JP2011212491A - 放射線撮影装置及びグリッド移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】曝射時間の長短にかかわらず、グリッドムラの発生を一定レベル以下に抑えることができ、しかも、グリッドの折り返しでの負荷も低減することができるようにする。
【解決手段】放射線撮影装置12は、被写体に放射線を曝射する放射線源74と、被写体を透過した放射線を検出し、被写体の放射線画像情報を取得する固体検出器46と、被写体と固体検出器46との間に配置され、且つ、放射線が被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッド100と、グリッド100を少なくとも一方向に移動するグリッド移動機構108と、グリッド移動機構108を駆動制御するグリッド移動制御部110とを有する。そして、グリッド移動機構108は、グリッド100の移動速度をv、グリッド100の移動開始時点からの経過時間をtとしたとき、vt=一定となるようにグリッド100を移動させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、被写体と放射線画像情報検出器とに間に配置され、且つ、放射線が被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッドを有する放射線撮影装置と、前記グリッドを移動させるグリッド移動装置に関する。
医療分野においては、放射線源から放射された放射線を被写体に曝射し、被写体を透過した放射線を固体検出器又は蓄積性蛍光体パネルに導いて放射線画像情報を記録する放射線画像撮像装置が広汎に使用されている。
ここで、固体検出器とは、例えば、絶縁基板上に行列状に形成された多数の電荷収集電極と、この電荷収集電極上に形成され、照射された放射線に応じた電荷を発生する放射線導電体とを積層してなる固体検出部を有し、放射線導電体で発生した放射線画像情報に係る電荷を電荷収集電極で集めて蓄電部に一旦蓄積し、その蓄積電荷を電気信号に変換して出力するものである。
また、蓄積性蛍光体パネルとは、照射された放射線のエネルギの一部を蓄積し、レーザビーム等の励起光を照射すると、蓄積された放射線エネルギに応じて輝尽発光する蓄積性蛍光体を塗布したパネルであり、蓄積性蛍光体パネルから出力された輝尽発光光を光電変換することにより、放射線画像情報を読み取ることができる。
このような放射線画像撮像装置の1つとして、乳癌検診等に利用されるマンモグラフィ装置が知られている。マンモグラフィ装置は、例えば、パネル状の固体検出器が内蔵され、被写体の乳房を支持する撮影台と、撮影台に対向して配置され、乳房を撮影台に対して押圧する押圧板と、押圧板を介して乳房に放射線を曝射する放射線源とを備えて構成される(例えば特許文献1参照)。
一般に、被写体を透過した放射線を検出して、被写体の放射線画像情報を取得する場合、放射線画像情報には、直進透過成分だけでなく、放射線が被写体を透過する際に発生する散乱成分が含まれ、ぼやけた画像しか得られないという問題がある。
そこで、従来では、放射線が被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッドを、被写体と放射線画像情報検出器との間に配置するようにしている。この場合、得られる画像に格子縞(グリッドムラ)が発生することから、グリッドを一方向に移動させるグリッド移動機構を設けるようにしている(例えば特許文献2及び3参照)。
特許第2500895号公報 特開2000−116648号公報 特開平10−305030号公報
ところで、上述した特許文献2に記載されたグリッド移動機構は、グリッドの速度を放射線強度変動に対応させ、さらに、グリッドの移動距離をグリッドピッチの整数倍に近づけるようにしている。また、特許文献3に記載されたグリッド移動機構は、グリッドの経過時間に対する移動距離の特性が、露光時間の1/2の時間に対応する位置について点対称となる連続曲線となるようにしている。
しかしながら、特許文献1記載のグリッド移動機構は、AEC(Automatic Exposure Control)センサから情報を得た後に、グリッドの移動を制御しているため、制御方式が複雑になり、AECセンサの影響を受けやすいという問題がある。特に、曝射時間が短い場合、グリッドの移動制御の精度向上に限界が生じるという問題がある。
特許文献2記載のグリッド移動機構は、グリッドを移動開始位置と移動終了位置(露光終了時点での位置)の付近で速い移動速度にしているが、この場合であっても撮影条件によっては、グリッドの停止時間におけるグリッドムラが無視できない程度に残る場合がある。また、速い速度でグリッドを折り返すことから、グリッド移動機構にかかる負荷も大きいという問題がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、曝射時間の長短にかかわらず、グリッドムラの発生を一定レベル以下に抑えることができ、しかも、グリッドの折り返しでの負荷も低減することができる放射線撮影装置及びグリッド移動装置を提供することを目的とする。
第1の本発明に係る放射線撮影装置は、被写体に放射線を曝射する放射線源と、前記被写体を透過した放射線を検出し、前記被写体の放射線画像情報を取得する放射線画像情報検出器と、前記被写体と前記放射線画像情報検出器との間に配置され、前記放射線が前記被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッドと、前記グリッドを少なくとも一方向に移動するグリッド移動機構とを有し、前記グリッド移動機構は、前記グリッドの移動速度をv、前記グリッドの移動開始時点からの経過時間をtとしたとき、
vt=一定
となるように前記グリッドを移動することを特徴とする。
そして、第1の本発明において、前記グリッド移動機構は、前記グリッドの移動距離をXとしたとき、下記関係式(1)に従って、前記グリッドを移動させるようにしてもよい。
X=alog(t+b) ………(1)
但し、a、bは放射線撮影装置に固有の係数である。
また、第1の本発明において、前記グリッド移動機構は、前記放射線画像情報検出器に対して、必要な放射線量のうち、最少の放射線量を供給する時間を最小曝射時間としたとき、前記最小曝射時間に基づいて前記関係式(1)の係数bを決定するようにしてもよい。
また、第1の本発明において、前記グリッド移動機構は、前記放射線画像情報検出器に対して、必要な放射線量のうち、最多の放射線量を供給する時間を最大曝射時間としたとき、前記最大曝射時間と、前記グリッドの最大移動量に基づいて前記関係式(1)の係数aを決定するようにしてもよい。
また、第1の本発明において、前記グリッド移動機構は、前記放射線画像情報検出器に対して、必要な放射線量のうち、最少の放射線量を供給する時間を最小曝射時間とし、前記放射線画像情報検出器に対して、必要な放射線量のうち、最多の放射線量を供給する時間を最大曝射時間としたとき、前記最小曝射時間に基づいて前記関係式(1)の係数bを決定した後に、前記最大曝射時間と、前記グリッドの最大移動量に基づいて前記関係式(1)の係数aを決定するようにしてもよい。
また、第1の本発明において、前記グリッド移動機構は、前記放射線画像情報検出器に対して、必要な放射線量のうち、最多の放射線量を供給する時間を最大曝射時間としたとき、前記最大曝射時間よりも長い周期で回転する回転軸と、前記回転軸に取り付けられ、前記回転軸からの距離が連続的に変化するグリッド押圧面を有するカムとを具備し、前記回転軸の回転駆動に伴って前記グリッドを前記関係式(1)に従って移動させるようにしてもよい。
この場合、前記グリッドを前記回転軸側に付勢する付勢手段を有するようにしてもよい。
また、第1の本発明において、前記グリッド移動機構は、前記グリッドを少なくとも一方向に移動する移動手段と、前記移動手段による前記グリッドの移動を規制する規制手段とを有し、前記移動手段による前記グリッドの移動と、前記グリッドの移動に対する前記規制手段による規制によって、前記グリッドを前記関係式(1)に従って移動させるようにしてもよい。
この場合、前記規制手段は、ばね又はダンパーにて構成されていてもよい。
また、第1の本発明において、前記グリッド移動機構は、モータと、前記モータの回転力を前記グリッドの直動運動に変換する回転直動変換機構と、前記モータの回転を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記グリッドが前記関係式(1)に従って移動するように前記モータの回転を制御するようにしてもよい。モータとして、例えばステッピングモータを使用することができる。
次に、第2の本発明に係る放射線撮影装置は、被写体に放射線を曝射する放射線源と、前記被写体を透過した放射線を検出し、前記被写体の放射線画像情報を取得する放射線画像情報検出器と、前記被写体と前記放射線画像情報検出器との間に配置され、前記放射線が前記被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッドと、前記グリッドを少なくとも一方向に移動するグリッド移動機構とを有し、前記グリッド移動機構は、前記グリッドの移動速度をv、前記グリッドの移動開始時点からの経過時間をt、前記放射線量の時間的変化をE(t)としたとき、
E(t)/vt=一定
となるように前記グリッドを移動することを特徴とする。
次に、第3の本発明に係るグリッド移動装置は、被写体に放射線を曝射する放射線源と、前記被写体を透過した放射線を検出し、前記被写体の放射線画像情報を取得する放射線画像情報検出器とを有する放射線撮影装置で使用され、前記被写体と前記放射線画像情報検出器との間に配置され、前記放射線が前記被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッドと、前記グリッドを少なくとも一方向に移動するグリッド移動機構とを有するグリッド移動装置において、前記グリッド移動機構は、前記グリッドの移動速度をv、前記グリッドの移動開始時点からの経過時間をtとしたとき、
vt=一定
となるように前記グリッドを移動することを特徴とする。
次に、第4の本発明に係るグリッド移動装置は、被写体に放射線を曝射する放射線源と、前記被写体を透過した放射線を検出し、前記被写体の放射線画像情報を取得する放射線画像情報検出器とを有する放射線撮影装置に使用され、前記被写体と前記放射線画像情報検出器との間に配置され、前記放射線が前記被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッドと、前記グリッドを少なくとも一方向に移動するグリッド移動機構とを有するグリッド移動装置において、前記グリッド移動機構は、前記グリッドの移動速度をv、前記グリッドの移動開始時点からの経過時間をt、前記放射線量の時間的変化をE(t)としたとき、
E(t)/vt=一定
となるように前記グリッドを移動することを特徴とする。
以上説明したように、本発明に係る放射線撮影装置及びグリッド移動装置によれば、曝射時間の長短にかかわらず、グリッドムラの発生を一定レベル以下に抑えることができる。
本実施の形態に係る放射線撮影装置の全体構成を示す斜視図である。 本実施の形態に係る放射線撮影装置における撮影台の内部構成を示す説明図である。 本実施の形態に係る放射線撮影装置におけるAECセンサの移動機構の構成を示す斜視図である。 本実施の形態に係る放射線撮影装置を構成する制御回路を示すブロック図である。 本来のグリッドムラによる波形を示す図である。 MTFに起因したグリッドムラの波形を示す図である。 時間tに対するグリッドの移動距離Xの特性を示す図である。 曝射時間に対するグリッドムラのレベルの変化を示す特性図である。 第1グリッド移動機構及び第1グリッド移動制御部を示す構成図である。 第1グリッド移動機構におけるカムの湾曲形状の一例を示す説明図である。 第2グリッド移動機構及び第2グリッド移動制御部を示す構成図である。 第3グリッド移動機構及び第3グリッド移動制御部を示す構成図である。 データテーブルを内訳の一例を示す説明図である。 データテーブルに格納される単位時間ごとの移動量の関係を示す説明図である。
以下、本発明に係る放射線撮影装置及びグリッド移動装置を例えばマンモグラフィ装置に適用した実施の形態例を図1〜図14を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る放射線撮影装置12は、立設状態に設置される基台26と、基台26の略中央部に配設される旋回軸28に固定されるアーム部材30と、被写体32の撮像部位である乳房に対して放射線を曝射する放射線源を収納し、アーム部材30の一端部に固定される放射線源収納部34と、乳房を透過した放射線を検出して放射線画像情報を取得する固体検出器46(放射線画像情報検出器:図2参照)を収納し、アーム部材30の他端部に固定される撮影台36と、撮影台36に対して乳房を押圧して保持する押圧板38とを備える。
放射線源収納部34及び撮影台36が固定されたアーム部材30は、旋回軸28を中心として矢印A方向に旋回することで、被写体32の乳房に対する撮影方向が調整可能に構成される。押圧板38は、アーム部材30に連結された状態で放射線源収納部34及び撮影台36間に配設されており、矢印B方向に変位可能に構成される。
また、基台26には、放射線撮影装置12によって検出された被写体32の撮像部位、撮影方向等の撮影情報、被写体32のID情報等を表示するとともに、必要に応じてこれらの情報を設定可能な表示操作部40が配設される。
図2は、放射線撮影装置12における撮影台36の内部構成図であり、撮影台36及び押圧板38間に被写体32の撮像部位であるマンモ44を配置した状態を示す。なお、参照符号45は、被写体32の胸壁を示す。
撮影台36の内部には、放射線源収納部34に内蔵された放射線源から出力された放射線に基づいて撮像された放射線画像情報を蓄積し、電気信号として出力する前記固体検出器46と、マンモ44と固体検出器46との間に配設され、マンモ44等による散乱放射線を除去するためのグリッド100と、固体検出器46に蓄積記録された放射線画像情報を読み取るために、固体検出器46に読取光を照射する読取光源部48と、放射線の露出制御条件を決定するため、マンモ44及び固体検出器46を透過した放射線の放射線量を検出する自動露出制御用放射線検出器(放射線量情報検出器)(以下、「AECセンサ49a〜49c」と記す)と、固体検出器46に蓄積されている不要電荷を除去するために、固体検出器46に消去光を照射する消去光源部50とを備える。
固体検出器46は、直接変換方式且つ光読出方式の放射線固体検出器であって、マンモ44を透過した放射線に基づく放射線画像情報を静電潜像として蓄積し、読取光源部48からの読取光により走査されることで、静電潜像に応じた電流を発生する。
固体検出器46は、例えば、特開2004−154409号公報に開示されたものを用いることができ、具体的には、ガラス基板上に形成され、放射線を透過する第1導電層と、放射線が照射されることで電荷を発生する記録用光導電層と、第1導電層に帯電される潜像極性電荷に対して略絶縁体として作用する一方、潜像極性電荷と逆極性の輸送極性電荷に対して略導電体として作用する電荷輸送層と、読取光が照射されることで電荷を発生して導電性を呈する読取用光導電層と、放射線を透過する第2導電層とを順に積層して構成される。記録用光導電層と電荷輸送層との界面には、蓄電部が形成される。
第1導電層及び第2導電層は、それぞれ電極を構成する。第1導電層の電極は、二次元状の平坦な平板電極とされ、第2導電層の電極は、記録される放射線画像情報を画像信号として検出するための所定の画素ピッチからなる多数の線状電極として構成される。線状電極の配列方向が主走査方向、線状電極の延在する方向が副走査方向に対応する。
読取光源部48は、例えば、複数のLEDチップを撮影台36の奥行き方向(矢印C方向)と直交する方向に一列に並べて構成されるライン光源と、該ライン光源から出力された読取光を固体検出器46上に線状に照射させる光学系とを有し、該ライン光源を、撮影台36の奥行き方向に移動させることで固体検出器46の全面を露光走査する。
消去光源部50は、図3に示すように、短時間で発光/消光し、且つ、残光の非常に小さいLEDチップ52をパネル54上に多数配列して構成される。なお、パネル54は、固体検出器46と平行に配置された状態で撮影台36に収納される。
AECセンサ49a〜49cは、図3に示すように、消去光源部50を構成するパネル54に沿って矢印C方向に移動可能に構成される。AECセンサ49a〜49cを移動させるセンサ移動機構56は、矢印C方向に延在し、一端部がパネル54に固定され、他端部がブラケット58に固定されるガイドレール60と、ガイドレール60に平行に配設されるガイドシャフト62と、AECセンサ49a〜49cが固定され、ガイドレール60及びガイドシャフト62に両端部が係合して矢印C方向に移動自在なセンサ基板64と、パネル54及びブラケット58にそれぞれ軸支されたプーリ66a、66b間に張架され、センサ基板64の端部が固定されるベルト部材68と、プーリ66bに連結され、プーリ66a、66b間でベルト部材68を変位させることで、センサ基板64に固定されたAECセンサ49a〜49cを矢印C方向に移動させる第1モータ70とを備えて構成される。
なお、センサ基板64に固定されるAECセンサ49a〜49cは、パネル54の中央部であって、矢印C方向の移動方向と直交する方向に所定間隔離間して対称に配置される。
図4は、放射線撮影装置12を構成する制御回路102のブロック図である。
放射線撮影装置12の制御回路102は、放射線源収納部34に収納され、曝射スイッチ72の操作によって放射線を放出する放射線源74を制御する放射線源制御部76と、上述した第1モータ70を制御して、AECセンサ49a〜49cの移動制御を行うAECセンサ移動制御部78と、AECセンサ49a〜49cによって検出した放射線の放射線量に基づき、マンモ44の乳腺位置を特定する乳腺位置特定部80と、AECセンサ49a〜49cで検出された乳腺位置における単位時間当たりの放射線量(以下、単位放射線量と記す)に基づき、放射線源74による放射線の適切な曝射時間(以下、有効曝射時間Taと記す)を算出し、露出制御条件として放射線源制御部76に供給する曝射時間算出部82とを備える。
また、制御回路102は、固体検出器46によって検出された放射線画像情報に基づく放射線画像を形成する放射線画像形成部84と、前記放射線画像を表示する表示部86とを備える。なお、表示部86には、乳腺位置特定部80によって特定された乳腺位置を示す位置情報、例えば、AECセンサ49a〜49cを表す画像が放射線画像に重畳して表示される。
さらに、放射線撮影装置12は、グリッド100を、マンモ44と固体検出器46との間を矢印D方向(撮影台36の奥行き方向と直交する方向:左右方向)に移動するグリッド移動機構108を有し、制御回路102は、グリッド移動機構108を駆動制御するグリッド移動制御部110を有する。
グリッド移動機構108は、グリッド100の移動速度をv、グリッド100の移動開始時点からの経過時間をtとしたとき、
vt=一定
となるようにグリッド100を移動する。
ここで、グリッド移動機構108によるグリッド100の移動を、グリッドムラの低減との関係で以下に説明する。説明を簡単にするために、グリッド100の移動開始時点tdと曝射開始時点teが同じである場合を想定して説明する。
グリッド100は、上述したように、放射線が被写体32を透過する際に発生する散乱放射線を除去するために設置されるものであるが、グリッド100を静止状態にして被写体32に放射線を曝射させると、固体検出器46に蓄積された画像情報にグリッド100の格子縞が発生する。この格子縞がグリッドムラである。
単位時間当たりのグリッドムラは、本来、図5に示すように、例えば横軸に左右方向(x方向)の位置をとり、縦軸に画像情報の深度(例えば1画素の深度:ビット数等)をとったとき、多数の矩形パルスが並んだ波形の画像として現れるが、グリッド100の透過率とグリッド100の空間周波数でのMTF(Modulation Transfer Function)に起因して、図6に示すように、多数のsin曲線が並んだ波形の画像となる。
そして、図6の波形において、該波形の隣接する谷間(又は山間)の距離、すなわち、グリッド100の格子波長をλ、波形の振幅をA(λ)、グリッド100の移動速度をv、グリッド100の移動開始時点tdからの経過時間をtとしたとき、経過時間tにおける波形は、以下の式(2)で表すことができる。
Figure 2011212491
ここで、x+vtは、グリッド100の動作を示すため、x(t)=x+vtと置く。
上述した式(2)で示される波形が経過時間tにわたって固体検出器46に積分加算されていくため、時間tが経過した時点で固体検出器46に投影蓄積されているx方向についての波形は、以下の(3)式で表すことができる。
Figure 2011212491
そして、前記(3)式で表されるI(t,x)のx方向での最大値I(t,x)maxと、最小値I(t,x)minとの差を経過時間tで正規化した値がグリッドムラGa(t)となる((4)式参照)。
Figure 2011212491
いま、静止状態のグリッド100を考えた場合、時間tが経過した時点で固体検出器46に投影蓄積されているx方向についての波形は、以下の(5)式で表すことができる。
Figure 2011212491
従って、静止状態のグリッドのグリッドムラGa(t)は、以下の(6)式で表すことができ、波高A(λ)は一意的に算出される。
Figure 2011212491
その結果、グリッド100の動作x(t)が決まれば、経過時間tでのグリッドムラGa(t)が計算可能となる。
上述した(4)式を等速モデルとして展開すると、グリッドムラGa(t)は、以下の(7)式で表される。
Figure 2011212491
前記(7)式から、グリッドムラGa(t)を小さくするためには、vtを最大にすればよい。この場合、等速モデルであるから、ある時間t1から時間t2(t2>t1)までのvtの最小値を最大にするには、vtが一定であることが必要である。
つまり、グリッド100の移動速度をv、グリッド100の移動開始時点tdからの経過時間をtとしたとき、
vt=一定
となるようにグリッド100を移動させることで、グリッドムラを最小にすることができる。
そして、vt=一定を満足するようにグリッド100を移動させるためには、グリッド100の移動距離をXとしたとき、下記関係式(1)に従って、グリッド100を移動させればよい(図7参照)。下記関係式(1)において、基準時点tf(例えば曝射スイッチ72の操作時点)から曝射開始時点teまでの時間(曝射開始時間Tg)と最大曝射時間Tcとを加算した時間を曝射処理時間Thとしたとき、下記関係式(1)では示さないが、logの底は曝射処理時間Thとなる。
X=alog(t+b) ………(1)
係数a、bは放射線の放射線撮影装置12に固有の係数である。
係数a、bの決定方法について以下に説明する。
先ず、係数bは、最小曝射時間Tbに基づいて決定される。最小曝射時間Tbは、固体検出器46に対して、必要な放射線量のうち、最少の放射線量を供給する時間を示し、例えば図8に示すように、曝射時間tに対するグリッドムラのレベルの変化から求めることができる。予め許容できるグリッドムラのレベルを閾値Gthとして設定しておき、曝射開始時点teから曝射時間tの経過に伴ってグリッドムラのレベルが閾値Gth以下になる時点までの時間が最小曝射時間Tbとなる。具体的には、放射線撮影装置12の設計仕様上保証できる最も薄い乳房厚の乳房の透過率と、固体検出器46の性能上必要な最少の放射線量とに基づいて、放射線源74から放射される放射線量(管電流:mA×通電時間:s)を算出し、管電流を固定値(単位放射線量を一定)にして、通電時間を算出する。この通電時間が最小曝射時間Tbとなり、係数bを決定する根拠となる。この係数bによって、基準時点tf(例えば曝射スイッチ72の操作時点)からグリッド100の移動開始時点tdまでの時間(移動開始時間Tj)が設定されることになる。
次に、係数aは、最大曝射時間Tcとグリッド100のストローク(最大移動量)に基づいて決定される。最大曝射時間Tcは、固体検出器46に対して、必要な放射線量のうち、最多の放射線量を供給する時間を示し、具体的には、放射線撮影装置12の設計仕様上保証できる最も厚い乳房厚の乳房の透過率と、固体検出器46の性能上必要な最多の放射線量とに基づいて、放射線源74から放射される放射線量(管電流:mA×通電時間:s)を算出し、管電流を固定値(単位放射線量を一定)にして、通電時間を算出する。この通電時間が最大曝射時間Tcである。そして、この最大曝射時間Tcとグリッド100のストローク(最大移動量)と先に決定した係数bとから係数aを決定する。なお、係数aとbは、放射線撮影装置12の製造出荷時に決定され、その後、原則として変更されることはない。
上述の例では、グリッド100の移動開始時点tdと曝射開始時点teが同じである場合を想定したが、最小曝射時間Tbが所定時間(例えば製造時に予め設定された時間)よりも短い場合等においては、グリッド100の移動開始時点tdが曝射開始時点teよりも早い時点に設定される場合もある。なお、有効曝射時間Taの終了時点は、最小曝射時間Tbを経過後、最大曝射時間Tcが経過する前あるいは最大曝射時間Tcが経過した時点となる。
次に、グリッド移動機構108及びグリッド移動制御部110の具体的構成について図9〜図14を参照しながら説明する。
第1の具体例に係るグリッド移動機構(以下、第1グリッド移動機構108Aと記す)は、図9に示すように、撮影台36の奥行き方向(矢印C方向)に沿って軸方向が設定された回転軸114と、該回転軸114を回転駆動する第2モータ116と、回転軸114に取り付けられ、且つ、回転軸114からの距離が連続的に変化するグリッド押圧面118を有するカム120と、グリッド100を回転軸114側に付勢する引っ張りばね122と、グリッド100の矢印D方向(矢印C方向と直交する方向:左右方向)への移動を案内する案内レール(図示せず)とを有する。
例えば図10に示すように、カム120のグリッド押圧面118の湾曲の一部(第1湾曲部124)は、回転軸114が1回転する間(回転数が1回転を示す場合や回転数が1回転に満たない場合を含む)に、グリッド100の移動距離Xが図7に示すような特性曲線(log曲線)を描くように設定されている。グリッド100が第1湾曲部124の始端124aにて押圧されている状態では、グリッド100は初期位置にあり、グリッド100が第1湾曲部124の終端124bにて押圧されている状態では、グリッド100は曝射処理時間Thが経過した時点(曝射開始時点teから最大曝射時間Tcが経過した時点)に対応した位置、すなわち、グリッド100が最大移動量だけ移動した位置にある。
グリッド押圧面118の湾曲の他の一部(第2湾曲部126)は、カム120の回転に伴うグリッド押圧面118の第1湾曲部124によってグリッド100が最大移動量だけ移動した後、グリッド100がばね122の付勢に従って元の位置(グリッド100の移動開始時点tdでの位置)にスムーズに戻るような湾曲形状となっている。図10に示すカム120の形状の例示は、あくまでも第1グリッド移動機構108Aの構成を理解するためのものであって、誇張して示してある。
一方、第1の具体例に係るグリッド移動制御部(以下、第1グリッド移動制御部110Aと記す)は、曝射スイッチ72が操作された時点tfを契機として、すでに設定されている前記移動開始時間Tjを、タイマ128からのクロック信号Scに基づいて計数し、移動開始時間Tjが経過した時点で、第2モータ116を回転制御する。この回転制御では、グリッド100の移動開始時点tdにおいて、カム120の第1湾曲部124における始端124aとグリッド100とが対向した位置あり、回転軸114の回転に伴って、カム120の第1湾曲部124でグリッド100を連続的に押圧することによって、グリッド100を図7の特性曲線に従って移動させることができる。そして、基準時点tfから曝射処理時間Thが経過した時点(曝射開始時点teから最大曝射時間Tcが経過した時点)において、カム120の第1湾曲部124における終端124bでグリッド100を押圧するように制御する。この時点で、グリッド100は初期位置から最大移動量だけ移動することとなる。その後、第1グリッド移動制御部110Aは、そのまま回転軸114を回転制御し、これにより、グリッド100は、カム120の第2湾曲部126による押圧とばね122の付勢によって、徐々に初期位置に向かって移動する。そして、再びカム120の第1湾曲部124における始端124aとグリッド100とが対向した段階で、第1グリッド移動制御部110Aによるグリッド100の移動制御が終了する。
次に、第2の具体例に係るグリッド移動機構(以下、第2グリッド移動機構108Bと記す)は、図11に示すように、矢印D方向に沿って軸方向が設定された送りねじ130と、送りねじ130を回転駆動する第3モータ132と、送りねじ130の回転力を直動運動に変換するねじブロック134と、グリッド100の矢印D方向への移動を案内する案内レール136と、グリッド100の移動を規制する規制手段138とを有する。
グリッド100は、ねじブロック134と案内レール136との間に配置され、送りねじ130が第3モータ132によって回転することで、ねじブロック134が矢印D方向に摺動し、これによって、グリッド100が矢印D方向に移動することになる。
規制手段138は、例えばばね又はダンパーにて構成することができ、この場合、グリッド100の端部(矢印D方向の先端部)と撮影台36に設けられた側板140との間に、圧縮ばね又はダンパーを設けることで規制手段138を構成することができる。
一方、第2の具体例に係るグリッド移動制御部(以下、第2グリッド移動制御部110Bと記す)は、曝射スイッチ72が操作された時点tfを契機として前記移動開始時間Tjを、タイマ128からのクロック信号Scに基づいて計数し、移動開始時間Tjが経過した時点で、第3モータ132を回転制御する。この回転制御では、規制手段138が存在しない場合に、グリッド100を等速で矢印D方向に移動させるように第3モータ132を回転制御する。
実際には、規制手段138が存在するため、グリッド100の移動量が増大するに従って、グリッド100に対する押圧力(規制力)が増大し、結果的に、グリッド100は、該グリッド100の移動距離Xが図7に示すような特性曲線(log曲線)を描くように移動することになる。そして、基準時点tfから曝射処理時間Thが経過した段階で、第2グリッド移動制御部110Bは、今度は、送りねじ130を逆回転させるように、第3モータ132を回転制御する。これによって、グリッド100は初期位置に向けて移動し、グリッド100が初期位置に戻った時点で、第2グリッド移動制御部110Bによるグリッド100の移動制御が終了する。
次に、第3の具体例に係るグリッド移動機構(以下、第3グリッド移動機構108Cと記す)は、図12に示すように、矢印D方向に沿って軸方向が設定された送りねじ130と、送りねじ130を回転駆動する第4モータ142と、送りねじ130の回転力を直動運動に変換するねじブロック134と、グリッド100の矢印D方向への移動を案内する案内レール136と、送りねじ130(第4モータ142)の回転数を検出する回転数検出センサ144とを有する。第4モータ142としては、例えばステッピングモータを使用することができる。
グリッド100は、ねじブロック134と案内レール136との間に配置され、送りねじ130が第4モータ142によって回転することで、ねじブロック134が矢印D方向に摺動し、これによって、グリッド100が矢印D方向に移動することになる。
一方、第3の具体例に係るグリッド移動制御部(以下、第3グリッド移動制御部110Cと記す)は、係数a、bと、上述した関係式(1)に基づいて、単位時間当たりのグリッド100の移動量が配列されたデータテーブル146を作成するテーブル作成手段148と、単位時間ごとにデータテーブル146から順次移動量を読み出すテーブル読出し手段150と、グリッド100を、読み出された移動量まで移動するように、回転数検出センサ144からの検出信号に基づいて第4モータ142をフィードバック制御する制御手段152とを有する。
テーブル作成手段148にて作成されるデータテーブル146の内容は、グリッド100の移動開始時点tdから単位時間経過するごとのグリッド100の移動量が格納されている。具体的には、図12及び図13を参照しながら説明すると、グリッド100の移動開始時点tdから単位時間だけ経過した時点t1におけるグリッド100の移動量X1がレコード1に格納され、時点t1から単位時間だけ経過した時点t2におけるグリッド100の移動量X2がレコード2に格納され、以下同様に、時点j−1から単位時間だけ経過した時点tnにおけるグリッド100の移動量Xjがレコードjに格納され、基準時点tfから曝射処理時間Thが経過した時点におけるグリッド100の移動量、すなわち、最大移動量Xnが最終レコードnに格納される。
そして、この第3グリッド移動制御部110Cのテーブル読出し手段150は、曝射スイッチ72が操作された時点tfを契機として前記移動開始時間Tjを、タイマ128からのクロック信号Scに基づいて計数し、移動開始時間tdが経過した時点で、第4モータ142を回転制御する。この回転制御では、グリッド100の移動開始時点tdから単位時間が経過するごとに、データテーブル146の対応するレコードから移動量を読み出し、制御手段152によって、グリッド100が、読み出された移動量となるようにフィードバック制御する。この回転制御によって、グリッド100は、図7の特性曲線に従って移動することとなる。
本実施の形態に係る放射線撮影装置12は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その動作について説明する。
先ず、図示しないコンソール、IDカード等を用いて、被写体32に係るID情報、撮影方法等の設定を行う。この場合、ID情報には、被写体32の氏名、年齢、性別等の情報があり、被写体32が所持するIDカードから取得することができる。なお、放射線撮影装置12がネットワークに接続されている場合には、上位の装置から取得することも可能である。また、撮影方法には、医師によって指示された撮像部位、撮影方向等の情報があり、ネットワークに接続された上位の装置から取得し、あるいは、コンソールから放射線技師が入力することが可能である。これらの情報は、放射線撮影装置12の表示操作部40に表示して確認することができる。
次いで、放射線技師は、指定された撮影方法に従って放射線撮影装置12を所定の状態に設定する。例えば、マンモ44の撮影方向としては、上部から放射線を照射して撮影を行う頭尾方向(CC)撮影、側面から放射線を照射して撮影を行う側面方向(ML)撮影、斜め方向から放射線を照射して撮影を行う内外側斜位(MLO)撮影があり、これらの撮影方向に応じてアーム部材30を旋回軸28を中心に旋回させる。なお、図1は、頭尾方向(CC)撮影を行う場合を示す。
次に、放射線撮影装置12に対して被写体32のマンモ44を位置決めする。すなわち、マンモ44を撮影台36に載置した後、押圧板38を押し下げ、撮影台36及び押圧板38間にマンモ44を保持させる(図2参照)。
以上の準備作業が完了した後、マンモ44の撮影を開始する。
この放射線撮影装置12は、最初に、マンモ44に曝射する放射線の放射線量を少なく設定することで、注目部位である乳腺領域での露出制御条件を決定する曝射(以下、「プレ曝射」と記す)を行った後、決定された露出制御条件に従い、所定の放射線量からなる放射線をマンモ44に曝射(以下、「本曝射」と記す)して撮影を行う。
先ず、プレ曝射について説明する。放射線源制御部76は、放射線源74に供給する管電流を制御し、単位時間当たりの放射線量を少なく設定した状態で放射線をマンモ44に曝射する。
AECセンサ49a〜49cは、放射線の曝射開始前には、被写体32の胸壁45側端部に配置されており、マンモ44への放射線の曝射開始直前又は曝射と同時に、胸壁45側から乳頭側へと移動を開始する。すなわち、AECセンサ移動制御部78は、第1モータ70を駆動してベルト部材68を変位させ、このベルト部材68に係合しているセンサ基板64を介して、AECセンサ49a〜49cが胸壁45側から乳頭側に移動する。
AECセンサ49a〜49cは、各移動位置において、押圧板38、マンモ44及び固体検出器46を透過した放射線の放射線量を検出し、乳腺位置特定部80に供給する。
乳腺位置特定部80は、AECセンサ49a〜49cによって所定のサンプリングタイム毎に検出された放射線の放射線量から単位時間当たりの放射線量(単位放射線量)を算出し、この単位放射線量に基づいて乳腺位置を特定する。
乳腺位置特定部80によって乳腺位置が特定されると、曝射時間算出部82は、乳腺位置においてAECセンサ49a〜49cが検出した単位放射線量に基づき、マンモ44の乳腺領域の適正な放射線画像情報を得るために必要な放射線量を曝射する有効曝射時間Taを露出制御条件として算出する。
ここで、固体検出器46には、プレ曝射による放射線画像情報が記録されているため、後述する本曝射に先立ち、消去光源部50から消去光を出力して固体検出器46に照射し、固体検出器46に残存する放射線画像情報の消去処理を行う。次いで、本曝射を開始する。
放射線源制御部76は、放射線源74に供給する管電流を、本曝射に必要な単位時間当たりの放射線量が得られる電流に設定する。次いで、放射線技師が曝射スイッチ72を操作すると、基準時点tfから移動開始時間Tjが経過した時点(グリッド100の移動開始時点td)でグリッド100の移動が開始され、曝射開始時点teから放射線源74が前記電流によって制御された状態で放射線がマンモ44に曝射される。このマンモ44に対する曝射は有効曝射時間Taにわたって行われ、この間、グリッド100が図7の特性曲線に従って矢印D方向に移動していることから、固体検出器46へのグリッドムラの発生が最小限に抑えられることになる。そして、有効曝射時間Taが経過した時点で放射線の曝射が停止され、最大曝射時間が経過した時点でグリッド100は、速度がほぼ0に近い状態で、最大移動量に対応した位置に達する。
押圧板38及び撮影台36間に保持されたマンモ44を透過した放射線は、撮影台36に収納されている固体検出器46に曝射され、放射線画像情報が記録される。マンモ44の撮影が終了した後、読取光源部48が固体検出器46に沿って矢印C方向に移動して読取光が照射されると、固体検出器46に記録された放射線画像情報が読み出され、放射線画像形成部84において放射線画像が形成される。形成された放射線画像88は、乳線領域画像と共に表示部86に表示される。放射線画像情報の読み取られた固体検出器46には、次の撮影を行うため、消去光源部50から発せられた消去光が照射され、蓄積されている不要電荷が除去される。
このように、本実施の形態に係る放射線撮影装置12においては、放射線が被写体32を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッド100の移動速度をv、グリッド100の移動開始時点からの経過時間をtとしたとき、
vt=一定
となるようにグリッド100を移動するようにしたので、有効曝射時間Taの長短にかかわらず、グリッドムラの発生を一定レベル以下に抑えることができる。しかも、グリッド100は、速度がほぼ0に近い状態で、最大移動量に対応した位置に達するため、グリッド100を元の初期位置に戻す際における負荷、すなわち、グリッド100の折り返しでの負荷も低減することができる。これは、グリッド移動機構108の耐久性の向上、並びに騒音の低減に有利となる。
上述した例では、単位放射線量が時間tの経過に対して一定である場合を前提としたが、単位放射線量が時間によって変化する場合は、グリッド100の移動速度をv、グリッド100の移動開始時点からの経過時間をt、単位放射線量の時間的変化をE(t)としたとき、
E(t)/vt=一定
となるようにグリッド100を移動すればよい。
なお、本発明に係る放射線撮影装置及びグリッド移動装置は、上述の乳房撮影の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
12…放射線撮影装置 32…被写体
34…放射線源収納部 36…撮影台
44…マンモ 46…固体検出器
48…読取光源部 49a〜49c…AECセンサ
50…消去光源部 72…曝射スイッチ
74…放射線源 76…放射線源制御部
82…曝射時間算出部 84…放射線画像形成部
100…グリッド 102…制御回路
108…グリッド移動機構 110…グリッド移動制御部
114…回転軸 116…第2モータ
118…グリッド押圧面 120…カム
122…引っ張りばね 124…第1湾曲部
126…第2湾曲部 130…送りねじ
132…第3モータ 134…ねじブロック
136…案内レール 138…規制手段
142…第4モータ 144…回転数検出センサ
146…データテーブル 148…テーブル作成手段
150…テーブル読出し手段 152…制御手段

Claims (13)

  1. 被写体に放射線を曝射する放射線源と、
    前記被写体を透過した放射線を検出し、前記被写体の放射線画像情報を取得する放射線画像情報検出器と、
    前記被写体と前記放射線画像情報検出器との間に配置され、前記放射線が前記被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッドと、
    前記グリッドを少なくとも一方向に移動するグリッド移動機構とを有し、
    前記グリッド移動機構は、前記グリッドの移動速度をv、前記グリッドの移動開始時点からの経過時間をtとしたとき、
    vt=一定
    となるように前記グリッドを移動することを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 請求項1記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッド移動機構は、前記グリッドの移動距離をXとしたとき、下記関係式(1)に従って、前記グリッドを移動させることを特徴とする放射線撮影装置。
    X=alog(t+b) ………(1)
    [但し、a、bは放射線撮影装置に固有の係数である。]
  3. 請求項2記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッド移動機構は、
    前記放射線画像情報検出器に対して、必要な放射線量のうち、最少の放射線量を供給する時間を最小曝射時間としたとき、
    前記最小曝射時間に基づいて前記関係式(1)の係数bを決定することを特徴とする放射線撮影装置。
  4. 請求項2記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッド移動機構は、
    前記放射線画像情報検出器に対して、必要な放射線量のうち、最多の放射線量を供給する時間を最大曝射時間としたとき、
    前記最大曝射時間と、前記グリッドの最大移動量に基づいて前記関係式(1)の係数aを決定することを特徴とする放射線撮影装置。
  5. 請求項2記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッド移動機構は、
    前記放射線画像情報検出器に対して、必要な放射線量のうち、最少の放射線量を供給する時間を最小曝射時間とし、前記放射線画像情報検出器に対して、必要な放射線量のうち、最多の放射線量を供給する時間を最大曝射時間としたとき、
    前記最小曝射時間に基づいて前記関係式(1)の係数bを決定した後に、
    前記最大曝射時間と、前記グリッドの最大移動量に基づいて前記関係式(1)の係数aを決定することを特徴とする放射線撮影装置。
  6. 請求項2記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッド移動機構は、
    前記放射線画像情報検出器に対して、必要な放射線量のうち、最多の放射線量を供給する時間を最大曝射時間としたとき、
    前記最大曝射時間よりも長い周期で回転する回転軸と、
    前記回転軸に取り付けられ、前記回転軸からの距離が連続的に変化するグリッド押圧面を有するカムとを具備し、
    前記回転軸の回転駆動に伴って前記グリッドを前記関係式(1)に従って移動することを特徴とする放射線撮影装置。
  7. 請求項6記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッドを前記回転軸側に付勢する付勢手段を有することを特徴とする放射線撮影装置。
  8. 請求項2記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッド移動機構は、
    前記グリッドを少なくとも一方向に移動する移動手段と、
    前記移動手段による前記グリッドの移動を規制する規制手段とを有し、
    前記移動手段による前記グリッドの移動と、前記グリッドの移動に対する前記規制手段による規制によって、前記グリッドを前記関係式(1)に従って移動することを特徴とする放射線撮影装置。
  9. 請求項8記載の放射線撮影装置において、
    前記規制手段は、ばね又はダンパーにて構成されていることを特徴とする放射線撮影装置。
  10. 請求項2記載の放射線撮影装置において、
    前記グリッド移動機構は、
    モータと、
    前記モータの回転力を前記グリッドの直動運動に変換する回転直動変換機構と、
    前記モータの回転を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記グリッドが前記関係式(1)に従って移動するように前記モータの回転を制御することを特徴とする放射線撮影装置。
  11. 被写体に放射線を曝射する放射線源と、
    前記被写体を透過した放射線を検出し、前記被写体の放射線画像情報を取得する放射線画像情報検出器と、
    前記被写体と前記放射線画像情報検出器との間に配置され、前記放射線が前記被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッドと、
    前記グリッドを少なくとも一方向に移動するグリッド移動機構とを有し、
    前記グリッド移動機構は、前記グリッドの移動速度をv、前記グリッドの移動開始時点からの経過時間をt、前記放射線量の時間的変化をE(t)としたとき、
    E(t)/vt=一定
    となるように前記グリッドを移動することを特徴とする放射線撮影装置。
  12. 被写体に放射線を曝射する放射線源と、
    前記被写体を透過した放射線を検出し、前記被写体の放射線画像情報を取得する放射線画像情報検出器とを有する放射線撮影装置で使用され、
    前記被写体と前記放射線画像情報検出器との間に配置され、前記放射線が前記被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッドと、
    前記グリッドを少なくとも一方向に移動するグリッド移動機構とを有するグリッド移動装置において、
    前記グリッド移動機構は、前記グリッドの移動速度をv、前記グリッドの移動開始時点からの経過時間をtとしたとき、
    vt=一定
    となるように前記グリッドを移動することを特徴とするグリッド移動装置。
  13. 被写体に放射線を曝射する放射線源と、
    前記被写体を透過した放射線を検出し、前記被写体の放射線画像情報を取得する放射線画像情報検出器とを有する放射線撮影装置に使用され、
    前記被写体と前記放射線画像情報検出器との間に配置され、前記放射線が前記被写体を透過する際に発生する散乱放射線を除去するグリッドと、
    前記グリッドを少なくとも一方向に移動するグリッド移動機構とを有するグリッド移動装置において、
    前記グリッド移動機構は、前記グリッドの移動速度をv、前記グリッドの移動開始時点からの経過時間をt、前記放射線量の時間的変化をE(t)としたとき、
    E(t)/vt=一定
    となるように前記グリッドを移動することを特徴とするグリッド移動装置。
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