JP2011203232A - マイクロアレイ用基板の製造方法、感放射線性組成物、マイクロアレイ用基板の隔壁、バイオチップの製造方法及びバイオチップ - Google Patents

マイクロアレイ用基板の製造方法、感放射線性組成物、マイクロアレイ用基板の隔壁、バイオチップの製造方法及びバイオチップ Download PDF

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Abstract

【課題】キャビティ間を光学的に分離する隔壁を感度良く形成できるバイオチップにおける隔壁の製造方法、感放射線性組成物、バイオチップ用隔壁、バイオチップの製造方法及びバイオチップを提供する。
【解決手段】基板10とその表面を区画する隔壁20とを備えるバイオチップ100における隔壁製造方法で、カラーフォーマー(A)を含む感放射線性組成物を用いて基板10上に第1膜を形成する第1膜形成工程と、第1膜をリソグラフィー法によりパターニングして隔壁20を形成する隔壁形成工程と、を備える。また、その為の感放射線性組成物並びにバイオチップ用隔壁。前記隔壁製造方法を用いて隔壁20を形成する工程と、領域30にターゲット物質を固定するための固定用物質を配置する工程と、固定用物質にターゲット物質を固定する工程を備える。これにより得られたバイオチップ。
【選択図】図1

Description

本発明はマイクロアレイ用基板の製造方法、感放射線性組成物、マイクロアレイ用基板の隔壁、バイオチップの製造方法及びバイオチップに関する。更に詳しくは、DNAシーケンシングなどに用いられるバイオチップ等のマイクロアレイに用いるマイクロアレイ用基板の製造方法、感放射線性組成物、マイクロアレイ用基板の隔壁、バイオチップの製造方法及びバイオチップに関する。
近年、基体上に、核酸、タンパク質、ペプチド、糖鎖、低分子化合物、細胞、組織などの物質をプローブ分子として搭載し、ターゲット分子である生体関連物質との相互作用を計測したり、反応を利用したりするためのデバイスとしてマイクロアレイが注目されている。このマイクロアレイには、プローブ分子を固定化するための区画された複数の反応領域(キャビティ)を有する基板(マイクロアレイ用基板)が用いられる。具体的には、例えば、DNA、タンパク質、糖鎖等の生体関連物質等のターゲット物質を基板表面に区画化して高密度に集積したバイオチップが知られている。このバイオチップでは、多数の検体を同時に処理できることから注目されている。そして、一括した処理でより多くの情報を得るために、集積量を上げる試みがなされている。
このターゲット物質を基板表面にアレイ化して多数配置する方法には、主として2種類の方法が知られている。一方は、基板上でターゲット物質を合成することによって配置する方法であり、他方は、予め用意したターゲット物質を基板表面に液滴等を介して配置する方法である。このうち後者の方法では、例えば、ターゲット物質が溶解された液体を基板の所定領域に滴下して固定する方法等が採用される。
このような技術を利用した技術としては下記特許文献1〜3が知られている。
また、このようなバイオチップを用いると核酸等の塩基配列を検知するシーケンシング剤の基板として用いることが可能である。バイオチップ上でポリメラーゼ連鎖反応(PCR法、水中で行う。)により生態関連物質を増幅させ、生態関連物質から発せられる蛍光標識を用いることで塩基配列を検知することができる(特許文献4又は5)
更に、プローブ分子とターゲット分子との相互作用や反応を検出する方法として、プローブ分子とターゲット分子との相互作用や反応の際に放出される蛍光を、必要に応じ蛍光標識剤等を用いて、検出する技術が知られている。即ち、例えば、蛍光標識を用いた反応では、マイクロアレイ全体に誘起光照射を行い、個々のキャビティから発せられる蛍光を測定器により受光して反応の有無や状態を検知する技術が知られている(特許文献1乃至5)。
特開2005−214889号公報 WO06/101229号公報 特開2001−343385号公報 特開2006−320307号公報 WO07/048033号公報
そして、前記バイオチップなどのマイクロアレイでは、隔壁によって区画された個々のキャビティ内の反応について蛍光標識を利用する等して、その蛍光から反応に関する情報を得ることが一般的である。即ち例えば、蛍光標識を用いた反応では、バイオチップ全体に誘起光照射を行い、個々のキャビティから発せられる蛍光を測定器により受光して反応の有無や状態が検知される。
しかし、前述のように、高密度化が進むにつれて、各キャビティから発せられる蛍光の混色が問題となる。即ち、高密度化により隔壁が狭化してキャビティ間の光を十分に分離できなくなるという問題がある。これに対して、測定光領域に吸収帯を有する成分(吸光剤等)を含有させた隔壁形成剤により隔壁を形成することにより、光学的にキャビティ間を分離する方法が考えられる。しかしながら、隔壁形成剤への異成分添加により、隔壁を形成するに際して必要な露光量が大きくなる(即ち、感度が低下する)ことや、隔壁に本来必要な特性が低下しかねないという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、キャビティ(即ち、隔壁により区画された領域)間を光学的に分離する隔壁を感度(即ち、フォトリソグラフィー法によりパターニングして隔壁を形成する際の露光光に対する感度)良く形成できるマイクロアレイ用基板の製造方法、感放射線性組成物、マイクロアレイ用基板の隔壁、バイオチップの製造方法及びバイオチップを提供することを目的とする。
本発明は、以下のとおりである。
〈1〉基板と、前記基板の表面を区画する隔壁と、前記隔壁により区画された基板上の領域と、を有するマイクロアレイ用基板の製造方法において、
カラーフォーマー(A)を含む感放射線性組成物を用いて基板上に第1膜を形成する第1膜形成工程と、
前記第1膜をリソグラフィー法によりパターニングして前記隔壁を形成する隔壁形成工程と、を備えることを特徴とするマイクロアレイ用基板の製造方法。
〈2〉前記隔壁形成工程は、隔壁に色を顕在化させる顕色工程を含む前記〈1〉に記載のマイクロアレイ用基板の製造方法。
〈3〉前記感放射線性組成物は、更に、顕色剤(B)を含む前記〈1〉又は〈2〉に記載のマイクロアレイ用基板の製造方法。
〈4〉前記感放射線性組成物は、更に、アルカリ可溶性重合体(C)と、感放射線性酸発生剤(D)と、酸の作用により架橋反応が進行する化合物(E)と、を含む前記〈1〉乃至〈3〉のうちのいずれかに記載のマイクロアレイ用基板の製造方法。
〈5〉前記カラーフォーマー(A)が、感熱性を有する前記〈1〉乃至〈4〉のうちのいずれかに記載のマイクロアレイ用基板の製造方法。
〈6〉前記カラーフォーマー(A)が、ロイコ染料である前記〈5〉に記載のマイクロアレイ用基板の製造方法。
〈7〉カラーフォーマー(A)を含むことを特徴とする感放射線性組成物。
〈8〉更に、顕色剤(B)を含む前記〈7〉に記載の感放射線性組成物。
〈9〉更に、アルカリ可溶性重合体(C)と、感放射線性酸発生剤(D)と、酸の作用により架橋反応が進行する化合物(E)と、を含む前記〈7〉又〈8〉に記載の感放射線性組成物。
〈10〉前記カラーフォーマー(A)が、感熱性を有する前記〈7〉乃至〈9〉のうちのいずれかに記載の感放射線性組成物。
〈11〉前記カラーフォーマー(A)が、ロイコ染料である前記〈10〉に記載の感放射線性組成物。
〈12〉基板と、前記基板の表面を区画する隔壁と、前記隔壁により区画された基板上の領域と、を備えるマイクロアレイ用基板における前記隔壁を形成するための感放射線組成物である前記〈7〉乃至〈11〉のうちのいずれかに記載の感放射線性組成物。
〈13〉前記〈7〉乃至〈12〉のうちのいずれかに記載の感放射線性組成物を用いて得られたことを特徴とするマイクロアレイ用基板の隔壁。
〈14〉(PR1)前記〈1〉乃至〈6〉のうちのいずれかに記載のマイクロアレイ用基板の製造方法を用いて、前記マイクロアレイ用基板を製造するマイクロアレイ用基板製造工程と、
(PR2)前記領域にターゲット物質を固定するための固定用物質を配置する固定用物質配置工程と、
(PR3)前記固定用物質にターゲット物質を固定する固定化工程と、を備えることを特徴とするバイオチップの製造方法。
〈15〉(PR1)前記〈1〉乃至〈6〉のうちのいずれかに記載のマイクロアレイ用基板の製造方法を用いて、前記マイクロアレイ用基板を製造するマイクロアレイ用基板製造工程と、
(PR2)前記領域に、表面にターゲット物質を有する担持物質を、配置する担持物質配置工程と、を備えることを特徴とするバイオチップの製造方法。
〈16〉前記固定用物質が、ポリリシン、コラーゲン、ラミニン、含シアル酸オリゴ糖、マンノース結合性レクチン、インテグリンファミリーリガンド、ペプチド、抗原、抗体又は核酸である前記〈14〉に記載のバイオチップの製造方法。
〈17〉前記ターゲット物質が、生体関連物質である前記〈14〉乃至〈16〉のうちのいずれかに記載のバイオチップの製造方法。
〈18〉前記〈14〉乃至〈17〉のうちのいずれかに記載のバイオチップの製造方法によって得られたことを特徴とするバイオチップ。
本発明のマイクロアレイ用基板の製造方法によれば、隔壁を感度(即ち、フォトリソグラフィー法によりパターニングして隔壁を形成する際の露光光に対する感度)良く形成できる。更に、キャビティ間の光学的分離を確保しつつ、隔壁と基板(マイクロアレイ用基板を構成する素基板)との密着性及び隔壁の耐水性を十分に得ることができる。
隔壁形成工程が、隔壁に色を顕在化させる顕色工程を含む場合は、キャビティ間の光学的分離特性により優れた隔壁を得ることができる。
感放射線性組成物が、更に、顕色剤(B)を含む場合は、光学的分離性能をより向上させることができる。
感放射線性組成物が、更に、アルカリ可溶性重合体(C)と、感放射線性酸発生剤(D)と、酸の作用により架橋反応が進行する化合物(E)と、を含む場合は、より優れた密着性及び耐水性を有する隔壁を形成できる。
カラーフォーマー(A)が、感熱性(感熱特性)を有する場合は、加熱により色を顕在化できるために、光学的分離特性を発揮する色を形成した隔壁に事後的に付与することができる。
カラーフォーマー(A)が、ロイコ染料である場合は、より優れた密着性及び耐水性を有するパターンを形成できる。
本発明の感放射線性組成物によれば、フォトリソグラフィー法によるパターン形成を行うことができる。
更に、顕色剤(B)を含む場合は、より優れた発色性を得ることができる。
更に、アルカリ可溶性重合体(C)と、感放射線性酸発生剤(D)と、酸の作用により架橋反応が進行する化合物(E)と、を含む場合は、より優れた密着性及び耐水性を有するパターンを形成できる。
カラーフォーマー(A)が、感熱性(感熱特性)を有する場合は、加熱により色を顕在化できるために、パターン形状を付与した後に色を付与できる。
カラーフォーマー(A)が、ロイコ染料である場合は、より優れた密着性及び耐水性を有するパターンを形成できる。
基板(マイクロアレイ用基板を構成する素基板)と、基板表面を区画する隔壁と、隔壁により区画された基板上の領域と、を備えるマイクロアレイ用基板(プレバイオチップ)における隔壁を形成するための感放射線組成物である場合は、隔壁を形成する際に露光阻害を抑制して、隔壁を感度良く形成できる。更に、隔壁によるキャビティ間の光学的分離を確保しつつ、隔壁と基板との密着性及び隔壁の耐水性が十分に得られる隔壁を形成できる。
本発明に係るマイクロアレイ用基板(プレバイオチップ)を模式的に説明する斜視図である。 本発明に係るマイクロアレイ用基板(プレバイオチップ)を模式的に説明する平面図である。 本発明に係るマイクロアレイ用基板の製造方法を模式的に説明する説明図である。 本発明に係る第1のバイオチップの製造方法を模式的に説明する説明図である。 本発明に係る第2のバイオチップの製造方法を模式的に説明する説明図である。
以下、本発明を詳細に説明する。尚、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを意味する。
[1]マイクロアレイ用基板の製造方法
本発明のマイクロアレイ用基板の製造方法は、基板(マイクロアレイ用基板を構成する素基板、以下単に「素基板」ともいう)と、前記基板の表面を区画する隔壁と、前記隔壁により区画された基板上の領域と、を有するマイクロアレイ用基板の製造方法において、
カラーフォーマー(A)を含む感放射線性組成物を用いて基板上に第1膜を形成する第1膜形成工程と、
前記第1膜をリソグラフィー法によりパターニングして前記隔壁を形成する隔壁形成工程と、を備えることを特徴とする。
本方法により形成される隔壁20は、図1〜図5に例示されるように、素基板10の表面を区画する。この隔壁20によって隔てられて区画化された領域は、隔壁20によって取り囲まれたキャビティ30となる。
また、本方法にいうバイオチップ100は、少なくとも素基板10と隔壁20とを有する(固定用物質及びターゲット物質を有さない)マイクロアレイ用基板(即ち、プレバイオチップ)101に、固定用物質51及びターゲット物質52が配置されたチップ100a(図4)、及び、少なくとも素基板10と隔壁20とを有する(担持物質を有さない)マイクロアレイ用基板(即ち、プレバイオチップ)101に、担持物質53が配置されたチップ100b(図5)である。前記マイクロアレイ用基板(即ち、プレバイオチップ)101とは、利用者がターゲット物質を導入して用いるチップである。この他のバイオチップ及び隔壁の詳細については、後述する。
前記「第1膜形成工程」は、前記感放射線性組成物を用いて素基板10上に第1膜21を形成する工程である(図3参照)。
本発明では、前記感放射線性組成物を用いることにより、キャビティ間を光学的に分離できると共に、隔壁と素基板(又は素基板表面に積層された他層)との密着性を向上させることができる。加えて、隔壁を水又は水を含む液体と接触させた場合に隔壁の膨潤を抑制し、これによって隔壁が素基板表面から剥離することや、密着性が低下することを防止できる。
前記「感放射線性組成物」は、カラーフォーマー(A)を含む組成物である。この感放射線性組成物並びに各成分については、後述する感放射線性組成物における各々をそのまま適用できる。
この感放射線性組成物はどのようにして膜化してもよいが、通常、液状の感放射線性組成物を、目的とする表面(例えば、素基板の表面、素基板に積層された他層の表面)に塗布して形成される。塗布方法等は特に限定されず、回転塗布(スピンコーティング等)、流延塗布、ロール塗布、噴射塗布(スプレーコーティング等)及び印刷(ドクターブレードコーティング等)などの種々の方法を用いることができる。
また、感放射線性組成物が溶剤を含有する場合、感放射線性組成物を塗布して得られた塗膜は、必要に応じて、プレベーク(PB)することによって、塗膜内に含まれた溶剤等を揮発させることができる。但し、塗膜中のカラーフォーマー(A)を発色させない温度でプレベークを行う必要がある。この様なプレベークを行う際の加熱条件は、感放射線性組成物の特性によって適宜選択されるが、例えば、加熱温度は30〜240℃とすることができ、好ましくは50〜110℃とすることができる。特に高感度の感熱色素を用いる場合、比較的高いプレベーク温度を適用すると、プレベーク中に色が付き感度が低下するおそれがある。更に、加熱時間は30〜1800秒間とすることができ、好ましくは60〜600秒間とすることができる。
前記第1膜の厚みは特に限定されないが、例えば、0.01〜500μmとすることができる。好ましくは1〜100μmとすることができ、より好ましくは10〜70μmとすることができる。この範囲では、マイクロアレイ(バイオチップを含む)に適した隔壁の高さを確保することができる。
前記「基板(素基板)」の種類は特に限定されず、無機材料からなってもよく、有機材料からなってもよく、これらの複合材料からなってもよい。また、素基板10は、その表面側と他面側とが異なる材料からなってもよい。素基板を構成する材料としては、シリコン、二酸化ケイ素及びガラス(ホウケイ酸ガラス、表面改質ガラス、石英ガラス等を含む)等のケイ素を主成分とする無機材料が挙げられる。また、ポリプロピレン及びポリアクリルアミド(アクリルアミドによって表面が活性化されたポリアクリルアミドを含む)等の有機材料が挙げられる。この他、第1膜との密着性を更に向上させるのに適した反応性部位(例えば、活性なアミノ基など)を有する素基板を適宜用いることができる。更に、前記素基板としては、固体撮像素子(CMOSイメージセンサーなど)などの受光素子を用いることができる。受光素子を素基板として用いた場合には、生態関連物質から発せられる光(蛍光など)や、生態関連物質の反応により発せられる光(蛍光など)等を基板自体に受光させることができる。
前記「隔壁形成工程」は、第1膜21をリソグラフィー法によりパターニングして隔壁20を形成する工程である(図3参照)。
前記「リソグラフィー法」は、所望のパターンとなるようにパターンマスク40を介して露光を行った後、現像を行ってパターンを顕在化させることによって第1膜21をパターニングする方法である。即ち、隔壁形成工程は、通常、第1膜21をパターンマスク40を介して露光する露光工程(即ち、第1膜21内に潜像を形成する工程)と、露光後に現像液により潜像を顕在化させる現像工程と、を備える。
前記露光工程において、露光に用いる放射線種は特に限定されず、水銀灯のスペクトル(波長300〜600nm)、LEDランプ、紫外線(g線、h線、i線等を含む)、遠紫外線{KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、Fエキシマレーザー(波長157nm)、EUV(波長13nm等)等を含む}、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線、γ線、分子線、イオンビーム等が挙げられる。また、露光方式としては、公知のものから適宜選択される。
また、前記現像工程は、露光工程の後に行う工程であって、第1膜内に露光により形成された潜像を現像液を用いて顕在化させる工程である。現像液としては、溶剤及びアルカリ性現像液等が用いられる。現像液に対して可溶性とは、露光部と未露光部で相対的に現像液に対して溶解性の差があればよく、23℃において現像液に1分間浸漬した場合に、当該膜の初期膜厚の1%を越えて溶解される性質をいうものとする。
この現像液としては、各種有機溶剤の他、アルカリ金属水酸化物、アンモニア水、アルキルアミン類、アルカノールアミン類、複素環式アミン類、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類、コリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物等を溶解した液体が挙げられる。前記アルカリ性化合物の濃度は特に限定されないが、10質量%以下が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、2〜5質量%が更に好ましい。
現像液を構成する溶媒の種類も特に限定されないが、水及び/又は有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、アセトン等のケトン類;エチルアルコール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;トルエン等の芳香族炭化水素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。これらの有機溶媒は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、現像液には、界面活性剤等を添加できる。これにより露光後の第1膜に対する現像液の濡れ性を向上させることができる。
また、前記隔壁形成工程は、前述のように、露光工程及び現像工程を含むことができる他、更に、他の工程を含むことができる。このような他の工程としては、隔壁に色を顕色化させる顕色工程、前記露光後(好ましくは現像前)に加熱処理{即ち、PEB(Post Exposure Bake)}を行なうPEB工程、前記現像後に加熱処理を行なう加熱工程が挙げられる。
前記顕色工程は、隔壁に色を顕色化(発色)させる工程である。この顕色工程は、隔壁形成工程内において、露光工程後に行うことができる。即ち、例えば、(1)露光工程後であって且つ現像工程前に行ってもよく、(2)露光工程後であって且つ現像工程後に行ってもよい。
上記(1)の場合には、露光工程において第1膜21に対して露光{隔壁となる潜像を形成しつつ、カラーフォーマー(A)を発色させない波長で露光}を行い、第1膜21内に隔壁20となる潜像を形成した後、この潜像が形成された第1膜全体に対して顕色化を行うことができる。この顕色化として具体的には、加熱{カラーフォーマー(A)が発色する温度に加熱}、及び、露光{カラーフォーマー(A)が発色する波長で露光}等が挙げられる。これらの処理は単独で行ってもよく、2種以上を併用してもよい。また、2種以上を併用する際には、いずれか一方の処理を行った後に他の処理を加えてもよく、また、同時に行ってもよい。
上記(2)の場合には、露光工程において第1膜21に対して露光{隔壁となる潜像を形成しつつ、カラーフォーマー(A)を発色させない波長で露光}を行い、第1膜21内に隔壁20となる潜像を形成する。次いで、現像を行って第1膜21内の潜像を顕在化させて隔壁20(顕色前の隔壁20)を得た後、この顕色前の隔壁に対して顕色化を行うことができる。この場合における顕色化としても、前記(1)の場合と同様に、加熱{カラーフォーマー(A)が発色する温度に加熱}、及び、露光{カラーフォーマー(A)が発色する波長で露光}等により行うことができ、これらの処理は単独で行ってもよく、2種以上を併用してもよい。また、2種以上を併用する際には、いずれか一方の処理を行った後に他の処理を加えてもよく、また、同時に行ってもよい。
前記加熱処理により顕色する場合、その加熱条件は特に限定されず、感放射線性組成物の配合組成及び添加剤の種類等に応じて適宜選定されるが、例えば、30〜300℃の温度を1分〜5時間加えて行うことができる。一方、前記露光処理により顕色する場合、その露光条件は、通常、前記パターニングを行うための露光工程で用いた波長と異なる波長を用いて、全面照射により行うことができる。
尚、顕色工程は、他の工程中に生じる隔壁の顕色有無、及び、その程度によって、加熱及び露光に関する各種条件を適宜変更できる。即ち、例えば、前記パターニングを行うための露光工程後であって且つ現像工程前に加熱処理を行うことができる。この加熱処理(パターニングの際に行う加熱処理)の際に隔壁が顕色されれば、顕色工程における前記各種処理条件は、例えば、減ずる方向へ調節することができる。
更に、顕色化を加熱(加熱処理)により行う場合、この加熱は、後述するPEBと兼用して行うことができる。即ち、露光後であって且つ現像前に潜像が形成された第1膜に対して顕色化を目的とする加熱とPEBを目的とする加熱を同時に又は連続的に行うことができる。同様に、顕色化を加熱(加熱処理)により行う場合、この加熱は、後述する現像後の加熱処理と兼用して行うことができる。
本発明のマイクロアレイ用基板の製造方法では、第1膜形成工程及び隔壁形成工程以外にも他の工程を備えることができる。他の工程としては、前記露光後に行う加熱処理{即ち、PEB(Post Exposure Bake)}が挙げられる。PEBを行うことにより第1膜の見掛けの感度を向上させることができる。PEBの加熱条件は、感放射線性組成物の配合組成、添加剤の種類等に応じて適宜選定されるが、30〜200℃が好ましく、50〜150℃がより好ましい。更に、前記現像を行った後に、現像後に第1膜(隔壁)を水洗する水洗工程を行うことができる。
更に、他の工程としては、現像後に行う加熱処理が挙げられる。現像後に行う加熱処理の加熱条件は、感放射線性組成物の配合組成、添加剤の種類等に応じて適宜選定されるが、通常、30〜300℃、好ましくは50〜250℃で、加熱時間は、通常、1分〜5時間である。
基板と、前記基板表面を区画する隔壁と、前記隔壁により区画された基板上の領域と、を有するマイクロアレイ用基板における前記隔壁を形成するための感放射線性組成物(即ち、隔壁形成用組成物である)であって、
[2]感放射線性組成物
本発明の感放射線性組成物は、カラーフォーマー(A)を含むことを特徴とする。そして、この感放射線性組成物は、基板と、前記基板表面を区画する隔壁と、前記隔壁により区画された基板上の領域と、を有するマイクロアレイ用基板における前記隔壁を形成するための感放射線性組成物(即ち、隔壁形成用組成物である)として用いられる。
上記感放射線性組成物は、ネガ型感放射線性組成物(以下、単に「ネガ型」ともいう)でもよく、ポジ型感放射線性組成物(以下、単に「ポジ型」ともいう)でもよい。ネガ型とは、感放射線性組成物から得られる塗膜において、放射線の照射部分が、現像後パターンとして残る感放射線性組成物のことである。一方、ポジ型とは、感放射線性組成物から得られる塗膜において、放射線の非照射部分が、現像後パターンとして残る感放射線性組成物のことである。
本発明の感放射線性組成物では、リソグラフィー法により得られるパターンが、隔壁となるため、パターンには光や熱に対する安定性が求められる。このため本発明の感放射線性組成物は、光や熱に対する安定性に優れたパターンが得られるネガ型が好ましい。
ネガ型としては、例えば、下記(1)〜(4)の感放射線性組成物の形態が挙げられる。即ち、(1)カラーフォーマーと、アルカリ可溶性基を有する重合体と、ラジカル重合性の不飽和結合基を有する化合物と、感放射線性ラジカル発生剤とを含有する感放射線性組成物;(2)カラーフォーマー(A)と、アルカリ可溶性基を有する重合体(C)と、酸の作用により架橋反応を起こす化合物(E)と、感放射線性酸発生剤(D)とを含有する感放射線性組成物;(3)カラーフォーマーと、アルカリ可溶性であり、かつラジカル重合性の不飽和結合基を有する重合体と、感放射線性ラジカル発生剤を含有する感放射線性組成物;(4)カラーフォーマーと、アルカリ可溶性であり、かつ酸の作用により架橋反応起こす基を有する重合体と、感放射線性酸発生剤とを含有する感放射線性組成物、である。これらの中でも、前記(2)の感放射線性組成物が好ましい。
[2−1]カラーフォーマー(A)
前記「カラーフォーマー(A)」は、隔壁に、加熱及び/又は露光により発色する成分である。また、本願でいうカラーフォーマー(A)は、他成分を伴なわず、カラーフォーマー(A)のみによって発色できる色素前駆体、及び、顕色剤等の他の成分を伴って発色できる色素誘因成分、などを含むものである。尚、感放射線性組成物に顕色剤(B)が含まれる場合には、通常、カラーフォーマー(A)は、加熱及び/又は露光により、顕色剤(B)に対して電子を供与する電子供与性化合物として機能される。また、顕色剤(B)は、加熱及び/又は露光により、カラーフォーマー(A)から電子を受容する電子受容性化合物として機能される。
このカラーフォーマー(A)は前述のように、加熱によって発色してもよく、露光によって発色してもよいが、これらのうちでは、加熱によって発色する感熱性(感熱特性)を有するものであることが好ましい。より具体的には、カラーフォーマー(A)は、露光工程(リソグラフィー法における)で用いる露光光によって顕色化されない(発色しない)カラーフォーマーであって、且つ、加熱により顕色化される(発色される)カラーフォーマーであることが好ましい。更には、カラーフォーマー(A)は、感光性を有さず、且つ、感熱性を有することがより好ましい。カラーフォーマー(A)が、露光光により顕色化されないものであれば、フォトリソグラフィー法を行う際の露光阻害をより効果的に抑制できる。更に、カラーフォーマー(A)が、感光性を有さず感熱性を有するものであれば、露光工程における露光光の波長に制約を受けず、露光工程において感放射線性組成物(第1膜)に対して最も効果的な波長により十分な露光を行うことができる。
更に、カラーフォーマー(A)の種類は特に限定されないが、ロイコ染料であることが好ましい。より具体的には、電子供与性化合物であって、通常、無色又は淡色であり、電子受容体(ブレンステッド酸、ルイス酸等の活性種)の作用により発色する特性を有することが好ましい。
ロイコ染料とは、酸化還元に伴って可逆的に色調が変化する有機色素のことである。
前記ロイコ染料としては、チアジン系ロイコ染料(フェノチアジン系ロイコ染料等)、フタリド系ロイコ染料(ジアリールフタリド系ロイコ染料、アザフタリド系ロイコ染料、ビニルフタリド系ロイコ染料、インドリルフタリド系ロイコ染料等)、アリールメタン系ロイコ染料(ジアリールメタン系ロイコ染料、トリアリールメタン系ロイコ染料等)、フルオラン系ロイコ染料、フルオレン系ロイコ染料、ローダミンラクタム系ロイコ染料、フェノキサジン系ロイコ染料、キサンテン系ロイコ染料、ピリジン系ロイコ染料、ピラジン系ロイコ染料、スピロ系ロイコ染料、スピロピラン系ロイコ染料、ペンタジエン系ロイコ染料、オーラミン系ロイコ染料、トリアゼン系ロイコ染料等が挙げられる。これらは1種のみを用いてよく2種以上を併用してもよい。
これらの各種ロイコ染料のなかでも、チアジン系ロイコ染料及びフタリド系ロイコ染料が好ましい。更には、チアジン系ロイコ染料のなかでもフェノチアジン系ロイコ染料がより好ましく、フタリド系ロイコ染料のなかでもジアリールフタリド系染料がより好ましい。
このうち、フェノチアジン系ロイコ染料は、ロイコ染料に含まれるフェノチアジン化合物であり、なかでも、10−ベンゾイルフェノチアジン誘導体であることが好ましい。10−ベンゾイルフェノチアジンは、フェノチアジン構造において、そのヘテロ環を形成する窒素原子にベンゾイル基(C−CO−)が結合された化合物である。
更に、この10−ベンゾイルフェノチアジン誘導体のなかでも、3位及び7位にアミノ基を有する化合物が隔壁の基板との密着性に優れることからより好ましい。前記アミノ基とは、−NRで表される基であり、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3の直鎖状又は分枝状の炭化水素基を表す。即ち、前記アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、アミノ基等が挙げられる。
より具体的には、前記フェノチアジン系ロイコ染料としては、3,7−ビス(ジメチルアミノ)−10−ベンゾイルフェノチアジン、3,7−ビス(ジメチルアミノ)−10−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)フェノチアジン、3,7−ビス(ジメチルアミノ)−10−(4’−アミノベンゾイル)フェノチアジン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
一方、ジアリールフタリド系ロイコ染料は、ロイコ染料に含まれるフタリド化合物であり、なかでも、3,3−ジフェニルフタリド誘導体であることが好ましい。3,3−ジフェニルフタリドは、フタリド構造において、そのヘテロ環を形成する3位炭素原子に2つのフェニル基(C−)が結合された化合物である。
更に、この3,3−ジフェニルフタリド誘導体のなかでも、前述のように、ヘテロ環を形成する3位炭素原子に結合された2つのフェニル基(C−)が、4位にアミノ基を有する化合物であることがより好ましい。前記アミノ基とは、−NRで表される基であり、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3の直鎖状又は分枝状の炭化水素基を表す。即ち、前記アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、アミノ基等が挙げられる。
より具体的には、前記ジアリールフタリド系ロイコ染料としては、3,3?ビス(p?ジメチルアミノフェニル)?6?ジメチルアミノフタリド、3,3?ビス(p?ジメチルアミノフェニル)フタリド等が挙げられる。が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
尚、前記フェノチアジン系ロイコ染料及びジアリールフタリド系ロイコ染料以外のロイコ染料としては、例えば、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3,6,6’−トリス(ジメチルアミノ)スピロ[フルオレン−9,3’−フタリド]、3,3’−ビス(2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3’−ビス(2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル)−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ビロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等のその他のフタリド系ロイコ染料;
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−n−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン等のフルオラン系ロイコ染料;
前記カラーフォーマー(A)の含有量は、特に限定されないが、感放射線性組成物全体100質量%に対して、通常、1〜20質量%である。この範囲では、得られるバイオチップのキャビティ間の光学的分離を十分に確保することができると共に、隔壁の基板に対する優れた密着性及び耐水性を得ることができる。
[2−2]顕色剤(B)
前記感放射線性組成物は、カラーフォーマー(A)以外に、他の成分を含有できる。他の成分としては、顕色剤(B)が挙げられる。顕色剤(B)は、カラーフォーマー(A)から電子を受容する電子受容性化合物として機能され、カラーフォーマーとの接触により色を発色する、又は、発色させる成分である。この顕色剤は、顕色剤として機能し得る化合物であれば、特に限定されず用いることができる。また、用いるカラーフォーマー(A)に応じて適した顕色剤を用いることが好ましい。
尚、カラーフォーマー(A)は、顕色剤(B)を併用することで顕色(発色)されるものが多いため、本発明における感放射線性組成物には、カラーフォーマー(A)に加えて顕色剤(B)が含まれることが好ましい。但し、後述するアルカリ可溶性重合体(C)自体が、顕色剤(B)としての機能を兼ね備える場合があり、この場合には、顕色剤としての機能を有するアルカリ可溶性重合体(C)以外の顕色剤(B)を、顕色剤としての機能を有するアルカリ可溶性重合体(C)とともに配合してもよく、顕色剤としての機能を有するアルカリ可溶性重合体(C)のみを顕色剤(B)として兼用してもよい。
アルカリ可溶性重合体(C)が顕色剤(B)としての機能を兼ね備える場合とは、例えば、アルカリ可溶性重合体(C)が電子を受容する電子受容性化合物として機能する重合体である場合が挙げられる。より具体的には、アルカリ可溶性重合体(C)がフェノール性水酸基を有する重合体である場合等が挙げられる。このフェノール性水酸基を有する重合体ついては後述する。
この顕色剤(B)としては、例えば、ビスフェノール系化合物、エステル系化合物、ビスヒドロキシフェニルスルフィド系化合物、ヒドロキシフェニルアリールスルホン系化合物、ヒドロキシフェニルアリールスルホナ−ト系化合物、1,3−ジ[2−(ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン系化合物、ビスフェノールスルホン系化合物、フェノール系化合物、芳香族カルボン酸金属塩化合物、芳香族カルボン酸、脂肪族カルボン酸、有機リン酸化合物等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記ビスフェノール系化合物としては、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−(1−メチル−ノルマルヘキシリデン)ジフェノール、2,2’−ジヒドロキシジフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−イソブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記エステル系化合物としては、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジヘキシル、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸ヘキシル、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸β−フェネチル、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸α−ナフチル、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸β−ナフチル等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記ビスヒドロキシフェニルスルフィド系化合物としては、ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−6−メチルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチルフェニル)スルフィド、ビス(2,4,5−トリヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4,5−ジヒドロキシ−2−tert−ブチルフェニル)スルフィド等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記ヒドロキシフェニルアリールスルホン系化合物としては、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−ブチルオキシジフェニルスルホン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記ヒドロキシフェニルアリールスルホナ−ト系化合物としては、4−ヒドロキシフェニルベンゼンスルホナート、4−ヒドロキシフェニル−p−トリルスルホナート、4−ヒドロキシフェニルメチレンスルホナート、4−ヒドロキシフェニル−p−クロルベンゼンスルホナート、4−ヒドロキシフェニル−2’−ナフタリンスルホナート等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記1,3−ジ[2−(ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン系化合物としては、1,3−ジ[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,3−ジ[2−(4−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,3−ジ[2−(2,4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,3−ジ[2−(2,−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2−プロピル]ベンゼン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記ビスフェノールスルホン系化合物としては、ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−クロル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシフェニル−2’−エチル−4’−ヒドロキシフェニルスルホン、3−クロル−4−ヒドロキシフェニル−3’−イソプロピル−4’−ヒドロキシフェニルスルホン、4,4’−スルホニルジフェノール、3,3’−ジクロル−4,4’−スルホニルジフェノール等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記フェノール系化合物としては、p−tert−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−ベンジルフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール、4−ヒドロキシアセトフェノール、1,3−ジヒドロキシ−6(α,α−ジメチルベンジル)−ベンゼン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記芳香族カルボン酸金属塩化合物としては、安息香酸及びその誘導体、テレフタル酸及びその誘導体、サリチル酸及びその誘導体等の芳香族カルボン酸化合物の金属塩化合物が挙げられる。この金属塩化合物を構成する金属種としてはマグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、バナジウム、鉄、銅等が挙げられる。これらの芳香族カルボン酸金属塩化合物は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、前記芳香族カルボン酸、脂肪族カルボン酸、有機リン酸化合物としては、特開平5−124360号公報に記載の化合物などを用いることができる。
これらのなかでも、ビスフェノール系化合物が好ましく、更には、4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンジフェノールが好ましく、4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノールが特に好ましい。
前記顕色剤(B)の含有量は、特に限定されないが、感放射線性組成物全体100質量%に対して、通常、1〜20質量%である。この範囲では、得られるバイオチップのキャビティ間の光学的分離を十分に確保することができると共に、隔壁の基板に対する優れた密着性及び耐水性を得ることができる。
[2−3]アルカリ可溶性重合体(C)
前記感放射線性組成物は、カラーフォーマー(A)及び顕色剤(B)以外に、他の成分を含有できる。他の成分としては、アルカリ可溶性重合体(C){以下、アルカリ可溶性重合体(C)を単に「重合体(C)」ともいう}が挙げられる。
前記「アルカリ可溶性重合体(C)」は、アルカリ性現像液に対して可溶性の重合体である。
前述のように、このアルカリ可溶性重合体(C)のうち、電子を受容する電子受容性化合物として機能する重合体は、顕色剤(B)として用いることができる。電子を受容する電子受容性化合物として機能する重合体について、より具体的には、フェノール性水酸基を有する重合体が挙げられる。
前記重合体(C)は、アルカリ性現像液に対して可溶性の重合体であればよく、その種類は特に限定されない。例えば、重合体(C)としては、アルカリ可溶性基を有する重合体が挙げられる。このアルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボキシル基、アミノ基、スルホンアミド基、スルホン酸基及びリン酸基等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかでもフェノール性水酸基を有する重合体(C)が好ましい。
前記フェノール性水酸基を有する重合体(C)としては、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレンとスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレン、スチレン及び(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体、フェノール−キシリレングリコール縮合樹脂、クレゾール−キシリレングリコール縮合樹脂、フェノール−ジシクロペンタジエン縮合樹脂等が用いられる。これらのなかでも、ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレンとスチレンの共重合体、ヒドロキシスチレン、スチレン及び(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体、フェノール−キシリレングリコール縮合樹脂が好ましい。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
上記ノボラック樹脂は、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを触媒の存在下で縮合させることにより得ることができる。
上記フェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、上記アルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
具体的なノボラック樹脂としては、例えば、フェノール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、クレゾール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、フェノール−ナフトール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記重合体(C)の含有量は、特に限定されないが、感放射線性組成物全体100質量%に対して、通常、5〜50質量%である。この範囲では、隔壁の基板に対する優れた密着性及び耐水性を得ることができる。
[2−4]感放射線性酸発生剤(D)
感放射線性酸発生剤(D)は、放射線等の照射により酸を発生する化合物であり、この酸の触媒作用により、後述する架橋剤(E)中の官能基と反応し、ネガ型のパターンを形成することができる。
前記感放射線性酸発生剤(D)としては、ハロゲン含有化合物、オニウム塩化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物などを挙げることができる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記ハロゲン含有化合物としては、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。具体的には、1,10−ジブロモ−n−デカン、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−メトキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、スチリル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、ナフチル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(ピペロニル)−s−トリアジン、2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エチニル]−4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(フラン−2−イル)エチニル]−4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[4−〔2−{4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン−2−イル}ビニル〕フェノキシ]エタノール、2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−(フラン−2−イル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のs−トリアジン誘導体が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記オニウム塩化合物としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。具体的には、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムトリフリオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−t−ブチルフェニル・ジフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、4,7−ジ−n−ブトキシナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフリオロメタンスルホネート等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記ジアゾケトン化合物としては、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができる。具体的には、フェノール類の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル化合物等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記スルホン化合物としては、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物及びこれらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。具体的には、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェナシルスルホニル)メタン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記スルホン酸化合物としては、アルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類等を挙げることができる。具体的には、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記スルホンイミド化合物としては、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記ジアゾメタン化合物としては、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、前記感放射線性酸発生剤(D)の含有量は、特に限定されないが、前記重合体(C)が含まれる場合、重合体(C)100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましく、0.1〜15質量部がより好ましく、0.1〜10質量部が更に好ましい。この範囲では、特に優れた密着性及び耐水性を得ることができる。
[2−5]架橋剤(E)
前記架橋剤(E)としては、(1)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物、(2)オキシラン環含有化合物、(3)チイラン環含有化合物、(4)オキセタニル基含有化合物、(5)イソシアネート基含有化合物(ブロック化されたものを含む)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記架橋剤(E)のうち前記(1)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物としては、例えば、(ポリ)メチロールメラミン、(ポリ)メチロールグリコールウリル、(ポリ)メチロールベンゾグアナミン、(ポリ)メチロールウレア等の窒素化合物中の活性メチロール基(CHOH基)の全部又は一部(少なくとも2つ)がアルキルエーテル化された化合物等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
このうち、前記アルキルエーテルを構成するアルキル基としては、メチル基、エチル基又はブチル基が挙げられ、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分子内で自己縮合していてもよく、二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形成されていてもよい。
即ち、前記(1)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物として、具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラブトキシメチルグリコールウリル等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのなかでも、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン等のアルキルエーテル化されたメラミンが好ましい。
前記架橋剤(E)のうち前記(2)オキシラン環含有化合物としては、オキシラン環を分子内に含有しているものであれば特に制限されないが、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、テトラフェノール型エポキシ樹脂、フェノール−キシリレン型エポキシ樹脂、ナフトール−キシリレン型エポキシ樹脂、フェノール−ナフトール型エポキシ樹脂、フェノール−ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂が好ましい。
前記架橋剤(E)の含有量は、特に限定されないが、前記重合体(C)が含まれる場合、重合体(C)100質量部に対して、1〜100質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましく、10〜30質量部が更に好ましい。この範囲では、特に優れた密着性及び耐水性を得ることができる。
[2−6]接着助剤(F)
前記感放射線性組成物は、カラーフォーマー(A)、顕色剤(B)、重合体(C)及び感放射線性酸発生剤(D)、架橋剤(E)以外に、他の成分を含有できる。他の成分としては、隔壁と基板との密着性を向上させるための接着助剤(F)が挙げられる。
前記接着助剤(F)としては、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基等の反応性置換基を有する官能性シランカップリング剤等が挙げられる。具体的には、1,3,5−N−トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記接着助剤(F)の含有量は、特に限定されないが、前記重合体(C)が含まれる場合、重合体(C)100質量部に対して、通常、20質量部以下であり、好ましくは0.001〜15質量部、更に好ましくは0.01〜10質量部、特に好ましくは0.1〜7質量部である。この範囲では、特に優れた密着性及び耐水性を得ることができる。
[2−7]界面活性剤(G)
前記感放射線性組成物は、カラーフォーマー(A)、顕色剤(B)、重合体(C)及び感放射線性酸発生剤(D)、架橋剤(E)、接着助剤(F)以外に、他の成分を含有できる。他の成分としては、界面活性剤(G)が挙げられる。
前記界面活性剤(G)の種類は特に限定されず、種々のものを適宜選択して用いることができ、例えば、フッ素系界面活性剤を用いることができる。この界面活性剤(G)は密着助剤としても機能され得る。
感放射線性組成物に対する界面活性剤(G)の含有量は特に限定されないが、通常、感放射線性組成物全体100質量%に対して、0.00005〜10質量%である。この範囲では、特に優れた密着性及び耐水性を得ることができる。
また、この含有量は、重合体(C)が含まれる場合においては、重合体(C)100質量部に対して、通常、20質量部以下であり、好ましくは0.0001〜15質量部、更に好ましくは0.001〜10質量部、特に好ましくは0.01〜5質量部である。この範囲では、より優れた密着性及び耐水性を得ることができる。
[2−8]その他の成分
前記感放射線性組成物は、カラーフォーマー(A)、顕色剤(B)、重合体(C)及び感放射線性酸発生剤(D)、架橋剤(E)、接着助剤(F)、界面活性剤(G)以外に、他の成分を含有できる。他の成分としては、有機溶剤が挙げられる。
前記有機溶媒の種類は特に限定されず、種々のものを適宜選択して用いることができる。有機溶媒としては、エチレングリコール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;トルエン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類などが挙げられる。これらの溶媒は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記感放射線性組成物に対する溶剤の含有量は特に限定されず、塗布形態等に適した固形分濃度となるように用いられる。
更に、前記感放射線性組成物には、前記カラーフォーマーと共に、隔壁によって区画された領域同士の間の光学的分離をより大きくするために着色剤を用いてもよい。その種類は色を付与するものであれば特に限定されないが、ピグメントに分類された各種化合物(以下、単に「ピグメント化合物」という)を用いることができる。但し、着色剤は、感放射線性組成物の感度を損なわない程度、つまり、露光光(リソグラフィー法を行うための露光工程における露光光)の波長を吸収し感度を低下させない程度に用いることができる。そして、着色剤はカラーフォーマー(A)により顕色化された隔壁によってカット(吸収等)できない波長(測光光の波長)や、カラーフォーマー(A)により顕色化された隔壁では測光光の透過率を低下させることが十分でない場合に適宜用いるものである。
ピグメント化合物としては、下記カラーインデックス(C.I.)番号が付されているものが挙げられる。即ち、C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド17、C.I.ピグメントレッド31、C.I.ピグメントレッド32、C.I.ピグメントレッド41、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド171、C.I.ピグメントレッド175、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド187、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド214、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド243、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド262、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド272;
C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー211;
C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ14、C.I.ピグメントオレンジ24、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ46、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ68、C.I.ピグメントオレンジ70、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ72、C.I.ピグメントオレンジ73、C.I.ピグメントオレンジ74;
C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット38、C.I.ピグメントバイオレット1:1、C.I.ピグメントバイオレット2、C.I.ピグメントバイオレット2:2、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.ピグメントバイオレット3:1、C.I.ピグメントバイオレット3:3、C.I.ピグメントバイオレット5、C.I.ピグメントバイオレット5:1、C.I.ピグメントバイオレット14、C.I.ピグメントバイオレット15、C.I.ピグメントバイオレット16、C.I.ピグメントバイオレット25、C.I.ピグメントバイオレット27、C.I.ピグメントバイオレット31、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントバイオレット39、C.I.ピグメントバイオレット42、C.I.ピグメントバイオレット44、C.I.ピグメントバイオレット47、C.I.ピグメントバイオレット49、C.I.ピグメントバイオレット50;
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー80;C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン58;C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25;C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7などが挙げられる。これらの着色剤は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記着色剤を用いる場合、その含有量は特に限定されないが、感放射線性組成物全体100質量%に対して、通常、0.01〜50質量%である。
尚、前記各色は、英国染料染色学会(Society of Dyers and Colourists)により規定されたカラーインデックス名(Colour Index Generic Names)における色合い(Hue)として分類された10種の色であるイエロー・オレンジ・レッド・バイオレット・ブルー・グリーン・ブラウン・ブラック・ホワイト・メタルの各色合いに対応される。
尚、各種の前記着色剤は必要に応じて、その粒子表面を改質して用いることができる。着色剤の粒子表面を改質する方法としては、特開平8−259876号公報に記載されたポリマーや、市販の各種の顔料分散用のポリマー又はオリゴマーなどを用いることができる。
また、着色剤を用いる場合、着色剤を分散質とし、分散媒に分散させた着色剤分散液として用いることが好ましい。分散媒としては前記溶剤を適用できる。溶剤は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、着色剤分散液には、その他、分散剤及び分散助剤等を配合できる。分散剤の種類は特に限定されないが、ポリマー分散剤が特に好ましい。具体的には、変性アクリル系共重合体、アクリル系共重合体、ポリウレタン、ポリエステル、高分子共重合体のアルキルアンモニウム塩又はリン酸エステル塩、カチオン性櫛型グラフトポリマー等が挙げられる。前記カチオン性櫛型グラフトポリマーとは、複数の塩基性基(カチオン性の官能基)を有する幹ポリマー1分子に、2分子以上の枝ポリマーがグラフト結合した構造のポリマーをいい、例えば、幹ポリマー部がポリエチレンイミン、枝ポリマー部がε−カプロラクトンの開環重合体で構成されるポリマーが挙げられる。これら分散剤の中で、変性アクリル系共重合体、ポリウレタン、カチオン性櫛型グラフトポリマーが好ましい。
このような分散剤として、より具体的には、Disperbyk−2000、Disperbyk−2001{以上、変性アクリル系共重合体分散剤、ビックケミー(BYK)社製}、Disperbyk−161、Disperbyk−162、Disperbyk−165、Disperbyk−167、Disperbyk−170、Disperbyk−182{以上、ポリウレタン系分散剤、ビックケミー(BYK)社製}、ソルスパース24000、ソルスパース37000、ソルスパース56000、ソルスパース76500{以上、カチオン性櫛型グラフトポリマー分散剤、ルーブリゾール株式会社製}、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB823、アジスパーPB824、アジスパーPB827、アジスパーPB880、アジスパーPB881{以上、カチオン性櫛型グラフトポリマー分散剤、味の素ファインテクノ株式会社製}等が挙げられる。
また、分散剤を利用する場合、着色剤分散液に対する分散剤の含有量は、用いる着色剤の種類及び分散剤の種類等の組み合わせにより適宜のものとすることが好ましいが、着色剤100質量部に対して、100質量部以下が好ましく、0.5〜100質量部がより好ましく、1〜70質量部が更に好ましく、10〜60質量部が特に好ましい。
尚、前記分散助剤としては、銅フタロシアニン誘導体等を用いることができる。
[3]マイクロアレイ用基板の隔壁(バイオチップ用隔壁を含む)
本発明のマイクロアレイ用基板の隔壁(バイオチップ用隔壁を含む)は、前記感放射線性組成物を用いて得られたことを特徴とする。即ち、前記本発明の感放射線性組成物を用いて基板10上に第1膜21を形成した後、この第1膜21をリソグラフィー法によりパターニングして形成された隔壁20である(図1〜3参照)。
この隔壁の性状は特に限定されず適宜のものとすることができる、厚さ5μmにおいて、波長550nmの光に対する透過率が0〜10%とすることができる。この範囲では、混色を防ぐ点において特に優れた特性を発揮できる。
更に、隔壁の形状は特に限定されず適宜のものとすることができるが、通常、前記キャビティ間において、少なくとも1μm以上の幅(キャビティ間を隔てる距離)を有することが好ましい。更に、この幅は1〜1000μmが好ましく、2〜500μmがより好ましく、5〜50μmが特に好ましい。
[4]バイオチップの製造方法(1)
本発明の第1のバイオチップの製造方法(図3及び図4参照)は、(PR1)マイクロアレイ用基板製造工程(即ち、素基板に隔壁を形成する隔壁形成工程)と、(PR2)固定用物質配置工程と、(PR3)固定化工程と、を備えることを特徴とする。
前記「マイクロアレイ用基板製造工程(PR1)」(図3参照)は、前記マイクロアレイ用基板の製造方法を用いて、素基板10上に前記隔壁20を形成する工程である。このマイクロアレイ用基板工程については、前記マイクロアレイ用基板の製造方法をそのまま適用できる。
前記「固定用物質配置工程(PR2)」(図4参照)は、隔壁20によって区画された領域30(即ち、キャビティ)にターゲット物質52を固定するための固定用物質51を配置する工程である。
前記固定用物質51とは、ターゲット物質と素基板とを連結する物質である。この固定用物質としては、ポリリシン、コラーゲン、ラミニン、含シアル酸オリゴ糖、マンノース結合性レクチン、インテグリンファミリーリガンド、ペプチド、抗原、抗体又は核酸等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
この固定用物質を固定する方法は特に限定されず、化学結合を用いた固定であってもよく、物理吸着を用いた固定であってもよく、更にその他の方法による固定であってもよい。
この固定用物質配置工程(PR2)に際しては、予め前記隔壁20が形成された素基板10のキャビティ30内の表面(素基板の表面及び隔壁の表面を含む)に対して、前記固定用物質51の配置を助けるための表面処理や、後述するターゲット物質の付着を抑制するための表面処理等を施すことができる。この表面処理としては、脂質膜(細胞膜)と非特異的な付着を防止する性質をエチレンジアミン等により付与する方法等が挙げられる。
前記「固定化工程(PR3)」(図4参照)は、固定用物質51にターゲット物質52を固定する工程である。
前記ターゲット物質52とは、標的たる生体高分子等に対して特異的に結合し得る物質である。このターゲット物質としては、より具体的には生体関連物質が挙げられる。この生体関連物質としては、真核細胞、原核細胞、ウイルス、及びリポソーム等が挙げられる。更に、これらよりも更に小さい、DNA、RNA、PNA、BNA、人工核酸、プロテイン(ペプチド)、糖鎖、及びこれらを組み合わせたプローブ等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
このターゲット物質52を固定する方法は特に限定されず、化学結合を用いた固定であってもよく、物理吸着を用いた固定であってもよい。
[5]バイオチップの製造方法(2)
本発明の第2のバイオチップの製造方法(図3及び図5参照)は、(PR1)マイクロアレイ用基板製造工程(即ち、素基板に隔壁を形成する隔壁形成工程)と、(PR4)担持物質配置工程と、を備えることを特徴とする。
前記「マイクロアレイ用基板製造(PR1)」(図3参照)は、前記マイクロアレイ用基板の製造方法を用いて、素基板10上に前記隔壁20を形成する工程である。このマイクロアレイ用基板製造工程については、前記マイクロアレイ用基板の製造方法をそのまま適用できる。
前記「担持物質配置工程(PR4)」(図5参照)は、固相但体54の表面にターゲット物質52を有する、担持物質53を、前記隔壁20が形成された素基板10のキャビティ30内に配置する工程である。
前記固相但体54とは、その表面にターゲット物質52を担持するための固相物である。この固相担体54は、通常、粒子である。粒子の種類は特に限定されず、有機粒子であってもよく、無機粒子であってもよいが、好ましくは無機粒子である。更には、無機粒子のなかでも、金属及び/又は金属酸化物等からなる粒子であることがより好ましい。金属及び/又は金属酸化物等からなる粒子としては、例えば、磁性粒子を用いることができる。磁性粒子は磁性を有する粒子である。磁性粒子を用いた場合は、ターゲット物質52を固相単体54から単離する際に外部磁場により容易に磁気単離することができる。
この磁性粒子を構成する材料としては、例えば、鉄、コバルト又はニッケルの塩、酸化物、ホウ化物又は硫化物並びに高い磁化率を有する稀土類元素(例えば、ヘマタイト又はフェライト)などが挙げられる。これらの材料は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
磁性粒子の具体例としては、例えば、マグネタイト、鉄−鉛合金、鉄−白金合金、コバルト−白金合金などの強磁性合金が挙げられる。これらの磁性粒子は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、前記固相担体54が粒子である場合、粒子サイズは特には限定されず、ナノ粒子、マイクロ粒子、及びミリ粒子等を適宜用いることができる。
また、固相但体54の表面には、ターゲット物質52を連結するために、固定用物質を表面に配置してもよい。固定用物質は、前記第1のバイオチップの製造方法における工程(PR2)において記載した固定用物質51の説明をそのまま適用できる。
また、前記ターゲット物質52は、前記第1のバイオチップの製造方法における工程(PR3)において記載したターゲット物質52の説明をそのまま適用できる。
更に、固相但体54の表面にターゲット物質52を有する、担持物質53を、前記隔壁20が形成された素基板10のキャビティ30内に配置する方法は特に限定されないが、通常、担持物質53を含有する分散液を隔壁20が形成された素基板10に塗布することにより行われる。
また、(PR4)工程においては、担持物質がマイクロアレイ用基板のキャビティ外に移動しないようにするために、キャビティ内に担持物質より小さいサイズの物質(例えばナノ粒子など)を配置することができある。さらに、バイオチップを効率的に機能させる、つまり、ターゲット物質とDNAやRNAなどの対象試料との反応(ハイブリダイゼーション)を促進するための触媒機能や酵素機能を有する物質を、キャビティ内に配置することができる。
[6]バイオチップ
本発明のバイオチップは、本発明のバイオチップの製造方法によって得られたことを特徴とする。図1及び図2に例示されるマイクロアレイ用基板(プレバイオチップ)101は、少なくとも素基板10と隔壁20とを有する。そして、この隔壁20によって区画化された基板上の領域30を有する。この区画化された領域30は、隔壁20によって取り囲まれており外観上は凹部(即ち、キャビティ30)として認められる。このキャビティ30は、通常、1つのマイクロアレイ用基板(プレバイオチップ)101に複数設けられている。このキャビティ30はいわゆるウェルとして利用できる。更に、図4(最後段)に例示されるようにバイオチップは、キャビティ30内の少なくとも基板(素基板)表面に配置された固定用物質51と、この固定用物質51に固定されたターゲット物質52と、を備える。又は、図5(最後段)に例示されるようにバイオチップは、キャビティ30内に配置された、固相但体54の表面にターゲット物質52を有した担持物質53を備える。
前記キャビティの開口形状は特に限定されず、四角形であってもよく、円形であってよく、三角形であってもよく、その他の多角形であってもよく、更にその他の形状であってもよい。
更に、キャビティは、開口部と同形状の底部形状であってよく(即ち、特選的に掘り下げられたキャビティであってもよく)、裾窄まりの形状であってもよく、更に他の形状であってもよい。
また、キャビティは、隔壁層を貫通して、隔壁層が積層されている下層(素基板やその他の層)の表面を底面としてもよく、また、隔壁層を貫通せず、隔壁層内において底面を有してもよい。
本発明のバイオチップは、DNAシークエンシング用のバイオチップや、診断用のバイオチップなどの、蛍光を検知することにより機能するバイオチップとして利用できる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。但し、本発明は、この実施例に何ら制約されるものではない。尚、実施例の記載における「部」及び「%」は、特記しない限り質量基準である。
[1]感放射線性組成物の調製
[実施例1]
下記カラーフォーマー(a1)を20質量部、下記顕色剤(B)を20質量部、下記重合体(C)100質量部、下記感放射線性酸発生剤(D)5質量部、下記架橋剤(E)20質量部、下記接着助剤(F)2.5質量部、下記界面活性剤(G)0.1質量部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(有機溶媒)にて、固形分濃度が55質量%となるように混合して、実施例1の感放射線性組成物(隔壁材形成用組成物)を得た。
[実施例2]
下記表1に示す成分を用いた以外は、実施例1と同じ手法にてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(有機溶媒)で固形分濃度が55質量%となるように混合して、実施例2の感放射線性組成物(隔壁材形成用組成物)を調整した。
[比較例1]
前記カラーフォーマーに変えて、着色剤としてC.I.ピグメントバイオレット23を含有し、カラーフォーマーを含有しない分散液を表1に示す配合で用いた以外は、実施例1と同じ手法にてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(有機溶媒)で固形分濃度が55質量%となるように混合して、比較例1の感放射線性組成物(隔壁材形成用組成物)を調整した。
尚、前記分散液は、C.I.ピグメントバイオレット23を4質量部、Disperbyk−2001(ビックケミージャパン社製、分散剤)1質量部(固形分換算)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)を、ビーズミルにより12時間混合・分散して、C.I.ピグメントバイオレット23が分散された固形分濃度20質量%の分散液である。
Figure 2011203232
(A)カラーフォーマー;
(a1)3,7−ビス(ジメチルアミノ)−10−ベンゾイルフェノチアジン
(a2)3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド
(B)顕色剤:4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−フェニル]−エチリデン]−ビスフェノール
(C)重合体;m−クレゾール/2,3−キシレノール/3,4−キシレノール=80/10/10(モル比)からなるノボラック樹脂(ゲルパーミエーションカラムクロマトグラフィーによるポリスチレン換算重量平均分子量は8700)
(D)感放射線性酸発生剤;2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビストリクロロメチル−1,3,5−トリアジン
(E)架橋剤:ヘキサメトキシメチルメラミン
(F)接着助剤;トリス−(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート(シランカップリング剤、商品名「Y−11597」、モメンティブ社製)
(G)界面活性剤;フッ素系界面活性剤(商品名「FTX−218F」、ネオス社製)
[2]マイクロアレイ用基板の製造
[実施例3]実施例1の組成物を用いたマイクロアレイ用基板の製造
シリコンウエハ上にスピンコート法にて、実施例1で得られた感放射線性組成物を塗布した。その後、ホットプレートにて110℃で5分間加熱して厚さ45μmの第1膜を得た。
次いで、マスクを介して、超高圧水銀灯(OSRAM社製、HBO、出力1、000W)を用いて、300〜1000mJ/cmの紫外光を照射した(露光工程)。露光量は、照度計{株式会社オーク製作所製、型式「UV−M10」)にプローブ(受光器、型式「UV−35」)をつないだ照度計}を用いて確認した。
その後、露光した第1膜を、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を現像液として、室温で現像を行った(現像工程)。この後、流水洗浄し、更に窒素ブローした。
次いで、オーブンを用いて220℃で1時間加熱して、カラーフォーマー(A)を顕色化し(顕色工程)、厚さ(隔壁の高さ)35μm、ピッチ30μm、25μm×25μmの正方形状の凹部(キャビティ)を10個有するマイクロアレイ用基板を得た。
[実施例4]実施例2の組成物を用いたマイクロアレイ用基板の製造
実施例2で得られた感放射線性組成物を用いて、実施例3と同様にして、マイクロアレイ用基板を得た。
[比較例2]比較例1の組成物を用いたマイクロアレイ用基板の製造
比較例1で得られた感放射線性組成物を用いて、実施例3と同様にして、マイクロアレイ用基板を得た。
[3]評価
(1)隔壁に対する波長500〜600nm及び550nmの透過率の測定
シリコンウエハ上にスピンコート法にて、実施例1〜2及び比較例1の各感放射線性組成物を塗布した。その後、ホットプレートにて110℃で5分間加熱して厚さ5μmの第1膜を得た。得られた第1膜について、分光光度計(日立社製、型式「U−2010形」)を用いて、隔壁に対する波長500〜600nm光及び550nm光の透過率の測定を行った。得られた結果を表1に併記した。
(2)基板(素基板)に対する隔壁の密着性評価
実施例3及び4、比較例2で得られたマイクロアレイ用基板の隔壁を走査型電子顕微鏡(日立社製、型式「S−4200」)を用いて、倍率1000倍において観察し、下記基準にて密着性評価を行い、表1に併記した。
「○」:10個の各キャビティ内を観察した際に隔壁20と素基板10と剥がれを確認できない。
「×」:10個の各キャビティ内を観察した際に隔壁20と素基板10と剥がれを1つ以上確認できた。
(3)隔壁の耐水性評価
前記(2)の密着性評価を行った隔壁(素基板10上に形成された隔壁20)を、水に浸漬し、55℃で24時間保温した。その後、窒素ブローにて水を除去した。次いで、浸漬後の隔壁を走査型電子顕微鏡(日立社製、型式「S−4200」)を用いて、倍率1000倍において観察し、下記基準にて密着性評価を行い、表1に併記した。
「○」:10個の各キャビティ内を観察した際に隔壁20と素基板10と剥がれを確認できない。
「×」:10個の各キャビティ内を観察した際に隔壁20と素基板10と剥がれを1つ以上確認できた。
(4)感度の評価
前記(2)の素基板10に対する隔壁20の密着性評価を行った際に、隔壁2を形成するのに必要であった露光量を感度(mJ/cm)として表1に併記した。
尚、本発明においては、上記の具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
10;基板(素基板)、
20;隔壁、21;第1膜、
30;キャビティ、区画化された領域、
40;マスクパターン、
51;固定用物質、52;ターゲット物質、53;担持物質、54;固相担体、
100;バイオチップ、
101;マイクロアレイ用基板(プレバイオチップ)。

Claims (18)

  1. 基板と、前記基板の表面を区画する隔壁と、前記隔壁により区画された基板上の領域と、を有するマイクロアレイ用基板の製造方法において、
    カラーフォーマー(A)を含む感放射線性組成物を用いて基板上に第1膜を形成する第1膜形成工程と、
    前記第1膜をリソグラフィー法によりパターニングして前記隔壁を形成する隔壁形成工程と、を備えることを特徴とするマイクロアレイ用基板の製造方法。
  2. 前記隔壁形成工程は、隔壁に色を顕在化させる顕色工程を含む請求項1に記載のマイクロアレイ用基板の製造方法。
  3. 前記感放射線性組成物は、更に、顕色剤(B)を含む請求項1又は2に記載のマイクロアレイ用基板の製造方法。
  4. 前記感放射線性組成物は、更に、アルカリ可溶性重合体(C)と、感放射線性酸発生剤(D)と、酸の作用により架橋反応が進行する化合物(E)と、を含む請求項1乃至3のうちのいずれかに記載のマイクロアレイ用基板の製造方法。
  5. 前記カラーフォーマー(A)が、感熱性を有する請求項1乃至4のうちのいずれかに記載のマイクロアレイ用基板の製造方法。
  6. 前記カラーフォーマー(A)が、ロイコ染料である請求項5に記載のマイクロアレイ用基板の製造方法。
  7. カラーフォーマー(A)を含むことを特徴とする感放射線性組成物。
  8. 更に、顕色剤(B)を含む請求項7に記載の感放射線性組成物。
  9. 更に、アルカリ可溶性重合体(C)と、感放射線性酸発生剤(D)と、酸の作用により架橋反応が進行する化合物(E)と、を含む請求項7又8に記載の感放射線性組成物。
  10. 前記カラーフォーマー(A)が、感熱性を有する請求項7乃至9のうちのいずれかに記載の感放射線性組成物。
  11. 前記カラーフォーマー(A)が、ロイコ染料である請求項10に記載の感放射線性組成物。
  12. 基板と、前記基板の表面を区画する隔壁と、前記隔壁により区画された基板上の領域と、を備えるマイクロアレイ用基板における前記隔壁を形成するための感放射線組成物である請求項7乃至11のうちのいずれかに記載の感放射線性組成物。
  13. 請求項7乃至12のうちのいずれかに記載の感放射線性組成物を用いて得られたことを特徴とするマイクロアレイ用基板の隔壁。
  14. (PR1)請求項1乃至6のうちのいずれかに記載のマイクロアレイ用基板の製造方法を用いて、前記マイクロアレイ用基板を製造するマイクロアレイ用基板製造工程と、
    (PR2)前記領域にターゲット物質を固定するための固定用物質を配置する固定用物質配置工程と、
    (PR3)前記固定用物質にターゲット物質を固定する固定化工程と、を備えることを特徴とするバイオチップの製造方法。
  15. (PR1)請求項1乃至6のうちのいずれかに記載のマイクロアレイ用基板の製造方法を用いて、前記マイクロアレイ用基板を製造するマイクロアレイ用基板製造工程と、
    (PR2)前記領域に、表面にターゲット物質を有する担持物質を、配置する担持物質配置工程と、を備えることを特徴とするバイオチップの製造方法。
  16. 前記固定用物質が、ポリリシン、コラーゲン、ラミニン、含シアル酸オリゴ糖、マンノース結合性レクチン、インテグリンファミリーリガンド、ペプチド、抗原、抗体又は核酸である請求項14に記載のバイオチップの製造方法。
  17. 前記ターゲット物質が、生体関連物質である請求項14乃至16のうちのいずれかに記載のバイオチップの製造方法。
  18. 請求項14乃至17のうちのいずれかに記載のバイオチップの製造方法によって得られたことを特徴とするバイオチップ。
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