JP2011200753A - 底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の新規建築工法 - Google Patents

底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の新規建築工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011200753A
JP2011200753A JP2010068278A JP2010068278A JP2011200753A JP 2011200753 A JP2011200753 A JP 2011200753A JP 2010068278 A JP2010068278 A JP 2010068278A JP 2010068278 A JP2010068278 A JP 2010068278A JP 2011200753 A JP2011200753 A JP 2011200753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
construction method
function
slope
geocell
waste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010068278A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5537207B2 (ja
Inventor
Akinobu Ando
彰宣 安藤
Yoshihisa Yamamoto
佳久 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Geotechnologies Co Ltd
Original Assignee
Asahi Kasei Geotechnologies Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Geotechnologies Co Ltd filed Critical Asahi Kasei Geotechnologies Co Ltd
Priority to JP2010068278A priority Critical patent/JP5537207B2/ja
Publication of JP2011200753A publication Critical patent/JP2011200753A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5537207B2 publication Critical patent/JP5537207B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/30Landfill technologies aiming to mitigate methane emissions

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

【課題】砕石締固め時の間隙比管理、路盤補強効果に優れ、かつ、集排水管、空気流路、及びガス抜き流路を設ける必要のない、廃棄物最終処分場の建築工法の提供。
【解決手段】底面及び/又は法面の略全面に敷設した遮水シートの略全面上に、ジオセル構造体を敷設し;そして該セル内に砕石又は栗石を充填・締固めして、該砕石又は栗石が密閉されたジオセル構造体層を形成する;を含み、ここで、該ジオセル構造体層に、降水により発生する最終廃棄物からの浸出水の集排水機能と、好気性微生物による最終廃棄物の分解に必要とされる空気の流路としての機能と、最終廃棄物から発生するガス抜き流路としての機能とを、併有させることを特徴とする底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の建築工法。
【選択図】なし

Description

本発明は、集排水管を用いない、底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の建築工法に関する。より詳細には、本発明は、底面及び/又は法面の略全面に敷設した遮水シートの略全面上に、複数の開口が設けられた合成樹脂製の複数の帯状の長片の面が、互いに隣接する該長片を該面に対し垂直方向に引き離したとき、交互に間隔を開けて平行になり複数のセルを形成するように、接合されているところのフレキシブルなジオセル構造体を敷設し;該セル内に砕石及び/又は栗石を充填・締固めして、該砕石及び/又は栗石が密閉されたジオセル構造体層を形成し;該ジオセル構造体層に、降水により発生する最終廃棄物からの浸出水の集排水機能と、好気性微生物による最終廃棄物の分解に必要とされる空気の流路としての機能と、最終廃棄物から発生するガス抜き流路としての機能とを、併有させることを特徴とする、底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の建築工法に関する。
図1に示すように、従来、廃棄物の埋め立て処分場の浸出水排水施設は、以下のものから構成されている:
底部集排水管網、
法面部集排水管網、
縦型集排水管、
集水ピット、バルブ(浸出水取水設備)
送水管、
その他(区画堤)(以下の非特許文献1参照)。
集排水管としては、有孔ヒューム管や、有孔合成樹脂管等を使用し、図2に示すような、高密度ポリエチレン(HDPE)製等の遮水シート上に保護用不織布を敷き、その上に砕石や栗石なとの被覆材を敷き、その上に集排水管を敷設し、集水機能の確保と鉛直荷重を軽減するために、保護用土嚢等の保護材や被覆材を、該管径の3倍以上の幅で、該管の上に載せる建築工法が一般的である(以下の非特許文献1参照)。
このような建築工法には、集排水管の材質、管径、孔の大きさ、底部及び法面部集排水管網の配置等に関して高度な専門性が要求されており、廃棄物の埋め立て処分場を数多く建築する際の障害になっている。特に、前記した集排水管としては、埋め立てられた廃棄物層の鉛直方向の荷重に耐えうる強度を有する材質の管でなければならず、このような管の入手が困難な場合もある。
そこで、浸出水集排水管を必要としない埋立構造として、以下の特許文献1に示すような、廃棄物の最終処分を行う埋立構造において、埋立地の底部全面または一部に砕石や栗石からなる栗石層を形成し、前記栗石層の下部を通じて降水により廃棄物層から発生する浸出水の集排水を行う機能および前記栗石層の上部を通じて廃棄物の好気性分解に寄与する好気性菌へ酸素を供給する機能を持つことを特徴とする廃棄物の埋立構造が提案されている(特許文献1の請求項1等参照)。
しかしながら、特許文献1に開示される埋立構造においては、埋立地底部全面に形成された栗石層は、特許文献1の図4、6、及び8、並びに、請求項1の記載「前記栗石層の下部を通じて降水により廃棄物層から発生する浸出水の集排水を行う機能および前記栗石層の上部を通じて廃棄物の好気性分解に寄与する好気性菌へ酸素を供給する機能」から、かなりの厚さをもっていることが窺われる。特許文献1の図面から判断すると、粒径5〜15cmの栗石が少なくとも10個分の厚さで栗石層を形成しているので、栗石層全体の厚さは、少なくとも50cmであると推定される。
引用文献1に記載されるように、浸出水集排水管に代えて、栗石層を設けることにより、栗石層の下部を通じて降水により廃棄物層から発生する浸出水の集排水を行う機能、及び栗石層の上部を通じて廃棄物の好気性分解に寄与する好気性菌へ酸素を供給する機能、並びにガス抜きに機能は発揮されうると思われる。すなわち、通常、支線と幹線で構成される浸出水週排水管設備を栗石層という面で構成することができるため、浸出水の週排水、及び廃棄物の好気性分解に必要な空気の拡散に関して有利な構造となっており、また、施工が簡便であり、材料の入手も容易であるといえる。
しかしながら、前記したように、栗石層をかなりの厚さで形成するため、砕石や栗石の締固め時に品質管理(間隙比管理)は容易ではない上、路盤が緩く、地震や降水により遮水シート下の地盤が大きく変動した場合に、栗石層が偏在して所望の機能が発揮できなくなる虞れもある。また、砕石や栗石の敷固め時や、投入した廃棄物の敷き均し及び転圧を行う時の重機による荷重が一部に集中するために、遮水シートに過大な荷重がかかり、遮水シートの変形または損傷を招く恐れや、敷き固め、転圧の作業効率の低下をもたらす虞れもある。
ところで、特許文献2に開示されるように、物質を密閉するための補強セル構造システムが知られている。特許文献2に開示されたプラスチック製土壌密閉システムは、図3に示すように、セルが、それらの面が交互に間隔を開けて平行になるよう超音波接合によって接合された高密度のポリエチレン長片によって構成されているので、当該長片がその面に対して垂直方向に伸ばされた場合、形成されたウェッブによる区画は、外見上蜂の巣に近い形状であり、正弦波又は波形状を呈し、その区画は、軽量であり、取扱及び取り付けの容易化のため、折り畳んだ形態で出荷される。このプラスチック製土壌密閉システムは、そのセル構造に、砂、丸い岩、粒状土及び団粒、表土、植物性材等を充填することにより、強度のある構造体となり、また、製品自体は、軽量でフレキシブルなため、施工が容易で、法面の保護、河川の護岸、路盤の支持力向上等、様々な用途で使用されている。
以下の引用文献3には、法面を緑化する等を目的として、遮水シートを敷設した法面上に、仕切り板で囲われた複数の区画領域からなる構造物を配置し、該構造物の区画領域内に覆土を配置することによって、覆土を遮水シート上に保持可能としたことを特徴とする遮水シート法面構造が開示されている。かかる構造物は、いわゆる「ジオセル」であると思われるが、セル内に充填されるものは、緑化のための土壌であり、砕石又は栗石ではない。また、かかる構造物は、廃棄物処分場の法面のみに設置されており、底面全体には設置されていない。
このように、いわゆる「ジオセル」構造物自体は公知であり、また、廃棄物処分場の法面に緑化のための被土を充填する目的で利用された例はあるものの、セル内に砕石又は栗石を充填した栗石層を、廃棄物最終処分場の底面及び/又は法面の略全面に敷設した遮水シートの略全面上に、形成して、該ジオセル構造体層に、降水により発生する最終廃棄物からの浸出水の集排水機能と、好気性微生物による最終廃棄物の分解に必要とされる空気の流路としての機能と、最終廃棄物から発生するガス抜き流路としての機能とを、併有させた事例は、未だない。
特開2005−270946号公報 特許第3979667号公報 特開2002−11427号公報
廃棄物最終処分場技術システムハンドブック(編集:最終処分場技術システム研究会、監修:花嶋正孝、田中信寿、古市徹、出版:環境産業新聞社)、第382〜389頁
本発明が解決しようとする課題は、砕石締固め時の間隙比管理、路盤補強効果に優れ、かつ、集排水管、空気流路、及びガス抜き流路を設ける必要のない、廃棄物最終処分場の新規建築工法を提供することである。
発明者らは、鋭意検討し実験を重ねた結果、底面及び/又は法面の略全面に敷設した遮水シートの略全面上に、砕石及び/又は栗石が密閉されたジオセル構造体層を形成することで、前記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の建築工法であって、以下の工程:
底面及び/又は法面の略全面に敷設した遮水シートの略全面上に、複数の開口が設けられた合成樹脂製の複数の帯状の長片の面が、互いに隣接する該長片を該面に対し垂直方向に引き離したとき、交互に間隔を開けて平行になり複数のセルを形成するように、接合されているところのフレキシブルなジオセル構造体を敷設し;そして
該セル内に砕石及び/又は栗石を充填・締固めして、該砕石及び/又は栗石が密閉されたジオセル構造体層を形成する;
を含み、
ここで、該ジオセル構造体層に、降水により発生する最終廃棄物からの浸出水の集排水機能と、好気性微生物による最終廃棄物の分解に必要とされる空気の流路としての機能と、最終廃棄物から発生するガス抜き流路としての機能とを、併有させることを特徴とする、前記建築工法。
[2]前記合成樹脂は、高密度ポリエチレン(HDPE)である、前記[1]に記載の建築工法。
[3]前記砕石の粒径は、20mm〜40mmである、前記[1]又は[2]に記載の建築工法。
[4]前記栗石の粒径は、5〜15cmである、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の建築工法。
[5]前記シオセル構造体層の厚さは100〜200mmである、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の建築工法。
[6]前記遮水シートの一部に、前記ジオセル構造体層を積層積みする、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の建築工法。
[7]前記[1]〜[6]のいずれかに記載の建築工法により製造された廃棄物最終処分場。
本発明に係る建築工法により、底面及び/又は法面の略全面に敷設した遮水シートの略全面上に形成されたジオセル構造体層に、降水により発生する最終廃棄物からの浸出水の集排水機能と、好気性微生物による最終廃棄物の分解に必要とされる空気の流路としての機能と、最終廃棄物から発生するガス抜き流路としての機能とを、併有せしめることができる。
本発明に係る建築工法においては、前記したジオセル構造体の存在により、その設計に、高度な専門性が要求される、集排水管、空気流路、及びガス抜き流路を設ける必要がない。
特に、本発明に係る建築工法においては、法面を含む遮水シートの略全面に、ジオセル構造体層を形成することができるので、前記した諸機能は底面だけではなく、法面においても発揮される。すなわち、底面だけに栗石層を設けた場合に比較して、より広い面で集排水流路、空気流路、及びガス抜き流路を構成することができ、その結果、廃棄物による経時的な目詰まり等の可能性を劇的に低下させることができる。さらにジオセル構造体層の面積が広いことに呼応し、単位面積当りの埋立てることのできる廃棄物量も増加させうることになる。
また、本発明に係る建築工法においては、ジオセル構造体を用いることにより、砕石締固め時の間隙比管理が容易になり、さらに路盤補強効果に優れたものとなる。その結果、地震等による遮水シート下の地盤の変動に対する耐性の高い砕石又は栗石層が提供される。さらに、砕石や栗石の敷固め時や投入した廃棄物の敷き均し及び転圧を行う時の重機による荷重が一部に集中せず、分散するため、遮水シートの変形や損傷のおそれがなく、敷き固め、転圧の作業効率も向上する。

さらに、使用するジオセル構造体はフレキシブルであるため、底面と法面との境界を含む面の上に、一体的なジオセル構造体を設置することができる。
集排水管系を用いた従来の廃棄物の埋め立て処分場の浸出水排水施設の模式図である。 従来の集排水管の敷設模式図である。 ジオセルのセル構造の模式図である。 ジオセル構造体を敷設した廃棄物最終処分場の断面図である。 ジオセルのセル構造体内に砕石又は栗石を充填した状態を示す図面に代わる写真である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の建築工法であって、以下の工程:
底面及び/又は法面の略全面に敷設した遮水シートの略全面上に、複数の開口が設けられた合成樹脂製の複数の帯状の長片の面が、互いに隣接する該長片を該面に対し垂直方向に引き離したとき、交互に間隔を開けて平行になり複数のセルを形成するように、接合されているところのフレキシブルなジオセル構造体を敷設し;そして
該セル内に砕石及び/又は栗石を充填・締固めして、該砕石及び/又は栗石が密閉されたジオセル構造体層を形成する;
を含み、
ここで、該ジオセル構造体層に、降水により発生する最終廃棄物からの浸出水の集排水機能と、好気性微生物による最終廃棄物の分解に必要とされる空気の流路としての機能と、最終廃棄物から発生するガス抜き流路としての機能とを、併有させることを特徴とする、前記建築工法に関する。
本発明に使用するジオセル構造体は、複数の開口が設けられた合成樹脂製の複数の帯状の長片の面が、互いに隣接する該長片を該面に対し垂直方向に引き離したとき、交互に間隔を開けて平行になり複数のセルを形成するように、接合されているところのフレキシブルな構造体であり、図5に示すように、砕石又は栗石がジオセル構造体のセル内に充填された場合、ジオセル構造体帯状の長片内に設けられた複数の開口により、浸出水及び空気及びガスが、略水平方向の面に沿って、通過することができる。また、セル内部の垂直方向には、ジオセル構造体は存在しないため、浸出水及び空気及びガスは、当然に、略垂直方向に沿って、通過することができる。
前記合成樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド、ポリエステルであることができ、好ましくは高密度ポリエチレン(HDPE)であることができる。
開口径は、1mm〜20mmであることができ、好ましくは8〜12mmであることができる。
セルの開口率は、10%〜40%であることができ、好ましくは15〜30%であることができる。
前記砕石の粒径は、通常20mm〜40mmであることができ、また、前記栗石の粒径は、通常5〜15cmであることができる。
前記シオセル構造体層の厚さは75mm〜300mmであることができ、好ましくは100〜200mmであることができる。
前記遮水シートとしては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、加硫ゴム、塩化ビニル、熱可塑性ゴム、ポリウレタン等の高分子材料からなるものが用いられ、これらの遮水材料に加えて、不織布、織布、樹脂発泡体等の保護用材料を重ね合わせたものを用いることができる。遮水シートの厚みは、0.5〜4mmであることができ、好ましくは1〜2mmであることができる。
前記遮水シートの一部に、前記ジオセル構造体層を積層積みすることもできる。例えば、このようなジオセル構造体が複数層で積層された場合であっても、浸出水及び空気及びガスが、略水平方向の面に沿って、及び、略垂直方法に、すなわち、略全方向に、通過することができることに、変わりはない。
前記法面又は底面、遮水シート、ジオセル構造体、廃棄物層の間の任意の位置に、クッション、フィルター等を目的として、シートの敷設、土砂等の充填物層の形成、充填物を充填した袋体の設置等を行なうことができる。
クッション材としては、不織布、織布、三次元網状構造体、樹脂発泡体等を用いることができる。
ジオセル構造体は、底面及び法面の両方の略全面に敷設することができる。特許文献1に開示される埋立構造においては、栗石層は法面の全面には形成されず、法面が急斜面である場合には栗石層を形成するのは困難であり、法面に堆積した廃棄物層に対して集排水機能、空気流通機能を発揮するのは困難であった。これに対し、ジオセル構造体を底面及び法面の両方の略全面に敷設することにより、より広い面で集排水流路、空気流路、及びガス抜き流路を構成することができ、その結果、廃棄物による経時的な目詰まり等の可能性を劇的に低下させることができるので好ましい敷設方法である。
なお、法面の傾斜が非常に急で垂直に近い場合等、処分場の構造上の必要にあわせて、底面のみにジオセル構造体を敷設することができ、また、底面の略全体と法面の一部に敷設したり、法面のみに敷設することもできる。
前記したように、ジオセル構造体は、浸出水及び空気及びガスを略全方向に通過させることを可能にしながら、砕石締固め時の間隙比管理を容易にし、さらに路盤補強効果に優れたものとすることを可能に、それにより、地震等による遮水シート下の地盤の変動に対する耐性の高い砕石又は栗石層を提供することができる。
本発明は、前記した建築工法により製造された廃棄物最終処分場にも関する。
図4に、ジオセル構造体を敷設した廃棄物最終処分場の断面図を示す。
図4に示すように、底面及び法面の略全面に敷設した遮水シートの略全面上にジオセル構造体が敷設され、該セル内に砕石又は栗石が充填・締固めされて、該砕石又は栗石が密閉されたジオセル構造体層が形成されている。
このようなジオセル構造体層は、降水により発生する最終廃棄物からの浸出水の集排水機能と、好気性微生物による最終廃棄物の分解に必要とされる空気の流路としての機能と、最終廃棄物から発生するガス抜き流路としての機能とを、併有することができる。
本発明に係る建築工法は、底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場に好適に利用可能である。
1 法面
2 底面
3 遮水シート
4 クッション材
5 ジオセル構造体層
6 砕石又は栗石
7 集水ピット(破線)

Claims (7)

  1. 底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の建築工法であって、以下の工程:
    底面及び/又は法面の略全面に敷設した遮水シートの略全面上に、複数の開口が設けられた合成樹脂製の複数の帯状の長片の面が、互いに隣接する該長片を該面に対し垂直方向に引き離したとき、交互に間隔を開けて平行になり複数のセルを形成するように、接合されているところのフレキシブルなジオセル構造体を敷設し;そして
    該セル内に砕石及び/又は栗石を充填・締固めして、該砕石又は栗石が密閉されたジオセル構造体層を形成する;
    を含み、
    ここで、該ジオセル構造体層に、降水により発生する最終廃棄物からの浸出水の集排水機能と、好気性微生物による最終廃棄物の分解に必要とされる空気の流路としての機能と、最終廃棄物から発生するガス抜き流路としての機能とを、併有させることを特徴とする、前記建築工法。
  2. 前記合成樹脂は、高密度ポリエチレン(HDPE)である、請求項1に記載の建築工法。
  3. 前記砕石の粒径は、20mm〜40mmである、請求項1又は2に記載の建築工法。
  4. 前記栗石の粒径は、5〜15cmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の建築工法。
  5. 前記シオセル構造体層の厚さは100〜200mmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の建築工法。
  6. 前記遮水シートの一部に、前記ジオセル構造体層を積層積みする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の建築工法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の建築工法により製造された廃棄物最終処分場。
JP2010068278A 2010-03-24 2010-03-24 底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の新規建築工法 Active JP5537207B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010068278A JP5537207B2 (ja) 2010-03-24 2010-03-24 底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の新規建築工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010068278A JP5537207B2 (ja) 2010-03-24 2010-03-24 底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の新規建築工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011200753A true JP2011200753A (ja) 2011-10-13
JP5537207B2 JP5537207B2 (ja) 2014-07-02

Family

ID=44878067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010068278A Active JP5537207B2 (ja) 2010-03-24 2010-03-24 底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の新規建築工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5537207B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013217052A (ja) * 2012-04-05 2013-10-24 Asahi-Kasei Geotech Kk 護岸法面保護構造体及び該構造体を用いた護岸工法
JP2015048619A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 旭化成ジオテック株式会社 護岸法面保護構造体及び該構造体を用いた護岸工法
JP2015148103A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 夏目金網工業株式会社 施工セル構造体及びその施工方法
JP7239209B1 (ja) 2021-10-19 2023-03-14 株式会社ジオベクトル 護岸構造及びその形成方法
KR102658465B1 (ko) * 2023-03-08 2024-04-18 주식회사 지오셀코리아 지오셀을 이용한 수평포집방식의 매립지 시공방법

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5865802A (ja) * 1981-10-12 1983-04-19 廣瀬鋼材産業株式会社 道路、堤防等の表面構造
JPS63125717A (ja) * 1986-11-13 1988-05-28 Houjiyun Yoko:Kk 止水施工法
JPS63219705A (ja) * 1987-03-07 1988-09-13 梶谷調査工事株式会社 道路路盤建設方法
JPH04330102A (ja) * 1991-05-01 1992-11-18 Kensetsu Kikaku Consultant:Kk 道路用透水性補強舗装
JPH09125396A (ja) * 1995-10-30 1997-05-13 Kyokado Eng Co Ltd 土工事用枠体の製造方法
WO1997036057A1 (en) * 1996-03-23 1997-10-02 Jong Chun Kim Reinforcement frame for structures and method of constructing building structures utilizing the same reinforcement frame
JPH10317362A (ja) * 1997-05-23 1998-12-02 Pub Works Res Inst Ministry Of Constr 改良土盛土造成におけるアルカリ溶出防止工法
JPH1119613A (ja) * 1997-07-02 1999-01-26 Kazushirou Hayashi 埋立地の排水方法および排水施設
JPH1134189A (ja) * 1997-07-14 1999-02-09 Nippon Solid Co Ltd 立方構造体からなる、多目的形成部材および工法としてリサイクル可能な製品
JPH1132580A (ja) * 1997-07-18 1999-02-09 Daicel Chem Ind Ltd 土壌流出防止システムおよび土壌流出防止方法
JP2008138446A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd 擁壁の構築方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5865802A (ja) * 1981-10-12 1983-04-19 廣瀬鋼材産業株式会社 道路、堤防等の表面構造
JPS63125717A (ja) * 1986-11-13 1988-05-28 Houjiyun Yoko:Kk 止水施工法
JPS63219705A (ja) * 1987-03-07 1988-09-13 梶谷調査工事株式会社 道路路盤建設方法
JPH04330102A (ja) * 1991-05-01 1992-11-18 Kensetsu Kikaku Consultant:Kk 道路用透水性補強舗装
JPH09125396A (ja) * 1995-10-30 1997-05-13 Kyokado Eng Co Ltd 土工事用枠体の製造方法
WO1997036057A1 (en) * 1996-03-23 1997-10-02 Jong Chun Kim Reinforcement frame for structures and method of constructing building structures utilizing the same reinforcement frame
JPH10317362A (ja) * 1997-05-23 1998-12-02 Pub Works Res Inst Ministry Of Constr 改良土盛土造成におけるアルカリ溶出防止工法
JPH1119613A (ja) * 1997-07-02 1999-01-26 Kazushirou Hayashi 埋立地の排水方法および排水施設
JPH1134189A (ja) * 1997-07-14 1999-02-09 Nippon Solid Co Ltd 立方構造体からなる、多目的形成部材および工法としてリサイクル可能な製品
JPH1132580A (ja) * 1997-07-18 1999-02-09 Daicel Chem Ind Ltd 土壌流出防止システムおよび土壌流出防止方法
JP2008138446A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd 擁壁の構築方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013217052A (ja) * 2012-04-05 2013-10-24 Asahi-Kasei Geotech Kk 護岸法面保護構造体及び該構造体を用いた護岸工法
JP2015048619A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 旭化成ジオテック株式会社 護岸法面保護構造体及び該構造体を用いた護岸工法
JP2015148103A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 夏目金網工業株式会社 施工セル構造体及びその施工方法
JP7239209B1 (ja) 2021-10-19 2023-03-14 株式会社ジオベクトル 護岸構造及びその形成方法
JP2023060999A (ja) * 2021-10-19 2023-05-01 株式会社ジオベクトル 護岸構造及びその形成方法
KR102658465B1 (ko) * 2023-03-08 2024-04-18 주식회사 지오셀코리아 지오셀을 이용한 수평포집방식의 매립지 시공방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP5537207B2 (ja) 2014-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5537207B2 (ja) 底面及び法面をもつ埋立構造を呈する廃棄物最終処分場の新規建築工法
KR20160108299A (ko) 지오셀 및 지오그리드를 갖는 포장도로 시스템
US8784008B2 (en) Berm and method of construction thereof
JP3363805B2 (ja) 雨水貯留浸透構造物
JP2010240501A (ja) 最終処分場の埋立廃棄物被覆構造体
JP4833916B2 (ja) 貯留浸透システム
KR100667458B1 (ko) 중간 복토를 재활용하는 폐기물 매립장 및 매립 방법
EP3353352B1 (en) Method for the production of a drainage element
TW201114981A (en) Underground structure having an overlaid structure of resin-made layers
JP6573505B2 (ja) 施工セル構造体及びその施工方法
KR100658441B1 (ko) 쓰레기 매립장 침출수 여과매트
CN103741780A (zh) 垃圾填埋场雨污分流系统及其分流方法
CN204551920U (zh) 一种种植屋面板施工结构
JP4336247B2 (ja) 雨水浸透施設
JPS5833618A (ja) 都市ゴミ等の埋立処分方法
JP7182451B2 (ja) 海面処分場埋立域の遮水構造
CN212153470U (zh) 一种生活垃圾填埋场封场系统及生活垃圾填埋场
JP2014223560A (ja) 最終処分場の簡易底版構造
GB2495234A (en) Composite material for use as a landfill liner
JP4681515B2 (ja) 上載型廃棄物埋立処分場
GB2462994A (en) Composite material for use as a landfill liner
JPH0853873A (ja) 浸透枡または浸透トレンチ
JP2017043961A (ja) 施工セル構造体及びその施工方法
CN214289941U (zh) 危废渗滤液调节池及危废柔性填埋场
CN114525817B (zh) 一种水平防渗与垂直防渗组合结构的施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140422

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5537207

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350