記水槽の下部に連なる管路に連設されたエアトラップを更に備え、
    前記水位検出部は、前記エアトラップの内部の気圧に基づいて、水槽の水位を検出するようにしてあり、
    前記原因対処手段は、
    前記演算結果が大きい場合に、糸屑詰まりエラーを報知する手段と、
    前記演算結果が小さい場合に、給水エラーを報知する手段と
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の洗濯機。
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