JP2011207714A - 水素製造装置及び燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を低減し、且つ性能向上を可能とする。
【解決手段】水素製造装置1は、バーナ10を用いて原燃料を水蒸気改質して改質ガスを生成する改質部6と、筒状に設けられ改質部6で生成した改質ガスを低温シフト反応させる低温シフト反応部13と、低温シフト反応部13を囲繞する筒状に設けられバーナ10の排気ガスを流通させる排ガス流路L1と、排ガス流路L1を囲繞する筒状に設けられ低温シフト反応部13でシフト反応させた改質ガスを選択酸化反応させる選択酸化反応部8と、排ガス流路L1及び選択酸化反応部8間において排ガス流路L1を囲繞する筒状に設けられ内部に貯留された水を周囲の熱を利用して加熱し水蒸気を生成する外筒蒸発部21と、低温シフト反応部13に囲繞される筒状に設けられ外筒蒸発部21から導入された水蒸気を周囲の熱を利用して加熱する内筒蒸発部22と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、水素製造装置及び燃料電池システムに関する。
従来の水素製造装置としては、バーナを用いて原燃料を改質することにより水素を含有する改質ガスを生成する改質部と、改質部で生成した改質ガスをシフト反応させて該改質ガスの一酸化炭素濃度を低下させるシフト反応部と、シフト反応部でシフト反応させた改質ガスを選択酸化反応させて該改質ガスの一酸化炭素濃度をさらに低下させる選択酸化反応部と、を備えたものが知られている。このような水素製造装置では、起動時において、ヒータによってシフト反応部及び選択酸化反応部を加熱し昇温することが図られている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、このような従来の水素製造装置は、周囲の熱を利用して水蒸気を生成する蒸発部をさらに備えており、例えば特許文献3に記載された水素製造装置では、その発熱部分に螺旋状の水管が蒸発部として巻きつけられている。
特開2007−335224号公報 特開2006−248864号公報 特開2005−162583号公報
ところで、近年の水素製造装置においては、低コスト化の強い要求に伴い、部品点数を低減することが望まれている。さらに、家庭用の燃料電池システムの普及に伴い、その性能向上が特に求められている。
そこで、本発明は、部品点数を低減することができ、且つ性能向上が可能な水素製造装置及び燃料電池システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る水素製造装置は、バーナを用いて原燃料及び水蒸気を改質することにより、水素を含有する改質ガスを生成する改質部と、筒状に設けられ、改質部で生成した改質ガスをシフト反応させて該改質ガスの一酸化炭素濃度を低下させるシフト反応部と、シフト反応部を囲繞する筒状に設けられ、バーナの排気ガスを流通させる排ガス流路と、排ガス流路を囲繞する筒状に設けられ、シフト反応部でシフト反応させた改質ガスを選択酸化反応させて該改質ガスの一酸化炭素濃度をさらに低下させる選択酸化反応部と、排ガス流路と選択酸化反応部との間において排ガス流路を囲繞する筒状に設けられ、内部に貯留された水を周囲の熱を利用して加熱することにより水蒸気を生成する第1蒸発部と、シフト反応部に囲繞される筒状に設けられ、第1蒸発部から導入された水蒸気を周囲の熱を利用して加熱する第2蒸発部と、を備えたことを特徴とする。
この水素製造装置では、起動時において、バーナを燃焼させて排気ガスを排ガス流路に流通させることで、シフト反応部及び選択酸化反応部を加熱し昇温させることができる。よって、起動時に用いるヒータが不要となり、部品点数を低減することが可能となる。加えて、排気ガスを第1及び第2蒸発部で冷却(排気ガスの熱を蒸発部へ移動)することができ、排気ガスを低温化して効率を向上させることができる。また、シフト反応部及び選択酸化反応部を第1及び第2蒸発部で好適に冷却することができ、これらの温度を精度よく制御することができる。一方、第1及び第2蒸発部は、排気ガス、シフト反応部及び選択酸化反応部からの熱を利用することができ、水蒸気の気化状態を安定化させることができる。よって、水素製造装置の性能向上を実現することが可能となる。
また、排ガス流路は、排気ガスを軸方向の一方側から他方側に流通させ、第1蒸発部は、軸方向の他方側より水を導入すると共に、軸方向の一方側から水蒸気を導出することが好ましい。この場合、第1蒸発部においては、排ガス流路の出口側(下流側)から水が導入されることから、排気ガスを出口側において特に低温化できるため、効率を一層向上させることが可能となる。
また、第1蒸発部に貯留された水の水面の位置を調整する制御部を備え、制御部は、水面の位置が選択酸化触媒部の上端よりも上側となるように、水面の位置を調整することが好ましい。この場合、第1蒸発部内の水面の位置が選択酸化触媒部の上端よりも高くなることから、選択酸化触媒部の上端付近の冷却が不十分となるのを抑制でき、選択酸化触媒部の温度の急上昇を確実に防止することができる。
また、本発明に係る燃料電池システムは、上記水素製造装置と、水素製造装置によって生成した改質ガスを用いて発電を行う燃料電池スタックと、を備えたことを特徴とする。
この燃料電池システムにおいても、上記水素製造装置を備えているため、部品点数を低減でき且つ性能向上が可能となるという上記効果が奏される。
本発明によれば、部品点数を低減することができ、且つ性能向上が可能となる。
一実施形態に係る燃料電池システムの一部を示すブロック図である。 図1の水素製造装置を示す概略正面端面図である。 図1の水素製造装置の起動時を示すフローチャートである。 図1の水素製造装置の変形例を示す概略正面端面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、「上」「下」の語は、図面の上下方向に対応するものであり便宜的なものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの一部を示すブロック図である。図1に示すように、水素製造装置(FPS:Fuel Processing System)1は、例えば家庭用の燃料電池システム100において水素供給源として利用されるものである。ここでの水素製造装置1は、原燃料として石油系炭化水素が用いられ、水素を含有する改質ガスをセルスタック(燃料電池スタック)20に供給する。
なお、原燃料としては、アルコール類、エーテル類、バイオ燃料、天然ガス、都市
ガスを用いてもよい。また、石油系炭化水素としては、灯油、LPガスのほか、ナフサ、軽油などを原燃料として使用することができる。また、セルスタック20としては、固体高分子形、アルカリ電解質形、リン酸形、溶融炭酸塩形或いは固体酸化物形等の種々のものを用いてもよい。
図2は、図1の水素製造装置を示す概略正面端面図である。図2に示すように、水素製造装置1は、脱硫部2(図1参照)と、中心軸を軸Gとする円柱状外形の本体部3と、を備えている。脱硫部2は、外部から導入された原燃料を脱硫触媒によって脱硫して硫黄分を除去し、この原燃料を後述のフィード部5へ供給する。本体部3は、フィード部5、改質部6、シフト反応部7、選択酸化反応部8及び蒸発部9を備え、これらが一体で構成されている。
フィード部5は、脱硫部2で脱硫した原燃料及び水蒸気(スチーム)を合流・混合させて混合ガス(混合流体)を生成すると共に、生成した混合ガスを拡散しつつ改質部6に供給する。改質部(SR:Steam Reforming)6は、フィード部5により供給された混合ガスを改質触媒6xによって水蒸気改質して改質ガスを生成し、この改質ガスをシフト反応部7へ供給する。
この改質部6は、中心軸を軸Gとする円筒状外形を呈し、本体部3の上端側に設けられている。また、改質部6は、水蒸気改質反応が吸熱反応であるため、改質部6の改質触媒6xを加熱するための熱源としてバーナ10を利用している。
バーナ10では、外部から原燃料がバーナ燃料として供給されて燃焼される。このバーナ10は、本体部3の上端部に設けられ軸Gを中心軸とする燃焼筒11に、バーナ10による火炎が取り囲まれるよう取り付けられている。なお、バーナ10においては、脱硫部2(図1参照)で脱硫した原燃料の一部が、バーナ燃料として供給されて燃焼される場合もある。
シフト反応部7は、改質部6から供給された改質ガスの一酸化炭素濃度(CO濃度)を低下させるものであり、改質ガス中の一酸化炭素を発熱反応であるシフト反応させて水素及び二酸化炭素に転換する。ここでのシフト反応部7は、シフト反応を2段階に分けて行っており、高温(例えば400°C〜600°C)でのシフト反応である高温シフト反応を行う高温シフト反応部(HTS:High Temperature Shift)12と、高温シフト反応の温度よりも低温(例えば150°C〜350°C)でのシフト反応である低温シフト反応を行う低温シフト反応部(LTS:Low Temperature Shift)13と、を有している。
高温シフト反応部12は、改質部6から供給された改質ガス中の一酸化炭素を高温シフト触媒12xによって高温シフト反応させ、改質ガスのCO濃度を低下させる。高温シフト反応部12は、中心軸を軸Gとする円筒状外形を呈しており、高温シフト触媒12xが改質触媒6xの下端部を囲繞するよう改質部6の径方向外側に隣接配置されている。この高温シフト反応部12は、CO濃度を低下させた改質ガスを低温シフト反応部13へ供給する。
低温シフト反応部13は、高温シフト反応部12で高温シフト反応させた改質ガス中の一酸化炭素を低温シフト触媒13xによって低温シフト反応させ、改質ガスのCO濃度を低下させる。低温シフト反応部13は、中心軸を軸Gとする円筒状外形を呈しており、本体部3の下端側に配設されている。この低温シフト反応部13は、CO濃度を低下させた改質ガスを選択酸化反応部8へ供給する。
選択酸化反応部(PROX:Preferential Oxidation)8は、低温シフト反応部13で低温シフト反応させた改質ガス中のCO濃度をさらに低下させる。これは、セルスタック20に高濃度の一酸化炭素を供給すると、セルスタック20の触媒が被毒して大きく性能低下するためである。この選択酸化反応部8は、具体的には、改質ガス中の一酸化炭素と外部から導入される空気とを、選択酸化触媒(選択酸化触媒部)8xによって発熱反応である選択酸化反応させて選択的に酸化し二酸化炭素に転換する。
この選択酸化反応部8は、中心軸を軸Gとする円筒状外形を呈しており、本体部3の下端から所定長上端側にて該本体部3の最外周側を構成するよう配設されている。この選択酸化反応部8は、CO濃度をさらに低下させた改質ガスを外部へ導出する。
蒸発部9は、その周囲の熱を利用して水蒸気を生成するためのものである。蒸発部9は、2重ジャケット構造(つまり、中心軸を軸Gとする2重円筒状)を呈しており、外筒蒸発部(第1蒸発部)21及び内筒蒸発部(第2蒸発部)22を含んでいる(詳しくは後述)。この蒸発部9は、生成した水蒸気をフィード部5に供給する。
この水素製造装置1では、まず、バーナ燃料及びセルスタック20からのオフガス(セルスタック20で反応に使用されない残ガス)の少なくとも一方と空気とがバーナ10に供給されて燃焼され、かかる燃焼によって改質触媒6xが加熱される。そして、バーナ10の排ガス(排気ガス)が排ガス流路L1を流通して外部へ排気される。
これと共に、脱硫部2で脱硫された原燃料と蒸発部9からの水蒸気とがフィード部5で混合され、混合ガスが生成される。この混合ガスは、改質部6に供給されて改質触媒6xで水蒸気改質され、これにより、改質ガスが生成される。生成された改質ガスは、シフト反応部7によってその一酸化炭素濃度が例えば1%以下程度まで低下され、外部から導入された空気(以下、「PROX空気」という)と混合された後、選択酸化反応部8によってその一酸化炭素濃度が10ppm以下まで低下され、後段のセルスタック20へ導出される。
なお、本実施形態においては、例えば各触媒6x,12x,13x,8xにて触媒反応を好適に行うため、次のように各部位の温度が設定されている。すなわち、改質部6に流入する混合ガスの温度が約300〜550℃とされ、改質部6から流出する改質ガスの温度が550℃〜800℃とされ、高温シフト反応部12に流入する改質ガスの温度が400℃〜600℃とされ、高温シフト反応部12から流出する改質ガスの温度が300℃〜500℃とされている。また、低温シフト反応部13に流入する改質ガスの温度が150℃〜350℃とされ、低温シフト反応部13から流出する改質ガスの温度が150℃〜250℃とされ、選択酸化反応部8に流入する改質ガスの温度が90℃〜210℃(120℃〜190℃)とされている。
次に、本実施形態の蒸発部9の周辺構成について、より詳細に説明する。
本実施形態の水素製造装置1では、本体部3の軸G方向中央から下端部に亘る部分において、内筒蒸発部22、低温シフト反応部13、排ガス流路L1、外筒蒸発部21及び選択酸化反応部8が、径方向内側から外側に向かう方向にこの順で配置されている。
排ガス流路L1は、中心軸を軸Gとする円筒状外形を呈し、低温シフト反応部13を囲繞するように設けられている。排ガス流路L1は、低温シフト反応部13の径方向外側に隣接配置されている。この排ガス流路L1は、排気ガスを上方から下方に向けて(軸G方向の一方側から他方側)に流通させる。選択酸化反応部8は、排ガス流路L1を囲繞するように設けられており、排ガス流路L1の径方向外側に所定の隙間を有して配置されている。
外筒蒸発部21は、排ガス流路L1と選択酸化反応部8との間において排ガス流路L1を囲繞するように設けられている。具体的には、外筒蒸発部21は、排ガス流路L1の径方向外側で且つ選択酸化反応部8の径方向内側にて、これらに隣接配置されている。外筒蒸発部21は、外部から導入された水を内部に貯留させると共に、貯留させた水を周囲の熱を利用して(つまり、周囲から移動させた熱によって)気化させて水蒸気を生成する。そして、外筒蒸発部21は、生成した水蒸気を内筒蒸発部22へ供給する。この外筒蒸発部21の下端部には、水を外部より導入(流入)する導入部21aが設けられていると共に、上端部には、水を内筒蒸発部22へ導出(流出)する導出部21bが設けられている。
内筒蒸発部22は、低温シフト反応部13に囲繞されるように設けられている。具体的には、内筒蒸発部22は、低温シフト反応部13の径方向内側に隣接配置されている。内筒蒸発部22は、外筒蒸発部21から導入された水蒸気を、周囲の熱を利用してさらに加熱して完全に気化させる。そして、内筒蒸発部22は、加熱した水蒸気をフィード部5へ供給する。この内筒蒸発部22の下端部には、水蒸気を外筒蒸発部21から導入する導入部22aが設けられていると共に、上端部には、水蒸気をフィード部5へ導出する導出部22bが設けられている。
以上のように構成された本実施形態の水素製造装置1では、起動時において、図3に示すように、まずバーナ燃料と空気とがバーナ10に供給されて該バーナ10が着火・燃焼され、バーナ10の排ガスが排ガス流路L1にて流通される(S101)。これにより、この流通させた排ガス及びバーナ10の燃焼による燃焼ガス顕熱の伝熱と輻射熱によって、蒸発部9、改質触媒6x、高温シフト触媒12x、低温シフト触媒13x及び選択酸化触媒8xが加熱されて昇温される。
続いて、水素製造装置1の下部(例えば、バーナ10から遠い低温シフト反応部13の下部及び選択酸化反応部8の下部)の温度Tが、改質器6下部に凝縮水が溜まらない温度Taに達したとき、外筒蒸発部21内の水位が所定水位(例えば選択酸化触媒8xの上端)を下回らないよう該外筒蒸発部21に導入部21aから水が導入される(S102,S103)。これにより、水蒸気が生成されると共に、過熱水蒸気で水素製造装置1がさらに昇温される。
続いて、水蒸気が必要量以上生成されたとき、原燃料が改質部6に供給されて改質ガスが生成される。そして、選択酸化反応部8に改質ガスが到達したとき、PROX空気が導入される(S104〜S106)。これにより、セルスタック20へ導出される改質ガスのCO濃度が10ppm以下とされ発電が開始される(S107)。
以上、本実施形態では、上述したように、起動時に、排ガスによって蒸発部9及び全ての触媒6x,12x,13x,8xを加熱して昇温することができ、ヒータを用いる必要がなくなる。従って、本実施形態によれば、部品点数を低減させることができ、低コスト化が可能となる。さらに、起動時の消費電力を低減することができる。
また、本実施形態では、運転時(改質反応中)において以下の作用効果が奏される。すなわち、排ガス流路L1を流通する排気ガスが蒸発部21,22によって外側及び内側から挟み込むよう冷却され、排気ガスが低温化される。よって、水素製造装置1の効率を向上させることができる。
また、低温シフト反応部13(低温シフト触媒13x及び低温シフト反応部13に供給される改質ガス)が蒸発部9によって冷却される。また、選択酸化反応部8(選択酸化触媒8x及び選択酸化反応部8に供給される改質ガス)が蒸発部9によって冷却される。
特に、低温シフト反応部13が内筒蒸発部22よって冷却されると共に、低温シフト反応部13に供給される改質ガスが、低温化された排ガスによって冷却される。さらに、選択酸化反応部8が、外筒蒸発部21によって冷却される。よって、これら低温シフト反応部13及び選択酸化反応部8の温度を、精度よくコントロールすることが可能となる。さらに、外筒蒸発部21の温度を100℃以下に保つことで、選択酸化反応部8に対し確実な温度コントロールを行うことができる。
他方、外筒蒸発部21では、排ガス流路L1を流通する排ガス及び選択酸化反応部8からの熱が好適に利用されて水が加熱され、水蒸気が生成される。これと共に、内筒蒸発部22では、排ガス流路L1を流通する排ガス及び低温シフト反応部13の熱が好適に利用されて水蒸気がさらに加熱される。よって、水を確実に気化させて水蒸気を生成でき、且つ水蒸気の気化状態を安定化させることができる。
従って、本実施形態によれば、水素製造装置1の性能向上、ひいては、燃料電池システム100の性能向上を実現することが可能となる。
また、本実施形態の外筒蒸発部21では、上述したように、排ガス流路L1の出口側(下流側)である下方側の導入部21aから水が導入されるため、外筒蒸発部21の温度の低い部分が排ガス流路L1の出口側に位置することとなる。よって、排気ガスを出口側にて特に低温化でき、外部へ排出されるエネルギを一層低減させることが可能となり、その結果、効率を一層向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、上記のように、蒸発部9、低温シフト反応部13及び選択酸化反応部8を本体部3として一体化でき、水素製造装置1の小型化が可能となっている。また、低温シフト反応部13及び選択酸化反応部8を冷却する熱交換器としての機能を蒸発部9が有することとなる。さらに、選択酸化反応部8に供給される改質ガスの偏りを軽減することができ、PROX空気を分散させるための分散板を不要にすることが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明に係る水素製造装置及び燃料電池システムは、実施形態に係る上記水素製造装置1及び上記燃料電池システム100に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
例えば、水素製造装置の配置構成については、上記水素製造装置1を上下反転したような配置構成(例えば、バーナ10が下部に設置されて構成された水素製造装置)としてもよく、限定されるものではない。また、上記実施形態の水素製造装置1は、脱硫器2を備えない場合もある。また、改質部6は、原燃料及び水蒸気を改質するものであればよい。
また、上記実施形態は、改質ガス中の一酸化炭素をシフト反応させるものとして高温シフト反応部12及び低温シフト反応部13を備えているが、低温シフト反応部13のみ備えていてもよい。
また、以下に例示するように、外筒蒸発部21に貯留された水の水面の位置を調整する制御部を備え、この制御部は、水面の位置が選択酸化触媒8xの上端よりも上側となるように、かかる水面の位置を調整する場合がある。
図4は、図1の水素製造装置の変形例を示す概略正面端面図である。図4に示すように、変形例に係る水素製造装置1´は、外筒蒸発部21内に貯留された水の水面WFの位置を選択酸化触媒8xの上端8aよりも上側とする機能を有するものである。水素製造装置1´は、上記実施形態に対し、負荷検出センサCE、原燃料供給ポンプ110、水供給ポンプ120、バーナ燃料供給ポンプ130、空気供給ポンプ140、温度センサC1〜C5及び制御部150をさらに備えている。
負荷検出センサCEは、セルスタック20の負荷(セルスタック20に要求される電力量(W))を検出する機能を有しており、制御部150と電気的に接続されて検出結果を制御部150へ出力する。原燃料供給ポンプ110は、改質部6へ原燃料を供給するポンプである。水供給ポンプ120は、外筒蒸発部21へ水を供給するポンプである。バーナ燃料供給ポンプ130は、バーナ10にバーナ燃料を供給するポンプである。空気供給ポンプ140は、バーナ10に空気を供給するポンプである。各ポンプ110,120,130,140は、制御部150と電気的に接続されており、制御部150から入力された制御信号に基づいて駆動される。
温度センサC1〜C5は、外筒蒸発部21内の温度を検出することにより水面WFの位置を検出するセンサである。温度センサC1は、外筒蒸発部21から導出される水蒸気の温度を検出する。温度センサC2〜C5は、上側から下側へ向かってこの順で外筒蒸発部21内に設けられている。温度センサC2,C3は、選択酸化触媒8xの上端8aよりも上側に配置され、温度センサC4,C5は、選択酸化触媒8xの上端8aと下端8bとの間に配置されている。
制御部150は、水素製造装置1全体の制御を行う機能を有しており、各ポンプ110,120,130,140を制御することによって、水面WFの位置が選択酸化反応部8の選択酸化触媒8xの上端8aよりも上側となるように、水面WFの位置を調整する。
この水素製造装置1´では、制御部150において以下の制御を実行することで、水面WFの位置を選択酸化触媒8xの上端8aよりも上側に位置させる。すなわち、セルスタック20の負荷変動に応じて所定の制御マップを用い、S/Cの設定値を最適値に変更することで、又はバーナ空気比の設定値を最適値に変更することで、水面WFの位置を選択酸化触媒8xの上端8aよりも上側に位置させる。
或いは、温度センサC1、C2,C3,C4,C5を用いて水面WFの位置を検出し、水面WFが一定位置よりも上昇又は下降した場合、S/Cの設定値を最適値に変更することで、又はバーナ空気比の設定値を最適値に変更することで、水面WFの位置を選択酸化触媒8xの上端8aよりも上側に位置させる。
このように、水素製造装置1´によれば、水面WFの位置が選択酸化触媒8xの上端8aよりも高くなることから、かかる上端8a付近の冷却が不十分となるのを抑制でき、選択酸化触媒8xの温度の急上昇を確実に防止することができる。
ここでの「水面WF」は、外筒蒸発部21内の水が水蒸気となる境界部分である。また、「S/C」とは、改質部6に供給される原燃料中のカーボンに対する水蒸気の比率である。また、「バーナ空気比」とは、バーナ10に供給されるバーナ燃料を全て完全に燃焼できる空気量(理論空気量)に対する、バーナ10に供給される空気量の比率である。
ちなみに、上記の「筒状」とは、略円筒状だけでなく、略多角筒状を含むものである。また、略円筒状及び略多角筒状とは、円筒状及び多角筒状に概略等しいものや、円筒状及び多角筒状の部分を少なくとも含むもの等の広義の円筒状及び多角筒状を意味している。また、上記実施形態は、好ましいとして、中心軸を軸Gとする同軸構成とされているが、本発明は、略同軸構成又は軸Gに沿った構成とされていてもよい。
1,1´…水素製造装置、6…改質部、7…シフト反応部、8…選択酸化反応部、8x…選択酸化触媒(選択酸化触媒部)、10…バーナ、13…低温シフト反応部(シフト反応部)、20…セルスタック(燃料電池スタック)、21…外筒蒸発部(第1蒸発部)、22…内筒蒸発部(第2蒸発部)、100…燃料電池システム、150…制御部、G…軸、L1…排ガス流路。

Claims (4)

  1. バーナを用いて原燃料及び水蒸気を改質することにより、水素を含有する改質ガスを生成する改質部と、
    筒状に設けられ、前記改質部で生成した改質ガスをシフト反応させて該改質ガスの一酸化炭素濃度を低下させるシフト反応部と、
    前記シフト反応部を囲繞する筒状に設けられ、前記バーナの排気ガスを流通させる排ガス流路と、
    前記排ガス流路を囲繞する筒状に設けられ、前記シフト反応部でシフト反応させた改質ガスを選択酸化反応させて該改質ガスの一酸化炭素濃度をさらに低下させる選択酸化反応部と、
    前記排ガス流路と前記選択酸化反応部との間において前記排ガス流路を囲繞する筒状に設けられ、内部に貯留された水を周囲の熱を利用して加熱することにより前記水蒸気を生成する第1蒸発部と、
    前記シフト反応部に囲繞される筒状に設けられ、前記第1蒸発部から導入された前記水蒸気を周囲の熱を利用して加熱する第2蒸発部と、を備えたことを特徴とする水素製造装置。
  2. 前記排ガス流路は、前記排気ガスを軸方向の一方側から他方側に流通させ、
    前記第1蒸発部は、軸方向の他方側より前記水を導入すると共に、軸方向の一方側から前記水蒸気を導出することを特徴とする請求項1記載の水素製造装置。
  3. 前記第1蒸発部に貯留された水の水面の位置を調整する制御部を備え、
    前記制御部は、前記水面の位置が前記選択酸化触媒部の上端よりも上側となるように、前記水面の位置を調整することを特徴とする請求項1又は2記載の水素製造装置。
  4. 請求項1〜3の何れか一項記載の水素製造装置と、
    前記水素製造装置によって生成した前記改質ガスを用いて発電を行う燃料電池スタックと、を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
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