JP2011216293A - 低屈折率層転写シート、並びに有機電界発光装置及びその製造方法 - Google Patents

低屈折率層転写シート、並びに有機電界発光装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低屈折率層をレーザー熱転写法により効率よく安価に形成するのに用いられる低屈折率層転写シート、並びにRGBの各画素の低屈折率層の厚みを変化させることによって高い光取り出し効率が得られ、低消費電力化と長寿命化が達成できる有機電界発光装置及び有機電界発光装置の製造方法の提供。
【解決手段】有機電界発光装置における低屈折率層をレーザー熱転写法により形成するのに用いられる低屈折率層転写シートであって、基材と、該基材上に光熱変換層と、該光熱変換層上に低屈折率層とを有してなり、前記低屈折率層の屈折率が1.4以下である低屈折率層転写シートとする。前記光熱変換層が、沸点が少なくとも70℃の熱気化物質を0.5質量%以上含有する態様などが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光装置(「有機EL装置」、「有機エレクトロルミネッセンス装置」と称することもある)における低屈折率層をレーザー熱転写法により形成するのに用いられる低屈折率層転写シート、並びに有機電界発光装置及び有機電界発光装置の製造方法に関する。
有機電界発光装置は、自発光型の表示装置であり、ディスプレイや照明の用途に期待されている。例えば、有機電界発光ディスプレイは、従来のCRTやLCDと比較して視認性が高く、視野角依存性がない等の表示性能上の利点を有している。また、ディスプレイを軽量化、薄層化できる利点もある。その一方、有機電界発光照明は、軽量化、薄層化が可能であるとの利点に加え、フレキシブルな基板を用いることでこれまで実現できなかった形状の照明を実現できる可能性を有している。
光取り出し効率を向上させるために低屈折率層を導入した有機電界発光ディスプレイが知られている。例えば基板上にTFT回路を作製した後、その上に、低屈折率層と、電極(ITO層)、Ag層、有機電界発光層、及びAl層を形成する際には、有機電界発光ディスプレイとして画素を発光させるためにTFT回路と、電極(ITO層)を電気的に結線する必要がある。
この場合、低屈折率層には絶縁性材料が用いられているので、前記低屈折率層にはスルーホールを設ける必要がある。また、低屈折率層を形成した後にドライエッチングによりスルーホールを設けることも考えられるが、工程が増え、歩留まりが下がるためにコストアップが問題になる。
更に、光取り出し効率を最大化するためには、フルカラー表現のための赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の画素ごとに低屈折率層の厚みを変えることが望ましい。しかし、このような構成をとるためには、3回の成膜工程と3回のドライエッチング工程とが必要となり、大幅にコストアップしてしまうという課題がある。
一方、基材と、前記基材の上を覆っている光熱変換層であって、結像放射線吸収剤物質と、硬化波長の放射線の照射によって硬化可能な放射線硬化型物質を含む光熱変換層とを含む熱転写素子であって、前記結像放射線吸収剤物質が、前記硬化波長における放射線吸収度を実質的に上昇させない熱転写素子、及び熱転写素子を用いた転写方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、前記特許文献1には、ドナーシートが低屈折率層を有し、これをレーザー熱転写法により転写することは開示も示唆もなく、この特許文献1の記載から低屈折率層を形成するために光熱変換を用いてパターニングを行うことは容易に想到し難く、低屈折率層をレーザー熱転写法により効率よく安価に形成でき、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の画素ごとに低屈折率層の厚みを変えることによって高い光取り出し効率が得られ、低消費電力化と長寿命化が達成できる有機電界発光装置は、未だ提供されていないのが現状である。
特表2009−512143号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、有機電界発光装置における低屈折率層をレーザー熱転写法により効率よく安価に形成するのに用いられる低屈折率層転写シート、並びに赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の画素ごとに低屈折率層の厚みを変えることによって高い光取り出し効率が得られ、低消費電力化と長寿命化が達成できる有機電界発光装置及び有機電界発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 有機電界発光装置における低屈折率層をレーザー熱転写法により形成するのに用いられる低屈折率層転写シートであって、
基材と、該基材上に光熱変換層と、該光熱変換層上に低屈折率層とを有してなり、
前記低屈折率層の屈折率が1.4以下であることを特徴とする低屈折率層転写シートである。
<2> 光熱変換層が、沸点が少なくとも70℃の熱気化物質を0.5質量%以上含有する前記<1>に記載の低屈折率層転写シートである。
<3> 光熱変換層が、沸点が150℃以上の熱気化物質を0.5質量%〜10質量%含有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の低屈折率層転写シートである。
<4> 低屈折率層が、フッ素系材料、及びシリコーン含有ポリマーのいずれかを含有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の低屈折率層転写シートである。
<5> シリコーン含有ポリマーが、籠型シロキサン構造を含有するポリマーである前記<4>に記載の低屈折率層転写シートである。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の低屈折率層転写シートと、赤色、緑色、及び青色に対応する複数の画素領域のうち、少なくとも一の画素領域が配される基板とを積層して積層体を形成する積層工程と、
前記積層体の光熱変換層に光を照射して前記基板上に低屈折率層を転写する転写工程と、を含むことを特徴とする有機電界発光装置の製造方法である。
<7> 前記<6>に記載の有機電界発光装置の製造方法により製造されたことを特徴とする有機電界発光装置である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、有機電界発光装置における低屈折率層をレーザー熱転写法により効率よく安価に形成するのに用いられる低屈折率層転写シート、並びに赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の画素ごとに低屈折率層の厚みを変えることによって高い光取り出し効率が得られ、低消費電力化と長寿命化が達成できる有機電界発光装置及び有機電界発光装置の製造方法を提供することができる。
図1は、有機電界発光装置の一例を示す概略断面図である。 図2Aは、レーザー光の照射方法の一例を示す図である。 図2Bは、レーザー光の照射方法の一例を示す図である。 図2Cは、レーザー光の照射方法の一例を示す図である。
(低屈折率層転写シート)
本発明の低屈折率層転写シートは、有機電界発光装置における低屈折率層をレーザー熱転写法により形成するのに用いられ、
基材と、該基材上に光熱変換層と、該光熱変換層上に低屈折率層とを有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
<基材>
前記基材としては、その形状、構造、大きさ、材料等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記低屈折率層転写シートの大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記基材の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)、ポリカーボネート、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、機械的強度や熱に対する寸法安定性の点からポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましい。
前記基材の表面には、その上の光熱変換層との密着性を向上させるため、表面活性化処理を行うことが好ましい。前記表面活性化処理としては、例えばグロー放電処理、コロナ放電処理などが挙げられる。
前記基材は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基材の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。
<光熱変換層>
前記光熱変換層は、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては平板状などが挙げられ、前記構造としては単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては用途等に応じて適宜選択することができる。
前記光熱変換層は、光熱変換材料を含有し、バインダー、熱気化物質、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−光熱変換材料−
前記光熱変換材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば無機材料と有機材料とに大別できる。
前記無機材料としては、例えば、カーボンブラックやGe、Bi、In、Te、Se、Cr等の金属又は半金属及びそれを含む合金が挙げられる。これらは、真空蒸着法や粒子状の材料を樹脂等で接着して層状に形成される。
前記有機材料としては、吸収すべき光波長に応じて各種の染料を適宜用いることができるが、光源として半導体レーザーを用いる場合には、600nm〜1,200nm付近に吸収ピークを有する近赤外吸収色素が用いられる。具体的には、ジインモニウム塩、ジチオール錯体、シアニンJ会合体、スクアリリウム、キノリン誘導体、フェニレンジアミン系ニッケル錯体、フタロシアニン系色素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記キノリン誘導体としては、シアニン色素、キノン系色素、インドナフトールなどが挙げられる。
繰返し画像処理を行うためには、耐熱性に優れた光熱変換材料を選択するのが好ましく、この点からフタロシアニン系色素が特に好ましい。
前記光熱変換材料の前記光熱変換層における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5質量%〜30質量%であることが好ましい。
−バインダー−
前記バインダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸系モノマーの単独重合体又は共重合体、セルロース系ポリマー、ポリスチレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ビニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合体、縮合系ポリマー、ゴム系熱可塑性ポリマー、光重合性又は熱重合性化合物を重合・架橋させたポリマー、ポリイミド樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アクリル酸系モノマーの単独重合体又は共重合体としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどが挙げられる。
前記セルロース系ポリマーとしては、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートなどが挙げられる。
前記ビニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合体としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
前記縮合系ポリマーとしては、ポリエステル、ポリアミドなどが挙げられる。
前記ゴム系熱可塑性ポリマーとしては、ブタジエン−スチレン共重合体などが挙げられる。
前記光重合性又は熱重合性化合物を重合・架橋させたポリマーとしては、エポキシ化合物などが挙げられる。
−熱気化物質−
前記熱気化物質は、後述する転写時に気化する物質である。転写時に熱気化物質が気化することで、基材と光熱変換層との間に前記熱気化物質の気化層が生じる。転写が進むにつれて気化層は膨張するが、基材は変形しないため、前記気化層は、光熱変換層及び前記光熱変換層上の低屈折率層を基材と反対方向に押し出すように膨張する。この結果、低屈折率層は、基板の段差構造に追従するようになる。
前記熱気化物質の沸点としては、少なくとも70℃が好ましく、150℃以上がより好ましく、150℃〜250℃が特に好ましい。
前記沸点が、70℃未満であると、50℃程度の室温で揮発することがあり、250℃を超えると、熱転写時に気化しなくなり、低屈折率層を基板に追従させることができないことがある。
前記沸点は、1気圧下で測定し、具体的には、熱重量示差熱同時分析装置(TG−DTA)を用いて測定することができる。
前記熱気化物質としては、沸点が上記範囲内であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N−メチルピロリドン(NMP、沸点203℃)、ジメチルアセトアミド(DMAC、沸点165℃)、ジメチルホルムアミド(DMF、沸点153℃)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記熱気化物質の前記光熱変換層における含有量としては、0.5質量%以上が好ましく、0.5質量%〜10質量%がより好ましく、2質量%〜10質量%が更に好ましい。
前記含有量が、0.5質量%未満であると、低屈折率層の変形率が少ないため、低屈折率層を段差構造の基板に追従させることができないことがあり、10質量%を超えると、光熱変換層が基材から剥離することがある。
前記熱気化物質の含有量は、例えば前記光熱変換層を5cm×5cm四方で切り取り、切り取った光熱変換層を30℃〜500℃の温度範囲で昇温速度が10℃/minのガスクロマトグラフィ(島津製作所製、GC-2010)で重量変化を測定することで計測することができる。
前記光熱変換層は、例えば、熱気化物質、光熱変換材料を含有し、バインダー、更に必要に応じてその他の成分を含有する光熱変換層用塗布液を、基材上に塗布することにより形成することができる。
前記光熱変換層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm〜1,000nmが好ましく、100nm〜500nmがより好ましい。
前記厚みが、50nm未満であると、薄すぎて剥離することがあり、1,000nmを超えると、熱が光熱変換層全体に伝わりにくくなることがある。
前記光熱変換層の変形率としては、180%以上が好ましく、200%以上がより好ましく、220%以上が特に好ましい。
前記変形率が、180%未満であると、段差構造を有する基板に追従しないことがある。
前記変形率は、レーザーを照射する箇所において、レーザー照射後の増加した断面積を元に下記数式1から求めることができる。
<数式1>
変形率(%)=((レーザー照射前の断面積+レーザー照射後の増加した断面積)/レーザー照射前の断面積)×100
<低屈折率層>
前記低屈折率層は、その屈折率が1.4以下であり、低ければ低い方が好ましい。前記屈折率が、1.4を超えると、光取出し効率が低くなり、低屈折率層を付与する意味が弱くなってしまうことがある。
ここで、前記屈折率は、例えばウーラム社製、分光エリプソメータVASEにより測定することができる。
前記低屈折率層は、上記屈折率の範囲を満たせば特に制限はなく、その形状、構造、大きさ等は適宜選択することができ、前記形状としては、フィルム状、板状であることが好ましい。前記低屈折率層の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であっても構わない。前記低屈折率層の大きさは、有機電界発光装置の大きさに応じて適宜選定することができる。
前記低屈折率層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば(1)フッ素系材料、(2)アルコキシシラン化合物の縮合ポリマー、(3)フッ素系ポリマーに中空粒子を導入した材料、(4)アルコキシシラン化合物の縮合ポリマーに中空粒子を導入した材料、(5)シリコーン含有ポリマー、などが挙げられる。これらの中でも、フッ素系材料、シリコーン含有ポリマーが好ましく、屈折率が最も小さく、高い光取り出し効率が期待できるという点で、シリコーン含有ポリマーが特に好ましい。
前記(1)のフッ素系材料としては、有機フッ素系材料及び無機フッ素系材料のいずれであっても構わない。前記有機フッ素系材料としては、例えばフッ素樹脂、(C10O)n(ただし、nは繰り返し数を表す)、(CFCF)n(ただし、nは繰り返し数を表す)、COCH、などが挙げられる。前記無機フッ素系材料としては、例えばMgF、YF、CaFなどが挙げられる。
また、前記(1)のフッ素系材料としては、例えば市販品としてサイトップ(旭硝子社製)、テフロン(登録商標)(デュポン社製)などを用いることができる。また、特開2006−28280号公報、特開2008−280294号公報、特許第4265734号公報、などに記載の化合物を用いることもできる。
例えば旭硝子社製サイトップCTL−107MKを用いた場合には、下記構造式で表されるサイトップCTL−107MKをCT−SOLV100Kに1:1〜5の割合で混合させ、この混合液をスリットコーティングを行って、膜厚10nm〜3,000nmに調整し、ベークは180℃で1時間行う。シリコン(Si)上に形成した膜の屈折率を分光エリプソ装置で測定したところ、屈折率は1.34(633nm)である。
ただし、前記式中、nは繰り返し数を表す。
また、テフロン(登録商標)(デュポン社製)を用いた場合には、下記構造式で表されるテフロン(登録商標)ターゲットをRFスパッタで成膜した。真空度は1×10−3torrのアルゴン(Arガスを導入し、RFパワー100Wで成膜を行った。シリコン(Si)上に形成した膜の屈折率を分光エリプソ装置で測定したところ、屈折率は1.38(633nm)である。
ただし、前記式中、nは繰り返し数を表す。
前記(2)のアルコキシシラン化合物の縮合ポリマーとしては、例えばゾルゲル法、スピン・オン・ガラスACCUGLASS(R)(ラサ社製)、などが挙げられる。
前記(3)、(4)の中空粒子を導入した材料としては、例えば中空シリカを導入したフッ素ポリマー、中空シリカを導入したアルコキシシラン化合物の縮合ポリマーなどが挙げられる。これらの詳細については、特開2008−280294号公報などに記載されている。
前記(5)のシリコーン含有ポリマーとしては、例えば特願2009−239462号明細書に記載の化合物が好適であり、例えば籠型シロキサン構造を含有するポリマーが好適である。
前記籠型シロキサン構造を含有するポリマーとしては、籠型シロキサンのSi原子上に重合性基を有する化合物を重合して得られるポリマーが好ましく、前記籠型シロキサンのSi原子上に重合性基、非重合性基を有する化合物を重合して得られるポリマーがより好ましく、籠型シロキサンのSi原子上にビニル基、メチル基を有する化合物を重合して得られるポリマーが更に好ましい。
このような籠型シロキサン構造を有するポリマーの具体例としては以下に示す重合性化合物を重合したポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記式(Q−1)〜(Q−7)中、Rは、それぞれ独立に、重合性基又は非重合性基を表す。
前記シリコーン含有ポリマーの5質量%〜10質量%をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解した溶液を用い、スリットコーティングを行って所望の膜厚に調整する。膜厚は10nm〜3,000nmであることが好ましい。
次に、プリベークを100℃/2分間で行い、ハードベークを220℃/10分間で行った。
シリコン(Si)基板上に形成した膜の屈折率を分光エリプソ装置で測定した結果、屈折率(n)は1.31(633nm)であった。
前記低屈折率層は、例えば、前記低屈折率層材料を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する低屈折率層用塗布液を、光熱変換層上に塗布することにより形成することができる。
フルカラー表現のための赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の画素ごとに、光取り出し効率を最大化するために、低屈折率層の厚みを調整することが好ましい。
前記赤色(R)の画素領域における低屈折率層の厚みとしては、物理的厚みで、500nm〜2,000nmが好ましく、500nm〜1,000nmがより好ましい。
前記緑色(G)の画素領域における低屈折率層の厚みとしては、物理的厚みで、420nm〜1,700nmが好ましく、420nm〜850nmがより好ましい。
前記青色(B)の画素領域における低屈折率層の厚みとしては、物理的厚みで、370nm〜1,500nmが好ましく、370nm〜750nmがより好ましい。
−保護層−
前記光熱変換層を保護するために、前記光熱変換層と前記低屈折率層との間に保護層を設けることが好ましい。前記保護層としては、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては平板状などが挙げられ、前記構造としては単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては用途等に応じて適宜選択することができる。
前記保護層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機材料、有機材料などが挙げられる。
前記無機材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばSiO、Al、ITO(Indium Tin Oxide)TiO、Cr、AlN、MgF、Al、Au、Agなどが挙げられる。これらの中でも、SiO、Al、ITO(Indium Tin Oxide)が特に好ましい。
前記有機材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばポリエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、光重合性又は熱重合性化合物を重合・架橋させたポリマーなどが挙げられる。これらを用いる場合には転写する低屈折率層より高いガラス転移温度(Tg)を持ち、低屈折率層と転写基板の密着力より、低屈折率層と保護層の密着力を小さくすることで転写性を損なうことなく使用することができる。
これらの中でも、前記保護層は、平坦性、被覆性、伝熱性の点から無機材料の蒸着層であることが好ましい。
前記保護層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メッキ法、印刷法、スパッタリング法、CVD法、蒸着法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクストルージョンコート法、カーテンコート法、ロッドコート法、グラビアロールコート法などが挙げられる。
前記保護層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜3,000nmが好ましく、20nm〜2,000nmがより好ましい。
前記厚みが、10nm未満であると、保護層として機能しないことがあり、3,000nmを超えると、熱が低屈折率層に伝わりにくくなることがある。
−密着層−
前記基材と、その上に設けられる前記光熱変換層との密着性を向上させるため、密着層を設けるようにしてもよい。
前記密着層の材料としては、前記基材と前記光熱変換層の両表面に高い接着性を示し、かつ熱伝導性が小さく、また耐熱性に優れたものであることが好ましく、例えばスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ゼラチン、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタンなどが挙げられる。
前記密着層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メッキ法、印刷法、スパッタリング法、CVD法、蒸着法などが挙げられる。
前記密着層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01μm〜2μmが好ましい。
本発明の低屈折率層転写シートは、各種用途に用いることができるが、以下に説明する有機電界発光装置の製造方法に好適に用いることができ、大面積で信頼性の高い有機電界発光ディスプレイを効率よく製造することができる。
(有機電界発光装置の製造方法)
本発明の有機電界発光装置の製造方法は、積層工程と、転写工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
<積層工程>
前記積層工程は、本発明の前記低屈折率層転写シートと、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)に対応する複数の画素領域のうち、少なくとも一の画素領域が配される基板とを積層して積層体を形成する工程である。
−基板−
前記基板は、例えば、有機電界発光ディスプレイのRGBの塗り分けを行うために絶縁層などを有する段差構造となっている。
前記段差としては、200nm以上が好ましく、200nm〜3,000nmがより好ましく、1,000nm〜2,000nmが特に好ましい。
前記段差が、200nm未満であると、ショートが生じることがある。段差は、走査型電子顕微鏡(S−4100、日立製作所製)により段差の断面を観察して求めることができる。
前記基板としては、その形状、構造、大きさ、材料等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記有機電界発光装置の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記基板としては、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、SiO膜被覆シリコン基板、ポリエチレンテレフタレート基板、ポリカーボネート基板、ポリスチレン基板、ポリメチルメタクリレート基板等のポリマー基板、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記基板は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、100μm以上が好ましく、500μm以上がより好ましい。
前記基板の厚みが、100μm未満であると、基板の撓みにより密着性が低下することがある。
本発明の前記低屈折率層転写シートと、基板とを積層する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば真空吸着、静電吸着、粘着、などが挙げられる。
<転写工程>
前記転写工程は、前記積層体の光熱変換層に光を照射して前記基板上に低屈折率層を転写する工程である。
前記低屈折率層は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、基板上にTFT回路を形成した後に転写することが好ましい。
前記光としては、レーザー光が好ましい。該レーザー光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばアルゴンイオンレーザー光、ヘリウムネオンレーザー光、ヘリウムカドミウムレーザー光などのガスレーザー光、YAGレーザー光などの固体レーザー光、半導体レーザー光、色素レーザー光、エキシマレーザー光などの直接的なレーザー光を利用できる。あるいは、これらのレーザー光を二次高調波素子を通して、半分の波長に変換した光なども用いることができる。これらの中でも、出力パワーや変調のし易さなどを考慮すると、半導体レーザーが特に好ましい。
また、レーザー光は、光熱変換層上でのビーム径(半値径)が3μm〜50μm(特に6μm〜30μm)の範囲となるような条件で照射することが好ましく、走査速度は0.1m/秒以上(特に3m/秒以上)が好ましい。
前記レーザー光の照射は、本発明の前記低屈折率層転写シートと、基板とを積層した積層体に対しレーザー光を照射する方法により行える。
レーザー光の照射は、露光ヘッドを固定し、X−Y方向に移動可能な露光ステージ(内部に真空形成機構を有し、表面に多数の微小な開口を設けて真空引きして固定してもよい)に低屈折率層が形成された基材を積載して固定し移動させることにより、主走査方向に主走査し、1走査ごとに副走査方向に一定の速度で移動(副走査)させて行うことができる。
例えば、図2Aに示すように、積層体を吸着(例えば、ステージの基板設置面に複数の孔を有し、孔から真空引きすることにより真空吸着)して固定する吸着ステージ61と、半導体レーザーを搭載したレーザーユニット64を有し、レーザーユニットからのレーザー光を積層体に照射可能に構成されたレーザーヘッドアッセンブリ65と、レーザーヘッドアッセンブリに固定配置されたCCDカメラユニット66とを備えたレーザー露光装置60を用い、リニアガイド62に沿って図中の矢印Bの方向に、積層体が吸着固定された吸着ステージ61を定速で移動させながら、吸着ステージ61が一方の方向に向かう往路でCCDカメラユニット66により積層体の背面側から予め決められた複数の標準画像パターンの位置の近傍にある有機電界発光層3、電極層4、基板6等の画像を撮影し、これらの画像中から、標準画像パターンと形状が一致するパターン画像を検出し、この位置座標を求め、予め決められた標準画像パターンの座標と比較して、実際のステージ上の基板(積層体)の位置ズレと寸法(倍率)ズレ、角度ズレを算出して、ビットマップ形式の露光データを座標変換した後、撮影終了後は往路と逆方向に向かう復路で、変換された露光データに従ってレーザーヘッドアッセンブリ65でレーザー露光を行うようにすることができる。レーザーヘッドアッセンブリ65(及びCCDカメラユニット66)は、長手方向が吸着ステージの移動方向(矢印Bの方向)と直交する方向に平行に配置されたレールに取り付けられており、図中の矢印Aの方向に移動可能なようになっている。レーザーヘッドアッセンブリ65は、図2Bに示すように、レーザーユニット64から発振されたレーザー光がレンズを介して多面のポリゴンミラー67に入射し、入射光は定速回転するポリゴンミラー67で所定の角度で反射されてミラー68を介してfθレンズ69に入射し、吸着ステージ上の積層体70にレーザー照射できるようになっている。
このとき、撮影及びレーザー露光は、図2A及び図2Cに示すように、まず、CCDカメラユニット66を、所定のスタート位置から矢印方向Bに定速移動させて積層体70の背面側から有機電界発光層等の画素パターンを撮影し(往路)、撮影終了後、撮影終了位置近傍の所定の地点から矢印Bの方向に戻しながら、a方向(主走査方向)にレーザービームを高速で走査(主走査)してレーザー露光する。その際、レーザーは、ビームで露光しようとする座標位置に対応する、変換後の露光データに応じてON/OFF制御される。それと同時に、b方向(副走査方向)に副走査する速度は、連続する2回の主走査方向aのピッチが一定になるように同期制御される。各走査間の副走査方向bのピッチは、露光量のムラが発生しないようにするため、ビーム径以下にすることが好ましく、更に好ましくはビーム径の1/5以下にすることが好ましい。ここで、ビーム径とは、半値径をいい、最大ピーク値の半分の位置における半値全幅(full width at half maximum)のことである。最終的に、吸着ステージを元のスタート位置まで露光(1回目走査)が終了した後、レーザーヘッドアッセンブリ65及びCCDカメラユニット66を図11Aの矢印Aの方向に所定の距離だけ移動させ、同様に主走査方向a及び副走査方向bに撮影し、レーザー露光を行い、2回目走査の終了後、更に3回目、4回目、・・・、N回目の走査を継続することにより行う。
転写工程終了後、図2Cに一例として示したように、有機電界発光素材シート11を剥離する。
<有機電界発光装置>
本発明の有機電界発光装置の製造方法により製造された有機電界発光装置は、フルカラーで表示し得る装置として構成することができる。
前記有機電界発光装置をフルカラータイプのものとする方法としては、例えば「月刊ディスプレイ」、2000年9月号、33〜37ページに記載されているように、色の3原色(青色(B)、緑色(G)、赤色(R))に対応する光をそれぞれ発光する層構造を基板上に配置する3色発光法、白色発光用の層構造による白色発光をカラーフィルタ層を通して3原色に分ける白色法、青色発光用の層構造による青色発光を蛍光色素層を通して赤色(R)及び緑色(G)に変換する色変換法、などが知られている。
この場合は、青色(B)、緑色(G)、赤色(R)の画素ごとにレーザーパワー、膜厚を適宜調整することが好ましい。
また、上記方法により得られる異なる発光色の層構造を複数組み合わせて用いることにより、所望の発光色の平面型光源を得ることができる。例えば、青色及び黄色の発光素子を組み合わせた白色発光光源、青色(B)、緑色(G)、及び赤色(R)の有機電界発光素子を組み合わせた白色発光光源、等である。
−有機電界発光素子−
前記有機電界発光素子は、一対の電極、即ち、陽極と陰極とを有し、両電極の間に発光層を有する。両電極間に配置されうる、発光層以外の機能層としては、正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
前記有機電界発光素子は、陽極と発光層との間に正孔輸送層を有することが好ましく、陰極と発光層との間に電子輸送層を有することが好ましい。更に、正孔輸送層と陽極との間に正孔注入層を設けてもよく、電子輸送層と陰極との間に電子注入層を設けてもよい。
また、前記発光層と正孔輸送層との間に正孔輸送性中間層(電子ブロック層)を設けてもよく、発光層と電子輸送層との間に電子輸送性中間層(正孔ブロック層)を設けてもよい。各機能層は複数の二次層に分かれていてもよい。
前記発光層を含むこれらの機能層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、湿式塗布方式、転写法、印刷法、インクジェット方式等のいずれによっても好適に形成することができる。
−−発光層−−
前記発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
前記発光層は、発光材料を含む。前記発光層は発光材料のみで構成されていてもよいし、ホスト材料と発光材料の混合層でもよい(後者の場合、発光材料を「発光性ドーパント」もしくは「ドーパント」と称する場合がある)。前記発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であってもよく、2種以上が混合されていてもよい。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であってもよい。更に、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいてもよい。
前記発光層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2nm〜500nmであるのが好ましく、外部量子効率の観点で、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
−−−発光材料−−−
前記発光材料は、燐光発光材料、蛍光発光材料等いずれも好適に用いることができる。本発明における発光性ドーパントは、ホスト化合物との間で、イオン化ポテンシャルの差(ΔIp)と電子親和力の差(ΔEa)が、1.2eV>△Ip>0.2eV、及び/又は1.2eV>△Ea>0.2eVの関係を満たすドーパントであることが、駆動耐久性の観点で好ましい。
前記発光層中の発光性ドーパントは、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜40質量%含有されることがより好ましい。
<燐光発光材料>
前記燐光発光材料としては、一般に、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体を挙げることができる。
前記遷移金属原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、金、銀、銅、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金であり、更に好ましくはイリジウム、白金である。
前記錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
前記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
これらの中でも、燐光発光材料としては、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、WO05/19373A2、WO2004/108857A1、WO2005/042444A2、WO2005/042550A1、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−93542、特開2006−261623、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の各公報に記載の燐光発光化合物などが挙げられる。これらの中でも、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、Ce錯体が好ましく、Ir錯体、Pt錯体、又はRe錯体がより好ましく、金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が更に好ましく、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、3座以上の多座配位子を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が特に好ましい。
前記燐光発光材料の具体例として、以下の化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
<蛍光発光材料>
前記蛍光発光材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ピラン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピラリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、シクロペンタジエン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、縮合多環芳香族化合物(アントラセン、フェナントロリン、ピレン、ペリレン、ルブレン、又はペンタセンなど)、8−キノリノールの金属錯体、ピロメテン錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン、又はこれらの誘導体などを挙げることができる。
−−−ホスト材料−−−
前記ホスト材料としては、正孔輸送性に優れる正孔輸送性ホスト材料(正孔輸送性ホストと記載する場合がある)及び電子輸送性に優れる電子輸送性ホスト化合物(電子輸送性ホストと記載する場合がある)を用いることができる。
<正孔輸送性ホスト材料>
前記正孔輸送性ホスト材料としては、例えば、以下の材料を挙げることができる。即ち、ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、又はそれらの誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体、分子内にカルバゾール基を有するものが好ましく、t−ブチル置換カルバゾール基を有する化合物がより好ましい。
<電子輸送性ホスト材料>
前記電子輸送性ホスト材料としては、例えば、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、又はそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等を挙げることができる。これらの中でも、耐久性の点から金属錯体化合物が好ましく、金属に配位する少なくとも1つの窒素原子又は酸素原子又は硫黄原子を有する配位子をもつ金属錯体がより好ましい。前記金属錯体電子輸送性ホストとしては、例えば特開2002−235076号公報、特開2004−214179号公報、特開2004−221062号公報、特開2004−221065号公報、特開2004−221068号公報、特開2004−327313号公報等に記載の化合物が挙げられる。
前記正孔輸送性ホスト材料、電子輸送性ホスト材料の具体例として、以下の化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
−−正孔注入層、正孔輸送層−−
前記正孔注入層、又は前記正孔輸送層は、陽極又は陽極側の層から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いられる正孔注入材料、正孔輸送材料は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。具体的には、ピロール誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合物、チオフェン誘導体、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
前記正孔注入層、又は前記正孔輸送層には、電子受容性ドーパントを含有させることができる。前記正孔注入層、又は正孔輸送層に導入する電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物でも有機化合物でも使用できる。
具体的には、無機化合物は塩化第二鉄や塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモンなどのハロゲン化金属、五酸化バナジウム、及び三酸化モリブデンなどの金属酸化物などが挙げられる。有機化合物の場合は、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどを好適に用いることができる。
これらの電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子受容性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料に対して0.01質量%〜50質量%であることが好ましく、0.05質量%〜20質量%であることが更に好ましく、0.1質量%〜10質量%であることが特に好ましい。
前記正孔注入層、又は正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−−電子注入層、電子輸送層−−
前記電子注入層、又は前記電子輸送層は、陰極又は陰極側の層から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
前記電子注入層、又は電子輸送層には、電子供与性ドーパントを含有させることができる。前記電子注入層、又は電子輸送層に導入される電子供与性ドーパントとしては、電子供与性で有機化合物を還元する性質を有していればよく、Liなどのアルカリ金属、Mgなどのアルカリ土類金属、希土類金属を含む遷移金属や還元性有機化合物などが好適に用いられる。金属としては、特に仕事関数が4.2eV以下の金属が好適に使用でき、具体的には、Li、Na、K、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Cs、La、Sm、Gd、及びYbなどが挙げられる。また、還元性有機化合物としては、例えば、含窒素化合物、含硫黄化合物、含リン化合物などが挙げられる。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、電子輸送層材料に対して0.1質量%〜99質量%であることが好ましく、1.0質量%〜80質量%であることが更に好ましく、2.0質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
前記電子注入層、又は前記電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−−正孔ブロック層、電子ブロック層−−
前記正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が陰極側に通り抜けることを防止する機能を有する層であり、通常、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として設けられる。
一方、前記電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が陽極側に通り抜けることを防止する機能を有する層であり、通常、発光層と陽極側で隣接する有機化合物層として設けられる。
前記正孔ブロック層を構成する化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。電子ブロック層を構成する化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが利用できる。
前記正孔ブロック層及び電子ブロック層の厚みは、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また正孔ブロック層及び電子ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−−電極−−
前記有機電界発光素子は、一対の電極、即ち陽極と陰極とを含む。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は透明であることが好ましい。
通常、陽極は有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、陰極は有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよい。その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。電極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物等が好適に挙げられる。
前記電極としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、その陽極、陰極において、前記反射金属、前記半透明部材としての半透明金属を構成することが好ましい。
前記陽極を構成する材料の具体例としては、例えば、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
前記陰極を構成する材料としては、例えば、アルカリ金属(例えば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(例えば、Mg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、及びイッテルビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。これらの中でも、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
前記電極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記電極を構成する材料との適性を考慮し、適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料としてITOを選択する場合には、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って形成することができる。陰極の材料として金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って形成することができる。
なお、前記電極を形成する際にパターニングを行う場合は、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
ここで、図1は、本発明の有機電界発光装置の一例であるトップエミッション型の有機電界発光装置を示す概略断面図である。
この図1のトップエミッション型の有機電界発光装置は、陽極1、ホール注入層2、第1ホール輸送層3、第2ホール輸送層4、第3ホール輸送層5、発光層6、第1電子輸送層7、第2電子輸送層8、第1電子注入層9、第2電子注入層10、及び陰極11からなる有機電界発光部15上に、封止層12、低屈折率層13を有している。
なお、「光出射方向」は、発光層からの光が、光取り出し面から有機電界発光装置の外部に出射される方向を示す。図1に示すトップエミッション型の有機電界発光装置の場合、発光層6からみて図面に平行に上方に向かう方向を示す。
前記有機電界発光装置は、例えば、コンピュータ、車載用表示器、野外表示器、家庭用機器、業務用機器、家電用機器、交通関係表示器、時計表示器、カレンダ表示器、ルミネッセントスクリーン、音響機器等をはじめとする各種分野において好適に使用することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(合成例1)
−モノマーの合成−
電子グレードの濃塩酸2,000g、n-ブタノール12L、イオン交換水4,000gの混合溶液を10℃に冷却し、これにビニルトリエトキシシラン840gとメチルトリエトキシシラン786gの混合溶液を20分間かけて滴下した。その後更に、25℃で18時間攪拌した。析出した結晶を濾取し、電子グレードのメタノール300mLで洗浄した。洗浄後、結晶をテトラヒドロフラン4,000mLに溶解し、攪拌しながら電子グレードのメタノール4,000mL、続いてイオン交換水8,000mLを滴下した。析出した結晶を濾取し、乾燥して、下記式(Q−6)で表されるかご状シルセスキオキサン化合物の混合物105gを得た。
得られた混合物について、H−NMR測定の結果、Si原子上の置換基はビニル基/メチル基平均比率=3.9/4.1の混合物であった。
−ポリマーの合成−
上記かご状シルセスキオキサン化合物80gを、クロロベンゼン2,112gに加えた。得られた溶液を窒素気流中、内温120℃で加熱還流しながら、重合開始剤(和光純薬工業株式会社製、V−601、10時間半減温度66℃)500mgをクロロベンゼン200gに溶解させた溶液398mlを265.3分間かけて滴下した。滴下終了後、反応液を室温まで冷却後、反応液に電子グレードのメタノール5,200g、イオン交換水520mLを加え、析出した固体を濾取し、電子グレードのメタノール100mLで洗浄し減圧下12時間乾燥した。固体をテトラヒドロフラン825gに溶解し、攪拌しながらイオン交換水110g、及び電子グレードのメタノール110gを滴下し、析出固体を濾取、乾燥した。同様の操作を3回繰り返し白色固体のポリマー31gを得た。以上により、合成例1のシリコーン含有ポリマーを合成した。
得られたシリコーン含有ポリマーをGPCで分析したところ、重量平均分子量(Mw)は、19.3×104、数平均分子量(Mn)は、7.85×104であった。
(実施例1)
<低屈折率層転写シートの作製>
−光熱変換層用塗布液の調製−
下記の各成分をスターラーで攪拌しながら混合して、光熱変換層用塗布液を調製した。
・赤外線吸収色素(「NK−2014」、日本感光色素株式会社製、シアニン色素)・・・7.6質量部
・バインダー(ポリイミド樹脂、「リカコートSN−20F」、新日本理化株式会社製)・・・29.3質量部
・エクソンナフサ(エクソンナフサNo.5、エクソン化学社製)・・・5.8質量部
・N−メチルピロリドン(沸点203℃、NMP)・・・1,500質量部
・界面活性剤(「メガファックF−179PF」、大日本インキ化学工業株式会社製、フッ素系界面活性剤)・・・0.5質量部
−光熱変換層の形成−
厚み75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の表面上に光熱変換層用塗布液を、回転塗布機を用いて塗布した後、120℃のオーブン中で2分間乾燥し、厚み0.2μmの光熱変換層を形成した。この光熱変換層中にN−メチルピロリドン(NMP)が8質量%含有していることはガスクロマトグラフィ(島津製作所製、GC−2010)により測定した。なお、光熱変換層の厚みは、走査型電子顕微鏡(日立製作所製、S−4100)により光熱変換層の断面を観察して求めた。
−低屈折率層の形成−
次に、光熱変換層上に、合成例1のシリコーン含有ポリマーの10質量%をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解した溶液をスリットコーティングして、厚み1μmの低屈折率層を形成した。
シリコン(Si)基板上に、上記と同じ厚みに形成した低屈折率層の屈折率を分光エリプソ装置(ウーラム社製、VASE)で測定したところ、1.31(633nm)であった。以上により、実施例1の低屈折率層転写シートを作製した。
次に、TFT回路が形成されたガラス基板上に、実施例1の低屈折率層転写シートを真空ラミネートで密着させ、波長808nmの半導体レーザー光を画素サイズの120%サイズになるように集光し、レーザーパワー110mWで照射し、低屈折率層を転写した。なお、TFT回路とOLED素子の電極を接続するために一部は低屈折率層が存在しない領域を形成した。
次に、低屈折率層形成後、以下のようにして、ITO層、有機電界発光層、及び反射電極を形成した。
低屈折率層上に、ITO層を厚みが70nmとなるようにスパッタ法で作製した後、Ag層を厚みが20nmとなるように蒸着により成膜した。
次に、Ag層上に、下記構造式で表される2−TNATA(4,4',4''−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン)と、下記構造式で表されるF4−TCNQ(テトラフルオロテトラシアノキノジメタン)とを、質量比で、99:1(2−TNATA:F4−TCNQ)で共蒸着して、厚み85nmの正孔注入層を形成した。
次に、前記正孔注入層上に、α−NPD(N,N'−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−[1,1'−ビフェニル]−4,4'−ジアミン)を厚みが10nmとなるように蒸着した。
次に、α−NPD層上に、下記構造式で表されるホール材料Aを厚みが3nmとなるように蒸着した。
次に、前記ホール材料A層上に、下記構造式で表されるホスト材料Aと、該ホスト材料Aに対し15質量%の下記構造式で表される発光材料1からなる第1の発光層を厚みが20nmとなるように蒸着した(赤色(R))。
次に、前記ホール材料A層上に、下記構造式で表されるホスト材料Aと、該ホスト材料Aに対し15質量%の下記構造式で表される発光材料2からなる第2の発光層を厚みが5nmとなるように蒸着した(緑色(G))。
次に、前記ホール材料A層上に、BAlq(Bis−(2−methyl−8−quinolinolato)−4−(phenyl−phenolate)−aluminium(III))と、該BAlqに対し5質量%の下記構造式で表される発光材料3からなる第3の発光層を厚みが5nmとなるように蒸着した(青色(B))。
次に、各発光層上に、BAlq(Bis−(2−methyl−8−quinolinolato)−4−(phenyl−phenolate)−aluminium(III))を、厚み39nmとなるように蒸着した。次いで、下記構造式で表されるBCP(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)を厚み1nmとなるように蒸着し、総厚み40nmの電子輸送層を形成した。
次に、前記電子輸送層上に、LiFを蒸着して、厚み1nmの電子注入層を形成した。
次に、前記電子注入層上に、アルミニウム(Al)を厚みが1.5nmになるように蒸着し、反射電極を形成した。
次に、発光表示部に対して、SiONを蒸着して厚みが3μmの封止層を形成した。以上により、実施例1の有機電界発光装置を作製した。
(実施例2)
実施例1と同じ光熱変換層用塗布液処方において、N−メチルピロリドン(NMP、沸点203℃)を、ジメチルアセトアミド(DMAC、沸点165℃)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2の低屈折率層転写シート及び有機電界発光装置を作製した。
得られた実施例2の低屈折率層転写シートについて、オーブン加熱時に発生したガスを回収し、ガスクロマトグラフィ(島津製作所製、GC−2010)で分析して熱揮発性物質を調べたところ、光熱変換層からDMACが2質量%検出された。
(実施例3)
実施例1と同じ光熱変換層用塗布液処方において、N−メチルピロリドン(NMP、沸点203℃)1,000質量部と、ジメチルアセトアミド(DMAC、沸点165℃)500質量部とを混合した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の低屈折率層転写シート、及び有機電界発光装置を作製した。
得られた実施例3の低屈折率層転写シートについて、オーブン加熱時に発生したガスを回収し、ガスクロマトグラフィ(島津製作所製、GC−2010)で分析して熱揮発性物質を調べたところ、光熱変換層から熱揮発成分としてDMACが2質量%、NMPが5質量%検出された。
(実施例4)
−フッ素系材料を用いた場合−
実施例1において、光熱変換層上に、下記構造式で表されるフッ素系材料(旭硝子株式会社製、サイトップCTL−107MK)と、溶媒(CT−SOLV100K、旭硝子株式会社製)とを1:3(質量比)に混合し、得られた溶液をスリットコーティングして、厚み1μmの塗布膜を形成した。得られた塗布膜を180℃で1時間ベーク処理して、実施例4の低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の低屈折率層転写シート、及び有機電界発光装置を作製した。
シリコン(Si)基板上に、上記と同じ厚みに形成した低屈折率層の屈折率を実施例1と同様にして屈折率を測定したところ、1.34(633nm)であった。
ただし、前記式中、nは繰り返し数を表す。
(実施例5)
−テフロン(登録商標)を用いた場合−
実施例1において、光熱変換層上に、下記構造式で表されるテフロン(登録商標)(デュポン社製)のターゲットをRFスパッタで成膜した。真空度は1×10−3Torr、アルゴン(Ar)ガスを導入し、RFパワー100Wで成膜を行い、厚み1μmの低屈折率層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の低屈折率層転写シート、及び有機電界発光装置を作製した。
シリコン(Si)基板上に、上記と同じ厚みに形成した低屈折率層の屈折率を実施例1と同様にして屈折率を測定したところ、1.38(633nm)であった。
ただし、前記式中、nは繰り返し数を表す。
(比較例1)
実施例1と同じ光熱変換層用塗布液処方において、オーブンでの乾燥を150℃で10分間とした以外は、実施例1と同様にして、比較例1の低屈折率層転写シート、及び有機電界発光装置を作製した。
得られた比較例1の低屈折率層転写シートについて、オーブン加熱時の発生したガスを回収し、ガスクロマトグラフィ(島津製作所製、GC−2010)で分析したところ、光熱変換層から熱揮発成分は検出されなかった。
(比較例2)
実施例1と同じ光熱変換層用塗布液処方において、光熱変換層中に熱気化物質を含有させなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例2の低屈折率層転写シート、及び有機電界発光装置を作製した。
(比較例3)
実施例1と同じ光熱変換層用塗布液処方において、熱気化物質としてN−メチルピロリドン(NMP、沸点203℃)の代わりにクロロホルム(沸点62℃)を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例3の低屈折率層転写シート、及び有機電界発光装置を作製した。
得られた比較例3の低屈折率層転写シートについて、オーブン加熱時に発生したガスを回収し、ガスクロマトグラフィ(島津製作所製、GC−2010)で分析して熱揮発性物質を調べたところ、光熱変換層からクロロホルムが0.2質量%検出された。
次に、作製した実施例1〜5及び比較例1〜3の各有機電界発光装置について、以下のようにして、画像の欠陥及び歩留まりを評価した。結果を表1に示す。
<画像の欠陥の評価>
各有機電界発光装置のマトリックス上の画素に素子を作製し、点灯させた。
全画素数と非点灯画素数とを目視で観察、評価した。結果を表1に示す。また、(非点灯画素数/全画素数)×100で得られた非点灯画素数の割合を求めた。
<歩留まりの評価>
実施例1で作製した有機電界発光装置を1,000個作製し、規格外(非点灯画素数の割合が0.5以上)となってしまった有機電界発光装置の個数を測定し、以下の判定で評価した。実施例2〜5及び比較例1〜3についても同様に測定し、評価した。結果を表1に示す。
[評価基準]
○:規格外となってしまった有機電界発光装置の個数が0個
×:規格外となってしまった有機電界発光装置の個数が1個以上
*表1中の「割合」とは、(非点灯画素数/全画素数)×100で得られた非点灯画素数の割合である。
表1の結果から、実施例1〜5は、比較例1〜3に比べて、転写率が改善されていることが分かった。
本発明の低屈折率層転写シート、並びに有機電界発光装置及び有機電界発光装置の製造方法によれば、大面積で信頼性の高い有機電界発光ディスプレイなどを効率よく製造することができる。
1 陽極
2 ホール注入層
3 第1ホール輸送層
4 第2ホール輸送層
5 第3ホール輸送層
6 発光層
7 第1電子輸送層
8 第2電子輸送層
9 第1電子注入層
10 第2電子注入層
11 陰極
12 封止層
13 低屈折率層
15 有機電界発光部

Claims (7)

  1. 有機電界発光装置における低屈折率層をレーザー熱転写法により形成するのに用いられる低屈折率層転写シートであって、
    基材と、該基材上に光熱変換層と、該光熱変換層上に低屈折率層とを有してなり、
    前記低屈折率層の屈折率が1.4以下であることを特徴とする低屈折率層転写シート。
  2. 光熱変換層が、沸点が少なくとも70℃の熱気化物質を0.5質量%以上含有する請求項1に記載の低屈折率層転写シート。
  3. 光熱変換層が、沸点が150℃以上の熱気化物質を0.5質量%〜10質量%含有する請求項1から2のいずれかに記載の低屈折率層転写シート。
  4. 低屈折率層が、フッ素系材料、及びシリコーン含有ポリマーのいずれかを含有する請求項1から3のいずれかに記載の低屈折率層転写シート。
  5. シリコーン含有ポリマーが、籠型シロキサン構造を含有するポリマーである請求項4に記載の低屈折率層転写シート。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の低屈折率層転写シートと、赤色、緑色、及び青色に対応する複数の画素領域のうち、少なくとも一の画素領域が配される基板とを積層して積層体を形成する積層工程と、
    前記積層体の光熱変換層に光を照射して前記基板上に低屈折率層を転写する転写工程と、を含むことを特徴とする有機電界発光装置の製造方法。
  7. 請求項6に記載の有機電界発光装置の製造方法により製造されたことを特徴とする有機電界発光装置。
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