JP2011207189A - 自己封止ユニット、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置 - Google Patents

自己封止ユニット、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 所望の作動圧で弁体を作動できる自己封止ユニット、これを用いた液体吐出速度や吐出された液滴の重量ばらつきが抑制された液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】 液体が流通する液体流路が形成されると共に、液体流路を開放又は閉鎖する弁体が設けられた圧力室34がその表面に形成された自己封止ユニット本体と、圧力室を封止し、かつ、圧力室に作用する負圧に基づいて圧力室側に変位し、この変位を弁体に伝達することにより弁体を移動させて液体流路を開放させるフィルムとを備えた自己封止ユニットであって、圧力室に臨み、フィルムとは固着されずに前記フィルムの変位を弁体に伝達する受圧板47が設けられ、受圧板は、その基端部が自己封止ユニット本体に軸支されて、その一端側が揺動可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は自己封止ユニット、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置に関する。
液体噴射ヘッドの代表例として、例えば圧電素子の変位により圧力発生室内のインクに作用する圧力を利用してノズル開口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドが知られている。従来技術に係るインクジェット式記録ヘッドでは、インクが充填されたインクカートリッジ等の液体源から供給されたインクを圧電素子や発熱素子等の圧力発生手段を駆動させることによりノズルから吐出させている。例えば、インクカートリッジにインク供給針を挿入することでインク供給針の導入孔からインクカートリッジ内のインクを液体噴射ヘッドの共通の液体室であるリザーバーに導入している。
この種のインクジェット式記録ヘッドの中には、インクカートリッジ等の液体供給源からインクジェット式記録ヘッドにインクを供給する流路の途中に設けた自己封止ユニットと組み合わせてインクジェット式記録ヘッドユニットを構成したものもある(特許文献1参照)。かかるインクジェット式記録ヘッドユニットの自己封止ユニットは、ノズル開口からインク滴が吐出されることによりリザーバーの内部が負圧になったとき弁体を開いてインクカートリッジからのインクをインクジェット式記録ヘッドのリザーバーに供給する。このため、自己封止ユニットは、弁体が配設された流路の一部であり、且つ前記負圧が作用する圧力室を、インクの流路が形成された自己封止ユニット本体に形成している。ここで、圧力室はその開口部をフィルムで覆うことにより形成してある。かくして、圧力室内に作用する負圧によりフィルムが圧力室側に撓むことにより弁体を押圧し、この押圧力により弁体が移動して流路を開くようになっている。
また、圧力室に設置される弁体としては、圧力室内に配された受圧板とフィルムとが熱溶着され、フィルムと受圧板とが作動することで、弁体が作動するものが知られている(特許文献2参照)。
特開2009−184202号公報 特開2008−230196号公報
特許文献2に示す弁体では、受圧板とフィルムとが溶着されていて、受圧板がこのフィルムと受圧板の後方のバネでのみ支持されていたため、フィルムの変形時において、受圧板の姿勢、即ち受圧板の変位状態が安定しなかった。これにより、弁体が開状態となるときの圧力である作動圧が各自己封止ユニットにおいて異なってしまう。
特に、特許文献1に示すように弁体が設置された圧力室の形状が円形ではない場合には、負圧時におけるフィルムの変形が不均一であるので、これにより受圧板の姿勢がより安定しないという問題がある。また、このような各自己封止ユニットの作動圧のばらつきは、これを用いた液体噴射ヘッドのインク吐出速度や吐出された液滴の重量ばらつきの原因となる問題がある。
なお、このような問題は、インクジェット式記録ヘッドユニットに限らず、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドユニットにおいても同様に存在する。
本発明は、上記従来技術に鑑み、所望の作動圧で弁体を作動できる自己封止ユニット、これを用いた液体吐出速度や吐出された液滴の重量ばらつきが抑制された液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
本発明の自己封止ユニットは、液体が流通する液体流路が形成されると共に、前記液体流路を開放又は閉鎖する弁体が設けられた圧力室がその表面に形成された自己封止ユニット本体と、前記圧力室を封止し、かつ、前記圧力室に作用する負圧に基づいて前記圧力室側に変位し、この変位を前記弁体に伝達することにより前記弁体を移動させて前記液体流路を開放させるフィルムとを備えた自己封止ユニットであって、前記圧力室に臨み、前記フィルムとは固着されずに前記フィルムの前記変位を前記弁体に伝達する受圧板が設けられ、該受圧板は、その基端部が前記自己封止ユニット本体に軸支されて、その一端側が揺動可能であることを特徴とする。本発明においては、受圧板とフィルムとが固着されていないことから、フィルムが圧力に応じて自由に動くことができる。これにより、フィルムに反力が作用することによる作動圧のばらつき要因を減少できる。かつ、受圧板が一端側が揺動可能ないわゆる片持ち構造とされていることから、受圧板とフィルムとが固着されていなくても受圧板が支持されて姿勢が安定する。従って、本発明の自己封止ユニットは、所望の作動圧で弁体を作動できる。
ここで、前記受圧板が前記基端部側に軸部を有し、前記圧力室の底面には、前記フィルムに向かって、前記受圧板よりもフィルム側に向かって突出すると共に、前記受圧板の前記軸部に隣接した領域の、前記軸部の長手方向両端側を挟むように一対の突出部材が設けられ、該一対の突出部材と、前記圧力室上の前記フィルムとが固着されて前記軸部を軸支することが好ましい。これにより、部品点数を増やすことなく、受圧板を簡易に片持ち構造とすることができる。
前記受圧板の前記圧力室底面側には、突起が設けられていることが好ましい。突起を設けることで、本発明においては、受圧板が揺動しすぎることを抑制できる。
本発明の液体噴射ヘッドユニットは、前記いずれかの自己封止ユニット、及び、液体を噴射するノズル開口と、該ノズル開口に連通すると共に、前記自己封止ユニットの液体流路と連通する流路内の圧力発生室に圧力変化を生じさせて、前記ノズル開口から液体を噴射させる圧力発生手段とを備えた液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする。作動圧のばらつきを抑制した自己封止ユニットを有することで、本発明の液体噴射ヘッドユニットは、液体吐出速度や吐出された液滴の重量ばらつきが抑制されている。
本発明の液体噴射装置は、前記したいずれかの液体噴射ヘッドユニットを備えたことを特徴とする。液体吐出速度や吐出された液滴の重量ばらつきが抑制された液体噴射ヘッドユニットを有することで、本発明の液体噴射装置は、液体噴射特性が向上する。
インクジェット式記録装置の概略構成図である。 自己封止ユニット及びヘッドの正面図である。 自己封止ユニットの外観図である。 図2の平面図である。 図2中のV−V線矢視図である。 弁体が閉状態時の図5の圧力室部分の概略断面図である。 弁体が開状態時の図5の圧力室部分の概略断面図である。
図1には本発明の一実施形態例に係るインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置の概略構成、図2には自己封止ユニット及びヘッドの正面視、図3には自己封止ユニットの外観、図4には図2の平面視、図5には図2中のV−V線矢視を示してある。
図1に基づいてインクジェット式記録装置を説明する。同図に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置1は液体噴射ヘッドとしてのインクジェット式記録ヘッド(以下、ヘッドという)4を有している。ヘッド4は、インクカートリッジ2が搭載されるキャリッジ3に固定されている。キャリッジ3は上部に開放する箱型をなし、記録紙Sと対面する面(下面)に記録ヘッド4のノズル面が露呈するよう取り付けられると共に、インクカートリッジ2が収容されるようになっている。そして、このインクカートリッジ2からのインクが図示しない自己封止ユニットを介してヘッド4に供給される。
キャリッジ3はタイミングベルト5を介してステッピングモーター6に接続され、記録紙Sの紙幅方向(主走査方向)に往復移動するようになっている。これにより、キャリッジ3を移動させながら記録紙Sの上面にインク滴を吐出させて記録紙Sに画像や文字をドットマトリックスにより印刷するようになっている。
図示のヘッド4には、インクカートリッジ2からインクをヘッド4に供給するための流路が形成された流路形成部材を兼用する自己封止ユニット(図1には図示せず)が備えられている。なお、図1の例では、キャリッジ3に液体源としてのインクカートリッジ2が収容される例を挙げて説明したが、インクカートリッジ2がキャリッジ3とは別の場所に収容され、供給管を介してインクがヘッド4の流路形成部材に圧送される構成のインクジェット式記録装置であっても本発明を適用することが可能である。
次に、図2に基づいてヘッド4を説明する。ヘッド4の上部には、詳しくは後述する自己封止ユニット10が設けられ、また、ヘッド4の下部には、ノズルプレート8が設けられている。ヘッド4には、図示しないヘッド流路が形成されており、ヘッド流路は、インクを貯留するリザーバー室と、圧力発生手段により圧力が発生する圧力発生室とを備え、圧力発生室は、ヘッド4の下部にノズルプレート8に形成されたノズル開口に連通している。自己封止ユニット10からのインクがヘッド流路に供給されてヘッド流路に満たされて圧電素子等の圧力発生手段により圧力を発生させることにより圧力発生室内のインクがノズル開口からインク滴を吐出するようになっている。本実施形態において液体噴射ヘッドユニット9は、このヘッド4と自己封止ユニット10とからなる。そして、自己封止ユニット10にはインクカートリッジ2からインクが供給されるようになっている。例えば、供給管やインク供給針を介してインクカートリッジ2から自己封止ユニット10にインクが供給される。
図2〜図7に基づいて自己封止ユニット10を具体的に説明する。これらの図に示すように、自己封止ユニット10は矩形状の盤面を有する直方体ブロック形状とされ、樹脂製のフィルム20を樹脂製の本体21の両方の盤面に熱溶着して封止することで各盤面に盤面インク流路11が形成されている。即ち、本体21の各盤面には、盤面インク流路11が壁面部12により画成され形成されている。盤面インク流路11は、後述するように互いに対称であり、それぞれ主流路24を有する。主流路24は、入口部25から出口部26に向けて(インクの流れ方向に向けて)幅広状態とされ(幅広部)、出口部26には第一のフィルター27が備えられている。第一のフィルター27は、幅広状態の出口部26を包含する面積で盤面の広い部分に配され、大面積が確保されている。第一のフィルター27では、主に、後述する弁体35を流通したインクに含まれる異物がトラップされる。
第一のフィルター27はインクの流れ方向に沿った面(盤面と平行な面)を有し、主流路24を流通したインクは盤面の外側から第一のフィルター27を通って本体21の内側の下部に送られ、2つの排出孔28からヘッド4(図2参照)に送られる。主流路24に送られたインクは、狭い流路から広い流路に広がって(出口部の幅方向に広がって)端部の排出孔28からヘッド4(図2参照)の一つのリザーバー室に送られる。つまり、それぞれの主流路24に対して一つのリザーバー室につながる2つの排出孔28が設けられ、一つの自己封止ユニット10には4つの排出孔28が設けられている(図4参照)。
自己封止ユニット10の上部の端部にはインク導入孔31がそれぞれ設けられ、インク導入孔31にはインクカートリッジ2からインクがそれぞれ供給される。一方(図4中左側)のインク導入孔31に供給されたインクは、インク流路30を経由して図2に示した主流路24の入口部25に送られ、他方(図4中右側)のインク導入孔31に供給されたインクは、インク流路30を経由して図2の紙面の裏側に設けられた主流路24の入口部25に送られる。即ち、本実施形態の自己封止ユニット10においては、対称な二つのインク流路30が設けられている。
インク導入孔31につながるインク流路30は、図4中矢印Aで示すように、一方(図4中左側)のインク導入孔31に供給されたインクが、図4、図5中上側に流通した後下側に向かい、フィルター室33に設けられた第二のフィルター32を流通して図2に示した圧力室34に送られるように形成されている。また、インク流路30は、図4中矢印Bで示すように、他方(図4中右側)のインク導入孔31に供給されたインクが、図4、図5中下側に流通した後、図2に示したフィルター室33に設けられた第二のフィルター32を流通して図4、図5中上側に向かい、図2の紙面の裏側に存在する圧力室34に送られるように形成されている。第二のフィルター32は盤面と平行な面を有し、第一のフィルター27と平行な状態で配されている。
インク導入孔31(第二のフィルター32)と圧力室34(主流路24の入口部25)の間のインク流路30には弁体35がそれぞれ設けられ、ヘッド4(図2参照)のリザーバー室の圧力が低下した際に、即ち、インクが吐出されて主流路24側の圧力が相対的に低下した際に弁体35がインクの流通を許容するように作動する。
すなわち、所定の圧力でインクがインク導入孔31から供給される状態にある場合に、ヘッド4(図2参照)のリザーバー室にインクが貯留されている際、弁体35は閉状態にされ、インクの吐出により後流側の圧力が低下すると、これに伴い発生する負圧力により弁体35が開状態にされてインクが供給される。
ここで、弁体35について図6を用いて説明する。弁体35は、軸部40と、軸部40の一端側に軸部40と一体となって形成された円板部41とからなり、軸部40が、圧力室34に形成された貫通孔42に挿通されている。円板部41の貫通孔42側には、円板部41を覆うように貫通孔42の周囲をシールするシール部材43が設けられている。円板部41の背面(第二のフィルター32側)には、バネ44の一端が接続されており、バネ44の他端は、バネ座45に接続されている。バネ座45は、フィルター室33の底面部を構成しており、バネ座45には、インクの流通する流通孔46が形成されている。このようなバネ44は、バネ座45がフィルター室33に固定されていることから、弁体35を圧力室34側のフィルム20側に付勢する。この場合には、シール部材43と圧力室34の底面とにより、弁体35が閉状態となる。また、圧力室34には、受圧板47が設けられており、受圧板47は、軸部40と当接するように設けられている。受圧板47は、本実施形態では、フィルム20には固着されていない。即ち、本実施形態では、受圧板47は、フィルム20が圧力室34側に変位した場合にフィルム20が受圧板47に当接することにより、フィルム20と同時に圧力室34側に変位するものであり、受圧板47が変位することで弁体35に当接して弁体35を移動させる。
本実施形態では、受圧板47はフィルム20に固着されていないことから、受圧板47を安定して変位させるために、受圧板47は、本実施形態では片持ち構造となっている。具体的に説明する。受圧板47は、本実施形態においては、正面視において板状の受圧板47の一端部側を半円状としたものであり、その他端側である基端部が断面視において略円形状である軸部47aとなって圧力室34に軸支された片持ち構造となっている。受圧板47は、この軸部47aよりも先端側に、軸部48aと隣接して切り欠きされた切り欠き部47bが形成されている。この切り欠き部47bには圧力室34の底面からフィルム20側へ突出された一対のリブ(突出部材)48が、受圧板47の幅方向(軸部47aの長手方向)の両側を挟むように設けられている。なお、リブ48は圧力室34と一体となって形成されている。リブ48は、断面視において受圧板47よりも高くなるように構成され、その上面でフィルム20に溶着され固定されている。このリブ48とフィルム20とから軸受部が構成されており、受圧板47は、この軸受部から外れずに軸支されて、軸部47aを軸中心としてその先端部が揺動する。即ち、受圧板47は、軸部47aを軸中心として先端部が揺動可能な片持ち構造となっている。
このように受圧板47は基端部側で支持されているので、安定した姿勢で作動することが可能である。従って、圧力室34が平面視において円形状ではなく、各自己封止ユニット10においてフィルムの撓みが一定ではなくても、受圧板47は基端部側で軸支されているので、安定した姿勢で、即ち常に同一の圧力に対して同一の軌跡を描くように作動することができる。これにより、本実施形態の自己封止ユニット10においては、所望の作動圧で弁体35が作動することが可能であり、ヘッド4は、安定して液体を噴射することができる。
このような自己封止ユニット10においては、フィルム20は、インクの吐出により後流側の圧力が低下して圧力室34内の圧力が自己封止ユニットの外気圧よりも低い圧力に、つまり圧力室34内に負圧が作用すると、圧力室34側に変位し、この変位を受圧板47を介して弁体35に伝達する。この場合に、図7に示すように、受圧板47は、フィルム20の変位を受けて軸部47aを軸中心として貫通孔42側に変位する。そして、この変位が弁体35の軸部40に伝達される。そして、弁体35に作用するバネ44の付勢力に抗し、受圧板47を介して弁体35を移動させることによりインク流路と圧力室34との間を開状態とする。
さらに、本実施形態においては、負圧が作用しない状態において受圧板47とフィルム20とが離間されて設けられており、両者は固着されていない。従って、よりフィルム20が負圧に応じて自由に動くことができ、作動圧のばらつき要因を排除でき、より安定した作動圧を得ることができる。即ち、より作動圧のばらつきを抑制して所望の作動圧で弁体35を作動させることが可能であり、これによりヘッド4は、より安定して液体を噴射することができる。また、このように受圧板47とフィルム20とが固着されていないことにより、フィルム20が負圧開放時に戻りやすい。即ち、受圧板47とフィルムとが固着されているとしわが不均一に寄ってしまってフィルムが一方向に変形しにくいことがあり、フィルムの作動が規制されてしまう。これにより負圧時に第二のフィルター32側に変位したフィルムが負圧開放時に戻りにくくなってしまうことがある。特に、本実施形態のように受圧板47を片持ち構造とする場合には、先端部側にフィルムの作動が規制された領域があると、所望の負圧で弁体が作動できないことも考えられる。しかし、本実施形態では上述のように受圧板47とフィルム20とが固着されていないので、フィルム20にしわが寄らず、これによりフィルム20が自由に動くことができ、負圧開放時においても作動圧のばらつき要因を排除でき、安定した作動圧を得ることができる。なお、このように受圧板47とフィルム20とが固着されていないと、受圧板は作動時において同一圧力に対して同一軌跡を描いて作動しにくいが、本実施形態においては、受圧板47は片持ち構造とされていることから、受圧板47はフィルム20と固着されていなくても作動時に姿勢が安定する。
本実施形態では、圧力室34上のフィルム20は、撓んで、フィルム20と壁面部12との接合面よりも下流側に凸となっており、圧力室34の壁面部12上に溶着されている。即ち、圧力室34上のフィルム20は、本実施形態においては、負圧が作用していない場合に曲面状である。フィルム20が撓んだ弛緩状態でなく、フィルムにテンションがかかった緊張状態であると、負圧が作用するとフィルム20が下流側に引っ張られることでテンションに抗するのでフィルム20に反力が発生する。しかしながら、本実施形態においては、フィルム20は撓んだ状態であるので、負圧が作用して下流側に引っ張られたとしても反力が発生しない。
このように、本実施形態においては、負圧が作用しない状態でフィルム20が撓んでいることから、負圧が作用してフィルム20が下流側に引っ張られたとしても反力が発生しない。この結果、本実施形態の自己封止ユニット10では、フィルム20の反力を設計時に考慮する必要がなく、より作動圧のばらつきを抑制できる。
また、受圧板47の先端の裏面側、即ち貫通孔42側には突起49が設けられている。突起49は、受圧板47が軸部47aを軸として揺動した場合に、受圧板47が第二のフィルター32側に揺動しすぎないように規制している。これにより、フィルム20が自由に動くことに起因して受圧板47が揺動しすぎて、弁体35を押圧しすぎることを抑制している。
また、本実施形態例の自己封止ユニット10の主流路24にはインクの搬送方向(図2中上下方向)に延びる段差部としての棚部36が形成されている。棚部36は主流路24の端部(幅広部の両側端部)に形成され、深さが浅くされた状態になっている。主流路24の端部に棚部36を設けたことにより、主流路24に気泡が混入した際に、入口部25寄りの狭い流路に気泡が浮遊して深さが浅くされた棚部36に気泡が侵入することが阻止される。このため、主流路24に気泡が混入しても、インクは棚部36を流通してヘッド4(図2参照)に供給される。
本発明の実施形態は、上述した実施形態に限定されない。例えば、受圧板47の裏面側、即ち第二のフィルター32側にバネを設けて付勢してもよい。また、受圧板47の片持ち構造についても、その構造は限定されない。即ち、本実施形態においては、受圧板47は軸部47aを有し、受圧板47は、フィルム20からの変位が伝達されて軸部47aを軸中心として軸部47aと共に揺動するが、これに限定されない。例えば、軸部47aが固定されており、受圧板47は軸部47aの周りを揺動するように構成されていてもよい。また、例えば、リブ48とフィルム20とが固着されて軸受部としたが、軸受部もこれに限定されず、例えば、圧力室34の軸部47aに対向する位置に軸受けとしての溝部を設けるようにしてもよい。また、本実施形態では、軸受部を構成するリブ48を矩形状としたが、この形状も限定されず、フィルム20に向かって突出していればよく、例えば正面視において円形状としてもよい。
上述した実施形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
1 インクジェット式記録装置、 2 インクカートリッジ、 4 記録ヘッド、 10 自己封止ユニット、 20 フィルム、 21 本体、 24 主流路、 25 入口部、 26 出口部、 27 第一のフィルター、 28 排出孔、 30 インク流路、 31 インク導入孔、 32 第二のフィルター、 34 圧力室、 35 弁体、 47 受圧板、 47a 軸部、 48 リブ、 49 突起

Claims (5)

  1. 液体が流通する液体流路が形成されると共に、前記液体流路を開放又は閉鎖する弁体が設けられた圧力室がその表面に形成された自己封止ユニット本体と、
    前記圧力室を封止し、かつ、前記圧力室に作用する負圧に基づいて前記圧力室側に変位し、この変位を前記弁体に伝達することにより前記弁体を移動させて前記液体流路を開放させるフィルムとを備えた自己封止ユニットであって、
    前記圧力室に臨み、前記フィルムとは固着されずに前記フィルムの前記変位を前記弁体に伝達する受圧板が設けられ、
    該受圧板は、その基端部が前記自己封止ユニット本体に軸支されて、その一端側が揺動可能であることを特徴とする自己封止ユニット。
  2. 前記受圧板が前記基端部側に軸部を有し、
    前記圧力室の底面には、前記フィルムに向かって、前記受圧板よりも前記フィルム側に向かって突出すると共に、前記受圧板の前記軸部に隣接した領域の、前記軸部の長手方向両端側を挟むように一対の突出部材が設けられ、
    該一対の突出部材と、前記圧力室上の前記フィルムとが固着されて前記軸部を軸支することを特徴とする請求項1記載の自己封止ユニット。
  3. 前記受圧板の前記圧力室底面側には、突起が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の自己封止ユニット。
  4. 請求項1〜3に記載の自己封止ユニット、
    及び、液体を噴射するノズル開口と、該ノズル開口に連通すると共に、前記自己封止ユニットの液体流路と連通する流路内の圧力発生室に圧力変化を生じさせて、前記ノズル開口から液体を噴射させる圧力発生手段とを備えた液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  5. 請求項4に記載の液体噴射ヘッドユニットを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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