JP2011201411A - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】カウルが設けられる鞍乗り型車両において、ラジエータを小型化できる技術の提供を課題とする。
【解決手段】左右のカウル15は、車体側面視でラジエータ17よりも前方に窓部41が設けられ、これらの窓部41周縁に左右のカウル15に支持される軸部材49が設けられ、これらの軸部材49に回転可能に支持され窓部41を開閉する回動板50が備えられ、これらの回動板50は、ラジエータ17内を流れる冷却水の温度が、所定の温度未満のときに窓部41を開放し、冷却水が所定の温度以上のときに、窓部41を閉じる。
【効果】冷却水の温度が所定の温度以上の場合は窓部41を閉じる。窓部41を閉じることで、ラジエータ17に接触する走行風の風量を増加させる。風量が多いことで、小さなラジエータ17であっても、十分に冷却水を冷却することができる。
【選択図】図1
【解決手段】左右のカウル15は、車体側面視でラジエータ17よりも前方に窓部41が設けられ、これらの窓部41周縁に左右のカウル15に支持される軸部材49が設けられ、これらの軸部材49に回転可能に支持され窓部41を開閉する回動板50が備えられ、これらの回動板50は、ラジエータ17内を流れる冷却水の温度が、所定の温度未満のときに窓部41を開放し、冷却水が所定の温度以上のときに、窓部41を閉じる。
【効果】冷却水の温度が所定の温度以上の場合は窓部41を閉じる。窓部41を閉じることで、ラジエータ17に接触する走行風の風量を増加させる。風量が多いことで、小さなラジエータ17であっても、十分に冷却水を冷却することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、カウルが設けられる鞍乗り型車両に関する。
鞍乗り型車両の側部を保護するために、カウルが設けられることがある。カウルが設けられた鞍乗り型車両が、種々提案されている(例えば、特許文献1第4頁、図1参照。)。
特許文献1の図2に示されるように、鞍乗り型車両(10)(括弧付き数字は特許文献1記載の符号を示す。以下同じ。)は、側方に開口部(60)を有するサイドカウル(11)が設けられ、この開口部(60)の進行方向後側にラジエータ(71)が設けられる。
走行中にフロントフォーク(23)近傍から、ラジエータ(71)に向かって風が流れる。流れる風の一部を、開口部(60)から外部へ逃がすことができる。開口部(60)から逃がすことで車両が受ける空気抵抗を軽減することができる。
車両の前方から取込まれる走行風の一部が開口部(60)から逃げ、走行風の残部がラジエータ(71)に向かう。走行風の全量をラジエータに向かわせる構造に比較して、特許文献1の構造では、必然的にラジエータ(71)を大型にして冷却能力を維持する必要がある。
即ち、ラジエータ(71)は大型化する。しかし、車両の小型化や軽量化が求められるときには、ラジエータ(71)の小型化が求められる。カウルが設けられる鞍乗り型車両において、ラジエータを小型化することができる技術の提供が望まれる。
本発明は、カウルが設けられる鞍乗り型車両において、ラジエータの冷却水温が低い場合は、ラジエータを通過する走行風を減らすことで空気抵抗を低減し、ラジエータの冷却水温が高い場合は、ラジエータの容量を大きくすることなくラジエータを通過する走行風を増やすことにより、空気抵抗の低減とラジエータの小型化とを両立できる技術の提供を課題とする。
請求項1に係る発明は、車体の側方を覆う左右のカウルと、これらのカウルの間で車幅方向に沿って設けられるラジエータとが備えられた鞍乗り型車両であって、
左右のカウルは、車体側面視でラジエータよりも前方に窓部が設けられ、
これらの窓部周縁に左右のカウルに支持される軸部材が設けられ、これらの軸部材に回転可能に支持され窓部を開閉する回動板が備えられ、
これらの回動板は、ラジエータ内を流れる冷却水の温度が、所定の温度未満のときに窓部を開放し、冷却水が所定の温度以上のときに、窓部を閉じることを特徴とする。
左右のカウルは、車体側面視でラジエータよりも前方に窓部が設けられ、
これらの窓部周縁に左右のカウルに支持される軸部材が設けられ、これらの軸部材に回転可能に支持され窓部を開閉する回動板が備えられ、
これらの回動板は、ラジエータ内を流れる冷却水の温度が、所定の温度未満のときに窓部を開放し、冷却水が所定の温度以上のときに、窓部を閉じることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、ラジエータは、冷却水が冷却されるラジエータコア部と、このラジエータコア部の側部に設けられ冷却水が溜められるタンク部とを備え、
このタンク部に一端が繋がれ冷却水を流すホースがタンク部から延ばされ、これらのホースの他端が流体の温度で作動され左右のカウルで支持されるサーモアクチュエータに繋がれ、
回動板は、サーモアクチュエータにより作動されることを特徴とする。
このタンク部に一端が繋がれ冷却水を流すホースがタンク部から延ばされ、これらのホースの他端が流体の温度で作動され左右のカウルで支持されるサーモアクチュエータに繋がれ、
回動板は、サーモアクチュエータにより作動されることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、サーモアクチュエータは、ホースが繋がれ冷却水が取入れられる感温部と、この感温部に繋がれるシリンダケースと、このシリンダケースに収納され感温部に接触されるサーモエレメント部と、このサーモエレメント部に収納され感温部の温度で体積が変化するワックスと、このワックスの体積が膨張することで前進されるピストンと、このピストンの先端に取付けられるピストンロッドとが備えられると共に、ピストンロッドの軸が回動板の回転軸に対して平行に設けられ、
カウルからサーモアクチュエータに向かってベース部材が設けられ、このベース部材に回動可能に支持されたレバー部材が、ピストンロッドの先端に接触するよう設けられ、
回動板は、レバー部材を介してサーモアクチュエータに作動されることを特徴とする。
カウルからサーモアクチュエータに向かってベース部材が設けられ、このベース部材に回動可能に支持されたレバー部材が、ピストンロッドの先端に接触するよう設けられ、
回動板は、レバー部材を介してサーモアクチュエータに作動されることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、カウルは、窓部から車体前方に向かって延ばされるインナカウル部と、このインナカウル部の前端から車幅方向外側且つ車体後方に向かって延ばされ、後端で窓部の一部を覆うアウタカウル部とが備えられると共に、インナカウル部の後端に回動板が設けられ、
サーモアクチュエータは、アウタカウル部の車幅方向内側に設けられたアクチュエータ取付部に取付けられると共に、インナカウル部と、アウタカウル部と、回動板とで囲われた領域に配置されることを特徴とする。
サーモアクチュエータは、アウタカウル部の車幅方向内側に設けられたアクチュエータ取付部に取付けられると共に、インナカウル部と、アウタカウル部と、回動板とで囲われた領域に配置されることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、サーモアクチュエータの下端部は、側面視で回動板の下端部よりも下方に設けられ、サーモアクチュエータの下端部にホースが繋げられることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、回動板は、冷却水の温度が所定の温度未満のときに窓部を開放し、所定の温度以上のときに窓部を閉じる。冷却水の温度が所定の温度未満の場合は、窓部を開放し窓部から車体外部へ走行風を逃がす。走行風を逃がすことで、車体が受ける空気抵抗を低減する。
一方、冷却水の温度が所定の温度以上の場合は窓部を閉じる。窓部を閉じることで、ラジエータに接触する走行風の風量を増加させる。風量が多いことで、小さなラジエータであっても、十分に冷却水を冷却することができる。
即ち、本発明によれば、空気抵抗を低減しつつ、カウルが設けられる鞍乗り型車両において、ラジエータを小型化することができる。
即ち、本発明によれば、空気抵抗を低減しつつ、カウルが設けられる鞍乗り型車両において、ラジエータを小型化することができる。
請求項2に係る発明では、回動板は、サーモアクチュエータにより作動される。サーモアクチュエータは、冷却水の温度で機械的に作動する。即ち、回動板を作動させるのに電子的な制御を行う必要がない。サーモアクチュエータは、複雑な電子的制御を行う必要がなく、取付けが容易であり、安価である。
請求項3に係る発明では、回動板は、レバー部材を介してサーモアクチュエータに作動される。レバー部材と回動板とのレバー比を調整することで、小型で突出量の短いサーモアクチュエータを用いても、回動板を十分に開閉させることができる。小型のサーモアクチュエータでも用いることができる構造とすることで、サーモアクチュエータの設置の自由度が高まる。
請求項4に係る発明では、サーモアクチュエータは、インナカウル部と、アウタカウル部と、回動板とで囲われた領域に配置される。デッドスペースにサーモアクチュエータを設けることで、スペースを有効に活用することができ
請求項5に係る発明では、サーモアクチュエータの下端部は、側面視で回動板の下端部よりも下方に設けられ、サーモアクチュエータの下端部にホースが繋げられる。回動板よりも低い位置に設けられるサーモアクチュエータの下端部から、ホースが延ばされる。下端部が回動板よりも低い位置に設けられることで、回動板に干渉されることなくホースをタンク部に繋げることができる。回動板からの干渉を防ぐことで、ホースの長さが短くて済む。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1に示されるように、自動二輪車等の鞍乗り型車両10は、メインフレーム11と、このメインフレーム11の先端に設けられるヘッドパイプ12に操舵自在に取付けられるフロントフォーク13と、このフロントフォーク13の下端に回転自在に取付けられる前輪14と、この前輪14の後方で車体側方を覆い車幅方向左右にそれぞれ配置されるカウル15(図は左側のみ)と、左右のカウル15の間に挟まれ車幅方向(図面表裏方向)に沿って設けられるラジエータ17と、フロントフォーク13に取付けられ前輪14が跳ね上げる泥や石を遮断するフロントフェンダ18と、このフロントフェンダ18の下方に設けられ前輪14を制動するブレーキ19と、ヘッドパイプ12の前部に取付けられ車体前方を照らすヘッドライト21と、このヘッドライト21の上部に設けられるフロントカウル22と、このフロントカウル22の側部に取付けられ後方を確認するためのバックミラー23と、このバックミラー23の後方に設けられ車体を操舵するためのステアリングハンドル25と、このステアリングハンドル25に取付けられるメータユニット26と、このメータユニット26の後方に配置され燃料が貯えられる燃料タンク27と、この燃料タンク27の後部に設けられ乗員が着座するシート28と、このシート28の後部に設けられ後部座席に着座する乗員が掴むグラブレール29と、メインフレーム11に搭載されるエンジン32と、メインフレーム11後部のスイングアーム33に回転自在に取付られる後輪34と、スイングアーム33からシート28の下方に渡され後輪34の上下動を減衰させるリヤクッション35と、グラブレール29の後部に取付けられる後部ランプ36と、この後部ランプ36の下部に取り付けられ後輪34の跳ね上げる泥や石を遮断するリヤフェンダ37とからなる。
車体左側面に設けられるカウル15と、車体右側面に設けられるカウルとは、左右対称とされる。このようなカウル15について次図以降で詳細を説明する。車体左側面に設けられるカウル15を例に説明するが、車体右側面に設けられるカウルも基本構成は同様である。
図2に示すように、カウル15は、車体前方側の高さ方向略中央に開口状の窓部41が備えられ、この窓部41の後方に突条部42が設けられる。
カウル15近傍には様々な部品が設けられる。このような部品について詳細を次図で説明する。
カウル15近傍には様々な部品が設けられる。このような部品について詳細を次図で説明する。
図3に示すように、カウル15は、窓部41から車体前方に向かって延ばされるインナカウル部44と、このインナカウル部44の前端45から車幅方向外側且つ車体後方に向かって延ばされ、側面視で後端46が窓部41の一部を覆うアウタカウル部47とが備えられる。
インナカウル部44の後端48に軸部材としてのヒンジ軸49が設けられ、このヒンジ軸49に回動可能に回動板50が支持される。この回動板50で窓部41が閉じられる。回動板50の開放端は想像線で示される。
窓部41の車体後方側にラジエータ17が設けられる。ラジエータ17は、内部に冷却水が流されるラジエータコア部52と、このラジエータコア部52の側部に一体的に設けられ冷却水が溜められるタンク部53とからなる。タンク部53は、ラジエータコア部52の両側部に設けられる。
走行風がラジエータコア部52に接触する(矢印参照)。この風との熱交換で、ラジエータコア部52内を流れる冷却水は冷却される。
走行風がラジエータコア部52に接触する(矢印参照)。この風との熱交換で、ラジエータコア部52内を流れる冷却水は冷却される。
インナカウル部44と、アウタカウル部47と、回動板50とで囲われた領域に、回動板50を回転させるためのサーモアクチュエータ54が備えられる。このサーモアクチュエータ54の上部(図面手前側)に接触するように回動可能にレバー部材55が設けられる。
サーモアクチュエータ54に向かってタンク部53からホース56が延ばされる。ホース56は、車幅方向左側のタンク部53からサーモアクチュエータ54まで繋がれる第1のホース58と、サーモアクチュエータ54から車幅方向右側のタンク部まで繋がれる第2のホース59とからなる。サーモアクチュエータ54は、タンク部53から送られる冷却水の温度で作動する。
左右のタンク部53の圧力差によって、ホース56内を冷却水が循環する。この循環路の途中にサーモアクチュエータ54が設けられる。循環路の途中に設けることで、サーモアクチュエータ54内に取入れられる冷却水の温度と、ラジエータコア部52内の冷却水の温度とを同じにすることができる。
サーモアクチュエータ54は、インナカウル部44と、アウタカウル部47と、回動板50とで囲われた領域に配置される。デッドスペースにサーモアクチュエータ54を設けることで、スペースを有効に活用することができる。
サーモアクチュエータ54、レバー部材55、回動板50の関係について次図で詳細に説明する。
サーモアクチュエータ54、レバー部材55、回動板50の関係について次図で詳細に説明する。
図4に示すように、サーモアクチュエータ54のピストンロッド61の先端に接触するよう、レバー部材55が設けられる。ピストンロッド61が上昇すると、レバー部材55は想像線で示す位置まで回動する。レバー部材55が回動することで、回動板50も想像線で示す位置まで回動する。回動板50が回動することで、窓部41が閉じられる。
ピストンロッド61が下降すると、レバー部材55は自重により実線で示す位置まで戻される。実線で示す位置までレバー部材55が戻ることで、回動板50も実線で示す位置まで戻される。回動板50は、ヒンジ軸49に設けられたねじりばねの力で、戻される。
サーモアクチュエータ54及びレバー部材55の取付方法について詳細を次図で説明する。
サーモアクチュエータ54及びレバー部材55の取付方法について詳細を次図で説明する。
図5で示すように、サーモアクチュエータ54は、側面視L字形状のアクチュエータ支持部材62に嵌合され、このアクチュエータ支持部材62が、アウタカウル部47の車幅方向内側に設けられたアクチュエータ取付部63にボルト64を介して取付けられる。このようなサーモアクチュエータ54の軸65は、回動板50のヒンジ軸49(回動軸)に対して平行に設けられる。
アクチュエータ取付部63は、カウル15に一体的に設けられる。別部材で設ける場合に比べ、サーモアクチュエータ54を少ない部品点数で支持することができる。
カウル15からサーモアクチュエータ54に向かってベース部材66が設けられ、このベース部材66に設けられた軸部67に、L字形状のレバー部材55が設けられる。レバー部材55は、軸部67を中心に回動し、半球形状の先端部68で回動板50を回動させる。
回動板50は、レバー部材55を介してサーモアクチュエータ54に作動される。レバー部材55と回動板50とのレバー比を調整することで、小型で突出量の短いサーモアクチュエータ54を用いても、回動板50を十分に開閉させることができる。小型のサーモアクチュエータ54を用いることができる構造とすることで、サーモアクチュエータ54の設置の自由度が高まる。レバー部材55をL字状にした場合は、製造が容易であり、特に望ましい。
サーモアクチュエータ54の下端部71は、側面視で回動板50の下端部72よりも下方に設けられ、サーモアクチュエータ54の下端部71にホース56が繋げられる。
回動板50よりも低い位置に設けられるサーモアクチュエータ54の下端部71から、ホース56が延ばされる。下端部71が回動板50よりも低い位置に設けられることで、回動板50に干渉されることなくホース56をタンク部(図3、符号53)に繋げることができる。回動板50からの干渉を防ぐことで、ホース56の長さが短くて済む。
サーモアクチュエータ54の構造について詳細を次図で説明する。
サーモアクチュエータ54の構造について詳細を次図で説明する。
図6(a)に示すように、サーモアクチュエータ54は、ホース56が繋がれ冷却水が取入れられる感温部74と、この感温部74内に設けられピストンロッド61の過移動を防止する過移動防止ばね75と、この過移動防止ばね75に接触するよう設けられるサーモエレメント部76と、このサーモエレメント部76に収納され感温部74の温度で体積が変化するワックス77と、このワックス77の体積が膨張することで前進されるピストン78と、このピストン78が収納され先端をねじ状にすることで感温部74に繋がれるシリンダケース79と、このシリンダケース79内に収納されピストン78を感温部74に向かって付勢する戻しばね81と、この戻しばね81の内側を通され先端でレバー部材55を押すピストンロッド61とからなる。
サーモアクチュエータ54の下端部71には、ホース56が繋がれ、ホース56を介してタンク部(図3、符号53)から冷却水が送られる。感温部74に取り入れられた冷却水が、所定の温度以上となることで、ワックス77が膨張する。
(b)に示すようにワックス77が膨張する力でピストン78が戻しばね81の力に抗して上昇する。ピストン78と共に上昇したピストンロッド61が、レバー部材55を回動させる。
(b)に示すようにワックス77が膨張する力でピストン78が戻しばね81の力に抗して上昇する。ピストン78と共に上昇したピストンロッド61が、レバー部材55を回動させる。
感温部74内に流される冷却水が所定の温度未満となると、ワックス77が収縮する。ワックス77が収縮することで、(a)に示すように、戻しばね81の力でピストンロッド61は下降する。
回動板(図2、符号50)は、レバー部材55を介して、サーモアクチュエータ54により作動される。サーモアクチュエータ54は、冷却水の温度で機械的に作動する。即ち、回動板を作動させるのに電子的な制御を行う必要がない。サーモアクチュエータ54は、複雑な電子的制御を行う必要がなく、取付けが用意であり、有益である。
本発明の作用を次図で詳細に説明する。
本発明の作用を次図で詳細に説明する。
図7(a)に示すように、冷却水の温度が所定の温度未満である場合は、サーモアクチュエータ54が下降した状態にある。レバー部材55を介して接続される回動板50は、窓部41を開放し、窓部41から車体外部へ走行風を逃がす(矢印参照)。走行風を逃がすことで、ラジエータ17に接触する風の量を低減し、車体が受ける空気抵抗を低減する。
一方、(b)に示すように、冷却水の温度が所定の温度以上の場合は、サーモアクチュエータ54が作動し窓部41を閉じる。窓部41を閉じることで、ラジエータ17に接触する走行風の風量を増加させる。風量が多いことで、小さなラジエータ17であっても、十分に冷却水を冷却することができる。
即ち、本発明に係る鞍乗り型車両によれば、空気抵抗を低減しつつ、ラジエータ17を小型化することができる。
即ち、本発明に係る鞍乗り型車両によれば、空気抵抗を低減しつつ、ラジエータ17を小型化することができる。
尚、本発明に係る鞍乗り型車両は、二輪車の他、三輪車やバギー等の四輪車にも適用可能であり、これらのものに用途は限定されない。
本発明は、ラジエータを搭載した自動二輪車に好適である。
10…鞍乗り型車両、15…カウル、17…ラジエータ、41…窓部、44…インナカウル部、47…アウタカウル部、49…ヒンジ軸(回動軸)、50…回動板、52…ラジエータコア部、53…タンク部、54…サーモアクチュエータ、55…レバー部材、56…ホース、61…ピストンロッド、63…アクチュエータ取付部、65…(サーモアクチュエータの)軸、66…ベース部材、71…(サーモアクチュエータの)下端部、72…(回動板の)下端部、74…感温部、76…サーモエレメント部、77…ワックス、78…ピストン、79…シリンダケース。
Claims (5)
- 車体の側方を覆う左右のカウル(15)と、これらのカウル(15)の間で車幅方向に沿って設けられるラジエータ(17)とが備えられた鞍乗り型車両(10)であって、
前記左右のカウル(15)は、車体側面視で前記ラジエータ(17)よりも前方に窓部(41)が設けられ、
これらの窓部(41)周縁に前記左右のカウル(15)に支持される軸部材(49)が設けられ、これらの軸部材(49)に回転可能に支持され前記窓部(41)を開閉する回動板(50)が備えられ、
これらの回動板(50)は、前記ラジエータ(17)内を流れる冷却水の温度が、所定の温度未満のときに前記窓部(41)を開放し、前記冷却水が所定の温度以上のときに、前記窓部(41)を閉じることを特徴とする鞍乗り型車両。 - 前記ラジエータ(17)は、前記冷却水が冷却されるラジエータコア部(52)と、このラジエータコア部(52)の側部に設けられ前記冷却水が溜められるタンク部(53)とを備え、
このタンク部(53)に一端が繋がれ前記冷却水を流すホース(56)が前記タンク部(53)から延ばされ、これらのホース(56)の他端が流体の温度で作動され前記左右のカウル(15)で支持されるサーモアクチュエータ(54)に繋がれ、
前記回動板(50)は、前記サーモアクチュエータ(54)により作動されることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両。 - 前記サーモアクチュエータ(54)は、前記ホース(56)が繋がれ前記冷却水が取入れられる感温部(74)と、この感温部(74)に繋がれるシリンダケース(79)と、このシリンダケース(79)に収納され前記感温部(74)に接触されるサーモエレメント部(76)と、このサーモエレメント部(76)に収納され前記感温部(74)の温度で体積が変化するワックス(77)と、このワックス(77)の体積が膨張することで前進されるピストン(78)と、このピストン(78)の先端に取付けられるピストンロッド(61)とが備えられると共に、前記ピストンロッド(61)の軸(65)が前記回動板(50)の回動軸(49)に対して平行に設けられ、
前記カウル(15)から前記サーモアクチュエータ(54)に向かってベース部材(66)が設けられ、このベース部材(66)に回動可能に支持されたレバー部材(55)が、前記ピストンロッド(61)の先端に接触するよう設けられ、
前記回動板(50)は、前記レバー部材(55)を介して前記サーモアクチュエータ(54)に作動されることを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型車両。 - 前記カウル(15)は、前記窓部(41)から車体前方に向かって延ばされるインナカウル部(44)と、このインナカウル部(44)の前端から車幅方向外側且つ車体後方に向かって延ばされ、後端で前記窓部(41)の一部を覆うアウタカウル部(47)とが備えられると共に、前記インナカウル部(44)の後端に前記回動板(50)が設けられ、
前記サーモアクチュエータ(54)は、前記アウタカウル部(47)の車幅方向内側に設けられたアクチュエータ取付部(63)に取付けられると共に、前記インナカウル部(44)と、前記アウタカウル部(47)と、前記回動板(50)とで囲われた領域に配置されることを特徴とする請求項3記載の鞍乗り型車両。 - 前記サーモアクチュエータ(54)の下端部(71)は、側面視で前記回動板(50)の下端部(72)よりも下方に設けられ、前記サーモアクチュエータ(54)の下端部(71)に前記ホース(56)が繋げられることを特徴とする請求項4記載の鞍乗り型車両。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015143042A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-06 | トヨタ自動車株式会社 | 移動体 |
JP2016107930A (ja) * | 2014-12-10 | 2016-06-20 | 川崎重工業株式会社 | 自動二輪車 |
JP2017109673A (ja) * | 2015-12-18 | 2017-06-22 | 本田技研工業株式会社 | 鞍乗型車両のカウル構造 |
-
2010
- 2010-03-25 JP JP2010070367A patent/JP2011201411A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015143042A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-06 | トヨタ自動車株式会社 | 移動体 |
JP2016107930A (ja) * | 2014-12-10 | 2016-06-20 | 川崎重工業株式会社 | 自動二輪車 |
JP2017109673A (ja) * | 2015-12-18 | 2017-06-22 | 本田技研工業株式会社 | 鞍乗型車両のカウル構造 |
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