JP2011207311A - 車両のパワーステアリング装置 - Google Patents

車両のパワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】操舵に対するアシスト力による車両応答の非線形性を低減することができる車両のパワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリングホイール4から入力されたドライバの操舵力をステアリングギヤ機構に伝達する機構的な操舵力伝達系のねじり剛性を剛性可変機構50を通じて変化させ、ドライバの操舵入力が不感帯を脱する過渡時におけるねじり剛性を、操舵の中立位置におけるねじり剛性よりも相対的に低くなるよう変化させる。この場合において、操舵力伝達系に介装される細径部の有効長さを可変に制御することによって操舵力伝達系のねじり剛性を変化させるよう剛性可変機構50を構成し、操舵アシスト機構で発生するアシスト力の増加に伴って細径部の有効長さが長くなるよう制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドライバによる操舵力をアシストする操舵アシスト機構を備えた車両のパワーステアリング装置に関する。
近年、自動車の多くにはパワーステアリング装置が採用されており、その機構は、油圧式と電動式の2種類に大別される。特に、最近では、常時オイルポンプを駆動することによるエンジンパワーロスを抑え燃費向上を図れること等の理由により、電動式のパワーステアリング装置の採用が多くなっている。
この種のパワーステアリング装置として、例えば、特許文献1には、位相補償部からの操舵トルク信号及び車速センサからの車速信号に基づいたアシスト制御(操舵補助制御)のための目標電流値を出力し、この目標電流値とモータの駆動電流のフィードバック値との偏差を求め、この偏差に基づきモータ電流を決定し、モータを回転駆動させる技術が開示されている。
特開平11−78921号公報
ところで、パワーステアリング装置では、車両の直進性等を確保するため、例えば、ステアリングの中立位置に対して数度程度の所定操舵領域が、アシスト力(アシストトルク)を発生させない不感帯として設定されることが一般的である。
従って、パワーステアリング装置を搭載した車両においては、操舵を開始した直後のアシスト力が発生していない領域での車両応答と、所定以上の操舵入力が行われてアシスト力が発生している領域での車両応答とが非線形となり、ドライバに違和感を与えてしまう虞がある。すなわち、パワーステアリング装置によるアシスト力が発生する領域では、ドライバの操舵力に対して車輪を転舵する力が増大する。これにより、アシスト力が付与される領域では、ドライバの操舵に対して車両のヨーレートゲインが増大したのと同様の効果が生じ、アシスト力発生前とアシスト力発生以後とでは車両の応答性が非線形となってドライバに違和感を与えてしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、操舵に対するアシスト力による車両応答の非線形性を低減することができる車両のパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、操舵の中立位置を含む所定領域が不感帯として設定され、ドライバの操舵入力が前記不感帯を脱したとき当該操舵入力に応じたアシスト力を発生させる操舵アシスト機構を備えた車両のパワーステアリング装置において、ステアリングホイールから入力されたドライバの操舵力をステアリングギヤ機構に伝達する機構的な操舵力伝達系のねじり剛性を変化させる剛性可変機構を有し、前記剛性可変機構はドライバの操舵入力が前記不感帯を脱する過渡時におけるねじり剛性を、前記中立位置におけるねじり剛性よりも相対的に低く変化させることを特徴とする。
本発明の車両のパワーステアリング装置によれば、操舵に対するアシスト力による車両応答の非線形性を低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係わり、車両の操舵系の概略構成図 同上、アシスト指示値設定マップの一例を示す説明図 同上、剛性可変機構の要部断面図 同上、車輪の転舵力と操舵力伝達系の見かけ上の剛性の変化との関係を示す説明図 同上、操舵力伝達系のねじり剛性制御マップの一例を示す説明図 同上、操舵伝達系のねじり剛性を機構的に変化させたときの車輪の転舵力と操舵力伝達系の見かけ上の剛性の変化との関係を示す説明図 本発明の第2の実施形態に係わり、車両の操舵系の概略構成図 同上、剛性可変機構の要部断面図 同上、図8のIX−IX線に沿う要部断面図 本発明の第3の実施形態に係わり、車両の操舵系の概略構成図 同上、ラバーカップリングの分解斜視図 同上、操舵角とラバーカップリングのねじり剛性との関係を示す説明図
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図1乃至図6は本発明の第1の実施形態に係わり、図1は車両の操舵系の概略構成図、図2はアシスト指示値設定マップの一例を示す説明図、図3は剛性可変機構の要部断面図、図4は車輪の転舵力と操舵力伝達系の見かけ上の剛性の変化との関係を示す説明図、図5は操舵力伝達系のねじり剛性制御マップの一例を示す説明図、図6は操舵伝達系のねじり剛性を機構的に変化させたときの車輪の転舵力と操舵力伝達系の見かけ上の剛性の変化との関係を示す説明図である。
図1において、符号1は電動パワーステアリング装置を示し、この電動パワーステアリング装置1のステアリング軸2は、図示しない車体フレームにステアリングコラム3を介して回動自在に支持されている。ステアリング軸2の一端側は運転席側に延出され、このステアリング軸2の一端部には、ステアリングホイール4が固設されている。一方、ステアリング軸2の他端側はエンジンルーム側に延出され、このステアリング軸2の他端部には、ユニバーサルジョイント6を介してピニオン軸5が連設されている。
また、エンジンルームには、車幅方向に延在するステアリングギヤボックス7が配設され、このステアリングギヤボックス7にはラック軸8が往復移動自在に挿通支持されている。さらに、ラック軸8に形成されたラック(図示せず)にはピニオン軸5に形成された図示しないピニオンが噛合されている。これらにより、エンジンルーム内にはラックアンドピニオン式のステアリングギヤ機構が構成され、このステアリングギヤ機構には、ステアリング軸2及びピニオン軸5等からなる機構的な操舵力伝達系を通じて、ドライバがステアリングホイール4に加える操舵力が入力される。
また、ラック軸8の左右両端はステアリングギヤボックス7の端部から各々突出されており、これら各端部には、タイロッド9を介してフロントナックル10が連設されている。これらのフロントナックル10は、操舵輪としての左右輪11L,11Rを回動自在に支持すると共に、キングピン(図示せず)を介して車体フレームに転舵自在に支持されている。
従って、ステアリングホイール4を操作し、ステアリング軸2、ピニオン軸5を回転させると、このピニオン軸5の回転によりラック軸8が左右方向へ移動し、その移動によりフロントナックル10がキングピン(図示せず)を中心に回動して、左右輪11L,11Rが左右方向へ転舵される。
また、ピニオン軸5にはアシスト伝達機構12を介して電動モータ13が連設されている。これらアシスト伝達機構12及び電動モータ13は、電動式の操舵アシスト機構を構成し、電動モータ13で発生する駆動力を、ドライバがステアリングホイール4に入力する操舵力に対するアシスト力としてピニオン軸5に伝達する。ここで、電動モータ13は、後述する操舵制御部20で設定される制御量(アシスト指示値Tps(トルク値、或いは、このトルク値を電流に換算した値))に基づき、モータ駆動部21を介して駆動制御される。
操舵制御部20には、車両の車速Vを検出する車速センサ31、ステアリングホイール4に加えられた操舵トルク(操舵力)Tdを検出する操舵トルクセンサ33等が接続されている。
操舵制御部20は、例えば、車速Vと操舵トルクTdとに基づき、アシストトルク(アシスト力)Tpsを可変設定する。そして、操舵制御部20は、設定したアシストトルクTpsをモータ駆動部21に出力して電動モータ13を駆動させることにより、ドライバの操舵トルクTdをアシストする。
ここで、操舵制御部20には、例えば、アシスト指示値設定マップが予め設定されて格納されており、操舵制御部20は、車速Vと操舵トルクTdとに基づき、アシスト指示値設定マップを参照してアシストトルクTpsを設定する。図2に示すように、本実施形態において、アシスト指示値設定マップには、操舵の中立位置を含む所定領域(操舵トルクTd=0を含む所定領域)が不感帯として設定されており、ドライバの操舵トルクTdが不感帯を脱したとき、車速Vと操舵トルクTdとに応じたアシストトルクTpsを可変設定する。この場合のアシストトルクTpsの絶対値は、図2からも明らかなように、操舵トルクTdの絶対値が大きいほど大きな値に設定され、且つ、車速Vが低速であるほど大きな値に設定される。
このような基本構成をなす本実施形態のパワーステアリング装置1において、ステアリング軸2の中途には、当該ステアリング軸2のねじり剛性を可変に変更する剛性可変機構50が介装されている。
図3(a),(b)に示すように、本実施形態の剛性可変機構50は、ステアリング軸2の中途に介装された可動軸部51と、この可動軸部51の外周に複数のボール57を介して連結された円筒部材56とを備えた所謂ボールネジ機構を中心として構成されている。
可動軸部51は、ステアリング軸2の一方の軸部2aと他方の軸部2bとの間で、軸心方向に沿って変位可能(進退移動可能)に連結されている。
具体的に説明すると、軸部2aの端部には、可動軸部51の一端部を挿入可能な穴部40が設けられ、この穴部40の内周面にはスプライン溝41が刻設されている。また、可動軸部51の一端部外周面には、穴部40のスプライン溝41に対応するスプライン溝52が刻設されている。そして、これらスプライン溝41,52の嵌合により、可動軸部51は、軸部2aと同軸上で、当該軸部2aに対して進退移動可能に連結されている。
一方、軸部2bの端部には、細径部42が設けられ、この細径部42の外周面にはスプライン溝43が刻設されている。また、可動軸部51の他端部には、軸部2bの細径部42を挿入可能な穴部53が設けられ、この穴部53の内周面には、細径部42のスプライン溝43に対応するスプライン溝54が刻設されている。そして、これらスプライン溝42,54の嵌合により、可動軸部51は、軸部2bと同軸上で、当該軸部2bに対して進退移動可能に連結されている。
また、可動軸部51の外周面には断面略半円形状をなすネジ溝55が刻設され、このネジ溝55には、円筒部材56の内周面に保持された複数のボール57が係合されている。さらに、円筒部材56の他端部には、リング状の電動モータ58を介して軸部2bが連結されている。
電動モータ58は、操舵制御部20で設定される制御量に基づき、モータ駆動部22を介して駆動制御される。そして、電動モータ58の駆動によって円筒部材56が回転動作すると、この回転力はボール57を介してネジ溝55に伝達され、可動軸部51を進退移動させる推進力へと変換される。そして、このように電動モータ58の駆動量に応じて可動軸部51が進退移動すると、当該可動軸部51の移動位置に応じて、軸部2bの細径部42が可動軸部51の穴部53から露出する長さlが変更される。これにより、ステアリング軸2のねじり剛性が変更される。
すなわち、本実施形態の剛性可変機構50では、細径部42が可動軸部51から露出してステアリング軸2の剛性に寄与する有効長さlを可変に調整することにより、ステアリング軸2のねじり剛性が変更される。
ところで、この種のパワーステアリング装置1において、操舵アシスト機構から加えられるアシストトルクTpsの効果は、操舵伝達系の剛性変化として捉えることができる。すなわち、ドライバによる操舵時において、操舵アシスト機構の電動モータ13が駆動されてアシストトルクTpsが操舵力伝達系に付加されると、当該アシストトルクTpsが付加された分だけ、操舵に対する車輪11L,11Rの転舵力が増加する。これにより、不感帯外での操舵に対する車両の応答性は、不感帯での応答性に比べて相対的に高くなる。一方、操舵に対する車両の応答性は操舵力伝達系のねじり剛性に依存し、操舵力伝達系のねじり剛性が高くなるほど、操舵に対する車両の応答性が高くなることが知られている。従って、操舵力伝達系に付加されるアシストトルクTpsの変化は、見かけ上、操舵力伝達系のねじり剛性の変化として表すことができる。そこで、例えば、車速Vが一定であると仮定し、横軸を車両の応答性に寄与するパラメータである車輪の転舵力(或いは、横加速度等)とした場合、操舵力伝達系のねじり剛性(アシストトルクTpsによる影響を含む見かけ上の操舵力伝達系のねじり剛性の変化)は、例えば、図4に示すように推移する。以上を踏まえ、本実施形態では、剛性可変機構50の電動モータ58に対する制御を通じて、操舵力伝達系の実際の機構的なねじり剛性を変化させることにより、アシストトルクTpsが付加されたときの操舵に対する車両の応答性の非線形性を緩和する。
ここで、ステアリングホイール4に付与された操舵トルクTdがステアリングギヤボックス7に伝達されるまでの操舵力伝達系のねじり剛性(制御対象である機構的な(実際の)ねじり剛性)をKcとし、アシストトルクTpsと操舵トルクTdとの比から略求まる係数をC(≡Tps/Td)とすると、操舵力伝達系の見かけ上の剛性変化は、(1+C)×Kcが一定に保たれる場合にゼロとなる。但し、操舵伝達系の見かけ上の剛性を常に一定に保ってしまうと、高負荷領域でのアンダーステアが強くなりすぎてしまう。そこで、低負荷領域(アシストトルクTpsが小さい領域)では操舵力伝達系の見かけ上のねじり剛性の変化を抑制し、高負荷領域(アシストトルクTpsが大きい領域)ではアシストトルクTpsによる見かけ上のねじり剛性の増大を所定に許容するよう、機構的なねじり剛性Kcを制御することが望ましい。
これらの要求を考慮し、操舵制御部20には、例えば、図5に示すように、係数Cをパラメータとして機構的なねじり剛性Kcを設定するためのマップが予め設定されて格納されている。そして、操舵制御部20は、このマップを参照して機構的なねじり剛性Kcの目標値を設定し、当該ねじり剛性Kcを得るために必要な細径部42の有効長さlを制御量として演算する。そして、操舵制御部20は、演算した制御量に基づき、モータ駆動部22を通じて電動モータ58を駆動する。これにより、操舵力伝達系の機構的なねじり剛性が変化し、例えば、図6に示すように、不感帯内外での操舵に対する車両応答性の非線形性が緩和される。
このような実施形態によれば、ステアリングホイール4から入力されたドライバの操舵力をステアリングギヤ機構に伝達する機構的な操舵力伝達系のねじり剛性を剛性可変機構50を通じて変化させ、ドライバの操舵入力が不感帯を脱する過渡時におけるねじり剛性を、操舵の中立位置におけるねじり剛性よりも相対的に低くなるよう変化させることにより、操舵に対するアシスト力による車両応答の非線形性を低減することができる。
この場合において、操舵力伝達系に介装される細径部42の有効長さlを可変に制御することによって操舵力伝達系のねじり剛性を変化させるよう剛性可変機構50を構成し、操舵アシスト機構で発生するアシスト力の増加に伴って細径部42の有効長さlが長くなるよう制御することにより、アシスト力による車両応答への影響を好適に抑制することができる。
次に、図7乃至図9は本発明の第2の実施形態に係わり、図7は車両の操舵系の概略構成図、図8は剛性可変機構の要部断面図、図9は図8のIX−IX線に沿う要部断面図である。なお、本実施形態では、上述の第1の実施形態に対し、操舵力伝達系に設けた剛性可変機構の構成が主として異なる。従って、その他、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態の剛性可変機構70は、例えば、弾性体としてのスプリング77を用いたカップリング機構で構成され、この剛性可変機構70は、ステアリングホイール4とステアリング軸2との連結部に介装されている。
図8,9に示すように、剛性可変機構70は、ステアリング軸2の上端部が底部に固設するカップリング本体71を有する。カップリング本体71にはステアリング軸2と同軸の軸穴72が設けられ、この軸穴72内には、ステアリングホイール4から延出する軸部4aが一対のベアリング73を介して回動自在に支持されている。
また、カップリング本体71には、軸穴72を中心とした略扇状をなす一対の切欠部74が設けられ、これらの切欠部74には軸部4aから延出するアーム部75が揺動自在に収容されている。
さらに、各切欠部74の端部には、当該切欠部74の拡開方向に延在する一対のシリンダ部76がそれぞれ連通されている。各シリンダ部76内にはスプリング77がそれぞれ収容され、各スプリング77の端部にはピストン78がそれぞれ固設されている。そして、各アーム部75は、各対をなすピストン78を介して各スプリング77の付勢力が両側から伝達されることにより、切欠部74内の中立位置に保持されている。
ここで、各スプリング77の付勢力は、例えば、ステアリングホイール4に入力されたドライバの操舵トルクTdが不感帯内にあるとき各アーム部75を中立位置に保持して軸部4aとステアリング軸2との間のねじれを禁止する一方、操舵トルクTdが不感帯を脱したとき弾性的に変形しながら軸部4aとステアリング軸2との間にねじれを許容することが可能な付勢力に設定されている。
このような実施形態によれば、ドライバの操舵トルクTdが不感帯外となったとき、剛性可変機構70のスプリング77の作用によって操舵力伝達系の機構的なねじり剛性を低下させることにより、制御等の介在しない簡単な構成で、アシスト力による車両応答への影響を好適に抑制することができる。
次に、図10乃至図12は本発明の第3の実施形態に係わり、図10は車両の操舵系の概略構成図、図11はラバーカップリングの分解斜視図、図12は操舵角とラバーカップリングのねじり剛性との関係を示す説明図である。なお、本実施形態では、上述の第1の実施形態に対し、操舵力伝達系に設けた剛性可変機構の構成が主として異なる。その他、上述の第1の実施形態と同様の構成については、同符号を付して説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の剛性可変機構80は、例えば、ねじり止め機構を備えたラバー式のカップリング機構で構成され、この剛性可変機構80は、ピニオン軸5の中途に配設されている。
剛性可変機構80は、例えば、略円盤上をなす弾性体としてのゴム部材81を有し、このゴム部材81に、ピニオン軸5を構成する軸部5a,5bが連結されて要部が構成されている。
具体的に説明すると、ゴム部材81には、2対の貫通孔82,83が回転対称位置に設けられている。
また、ピニオン軸5の軸部5aの端部には、ゴム部材81の一方の面に対向する二股状の連結部材85が固設され、この連結部材85には、一方の対をなす貫通孔82に対応する貫通孔86が穿設されている。また、ゴム部材81の他方の面には、連結部材85に対応する板状の補助金具87が配設され、この補助金具87には貫通孔82,86に対応する貫通孔88が穿設されている。そして、貫通孔86,82,88に挿通されたボルト89がナット90と締結されることにより、軸部5aはゴム部材81に対して所定の弾性を有して連結されている。
同様に、ピニオン軸5の軸部5bの端部には、ゴム部材81の他方の面に対向する二股状の連結部材91が固設され、この連結部材91には、他方の対をなす貫通孔83に対応する貫通孔92が穿設されている。また、ゴム部材81の一方の面には、連結部材91に対応する板状の補助金具93が配設され、この補助金具93には貫通孔83,88に対応する貫通孔94が穿設されている、そして、貫通孔88,82,94に挿通されたボルト95がナット96と締結されることにより、軸部5bはゴム部材81に対して所定の弾性を有して連結されている。
ここで、ピニオン軸5は、ステアリング軸2に対し、ユニバーサルジョイント6を介して所定の角度を有して連結されているため、操舵トルクTdが伝達された際に、軸部5a,5b間には、ねじり方向の力に加え、こじり方向の力(軸を撓ます方向の力)が作用する。そして、これら、ねじり方向及びこじり方向の力によってゴム部材81が弾性変形されると、連結部材85,91、補助金具87,93、及び、貫通孔86,88,92,94等に対するボルト89,95及びナット90,96等の係合状態が変化するため、例えば、図12に示すように、剛性可変機構80のねじり剛性が舵角θに応じて90deg周期で周期的に変化する。なお、このねじり剛性の変化の周期は、90deg以上に設定されていることが望ましい。
本実施形態の剛性可変機構80は、このようなねじり剛性の周期的変化を利用して操舵力伝達系の機構的なねじり剛性を低下させるものであり、剛性可変機構80は、操舵の中立位置でねじり剛性が最大となるようなレイアウトで軸部5a,5b間に配置されている。本実施形態の剛性可変機構80の場合、操舵の中立位置において軸部5a側の連結部材85が上下方向を向くように配置される。
すなわち、舵角θに応じた剛性可変機構80のねじり剛性をKc(θ)とすると、
(1+C)×Kc(θ)≧Kc(0)
の関係を満たすよう、剛性可変機構80は配置されている。
これにより、例えば、図12に示すように、ドライバによる操舵トルクTdが不感帯を脱する過渡時における剛性可変機構80によるねじり剛性を、中立位置におけるねじり剛性よりも相対的に低くなるよう変化させることができ、アシスト力による車両覆う等への影響を好適に抑制することができる。
なお、上述の各実施形態においては、本発明を電動式のパワーステアリング装置に対して適用した一例について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、油圧式のパワーステアリング装置に対しても適用が可能であることは勿論である。
1 … 電動パワーステアリング装置
2 … ステアリング軸
2a … 軸部
2b … 軸部
3 … ステアリングコラム
4 … ステアリングホイール
4a … 軸部
5 … ピニオン軸
5a … 軸部
5a … 軸部
6 … ニバーサルジョイント
7 … ステアリングギヤボックス
8 … ラック軸
9 … タイロッド
10 … フロントナックル
11L,11R … 車輪
12 … アシスト伝達機構
13 … 電動モータ
20 … 操舵制御部
21 … モータ駆動部
22 … モータ駆動部
31 … 車速センサ
33 … 操舵トルクセンサ
40 … 穴部
41 … スプライン溝
42 … 細径部
43 … スプライン溝
50 … 剛性可変機構
51 … 可動軸部
52 … スプライン溝
53 … 穴部
54 … スプライン溝
55 … ネジ溝
56 … 円筒部材
57 … ボール
58 … 電動モータ
70 … 剛性可変機構
71 … カップリング本体
72 … 軸穴
73 … ベアリング
74 … 切欠部
75 … アーム部
76 … シリンダ部
77 … スプリング
78 … ピストン
80 … 剛性可変機構
81 … ゴム部材
82 … 貫通孔
83 … 貫通孔
85 … 連結部材
86 … 貫通孔
87 … 補助金具
88 … 貫通孔
89 … ボルト
90 … ナット
91 … 連結部材
92 … 貫通孔
93 … 補助金具
94 … 貫通孔
95 … ボルト
96 … ナット

Claims (4)

  1. 操舵の中立位置を含む所定領域に不感帯が設定され、ドライバの操舵入力が前記不感帯を脱したとき当該操舵入力に応じたアシスト力を発生させる操舵アシスト機構を備えた車両のパワーステアリング装置において、
    ステアリングホイールから入力されたドライバの操舵力をステアリングギヤ機構に伝達する機構的な操舵力伝達系のねじり剛性を変化させる剛性可変機構を有し、
    前記剛性可変機構は、ドライバの操舵入力が前記不感帯を脱する過渡時におけるねじり剛性を、前記中立位置におけるねじり剛性よりも相対的に低くなるよう変化させることを特徴とする車両のパワーステアリング装置。
  2. 前記剛性可変機構は、前記操舵力伝達系に介装される細径部の有効長さが可変に制御されることによって前記操舵力伝達系のねじり剛性を変化させるものであって、
    前記剛性可変機構は、前記操舵アシスト機構で発生するアシスト力の増加に伴って、前記細径部の有効長さが長くなるよう制御されることを特徴とする請求項1記載の車両のパワーステアリング装置。
  3. 前記剛性可変機構は、前記操舵力伝達系上の軸間に配設されて当該軸間のねじり方向の力に作用する弾性体を備えたカップリング機構であって、
    前記弾性体は、ドライバの操舵入力が前記不感帯内にあるとき前記軸間のねじれを禁止し、ドライバの操舵入力が前記不感帯を脱したとき当該操舵入力に応じて前記軸間のねじれを許容するよう設定されていることを特徴とする請求項1記載の車両のパワーステアリング装置。
  4. 前記剛性可変機構は、操舵時に前記操舵力伝達系上でねじり方向の力及びこじり方向の力が発生する部位の軸間に配設されたカップリング機構であって、
    前記カップリング機構は、前記軸間のねじり方向の力及びこじり方向の力に応じて前記軸間のねじり剛性が周期的に変化するよう構成され、前記操舵の中立位置で前記ねじり剛性が最大となるよう設定されていることを特徴とする請求項1記載の車両のパワーステアリング装置。
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