JP2011205005A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来から、チタン膜の結晶配向性は(002)、スパッタリングを行う成膜室の水素分圧に比例して、高まることが知られている。しかし水素ガスは危険性が高いため、ボンベから直接供給することが難しい。水をプラズマ分解して水素発生させる方法があったが、同時に発生する酸素がチタン膜の膜質を低下させるため、問題であった。
【解決手段】本発明の半導体装置の製造方法により、水をプラズマ分解して水素と酸素を発生させたのち、酸素を酸化膜生成用ガスと反応させて酸化物にすることで、成膜室から除去することができる。成膜室には水素のみが残留し、この状態でスパッタリングすることにより結晶配向性(002)の高いチタン膜が得られ、この上部に窒化チタン膜、第2のチタン膜、アルミニウムを連続して成膜することにより、エレクトロマイグレーション耐性の高いアルミニウムが得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線層の一部にチタンを用いる半導体装置の製造方法に関し、特にチタンの成膜時に水を導入してなる製造方法に関するものである。
近年、半導体装置の高集積化に伴い、半導体素子及び各種配線の微細化が進んでいる。しかしながら、微細化は平面方向については進歩を遂げているものの、垂直方向、すなわち膜厚方向の微細化については、上下に重なった配線間に十分な絶縁性を確保することが難しいこと、また、半導体装置表面に十分な平坦化が必要となることから、平面方向ほどの進歩は遂げていないというのが現状である。
半導体装置表面に設ける、半導体素子と配線とを分離する層間絶縁膜も同様で、半導体素子と配線との絶縁性を確保するために、その膜厚を薄くすることがしにくい。
層間絶縁膜には、半導体素子と配線とを接続するための接続孔(いわゆる、コンタクトホール)が設けられている。半導体素子及び各種配線の微細化が進むと、接続孔の口径が小さくなる傾向にあるため、接続孔の口径と深さとの比であるアスペクト比も増大する傾向にある。アスペクト比が増大すると、接続孔の底部まで配線材料を埋め込むことが難しくなる。
つまり、半導体素子及び各種配線の微細化が進むと、配線と半導体素子との接続において、従来から知られている配線の成形方法であるスパッタリング法を用いての配線材料の埋め込みが困難となってくるのである。
アスペクト比の高い接続孔を配線材料で十分に埋め込む技術として、配線材料にアルミニウムを用いた高温スパッタ法が知られている。
高温スパッタ法は、スパッタリング中に半導体基板を高温に加熱するスパッタ法であり、半導体基板表面に到達したアルミニウムを表面流動させて接続孔の底部まで侵入させることで、アスペクト比の高い微細な接続孔であっても配線材料を埋め込むことができる技術である。
高温スパッタ法では、アルミニウムによる接続孔の埋め込みに先立ち、接続孔及び層間絶縁膜表面に下地層を形成する。一般に下地層は、半導体基板表面側から、第1のチタン膜、窒化チタン膜、第2のチタン膜を積層した構造となっている。
それぞれの膜は重要な役割を果たしている。半導体基板の材料がシリコンであるならば、第1のチタン層は、接続孔の底部で半導体基板であるシリコンとの間でチタンシリサイド(TiSi)を形成することで、コンタクト抵抗を安定化する役割を有する。
窒化チタン膜は、高温スパッタ法で形成するアルミニウムが半導体基板に拡散するのを防止するバリア層の役割を果たす。さらに第2のチタン膜は、高温スパッタ法で形成するアルミニウムに対して濡れ性を有することから、アルミニウムが表面流動し、接続孔を埋め込むことを補助する役割を有する。
高温スパッタ法による代表的な配線の構造を図7を用いて説明する。
図7は、接続孔における配線の構造を模式的に示す断面図である。図7において、51は半導体基板、52は層間絶縁膜である。半導体基板51はシリコンからなり、層間絶縁膜52はシリコン酸化膜よりなる。53は層間絶縁膜に設ける接続孔である。いわゆるコンタクトホールである。54は第1のチタン膜、55は窒化チタン膜、56は第2のチタン膜であり、これらを併せた58を下地層と呼ぶ。57はアルミニウムであり、58の下地層と積層して配線層を形成する。
図7に示したように、半導体基板51上に設ける層間絶縁膜52に、半導体基板51の表面が露出するように接続孔53を設ける。
第1のチタン膜54、窒化チタン膜55、第2のチタン膜56を順次成膜し、その積層膜である下地層58を層間絶縁膜52と接続孔53との表面に設ける。そして、下地層58の表面にアルミニウム57を、接続孔53を埋め込むように設けている。
一般に、配線材料として用いられるアルミニウムについて述べる。配線材料を考えるとき、エレクトロマイグレーション耐性が重要になってくる。エレクトロマイグレーションとは、導電体の内部で移動する電子と、この導電体を形成する原子との間で運動量の交換が行なわれるために、イオンが移動してこの導電体の形状を変えてしまう現象である。配線に欠陥が生じてしまうために、半導体装置の信頼性を確保するために、その耐性は重要である。
配線材料のエレクトロマイグレーション耐性は、その結晶配向性に依存することが知られている。高温スパッタ法で形成するアルミニウムとしては、結晶配向性(111)が高いことが好ましい。
さらに、アルミニウムの結晶配向性は、下地層の結晶配向性に起因することも知られている。例えば、下地層が前述するチタン膜と窒化チタン膜とからなる場合、最下層である第1のチタン膜の結晶配向性(002)が高い程、上層のアルミニウムの(111)結晶配向性も高くなることが知られている。
このようなことから、アルミニウム配線のエレクトロマイグレーション耐性を向上させるため、下地層の結晶配向性を高くすることが提案されている。第1のチタン膜の結晶配向性を高める方策として、第1のチタン膜を、水素を含む雰囲気中にて成膜することが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献1に示した従来技術は、層間絶縁膜として吸湿性の高いBPSG膜を用い、BPSG膜表面に吸収された水分量、又はチタン膜を成膜する際における成膜室内の水分量が、チタン膜の結晶配向性(002)を高めると提案している。
特許文献2に示した従来技術は、特許文献1で示した技術を改良するものである。チタン膜の結晶配向性(002)に影響を与える因子が、水分量ではなく水素であることを見出し、チタン膜を、成膜室内に水素ガスを導入してから、または水素ガスを導入しながら成膜する方法を提案している。
特許文献2に示した従来技術では、第1のチタン膜の成膜に際し、水素を導入することで、結晶配向性(002)の高いチタン膜が得られる。これにより、続けて成膜する窒化チタン膜、第2のチタン膜、アルミニウムの結晶配向性も高まり、高いマイグレーション耐性を有する配線層を形成することができるのである。
特開平10−41383号公報(第10頁、第1図) 特開2008−300749号公報(第14頁、第10図)
特許文献1に示した従来技術は、成膜室内に水蒸気を供給することでチタン膜の結晶配向性(002)が安定することを示唆しているが、この技術を用いて成膜しようとすると
、水を分解することで酸素が発生し、この酸素がチタン膜に混入し酸化チタンとなってしまうことがわかった。酸化チタンを含むチタン膜は結晶配向が乱れ、続けてスパッタされる窒化チタン膜の結晶配向も乱れてしまう。これにより、窒化チタン膜のバリア性が低下してしまうのである。
特許文献2に示した従来技術は、成膜室内に水素ガスを導入する。これにより、チタン膜中に酸化チタンが含まれることはなくなるが、水素ガスは爆発性の高いガスであり、作業中の発火などに対する対策を行なって成膜する必要があり、水素ガスの取り扱いも含め、実際にこの技術を使用しようとすると大きな手間がかかってしまう。
以上説明したように、特許文献1ならびに特許文献2に示す従来技術では、高い結晶配向性(002)を有するチタン膜を安全に得ることは難しく、結果として、高いマイグレーション耐性を有するアルミニウムを再現性よく形成することは困難であった。
本発明は、そのような課題を解決するためになされたものであって、危険な水素ガスを用いることなく、チタン膜の結晶配向性(002)に寄与する水素分圧を制御し、マイグレーション耐性に優れるアルミニウムを形成する技術を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明の半導体装置の製造方法は、以下の方法を採用するものである。
半導体基板の表面に、絶縁膜、該絶縁膜の表面にチタン膜、このチタン膜の表面に窒化チタン膜、この窒化チタン膜の表面にアルミニウム膜を配する半導体装置の製造方法において、
水と、不活性ガスと、酸化物生成用ガスと、からなる混合ガスを、チタン膜を形成するためのチタン試料を配した成膜室に導入してこの混合ガスによる雰囲気を作成し、成膜室内にてその水を分解して水素と酸素とを生成し、酸化物生成用ガスと酸素とを結合させ所定の酸化物を生成してからこれを排出し、成膜室に水素を残した状態で不活性ガスを用いたプラズマを生成して半導体基板の表面にチタン膜を形成することを特徴とする。
このような構成にすることにより、酸素を成膜室内から排除することができるから、チタン膜中に酸化チタンが含まれることはなくなる。また、チタンの成膜時には、成膜室に水素が残っているから、結晶配向性のよいチタン膜を形成できる。
混合ガスの雰囲気は、水と、不活性ガスと、酸化物生成用ガスと、を成膜室に順次導入して、成膜室内で混合ガスを生成するようにしてもよい。
このような構成にすることにより、ガスの供給系統がそれぞれ独立していても、成膜室内で混合ガスを生成することができる。
混合ガスの雰囲気は、水と、不活性ガスと、を混合した第1混合ガスを成膜室に導入したあと、成膜室に酸化物生成用ガスを導入することで混合ガス生成するようにしてもよい。
このような構成にすることにより、不活性ガスが水のキャリアとなり、効率的に導入することができる。
第1混合ガスは、同一のガスボンベから供給されるようにしてもよい。
このような構成にすることにより、不活性ガスと水の一元管理が可能となり、ガス供給の制御性が向上する。
成膜室内にて行なう水の分解は、成膜室を所定の範囲で減圧した環境下で、プラズマを発生させてなるようにしてもよい。
このような構成にすることにより、電気的に水を分解し、水素と酸素を生成することができる。
酸化物生成用ガスは、窒素であり、所定の酸化物は、窒素酸化物であるようにしてもよい。
このような構成にすることにより、酸素と窒素が反応して窒素酸化物となり、成膜室内から排除することができる。
不活性ガスは、アルゴンガスを用いるようにしてもよい。
このような構成にすることにより、アルゴンによるプラズマが発生し、効率的にスパッタリング行うことができる。
チタン膜は、半導体基板を200℃から250℃の温度に加熱した状態で成膜するようにしてもよい。
このような構成にすることにより、チタン膜の結晶配向性(002)をさらに高くすることができる。
本発明によれば、成膜室にて水をプラズマ分解することにより水素を発生させ、この水素を用いてチタン膜の結晶配向性を向上させるという従来の効果に加え、同時に発生する酸素を、酸化物生成用ガスと反応させて酸化物にして、成膜室内から除去することができる。
酸素を除去することにより、チタン膜の中にチタン酸化膜が含まれることがなくなり、チタン膜の膜質低下を抑止することができる。
第1の実施形態のプロセスフローを説明する図である。 第1の実施形態に用いる半導体装置の成膜室の構造を模式的に示す図である。 第2の実施形態のプロセスフローを説明する図である。 第2の実施形態に用いる半導体装置の成膜室の構造を模式的に示す図である。 第3の実施形態のプロセスフローを説明する図である。 第3の実施形態に用いる半導体装置の成膜室の構造を模式的に示す図である。 接続孔における配線の構造を模式的に示す断面図である。
[第1の実施形態の説明:図1、図2]
半導体装置の製造方法の第1の実施形態を図1、図2を用いて説明する。図1は、プロ
セスフローを説明する図である。図2は、半導体製造装置の成膜室の構造を模式的に示す図である。
図1において、1はダミー基板搬入工程、2は混合ガス導入工程、3はダミースパッタリング工程、4はダミー基板搬出工程、5は本基板搬入工程、6は不活性ガス導入工程、7はチタン膜スパッタリング工程である。
チタン膜スパッタリング工程7以降も、窒化チタン膜の成膜、第2のチタン膜の成膜、アルミニウムの成膜と、半導体装置の製造工程は続くが、それらの製造工程は本発明の本質部分ではないので説明を省略する。
図2において、11は成膜室、12はチタン試料、13は基板設置台、14はガス導入口、15は混合ガスボンベ、16は排気口である。
第1の実施形態におけるスパッタリングは、成膜室11にガス導入口14を通じて混合ガス15を導入し、プラズマを発生させることにより、チタン試料12からチタン粒子を発生させ、基板設置台13の上部に配した基板に成膜するという、一般的なDCスパッタリング方式を用いることができる。
以下、図1に示したプロセスフローについて順に説明する。まず、ダミー基板搬入工程1について説明する。
ここでは所定の搬送機構を用い、成膜室11に図示しないダミー基板を搬入する。ダミー基板は、基板設置台13の上部に設置する。ダミー基板は、スパッタリングを行う際に、基板設置台13にチタン粒子が飛来しないようカバーするためのものであり、特にその材質は半導体基板に限定するものではない。
次に、混合ガス導入工程2について説明する。
ここでは、混合ガスボンベ15から、水、不活性ガス、酸化物生成用ガスの混合ガスを成膜室11内に導入する。不活性ガスは、例えばアルゴンを用いることができる。酸化物生成用ガスは、例えば窒素を用いることができる。なお、水は混合ガスボンベ15の内部では水蒸気の状態となっており、これら不活性ガス及び酸化物生成用ガスと共に、成膜室11に導入する際、既に混合された状態で、ガス導入口14から供給される。
次に、ダミースパッタリング工程3について説明する。
ここではチタン試料12と基板設置台13との間に所定のバイアスを印加し、プラズマを発生させスパッタリングを行う。プラズマの発生により、混合ガスは水素、酸素、不活性ガス、酸化物生成用ガスの4種類に分解される。
成膜室11内にて混合ガスに含まれる水から水素を生成するのであるが、同時に酸素も発生してしまう。この酸素は、すでに説明したようにチタンを酸化してしまうため取り除きたい。このため、酸化物生成用ガスを用いてこの酸素と反応させるのである。酸化物生成用ガスに窒素を用いている場合、酸素はこの酸化物生成用ガスと反応して窒素酸化物となる。
そして、排気を行なう。これにより、窒素酸化物は、排気口16から排気される。不活性ガスも同様に排気される。水素は排気されず、成膜室11に残留する。これにより、不要な窒素酸化物はなくなり、水素だけが残るのである。
酸化物生成用ガスは、そもそも酸素を除去する目的で用いるものであるが、チタン試料12とも反応してしまい、チタン試料12の表面にチタン化合物を生成してしまう。酸化物生成用ガスに窒素を用いている場合、チタン試料12の表面は、窒化チタン化合物により覆われている。
このままスパッタリングを行なうと、半導体基板にチタン膜ではなく窒化チタン化合物
の膜が形成されてしまう。これを防止するために、さらにダミースパッタリング(チタン試料の表面露出)を行なう。これについては、後述する。
ここで、水素のみが残留するメカニズムについて説明する。
一般的に、スパッタリング装置では高真空雰囲気を形成するために凍結乾燥装置を用いる。これは、ガス状態で飛散している分子を冷却することで、分子を凝縮して吸着し、雰囲気中から排除するというものである。
凝固点は分子によって異なるものの、水素の凝固点は、不活性ガスや酸化物に比べて低い。つまり、凍結乾燥装置の温度を、水素は凝縮せず、不活性ガス及び酸化物は凝縮するような温度範囲で制御することで、水素のみを選択的に成膜室11に残留させることが可能となるのである。
因みに、酸素の凝固点は水素に比べて高いものの、殆ど差がないため、凍結乾燥装置の温度制御による切り分けは困難である。つまり、酸素は酸化物生成用ガスと反応させて酸化物とし、凝固点を上昇させることによって、選択的に排除することが可能となるのである。
次に、チタン試料12の表面露出について説明する。
チタン試料12の表面は、先の説明のとおり、窒化チタン化合物により覆われているので、チタン表面を露出する必要がある。
例えば、成膜室11へ図示しない不活性ガスを導入し、プラズマを発生させてチタン試料12の表面をダミースパッタリングする。これにより、チタン試料12の表面には、窒化チタン化合物が残留しない状態になっている。なお、不活性ガスは、例えばアルゴンを用いることができる。
次に、ダミー基板搬出工程4、及び本基板搬入工程5について説明する。
ここまでの説明により、成膜室11には水素のみが残留した雰囲気となったので、次は製造する本番の半導体基板(以下、単に本基板と称する)にチタン膜の成膜を行う。所定の搬送機構を用いてダミー基板を搬出し、代わりに本基板を搬入して基板設置台13の上部に設置する。
次に、不活性ガス導入工程6について説明する。
成膜室11へ不活性ガスを導入する。この不活性ガスの導入は、本基板にチタン膜の成膜を行なうためのものである。不活性ガスは、アルゴンを用いることができる。この不活性ガスは、混合ガスボンベ15とは別の図示しないガスボンベから図示しないガス導入口を介して成膜室11に導入される。
次に、チタン膜スパッタリング工程7について説明する。
ここでは、チタン試料12と基板設置台13との間に所定のバイアスを印加し、プラズマを発生させスパッタリングを行う。ここまでの説明により、成膜室11は水素が充満しているため、本基板には結晶配向性(002)の高いチタン膜が成膜される。
また、成膜するにあたって、基板設置台13の温度は200〜250℃の範囲で制御することが望ましい。一般的に、薄膜の結晶配向は、着膜面の格子振動の影響を受けるため温度依存性を有するが、実験により、チタン膜の結晶配向性(002)は、基板温度を200〜250℃の範囲で制御することにより、最も高い値を示すことが分かっている。
[第2の実施形態の説明:図3、図4]
半導体装置の製造方法の第2の実施形態を図3、図4を用いて説明する。図3は、プロセスフローを説明する図である。図4は、半導体製造装置の成膜室の構造を模式的に示す
図である。なお、既に説明した同一のプロセスには同一の番号を付与しており、その説明は省略する。
図3において、2aは水導入工程、2bは不活性ガス導入工程、2cは酸化物生成用ガス導入工程であり、これら2a〜2cを総称した20をガス導入工程とする。既に説明した第1の実施形態との違いは、水、不活性ガス、酸化物生成用ガスを成膜室11に順次導入して、成膜室内で混合ガスを形成している点である。また、ガス導入工程20について、各ガスを導入する順番は特に限定がなく、自由に選択できる。もちろん、同時に導入してもよい。
図4において、15aは水ボンベ、15bは不活性ガスボンベ、15cは酸化物生成用ガスボンベである。なお、水ボンベ15aの内部では、水は水蒸気の状態となっている。14aは水ボンベ15a用のガス導入口、14bは不活性ガスボンベ15b用のガス導入口、14cは酸化物生成用ガスボンベ15c用のガス導入口である。このように、各ガス毎にガスボンベ、ガス導入口を設けることにより、それぞれを個別に導入することができるのである。
このようにしても、ダミースパッタリング工程3に於ける成膜室11のガス雰囲気を、第1の実施形態と同様にすることができる。また、第2の実施形態においては、各ガスの混合比を自由に設定することができる、というメリットも併せ持つ。
[第3の実施形態の説明:図5、図6]
半導体装置の製造方法の第3の実施形態を図5、図6を用いて説明する。図5は、プロセスフローを説明する図である。図6は、半導体製造装置の成膜室の構造を模式的に示す図である。なお、既に説明した同一のプロセスには同一の番号を付与しており、その説明は省略する。
図5において、2dは水と不活性ガスとの混合ガスの導入工程である。すでに説明した酸化物生成用ガス導入工程2cと混合ガスの導入工程2dとを総称した21をガス導入工程とする。既に説明した第2の実施形態との違いは、水と不活性ガスとは同一のボンベを用いている点である。ガス導入工程21について、各ガスを導入する順番は特に限定がなく、自由に選択できる。もちろん、同時に導入してもよい。
図6において、15dは水と不活性ガスとの混合ボンベである。14dは混合ボンベ15d用のガス導入口である。なお、酸化物生成用ガスボンベ15c、そしてこの酸化物生成用ガスボンベ15c用のガス導入口は、すでに説明してあるものと同一である。
ガス導入口14dから水、不活性ガスを、ガス導入口14cから酸化物生成用ガスを導入することにより、成膜室11にて、水、不活性ガス、酸化物生成用ガスによる混合ガス雰囲気を形成することができるのである。
このようにしても、ダミースパッタリング工程3に於ける成膜室11のガス雰囲気を、第1、第2の実施形態を同様にすることができる。
水は吸着性が高く、単独のガスボンベではガスボンベの内壁や、ガス導入経路の内壁に吸着してしまうため、導入効率が悪い。しかし、不活性ガスと同一のボンベから供給することにより、不活性ガスが水のキャリアとなり、導入効率が向上する。
第3の実施形態は、第2の実施形態と比べると、水と不活性ガスの混合比率は選択できなくなるものの、水の導入効率を向上させることができるため、どちらの形式を用いるかは、都合に応じて適宜選択することができる。
本発明の半導体装置の製造方法により、結晶配向性(002)の高いチタン膜を得ることができる。これにより、エレクトロマイグレーション耐性の高いアルミニウムを提供し、半導体装置の信頼性を向上することができる。このため、高い信頼性を必要とする電子機器に搭載する半導体装置の製造方法に用いることができる。
1 ダミー基板搬入工程
2 混合ガス導入工程
2a 水導入工程
2b 不活性ガス導入工程
2c 酸化物生成用ガス導入工程
2d 水と不活性ガスの混合ガスの導入工程
3 ダミースパッタリング工程
4 ダミー基板搬出工程
5 本基板搬入工程
6 不活性ガス導入工程
7 チタン膜スパッタリング工程
11 成膜室
12 チタン試料
13 基板設置台
14 混合ガスのガス導入口
14a 水ボンベ用のガス導入口
14b 不活性ガスボンベ用のガス導入口
14c 酸化物生成用ガスボンベ用のガス導入口
14d 水と不活性ガスとの混合ボンベ用のガス導入口
15 混合ガスボンベ
15a 水ボンベ
15b 不活性ガスボンベ
15c 酸化物生成用ガスボンベ
15d 水と不活性ガスとの混合ボンベ
16 排気口
51 半導体基板
52 層間絶縁膜
53 接続口
54 第1のチタン膜
55 窒化チタン膜
56 第2のチタン膜
57 アルミニウム
58 下地層

Claims (8)

  1. 半導体基板の表面に、絶縁膜、該絶縁膜の表面にチタン膜、該チタン膜の表面に窒化チタン膜、該窒化チタン膜の表面にアルミニウム膜を配する半導体装置の製造方法において、
    水と、不活性ガスと、酸化物生成用ガスと、からなる混合ガスを、前記チタン膜を形成するためのチタン試料を配した成膜室に導入して該混合ガスによる雰囲気を作成し、
    前記成膜室内にて前記水を分解して水素と酸素とを生成し、
    前記酸化物生成用ガスと前記酸素とを結合させ所定の酸化物を生成してからこれを排出し、
    前記成膜室に前記水素を残した状態で前記不活性ガスを用いたプラズマを生成して前記半導体基板の表面に前記チタン膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記混合ガスの雰囲気は、前記水と、前記不活性ガスと、前記酸化物生成用ガスと、を前記成膜室に順次導入して、前記成膜室内で前記混合ガスを生成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記混合ガスの雰囲気は、前記水と、前記不活性ガスと、を混合した第1混合ガスを前記成膜室に導入したあと、前記成膜室に前記酸化物生成用ガスを導入することで前記混合ガスを生成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1混合ガスは、同一のガスボンベから供給されることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記成膜室内にて行なう前記水の分解は、前記成膜室を所定の範囲で減圧した環境下で、プラズマを発生させてなることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記酸化物生成用ガスは、窒素であり、前記所定の酸化物は、窒素酸化物であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記不活性ガスは、アルゴンガスを用いることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記チタン膜は、前記半導体基板を200℃から250℃の温度に加熱した状態で成膜することを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
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