JP2011201800A - 減圧工程を必須とする有効微生物コーティング種子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】種子を減圧条件において処理する工程、および減圧条件において処理された種子に有効微生物を減圧接種する工程を含む有効微生物コーティング種子の製造方法。
【選択図】なし
Description
(1)種子を減圧条件において処理する工程、および
減圧条件において処理された種子に有効微生物を減圧接種する工程
を含む有効微生物コーティング種子の製造方法。
(2)前記減圧条件が600hPa以下の条件である、(1)の方法。
(3)種子に有効微生物を減圧接種する工程が、種子に有効微生物の懸濁液を接触させる工程を含み、前記懸濁液の体積が種子の体積よりも小さい、(1)または(2)の方法。
(4)前記懸濁液の体積が種子の体積の0.1〜50%である、(3)の方法。
(5)種子に有効微生物の懸濁液を接触させる工程が、前記懸濁液を複数回に分けて種子に接触させる工程であり、1回あたりに使用される前記懸濁液の体積が種子の体積の0.1〜10%である、(3)または(4)の方法。
(6)種子に有効微生物を減圧接種する工程が、種子に乾燥粉末状の有効微生物を接触させる工程を含む、(1)または(2)の方法。
(7)有効微生物が減圧接種された種子に対して減圧条件における処理と常圧条件における処理とを交互にそれぞれ少なくとも1回施す工程を更に含む、(1)〜(6)のいずれかの方法。
(8)種子を、増粘安定剤、多糖類、親水性高分子化合物、タンパク質、アミノ酸およびアミノ酸塩から選択される少なくとも1種の微生物保護剤で処理する工程を更に含む、(1)〜(7)のいずれかの方法。
(9)増粘安定剤が、ペクチン、グアーガム、キサンタンガム、カラギーナン、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース、または寒天であり、多糖類が、セルロース、キチン、デンプン、グリコーゲン、アガロース、ペクチン、キサンタンガム、ヒアルロン酸、キシログルカン、イヌリン、またはポリガラクツロン酸であり、親水性高分子化合物が、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、またはポリビニルピロリドン(PVP)であり、タンパク質が、スキムミルク、脱脂粉乳、カゼイン、コラーゲン、ケラチン、またはフィブロインであり、アミノ酸が、グリシン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、トリプトファン、メチオニン、セリン、トレオニン、システイン、リシン、アルギニン、またはヒスチジンであり、アミノ酸塩が前記アミノ酸のナトリウム、カリウム、カルシウム、またはマグネシウム塩である、(8)の方法。
(10)種子に有効微生物を減圧接種する工程が、有効微生物と微生物保護剤とを含む混合物を種子に接触させる工程を含む、(8)または(9)の方法。
(11)有効微生物が減圧接種された種子を減圧乾燥する工程を更に含む、(1)〜(10)のいずれかの方法。
イネモミ(品種:コシヒカリ)70g(100ml)(水分5.74%)を500mlナス型フラスコに入れエバポレーターに取り付けた。真空ポンプで200hPa以下まで吸引したところで、有効微生物液剤(エコホープ)0.5mlを水で40倍に希釈した液(20ml)を導入した。常圧から100hPaまでの真空立上時間は、約43秒であった。その後更に減圧し、90hPaに5分間保持した。5分後速やかに空気を入れ、常圧に戻した。真空ブレーク時間(90hPa〜900hPaまでの時間)は、約3秒であった。モミを5分間脱水機にかけた。脱水直後の水分含量は14.39%であった。ナス型フラスコに戻し、ロータリーエバポレーターを用いて30℃、減圧乾燥を1時間行った。その結果、水分含量は10%以下になった。
実施例1よりも温和な条件下での試験を同様に行った。真空ポンプで600hPaまで吸引したところで、有効微生物液剤(エコホープ)40倍希釈液を導入した。常圧から600hPaまでの真空立上時間は、約30秒であった。600hPaで5分間保持した。5分後速やかに空気を入れ、常圧に戻した。真空ブレーク時間は約3秒であった。モミを5分間脱水機にかけた。脱水直後の水分含量は、11.42%であった。ナス型フラスコに戻し、ロータリーエバポレーターを用いて30℃、減圧乾燥を1時間行った。その結果、水分含量は10%以下になった。実施例1と同様に菌数測定を行った。その結果を表1に示した。
有効微生物液剤(エコホープ)0.5mlを水で200倍に希釈し、300mlビーカーに入れた。イネモミ(品種:コシヒカリ)70g(100ml)(水分5.74%)を網の袋に入れ、200倍希釈エコホープ液に浸した。デシケーターの中へ入れ、真空ポンプにより600hPaまで減圧し、5分間静置した。常圧から600hPaまでの減圧時間は、約60秒であった。モミの周辺に気泡が発生したため振動を与えてできるだけ除去した。減圧15分後、速やかに常圧に戻した。常圧への戻し時間は、約15秒であった。モミを5分間脱水機にかけた。脱水直後の水分含量は11.11%であった。15℃、湿度約30%の条件下(シリカゲル乾燥剤を通した空気を使用)で通風乾燥を3時間行った。その結果、水分含量は10%以下になった。
実施例1と同様に菌数測定を行った。その結果を表1に示した。
イネモミ(品種:コシヒカリ)70g(100ml)(水分5.74%)を500mlナス型フラスコに入れエバポレーターに取り付けた。真空ポンプで200hPa以下まで吸引したところで、有効微生物粉剤(エコホープDJ)0.5gを空気と共に導入した。常圧から100hPaまでの真空立上時間は、約43秒であった。その後空気を入れるコックを閉め、更に減圧し90hPaに5分間保持した。5分後速やかに空気を入れ、常圧に戻した。真空ブレーク時間(90hPa〜900hPaまでの時間)は、約3秒であった。接種後のモミの水分含量は、処理前と変わらなかった。
イネモミ(品種:コシヒカリ)70g(100ml)(水分5.74%)を500mlナス型フラスコに入れエバポレーターに取り付けた。真空ポンプで吸引開始と同時に有効微生物粉剤(エコホープDJ)0.5gを空気と共にゆっくり導入した。常圧から100hPaまでの真空立上時間は、約120秒であった。その後、空気を入れるコックを閉め、90hPaに5分間保持した。5分後ゆっくり空気を入れ、常圧に戻した。真空ブレーク時間は、約120秒であった。接種後のモミの水分含量は、処理前と変わらなかった。
実施例3と同様の実験で、減圧処理の回数を1〜3回、また減圧処理の際に超音波洗浄機による振動処理を加えた実験を行った。
結果を表3に示した。
イネモミ(品種:コシヒカリ)のバカ苗病汚染モミ、70g(100ml)(水分5.74%)を500mlナス型フラスコに入れエバポレーターに取り付けた。有効微生物剤の減圧噴霧接種は、真空ポンプで200hPa以下まで吸引したところで、有効微生物粉剤(エコホープDJ)0.5gを空気と共に導入した。
結果を表5に示した。
イネモミ(品種:コシヒカリ)5Literをコニカルドライヤー(東工機製:NRD-20型)に入れ、密閉状態にし、攪拌を開始した。コニカルドライヤーに冷却トラップと真空ポンプを連結した。真空ポンプにより減圧を10分間行った。この時の真空度は0.94kPa、缶内湿度は8.8%であった。真空容器の吸引口コックを閉じた後、有効微生物液剤(エコホープ)25mlを水で20倍希釈(Total 500ml = 種子容量の10%)した液を準備し、その1/3量(167ml = 種子容量の3.3%)を噴霧接種した。菌の導入により真空度は5.72kPaまで上昇し、缶内湿度は100%になった。10分間攪拌混合した。真空容器の吸引口コックを開き減圧を再開した。10分間吸引後の真空度は1.34kPa、湿度20.7%であった。吸引口コックを閉じ、有効微生物液剤(エコホープ)1/3量を噴霧接種し、10分間攪拌混合を行った。このときの真空度は、5.31kPaまで上昇し、湿度は100%になった。吸引口コックを開き、10分間減圧を行った。真空度は、1.49kPa、湿度24.9%になった。再度吸引口コックを閉じ、3回目の噴霧接種を行い、10分間攪拌混合した。この時の真空度は、6.54kPa、湿度100%であった。コニカルドライヤーのジャケットに36℃の温水を通し、加熱しながら乾燥を開始した。40分間の減圧乾燥を行った。終了時は、ジャケット入口温度と出口温度は35℃、コニカルドライヤーの缶内中心部の温度は、20.8℃、湿度13.7%、真空度1.09kPaであった。
イネモミ(品種:コシヒカリ)4Literをコニカルドライヤー(東工機製:NRD-20型)に入れ、常に常圧を保てるようにコックは開いた状態で、攪拌を開始した。コニカルドライヤーに冷却トラップと真空ポンプを連結した。有効微生物液剤(エコホープ)20mlを水で20倍希釈(Total 400ml = 種子容量の10%)した液を準備し、その1/5量(80ml = 種子容量の2%)を噴霧接種した。噴霧は、コンプレッサーの圧力により行った。常圧にて10分間攪拌し、密閉容器のコックを閉じ、減圧を開始した。5分間減圧後、コックを開き常圧に戻した後、有効微生物液剤(エコホープ)1/5量を噴霧接種、常圧下での攪拌混合10分、減圧5分の操作を5回反復することにより、有効微生物液剤(エコホープ)全量(400ml)を投入した。各反復時の真空度と湿度は、以下のように推移した。1回目:1.57kPa、32.4%、2回目:1.75kPa、38.1%、3回目:1.79kPa、38.6%、4回目:1.82kPa、41.3%、5回目:2.02kPa、48.0%。コニカルドライヤーのジャケットに36℃の温水を通し、加熱しながら乾燥を開始した。60分間の減圧乾燥を行った。真空ポンプを止め、常圧に戻して、ふたを開けてサンプルを回収した。菌数および水分、発芽率を調査した。結果を表6に示した。
イネモミ(品種:コシヒカリ)5Literを東工機製コニカルドライヤー(NRD-20)に入れ、密閉状態にし、攪拌を開始した。コニカルドライヤーに冷却トラップと真空ポンプを連結した。真空ポンプにより減圧を10分間行った。この時の真空度は0.94kPa、缶内湿度は8.8%であった。真空容器の吸引口コックを閉じた後、有効微生物液剤(エコホープ)25mlを水で200倍希釈(Total 5000ml = 種子容量と同量)した液を準備し、1000mlずつ5回に分けて噴霧接種した。菌の導入により真空度は4.24kPaまで上昇し、缶内湿度は99.9%になった。大量の水が流入しているため、モミの過剰水を脱水機にかけて5分間脱水した。再度モミをコニカルドライヤーへ導入し、コニカルドライヤーのジャケットに36℃の温水を通し、加熱しながら乾燥を開始した。90分間の減圧乾燥を行った。終了時は、ジャケット入口温度と出口温度は35℃、コニカルドライヤーの缶内中心部の温度は、17.5℃、湿度17.1%、真空度1.21kPaであった。
モミ(種子)粒数:約2万粒/Literより、
種子1粒当りに約2.5万cfuの有効微生物を接種していると仮定。
種子1粒当りから検出された菌数を2.5万で割ることによりその割合を算出した。
実施例6と同様の条件で、バカ苗病汚染モミを用いてサンプル製造を行った。試作サンプルの防除効果検定を日本植物防疫協会研究所、兵庫県農林水産総合技術センターおよび高知県農業技術センターに送付し、多地点同時評価を行った。
比較例4と同様の条件で、バカ苗病汚染モミを用いてサンプル製造を行った。試作サンプルの防除効果検定を日本植物防疫協会研究所、兵庫県農林水産総合技術センターおよび高知県農業技術センターに送付し、多地点同時評価を行った。
種子に水を添加した場合に、網カゴに入れて滴り落ちるような水(表面自由水)と、脱水機にかける事で除くことのできる種子の表面に軽く付着している水(表面付着水)、および乾燥器で処理しなければ除去できないような種子にしっかり吸着されている水(吸着水)の3種類に分けることができる。そこで、モミを用いて、少量ずつ水を添加し、添加した水が上記3種の形態の水のどれに当てはまるかについて調べた。その結果を図1に示した。
種子は濡れると攪拌抵抗が増大し、混合しにくくなる。このことは、種子に有効微生物を付着させる場合に不均一になる原因となる。従って、水を添加しても攪拌抵抗が増大しない程度の少量の水であれば、均一に混合することが可能である。そこで、モミをビーカーに入れ、攪拌装置にクランプメーターを取り付け、攪拌装置の回転数と電流値を読み取ることにより、攪拌抵抗の増大を調べた。装置を図2に示した。モミを、エバポレーターに入れ、水を添加し、減圧条件下で5分間処理後、ビーカーに入れて攪拌抵抗を調べた。結果を図3に示した。その結果、3%の水添加までは、攪拌抵抗に大きな変化は無いものの、4%の水添加で攪拌抵抗が大きくなった。従って、液体状の有効微生物を添加する場合に、1回に添加する液量を攪拌抵抗が変化しない4%以下に設定することが、種子の攪拌混合を制御しやすく、均一な有効微生物コーティング種子製造につながると考えられた。
細菌(シュードモナス フルオレッセンス FPT-9601株(FPT))および同FPH-9601株(FPH)を所定の保護剤液(スキムミルク10%+グルタミン酸ソーダ1%)または水に縣濁し、トマト(品種名:ろくさんまる)種子を浸漬、真空デシケーターに入れ、減圧処理を行った。処理後の種子を乾燥後、5℃または25℃の温度条件で保存した。その後、経時的に種子に付着した生菌数を調査した。菌数調査は、任意に採取した5粒を1サンプルとし、各区2サンプルを採取、リン酸緩衝生理食塩水とともに乳鉢で磨砕して低速遠心分離(2500rpm、5℃で5分間)した後、上清を採って段階希釈、ストレプトマイシン200ppm添加King-B平面培地に展開して30℃で3〜4日後のコロニー数を数える方法で行った。これから種子1個あたりの生菌数を算出した。結果を図4に示した。
ライブコート種子の製造工程中、細菌の付着量及び付着した細菌が生存する上で影響を及ぼす可能性のある要因を取り上げ、直交表を用いた要因配置によって統計的手法で要因効果を明らかにした。すなわち、トマト(品種名:ろくさんまる)種子を供試し、細菌2菌株(FPT株およびFPH株)を蒸留水に懸濁、所定の方法で種子を浸漬し、減圧した。処理後の種子を乾燥後、所定の条件で保存した。その後、経時的に種子に付着した生菌数を調査した。菌数調査は、任意に採取した5粒を1サンプルとし、各区2サンプルを採取、リン酸緩衝生理食塩水とともに乳鉢で磨砕して低速遠心分離(2500rpm、5℃で5分間)した後、上清を採って段階希釈、ストレプトマイシン200ppm添加King-B平面培地に展開して30℃で3〜4日後のコロニー数を数える方法で行った。これから種子1個あたりの生菌数を算出し、対数変換して統計解析を行った。
図4、5の結果より、最も好適な条件、すなわち、保護剤添加、保存袋への酸素吸着剤添加、低温(5℃)で貯蔵した場合の生菌数の経時変化を調べた。
種子の乾燥、保存中に起こる細菌の死滅を最小限に抑える保護剤を探索するため、上記スキムミルク(SM)、グルタミン酸ソーダ(GA)の他、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ペクチン(P)、キサンタンガム(K)等を供試して保護効果を調べた。
その後、さらに対象を広げて保護剤の探索を進めた。ペクチンについても調べた結果、GA-1%加用ペクチン1%及び0.5%がさらに優れていることがわかった(図7)。ペクチンの場合、いったん溶解しても沈殿する性質があり、キサンタンガムを加えるとこれを阻止することがわかった。ペクチンの溶解方法を検討した結果、ペクチンとGAを入れた懸濁液を115℃、10分間、オートクレーブで加熱することにより、滅菌を兼ねて完全に溶解することがわかった。
GA-1%加用ペクチン1%及び0.5%を保護剤として用い、実施例10の製造法で有効微生物コーティング種子を製造し、その保存安定性を調べた。結果を図8に示した。図8に示したように2009年1月に製造した有効微生物コーティング種子の生菌数は、9ヵ月後でも104 cfu/種子以上を維持しており、安定して保存できることがわかった。
ハクサイのライブコート種子製造工程においても、本細菌(バリオボラックス属細菌Variovorax paradoxusCGF4526株)でも保護剤の添加が不可欠と考え、GA-1%加用スキムミルク10%液を標準の分散媒として用いた。基本的な実験条件は、以下の方法で行った。すなわち、本菌の真空凍結乾燥製剤(開発名CGC2006水和剤)から分離し、King-B斜面培地で培養した細菌をリン酸緩衝生理食塩水に懸濁、超音波振動で分散させた後、分散媒に懸濁(3.0E+7 cfu/ml)した。U字底マイクロプレートの各ウエルにハクサイ“舞風”の種子10粒ずつ入れ、細菌懸濁液を30μlずつ添加し(種子重量:液量は1:1;菌数:9.0E+5)、よくかき混ぜ、5分間静置後、真空チャンバーに入れ、減圧下で急速に乾燥した。湿度が6%まで下がった段階で真空ポンプを止めた。酸素吸収剤および乾燥剤にはISO社製A-500HSおよび合成ゼオライト乾燥剤AZ-10Gを用い、30粒ずつ入れた保存袋(ISO社製ハイバリア専用保存袋AP-1522)に各1個入れ、袋を押さえて余分な空気を抜いた後、シーラーで密封した。保存には温度勾配恒温槽(EYELA社製 MTI-202B)を用い、上記の4温度を設定した。なお、実際の温度は、低温度区で-0.5〜+3℃、高温度区では±0.5℃の幅で変動した。所定日数保存後、各試料から1区5粒ずつ3反復採取し、リン酸緩衝生理食塩水とともに乳鉢で磨砕、その段階希釈液をKing-B平面培地に展開し、30℃―3日後、形成されたコロニー数を数えた。これから種子1個あたりの生菌数を算出、対数変換して統計処理を行った。
Claims (11)
- 種子を減圧条件において処理する工程、および
減圧条件において処理された種子に有効微生物を減圧接種する工程
を含む有効微生物コーティング種子の製造方法。 - 前記減圧条件が600hPa以下の条件である、請求項1の方法。
- 種子に有効微生物を減圧接種する工程が、種子に有効微生物の懸濁液を接触させる工程を含み、前記懸濁液の体積が種子の体積よりも小さい、請求項1または2の方法。
- 前記懸濁液の体積が種子の体積の0.1〜50%である、請求項3の方法。
- 種子に有効微生物の懸濁液を接触させる工程が、前記懸濁液を複数回に分けて種子に接触させる工程であり、1回あたりに使用される前記懸濁液の体積が種子の体積の0.1〜10%である、請求項3または4の方法。
- 種子に有効微生物を減圧接種する工程が、種子に乾燥粉末状の有効微生物を接触させる工程を含む、請求項1または2の方法。
- 有効微生物が減圧接種された種子に対して減圧条件における処理と常圧条件における処理とを交互にそれぞれ少なくとも1回施す工程を更に含む、請求項1〜6のいずれかの方法。
- 種子を、増粘安定剤、多糖類、親水性高分子化合物、タンパク質、アミノ酸およびアミノ酸塩から選択される少なくとも1種の微生物保護剤で処理する工程を更に含む、請求項1〜7のいずれかの方法。
- 増粘安定剤が、ペクチン、グアーガム、キサンタンガム、カラギーナン、プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロース、または寒天であり、多糖類が、セルロース、キチン、デンプン、グリコーゲン、アガロース、ペクチン、キサンタンガム、ヒアルロン酸、キシログルカン、イヌリン、またはポリガラクツロン酸であり、親水性高分子化合物が、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、またはポリビニルピロリドン(PVP)であり、タンパク質が、スキムミルク、脱脂粉乳、カゼイン、コラーゲン、ケラチン、またはフィブロインであり、アミノ酸が、グリシン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、トリプトファン、メチオニン、セリン、トレオニン、システイン、リシン、アルギニン、またはヒスチジンであり、アミノ酸塩が前記アミノ酸のナトリウム、カリウム、カルシウム、またはマグネシウム塩である、請求項8の方法。
- 種子に有効微生物を減圧接種する工程が、有効微生物と微生物保護剤とを含む混合物を種子に接触させる工程を含む、請求項8または9の方法。
- 有効微生物が減圧接種された種子を減圧乾燥する工程を更に含む、請求項1〜10のいずれかの方法。
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