JP2011202478A - 作業機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パイロット圧に応じて油圧アクチュエータAに作動油を供給する制御弁27と、この制御弁31へのパイロット圧を作動信号に応じて調整する電磁弁28と、この電磁弁28の作動信号を制御する制御部31とを備えた作業機において、制御部31は、油圧アクチュエータAを操作するための操作部材25の操作量に対応した大きさの作動信号S1を出力する第1信号制御手段40と、操作部材25の操作量の変化量が急峻であるときは第1信号制御手段40による作動信号よりも小さな作動信号を当該第1信号制御手段40に代えて電磁弁28に出力する第2信号制御手段41とを備えている。
【選択図】図1
Description
特許文献1の作業機の油圧システムでは、運転席に設けられた操作部材を操作すると、操作部材の操作量が制御部に入力され、当該制御部は、操作量に応じた電圧を比例電磁弁に出力して、当該比例電磁弁の電流を変化させることで比例電磁弁を作動させている。比例電磁弁の作動により制御弁のスプールにパイロット油を供給して当該スプールを動かして、制御弁を介して油圧アクチュエータに所定の作動油を供給することで、アタッチメントは動作するようになっている。
前記制御部は、操作部材の操作量の変化量が前記閾値を超えたときから所定時間繰り返して前記第2信号制御手段による制御を行うように構成されていることが好ましい。
前記制御部は、前記前記操作部材の操作量の変化量が閾値より小さくなったとき、前記第1信号制御手段による作動信号を出力することが好ましい。
図7は、バックホー等の作業機を示している。
図7に示すように、作業機(バックホー)1は、下部の走行装置2と、上部の旋回体3とから構成されている。
走行装置2は、ゴム製覆帯を有する左右一対の走行体4を備え、両走行体4を走行モータMで駆動するようにしたクローラ式走行装置が採用されている。また、該走行装置2の前部にはドーザ5が設けられている。
また、アーム19の先端部には、SP用アタッチメントを作動させるためのSP用アクチューエータに対し、作動油を供給する作動油供給部(図示省略)が設けられている。運転席9の近傍又はキャビン14内には、ブームシリンダ22、アームシリンダ23、バケットシリンダ21等の油圧アクチュエータ及びSP用油圧アクチュエータの各種アクチューエータ(各種アタッチメント)を操作する操作部材25が左右方向又は前後方向に揺動自在に支持されている。
上述したように、作業機1は複数の油圧アクチュエータを有するものとなっているが、説明の便宜上、油圧システムの説明においては、複数の油圧アクチュエータをまとめたものを油圧アクチュエータAとして説明する。
詳しくは、操作部材25を中立位置より一方(例えば、左側)に揺動させると、制御部31は操作部材25の操作量に応じた電流を左側用の比例電磁弁28Lのソレノイド32Lに出力し、ソレノイド32Lの電流を制御するものとなっている。ソレノイド32Lの電流に応じてブランジャが移動し、制御弁27へ供給されるパイロット油のパイロット圧が変化する。
第1信号制御手段40は、操作部材25の操作量に対応した大きさの電流(作動信号S1)を比例電磁弁(電磁弁)28、28に出力するものである。第2信号制御手段41は、操作部材25の操作量の変化量が急峻であるとき、即ち、操作部材の操作量の変化量が予め定められた閾値を超えたとき、第1信号制御手段40による電流よりも小さな電流を第1信号制御手段40に代えて比例電磁弁28、28に出力するものである。判定部42は、操作部材25の操作量の変化量が急峻であるか否か、即ち、操作部材25の操作量の変化量が閾値を超えたか否かを判定するものである。
図3は、第1信号制御手段の制御による操作部材の操作量と、比例電磁弁への出力電流との関係を示したものである。なお、説明の便利上、中立位置(原点O)における電流値を零として、操作部材を一方側に操作したときの電流値をプラス側と他方側に操作したときをマイナス側として説明する。
第2信号制御手段41は、操作部材25の変化量が急峻にあるときに、第1信号制御手段40に代えて比例電磁弁28の電流を制御するものである。
In+1=In−ΔI×αn (n=1、2、3・・・) ・・・(1)
ここで、
In+1:比例電磁弁へ出力する出力電流(mA)
In:所定時間前の比例電磁弁の制御電流(mA)
ΔI:電流の変化量(mA)
αn :係数(倍率)
式(1)は、操作部材25の変化量が急峻と判断されたとき(変化量が閾値を超えたとき)に適用されるもので、急峻と判断されてから式(1)による制御が開始される。具体的には、I1(n=1)は、急峻直前の第1信号制御手段40で求められる(設定される)電流値となり、I2(n=2)が急峻時の比例電磁弁28の出力電流となる。急峻と判定されてから続いて急峻状態が続くと、所定時間毎にnがカウントアップされ、第2信号制御手段41による制御が繰り返し行われるようになっている。式(1)に示すように、比例電磁弁28に出力する出力電流は、第1信号制御手段40に設定される電流値から電流の変化量を減算しているためため、当該比例電磁弁28に出力する電流は、操作部材25が同じ位置であっても、第1信号制御手段40よりも小さな値となる。また、第2信号制御手段41により、操作部材25の操作量の変化量が急峻となったときから出力電流値は徐々に減少するものとなる。
また、上述したように、第2信号制御手段41は、第1信号制御手段40にて設定された作動信号の大きさ(電流値)に基づいて当該第2信号制御手段41における作動信号の大きさ(電流値)を求めるように構成されている。
まず、判定部42は、ポジションメータ25bにより検出された所定時間毎の操作量から操作部材25の変化量を算出し、当該変化量が閾値以上であるか否かを判定する(S1)。判定部42において、変化量が閾値以上であり、操作部材25の位置が通常とは異なり急激(急峻)に変化したと判断すると(S1、yes)、S2へ進む。
一方、S4の処理にて求めた暫定電流値と、S2の処理にて求めた出力電流値(In+1)とを比較し、暫定電流値が出力電流値(In+1)よりも大であると(S5、yes)、S6に進み、暫定電流値を比例電磁弁28に出力する。即ち、S4からS6へ至る処理では、第1信号制御手段40によって、操作部材25の操作量に対応した電流値(暫定電流値)を出力して比例電磁弁28を制御していることになる。
つまり、制御部31は、操作部材25の操作量の変化量が閾値より小さくなったとき、第1信号制御手段40による作動信号を出力している。これにより、作業者が、操作部材25から一旦手を離したが、その後直ぐに操作部材25を手で持って操作したときに、直ちに通常の動作に戻ることができて、操作しやすい。
作業者が操作部材25を揺動させた状態から操作部材25から手を離すと、当該操作部材25は弾性部材25bによって勢い良く中立位置への引き戻され、図4に示すように、操作部材25が中立位置を中心として揺動するハンチングが発生する。従来のように、操作部材25がハンチングしている間も、その操作量に応じて比例電磁弁への出力電流を制御すると、比例電磁弁28が正逆動作し、その結果、油圧アクチュエータの動作が不安定となってショックが発生する。中立位置を中心とし、手を離したときの位置から反対側へ操作部材25が移動してしまうと、場合によっては、油圧アクチュエータが意図としない方向(操作部材25を手を離す直前と異なる逆の方向)に動作してしまう虞もある。
上記の実施形態では、比例電磁弁28に出力する出力電流を、例えば、式(1)により求めるものとしているが、これに代え、図6に示すように、出力電流を時間が経過するにつれて徐々に減少させる別の関数や制御マップを予め用意していて第2信号制御手段41による制御を行っても良い。
25 操作部材
27 制御弁
28 電磁弁(比例電磁弁)
31 制御部(コントローラ)
40 第1信号制御手段
41 第2信号制御手段
A 油圧アクチュエータ
S1 操作信号
Claims (5)
- パイロット圧に応じて油圧アクチュエータに作動油を供給する制御弁と、この制御弁へのパイロット圧を作動信号に応じて調整する電磁弁と、この電磁弁の作動信号を制御する制御部とを備えた作業機において、
前記制御部は、前記油圧アクチュエータを操作するための操作部材の操作量に対応した大きさの作動信号を出力する第1信号制御手段と、操作部材の操作量の変化量が閾値を超えたときは前記第1信号制御手段による作動信号よりも小さな作動信号を当該第1信号制御手段に代えて電磁弁に出力する第2信号制御手段とを備えていることを特徴とする作業機。 - 前記作動信号は電流とされており、前記第2信号制御手段は、操作部材の操作量の変化量が前記閾値を超えたときから当該第2信号制御手段における前記作動信号である電流値を徐々に減少させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の作業機。
- 前記制御部は、操作部材の操作量の変化量が前記閾値を超えたときから所定時間繰り返して前記第2信号制御手段による制御を行うように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業機。
- 前記制御部は、前記操作部材の操作量の変化量が前記閾値を超えたか否かを判定する判定部を備え、第2信号制御手段は、前記判定部により変化量が閾値を超えたと判断された際に前記第1信号制御手段にて設定された作動信号の大きさに基づいて当該第2信号制御手段における作動信号の大きさを求めるように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の作業機。
- 前記制御部は、前記前記操作部材の操作量の変化量が閾値より小さくなったとき、前記第1信号制御手段による作動信号を出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の作業機。
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