JP2011216229A - リレー駆動回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リレー(4)は、オフ状態からオンさせる時にリレーコイル(7)に流れるコイル電流が、オンした後オン状態を保持し続けるためにリレーコイル(7)に流れるコイル電流よりも大きい電流特性を備え、電源(3)とリレーコイル(7)との間に出力電圧を任意の値に変更可能な可変電圧レギュレータ(6)を設け、この可変電圧レギュレータ(6)の出力電圧値が、リレー(4)をオフ状態からオンさせる時と、リレー(4)がオンした後オン状態を保持し続ける時とで、異なる。
【選択図】図1
Description
このようなリレー駆動回路の例として、例えば、図3に示すように、1回路のみの構造のものがある。
図3に示すように、リレー駆動回路102は、リレー104と、このリレー104に接続したローサイドスイッチ(N−ch FET等)105とを備えている。このローサイドスイッチ105は、リレー制御回路(マイクロコンピュータ等の機器)103に接続して駆動信号を受けて、リレー104をオン・オフさせる。リレー104は、リレーコイル107と、所定の配線に接続される接点108とを備える。また、リレー駆動回路102には、リレー104を迂回するように、転流用ダイオード109が配置されている。
リレー駆動回路102は、リレー制御回路103を通じてローサイドスイッチ105をオン・オフすることで、リレー104の駆動(過励磁及びPWM(Pulse Width Modulation)制御)を行う。
図4に示すように、このリレー駆動回路102においては、ローサイドスイッチ105をオンにして(駆動信号)、リレー104のリレーコイル107への印加電圧を+Bにするとともに、過励磁を行い(時間t1)、そして、コイル電流が所定値S1になった時に(時間t2)、リレー104をオフ状態からオンにさせ、その後、リレー104を必ず切り替えるために、リレー104のオンへの切り替え時のみ、過励磁時間T1においてリレー104のコイル電流を最大値S2まで高くする。
そして、この過励磁時間T1が経過した時に(時間t3)、リレー104の自己発熱を抑えるために、PWM制御時間T2中のPWM制御によってコイル電流を抑制する。
つまり、PWM制御により駆動信号パルスのデューティ比(オン・オフ時間の比率)を制御することで、リレーコイル107に流れるコイル電流を制御し(駆動信号パルスは高速でスイッチング)、このとき、ローサイドスイッチ105をオン・オフさせる。
この場合、ローサイドスイッチ105のオン時は(時間t4)、リレーコイル107のコイル電流が増加する。一方、ローサイドスイッチ105のオフ時は(時間t5)、転流用ダイオード109を通じてコイル電流が転流するため、コイル電流の急激な低下はない。
このように、PWM制御によりデューティ比を調整することで、コイル電流が保持電流Rを下回らない範囲でコイル電流の抑制を可能とする。
また、PWM制御によりローサイドスイッチ105が高速スイッチングを行うため、ローサイドスイッチ105の全てのオン・オフによってスイッチングロス(切替損失)による発熱が発生する。
このようなリレー駆動回路102の出力信号においては、1個のリレー104に対して駆動信号(過励磁・PWM制御)は、1本必要である。リレー数だけ過励磁・PWM制御が可能な駆動信号とローサイドスイッチ105とが、必要となる。この図3では、リレー104が1個のため、駆動信号が1本となる。ここで、上述の駆動信号とは、リレー104の駆動状態を過励磁とPWM制御とを切り替える信号である。
しかし、高温下でリレー104を使用する場合、リレー104の駆動時に、コイル電流による自己発熱が問題となる場合があった。
そのような場合、リレー104のオン・オフの切り替え時のみ高いコイル電流(過励磁電流)を印加し、リレー104の駆動の切り替え後は、コイル電流を抑制(保持電流)することで、自己発熱を抑える方法を採っている。
この対策として、可聴周波数以外の周波数でスイッチングをする方法が考えられるが、低周波で駆動した場合は、コイル電流のリプルが大きくなるため、平均電流を高く設定しなければならず、自己発熱の抑制が困難であった。
また、高周波でスイッチングした場合には、スイッチングロスによる駆動素子の発熱と、高周波ノイズの問題とが、発生するおそれがあった。
図1において、1はリレー駆動制御装置である。
このリレー駆動制御装置1は、リレー駆動回路2と、このリレー駆動回路2に接続し電源として機能するリレー制御回路(マイクロコンピュータ等の機器)3とからなる。
リレー駆動回路2は、リレー4として、例えば、4個の第1リレー4A〜第4リレー4Dと、この第1リレー4A〜第4リレー4Dに接続したローサイドスイッチ(N−ch FET等)5としての第1ローサイドスイッチ5A〜第4ローサイドスイッチ5Dと、第1リレー4A〜第4リレー4Dに接続するとともにリレー制御回路3に接続した可変電圧レギュレータ6とを備える。
第1リレー4A〜第4リレー4Dは、リレーコイル7としての第1リレーコイル7A〜第4リレーコイル7Dと、接点8としての第1接点8A〜第4接点8Dとを備える。第1リレーコイル7A〜第4リレーコイル7Dには、一端に第1ローサイドスイッチ5A〜第4ローサイドスイッチ5Dが接続するとともに、他端に可変電圧レギュレータ6が接続する。第1接点8A〜第4接点8Dは、使用用途により任意の配線に接続される。
リレー駆動回路2は、第1リレー4A〜第4リレー4Dに流れる電流量に応じてこの第1リレー4A〜第4リレー4Dをオン・オフさせるものである。
駆動信号1は、第1ローサイドスイッチ5Aを介して第1リレー4Aの駆動状態を切り替えるための(オン・オフ制御)信号である。駆動信号2は、第2ローサイドスイッチ5Bを介して第2リレー4Bの駆動状態を切り替えるための(オン・オフ制御)信号である。駆動信号3は、第3ローサイドスイッチ5Cを介して第3リレー4Cの駆動状態を切り替えるための(オン・オフ制御)信号である。駆動信号4は、第4ローサイドスイッチ5Dを介して第4リレー4Dの駆動状態を切り替えるための(オン・オフ制御)信号である。
この駆動信号5は、可変電圧レギュレータ6を介して、第1リレー4A〜第4リレー4Dの第1リレーコイル7A〜第4リレーコイル7Dの夫々の印加電圧を切り替えるための(オン・オフ制御)信号であり、オン・オフにより過励磁電圧と保持電圧を切り替える。
また、可変電圧レギュレータ6は、電源+Bと第1リレー4A〜第4リレー4Dの第1リレーコイル7A〜第4リレーコイル7Dとの間に設けられて、出力電圧を任意の値に変更可能なものである。
更に、リレー制御回路3は、可変電圧レギュレータ6の第1リレー4A〜第4リレー4Dへの出力電圧値を、第1リレー4A〜第4リレー4Dをオフ状態からオンさせる時と、第1リレー4A〜第4リレー4Dがオンした後オン状態を保持し続ける時とで、異ならせるものである。
この可変電圧レギュレータ6が安定した電圧を出力することにより、従来のPWM制御のようなスイッチングをなくし、異音の発生をなくするものである。また、PWM制御によるスイッチングにより発生していた、高周波ノイズ、スイッチングロス(切替損失)による素子発熱の発生をなくするものである。
また、一般に、個々のリレーを独立制御する場合、リレーコイルへの印加電圧に対して過励磁電圧・保持電圧を作成する必要があり、電圧調整機能を有したスイッチング回路が夫々リレーで必要となっていた。また、同一特性又は同じような特性を持つ複数のリレーを使用する場合、過励磁電圧と保持電圧が同じ設定値で使用可能な場合があった。
そこで、この実施例では、構成が複雑で且つ部品点数・実装面積が多い可変電圧レギュレータ回路6を共通化し、比較的構成が容易な回路を分けることで、複数の第1リレー4A〜第4リレー4Dを一つの可変電圧レギュレータ回路6で効率的に駆動できるリレー駆動回路2を構成した。
このリレー駆動回路2では、第1リレーコイル7A〜第4リレーコイル7Dと電源+Bの間に可変電圧レギュレータ6を新たに追加し、複数の第1リレー4A〜第4リレー4Dのコイル電流の抑制方法を変更した。これは、従来のリレー駆動回路のPWM制御ではなく、可変電圧レギュレータ6を用いて第1リレー4A〜第4リレー4Dの第1リレーコイル7A〜第4リレーコイル7Dに印加する電圧を変更することで、過励磁電圧(過励磁電流)と保持電圧(保持電流)を切り替え可能な構成とした。この電圧の切り替えは、リレー制御回路3からの駆動信号5よりHigh電圧信号又はLow電圧信号で出力されるため、従来のPWM信号のようなパルス出力機能が不要となる。
第1ローサイドスイッチ5A〜第4ローサイドスイッチ5Dは、個々の第1リレー4A〜第4リレー4Dを独立してオン・オフさせるため、制御信号1〜4を受けてオン又はオフのみの信号を第1リレー4A〜第4リレー4Dに出力する。第1ローサイドスイッチ5A〜第4ローサイドスイッチ5Dがオンの場合、第1リレー4A〜第4リレー4Dがオンとなる。
よって、従来のPWM駆動のような高速スイッチングは行わないため、従来の転流用ダイオードを不要とし、リレー駆動回路2の構成を簡素化できる。また、高速スイッチングを行わないため、スイッチングロスの発生をなくする。
図2に示すように、可変電圧レギュレータ6がLow電圧を第1〜第3リレー4A〜4C(リレー1〜リレー3)に出力している場合には、第1リレー4A〜第3リレー4Cへのコイル電流が零(0)である。
そして、可変電圧レギュレータ6の出力電圧値がLow電圧からHigh電圧に変更し(時間t1)、その後、第1ローサイドスイッチ5Aがオンになると(駆動信号1)(時間t2)、第1リレー4Aのコイル電流が零(0)の状態から高くなり始め、このコイル電流が保持電流Rよりも高い所定値S1になった時に第1リレー4Aがオフ状態からオンとなる(時間t3)、そして、このコイル電流が所定値S1よりも高い最大値S2に保持される。
その後、第2ローサイドスイッチ5Bがオンになると(駆動信号2)(時間t4)、第2リレー4Bのコイル電流が零(0)の状態から高くなり始め、このコイル電流が保持電流Rよりも高い所定値S1になった時に第2リレー4Bがオフ状態からオンとなり(時間t5)、そして、このコイル電流が所定値S1よりも高い最大値S2に保持される。
そして、可変電圧レギュレータ6の出力電圧値がHigh電圧からLow電圧に変更すると(時間t6)、第1リレー4A及び第2リレー4Bで夫々のコイル電流が下降し始め、そして、この夫々のコイル電流が保持電流Rよりも少し高い保持値Lの状態に保持される(時間t7)。
その後、再び、可変電圧レギュレータ6の出力電圧値がLow電圧からHigh電圧に変更すると(時間t8)、第1リレー4A及び第2リレー4Bで夫々のコイル電流が、保持値Lの状態から高くなり始まり、最大値S2に保持される。
そして、第3ローサイドスイッチ5Cがオンになると(駆動信号3)(時間t9)、第3リレー4Cのコイル電流が零(0)の状態から高くなり始め、このコイル電流が保持電流Rよりも高い所定値S1になった時に第3リレー4Cがオフ状態からオンとなり(時間t10)、そして、このコイル電流が所定値S1よりも高い最大値S2に保持される。
さらに、可変電圧レギュレータ6の出力電圧値がHigh電圧からLow電圧に変更すると(時間t11)、第1リレー4A〜第3リレー4Cで夫々のコイル電流が下降し始め、そして、このコイル電流が保持電流Rよりも少し高い保持値L程度に保持される(時間t12)。
その後、第1ローサイドスイッチ5Aがオンからオフになると(時間t13)、第1リレー4Aのコイル電流が保持値Lから下降し始め、このコイル電流が保持電流Rになると(時間t14)、第1リレー4Aがオフになり、その後、この第1リレー4Aのコイル電流が零(0)となる(時間t15)。
この結果、従来のPWM制御においては、リレー駆動時のコイル電流による自己発熱を抑制するために、リレーコイルに印加する電圧をスイッチングしていたが、このため、可聴周波数でスイッチングする場合に、リレーから異音が発生していた。
これに対し、この実施例においては、そのスイッチングをしないことから、コイル電流による自己発熱を抑制しつつ、異音を発生しないようにすることができる。
また、従来のPWM制御においては、リレー駆動時のコイル電流による自己発熱を抑制するために、リレーコイルに印加する電圧をスイッチングしていたが、可聴周波数より低周波でスイッチングする場合に、平均電流を高く設定する必要があるので、自己発熱の抑制効果は小さかった。
これに対し、この実施例においては、そのスイッチングをしないことから、コイル電流による自己発熱を十分抑制することができる。
更に、従来のPWM制御においては、リレー駆動時のコイル電流による自己発熱を抑制するために、リレーコイルに印加する電圧をスイッチングしていたが、可聴周波数より高周波でスイッチングする場合、スイッチングロスによる駆動素子の発熱と高周波ノイズが発生していた。
これに対し、この実施例においては、そのスイッチングをしないことから、コイル電流による自己発熱を抑制しつつ、駆動素子の発熱と高周波ノイズを発生しないようにすることができる。
更にまた、この実施例においては、従来のPWM制御のような高速スイッチングを行わないため、従来の転流用ダイオードが不要となり、リレー駆動回路2の構成を簡素化できる。
2 リレー駆動回路
3 リレー制御回路
4 リレー
5 ローサイドスイッチ
6 可変電圧レギュレータ
7 リレーコイル
8 接点
Claims (1)
- リレーに流れる電流量に応じてこのリレーをオン・オフさせるリレー駆動回路において、前記リレーは、オフ状態からオンさせる時にリレーコイルに流れるコイル電流が、オンした後オン状態を保持し続けるために前記リレーコイルに流れるコイル電流よりも大きい電流特性を備え、電源と前記リレーコイルとの間に出力電圧を任意の値に変更可能な可変電圧レギュレータを設け、この可変電圧レギュレータの出力電圧値が、前記リレーをオフ状態からオンさせる時と、前記リレーがオンした後オン状態を保持し続ける時とで、異なることを特徴とするリレー駆動回路。
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