JP2011202780A - 流体制御弁及び弁部流路構造 - Google Patents

流体制御弁及び弁部流路構造 Download PDF

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Abstract

【課題】流体に混入した気泡を弁閉中に出力ポートから排出して、流体供給量を安定させることができる流体制御弁及び弁部流路構造を提供すること。
【解決手段】弁体29を弁座25に当接又は離間させることにより流体制御を行う流体制御弁1を、入力ポート22が地側、出力ポート28が天側となるように設置し、出力ポート28と弁室30が、天地方向に設けられた出力側流路27を介して連通しており、弁室30の天側の内壁21aが、出力側流路27へ向かって天方向に傾斜するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力ポートと出力ポートとの間に設けられた弁座に弁体を当接又は離間させることにより流体を制御する流体制御弁及び弁部流路構造に関する。
例えば、半導体製造工程では、洗浄したウエハの表面に酸化膜を形成した後、レジスト液をウエハの表面に塗布し、その後、ウエハにフォトマスクを通してレーザ光をレジストに露光してパターンを転写し、さらにその後、フォトレジストに現像液を滴下してフォトレジストパターンを形成することが行われている。レジスト液の供給量がばらつくと、ウエハに形成する膜の膜厚がばらつき、歩留まりを悪くする。そのため、レジスト液をウエハに塗布する塗布装置には、ウエハに供給するレジスト液を制御するための流体制御弁が設けられている。
図13及び図14は、従来の流体制御弁100の断面図であって、図13が弁閉状態を示し、図14が弁開状態を示す。尚、図13及び図14の図中上側を「天」、図中下側を「地」と呼ぶ。
図13及び図14に示すように、流体制御弁100は、バルブボディ101と駆動部105により外観が構成されている。バルブボディ101は、入力ポート102と出力ポート103が対向する側面に開設され、入力ポート102と出力ポート103が、弁室107に設けられた弁座104を介して連通している。弁座104には、駆動部105の駆動力によりダイアフラム弁体106が当接又は離間されるようになっている。
流体制御弁100は、入力ポート102が地側(図中下側)、出力ポート103が天側(図中上側)に配置されるように塗布装置に組み付けられる。そのため、流体制御弁100は、弁を開閉して入力ポート102から出力ポート103へレジスト液を供給する場合に、レジスト液に混入した数μmの細かい気泡がレジスト液と一緒に出力ポート103へ流れる(例えば特許文献1参照)。
特開2002−310316号公報
しかしながら、従来の流体制御弁100は、図17に示すように、弁室107内のデッドスペースX12に気泡B11,B12が集まって成長し、その後、図18に示すように、成長した気泡B13が流体制御中に出力ポート103から出力されることがあった。流体制御中に成長した気泡B13が出力されると、レジスト液供給量が減り、ウエハの膜厚が薄くなる。しかも、気泡B13の大きさは、予測不能であるので、レジスト液の供給量にバラツキを生じさせ、製品品質を不安定にする問題があった。発明者らは、流体制御中に成長した気泡B13が出力ポート103から出力されて流体供給量を不安定にする原因について、以下のように考える。
図15に示すように、流体制御弁100が弁開状態にされ、レジスト液を入力ポート102から弁座104を介して出力ポート103へ流すと、レジスト液が、一次側から二次側への運動エネルギを持つ。この運動エネルギにより、レジスト液に混入した細かい気泡B11(図中白丸)は、一次側から二次側へ流れる。図16に示すように、流体制御弁100が弁閉すると、配管流路内のレジスト液の流れが急激に止められ、弁開時にレジスト液が持っていた運動エネルギが、行き場を失い、負圧に変換される。負圧の発生により、レジスト液に溶け込んでいた気体が気泡B12(図中黒丸)となって発生する。
その後、図17に示すように、レジスト液中の気泡B11,B12が浮力によって上昇する。ここで、弁室107は、天地方向に対して直交する方向に、円筒状に設けられている。そのため、図17のX12部分に示すように、弁室107の天側の内壁107aは、天地方向に対して直交しており、浮力で弁室107内を上昇した気泡B11,B12が出力ポート103側へ浮上するのを遮っていた。そのため、従来の流体制御弁100は、弁室107の天側の内壁107a付近に、レジスト液が流れにくいデッドスペースX12が形成され、そのデッドスペースX12に気泡B11,B12が結集して、数mmもの大きな気泡B13に成長してしまっていた。
そして、流体制御弁100が次に弁開すると、図18に示すように、成長した気泡B13は、弁座104を通過したレジスト液に押されて、レジスト液と一緒に出力ポート103から出力される。ここで、気泡B13は、弁室107の内壁107aとの間に生じる摩擦抵抗が大きい。しかも、内壁107aは、出力ポート103に対して直交する面である。そのため、気泡B13は、弁開後にレジスト液に押されても、デッドスペースX12から動きにくく、弁開後しばらくの間、デッドスペースX12に留まっている。レジスト液の流体圧力が、内壁107aと気泡B13との間に生じる摩擦抵抗に打ち勝つと、図18の実線に示すように、気泡B13は、内壁107aと擦れ合いながら出力ポート103側へゆっくり移動する。そして、図18の点線に示すように、気泡B13は、流路屈曲部分に達し、内壁107aから離れると、一気に出力ポート103側へ流れる。よって、気泡B13は、弁開後いつ出力ポート103へ流れるか予測するのは難しい。この結果、仮に、塗布装置が、弁開直後のレジスト液を捨ててから、ウエハへのレジスト液の供給を開始するとしても、流体制御弁100は、レジスト液を制御する途中で、気泡B13の混入したレジスト液を出力し、レジスト液供給量を不安定にしてしまっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、流体に混入した気泡を弁閉中に出力ポートから排出して、流体供給量を安定させることができる流体制御弁及び弁部流路構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る流体制御弁は、入力ポートと出力ポートが対向する側面に形成され、弁室に設けられた弁座を介して前記入力ポートと前記出力ポートが連通するバルブボディと、前記弁室に収納された弁体と、前記弁体に駆動力を付与する駆動部とを備える流体制御を行う流体制御弁において、前記入力ポートが地側、前記出力ポートが天側となるように設置されること、前記バルブボディが、前記出力ポートと前記弁室との間に形成された出力側流路を、天地方向に設けていること、前記弁室は、少なくとも前記天側の内壁が、前記出力側流路へ向かって天方向に傾斜していることを特徴とする。
また、上記態様の流体制御弁は、前記弁室の天側の内壁は、前記弁室の内壁に付着した気泡の浮力が、前記弁室の内壁と前記気泡との間に生じる摩擦抵抗より大きく作用するように、傾斜していることが好ましい。
また、上記態様の流体制御弁は、前記入力ポートを前記弁座に連通させるための弁孔を有すること、前記弁孔は、少なくとも前記天側の内壁が、前記弁座へ向かって天方向に傾斜していることが好ましい。
また、上記態様の流体制御弁は、前記弁孔が、前記弁座の開口部分に対して鋭角に接続していること、又は、前記弁孔が、前記弁座の開口部分へ向かって拡径する円錐形状であることが好ましい。
また、上記態様の流体制御弁は、前記弁室と前記出力側流路が斜め流路を介して連通していること、前記斜め流路は、前記出力側流路へ向かって天方向に傾斜していること、前記斜め流路の前記天側の内壁が、前記弁室の前記天側の内壁の傾斜角度以上の角度で傾斜していることが好ましい。
ここで、前記出力側流路と前記斜め流路の流路断面積は、前記入力ポートの流路断面積より小さいことが好ましい。
また、上記態様の流体制御弁は、前記弁体がダイアフラム弁体であって、前記ダイアフラム弁体の外縁部を収納する収納凹部を有し、前記収納凹部が、前記外縁部をバルブボディ側から押さえる弁部側押さえ面と、前記外縁部を駆動部側から押さえる駆動部側押さえ面と、前記弁部側押さえ面と前記駆動部側押さえ面に接続して前記外縁部の外側面を押さえる外側押さえ面とを有し、前記駆動部側押さえ面の流路側の内側端部が、前記弁部側押さえ面の流路側の内側端部より、内側に配置されていることが好ましい。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る弁部流路構造は、天地方向に形成された入力側流路及び出力側流路と、前記入力側流路と前記出力側流路とに連通し弁室と、前記出力側流路が前記弁室に開口する開口部分に設けられた弁座と、前記弁室に収納され、前記弁座に当接又は離間される弁体とを有し、前記弁室は、少なくとも天側の内壁が、前記出力側流路へ向かって天方向に傾斜していることを特徴とする。
本発明の一態様に係る流体制御弁及び弁部流路構造は、弁開時には、流体が入力ポートから出力ポートへ流れて一次側から二次側への運動エネルギを持っている。弁が弁開状態から弁閉状態になると、弁開時の運動エネルギが負圧に変換される。これにより、流路内の流体は、流体に溶け込んでいた気体が気泡となって表れる。その後、浮力によって弁室の天側の内壁へ移動する。弁室の天側の内壁が、弁室を出力ポートへ連通させる出力側流路へ向かって天方向に傾斜しているため、弁室の天側の内壁へ移動した気泡は、浮力によって弁室の天側の内壁に沿って出力側流路へ移動し、出力ポートへ排出される。このように本発明の一態様に係る流体制御弁及び弁部流路構造は、流体中に発生した気泡が自身の浮力によって天側へ移動し、弁室の内壁に集まって成長し難い。よって、本発明の一態様に係る流体制御弁及び弁部流路構造によれば、流体に混入した気泡を弁閉中に出力ポートから排出して、流体供給量を安定させることができる。
また、上記態様の流体制御弁は、弁室の内壁に付着した気泡の浮力が、弁室の内壁と気泡との間に生じる摩擦抵抗より大きく作用するように、弁室の天側の内壁が傾斜しているため、流体に混入した気泡が、弁閉中に弁室の内壁に集まって成長し難い。
また、上記態様の流体制御弁は、入力ポートが弁孔を介して弁座に連通しており、その弁孔の天側の内壁が、弁座へ向かって天方向に傾斜している。そのため、弁閉時に入力ポートと弁座との間に存在する流体に気泡が混入した場合、その気泡は、弁孔の天側の内壁へ移動し、弁孔の天側の内壁に沿って弁座まで移動して集まる。そして、ダイアフラム弁体が弁座から離間すると同時に、弁座付近に集まって成長した気泡が、流体圧によって弁座から弁室と出力側流路を介して出力ポートへ流れ、排出される。このように、上記態様の流体制御弁は、弁閉する間に弁座より一次側に発生した気泡が、弁座付近に集まり、弁開と同時に弁座から流れ出て出力ポートから排出されるので、弁開後の流体供給量を制御しやすい。
上記態様の流体制御弁は、弁孔が弁座の開口部分に対して鋭角に接続している、又は、弁孔が弁座の開口部分へ向かって拡径する円錐形状であるので、弁孔の形成と同時に、弁孔の天側の内壁を弁座の開口部分に対して傾斜させることができる。
上記態様の流体制御弁は、弁室と出力側流路を連通させる斜め流路が、出力側流路へ向かって天方向に傾斜しており、斜め流路の天側の内壁が、弁室の天側の内壁の傾斜角度以上の角度で傾斜している。そのため、斜め流路と弁室との接続部分に天側へ突出する凹みが形成されず、流体に含まれる気泡が、浮力によって、弁室から斜め流路を介して出力側流路へスムーズに流れ、出力ポートから排出される。よって、上記態様の流体制御弁によれば、気泡が弁室内に集まって成長しにくい。
しかも、出力側流路と斜め流路の流路断面積が、入力ポートの流路断面積より小さい場合には、流体が弁室から斜め流路へ流出する際に流速が速くなるので、流体に含まれる気泡が出力側流路へ流されやすい。
上記態様の流体制御弁は、ダイアフラム弁体の外縁部を駆動部側から押さえる駆動部側押さえ面の流路側の内側端部が、ダイアフラム弁体の外縁部をバルブボディ側から押さえる弁部側押さえ面の流路側の内側端部より、内側に配置されている。そのため、弁開時に、ダイアフラム弁体の外縁部が、駆動部側押さえ面によって弁部側押さえ面から浮き上がることを制限され、弁部側押さえ面に密着し続ける。よって、上記態様の流体制御弁によれば、弁開時にダイアフラム弁体の外縁部と弁部側押さえ面との間にデッドスペースが発生せず、気泡が成長し難い。
本発明の第1実施形態に係る流体制御弁の断面図であって、弁閉状態を示す。 図1に示す流体制御弁の断面図であって、弁開状態を示す。 図1のA部拡大図である。 流体供給時における気泡の動きを説明する模式図である。 弁閉した瞬間の流体の状態を説明する模式図である。 浮力により気泡が上昇する様子を説明する模式図である。 弁閉後に弁部に気泡が成長した状態を説明する模式図である。 気泡が排出される様子を説明する模式図である。 本発明の第2実施形態に係る流体制御弁の断面図であって、弁閉状態を示す。 図9に示す流体制御弁の断面図であって、弁開状態を示す。 本発明の第3実施形態に係る流体制御弁の断面図であって、弁閉状態を示す。 図11に示す流体制御弁の断面図であって、弁開状態を示す。 従来の流体制御弁の断面図であって、弁閉状態を示す。 図13に示す流体制御弁の断面図であって、弁開状態を示す。 弁開時の流体の流れを説明する図である。 気泡の成長過程を説明するための模式図である。尚、気泡B11は、動きを説明しやすくするために、大きく目立たせて記載している。 気泡が成長した状態を示す模式図である。尚、気泡B11,B12は、動きを説明しやすくするために、大きく目立たせて記載している。 成長した気泡が出力ポート側へ流れる様子を示す模式図である。尚、気泡B13,B14は、動きを説明しやすくするために、大きく目立たせて記載している。
以下に、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
<流体制御弁の全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る流体制御弁1の断面図であって、弁閉状態を示す。図2は、図1に示す流体制御弁1の断面図であって、弁開状態を示す。図3は、図1のA部拡大図である。尚、図中上側を天側、図中下側を地側とする。
図1及び図2に示す流体制御弁1は、従来技術と同様、レジスト液をウエハに塗布する塗布装置に組み付けられ、ウエハに供給するレジスト液の供給量を制御する。流体制御弁1は、バルブボディ20とシリンダ部材31とカバー32が図示しない締結部材としてのボルトで一体化されて外観を構成されており、流体の供給と遮断を制御する弁部2と、弁部2に駆動力を付与する駆動部3を備える。流体制御弁1は、入力ポート22が地側に、出力ポート28が天側となるように設置される。
弁部2は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFA(四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などのフッ素樹脂を材質とするバルブボディ20を備える。バルブボディ20は、直方体形状をなし、入力ポート22と入力側流路23と弁孔24と弁座25と斜め流路26と出力側流路27と出力ポート28と弁室30とダイアフラム弁体29からなる弁部流路構造4を備える。
入力ポート22と出力ポート28は、バルブボディ20の対向する側面に形成され、弁室30に設けられた弁座25を介して連通している。弁室形成室21は、バルブボディ20の駆動部3と連結される面から、天地方向に対して直交する水平方向に沿って開設されている。ダイアフラム弁体29は、弁室30に収納されている。バルブボディ20は、弁室形成室21の開口部外周に沿って、ダイアフラム弁体29を位置決めするための位置決め段差部20aが設けられている。
ダイアフラム弁体29は、耐腐食性が高くて柔軟性があるPTFEなどのフッ素樹脂を材質とする。ダイアフラム弁体29は、駆動部3から駆動力を付与されて弁座25に当接又は離間する略円柱形状の弁体部29aと、バルブボディ20と駆動部3との間に挟持される外縁部29cとが、薄膜部29bを介して接続されている。ダイアフラム弁体29は、薄膜部29bが駆動部3側へ湾曲するように、外縁部29cが位置決め段差部20aに装着され、バルブボディ20と駆動部3のシリンダ部材31との間で挟持されることにより、弁室形成室21との間に弁室30を形成している。
一方、駆動部3は、ピストン室33に操作エアが給排気されることにより、ピストン34が往復直線運動し、ダイアフラム弁体29に駆動力を付与するように構成されている。駆動部3は、耐腐食性を得るために、圧縮ばね39を除き、構成部品が樹脂を材質としている。
ピストン室33は、中空円筒形状のシリンダ部材31の一端にカバー32を取り付けることにより形成されている。ピストン室33は、ピストン34が摺動可能に装填され、一次室33aと二次室33bに気密に区画されている。一次室33aは、シリンダ部材31に開設された操作ポート35に連通し、ピストン34を加圧するための操作エアを給排気される。また、二次室33bは、カバー32に開設された排気ポート36に連通し、大気開放されている。ピストン34とカバー32との間には圧縮ばね39が縮設され、ピストン34を弁部2側へ常時付勢している。
ピストン34は、ピストンロッド34aが、シリンダ部材31に設けられた摺動孔31aに摺動可能に挿通され、弁部2内へ突出している。ピストンロッド34aの先端部は、ダイアフラム弁体29の弁体部29aに連結されている。
<ダイアフラム弁体挟持部分の構成>
図3に示すように、バルブボディ20とシリンダ部材31との間には、ダイアフラム弁体29の外縁部29cを収納するための収納凹部40が形成されている。収納凹部40は、外縁部29cを弁部2側から押さえる弁部側押さえ面40aと、外縁部29cを駆動部3側から押さえる駆動部側押さえ面40bと、弁部側押さえ面40aと駆動部側押さえ面40bとを接続しており、外縁部29cの外側面を押さえる外側押さえ面40cにより構成され、内側面が流路側に開放されている。
図4〜図8に示すように、弁室形成室21の内壁は、垂直内壁21bと傾斜内壁21cを含む。垂直内壁21bは、天地方向に対して直交するように設けられている。一方、傾斜内壁21cは、弁部側押さえ面40aの内側端部40dが、駆動部側押さえ面40bの内側端部40eと外縁部29cを挟んで対象な位置、若しくは、駆動部側押さえ面40bの内側端部40eより外側の位置に配置されるように、垂直内壁21bから弁室形成室21の開口部へ向かって傾斜角度を小さくするように設けられている。
このような収納凹部40は、ダイアフラム弁体29の外縁部29cが、弁開時に、駆動部側押さえ面40bの内側端部40eに押さえられて、弁部側押さえ面40aから浮き上がらず、弁部側押さえ面40aとダイアフラム弁体29の外縁部29cとの間にデッドスペースが形成されない。
<弁部流路構造の構成>
次に、上述した弁部流路構造4について説明する。
図1及び図2に示すように、入力ポート22と入力側流路23と出力側流路27と出力ポート28は、天地方向に形成されている。弁室30は、天地方向と直交する水平方向に設けられている。弁座25は、弁室30の底面中央部に突設され、弁孔24を介して入力側流路23と連通している。また、弁室30の底面には、弁室30の天側に斜め流路26が連通し、その斜め流路26を介して出力側流路27が弁室30に連通している。
斜め流路26と出力側流路27と出力ポート28の流路断面積は、弁座25が弁室30に開口する開口面積、及び、弁孔24と入力側流路23と入力ポート22の流路断面積より小さい。これは、レジスト液が弁室30から斜め流路26へ流出する際に流速が速くなり、気泡が弁室30や斜め流路26の内壁に付着しにくくするためである。斜め流路26は、弁室形成室21の傾斜内壁21cに沿って形成されている。つまり、斜め流路26は、傾斜内壁21cと同じ角度で傾斜するように設けられている。そのため、斜め流路26の天側の内壁26aは、弁室形成室21の天側の内壁21aと滑らかに接続され、凹凸が接続部分に形成されていない。
よって、図3に示すように、弁室形成室21の天側の内壁21aと斜め流路26の天側の内壁26aは、出力側流路27へ向かって天方向に傾斜している。すなわち、内壁21a,26aは、二次側が一次側より高位置になるように設けられている。内壁21a,26aは、出力側流路27及び出力ポート28の軸線(天地方向)に対して直交する水平方向の軸L1に対して第1傾斜角度θ1をなすように、設けられている。ここで、第1傾斜角度θ1は、気泡が浮力で上昇して出力ポート28から抜けやすく、また、弁室30の天側の内壁21aに付着した気泡の浮力が、弁室30の天側の内壁21aと気泡との間に生じる摩擦抵抗より大きくなるように、鋭角に設定することが好ましい。
弁座25は、天地方向に対して直交する方向に開口し、テーパ面25aが内周面に形成されている。弁孔24は、弁座25へ向かって天方向に傾斜し、二次側(弁座25側)の端部が一次側(入力側流路23側)の端部より高位置にされている。弁孔24は、入力側流路23と同じ流路径で設けられ、テーパ面25aの天側の内壁に沿って形成されている。そのため、弁孔24の天側の内壁24aは、テーパ面25aの天側の内壁と滑らかに接続され、凹凸が接続部分に形成されていない。また、弁孔24は、弁座25の開口部分に対して鋭角に接続している。弁孔24の天側の内壁24aは、天地方向に対して垂直な水平な軸L2に対して第2傾斜角度θ2をなすように設けられている。ここで、第2傾斜角度θ2は、気泡が弁室30へ抜けやすく、また、弁孔24の天側の内壁24aに付着した気泡の浮力が、弁孔24の内壁24aと気泡との間に生じる摩擦抵抗より大きくなるように、鋭角に設定することが好ましい。
このような弁部流路構造4を備える流体制御弁1は、弁室形成室21と弁孔24と斜め流路26が、気泡との間に生じる摩擦係数を小さくするように、内壁21a,24a,26aの面粗度を小さくされている。面粗度を小さくする手段は、研磨や研削により行ってもよいし、加熱板を押し当てて、面の山部を押し潰すことにより行っても良い。
尚、流体制御弁1は、気泡との間に生じる摩擦係数が小さくなるように流路内壁全体の面粗度を小さくしても良いことは、言うまでもない。
<動作説明>
上記構成の流体制御弁1は、操作ポート35から一次室33aに操作エアを送らない間は、図1に示すように、圧縮ばね39がピストン34を弁部2方向へ付勢し、ダイアフラム弁体29の弁体部29aが弁座25に当接している。そのため、入力ポート22に供給されたレジスト液は、弁座25で遮断され、出力ポート28から出力されない。
一方、流体制御弁1は、操作ポート35から一次室33aに操作エアが供給され、一次室33aの内部圧力が圧縮ばね39のばね力に打ち勝つと、図2に示すように、ピストン34が駆動部3側へ移動し、ダイアフラム弁体29の弁体部29aを弁座25から離間させる。すると、レジスト液が、弁座25を通過して、弁室30、斜め流路26、出力側流路27を介して出力ポート28から出力される。
図4は、流体供給時における気泡B1の動きを説明する模式図である。図5は、弁閉した瞬間の流体の状態を説明する模式図である。図6は、浮力により気泡B1,B2が上昇する様子を説明する模式図である。図7は、弁閉後に弁部2に気泡B4が成長した状態を説明する模式図である。図8は、気泡B4が排出される様子を説明する模式図である。尚、図中気泡B1〜B4は、動きを分かりやすくするために大きく目立つように記載している。尚、図中上側を天側、図中下側を地側とする。
図4に示すように、レジスト液は、流体制御弁1の弁開中、入力ポート22から出力ポート28へ流れ、一次側から二次側への運動エネルギを持っている。その運動エネルギにより、レジスト液に含まれる細かい気泡B1(図中白丸)は、入力ポート22から弁孔24と弁室30を介して出力ポート28へ排出され、弁開中に弁室30内で気泡が成長し難い。尚、気泡B1は数μm程度と非常に小さいため、製品の歩留まりに殆ど影響しない。
図5に示すように、流体制御弁1を弁開状態から弁閉状態に切り替えると、レジスト液が出力ポート28へ流れることができなくなり、レジスト液の運動エネルギが行き場を失って負圧に変換される。運動エネルギが負圧に変換されるときに、レジスト液に溶けていた気体が気泡B2(図中黒丸)となって表れる。
図6に示すように、気泡B1,B2は、浮力によって、弁室形成室21の天側の内壁21aと斜め流路26の天側の内壁26aへ移動する。内壁21a,26aは、出力側流路27へ向かって天方向に傾斜しており、二次側が一次側より高位置にある。そのため、気泡B1,B2は、浮力によって、弁室30の天側の内壁21aから斜め流路26の天側の内壁26aを介して出力側流路27へ流れ、出力ポート28から出力される。また仮に、気泡B1,B2が結合して気泡B3を形成したとしても、気泡B3は、浮力によって、弁室30の天側の内壁21aから斜め流路26の天側の内壁26aを介して出力側流路27へ流れ、出力ポート28から出力される。ここで、内壁21a,26aは、凹凸なく滑らかに接続されている。よって、気泡B1〜B3は、内壁21aから内壁26aへ流れ、弁室30や斜め流路26の内部で気泡が成長しにくい。
また、内壁21a,26aの第1傾斜角度θ1は、レジスト液中の気泡の浮力が、内壁21a,26aとレジスト液中の気泡との間に生じる摩擦抵抗より大きくなるように設定されている。そのため、気泡B1〜B3は、自身の浮力によって、内壁21a,26aの傾斜に従って出力側流路27へ自然に流れる。
しかも、内壁21a,26aは、気泡との間に生じる摩擦抵抗を小さくするように面祖度が小さくされている。そのため、気泡は、内壁21a,26aを滑るようにして出力側流路27へ移動し、出力ポート28から出力される。
ところで、図13〜図18に示す従来の流体制御弁100は、弁孔108が弁座104の開口部分と同軸上に設けられ、弁孔108の内壁が天地方向に対して直交して設けられていた。流体制御弁100が、図15に示す弁開状態から図16弁閉状態になった瞬間に、レジスト液が持っていた一次側から二次側への運動エネルギが負圧に変換されると、図16に示すように、レジスト液に溶け込んでいた気体が気泡B12となって発生する。そして、図17に示すように、気泡B11,B12が、浮力によって上昇し、弁孔108の天側の内壁に付着して気泡14を成長させていた。その後、図18に示すように、流体制御弁100を弁閉状態から弁開状態に切り替えても、気泡B14が二次側へ流れにくい。なぜなら、弁孔108が天地方向に対して直交するように設けられ、入力ポート102から弁孔108へ流れるレジスト液の流速が、弁孔108の地側の内壁付近よりも弁孔108の天側の内壁付近の方が遅く、レジスト液によって成長した気泡B14を押す力が弱いからである。そのため、弁開後からどれくらい時間が経過したら、気泡B14が出力ポート103へ出力されるかということを予測できず、レジスト液の供給量が不安定になってしまっていた。
これに対して、本実施形態の流体制御弁1も、図4に示す弁開状態から図5に示す弁閉状態に切り替えられると、弁開中にレジスト液が持っていた運動エネルギが負圧に変換され、図5に示すように、弁座25の一次側にあるレジスト液に溶け込んでいた気体が気泡B2となって表れる。その後、図6に示すように、気泡B1,B2が浮力によって天側へ上昇し、入力ポート22、入力側流路23を介して弁孔24に集まる。弁孔24は、二次側(弁座25側)の端部が一次側(入力側流路23側)の端部より高位置に配置されるように傾斜している。そのため、図6に示すように、入力側流路23から弁孔24の天側の内壁24aへ上昇した気泡B1,B2は、浮力によって、内壁24aの傾斜に従って弁座25側へ流れる。そして、図7に示すように、弁体部29aが弁座25に当接するシール部分に気泡B1,B2が結集して、気泡B4を成長させる。
その後、図8に示すように、流体制御弁1が弁閉状態から弁開状態に切り替えられると、気泡B4は、自身の浮力とレジスト液の流体圧によって、弁座25から排出される。ここで、弁孔24が、内壁24aの面粗度を小さくされているため、弁が開かれると同時に、弁座25から排出されやすく、気泡抜けが良い。また、弁孔24の天側の内壁24aが弁座25のテーパ面25aと滑らかに接続して凹凸或いは段差部を形成していないため、気泡B4はスムーズに弁座25から弁室30へ排出される。弁室30に排出された気泡B4は、弁室30内を上昇して、弁室形成室21の天側の内壁21aにぶつかった後、内壁21aの傾斜に従って斜め流路26の天側の内壁26aを介して出力側流路27へ流れ、出力ポート28から排出される。
よって、本実施形態の流体制御弁1は、弁閉時に弁座25と弁体部29aのシール部分で成長した気泡B4が、弁開と同時に必ず弁座25から弁室30へ流れ出し、出力ポート28から排出される。そのため、流体制御弁1は、弁開直後のレジスト液を除けば、レジスト液の供給量が安定する。従って、塗布装置では、流体制御弁1の弁開直後のレジスト液を破棄した後、レジスト液をウエハに塗布するようにすれば、ウエハの膜厚を安定させることが可能である。
ところで、従来の流体制御弁100は、図15〜図18に示すように、ダイアフラム弁体106の外縁部106cを駆動部105側から押さえる押さえ面が、外縁部106cをバルブボディ101側から押さえる押さえ面より外側に位置している。そのため、図15に示すように、流体制御弁100が弁開状態にされると、ダイアフラム弁体106の外縁部106cが、バルブボディ101側の押さえ面から浮き上がって、デッドスペースX13を形成し、流体制御中にレジスト液に混入した細かい気泡B11がそのデッドスペースX13に集まって気泡B15を成長させることがあった。この場合、図16に示すように、弁閉時に、ダイアフラム弁体106の外縁部106cが、薄膜部106bを介して弁体部106aにバルブボディ101側へ引っ張られ、バルブボディ101側の押さえ面に押し付けられたときに、気泡B15がデッドスペースX13から弁室107へ押し出されていた。図17に示すように、押し出された気泡B15は、気泡B11,B12と結合して、弁室107内に気泡B13を成長させる原因となってしまっていた。
これに対して、本実施形態の流体制御弁1は、図4及び図5に示すように、外縁部29cを収納する収納凹部40が、駆動部側押さえ面40bの内側端部40eを弁部側押さえ面40aの内側端部40dより内側に配置している。そのため、図4に示すように、ダイアフラム弁体29の外縁部29cは、弁開時に、薄膜部29bを介して弁体部29aに駆動部3側へ引っ張られても、弁部側押さえ面40aから浮き上がらず、外縁部29cと弁部側押さえ面40aとの間にデッドスペースが形成されない。そのため、弁開時に、レジスト液に含まれる気泡B1,B2が外縁部29cと弁部側押さえ面40aとの間の隙間に入り込まない。その結果、流体制御弁1が図4に示す弁開状態から図5に示す弁閉状態になる場合に、外縁部29cと弁部側押さえ面40aとの間から気泡が押し出されず、弁閉時に弁室30内で気泡を成長させることがない。
<作用効果>
以上説明したように、本実施形態の流体制御弁1及び弁部流路構造4は、弁開時には、レジスト液が入力ポート22から出力ポート28へ流れて一次側から二次側への運動エネルギを持っている。弁部2が弁開状態から弁閉状態になると、弁開時の運動エネルギが負圧に変換される。これにより、レジスト液に溶け込んでいた気体が気泡B2となって表れる。その後、気泡B1,B2が浮力によって弁室30の天側の内壁21aへ移動する。弁室30の天側の内壁21aが、弁室30を出力ポート28へ連通させる出力側流路27へ向かって天方向に傾斜しているため、弁室30の天側の内壁21aへ移動した気泡B1,B2は、浮力によって弁室30の天側の内壁21aに沿って出力側流路27へ移動し、出力ポート28へ排出される。このように本実施形態の流体制御弁1及び弁部流路構造4は、弁閉中に、レジスト液中に発生した気泡B1,B2が自身の浮力によって天側へ移動し、弁室30の内壁に集まって成長し難い。よって、本実施形態の流体制御弁1及び弁部流路構造4によれば、レジスト液に混入した気泡B1,B2を弁閉中に出力ポート28から排出して、流体供給量を安定させることができる。これにより、塗布装置がウエハに塗布するレジスト液の塗布量を安定させ、歩留まりを向上させることが可能になった。
また、本実施形態の流体制御弁1は、弁室30の天側の内壁21aに付着した気泡の浮力が、弁室30の天側の内壁21aと気泡との間に生じる摩擦抵抗より大きく作用するように、弁室30の天側の内壁21aが傾斜しているため、レジスト液に混入した気泡が、弁閉中に弁室30の内壁に集まって成長し難い。
また、本実施形態の流体制御弁1は、入力ポート22が弁孔24を介して弁座25に連通しており、その弁孔24の天側の内壁24aが、弁座25へ向かって天方向に傾斜している。そのため、弁閉時に入力ポート22と弁座25との間に存在するレジスト液に気泡B1,B2が混入した場合、その気泡B1,B2は、弁孔24の天側の内壁24aへ移動し、弁孔24の天側の内壁24aに沿って弁座25まで移動して集まり、弁座25付近に気泡B4を成長させる。そして、ダイアフラム弁体29が弁座25から離間すると同時に、弁座25付近で成長した気泡B4が、流体圧によって弁座25から弁室30と出力側流路27を介して出力ポート28へ流れ、排出される。このように、本実施形態の流体制御弁1は、弁閉する間に弁座25より一次側に発生した気泡B1,B2が、弁座25付近に集まり、弁開と同時に弁座25から流れ出て出力ポート28から排出されるので、弁開後の流体供給量を制御しやすい。
本実施形態の流体制御弁1は、弁孔24が弁座25の開口部分に対して鋭角に接続しているので、弁孔24の形成と同時に、弁孔24の天側の内壁24aを弁座25の開口部分に対して傾斜させることができる。
本実施形態の流体制御弁1は、弁室30と出力側流路27を連通させる斜め流路が、出力側流路27へ向かって天方向に傾斜しており、斜め流路26の天側の内壁26aが、弁室30の天側の内壁21aと同じ傾斜角度θ1で傾斜している。そのため、斜め流路26と弁室30との接続部分に天側へ突出する凹みが形成されず、レジスト液に含まれる気泡B1,B2が、浮力によって、弁室30から斜め流路26を介して出力側流路27へスムーズに流れ、出力ポート28から排出される。よって、本実施形態の流体制御弁1によれば、気泡B1,B2が弁室30内で集まって成長しにくい。
しかも、出力側流路27と斜め流路26の流路断面積が、入力ポート22の流路断面積より小さいので、レジスト液が弁室30から斜め流路26へ流出する際に流速が速くなる。そのため、レジスト液に含まれる気泡B1,B2が出力側流路27へ流されやすい。
本実施形態の流体制御弁1は、ダイアフラム弁体29の外縁部29cを駆動部3側から押さえる駆動部側押さえ面40bの流路側の内側端部40eが、ダイアフラム弁体29の外縁部29cをバルブボディ20側から押さえる弁部側押さえ面40aの流路側の内側端部40dより、内側に配置されている。そのため、弁開時に、ダイアフラム弁体29の外縁部29cが、駆動部側押さえ面40bによって弁部側押さえ面40aから浮き上がることを制限され、弁部側押さえ面40aに密着し続ける。よって、本実施形態の流体制御弁1によれば、弁開時にダイアフラム弁体29の外縁部29cと弁部側押さえ面40aとの間にデッドスペースが発生せず、気泡が成長し難い。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。図9は、本発明の第2実施形態に係る流体制御弁51の断面図であって、弁閉状態を示す。図10は、図9に示す流体制御弁51の断面図であって、弁開状態を示す。尚、図中上側を天側、図中下側を地側とする。
第3実施形態の流体制御弁51と弁部流路構造57は、弁室形成室54と出力側流路55と出力ポート56の構成が、第1実施形態と相違し、その他の構成は第1実施形態と共通している。よって、ここでは、第1実施形態と相違する点を中心に説明し、第1実施形態と共通する点は図面に第1実施形態と同じ符号を用い、適宜説明を省略する。
流体制御弁51は、弁部52と駆動部3を一体化したものである。樹脂製のバルブボディ53は、天地方向に入力ポート22,入力側流路23,出力側流路55,出力ポート56が設けられている。出力側流路55と出力ポート56の内径寸法は、入力側流路23と入力ポート22の内径寸法と同じである。バルブボディ53は、駆動部3側の端面に弁室形成室54が開設されている。弁室形成室54は、天地方向に対して垂直な垂直内壁21bと、天地方向に対して直交する水平方向に対して第1傾斜角度θ1で傾斜する傾斜内壁21cとを備える。出力側流路55は、天側の側面から垂直内壁21bに連通するように設けられている。傾斜内壁21cの天側は、垂直内壁21bを介さずに、直接出力側流路55に接続されている。
このような流体制御弁51及び弁部流路構造57は、レジスト液に含まれる気泡が、浮力によって弁室30の天側の傾斜内壁21cへ移動する。傾斜内壁21cの天側は、弁室30を出力ポート56へ連通させる出力側流路55へ向かって天方向へ傾斜している。そのため、弁閉時に弁室30にあるレジスト液中の気泡は、浮力によって天側へ上昇した後、傾斜内壁21cに沿って出力側流路55へ移動し、出力ポート56へ排出される。このように本実施形態の流体制御弁51は、弁閉中に、レジスト液中に発生した気泡が自身の浮力によって天側(図中上側)へ移動し、弁室30の内壁に集まって成長し難い。よって、本実施形態の流体制御弁51によれば、レジスト液に混入した気泡を弁閉中に出力ポート56から排出して、レジスト液の供給量を安定させることができる。
また、流体制御弁51は、出力側流路55が弁室30の内壁に開口し、傾斜内壁21cが出力側流路55に直接接続しているので、弁室30と出力ポート56とを結ぶ流路が短い。よって、流体制御弁51によれば、傾斜内壁21cに付着した気泡が出力側流路55へ短時間で移動し、気泡抜けが良い。
(第3実施形態)
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。図11は、本発明の第3実施形態に係る流体制御弁61の断面図であって、弁閉状態を示す。図12は、図11に示す流体制御弁61の断面図であって、弁開状態を示す。尚、図中上側を天側、図中下側を地側とする。
本実施形態の流体制御弁61及び弁部流路構造66は、弁室形成室64の形状と弁孔65の形状が第2実施形態と相違し、その他の構成は第2実施形態と共通している。よって、ここでは、第2実施形態と相違する点を中心に説明し、第2実施形態と共通する点は図面に第2実施形態と同じ符号を用い、適宜説明を省略する。
流体制御弁61は、弁部62と駆動部3を一体化したものである。樹脂製のバルブボディ63は、駆動部3側の端面に弁室形成室64が開設されている。弁室形成室64は、天地方向に対して垂直な垂直内壁64aと、天地方向に対して直交する水平方向の軸L1に対して第1傾斜角度θ1で傾斜する傾斜内壁64bが設けられている。傾斜内壁64bは、第2実施形態より気泡抜けを良くするために、第2実施形態より第1傾斜角度θ1が大きくなるように、設けられている。
弁孔65は、弁室形成室64と同軸上に設けられている。弁孔65は、弁座25の開口部分へ向かって拡径する円錐形状をなす。そのため、弁孔65は、天側の内壁65aが天地方向に対して直交する水平方向の軸L2に対して第2傾斜角度θ2で傾斜している。第2傾斜角度θ2は鋭角に設定されている。
このような流体制御弁61及び弁部流路構造66は、レジスト液に含まれる気泡が、浮力によって弁室30の天側の傾斜内壁64bへ移動する。傾斜内壁64bが、弁室30を出力ポート56へ連通させる出力側流路55へ向かって天方向に傾斜しているため、弁室30の天側の傾斜内壁64bへ移動した気泡は、浮力によって傾斜内壁64bに沿って出力側流路55へ移動し、出力ポート56へ排出される。このように本実施形態の流体制御弁61は、弁閉中に、レジスト液中に発生した気泡が自身の浮力によって天側(図中上側)へ移動し、弁室30の内壁に集まって成長し難い。よって、本実施形態の流体制御弁61によれば、レジスト液に混入した気泡を弁閉中に出力ポート56から排出して、レジスト液の供給量を安定させることができる。
一方、流体制御弁61は、天地方向に対して直交する方向に開口する弁座25に、入力ポート22が弁孔65を介して連通しており、その弁孔65の天側の内壁65aが、弁座25へ向かって天方向に傾斜している。そのため、弁閉時に流体圧が低下して、レジスト液中に発生した気泡は、弁孔65の天側の内壁65aへ移動し、弁孔65の天側の内壁65aに沿って弁座25まで移動して集まる。そして、ダイアフラム弁体29が弁座25から離間すると同時に、弁座25付近に集まって成長した気泡が、浮力と流体圧によって弁座25から弁室30と出力側流路55を介して出力ポート56へ流れ、排出される。このように、本実施形態の流体制御弁61は、弁閉する間に弁座25より一次側に発生した気泡が、弁座25付近に集まり、弁開と同時に弁座25から流れ出て出力ポート56から排出されるので、弁開後の流体供給量を制御しやすい。
本実施形態の流体制御弁1は、弁孔65が弁座25の開口部分へ向かって拡径する円錐形状であるので、弁孔65の形成と同時に、弁孔65の天側の内壁65aを弁座25の開口部分に対して傾斜させることができる。特に、弁孔65を円錐状とすることにより、バルブボディ63の製造時に第2傾斜角度θ2を管理しやすい。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
(1)例えば、上記実施形態では、バルブボディ20,53、63、ダイアフラム弁体29、シリンダ部材31、カバー32、ピストン34等をフッ素樹脂で構成したが、それらをステンレス等の金属材料から構成しても良い。
(2)例えば、上記実施形態では、流体制御弁1をレジスト液の制御に用いたが、気泡を発生しやすい他の液体の制御に用いても良い。
(3)例えば、上記実施形態の流体制御弁1,51,61の弁部流路構造4,57,66をマニホールド等に適用しても良い。
(4)例えば、上記実施形態では、斜め流路26を弁室30の天側の内壁21aと同じ第1傾斜角度θ1で設けたが、斜め流路26を第1傾斜角度θ1より大きく、90度未満の角度で設けても良い。この場合、斜め流路26の天側の内壁26aと弁室30の天側の内壁21aが接続する部分に、天側に突出する凹みが形成されず、気泡が弁室30から斜め流路26を介して出力側流路27へ抜けやすく、弁室30や斜め流路26の内部で成長しにくい。
(5)例えば、上記実施形態では、弁室20が天地方向に対して直交するように設けられているが、弁室20を斜めに形成することにより、弁室20の天側の内壁を天地方向に対して傾斜させるようにしても良い。このような流路構造でも、弁閉中に、弁室20の天側に集まった気泡が出力側流路27へ流れて出力ポート28から出力されるので、流体制御弁の流体供給量を安定させることができる。
1,51,61 流体制御弁
2,52,62 弁部
3 駆動部
4,57,66 弁部流路構造
20,53,63 バルブボディ
21a,21c,64b 内壁
22 入力ポート
23 入力側流路
24,65 弁孔
24a,65a 内壁
25 弁座
26 斜め流路
26a 内壁
27,55 出力側流路
28,56 出力ポート
29 ダイアフラム弁体(弁体の一例)
30 弁室
40 収納凹部
40a 弁部側押さえ面
40b 駆動部側押さえ面
40d,40e 内側端部
θ1 第1傾斜角度
θ2 第2傾斜角度
B1〜B4 気泡

Claims (9)

  1. 入力ポートと出力ポートが対向する側面に形成され、弁室に設けられた弁座を介して前記入力ポートと前記出力ポートが連通するバルブボディと、前記弁室に収納された弁体と、前記弁体に駆動力を付与する駆動部とを備える流体制御を行う流体制御弁において、
    前記入力ポートが地側、前記出力ポートが天側となるように設置されること、
    前記バルブボディが、前記出力ポートと前記弁室との間に形成された出力側流路を、天地方向に設けていること、
    前記弁室は、少なくとも前記天側の内壁が、前記出力側流路へ向かって天方向に傾斜していること
    を特徴とする流体制御弁。
  2. 請求項1に記載する流体制御弁において、
    前記弁室の天側の内壁は、前記弁室の内壁に付着した気泡の浮力が、前記弁室の内壁と前記気泡との間に生じる摩擦抵抗より大きく作用するように、傾斜している
    ことを特徴とする流体制御弁。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する流体制御弁において、
    前記入力ポートを前記弁座に連通させるための弁孔を有すること、
    前記弁孔は、少なくとも前記天側の内壁が、前記弁座へ向かって天方向に傾斜していること
    を特徴とする流体制御弁。
  4. 請求項3に記載する流体制御弁において、
    前記弁孔は、前記弁座の開口部分に対して鋭角に接続している
    ことを特徴とする流体制御弁。
  5. 請求項3に記載する流体制御弁において、
    前記弁孔は、前記弁座の開口部分へ向かって拡径する円錐形状である
    ことを特徴とする流体制御弁。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載する流体制御弁において、
    前記弁室と前記出力側流路が斜め流路を介して連通していること、
    前記斜め流路は、前記出力側流路へ向かって天方向に傾斜していること、
    前記斜め流路の前記天側の内壁が、前記弁室の前記天側の内壁の傾斜角度以上の角度で傾斜していること
    を特徴とする流体制御弁。
  7. 請求項6に記載する流体制御弁において、
    前記出力側流路と前記斜め流路の流路断面積は、前記入力ポートの流路断面積より小さい
    ことを特徴とする流体制御弁。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載する流体制御弁において、
    前記弁体がダイアフラム弁体であって、前記ダイアフラム弁体の外縁部を収納する収納凹部を有し、
    前記収納凹部が、前記外縁部をバルブボディ側から押さえる弁部側押さえ面と、前記外縁部を駆動部側から押さえる駆動部側押さえ面と、前記弁部側押さえ面と前記駆動部側押さえ面に接続して前記外縁部の外側面を押さえる外側押さえ面とを有し、
    前記駆動部側押さえ面の流路側の内側端部が、前記弁部側押さえ面の流路側の内側端部より、内側に配置されている
    ことを特徴とする流体制御弁。
  9. 天地方向に形成された入力側流路及び出力側流路と、
    前記入力側流路と前記出力側流路とに連通し弁室と、
    前記出力側流路が前記弁室に開口する開口部分に設けられた弁座と、
    前記弁室に収納され、前記弁座に当接又は離間される弁体とを有し、
    前記弁室は、少なくとも天側の内壁が、前記出力側流路へ向かって天方向に傾斜していること
    を特徴とする弁部流路構造。
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