JP2011204983A - 集積型半導体レーザ装置の製造方法 - Google Patents

集積型半導体レーザ装置の製造方法 Download PDF

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和思 森
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Abstract

【課題】集積型の半導体レーザ装置において、各々のレーザ素子が有する発光点の相対的な位置関係が、チップ毎にばらつくのを抑制することが可能な集積型半導体レーザ装置の製造方法を提供する。
【解決手段】この半導体レーザ装置100の製造方法は、第1半導体レーザ素子層を有する第1半導体レーザ素子基板S1に第1光導波路L1を形成する工程と、第1半導体レーザ素子基板S1と第2半導体レーザ素子層を有する第2半導体レーザ素子基板S2とを接合する工程と、この接合する工程の後に、第2半導体レーザ素子層に第2光導波路L2を形成する工程とを備え、第1半導体レーザ素子基板S1は、n型GaN基板11の表面11a上に第1半導体レーザ素子層を有し、第2半導体レーザ素子基板S2は、GaAs基板51の表面51a上に第2半導体レーザ素子層を有し、第1光導波路L1は、第1半導体レーザ素子層に形成され、第2光導波路L2は、第2半導体レーザ素子層に形成される。
【選択図】図10

Description

本発明は、集積型半導体レーザ装置の製造方法に関し、特に、第1の半導体レーザ素子と第2の半導体レーザ素子とが接合された集積型半導体レーザ装置の製造方法に関する。
従来、コンパクトディスク(CD)光ピックアップには、約780nmの波長を有する赤外半導体レーザ素子が光源に用いられてきた。また、デジタル多用途ディスク(DVD)光ピックアップには、約650nmの波長を有する赤色半導体レーザ素子が光源に用いられてきた。
一方、近年では、青紫色光を用いて記録/再生が可能なDVDやブルーレイディスク(BD)の開発が進められている。このようなDVD(BD)の記録/再生のために、約405nmの波長を有する青紫色半導体レーザ素子を光源として用いた次世代DVD(BD)用光ピックアップの開発も進められており、従来のCDおよびDVDに対する互換性が必要とされている。
そこで、従来では、青紫色半導体レーザ素子などの短波長(波長400nm帯)のレーザ素子と、赤色または赤外半導体レーザ素子などの長波長(波長600nm〜700nm帯)のレーザ素子とを接合した半導体レーザ装置が提案されている(たとえば、特許文献1および2参照)。
上記特許文献1および2には、GaAs基板の表面上に赤色半導体レーザ素子と赤外半導体レーザ素子とがモノリシックに形成された2波長半導体レーザ素子と、GaN基板の表面上に形成された青紫色半導体レーザ素子とが接合された集積型の半導体レーザ装置が開示されている。この特許文献1および2に記載の半導体レーザ装置の製造プロセスでは、ウェハプロセスにおいて2波長半導体レーザ素子のリッジおよび青紫色半導体レーザ素子のリッジを、それぞれ所定のピッチで形成したウェハ基板を作製した後、ウェハ同士を貼り合せるように構成されている。
特開2009−27149号公報 特開2010−16095号公報
しかしながら、上記特許文献1および2に開示された集積型の半導体レーザ装置の製造プロセスでは、ウェハ基板を貼り合せる前に、双方のウェハ基板に半導体レーザ素子のリッジが所定のピッチで形成されている。これにより、ウェハ貼り合わせ時の接合温度においてGaN基板とGaAs基板との熱膨張係数が異なることに起因して、接合後の青紫色半導体レーザ素子のリッジ間隔を基準にした場合の2波長半導体レーザ素子のリッジ間隔が設計値からずれてしまうという不都合がある。特に、貼り合わせ後のウェハの端部領域では、ウェハの中央領域よりも各々のウェハにおけるレーザ素子のリッジ間隔のずれが顕著に現われる。これにより、各半導体レーザ素子のリッジ近傍に形成される光導波路(発光部)の相対的な位置関係にばらつきが生じる。その結果、各半導体レーザ素子の発光点(光導波路の端面)の相対的な位置関係にばらつきが生じる。したがって、1枚のウェハから分割され、チップ化された個々の集積型半導体レーザ装置において、一方の半導体レーザ素子が有する発光点と他方の半導体レーザ素子が有する発光点との相対的な位置関係にばらつきを生じるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、集積型の半導体レーザ装置において、各々のレーザ素子が有する発光点の相対的な位置関係が、チップ毎にばらつくのを抑制することが可能な集積型半導体レーザ装置の製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による集積型半導体レーザ装置の製造方法は、第1半導体レーザ素子層を有する第1半導体レーザ素子基板に第1発光部を形成する工程と、第1半導体レーザ素子基板と第2半導体レーザ素子層を有する第2半導体レーザ素子基板とを接合する工程と、接合する工程の後に、第2半導体レーザ素子層に第2発光部を形成する工程とを備え、第1半導体レーザ素子基板は、第1基板の第1表面上に第1半導体レーザ素子層を有し、第2半導体レーザ素子基板は、第2基板の第2表面上に第2半導体レーザ素子層を有し、第1発光部は、第1半導体レーザ素子層に形成され、第2発光部は、第2半導体レーザ素子層に形成される。
この発明の一の局面による集積型半導体レーザ装置の製造方法では、上記のように、第1発光部が形成された第1半導体レーザ素子基板と第2半導体レーザ素子基板とを接合する工程の後に、第2半導体レーザ素子層に第2発光部を形成する。これにより、第1基板の熱膨張係数と第2基板の熱膨張係数とが異なる場合であっても第1発光部に対する第2発光部の相対的な位置関係が設計値からずれることがない。また、ウェハの中央領域または端部領域に関係なく、第1発光部に対する第2発光部の相対的な位置関係を一定にすることができる。これにより、第1発光部および第2発光部に対応する各発光点(各半導体レーザ素子の光出射端面側に位置する発光部の各端面)の相対的な位置関係を一定にすることができるので、集積型半導体レーザ装置毎の各発光点の相対的な位置関係がばらつくことを抑制することができる。
上記一の局面による集積型半導体レーザ装置の製造方法において、好ましくは、第2発光部を形成する工程は、第1発光部が形成された位置を基準にして、第2発光部を形成する工程を含む。このように構成すれば、第1発光部に対する第2発光部の相対的な位置関係を、チップ化された個々の集積型半導体レーザ装置において容易に一定にすることができる。
上記一の局面による集積型半導体レーザ装置の製造方法において、好ましくは、第2発光部は、第1表面および第2表面に直交する方向から見て、第1発光部が形成された位置とは重ならない位置に形成される。このように構成すれば、この集積型半導体レーザ装置では、第1発光部に対して第2発光部が離れて配置されるので、各々の発光部から出射されるレーザ光の出射強度をモニターするためのフォトダイオードの受光パターンを容易に設計することができる。
上記一の局面による集積型半導体レーザ装置の製造方法において、好ましくは、第2発光部は、第1表面および第2表面に直交する方向から見て、第1発光部が形成された位置と重なる位置に形成される。このように構成すれば、第1発光部と第2発光部とを素子の高さ方向に揃えて形成することができる。また、第1発光部および第2発光部を近づけることができるので、他の光学系と組み合わせて使用する場合に、光学系との位置合わせを容易に行うことができる。
上記一の局面による集積型半導体レーザ装置の製造方法において、好ましくは、第1発光部は、第1半導体レーザ素子基板の第1領域に形成され、接合する工程に先立って、第1半導体レーザ素子基板の第1領域以外の第2領域に、第1半導体レーザ素子層を第1基板に向かって除去することにより第1段差部を形成する工程をさらに備え、接合する工程は、第2半導体レーザ素子基板を第1段差部の底面に接合する工程を含む。このように構成すれば、第1基板の下面から第2発光部までの距離を容易に小さくすることができるので、第1基板の下面から第1発光部および第2発光部までの高さを等しくすることができる。これにより、第1発光部および第2発光部に対応する各発光点を素子の幅方向(横方向)に揃えることができるので、他の光学系と組み合わせて使用する場合に、光学系との位置合わせを容易に行うことができる。また、第1発光部上に第2半導体レーザ素子層を接合しないので、第1発光部が接合時に損傷することを抑制することができる。
上記一の局面による集積型半導体レーザ装置の製造方法において、好ましくは、接合する工程は、第1表面と第2表面とを対向させて第1半導体レーザ素子基板と第2半導体レーザ素子基板とを接合する工程を含み、第2発光部を形成する工程に先立って、第2半導体レーザ素子基板から第2基板を除去する工程をさらに備える。このように構成すれば、第1基板の表面から第2発光部までの高さを小さくすることができるので、他の光学系と組み合わせて使用する場合に、光学系との位置合わせを容易に行うことができる。
上記一の局面による集積型半導体レーザ装置の製造方法において、好ましくは、接合する工程に先立って、第2半導体レーザ素子層の第3領域を第2基板に向かって除去することにより第2段差部を形成する工程をさらに備え、接合する工程は、第1半導体レーザ素子基板を第2段差部の底面に接合する工程を含み、第2発光部は、第2半導体レーザ素子基板の第3領域以外の第4領域に形成される。このように構成すれば、第2基板の下面から第1発光部までの距離を容易に小さくすることができるので、第2基板の下面から第1発光部および第2発光部までの高さを等しくすることができる。これにより、第1発光部および第2発光部に対応する各発光点を素子の幅方向(横方向)に揃えることができるので、他の光学系と組み合わせて使用する場合に、光学系との位置合わせを容易に行うことができる。
上記一の局面による集積型半導体レーザ装置の製造方法において、好ましくは、接合する工程は、第1表面と第2表面とを対向させて第1半導体レーザ素子基板と第2半導体レーザ素子基板とを接合する工程を含み、第2発光部を形成する工程に先立って、第1半導体レーザ素子基板から第1発光部が形成された第1領域以外の第2領域を除去する工程をさらに備え、第2発光部を形成する工程は、第2領域を除去することにより露出した第2半導体レーザ素子層に第2発光部を形成する工程を含む。このように構成しても、第1発光部に対する相対的な位置関係が一定となる第2発光部を容易に形成することができる。また、第2領域のみならず、すべての第1基板を除去する場合には、除去された第1基板を成長用基板として再利用することができるので、集積型半導体レーザ装置を低コストで製造することができる。
上記一の局面による集積型半導体レーザ装置の製造方法において、好ましくは、第1基板および第2基板のうち、放熱性が低い方の基板を第1半導体レーザ素子基板または第2半導体レーザ素子基板から除去する工程をさらに備える。このように構成すれば、第1基板または第2基板の一方が除去された第1半導体レーザ素子層または第2半導体レーザ素子層からの発熱を、より放熱性が高い材料からなる第1基板または第2基板の他方を介して容易に外部に放熱させることができる。
本発明の第1実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第1実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置の構造を示した上面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第2実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置の構造を示した上面図である。 本発明の第3実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第3実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置の構造を示した上面図である。 本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第4実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第4実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第5実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第5実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第5実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第5実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第5実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第5実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第6実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第6実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置の構造を示した上面図である。 本発明の第6実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第6実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第6実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第6実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第6実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第7実施形態による光ピックアップ装置の構成図である。 本発明の第8実施形態による光ピックアップ装置を備えた光ディスク装置の構成図である。 本発明の第9実施形態によるプロジェクタ装置の構成図である。 本発明の第10実施形態によるプロジェクタ装置の構成図である。 本発明の第10実施形態によるプロジェクタ装置において、制御部が時系列的に信号を発信する状態を示したタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置100の構造について説明する。なお、図1は、図2の1000−1000線に沿った断面を示している。
本発明の第1実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置100は、図1に示すように、青紫色、赤色光および赤外光のレーザ光を出射する3波長半導体レーザ素子90を備えている。3波長半導体レーザ素子90は、AuSn半田などの金属層からなる導電性接着層1を介して、AlNなどの導電性を有する材料からなる基台91の上面上に接合されている。また、3波長半導体レーザ素子90は、約405nmの発振波長を有する青紫色半導体レーザ素子10と、約650nmの発振波長を有する赤色半導体レーザ素子50と、約780nmの発振波長を有する赤外半導体レーザ素子70とを備えている。赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70は、青紫色半導体レーザ素子10の表面上に導電性接着層2を介して接合されている。なお、3波長半導体レーザ素子90および半導体レーザ装置100は、本発明の「集積型半導体レーザ装置」の一例である。
青紫色半導体レーザ素子10では、約100μmの厚みを有するn型GaN基板11の上面11a上に、約1.9μmの厚みを有するn型AlGaNからなるn型クラッド層12、In組成の高いInGaNからなる量子井戸層とIn組成の低いInGaNからなる障壁層とが交互に積層されたMQW構造を有する活性層13および約0.45μmの厚みを有するp型AlGaNからなるp型クラッド層14がこの順に形成されている。ここで、活性層13は、単層または単一量子井戸(SQW)構造などにより構成されてもよい。なお、n型GaN基板11およびその上面11aは、それぞれ、本発明の「第1基板」および「第1表面」の一例である。
また、図1に示すように、p型クラッド層14は、共振器方向(A方向)に沿って延びる凸部と、凸部の両側(素子の側端部方向:B1方向、B2方向)に延びる平坦部とを有している。なお、このp型クラッド層14の凸部は、素子の中央から一方の側端部の側(B1側)に寄せられた位置に形成されている。また、p型クラッド層14の凸部上には、約30nmの厚みを有するアンドープGaInNからなるp型コンタクト層15が形成されている。このp型クラッド層14の凸部と、凸部上のp型コンタクト層15とによってリッジ20が構成されている。また、リッジ20は、B方向(B1、B2方向)に約2μmの幅を有するとともに、A方向に沿って延びるように形成されている。また、リッジ20の下方(C1方向)に位置する活性層13の領域には、第1光導波路L1が形成されている。なお、第1光導波路L1は、本発明の「第1発光部」の一例である。また、p型コンタクト層15上には、p型コンタクト層15から近い順に約10nmの厚みを有するAl層、約20nmの厚みを有するPd層および約1000nmの厚みを有するAu層の順に積層されたp側オーミック電極16が形成されている。なお、n型クラッド層12、活性層13、p型クラッド層14およびp型コンタクト層15は、本発明の「第1半導体レーザ素子層」の一例である。
また、p型クラッド層14の平坦部の上面とリッジ20の側面(p型クラッド層14の凸部、p型コンタクト層15およびp側オーミック電極16の両側面)とを覆うようにSiOからなる電流ブロック層17が形成されている。なお、電流ブロック層17は、リッジ20の両側の近傍領域を除いて、p側オーミック電極16の上面と略同じ高さに形成されており、電流ブロック層17の上面は、リッジ20近傍の両側の領域において、下方(C1方向)に凹状に窪んでいる。すなわち、リッジ20の近傍領域を除いた領域には、厚みの大きな支持部17aが形成されており、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70を接合する際の衝撃から青紫色半導体レーザ素子10のリッジ20周辺の各半導体層12〜15が保護されるように構成されている。
また、p側オーミック電極16および電流ブロック層17の上面を覆うようにp側パッド電極18が形成されている。p側パッド電極18は、下層から上層に向かって約10nmの厚みを有するTi層、約100nmの厚みを有するPd層および約300nmの厚みを有するAu層がこの順に積層されている。また、n型GaN基板11の下面上には、n型GaN基板11から近い順に、約1nmの厚みを有するPt層、約6nmの厚みを有するPd層および約300nmの厚みを有するAu層の順に積層されたn側電極19が形成されている。
赤色半導体レーザ素子50では、約3.4μmの厚みを有するn型AlGaInPからなるn型クラッド層52上に、GaInPからなる量子井戸層およびAlGaInPからなる障壁層が交互に積層されたMQW構造を有する活性層53と、約0.34μmの厚みを有するp型AlGaInPからなるp型第1クラッド層54aと、約0.02μmの厚みを有するエッチングストッパ層55とがこの順に形成されている。なお、活性層53は、単層またはSQW構造などにより構成されてもよい。また、このエッチングストッパ層55は、約3.6nmの厚みを有する3つのp型GaInP層(図示せず)と約5nmの厚みを有する2つのp型AlGaInP層(図示せず)とが交互に積層されている。また、エッチングストッパ層55の所定領域上には、約1.2μmの厚みを有し、A方向に延びるp型AlGaInPからなるp型第2クラッド層54bが形成されている。また、p型第2クラッド層54b上には、約1.25μmの厚みを有するp型GaAsからなるp型コンタクト層56が形成されている。このp型第2クラッド層54bおよびp型コンタクト層56によってリッジ60が構成されている。また、リッジ60は、B方向に約1.5μmの幅を有するとともに、A方向に沿って延びるように形成されている。また、リッジ60の下方(C1方向)に位置する活性層53の領域には、第2光導波路L2が形成されている。なお、第2光導波路L2は、本発明の「第2発光部」の一例である。また、n型クラッド層52、活性層53、p型第1クラッド層54a、エッチングストッパ層55、p型第2クラッド層54bおよびp型コンタクト層56は、本発明の「第2半導体レーザ素子層」の一例である。
また、リッジ60の側面(p型第2クラッド層54bおよびp型コンタクト層56の両側面)とp型第2クラッド層54bが形成されていないエッチングストッパ層55の上面とを覆うようにSiOからなる電流ブロック層57が形成されている。
また、p型コンタクト層56および電流ブロック層57の上面を覆うようにp側パッド電極58が形成されている。p側パッド電極58は、下層から上層に向かって約15nmの厚みを有するCr層と、約1μmの厚みを有するAu層と、約0.2μmの厚みを有するPt層と、約3μmの厚みを有するAu層がこの順に積層されている。また、n型クラッド層52の下面上には、n型クラッド層52から近い順に、約7nmの厚みを有するAu層と、約20nmの厚みを有するGe層と、約160nmの厚みを有するAu層と、約30nmの厚みを有するNi層と、約800nmの厚みを有するAu層の順に積層されたn側電極59が形成されている。
また、赤外半導体レーザ素子70では、約3.3μmの厚みを有するn型AlGaInPからなるn型クラッド層72上に、GaAsからなる量子井戸層およびAlGaAsからなる障壁層とが交互に積層されたMQW構造を有する活性層73と、約0.2μmの厚みを有するp型AlGaInPからなるp型第1クラッド層74aと、約0.02μmの厚みを有するエッチングストッパ層75とがこの順に形成されている。ここで、活性層73は、単層またはSQW構造などにより構成されてもよい。また、このエッチングストッパ層75は、約3.6nmの厚みを有する3つのp型GaInP層(図示せず)と約5nmの厚みを有する2つのp型AlGaInP層(図示せず)とが交互に積層されている。また、エッチングストッパ層75の所定領域上には、約1.6μmの厚みを有し、A方向に延びるp型AlGaInPからなるp型第2クラッド層74bが形成されている。また、p型第2クラッド層74b上には、約1.25μmの厚みを有するp型GaAsからなるp型コンタクト層76が形成されている。このp型第2クラッド層74bおよびp型コンタクト層76によって、リッジ80が構成されている。また、リッジ80は、B方向に約1.5μmの幅を有するとともに、A方向に沿って延びるように形成されている。また、リッジ80の下方(C1方向)に位置する活性層73の領域には、第3光導波路L3が形成されている。なお、第3光導波路L3は、本発明の「第2発光部」の一例である。また、n型クラッド層72、活性層73、p型第1クラッド層74a、エッチングストッパ層75、p型第2クラッド層74bおよびp型コンタクト層76は、本発明の「第2半導体レーザ素子層」の一例である。
また、リッジ80の側面(p型第2クラッド層74bおよびp型コンタクト層76の両側面)とp型第2クラッド層74bが形成されていないエッチングストッパ層75の上面とを覆うようにSiOからなる電流ブロック層77が形成されている。
また、p型コンタクト層76および電流ブロック層77の上面を覆うようにp側パッド電極78が形成されている。p側パッド電極78は、下層から上層に向かって約15nmの厚みを有するCr層と、約1μmの厚みを有するAu層と、約0.2μmの厚みを有するPt層と、約3μmの厚みを有するAu層がこの順に積層されている。また、n型クラッド層72の下面上には、n型クラッド層72から近い順に、約7nmの厚みを有するAu層と、約20nmの厚みを有するGe層と、約160nmの厚みを有するAu層と、約30nmの厚みを有するNi層と、約800nmの厚みを有するAu層の順に積層されたn側電極79が形成されている。
ここで、第1実施形態では、図1に示すように、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70は、それぞれ、導電性接着層2を介してn側電極59およびn側電極79とp側パッド電極18の上面とが対向するように、青紫色半導体レーザ素子10上に接合されている。このとき、赤色半導体レーザ素子50のリッジ60は、青紫色半導体レーザ素子10のリッジ20が形成された位置の略直上方向(C2方向)に形成されている。すなわち、図2に示すように、平面的に見て(n型GaN基板11の上面11aに直交するC2方向から見て)、リッジ20とリッジ60とは、略重なる位置に配置されている。また、赤外半導体レーザ素子70は、B方向に赤色半導体レーザ素子50から離れて配置されており、赤外半導体レーザ素子70のリッジ80は、第2半導体レーザ素子50のリッジ60からB2方向に約100μmの間隔W1を隔てて形成されている。
また、半導体レーザ装置100は、金属製の台座115と、台座115が固定される金属製のステム116とを備えている。台座115の上面には、基台91が取り付けられている。台座115およびステム116は、銅や鉄などからなる。また、ステム116には、台座115と絶縁され、かつ、ステム116の底部116aを貫通する3つのリード端子111、112および113と、台座115および底部116aに電気的に導通するもう一つの負極端子(図示せず)とが設けられている。
また、図1に示すように、基台91の上面には、導電性接着層1を介してn側電極19が対向するように3波長半導体レーザ素子90が接合されている。また、図2に示すように、基台91の下面が導電性接着層(図示せず)を介して台座115の上面に固定されており、基台91と台座115との導通が図られている。また、ステム116の底部116aには、台座115が取り付けられている側(A1側)から3波長半導体レーザ素子90を覆うとともに、レーザ出射光を透過可能な窓部を有するキャップ(図示せず)が取り付けられている。
また、図2に示すように、青紫色半導体レーザ素子10では、p側パッド電極18のワイヤボンド部18aに金属線121の一端がワイヤボンディングされており、金属線121の他端は、リード端子111に接続されている。また、赤色半導体レーザ素子50では、p側パッド電極58のワイヤボンド部58aに金属線122の一端がワイヤボンディングされており、金属線122の他端は、リード端子112に接続されている。また、赤外半導体レーザ素子70では、p側パッド電極78のワイヤボンド部78aに金属線123の一端がワイヤボンディングされており、金属線123の他端は、リード端子113に接続されている。これにより、半導体レーザ装置100では、リード端子111と負極端子(図示せず)との通電により青紫色半導体レーザ素子10を駆動することができる。また、リード端子112とリード端子111との通電により赤色半導体レーザ素子50を駆動することができる。また、リード端子113とリード端子111との通電により赤外半導体レーザ素子70が駆動することができる。
また、図2に示すように、青紫色半導体レーザ素子10、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70のA方向の長さ(共振器長)は、それぞれ、略等しく約800μmである。また、青紫色半導体レーザ素子10、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70には、共振器方向(A方向)の両端部に、光出射面10a、50aおよび70aと、光反射面10b、50bおよび70bとがそれぞれ形成されている。
また、各半導体レーザ素子10、50および70の光出射面10a、50aおよび70aには、低反射率の誘電体多層膜(図示せず)が形成されているとともに、光反射面10b、50bおよび70bには、高反射率の誘電体多層膜(図示せず)が形成されている。ここで、誘電体多層膜は、GaN、AlN、BN、Al、SiO、ZrO、Ta、Nb、La、SiN、MgF、TiやNbなどからなる多層膜を適用できる。これにより、第1実施形態では、光出射面10a、50aおよび70a、および、光反射面10b、50bおよび70bでのレーザ光の出射強度は、それぞれ、光反射面10b、50bおよび70bでのレーザ光の出射強度よりも大きくなるように構成されている。また、光出射面10a、50aおよび70aは、それぞれ、基台91のA1側の端面と同一平面上に揃えられて配置されている。
次に、図1〜図10を参照して、第1実施形態による半導体レーザ装置100の製造プロセスについて説明する。なお、図3〜図10は、それぞれ、図2の1000−1000線に沿った断面での製造過程での状態を示している。
第1実施形態による半導体レーザ装置100の製造プロセスでは、まず、図3に示すように、有機金属気層成長(MOCVD)法を用いて、n型GaN基板11の上面11a上に、n型クラッド層12、活性層13、p型クラッド層14およびp型コンタクト層15を順次形成する。これにより、n型GaN基板11上に青紫色半導体レーザ素子10を構成するn型クラッド層12からp型コンタクト層15までの各層が形成された第1半導体レーザ素子基板S1が形成される。次に、p型コンタクト層15上にp側オーミック電極16を形成した後、図4に示すように、エッチング技術を用いて共振器方向(B方向およびC方向に直交する方向:図2のA方向)に延びるリッジ20を形成する。その後、電流ブロック層17およびp側パッド電極18を順次形成する。さらに、フォトリソグラフィおよび真空蒸着法を用いたリフトオフ法により、p側パッド電極18の上面上の所定領域に導電性接着層2を形成する。
一方、図5に示すように、GaAs基板51の上面51a上に、n型GaInPからなるバッファ層61、p型コンタクト層56、p型第2クラッド層54b、エッチングストッパ層55、p型第1クラッド層54a、活性層53、およびn型クラッド層52をこの順に積層する。これにより、GaAs基板51上にバッファ層61と赤色半導体レーザ素子20を構成するn型クラッド層52からp型コンタクト層56までの各層とが形成された第2半導体レーザ素子基板S2が形成される。なお、GaAs基板51およびその上面51aは、それぞれ、本発明の「第2基板」および「第2表面」の一例である。
その後、図6に示すように、フォトリソグラフィを用いてn型クラッド層52の所定領域上にレジスト膜5をパターニング形成する。次に、レジスト膜5をマスクとしてn型クラッド層52からGaAs基板51の上面51aまでの領域をウェットエッチングする。これにより、レジスト膜5が形成された領域以外の領域において、n型クラッド層52からバッファ層61までを除去するとともに、GaAs基板51の上面51aを露出する。
次に、レジスト膜5を除去した後、GaAs基板51の上面51a上にSiOからなる選択成長用のマスク6を形成する。その後、図7に示すように、フォトリソグラフィを用いて、GaAs基板51の上面51a上の各半導体層61および52〜56を覆うとともに、上面51aの所定領域を露出するように、マスク6をパターニング形成する。この状態で、GaAs基板51上に、n型GaInPからなるバッファ層81、p型コンタクト層76、p型第2クラッド層74b、エッチングストッパ層75、p型第1クラッド層74a、活性層73、およびn型クラッド層72をこの順に積層する。なお、バッファ層81からn型クラッド層72までの各層は、マスク6上にも積層される。
その後、フォトリソグラフィを用いて、マスク6が形成されていない領域上に形成されているn型クラッド層72の所定領域上にレジスト膜7をパターニング形成する。次に、レジスト膜7をマスクとしてn型クラッド層72からバッファ層81までの各層をウェットエッチングする。これにより、レジスト膜7が形成された領域以外の領域において、n型クラッド層72からバッファ層81までの各層を除去する。その後、図8に示すように、マスク6およびレジスト膜7を除去する。これにより、GaAs基板51上に赤色半導体レーザ素子50を構成するn型クラッド層52からp型コンタクト層56までの各層と、赤外半導体レーザ素子70を構成するn型クラッド層72からp型コンタクト層76までの各層とが所定の間隔だけ隔てて配置された第3半導体レーザ素子基板S3が形成される。なお、第3半導体レーザ素子基板S3は、本発明の「第2半導体レーザ素子基板」の一例である。
その後、図9に示すように、真空蒸着法を用いて、n型クラッド層52および72の下面上に、n側電極59および79をそれぞれ形成する。次に、それぞれ上記加工が施された第1半導体レーザ素子基板S1と、第3半導体レーザ素子基板S3とを接合する。この際、n型GaN基板11の上面11aとGaAs基板51の上面51aとが対向するように、n側電極59および79とp側パッド電極18とを導電性接着層2を介して接合する。
その後、第1実施形態の製造プロセスでは、研磨またはウェットエッチングを行うことにより、GaAs基板51、バッファ層61および81を除去する。これにより、p型コンタクト層56および76の上面(C2側)を露出させる。
その後、図10に示すように、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、エッチングストッパ層55および75上に、p型コンタクト層56およびp型第2クラッド層54bからなるリッジ60と、p型コンタクト層76およびp型第2クラッド層74bからなるリッジ80とをそれぞれ形成する。この際、両面マスクアライナ装置を用いて、青紫色半導体レーザ素子10のリッジ20の位置をn型GaN基板11の下面側(C1側)から観察しながら、リッジ20の上方(C2側)に重なるようにA方向(図2参照)に延びるマスク(図示せず)を形成するとともに、リッジ20の位置からB2方向に間隔W1だけ隔てた位置にもA方向に延びるマスク(図示せず)を形成する。このマスクを用いてドライエッチングを行うことにより、リッジ20の上方(C2側)に重なる位置にリッジ60を形成するとともに、リッジ20の上方(C2側)に重ならない位置にリッジ80を形成する。
その後、リッジ60の側面およびエッチングストッパ層55の上面を覆う電流ブロック層57と、リッジ80の上面およびエッチングストッパ層75の上面を覆う電流ブロック層77をそれぞれ形成する。その後、リッジ60および電流ブロック層57の上面を覆うようにp側パッド電極58を形成するとともに、リッジ80および電流ブロック層77の上面を覆うようにp側パッド電極78を形成する。
その後、n型GaN基板11が所定の厚みを有するようにn型GaN基板11の下面を研磨した後、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板11の下面上にn側電極19を形成する。
その後、約800μmの共振器長(図2のA方向)を有するように接合された第1半導体レーザ素子基板S1と第3半導体レーザ素子基板S3とを共振器方向に直交するB方向に沿ってバー状に劈開する。これにより、青紫色半導体レーザ素子10上に赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70が接合された構造がB方向に多数配置されたバーを形成する。また、この劈開工程により、各半導体レーザ素子10、30および70の共振器端面(光出射面10a、30aおよび70aおよび光反射面1b0、30bおよび70b)が形成される。そして、光出射面10a、30aおよび70aに低反射率の誘電体多層膜を形成するとともに、光反射面10b、30bおよび70bに高反射率の誘電体多層膜を形成する。その後、図10に示すように、各半導体レーザ素子10、50および70をそれぞれ含むように、共振器方向に沿った素子分割線910の位置でバーを分割する。これにより、図1に示した3波長半導体レーザ素子90が多数形成される。
その後、3波長半導体レーザ素子90のn側電極19と基台91の上面とを互いに対向するように導電性接着層1を介して接合する。次に、セラミック製のコレット(図示せず)を用いて、基台91の下面を導電性接着層(図示せず)を介して台座115の上面に対して押圧しながら固定する。これにより、3波長半導体レーザ素子90が基台91を介して台座115上に固定される。さらに、上記のように、各リード端子111〜113とp側パッド電極18、58および78の各ワイヤボンド部18a、58aおよび78aとの間を金属線121〜123により接続する(図2参照)。最後に、3波長半導体レーザ素子90を密封するように、窓部を有するキャップ(図示せず)をステム116の底部116aに取り付けることにより、第1実施形態による半導体レーザ装置100が形成される。
第1実施形態の製造プロセスでは、上記のように、リッジ20(第1光導波路L1)が形成された第1半導体レーザ素子基板S1と第3半導体レーザ素子基板S3とを接合した後に、第3半導体レーザ素子基板S3にリッジ60(第2光導波路L2)およびリッジ80(第3光導波路L3)を形成している。これにより、n型GaN基板11の熱膨張係数とGaAs基板51の熱膨張係数とが異なる場合でも、リッジ20(第1光導波路L1)に対するリッジ60(第2光導波路L2)およびリッジ80(第3光導波路L3)の相対的な位置関係が設計値からずれることがない。また、ウェハの中央領域または端部領域に関係なく、リッジ20(第1光導波路L1)に対するリッジ60(第2光導波路L2)およびリッジ80(第3光導波路L3)の相対的な位置関係を一定にすることができる。これにより、各半導体レーザ素子10、30および50の各光導波路L1、L2およびL3に対応する各発光点(各半導体レーザ素子10、30および50の光出射端面10a、30aおよび70a側に位置する光導波路L1、L2およびL3の各端面)の相対的な位置関係を一定にすることができる。その結果、3波長半導体レーザ素子90毎の各発光点の相対的な位置関係がばらつくことを抑制することができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、リッジ60(第2光導波路L2)およびリッジ80(第3光導波路L3)は、リッジ20(第1光導波路L1)が形成された位置を基準にして形成される。これにより、各半導体レーザ素子10、30および50の各光導波路L1、L2およびL3の相対的な位置関係を、3波長半導体レーザ素子90毎に容易に一定にすることができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、n型GaN基板11の上面11aとGaAs基板51の上面51aとを対向させて、第1半導体レーザ素子基板S1と第3半導体レーザ素子基板S3とを接合した後、リッジ60(第2光導波路L2)およびリッジ80(第3光導波路L3)を形成する前に、接合された第3半導体レーザ素子基板S3からGaAs基板51を除去している。これにより、n型GaN基板11の上面11aからリッジ60(第2光導波路L2)およびリッジ80(第3光導波路L3)までの高さを小さくすることができるので、他の光学系と組み合わせて使用する場合に、光学系との位置合わせを容易に行うことができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、リッジ60(第2光導波路L2)は、n型GaN基板11の上面11aおよびGaAs基板51の上面51aに直交する方向から見て、リッジ20(第1光導波路L1)が形成された位置と重なる位置に形成される。これにより、第1光導波路L1と第2光導波路L2とを素子の高さ方向(C方向)に揃えて形成することができる。また、第1光導波路L1および第2光導波路L2を近づけることができるので、他の光学系と組み合わせて使用する場合に、光学系との位置合わせを容易に行うことができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、リッジ80(第3光導波路L3)は、n型GaN基板11の上面11aおよびGaAs基板51の上面51aに直交する方向から見て、リッジ20(第1光導波路L1)が形成された位置とは重ならない位置に形成される。これにより、第1光導波路L1に対して第3光導波路L3が離れて配置されるので、第1光導波路L1および第3光導波路L3から出射されるレーザ光の出射強度をモニターするためのフォトダイオードの受光パターンを容易に設計することができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、n型GaN基板11およびGaAs基板51のうち、放熱性が低い方のGaAs基板51を第3半導体レーザ素子基板S3から除去する。これにより、GaAs基板51が除去されて、厚みが小さくなった赤色半導体レーザ素子50および第3半導体レーザ素子70からの発熱を、より放熱性が高い材料からなるn型GaN基板11を介して容易に外部(基台91)に放熱させることができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、第3半導体レーザ素子基板S3の形成に際して、GaAs基板51上にp型の半導体層(p型コンタクト層56からp型クラッド層54aまでの各層、および、p型コンタクト層76からp型クラッド層74aまでの各層)を形成した後、n型の各半導体層(n型クラッド層52および72)を形成している。これにより、第3半導体レーザ素子基板S3を第1半導体レーザ素子基板S1と接合した後に、第3半導体レーザ素子基板S3からGaAs基板51を除去することによりp型の半導体層を上面に露出することができる。これにより、青紫色半導体レーザ素子10と反対側の赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70の表面のp型の半導体層にリッジ60および80と電流ブロック層57および77(電流狭窄構造)とを形成する従来の製造プロセスを適用することができるので、3波長半導体レーザ素子90を容易に形成することができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、青紫色半導体レーザ素子10の上面に形成したp側パッド電極18に、赤色半導体レーザ素子50のn側電極59および赤外半導体レーザ素子70のn側電極79を電気的に接続している。これにより、p側パッド電極18に接続される1本の金属線121を介して、青紫色半導体レーザ素子10、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70を個別に駆動することができる。その結果、ワイヤ本数を少なくすることができるので、半導体レーザ装置100の配線を簡素化することができる。
(第2実施形態)
図11および図12を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置200では、赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子が、絶縁膜を挟んで青紫色半導体レーザ素子上に接合される場合について説明する。なお、図11は、図12の2000−2000線に沿った断面を示している。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、上記第1実施形態と同じ符号を付している。
すなわち、第2実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置200では、図11に示すように、青紫色半導体レーザ素子10のp側パッド電極18の上面上に、SiOからなる絶縁膜291を介してパッド電極292および293が形成されている。また、パッド電極292および293は、それぞれ、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70の共振器方向(A方向)に沿って短冊状に延びた略矩形形状を有しており、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70の各々の平面積(n側電極59および79の各々の平面積)よりも広い平面積を有して形成されている。そして、赤色半導体レーザ素子50のn側電極59が導電性接着層2を介してパッド電極292に接合されるとともに、赤外半導体レーザ素子70のn側電極79が導電性接着層2を介してパッド電極293に接合されることにより、3波長半導体レーザ素子290が構成されている。なお、3波長半導体レーザ素子290および半導体レーザ装置200は、本発明の「集積型半導体レーザ装置」の一例である。また、基台91の上面上には電極層295が形成されており、3波長半導体レーザ素子290は、導電性接着層1を介して電極層295上に接合されている。
また、図11および図12に示すように、赤色半導体レーザ素子50のパッド電極292のワイヤボンド部292aには、金属線225の一端がワイヤボンディングされており、金属線225の他端は、基台91の上面に設けられた電極層295に接続されている。また、赤外半導体レーザ素子70のパッド電極293のワイヤボンド部293aには、金属線226の一端がワイヤボンディングされており、金属線226の他端は、電極層295に接続されている。これにより、半導体レーザ装置200では、p側パッド電極18、58および78が互いに絶縁されたリード端子111、112および113にそれぞれ電気的に接続されるとともに、n側電極19、59および79が共通の負極端子(図示せず)に電気的に接続される状態(カソードコモン)に構成されている。なお、第2実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置200のその他の構成については、上記第1実施形態と同様である。
また、第2実施形態による半導体レーザ装置200の製造プロセスでは、まず、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、第1半導体レーザ素子基板S1上にp側オーミック電極16、リッジ20、電流ブロック層17およびp側パッド電極18を形成する。その後、p側パッド電極18の上面上に絶縁膜291を形成した後、絶縁膜291上の所定領域にパッド電極292および293をパターニング形成する。
一方、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、第3半導体レーザ素子基板S3上にn側電極59および79を形成する。その後、それぞれ上記加工が施された第1半導体レーザ素子基板S1と第3半導体レーザ素子基板S3とを接合する。この際、n型GaN基板11の上面11aとGaAs基板51の上面51aとが対向するように、パッド電極292および293とn側電極59および79とをそれぞれ導電性接着層2を介して接合する。その後、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、3波長半導体レーザ素子290が形成される。
第2実施形態の製造プロセスでは、上記のように、青紫色半導体レーザ素子10に対して赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70が絶縁膜291を介して接合されているので、3波長半導体レーザ素子290における各々のレーザ素子を、電気的に独立した状態で容易に駆動させることができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図13および図14を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置300では、上記第1実施形態と異なり、n型の半導体層にリッジが形成された赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子を用いる場合について説明する。なお、図13は、図14の3000−3000線に沿った断面を示している。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、上記第1実施形態と同じ符号を付している。
本発明の第3実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置300では、図13に示すように、基台91の上面上に、3波長半導体レーザ素子390が導電性接着層1を介して接合されている。また、3波長半導体レーザ素子390は、青紫色半導体レーザ素子10の表面上に、赤色半導体レーザ素子350と赤外半導体レーザ素子370とが導電性接着層2を介して接合されている。なお、3波長半導体レーザ素子390および半導体レーザ装置300は、本発明の「集積型半導体レーザ装置」の一例である。
また、赤色半導体レーザ素子350では、約3.4μmの厚みを有するp型AlGaInPからなるp型クラッド層352上に、活性層53と、約0.34μmの厚みを有するn型AlGaInPからなるn型第1クラッド層354aと、約0.02μmの厚みを有するエッチングストッパ層355とがこの順に形成されている。このエッチングストッパ層355は、約3.6nmの厚みを有する3つのn型GaInP層(図示せず)と約5nmの厚みを有する2つのn型AlGaInP層(図示せず)とが交互に積層されている。また、エッチングストッパ層355の所定領域上には、約1.2μmの厚みを有し、共振器方向(図14のA方向)に延びるn型AlGaInPからなるn型第2クラッド層354bが形成されている。また、n型第2クラッド層354b上には、約1.25μmの厚みを有するn型GaAsからなるn型コンタクト層356が形成されている。このn型第2クラッド層354bおよびn型コンタクト層356によって、リッジ360が構成されている。また、リッジ360は、B方向に約1.5μmの幅を有するとともに、A方向に沿って延びるように形成されている。また、リッジ360の下方(C1方向)に位置する活性層53の領域には、第2光導波路L2が形成されている。なお、p型クラッド層352、活性層53、n型第1クラッド層354a、エッチングストッパ層355、n型第2クラッド層354bおよびn型コンタクト層356は、本発明の「第2半導体レーザ素子層」の一例である。
また、リッジ360の側面(p型第2クラッド層354bおよびp型コンタクト層356の両側面)とn型第2クラッド層354bが形成されていないエッチングストッパ層355の上面とを覆うように電流ブロック層57が形成されている。また、n型コンタクト層356および電流ブロック層57の上面を覆うようにn側パッド電極58が形成されている。また、p型クラッド層352の下面上にはp側電極59が形成されている。
また、赤外半導体レーザ素子370では、約3.3μmの厚みを有するp型AlGaInPからなるp型クラッド層372上に、活性層73と、約0.2μmの厚みを有するn型GaInPからなるn型第1クラッド層374aと、約0.02μmの厚みを有するエッチングストッパ層375とがこの順に形成されている。このエッチングストッパ層375は、約3.6nmの厚みを有する3つのn型GaInP層(図示せず)と約5nmの厚みを有する2つのn型AlGaInP層(図示せず)とが交互に積層されている。また、エッチングストッパ層375の所定領域上には、約1.6μmの厚みを有し、A方向に延びるn型AlGaInPからなるn型第2クラッド層374bが形成されている。また、n型第2クラッド層374b上には、約1.25μmの厚みを有するn型GaAsからなるn型コンタクト層376が形成されている。このn型第2クラッド層374bおよびn型コンタクト層376によって、リッジ380が構成されている。また、リッジ380は、B方向に約1.5μmの幅を有するとともに、A方向に沿って延びるように形成されている。また、リッジ380の下方(C1方向)に位置する活性層73の領域には、第3光導波路L3が形成されている。また、p型クラッド層372、活性層73、n型第1クラッド層374a、エッチングストッパ層375、n型第2クラッド層374bおよびn型コンタクト層376は、本発明の「第2半導体レーザ素子層」の一例である。
また、リッジ380の側面(p型第2クラッド層374bおよびp型コンタクト層376の両側面)とn型第2クラッド層374bが形成されていないエッチングストッパ層375の上面とを覆うように電流ブロック層77が形成されている。また、n型コンタクト層376および電流ブロック層77の上面を覆うようにn側パッド電極78が形成されている。また、p型クラッド層372の下面上には、p側電極79が形成されている。
また、図14に示すように、赤色半導体レーザ素子350では、n側パッド電極358のワイヤボンド部358aに金属線322の一端がワイヤボンディングされており、金属線322の他端は、リード端子112に接続されている。また、赤外半導体レーザ素子370では、n側パッド電極378のワイヤボンド部378aに金属線323の一端がワイヤボンディングされており、金属線323の他端は、リード端子113に接続されている。これにより、半導体レーザ装置300では、リード端子111と負極端子(図示せず)との通電により青紫色半導体レーザ素子10が駆動され、リード端子112とリード端子111との通電により赤色半導体レーザ素子350が駆動され、また、リード端子113とリード端子111との通電により赤外半導体レーザ素子370が駆動することができる。なお、赤色半導体レーザ素子350および赤外半導体レーザ素子370を駆動する場合には、リード端子111を電源の正極側に接続し、各リード端子112および113を電源の負極側に接続する。なお、第3実施形態による半導体レーザ装置300のその他の構成については、上記第1実施形態と同様である。
次に、図4および図13〜図16を参照して、第3実施形態による半導体レーザ装置300の製造プロセスについて説明する。まず、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、第1半導体レーザ素子基板S1上にp側オーミック電極16、リッジ20、電流ブロック層17、p側パッド電極18および導電性接着層2を形成する(図4参照)。
一方、図15に示すように、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、GaAs基板51の上面51a上に、赤色半導体レーザ素子350を構成するn型コンタクト層356からp型クラッド層352までの各層、および、赤外半導体レーザ素子370を構成するn型コンタクト層376からp型クラッド層372までの各層が所定の間隔だけ隔てて配置された第4半導体レーザ素子基板S4を形成する。なお、第4半導体レーザ素子基板S4は、本発明の「第2半導体レーザ素子基板」の一例である。
ここで、n型コンタクト層356からp型クラッド層352までの各層については、GaAs基板51上にn型GaInPからなるバッファ層361を形成した後、n型コンタクト層356、n型第2クラッド層354b、エッチングストッパ層355、n型第1クラッド層354a、活性層53およびp型クラッド層352をこの順に形成する。また、n型コンタクト層376からp型クラッド層372までの各層については、n型コンタクト層356からp型クラッド層352までの各層を形成した後、GaAs基板51上にn型GaInPからなるバッファ層381を形成した後、n型コンタクト層376、n型第2クラッド層374b、エッチングストッパ層375、n型第1クラッド層374a、活性層73およびp型クラッド層372をこの順に形成する。その後、真空蒸着法を用いて、p型クラッド層352および372の上面上に、p側電極59および79をそれぞれ形成する。
その後、図16に示すように、それぞれ上記加工が施された第1半導体レーザ素子基板S1と、第4半導体レーザ素子基板S4とを接合する。この際、n型GaN基板11の上面11aとGaAs基板51の上面51aとが対向するように、p側電極59および79とp側パッド電極18とを導電性接着層2を介して接合する。続いて、研磨またはウェットエッチングを行うことにより、GaAs基板51およびバッファ層361および381を除去する。これにより、p型コンタクト層356および376の上面(C2側)を露出させる。
その後、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、エッチングストッパ層355および375上に、n型コンタクト層356およびn型第2クラッド層354bからなるリッジ360と、n型コンタクト層376およびn型第2クラッド層374bからなるリッジ380とをそれぞれ形成する(図13参照)。この際、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、赤色半導体レーザ素子350のリッジ360を青紫色半導体レーザ素子10のリッジ20の上方(C2側)に重なる位置に形成するとともに、リッジ360からB2方向に幅W1だけ隔てることによりリッジ20の上方(C2側)に重ならない位置に赤外半導体レーザ素子370のリッジ380を形成する。その後、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、3波長半導体レーザ素子390が形成される。
また、3波長半導体レーザ素子390を基台91を介して台座115上に固定した後、上記のように、金属線121、322および323を用いて、各リード端子111〜113と3波長半導体レーザ素子390の各部分との間をそれぞれ接続する。なお、第3実施形態による半導体レーザ装置300のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。
第3実施形態の製造プロセスでは、上記のように、第4半導体レーザ素子基板S4の形成に際して、GaAs基板51上にn型の半導体層(n型コンタクト層356からn型クラッド層354aまでの各層、および、n型コンタクト層376からn型クラッド層374aまでの各層)を形成した後、p型の半導体層(p型クラッド層352および372)を形成している。これにより、従来の製造プロセスを容易に適用して、GaAs基板51上へn型コンタクト層356からp型クラッド層352までの各層およびn型コンタクト層376からp型クラッド層372までの各層を容易に形成することができるので、3波長半導体レーザ素子390を容易に形成することができる。なお、第3実施形態のその他の効果については、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図17を参照して、第4実施形態について説明する。この第4実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置400では、上記第1実施形態と異なり、青紫色半導体レーザ素子の上面に形成した段差部に、赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子を接合する場合について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、上記第1実施形態と同じ符号を付している。
本発明の第4実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置400では、図17に示すように、基台91の上面上に、3波長半導体レーザ素子490が導電性接着層1を介して接合されている。なお、3波長半導体レーザ素子490および半導体レーザ装置400は、本発明の「集積型半導体レーザ装置」の一例である。
青紫色半導体レーザ素子410の上面側(C2側)には、素子の一方(B1方向)の側端部のみに、n型GaN基板11の上面11a上に形成されたn型クラッド層12からp側パッド電極18までの各層を有しており、素子の中央部から他方(B2方向)の側端部には、n型GaN基板11の途中まで達する段差部11bが形成されている。なお、青紫色半導体レーザ素子410において、段差部11bの底面11c(n型GaN基板11が露出している領域)、および、n型クラッド層12からp側パッド電極18までの各層が形成されている底面11c以外の領域は、それぞれ、本発明の「第2領域」および「第1領域」の一例である。また、電流ブロック層17は、p型クラッド層14の平坦部上において略均一に形成されており、図1に示すような支持部17aは形成されていない。なお、段差部11bは、本発明の「第1段差部」の一例である。なお、青紫色半導体レーザ素子410のその他の構成は、第1実施形態による製造プロセスを用いて形成された青紫色半導体レーザ素子10と同様である。
また、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70は、段差部11bの底面11c上に導電性接着層2を介して接合されている。この場合、各半導体レーザ素子410、50および70の活性層13、53および73からn型GaN基板11の下面までの距離が略等しくなるように接合されることにより、各活性層13、53および73が同じ高さで幅方向(B方向)に沿って揃うように構成されている。また、リッジ60および80は、リッジ20の位置からB2方向に間隔W2および間隔(W2+W3)だけ隔てた位置に形成されている。
また、半導体レーザ装置400のリード端子111、112および113と各半導体レーザ素子410、50および70のワイヤボンド部18a、58aおよび78aとは、それぞれ、金属線121、122および123により接続されている。これにより、半導体レーザ装置400では、リード端子111と負極端子(図示せず)との通電により青紫色半導体レーザ素子410を、リード端子112と負極端子(図示せず)との通電により赤色半導体レーザ素子50を、また、リード端子113と負極端子(図示せず)との通電により赤外半導体レーザ素子50を、それぞれ駆動することができる。
なお、第4実施形態による半導体レーザ装置400のその他の構成については、上記第1実施形態と同様である。
次に、図3、8および図18を参照して、第4実施形態による半導体レーザ装置400の製造プロセスについて説明する。
第4実施形態による半導体レーザ装置400の製造プロセスでは、まず、第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、図3に示す第1半導体レーザ素子基板S1を形成する。その後、図18に示すように、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、所定領域のp型コンタクト層15からn型GaN基板11の途中までを下方(C2方向)に向かってエッチングする。これにより、第1半導体レーザ素子基板S1に段差部(凹部)11bを形成する。その後、第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、残ったp型クラッド層14上にリッジ20を形成するとともに、電流ブロック層17およびp側パッド電極18を形成する。また、フォトリソグラフィおよび真空蒸着法を用いたリフトオフ法により、凹部11bの底面11cの所定領域に導電性接着層2を形成する。
その後、図8を参照して、上記加工が施された第1半導体レーザ素子基板S1と、上記第1実施形態と同様に加工された第3半導体レーザ素子基板S3とを接合する。この際、n型GaN基板11の上面11aとGaAs基板51の上面51aとが対向するように、n側電極59および79とn型GaN基板11の凹部11bの底面11cとを導電性接着層2を介して接合する。その後、第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、GaAs基板51とバッファ層61および81除去した後、露出したp型コンタクト層56および76の上面(C2側)にリッジ60および80をそれぞれ形成する。この際、リッジ60および80は、それぞれ、リッジ20の位置からB2方向に間隔W2および間隔(W2+W3)だけ隔てることによりリッジ20の上方(C2側)に重ならない位置に形成される。第4実施形態による半導体レーザ装置400のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。
第4実施形態の製造プロセスでは、上記のように、第1半導体レーザ素子基板S1と、第3半導体レーザ素子基板S3とを接合する前に、第1半導体レーザ素子基板S1のリッジ20(第1光導波路L1)が形成されていない領域において、p型コンタクト層15からn型クラッド層12までの各層をn型GaN基板11に向かって除去することにより段差部(凹部)11bを形成する。その後、第3半導体レーザ素子基板S3を段差部(凹部)11bの底面11cに接合する。これにより、n型GaN基板11の下面(裏面)から活性層53および73までの距離を小さくすることができるので、n型GaN基板11の下面(裏面)から活性層13、53および73までの高さを等しくすることができる。その結果、各々の半導体レーザ素子410、50および70の各光導波路L1、L2およびL3、あるいは、それらに対応する発光点を3波長半導体レーザ素子490の幅方向(B方向)に沿って揃えることができるので、他の光学系と組み合わせて使用する場合に、光学系との位置合わせを容易に行うことができる。また、青紫色半導体レーザ素子410のリッジ20(第1光導波路L1)が形成された領域上に赤色半導体レーザ素子50および第3半導体レーザ素子70を接合しないので、リッジ20(第1光導波路L1)が接合時の衝撃により損傷することを抑制することができる。
また、第4実施形態の製造プロセスでは、リッジ60(第2光導波路L2)および80(第3光導波路L3)が、いずれも、n型GaN基板11の上面11aおよびGaAs基板51の上面51aに直交する方向から見て、リッジ20(第1光導波路L1)が形成された位置とは重ならない位置に形成される。これにより、第1光導波路L1、第2光導波路L2および第3光導波路L3がそれぞれ離れて配置されるので、第1光導波路L1、第2光導波路L2および第3光導波路L3から出射されるレーザ光の出射強度をモニターするためのフォトダイオードの受光パターンをさらに容易に設計することができる。なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第5実施形態)
図19〜図23を参照して、第5実施形態について説明する。この第5実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置500では、上記第1実施形態の製造プロセスと異なり、赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子のリッジを先に形成しておき、半導体レーザ素子基板同士を接合した後、青紫色半導体レーザ素子のリッジを形成する場合について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、上記第1実施形態と同じ符号を付している。
本発明の第5実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置500では、図19に示すように、基台91の上面上に、3波長半導体レーザ素子590が導電性接着層1を介して接合されている。なお、3波長半導体レーザ素子590および半導体レーザ装置500は、本発明の「集積型半導体レーザ装置」の一例である。
青紫色半導体レーザ素子510の上面側(C2側)には、素子の中央部のみに、n型GaN基板11の上面11a上に形成されたn型クラッド層12からp側パッド電極18までの各層を有しており、素子の中央部以外の両側端部側には、n型GaN基板11の途中まで達する一対の段差部11bが形成されている。なお、n型GaN基板11およびその上面11aは、それぞれ、本発明の「第2基板」および「第2表面」の一例である。また、n型クラッド層12、活性層13、p型クラッド層14およびp型コンタクト層15は、本発明の「第2半導体レーザ素子層」の一例である。また、段差部11bは、本発明の「第2段差部」の一例である。また、リッジ20の下方(C1方向)に位置する活性層13の領域に形成される第1光導波路L1は、本発明の「第2発光部」の一例である。また、段差部11bの底面11c(n型GaN基板11が露出している領域)、および、n型クラッド層12からp側パッド電極18までの各層が形成されている底面11c以外の領域は、それぞれ、本発明の「第3領域」および「第4領域」の一例である。また、電流ブロック層17は、p型クラッド層14の平坦部上において略均一に形成されており、図1に示すような支持部17aは形成されていない。なお、青紫色半導体レーザ素子510のその他の構成は、第1実施形態による青紫色半導体レーザ素子10と同様である。
また、赤色半導体レーザ素子50の各電流ブロック層57は、リッジ60の両側の近傍領域を除いて、p型コンタクト層56の下面と略同じ高さに形成されており、電流ブロック層57の下面は、リッジ60近傍の両側の領域において、上方(C2方向)に凹状に窪んでいる。すなわち、リッジ60の近傍領域を除いた領域には、厚みの大きな支持部57aが形成されており、青紫色半導体レーザ素子510上に接合する際の衝撃から赤色半導体レーザ素子50のリッジ60周辺の各半導体層52〜56が保護されるように構成されている。同様に、赤外半導体レーザ素子70の電流ブロック層77にも、同様の支持部77aが形成されている。また、リッジ60および80の上方(C2方向)に位置する活性層53および73の領域に形成される第2光導波路L2および第3光導波路L3は、本発明の「第1発光部」の一例である。
そして、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70は、p側パッド電極58および78と各々の段差部11bの底面11cとが導電性接着層2を介して対向するように接合されている。この場合、各半導体レーザ素子510、50および70の活性層13、53および73からn型GaN基板11の下面までの距離が略等しくなるように接合されることにより、各活性層13、53および73が同じ高さで幅方向(B方向)に沿って揃うように構成されている。また、リッジ60および80は、リッジ20を挟んでB方向に互いに間隔W4だけ隔てた位置に形成されているとともに、リッジ20の位置からB1方向に間隔W5だけ隔てた位置と、B2方向に間隔W6だけ隔てた位置とにそれぞれ形成されている。
なお、赤色半導体レーザ素子50を構成するn型クラッド層52、活性層53、p型第1クラッド層54a、エッチングストッパ層55、p型第2クラッド層54bおよびp型コンタクト層56と、赤外半導体レーザ素子70を構成するn型クラッド層72、活性層73、p型第1クラッド層74a、エッチングストッパ層75、p型第2クラッド層74bおよびp型コンタクト層76とは、いずれも、本発明の「第1半導体レーザ素子層」の一例である。
また、半導体レーザ装置500のリード端子111〜113と各半導体レーザ素子510、50および70の各部分は、第3実施形態の半導体レーザ装置300と同様に接続されている。これにより、半導体レーザ装置500では、リード端子111と負極端子(図示せず)との通電により青紫色半導体レーザ素子510を、リード端子112と負極端子(図示せず)との通電により赤色半導体レーザ素子50を、リード端子113と負極端子(図示せず)との通電により第3半導体レーザ素子70を、それぞれ駆動することができる。なお、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70を駆動する場合には、負極端子(図示せず)を電源の正極側に接続し、各リード端子112および113を電源の負極側に接続する。なお、第5実施形態による半導体レーザ装置500のその他の構成については、上記第1実施形態と同様である。
次に、図3および図19〜図23を参照して、第5実施形態による半導体レーザ装置500の製造プロセスについて説明する。
第5実施形態による半導体レーザ装置500の製造プロセスでは、まず、第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、図3に示す第1半導体レーザ素子基板S1を形成した後、図20に示すように、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、所定領域のp型コンタクト層15からn型GaN基板11の途中までを下方(C2方向)に向かってエッチングする。これにより、第1半導体レーザ素子基板S1に段差部(凹部)11bを形成する。なお、第1半導体レーザ素子基板S1は、本発明の「第2半導体レーザ素子基板」の一例である。また、フォトリソグラフィおよび真空蒸着法を用いたリフトオフ法により、凹部11bの底面11cの所定領域上に導電性接着層2を形成する。
一方、図21に示すように、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、GaAs基板51の上面51a上に、赤色半導体レーザ素子50を構成するn型クラッド層52からp型コンタクト層56までの各層、および、赤外半導体レーザ素子70を構成するn型クラッド層72からp型コンタクト層76までの各層が所定の間隔だけ隔てて配置された第5半導体レーザ素子基板S5を形成する。なお、第5半導体レーザ素子基板S5は、本発明の「第1半導体レーザ素子基板」の一例である。
ここで、n型クラッド層52からp型コンタクト層56までの各層については、GaAs基板51上に形成したバッファ層61を介して、第1実施形態とは反対に、n型クラッド層52、活性層53、p型第1クラッド層54a、エッチングストッパ層55、p型第2クラッド層54bおよびp型コンタクト層56をこの順に形成する。
また、n型クラッド層72からp型コンタクト層76については、n型クラッド層52からp型コンタクト層56までの各層を形成した後、GaAs基板51上に形成したバッファ層81を介して、第1実施形態とは反対に、n型クラッド層72、活性層73、p型第1クラッド層74a、エッチングストッパ層75、p型第2クラッド層74bおよびp型コンタクト層76をこの順に形成する。なお、GaAs基板51および上面51aは、それぞれ、本発明の「第1基板」および「第1表面」の一例である。
その後、図22に示すように、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、エッチングストッパ層55および75上に、p型コンタクト層56およびp型第2クラッド層54bからなるリッジ60と、p型コンタクト層76およびp型第2クラッド層74bからなるリッジ80とをそれぞれ形成する。なお、リッジ60とリッジ80とは、B方向に互いに間隔W4(=W5+W6)を隔てて形成される。その後、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、電流ブロック層57および77とp側パッド電極58および78とを形成する。
その後、図23に示すように、それぞれ上記加工が施された第1半導体レーザ素子基板S1と第5半導体レーザ素子基板S5とを接合する。この際、n型GaN基板11の上面11aとGaAs基板51の上面51aとが対向するように、p側パッド電極58および78と、n型GaN基板11の凹部11bの底面11cとを導電性接着層2を介して接合する。
その後、ウェットエッチングを行うことによりGaAs基板51とバッファ層61および81とを除去した後、図24に示すように、露出したp型コンタクト層15の上面(C2側)に、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、リッジ20を形成する。この際、リッジ20は、すでに形成されているリッジ60または80の位置を基準にして、B方向にリッジ60から間隔W5だけ隔てるとともに、リッジ80から間隔W6だけ隔てることによりリッジ60および80と重ならない位置に形成される。
その後、図24に示すように、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、電流ブロック層17およびp側パッド電極18を順次形成する。また、n型クラッド層52および72上には、それぞれ、n側電極59および79を形成する。その後、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、3波長半導体レーザ素子590が形成される。
また、3波長半導体レーザ素子590を基台91を介して台座115上に固定した後、上記のように、金属線121、322および323を用いて、各リード端子111〜113と3波長半導体レーザ素子590の各部分との間をそれぞれ接続する。なお、第5実施形態による半導体レーザ装置500のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。
第5実施形態の製造プロセスでは、上記のように、第1半導体レーザ素子基板S1と、第5半導体レーザ素子基板S5とを接合する前に、第1半導体レーザ素子基板S1にp型コンタクト層15からn型クラッド層12までの各層をn型GaN基板11に向かって除去することにより、段差部(凹部)11bを形成する。その後、第5半導体レーザ素子基板S5を段差部(凹部)11bの底面11cに接合するとともに、第1半導体レーザ素子基板S1には、段差部(凹部)11b以外の領域にリッジ20(第1光導波路L1)を形成する。これにより、n型GaN基板11の下面から第2光導波路L2および第3光導波路L3までの距離を容易に小さくすることができるので、n型GaN基板11の下面から第2光導波路L2(第3光導波路L3)および第1光導波路L1までの高さを等しくすることができる。これにより、n型GaN基板11の下面(裏面)から活性層53および73までの距離を小さくすることができるので、n型GaN基板11の下面(裏面)から活性層13、53および73までの高さを等しくすることができる。その結果、各々の半導体レーザ素子の各光導波路L1、L2およびL3、あるいは、それらに対応する発光点を3波長半導体レーザ素子590の幅方向(B方向)に沿って揃えることができるので、他の光学系と組み合わせて使用する場合に、光学系との位置合わせを容易に行うことができる。
また、第5実施形態の製造プロセスでは、n型GaN基板11の上面11aとGaAs基板51の上面51aとを対向させて、第1半導体レーザ素子基板S1と第5半導体レーザ素子基板S5とを接合した後、リッジ20(第1光導波路L1)を形成する前に、接合された第1半導体レーザ素子基板S1からGaAs基板51を除去している。また、GaAs基板51を除去することにより露出した第1半導体レーザ素子基板S1にリッジ20(第1光導波路L1)を形成している。この場合にも、リッジ60および80(第2光導波路L2および第3光導波路L3)に対する相対的な位置関係が一定となるリッジ20(第1光導波路L1)を容易に形成することができる。また、第5半導体レーザ素子基板S5からGaAs基板51を除去することにより、除去されたGaAs基板51を、赤色半導体レーザ素子50を構成するn型クラッド層52からp型コンタクト層56までの各層、および、赤外半導体レーザ素子70を構成するn型クラッド層72からp型コンタクト層76までの各層の成長用基板として再利用することができる。その結果、3波長半導体レーザ素子590および半導体レーザ装置500を低コストで製造することができる。なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第6実施形態)
図25〜図31を参照して、第6実施形態について説明する。この第6実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置600では、赤色半導体レーザ素子と、緑色半導体レーザ素子および青色半導体レーザ素子とを接合して3波長半導体レーザ素子を構成する場合について説明する。なお、図25は、図26の6000−6000線に沿った断面を示している。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、上記第1実施形態と同じ符号を付している。
本発明の第6実施形態による製造プロセスを用いて形成された半導体レーザ装置600では、図25に示すように、基台91の上面上に、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)のRGB3色のレーザ光を出射することができる3波長半導体レーザ素子690が導電性接着層1を介して接合されている。また、3波長半導体レーザ素子690では、約530nmの発振波長を有する緑色半導体レーザ素子610と約480nmの波長を有する青色半導体レーザ素子630とがモノリシックに形成された2波長半導体レーザ素子645の表面(n型GaN基板11)上に、約635nmの発振波長を有する赤色半導体レーザ素子650が導電性接着層2を介して接合されている。なお、3波長半導体レーザ素子690および半導体レーザ装置600は、本発明の「集積型半導体レーザ装置」の一例である。
2波長半導体レーザ素子645では、n型GaN基板11の一方(B1方向)の側端部に緑色半導体レーザ素子610が形成されており、素子の中央部には、青色半導体レーザ素子630が緑色半導体レーザ素子610と離れて形成されている。また、n型GaN基板11の他方(B2方向)の側端部には、上面からn型GaN基板11の途中まで達する段差部11bが形成されている。なお、2波長半導体レーザ素子645において、段差部11bの底面11c(n型GaN基板11が露出している領域)、および、青色半導体レーザ素子630と緑色半導体レーザ素子610とが形成されている底面11c以外の領域は、それぞれ、本発明の「第2領域」および「第1領域」の一例である。
緑色半導体レーザ素子610では、n型GaN基板11の上面11a上に、バッファ層601を介して、n型AlGaNからなるn型クラッド層612、In組成の高いInGaNからなる量子井戸層とIn組成の低いInGaNからなる障壁層とが交互に積層されたMQW構造を有する活性層613、p型AlGaNからなるp型第1クラッド層614aおよびエッチングストッパ層602がこの順に形成されている。また、エッチングストッパ層602の所定領域上には、共振器方向(図26のA方向)に延びるp型AlGaNからなるp型第2クラッド層614bが形成されている。また、p型第2クラッド層614b上には、p型コンタクト層615が形成されている。このp型第2クラッド層614bおよびp型コンタクト層615によって、リッジ620が構成されている。また、リッジ620の下方(C1方向)に位置する活性層613の領域には、第1光導波路L1が形成される。なお、第1光導波路L1は、本発明の「第1発光部」の一例である。また、バッファ層601、n型クラッド層612、活性層613、p型第1クラッド層614a、エッチングストッパ層602、p型第2クラッド層614bおよびp型コンタクト層615は、本発明の「第1半導体レーザ素子層」の一例である。また、p型コンタクト層615上には、p側オーミック電極616が形成されている。また、エッチングストッパ層602の上面とリッジ620の側面(p型クラッド層614b、p型コンタクト層615およびp側オーミック電極616の両側面)とを覆うように電流ブロック層617が形成されている。なお、電流ブロック層617には、第1実施形態の青紫色半導体レーザ素子10の電流ブロック層17と同様の支持部617aが形成されている。また、p側オーミック電極616および電流ブロック層617の上面を覆うように、p側パッド電極618が形成されている。また、n型GaN基板11の下面上にn側電極619が形成されている。
また、青色半導体レーザ素子630では、n型GaN基板611の上面11a上に、バッファ層603を介して、n型AlGaNからなるn型クラッド層632、In組成の高いInGaNからなる量子井戸層とIn組成の低いInGaNからなる障壁層とが交互に積層されたMQW構造を有する活性層633、p型AlGaNからなるp型第1クラッド層634aおよびエッチングストッパ層604がこの順に形成されている。また、エッチングストッパ層604の所定領域上には、共振器方向(図26のA方向)に延びるp型AlGaNからなるp型第2クラッド層634bが形成されている。また、p型第2クラッド層634b上には、p型コンタクト層635が形成されている。このp型第2クラッド層634bおよびp型コンタクト層635によって、リッジ640が構成されている。また、リッジ640の下方(C1方向)に位置する活性層633の領域には、第2光導波路L2が形成される。なお、第2光導波路L2は、本発明の「第2発光部」の一例である。また、バッファ層603、n型クラッド層632、活性層633、p型第1クラッド層634a、エッチングストッパ層604、p型第2クラッド層634bおよびp型コンタクト層635は、本発明の「第1半導体レーザ素子層」の一例である。また、p型コンタクト層635上には、p側オーミック電極636が形成されている。また、エッチングストッパ層604の上面とリッジ640の側面(p型クラッド層634b、p型コンタクト層635およびp側オーミック電極636の両側面)とを覆うように電流ブロック層637が形成されている。なお、電流ブロック層637にも、電流ブロック層617と同様の支持部637aが形成されている。また、p側オーミック電極636および電流ブロック層637の上面を覆うように、p側パッド電極638が形成されている。
また、赤色半導体レーザ素子650では、n型AlGaInPからなるn型クラッド層652の上面上に、GaInPからなる量子井戸層とAlGaInPからなる障壁層とが交互に積層されたMQW構造を有する活性層653、p型AlGaInPからなるp型クラッド層654がこの順に形成されている。また、p型クラッド層654は、共振器方向(図26のA方向)に沿って延びる凸部と、凸部の両側(素子の側端部方向:B1方向、B2方向)に延びる平坦部とを有している。p型クラッド層654の凸部上には、p型GaAsからなるp型コンタクト層655が形成されている。このp型クラッド層654の凸部と凸部上のp型コンタクト層655とによって、リッジ660が構成されている。また、リッジ660の下方(C1方向)に位置する活性層653の領域には、第3光導波路L3が形成される。なお、第3光導波路L3は、本発明の「第2発光部」の一例である。なお、n型クラッド層652、活性層653、p型クラッド層654およびp型コンタクト層655は、本発明の「第2半導体レーザ素子層」の一例である。また、p型コンタクト層655上には、p側オーミック電極656が形成されている。また、p型クラッド層654の平坦部の上面とリッジ660の側面(p型クラッド層654の凸部、p型コンタクト層655およびp側オーミック電極656の両側面)とを覆うように電流ブロック層657が形成されている。また、p側オーミック電極656および電流ブロック層657の上面を覆うように、p側パッド電極658が形成されている。また、n型クラッド層652の下面上に、n側電極659が形成されている。
ここで、第6実施形態では、図25に示すように、赤色半導体レーザ素子650は、導電性接着層2を介してn側電極659とn型GaN基板11の段差部11bの底面11cとが対向するように、2波長半導体レーザ素子645と接合されている。このとき、各半導体レーザ素子610、630および650の活性層613、633および653が略同じ高さで幅方向(B方向)に沿って揃うように構成されることにより、n型GaN基板11の下面から活性層までの距離が略等しくなるように接合されている。また、赤色半導体レーザ素子650のリッジ660は、青色半導体レーザ素子630のリッジ640が形成された位置からB2方向に間隔W8だけ隔てた位置に形成されている。また、緑色半導体レーザ素子610のリッジ620は、リッジ640が形成された位置からB1方向に間隔W7だけ隔てた位置に形成されている。
また、図26に示すように、赤色半導体レーザ素子650では、p側パッド電極658のワイヤボンド部658aに金属線621の一端がワイヤボンディングされており、金属線621の他端は、リード端子111に接続されている。また、緑色半導体レーザ素子610では、p側パッド電極618のワイヤボンド部618aに金属線622の一端がワイヤボンディングされており、金属線622の他端は、リード端子112に接続されている。また、青色半導体レーザ素子630では、p側パッド電極638のワイヤボンド部638aに金属線623の一端がワイヤボンディングされており、金属線623の他端は、リード端子113に接続されている。これにより、半導体レーザ装置600では、p側パッド電極658、618および638が互いに絶縁されたリード端子111、112および113にそれぞれ電気的に接続されるとともに、n側電極619および659が共通の負極端子(図示せず)に電気的に接続される状態(カソードコモン)に構成されている。
次に、図25〜図31を参照して、第6実施形態による半導体レーザ装置600の製造プロセスについて説明する。
第6実施形態による半導体レーザ装置600の製造プロセスでは、まず、上記第1実施形態の第3半導体レーザ素子基板S3の製造プロセスを参照して、図27に示すように、n型GaN基板11の上面11a上に、緑色半導体レーザ素子610を構成するバッファ層601からp型コンタクト層615までの各層、および、青色半導体レーザ素子630を構成するバッファ層603からp型コンタクト層635までの各層が所定の間隔だけ隔てて配置された第6半導体レーザ素子基板S6を形成する。なお、第6半導体レーザ素子基板S6は、本発明の「第1半導体レーザ素子基板」の一例である。
ここで、バッファ層601からp型コンタクト層615までの各層は、第3半導体レーザ素子基板S3のバッファ層61および赤色半導体レーザ素子20を構成するp型コンタクト層56からn型クラッド層52の各層に代えて、n型GaN基板11上に、バッファ層601、n型クラッド層612、活性層613、p型第1クラッド層614a、エッチングストッパ層602、p型第2クラッド層614bおよびp型コンタクト層615をこの順に形成する。
また、バッファ層603からp型コンタクト層635までの各層については、バッファ層601からp型コンタクト層615までの各層を形成した後、第3半導体レーザ素子基板S3のバッファ層81および赤外半導体レーザ素子70を構成するp型コンタクト層76からn型クラッド層72の各層に代えて、バッファ層603、n型クラッド層632、活性層633、p型第1クラッド層634a、エッチングストッパ層604、p型第2クラッド層634bおよびp型コンタクト層635をこの順に形成する。
次に、図28に示すように、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、バッファ層601からp型コンタクト層615までの各層、および、バッファ層603からp型コンタクト層635までの各層が形成されている領域以外のn型GaN基板11の所定領域において、上面11aから内部(C2方向)に向かって所定の深さだけエッチングする。これにより、n型GaN基板11の上面に段差部(凹部)11cを形成する。
その後、第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、エッチングストッパ層602および604上に、リッジ620および640をそれぞれ形成するとともに、電流ブロック層617および637をそれぞれ形成する。なお、リッジ620とリッジ640とは、B方向に互いに間隔W7を隔てて形成される。その後、段差部(凹部)11bの底面11c上に導電性接着層2を形成する。
一方、上記第1実施形態の第2半導体レーザ素子基板S2の製造プロセスを参照して、図29に示すように、GaAs基板51の上面51a上の所定領域に、バッファ層651からn型クラッド層652までの各層が形成された第7半導体レーザ素子基板S7を形成する。なお、第7半導体レーザ素子基板S7は、本発明の「第2半導体レーザ素子基板」の一例である。
ここで、バッファ層651からn型クラッド層652までの各層については、GaAs基板51上にバッファ層651、p型コンタクト層656、p型クラッド層654、活性層653およびn型クラッド層652をこの順に形成した後、所定領域以外の領域上のバッファ層651からn型クラッド層652までの各層を除去する。その後、真空蒸着法を用いて、n型クラッド層652の上面上にn側電極659を形成する。
その後、図30に示すように、それぞれ上記加工が施された第6半導体レーザ素子基板S6と第7半導体レーザ素子基板S7とを接合する。この際、n型GaN基板11の上面11aとGaAs基板51の上面51aとが対向するように、n側電極659とn型GaN基板611の段差部(凹部)11bの底面11cとを導電性接着層2を介して接合する。
その後、ウェットエッチングを行うことによりGaAs基板51とバッファ層651とを全て除去することにより、p側オーミック電極656の上面を露出させる。
その後、図31に示すように、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、p型クラッド層654上にリッジ660を形成する。この際、リッジ660は、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、予め形成されている青色半導体レーザ素子630のリッジ640の位置を基準にして、B2方向にリッジ640から間隔W8だけ隔てることによりリッジ640と重ならない位置に形成される。その後、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、電流ブロック層657およびp側パッド電極658を順次形成する。また、電流ブロック層617および637上に、それぞれ、p側パッド電極618および638を形成する。また、n型GaN基板611の下面を研磨した後、真空蒸着法を用いてn側電極619を形成する。その後、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、3波長半導体レーザ素子690が形成される。
また、3波長半導体レーザ素子690を基台91を介して台座115上に固定した後、上記のように、金属線621〜623を用いて、各リード端子111〜113と3波長半導体レーザ素子690の各部分との間をそれぞれ接続する。なお、第6実施形態による半導体レーザ装置600のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。
第6実施形態の製造プロセスでは、第4実施形態と略同様の製造プロセスを用いて3波長半導体レーザ素子690を形成するので、各々の半導体レーザ素子610、630および650の各光導波路L1、L2およびL3、あるいは、それらに対応する発光点を3波長半導体レーザ素子690の幅方向(B方向)に沿って揃えることができる。これにより、プロジェクタ装置などの表示装置において、光学系と組み合わせて使用する場合に、光学系との位置合わせを容易に行うことができる。なお、第6実施形態のその他の効果は、上記第4実施形態と同様である。
(第7実施形態)
図11、図12および図32を参照して、本発明の第7実施形態による光ピックアップ装置700について説明する。
本発明の第7実施形態による光ピックアップ装置700は、図32に示すように、上記第2実施形態による製造プロセスを用いて形成された3波長半導体レーザ素子290が実装された半導体レーザ装置200と、半導体レーザ装置200から出射されたレーザ光を調整する光学系720と、レーザ光を受光する光検出部730とを備えている。
また、光学系720は、偏光ビームスプリッタ(PBS)721、コリメータレンズ722、ビームエキスパンダ723、λ/4板724、対物レンズ725、シリンドリカルレンズ726および光軸補正素子727を有している。
また、PBS721は、半導体レーザ装置200から出射されるレーザ光を全透過するとともに、光ディスク735から帰還するレーザ光を全反射する。コリメータレンズ722は、PBS721を透過した3波長半導体レーザ素子290からのレーザ光を平行光に変換する。ビームエキスパンダ723は、凹レンズ、凸レンズおよびアクチュエータ(図示せず)から構成されている。アクチュエータは後述するサーボ回路からのサーボ信号に応じて、凹レンズおよび凸レンズの距離を変化させることにより、半導体レーザ装置200から出射されたレーザ光の波面状態を補正する機能を有している。
また、λ/4板724は、コリメータレンズ722によって略平行光に変換された直線偏光のレーザ光を円偏光に変換する。また、λ/4板724は光ディスク735から帰還する円偏光のレーザ光を直線偏光に変換する。この場合の直線偏光の偏光方向は、半導体レーザ装置200から出射されるレーザ光の直線偏光の方向に直交する。これにより、光ディスク735から帰還するレーザ光は、PBS721によって略全反射される。対物レンズ725は、λ/4板724を透過したレーザ光を光ディスク735の表面(記録層)上に収束させる。なお、対物レンズ725は、対物レンズアクチュエータ(図示せず)により、後述するサーボ回路からのサーボ信号(トラッキングサーボ信号、フォーカスサーボ信号およびチルトサーボ信号)に応じて、フォーカス方向、トラッキング方向およびチルト方向に移動可能にされている。
また、PBS721により全反射されるレーザ光の光軸に沿うように、シリンドリカルレンズ726、光軸補正素子727および光検出部730が配置されている。シリンドリカルレンズ726は、入射されるレーザ光に非点収差作用を付与する。光軸補正素子727は、回折格子により構成されており、シリンドリカルレンズ726を透過した青紫色、赤色および赤外の各レーザ光の0次回折光のスポットが後述する光検出部730の検出領域上で一致するように配置されている。
また、光検出部730は、受光したレーザ光の強度分布に基づいて再生信号を出力する。ここで、光検出部730は再生信号とともに、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号およびチルトエラー信号が得られるように所定のパターンの検出領域を有する。このようにして、半導体レーザ装置200を備えた光ピックアップ装置700が構成される。
この光ピックアップ装置700では、半導体レーザ装置200は、基台91(図11参照)に接続される負極端子(図示せず)と、リード端子111〜113(図12参照)との間に、それぞれ、独立して電圧を印加することによって、青紫色半導体レーザ素子10、赤色半導体レーザ素子350および赤外半導体レーザ素子370から、青紫色、赤色および赤外のレーザ光を独立的に出射することが可能に構成されている。半導体レーザ装置200から出射されたレーザ光は、上記のように、PBS721、コリメータレンズ722、ビームエキスパンダ723、λ/4板724、対物レンズ725、シリンドリカルレンズ726および光軸補正素子727により調整された後、光検出部730の検出領域上に照射される。
ここで、光ディスク735に記録されている情報を再生する場合には、青紫色半導体レーザ素子10、赤色半導体レーザ素子350および赤外半導体レーザ素子370から出射される各々のレーザパワーが一定になるように制御しながら、光ディスク735の記録層にレーザ光を照射するとともに、光検出部730から出力される再生信号を得ることができる。また、同時に出力されるフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号およびチルトエラー信号により、ビームエキスパンダ723のアクチュエータと対物レンズ725を駆動する対物レンズアクチュエータとを、それぞれ、フィードバック制御することができる。
また、光ディスク735に情報を記録する場合には、記録すべき情報に基づいて、青紫色半導体レーザ素子10、赤色半導体レーザ素子350および赤外半導体レーザ素子370から出射されるレーザパワーを制御しながら、光ディスク735にレーザ光を照射する。これにより、光ディスク735の記録層に情報を記録することができる。また、上記同様、光検出部730から出力されるフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号およびチルトエラー信号により、ビームエキスパンダ723のアクチュエータと対物レンズ725を駆動する対物レンズアクチュエータとを、それぞれ、フィードバック制御することができる。
このようにして、半導体レーザ装置200を備えた光ピックアップ装置700を用いて、光ディスク735への記録および再生を行うことができる。
第7実施形態における光ピックアップ装置700では、半導体レーザ装置200内部に3波長半導体レーザ素子290が実装されているので、光学系720の調整を容易に行うことができるので、性能の安定性が優れた光ピックアップ装置700を容易に得ることができる。
(第8実施形態)
図32および図33を参照して、本発明の第8実施形態による光ディスク装置800について説明する。
本発明の第8実施形態による光ディスク装置800は、図33に示すように、上記第7実施形態による光ピックアップ装置700と、コントローラ801と、レーザ駆動回路802と、信号生成回路803と、サーボ回路804と、ディスク駆動モータ805とを備えている。
コントローラ801には、光ディスク735に記録すべき情報に基づいて生成された記録データSL1が入力される。また、コントローラ801は、記録データSL1および後述する信号生成回路803からの信号SL5に応じて、レーザ駆動回路802に向けて信号SL2を出力するとともに、サーボ回路804に向けて信号SL7を出力するように構成されている。また、コントローラ801は、後述するように、信号SL5を基に再生データSL10を出力する。また、レーザ駆動回路802は、上記信号SL2に応じて、光ピックアップ装置700内の半導体レーザ装置200から出射されるレーザパワーを制御する信号SL3を出力する。すなわち、半導体レーザ装置200は、コントローラ801およびレーザ駆動回路802により駆動されるように構成されている。
光ピックアップ装置700では、図33に示すように、上記信号SL3に応じて制御されたレーザ光を光ディスク735に照射する。また、光ピックアップ装置700内の光検出部730から、信号生成回路803に向けて信号SL4が出力される。また、後述するサーボ回路804からのサーボ信号SL8により、光ピックアップ装置700内の光学系720(図32に示すビームエキスパンダ723のアクチュエータおよび対物レンズ725を駆動する対物レンズアクチュエータ)が制御される。信号生成回路803は、光ピックアップ装置700から出力された信号SL4を増幅および演算処理して、再生信号を含む第1出力信号SL5をコントローラ801に向けて出力するとともに、上記光ピックアップ装置700のフィードバック制御および後述する光ディスク735の回転制御を行う第2出力信号SL6をサーボ回路804に向けて出力する。
サーボ回路804は、図33に示すように、信号生成回路803およびコントローラ801からの第2出力信号SL6および信号SL7に応じて、光ピックアップ装置700内の光学系960を制御するサーボ信号SL8およびディスク駆動モータ805を制御するモータサーボ信号SL9を出力する。また、ディスク駆動モータ805は、モータサーボ信号SL9に応じて、光ディスク735の回転速度を制御する。
ここで、光ディスク735に記録されている情報を再生する場合には、まず、ここでは説明を省略する光ディスク735の種類(CD、DVD、BDなど)を識別する手段により、照射すべき波長のレーザ光が選択される。次に、光ピックアップ装置700内の半導体レーザ装置200から出射されるべき波長のレーザ光強度が一定になるように、コントローラ801からレーザ駆動回路802に向けて信号SL2が出力される。さらに、上記で説明した光ピックアップ装置700の半導体レーザ装置200、光学系720および光検出部730が機能することにより、光検出部730から再生信号を含む信号SL4が信号生成回路803に向けて出力され、信号生成回路803は、再生信号を含む信号SL5をコントローラ801に向けて出力する。コントローラ801は、信号SL5を処理することにより、光ディスク735に記録されていた再生信号を抽出し、再生データSL10として出力する。この再生データSL10を用いて、たとえば、光ディスク735に記録されている映像、音声などの情報を、モニターやスピーカなどに出力することができる。また、光検出部730からの信号SL4を基に、各部のフィードバック制御も行う。
また、光ディスク735に情報を記録する場合には、まず、上記同様の光ディスク735の種類を識別する手段により、照射すべき波長のレーザ光が選択される。次に、記録される情報に応じた記録データSL1に応じて、コントローラ801からレーザ駆動回路802に向けて信号SL2が出力される。さらに、上記で説明した光ピックアップ装置700の半導体レーザ装置200、光学系720および光検出部730が機能することにより、光ディスク735に情報を記録するとともに、光検出部730からの信号SL4を基に、各部のフィードバック制御を行う。
このようにして、光ディスク装置800を用いて、光ディスク735への記録および再生を行うことができる。
第8実施形態における光ディスク装置800では、半導体レーザ装置200内部に3波長半導体レーザ素子290(図32参照)が実装されているので、光学系720(図32参照)の調整が容易に行うことができるので、性能の安定性が優れた光ディスク装置800を容易に得ることができる。
(第9実施形態)
図25、図26および図34を参照して、本発明の第9実施形態によるプロジェクタ装置900の構成について説明する。なお、プロジェクタ装置900では、半導体レーザ装置600を構成する個々の半導体レーザ素子が略同時に点灯される例について説明する。
本発明の第9実施形態によるプロジェクタ装置900は、図34に示すように、上記第6実施形態による製造プロセスを用いて形成された3波長半導体レーザ素子690(図25参照)が実装された半導体レーザ装置600と、複数の光学部品からなる光学系920と、半導体レーザ装置600および光学系920を制御する制御部950とを備えている。これにより、半導体レーザ装置600から出射されたレーザ光が、光学系920により変調された後、外部のスクリーン990などに投影されるように構成されている。
また、図34に示すように、光学系920において、半導体レーザ装置600から出射されたレーザ光は、凹レンズと凸レンズとからなる分散角制御レンズ922により所定ビーム径を有する平行光に変換された後、フライアイインテグレータ923に入射される。また、フライアイインテグレータ923では、蝿の目状のレンズ群からなる2つのフライアイレンズが向き合うように構成されており、液晶パネル929、933および940に入射する際の光量分布が均一となるように分散角制御レンズ922から入射される光に対してレンズ作用を付与する。すなわち、フライアイインテグレータ923を透過した光は、液晶パネル929、933および940のサイズに対応したアスペクト比(たとえば16:9)の広がりをもって入射できるように調整されている。
また、フライアイインテグレータ923を透過した光は、コンデンサレンズ924によって集光される。また、コンデンサレンズ924を透過した光のうち、赤色光のみがダイクロイックミラー925によって反射される一方、緑色光および青色光はダイクロイックミラー925を透過する。
そして、赤色光は、ミラー926を経てレンズ927による平行化の後に入射側偏光板928を介して液晶パネル929に入射される。この液晶パネル929は、赤色用の画像信号(R画像信号)に応じて駆動されることにより赤色光を変調する。
また、ダイクロイックミラー930では、ダイクロイックミラー925を透過した光のうちの緑色光のみが反射される一方、青色光はダイクロイックミラー930を透過する。
そして、緑色光は、レンズ931による平行化の後に入射側偏光板932を介して液晶パネル933に入射される。この液晶パネル933は、緑色用の画像信号(G画像信号)に応じて駆動されることにより緑色光を変調する。
また、ダイクロイックミラー930を透過した青色光は、レンズ934、ミラー935、レンズ936およびミラー937を経て、さらにレンズ938によって平行化がなされた後、入射側偏光板939を介して液晶パネル940に入射される。この液晶パネル940は、青色用の画像信号(B画像信号)に応じて駆動されることにより青色光を変調する。
その後、液晶パネル929、933および940によって変調された赤色光、緑色光および青色光は、ダイクロイックプリズム941により合成された後、出射側偏光板942を介して投写レンズ943へと入射される。また、投写レンズ943は、投写光を被投写面(スクリーン990)上に結像させるためのレンズ群と、レンズ群の一部を光軸方向に変位させて投写画像のズームおよびフォーカスを調整するためのアクチュエータを内蔵している。
また、プロジェクタ装置900では、制御部950によって赤色半導体レーザ素子650の駆動に関するR信号、緑色半導体レーザ素子610の駆動に関するG信号および青色半導体レーザ素子630の駆動に関するB信号としての定常的な電圧が、半導体レーザ装置600の各レーザ素子に供給されるように制御される。これによって、半導体レーザ装置600の赤色半導体レーザ素子650、緑色半導体レーザ素子610および青色半導体レーザ素子630は、実質的に同時に発振されるように構成されている。また、制御部950によって半導体レーザ装置600の赤色半導体レーザ素子650、緑色半導体レーザ素子610および青色半導体レーザ素子630の各々の光の強度を制御することによって、スクリーン990に投写される画素の色相や輝度などが制御されるように構成されている。これにより、制御部950によって所望の画像がスクリーン990に投写される。
このようにして、本発明の第6実施形態による半導体レーザ装置600が搭載されたプロジェクタ装置900が構成されている。
(第10実施形態)
図35および図36を参照して、本発明の第10実施形態によるプロジェクタ装置905の構成について説明する。なお、プロジェクタ装置905では、半導体レーザ装置600を構成する個々の半導体レーザ素子が時系列的に点灯される例について説明する。
本発明の第10実施形態によるプロジェクタ装置905は、図35に示すように、上記第9実施形態で用いた半導体レーザ装置600と、光学系960と、半導体レーザ装置600および光学系960を制御する制御部951とを備えている。これにより、半導体レーザ装置600からのレーザ光が、光学系960により変調された後、スクリーン991などに投影されるように構成されている。
また、光学系960において、半導体レーザ装置600から出射されたレーザ光は、それぞれ、レンズ962により平行光に変換された後、ライトパイプ964に入射される。
ライトパイプ964は内面が鏡面となっており、レーザ光は、ライトパイプ964の内面で反射を繰り返しながらライトパイプ964内を進行する。この際、ライトパイプ964内での多重反射作用によって、ライトパイプ964から出射される各色のレーザ光の強度分布が均一化される。また、ライトパイプ964から出射されたレーザ光は、リレー光学系965を介してデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)966に入射される。
DMD966は、マトリクス状に配置された微小なミラー群からなる。また、DMD966は、各画素位置の光の反射方向を、投写レンズ980に向かう第1の方向Aと投写レンズ980から逸れる第2の方向Bとに切り替えることにより各画素の階調を表現(変調)する機能を有している。各画素位置に入射されるレーザ光のうち第1の方向Aに反射された光(ON光)は、投写レンズ980に入射されて被投写面(スクリーン991)に投写される。また、DMD966によって第2の方向Bに反射された光(OFF光)は、投写レンズ980には入射されずに光吸収体967によって吸収される。
また、プロジェクタ装置905では、制御部951によりパルス電源が半導体レーザ装置600に供給されるように制御されることによって、半導体レーザ装置600の赤色半導体レーザ素子650、緑色半導体レーザ素子610および青色半導体レーザ素子630は、時系列的に分割されて1素子ずつ周期的に駆動されるように構成されている。また、制御部951によって、光学系960のDMD966は、赤色半導体レーザ素子650、緑色半導体レーザ素子610および青色半導体レーザ素子630の駆動状態とそれぞれ同期しながら、各画素(R、GおよびB)の階調に合わせて光を変調するように構成されている。
具体的には、図36に示すように、赤色半導体レーザ素子650(図35参照)の駆動に関するR信号、緑色半導体レーザ素子610(図35参照)の駆動に関するG信号、および青色半導体レーザ素子630(図35参照)の駆動に関するB信号が、互いに重ならないように時系列的に分割された状態で、制御部951(図35参照)によって、半導体レーザ装置600の各レーザ素子に供給される。また、このB信号、G信号およびR信号に同期して、制御部951からB画像信号、G画像信号、R画像信号がそれぞれDMD966に出力される。
これにより、図36に示したタイミングチャートにおけるB信号に基づいて、青色半導体レーザ素子630の青色光が発光されるとともに、このタイミングで、B画像信号に基づいて、DMD966により青色光が変調される。また、B信号の次に出力されるG信号に基づいて、緑色半導体レーザ素子610の緑色光が発光されるとともに、このタイミングで、G画像信号に基づいて、DMD966により緑色光が変調される。さらに、G信号の次に出力されるR信号に基づいて、赤色半導体レーザ素子650の赤色光が発光されるとともに、このタイミングで、R画像信号に基づいて、DMD966により赤色光が変調される。その後、R信号の次に出力されるB信号に基づいて、青色半導体レーザ素子630の青色光が発光されるとともに、このタイミングで、再度、B画像信号に基づいて、DMD966により青色光が変調される。上記の動作が繰り返されることによって、B画像信号、G画像信号およびR画像信号に基づいたレーザ光照射による画像が、被投写面(スクリーン991)に投写される。
このようにして、本発明の第10実施形態による半導体レーザ装置600が搭載されたプロジェクタ装置905が構成されている。
第9実施形態および第10実施形態におけるプロジェクタ装置900および905では、半導体レーザ装置600内部に3波長半導体レーザ素子690(図25参照)が実装されているので、光学系920および960との調整が容易に行うことができる。これにより、メンテナンス性に優れたプロジェクタ装置900および905を容易に得ることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第10実施形態では、半導体レーザ素子層(クラッド層)にリッジを形成することにより下部の活性層に光導波路(発光部)が形成されるリッジ導波型の半導体レーザ素子を用いて集積型半導体レーザ装置を構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、活性層の上部の半導体素子層の表面上に開口部を有する電流ブロック層を形成することにより活性層に光導波路(発光部)が形成される利得導波型の半導体レーザ素子を用いて集積型半導体レーザ装置を構成してもよい。あるいは、活性層を両側面から挟み込むような電流ブロック層を形成することにより活性層に光導波路(発光部)が形成される埋め込みヘテロ構造を有する半導体レーザ素子を用いて集積型半導体レーザ装置を構成してもよい。また、上述した異なる半導体レーザ素子構造を有する半導体レーザ素子を組み合わせて、本発明の集積型半導体レーザ装置を形成してもよい。
また、上記第2実施形態では、絶縁膜291上にパッド電極292および293を形成して、各々に赤色半導体レーザ素子50のn側電極59および赤外半導体レーザ素子70のn側電極79を接合した例について示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70に共通のn側パッド電極を設けるようにしてもよい。
また、上記第1〜第10実施形態では、導電性を有する材料からなる基台91を用いて3波長半導体レーザ素子のn型GaN基板と台座115との導通を図るように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、3波長半導体レーザ素子が絶縁性を有する材料からなる基台に接合された状態で、基台が台座115上に固定されるように構成してもよい。この場合、絶縁性を有する基台の上面に、n型GaN基板と導通する電極層を形成して、この電極層と台座115とを金属線などを用いて電気的に接続するように構成すればよい。
また、上記第6実施形態では、緑色半導体レーザ素子610および青色半導体レーザ素子630の半導体レーザ素子層を形成した後に、n型GaN基板11の基板の所定領域における上面から下方に窪む凹部11bを形成して底面11cに赤色半導体レーザ素子650を接合した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、緑色半導体レーザ素子610および青色半導体レーザ素子630の半導体レーザ素子層を形成する際に、n型GaN基板11に基板の上面から下方に窪む凹部を形成して凹部の底面上に緑色半導体レーザ素子610および青色半導体レーザ素子630の半導体レーザ素子層を形成した後、凹部が形成されていないn型GaN基板611の上面に、赤色半導体レーザ素子650を接合してもよい。このように構成しても、各々のレーザ素子の発光点位置(活性層の高さ方向の位置)を幅方向(B方向)に揃えることができる。
また、上記第1〜第10実施形態の製造プロセスでは、窒化物系半導体各層の結晶成長を、MOCVD法を用いて行った例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、窒化物系半導体各層の結晶成長を、ハライド気相エピタキシー法や、分子線エピタキシー(MBE)法や、ガスソースMBE法などを用いて行うようにしてもよい。
また、上記第1〜第10実施形態では、3つの半導体レーザ素子が接合された集積型半導体レーザ装置を例示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、2つの半導体レーザ素子を接合した集積型半導体レーザ装置でもよく、4つ以上の半導体レーザ素子を接合してもよい。また、その組み合わされる半導体レーザ素子の発信波長は特に限定されない。すなわち、たとえば、赤色半導体レーザ素子と赤外半導体レーザ素子や、青色半導体レーザ素子と緑色半導体レーザ素子などの組み合わせでもよく、また、同じ波長の半導体レーザ素子の組み合わせでもよい。
また、たとえば、上記第1実施形態では、青紫色半導体レーザ素子10のリッジ20を基準にして赤色半導体レーザ素子50のリッジ60および赤外半導体レーザ素子70のリッジ80の位置合わせを行ったが、本発明はこれに限られない。すなわち、n型GaN基板11やその上に形成される半導体各層の表面にアライメントマークを形成しておき、そのアライメントマークを基準にして位置合わせを行っても良い。この場合には、素子の幅方向だけでなく、共振器長方向の位置調整も精度良く行えるので、共振器端面の形成をさらに容易に形成することができる。
11 n型GaN基板(第1基板、第2基板)
11a 上面(第1表面、第2表面)
11b 段差部(第1段差部、第2段差部)
12 n型クラッド層(第1半導体レーザ素子層、第2半導体レーザ素子層)
13 活性層(第1半導体レーザ素子層、第2半導体レーザ素子層)
14 p型クラッド層(第1半導体レーザ素子層、第2半導体レーザ素子層)
15 p型コンタクト層(第1半導体レーザ素子層、第2半導体レーザ素子層)
51 GaAs基板(第1基板、第2基板)
51a 上面(第1表面、第2表面)
52、72 n型クラッド層(第1半導体レーザ素子層、第2半導体レーザ素子層)
53 73 活性層(第1半導体レーザ素子層、第2半導体レーザ素子層)
54a、74a p型第1クラッド層(第1半導体レーザ素子層、第2半導体レーザ素子層)
54b 74b p型第2クラッド層(第1半導体レーザ素子層、第2半導体レーザ素子層)
55、75 エッチングストッパ層(第1半導体レーザ素子層、第2半導体レーザ素子層)
56、76 p型コンタクト層(第1半導体レーザ素子層、第2半導体レーザ素子層)
90、290、390、490、590、690 3波長半導体レーザ素子(集積型半導体レーザ装置)
100、200、300、400、500、600 半導体レーザ装置(集積型半導体レーザ装置)
352、372 p型クラッド層(第2半導体レーザ素子層)
353、373 活性層(第2半導体レーザ素子層)
354a、374a n型第1クラッド層(第2半導体レーザ素子層)
354b、374b n型第2クラッド層(第2半導体レーザ素子層)
355、375 エッチングストッパ層(第2半導体レーザ素子層)
356、376 n型コンタクト層(第2半導体レーザ素子層)
602、604 エッチングストッパ層(第1半導体レーザ素子層)
612、632 n型クラッド層(第1半導体レーザ素子層)
613、633 活性層(第1半導体レーザ素子層)
614a、634a p型第1クラッド層(第1半導体レーザ素子層)
614b、634b p型第2クラッド層(第1半導体レーザ素子層)
615、635 p型コンタクト層(第1半導体レーザ素子層)
652 n型クラッド層(第2半導体レーザ素子層)
653 活性層(第2半導体レーザ素子層)
654 p型クラッド層(第2半導体レーザ素子層)
656 p型コンタクト層(第2半導体レーザ素子層)

Claims (9)

  1. 第1半導体レーザ素子層を有する第1半導体レーザ素子基板に第1発光部を形成する工程と、
    前記第1半導体レーザ素子基板と第2半導体レーザ素子層を有する第2半導体レーザ素子基板とを接合する工程と、
    前記接合する工程の後に、前記第2半導体レーザ素子層に第2発光部を形成する工程とを備え、
    前記第1半導体レーザ素子基板は、第1基板の第1表面上に前記第1半導体レーザ素子層を有し、
    前記第2半導体レーザ素子基板は、第2基板の第2表面上に前記第2半導体レーザ素子層を有し、
    前記第1発光部は、前記第1半導体レーザ素子層に形成され、
    前記第2発光部は、前記第2半導体レーザ素子層に形成される、集積型半導体レーザ装置の製造方法。
  2. 前記第2発光部を形成する工程は、前記第1発光部が形成された位置を基準にして、前記第2発光部を形成する工程を含む、請求項1に記載の集積型半導体レーザ装置の製造方法。
  3. 前記第2発光部は、前記第1表面および前記第2表面に直交する方向から見て、前記第1発光部が形成された位置とは重ならない位置に形成される、請求項1または2に記載の集積型半導体レーザ装置の製造方法。
  4. 前記第2発光部は、前記第1表面および前記第2表面に直交する方向から見て、前記第1発光部が形成された位置と重なる位置に形成される、請求項1または2に記載の集積型半導体レーザ装置の製造方法。
  5. 前記第1発光部は、前記第1半導体レーザ素子基板の第1領域に形成され、
    前記接合する工程に先立って、前記第1半導体レーザ素子基板の前記第1領域以外の第2領域に、前記第1半導体レーザ素子層を前記第1基板に向かって除去することにより第1段差部を形成する工程をさらに備え、
    前記接合する工程は、前記第2半導体レーザ素子基板を前記第1段差部の底面に接合する工程を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の集積型半導体レーザ装置の製造方法。
  6. 前記接合する工程は、前記第1表面と前記第2表面とを対向させて前記第1半導体レーザ素子基板と前記第2半導体レーザ素子基板とを接合する工程を含み、
    前記第2発光部を形成する工程に先立って、前記第2半導体レーザ素子基板から前記第2基板を除去する工程をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の集積型半導体レーザ装置の製造方法。
  7. 前記接合する工程に先立って、前記第2半導体レーザ素子層の第3領域を前記第2基板に向かって除去することにより第2段差部を形成する工程をさらに備え、
    前記接合する工程は、前記第1半導体レーザ素子基板を前記第2段差部の底面に接合する工程を含み、
    前記第2発光部は、前記第2半導体レーザ素子基板の前記第3領域以外の第4領域に形成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の集積型半導体レーザ装置の製造方法。
  8. 前記接合する工程は、前記第1表面と前記第2表面とを対向させて前記第1半導体レーザ素子基板と前記第2半導体レーザ素子基板とを接合する工程を含み、
    前記第2発光部を形成する工程に先立って、前記第1半導体レーザ素子基板から前記第1発光部が形成された第1領域以外の第2領域を除去する工程をさらに備え、
    前記第2発光部を形成する工程は、前記第2領域を除去することにより露出した前記第2半導体レーザ素子層に前記第2発光部を形成する工程を含む、請求項1〜3および7のいずれか1項に記載の集積型半導体レーザ装置の製造方法。
  9. 前記第1基板および前記第2基板のうち、放熱性が低い方の基板を前記第1半導体レーザ素子基板または前記第2半導体レーザ素子基板から除去する工程をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の集積型半導体レーザ装置の製造方法。
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