JP2011200142A - 刈払機 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作性・耐久性の優れた刈払機の提供。
【解決手段】回転駆動力を出力するエンジン22と、エンジン22により回転され、刈刃が装着される装着部と、を備え、エンジン22から装着部までの間には、回転駆動力を伝達するシャフト部4が介在し、シャフト部4はエンジン22に接続される第一シャフト41と装着部に接続される第二シャフト42とを有し、第一シャフト41の前端には駆動部51が設けられ、第二シャフト42の後端には駆動部51に接続されて回転駆動力が伝達される従動部52を有し、駆動部51と従動部52とは、磁力を介して接続されている刈払機を提供する。
【選択図】図3
【解決手段】回転駆動力を出力するエンジン22と、エンジン22により回転され、刈刃が装着される装着部と、を備え、エンジン22から装着部までの間には、回転駆動力を伝達するシャフト部4が介在し、シャフト部4はエンジン22に接続される第一シャフト41と装着部に接続される第二シャフト42とを有し、第一シャフト41の前端には駆動部51が設けられ、第二シャフト42の後端には駆動部51に接続されて回転駆動力が伝達される従動部52を有し、駆動部51と従動部52とは、磁力を介して接続されている刈払機を提供する。
【選択図】図3
Description
本発明は刈払機に関し、特に刈払機の動力伝達構造に関する。
刈払機では、特許文献1に示されるように、一般にエンジン等の原動機をパイプ状の棹の一端に設け、刈刃が装着される装着部を棹の他端に設け、棹内に原動機と装着部とを接続するシャフトを通し、このシャフトにより動力を装着部に伝達する構成を成している。また棹には作業者が把持する箇所になるハンドルが設けられており、ハンドルと棹との間にはゴム等の緩衝材が介在している。
原動機としてエンジンを用いた場合では、一般にトルク変動が発生する。このトルク変動により、エンジンからシャフトを介して装着部を回転する際、捩り振動が発生する。該捩り振動の作業者への伝達は上述の緩衝材により抑制されている。
上述のようにゴム等の緩衝材をハンドルと棹との間に介在させることにより、振動の伝達は抑制される。しかし、緩衝材が介在した状態で、刈払機を操作することになるため、刈刃の操作性が劣る場合があった。また緩衝材として用いられるゴム等では、劣化、磨耗等で耐久性に問題があった。よって本発明は、操作性・耐久性の優れた刈払機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、回転駆動力を出力する原動機と、該原動機により回転され、刈刃が装着される装着部と、を備え、該原動機から該装着部までの間には、該回転駆動力を伝達する駆動部と該駆動部に接続されて該回転駆動力が伝達される従動部とを有し、該駆動部と該従動部とは、磁力を介して接続されている刈払機を提供する。
上記構成の刈払機において、該駆動部には、該従動部と対峙する駆動面が設けられ、該駆動面には第一磁石が設けられ、該従動部には、該駆動面と対峙する従動面が設けられ、該従動面には第二磁石が設けられ、該第一磁石と該第二磁石との間の引力若しくは斥力により、該駆動部から該従動部に該回転駆動力が伝達されることが好ましい。
これらのような構成によると、磁力を介して接続される駆動部と従動部との間で、原動機の回転と、刈刃が装着された装着部との回転の位相のずれを吸収することができる。よって原動機と装着部との間に捩れるような反力が発生することが抑制され、捩ることによる振動の発生を低減できる。振動が低減されるため、緩衝材等を用いずとも作業者に振動が伝達されることを抑制することができる。
また該原動機と該装着部との間には、該原動機により回転されると共に該装着部に接続されるシャフトが介在し、該従動部と該駆動部とは該シャフトに設けられ、該駆動面は、該シャフトの回転軸と直交する平面から構成され、該従動面は、該シャフトの回転軸と直交すると共に該駆動面から離間した位置に配置される平面から構成され、該第一磁石と該第二磁石は、該駆動面と該従動面とに互いに引き合うようにその磁極が配置されていてもよい。
このような構成によると、駆動部と従動部との間に機械的な接続が行われないため、例えば刈刃の急停止等により、装着部と原動機との間に大きな捩れが発生したとしても、この捻れの大部分を駆動部と従動部との間で吸収することができる。
また該原動機と該装着部との間には、該原動機により回転されると共に該装着部に接続されるシャフトが介在し、該従動部と該駆動部とは該シャフトに設けられ、該駆動面は、該シャフトの回転方向における周方向と略直交する平面から構成され、該従動面は、該シャフトの回転方向における周方向と略直交する平面から構成され、該第一磁石と該第二磁石は、該駆動面と該従動面とに互いに反発するようにその磁極が配置されていてもよい。
このような構成によると、駆動部と従動部との間に、僅かな回動のずれは発生しても、駆動部に対して従動部が360°回転するような回転のずれが発生することはない。よって原動機から装着部までの伝達効率の低下が抑制され、駆動部と従動部とにおいて効率よく回転駆動力を伝達することができる。
また該駆動部と該従動部とが互いに近接することを抑制する軸方向規制手段を備えていることが好ましい。また該軸方向規制手段は、該駆動部と該従動部との間に設けられた弾性体であることが好ましい。
このような構成によると、磁石が高いに接触することが抑制され、磁石の寿命を向上させることができる。また磁石同士の間隔が広く磁力が働きにくい状態においても弾性体によって防振効果を得ることができる。
本発明の刈払機によれば、操作性・耐久性を良好にすることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る刈払機について図1乃至図4に基づき説明する。図1に示される刈払機1は、原動機部2と、パイプ部3と、シャフト部4(図3)と、接続部5(図3)と、装着部6と、ハンドル部7とから構成されており、装着部6に装着される刈刃10で刈払い作業を行う工具である。以下の説明においては、パイプ部3に対して装着部6側を前側とし、パイプ部3に対して原動機部2を後側として、パイプ部3の軸方向と平行な方向を前後方向と規定して説明する。
図2に示されるように、原動機部2は、ハウジング21を外郭として構成され、ハウジング21内に内蔵されたエンジン22と、フライホイール23と、遠心クラッチ24と、点火コイル25とから主に構成されている。エンジン22は、シリンダボア22aを画成するシリンダ部22Aと、シリンダボア22a内を往復動するピストン22Bと、ピストン22Bに接続されるコンロッド22Cと、コンロッド22Cに接続されクランクピン、クランクアーム、カウンターウェイト等を備えてコンロッド22Cの往復動を回転運動に変換するクランク22Dと、シリンダ部22Aと協働してクランク22Dを収容するクランクケース22Eとを主に備えて構成されている2サイクルエンジンである。またシリンダ部22Aの頭頂部にはシリンダボア22a内に点火する点火プラグ22Fが設けられており、クランク22Dには、回転運動を出力するクランクシャフト22Gを備えている。
フライホイール23は、略円板状に構成され、略円板状の中心軸が、クランクシャフト22Gの中心軸と一致するように、エンジン22の前側でクランクシャフト22Gに同軸一体回転するように装着されている。フライホイール23の外周であってコイル25に近接可能な位置には、マグネット23Aが設けられている。またフライホイール23の内周部分は、ファン状に構成されている。よってフライホイール23が回転することにより、エンジン22に冷却風を送風することができる。
遠心クラッチ24は、フライホイール23の前側でクランクシャフト22Gに接続されると共に、その前端でシャフト部4と接続しており、クランクシャフト22Gの回転数が一定回転数以下ではシャフト部4に回転を伝達せず、クランクシャフト22Gの回転数が一定回転数より大きくなるとシャフト部4に回転を伝達する公知の装置である。
またハウジング21においては、図3に示されるように、遠心クラッチ24前方位置に、接続部5及びシャフト部4の一部を収容する空間21aが画成された首部21Aを備えている。
コイル25は、フライホイール23近傍位置であってフライホイール23が回転した際に、マグネット23Aがコイル25近傍を横切る位置に配置されている。マグネット23Aがコイル25近傍を横切ることにより、コイル25で誘導起電力が発生し、この電力により点火プラグ22Fで点火を行っている。また原動機部2においては、図1に示されるようにハウジング21外の位置に、エンジン22(図2)に供給される燃料が貯留される燃料タンク2Aが設けられている。
パイプ部3は、図3に示されるように、筒状を成し前端が装着部6(図1)に接続され後端が首部21Aの前端に接続される棹31と、棹31と首部21Aとの間に介在するゴム製の防振材32と、棹31内に前後方向において略等間隔に複数個配置された複数の軸受33とから主に構成されている。棹31と原動機部2との間に防振材32が介在しているため、エンジン22等の振動が棹31に伝達されることが抑制されている。また棹31において装着部6近傍には、図1に示されるように保護カバー34が設けられている。
シャフト部4は、図3に示されるように、同軸上に配置される第一シャフト41と第二シャフト42とから構成され、エンジン22と装着部6(図1)との間に介在してエンジン22により回転駆動されている。第一シャフト41は、主に首部21A内にベアリングで回転可能に支持され、後端が遠心クラッチ24に接続されると共に先端が首部21A内の空間21a内に露出して接続部5に接続されている。第一シャフト41は、近接規制手段として遠心クラッチ24に接続されることにより、前後方向への移動が抑制されている。
第二シャフト42は、主に棹31内に複数の軸受33で回転可能に支持され、先端が装着部6(図1)に接続されており、後端が棹31の後端から突出して首部21A内の空間21a内に露出し接続部5に接続されている。また第二シャフト42の軸受33より後端側には軸受33と係合する段差42Aが設けられている。段差42Aが軸受33と係合することで第二シャフト42の前方への移動が抑制されている。第二シャフト42の装着部6に接続される先端においても、同様に図示せぬ段差が設けられており、この段差が装着部6に設けられ第シャフト42を回転可能に軸支する図示せぬ軸受と係合することにより第二シャフト42の後方への移動が抑制されている。即ち近接規制手段である段差42Aおよび図示せぬ段差により、第二シャフト42の前後方向における位置決めが成されている。
第一シャフト41および第二シャフト42は、それぞれ前後方向への移動が抑制されているため、第一シャフト41および第二シャフト42に接続されている駆動部51および従動部52は、互いに近接する方向に移動することが抑制される。これにより第一磁石51Aおよび第二磁石52Aが互いに接触することを抑制し、第一磁石51Aと第二磁石52Aとの間に所望の間隔を保持することが可能となる。なお、上述の段差はたとえばCリングなどによって構成されていてもよい。
接続部5は、駆動部51と従動部52とから主に構成されている。駆動部51は、円板状に構成され、円板の中心軸が第一シャフト41の中心軸と同軸かつ一体回転するように第一シャフト41の前端に固定されている。駆動部51の外周位置であって前端面(駆動面)には、第一磁石51Aが設けられている。
従動部52は、駆動部51と略同形状の円板状に構成され、空間21a内において第二シャフト42の後端に円板の中心軸が第二シャフト42の中心軸と同軸かつ一体回転するように固定されている。従動部52の外周位置であって後端面(従動面)には、第二磁石52Aが設けられている。第二磁石52Aと第一磁石51Aとは、互いに引き合うように、S極とN極とが配置されている。第二磁石52Aおよび第一磁石51Aには従来公知の磁石、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石などを利用できる。また駆動部51の前端面から従動部52の後端面までの間の距離は、第一シャフト41及び第二シャフト42に撓み等が発生しても当接しない程度の距離になるように構成されている。駆動部51と従動部52とのそれぞれに設けられた第一磁石51Aと第二磁石52Aとはそれぞれ引き合うため、第一シャフト41と共に駆動部51が回転すると、従動部52もそれに伴い回転し、従動部52が固定されている第二シャフト42も回転する。即ち第一シャフト41と第二シャフト42とは接続部5により同軸回転するように接続される。
装着部6は、図1に示されるように、棹31の先端に設けられ、第二シャフト42と接続される図示せぬギアと、図示せぬギアに接続され回転駆動される刈刃保持部61とを有している。
ハンドル部7は、一対の腕部を有し棹31(図3)に接続されるアーム71と、アーム71の一対の腕の先端に配置されたハンドル72と、一方のハンドル72に設けられ、エンジン22と図示せぬスロットルケーブルを介して接続されてエンジン22の出力調整を行うスロットル73とを有している。
刈刃10は金属製で略円板状に構成され、外周部分に鋸歯が形成され、円板状の略中央部分に刈刃保持部61に装着される図示せぬ孔が形成されている。
上記構成の刈払機1で作業を行った場合、エンジン22等の原動機部2で発生した振動は、防振材32で減衰され、ハンドル72を把持する作業者へ伝達されることは抑制される。またエンジン22では、燃焼によりピストン22Bが往復動する間でクランクシャフト22Gに動力が伝達されるが、燃焼度合いや、クランク22Dのカウンターウェイト及びフライホイール23の慣性力等により、クランクシャフト22Gの回転を角速度一定の回転にすることが容易ではなく、故にクランクシャフト22Gにトルク変動が発生する。これに対して刈刃10は、金属製であって重量物であるため、一旦回転した後は、角速度一定の回転をしようとする。よって刈刃10とエンジン22との間に、回転の位相のずれが発生するが、シャフト部4は磁力によって接続される駆動部51と従動部52とで機械的に分割される構成であるため、駆動部51と従動部52との間で、エンジン22のトルク変動と、刈刃10の低速回転との位相のずれを吸収することができる。よってエンジン22と刈刃10との間に捩れるような反力が発生することが抑制され、捩ることにより発生するシャフト部4での振動を低減できる。振動が低減されるため、ハンドル部7と棹31との間に緩衝材等を用いずともハンドル72を把持する作業者に振動が伝達されることを抑制することができる。
ハンドル部7と棹31との間にゴム等の緩衝材が無いため、ハンドル部7操作時に棹31がぶれることは抑制される。故にハンドル部7を操作した時に、意図した位置に正確に刈刃10を持って行くことができ、操作性を増すことができる。ゴム等の緩衝材がないため、経年劣化する部品が無く、故に耐久性を増すことができる。また駆動部51と従動部52とはそれぞれの前面と後面とが対峙しているだけであり、回転したとしても係合する箇所は存在しない。よって例えば刈刃10の急停止等により、刈刃10とエンジン22との間に大きな捩れが発生したとしても、大部分を駆動部51と従動部52との間で吸収することができる。また、駆動部51と従動部52は360°回転以上の相対回動が可能となっているため、エンジン22から刈刃10に伝達するトルクが所定以上に達した場合に第一シャフト41と第二シャフト42がそれぞれ空転し、いわゆるトルクリミッタとして作用するため、刈払機1各部の部品に過大な負荷が加わるのを抑制することができる。
本実施の形態では、駆動部51と従動部52とに一対の第一磁石51Aと第二磁石52Aとを設けたが、これに限らず駆動部51と従動部52とに同数かつ複数の第一磁石51Aと第二磁石52Aとを設けてもよい。この場合に、第一磁石51Aと第二磁石52Aとをそれぞれ対峙する位置に配置することにより、駆動部51と従動部52との磁力による接続をより強めることができる。また、駆動部51と従動部52とそれぞれに永久磁石を設ける構成としたが、一方を永久磁石として、他方を磁化されていない強磁性体から構成してもよい。このようにしても、永久磁石と磁化されていない強磁性体が引き合うことにより、回転力の伝達を行うことができる。尚、本実施形態では第一シャフト41及び第二シャフト42が近接規制手段により軸方向に位置決めされている構成としたが、これに加え、駆動部51もしくは従動部52の表面に軟質の弾性体を設けても良い。このようにすれば、第一シャフト41及び第二シャフト42を前後動可能な構成とした場合に、意図せず磁石同士を接触させたとしても、磁石同士を保護することが可能となる。
本発明による刈払機は上述の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の改良や変形が可能である。例えば図5に示されるように、第一の変形例として駆動部151を、第一シャフト41と同軸であり円板状の駆動側平板部151Aと、駆動側平板部151Aから前方に向けて突出する三本の駆動側突出部151Bとから構成する。図6に示されるように、この三本の駆動側突出部151Bは、駆動側平板部151Aの周方向において、均等配置されており、それぞれ周方向と略直交する駆動面である駆動側第一平面151C及び駆動側第二平面151Dを、周方向の一端側と他端側とに有している。三本の駆動側突出部151Bはそれぞれ磁石(第一磁石)から構成されており、それぞれ駆動側第一平面151Cと駆動側第二平面151DとにS極とN極とが位置するように構成されている。
同様に従動部152を従動側平板部152Aと従動側平板部152Aから後方に向けて突出する三本の従動側突出部152Bとから構成する。図6に示されるように、この三本の従動側突出部152Bは、従動側平板部152Aの周方向において均等配置されており、それぞれ周方向と略直交する従動面である従動側第一平面152C及び従動側第二平面152Dを、周方向の一端側と他端側とに有している。三本の従動側突出部152Bはそれぞれ磁石(第二磁石)から構成されており、それぞれ従動側第一平面152Cと従動側第二平面152DとにS極とN極とが位置するように構成されている。従動部152の従動側平板部152Aと従動側突出部152Bとの構成は、駆動部151の駆動側平板部151Aと駆動側突出部151Bの構成と同一構成である。
このような構成の駆動部151と従動部152とを、隣り合う駆動側突出部151Bの間に従動側突出部152Bが挿入され、駆動側突出部151Bの先端が従動側平板部152Aと接触せず、従動側突出部152Bの先端が駆動側平板部151Aと接触しないように組合せる。このように駆動部151と従動部152とを組合せると、図6に示されるように、隣接する駆動側突出部151Bと従動側突出部152Bとの対峙する駆動側第一平面151Cと従動側第一平面152C、及び駆動側第二平面151Dと従動側第二平面152Dは、それぞれ同じ極性であるため、斥力が働き互いに反発し、接触することが抑制される。
この状態で駆動部151が図5、図6の矢印方向に回転駆動されると、駆動側第一平面151Cが従動側第一平面152Cに近接するが、互いに反発するため当接することは抑制され、従動部152に動力が伝達される。また駆動部151が回転状態から停止した時には、従動側第二平面152Dが駆動側第二平面151Dに近接するが、互いに反発するため当接することは抑制され、従動部152も同様に停止する。即ち、駆動部151に対して従動部152は、駆動側第一平面151Cと従動側第一平面152C及び駆動側第二平面151Dと従動側第二平面152Dが当接しない範囲で相対回動することができ、この相対回動によりシャフト部4(図3)で発生する捩り等を吸収することができ、シャフト部4での振動の発生を低減することができる。
この第一の変形例においては、駆動部151と従動部152との間に、上述のように相対回動のずれは発生するが、隣り合う駆動側突出部151Bの間に従動側突出部152Bが挿入される構成であるため駆動部151に対して従動部152が360°回転するような回転のずれが発生することはない。よってエンジン22から刈刃10までの伝達効率の低下が抑制され、駆動部151と従動部152とにおいて効率よく回転駆動力を伝達することができる。
また、第二の変形例として、図7及び図8に示されるように、磁石である駆動側突出部251Bと従動側突出部252Bの間に軟質の弾性体260を介在させてもよい。このようにすれば、エンジンからの回転伝達力が駆動側突出部251Bと従動側突出部252Bとの反発力を上回っても、駆動側突出部251Bと従動側突出部252Bとが互いに接触することがない。このため、駆動側突出部251Bと従動側突出部252Bとの寿命を向上させることができる。また、駆動側突出部251Bと従動側突出部252Bとの間隔が広く磁力が働きにくい状態においても弾性体260によって防振効果を得ることができる。弾性体260は駆動側突出部251Bおよび従動側突出部252Bと組み合わされて配置されていることから、過剰な回転力が弾性体260に作用する前に駆動側突出部251Bと従動側突出部252Bとの反発力が作用することで、弾性体260の経年劣化を抑制することができる。尚、弾性体260は図7、図8に示されるように必ずしも駆動側突出部251Bと従動側突出部252Bとの間に密実に充填さえる必要はなく、駆動側突出部251Bと従動側突出部252Bとの何れか一方の表面に付着させるようにしてもよい。尚、第二の変形例について、上述の図5及び図6に示された第一の変形例と同一の構成については、再度の説明を省略する。
またこれらの変形例の他にも、例えば駆動部を第一シャフト41と同軸の円柱状に構成し、従動部を第二シャフト42と同軸の筒状に構成し、筒状の従動部内に円柱状の駆動部を挿入したような構成を採ってもよい。この構成において、円柱状の駆動部の外周面に第一磁石を配置し、筒状の従動部の内周面に第二磁石を配置してこの第一磁石と第二磁石との引力により従動部と駆動部とを磁力で接続してもよい。
1・・刈払機 2・・原動機部 2A・・燃料タンク 3・・パイプ部
3A・・防塵カバー 4・・シャフト部 5・・接続部 6・・装着部
7・・ハンドル部 10・・刈刃 21・・ハウジング 21A・・首部
21a・・空間 22・・エンジン 22A・・シリンダ部 22B・・ピストン
22C・・コンロッド 22D・・クランク 22E・・クランクケース
22F・・点火プラグ 22G・・クランクシャフト 22a・・シリンダボア
23・・フライホイール 23A・・マグネット 24・・遠心クラッチ
25・・コイル 31・・棹 32・・防振材 33・・軸受 41・・第一シャフト
42・・第二シャフト 51・・駆動部 51A・・第一磁石 52・・従動部
52A・・第二磁石 61・・刈刃保持部 71・・アーム 72・・ハンドル
73・・スロットル 151・・駆動部 151A・・駆動側平板部
151B・・駆動側突出部 151C・・駆動側第一平面
151D・・駆動側第二平面 152・・従動部 152A・・従動側平板部
152B・・従動側突出部 152C・・従動側第一平面
152D・・従動側第二平面
3A・・防塵カバー 4・・シャフト部 5・・接続部 6・・装着部
7・・ハンドル部 10・・刈刃 21・・ハウジング 21A・・首部
21a・・空間 22・・エンジン 22A・・シリンダ部 22B・・ピストン
22C・・コンロッド 22D・・クランク 22E・・クランクケース
22F・・点火プラグ 22G・・クランクシャフト 22a・・シリンダボア
23・・フライホイール 23A・・マグネット 24・・遠心クラッチ
25・・コイル 31・・棹 32・・防振材 33・・軸受 41・・第一シャフト
42・・第二シャフト 51・・駆動部 51A・・第一磁石 52・・従動部
52A・・第二磁石 61・・刈刃保持部 71・・アーム 72・・ハンドル
73・・スロットル 151・・駆動部 151A・・駆動側平板部
151B・・駆動側突出部 151C・・駆動側第一平面
151D・・駆動側第二平面 152・・従動部 152A・・従動側平板部
152B・・従動側突出部 152C・・従動側第一平面
152D・・従動側第二平面
Claims (6)
- 回転駆動力を出力する原動機と、
該原動機により回転され、刈刃が装着される装着部と、を備え、
該原動機から該装着部までの間には、該回転駆動力を伝達する駆動部と該駆動部に接続されて該回転駆動力が伝達される従動部とを有し、
該駆動部と該従動部とは、磁力を介して接続されていることを特徴とする刈払機。 - 該駆動部には、該従動部と対峙する駆動面が設けられ、該駆動面には第一磁石が設けられ、
該従動部には、該駆動面と対峙する従動面が設けられ、該従動面には第二磁石が設けられ、
該第一磁石と該第二磁石との間の引力若しくは斥力により、該駆動部から該従動部に該回転駆動力が伝達されることを特徴とする請求項1に記載の刈払機。 - 該原動機と該装着部との間には、該原動機により回転されると共に該装着部に接続されるシャフトが介在し、該従動部と該駆動部とは該シャフトに設けられ、
該駆動面は、該シャフトの回転軸と直交する平面から構成され、
該従動面は、該シャフトの回転軸と直交すると共に該駆動面から離間した位置に配置される平面から構成され、
該第一磁石と該第二磁石は、該駆動面と該従動面とに互いに引き合うようにその磁極が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の刈払機。 - 該原動機と該装着部との間には、該原動機により回転されると共に該装着部に接続されるシャフトが介在し、該従動部と該駆動部とは該シャフトに設けられ、
該駆動面は、該シャフトの回転方向における周方向と略直交する平面から構成され、
該従動面は、該シャフトの回転方向における周方向と略直交する平面から構成され、
該第一磁石と該第二磁石は、該駆動面と該従動面とに互いに反発するようにその磁極が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の刈払機。 - 該駆動部と該従動部とが互いに近接することを抑制する近接規制手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうち何れか一に記載の刈払機。
- 該近接規制手段は、該駆動部と該従動部との間に設けられた弾性体であることを特徴とする請求項5に記載の刈払機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010069189A JP2011200142A (ja) | 2010-03-25 | 2010-03-25 | 刈払機 |
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Citations (5)
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---|---|---|---|---|
JPH02231954A (ja) * | 1989-03-04 | 1990-09-13 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 動力伝達方法 |
JPH0638432U (ja) * | 1992-10-30 | 1994-05-24 | 小松ゼノア株式会社 | 刈払機の伝動装置 |
JPH09215421A (ja) * | 1996-02-09 | 1997-08-19 | Soichi Akei | 草刈機 |
JPH10119778A (ja) * | 1996-10-14 | 1998-05-12 | Kyosan Electric Mfg Co Ltd | 電気転てつ機 |
JP2007061031A (ja) * | 2005-09-01 | 2007-03-15 | Kioritz Corp | 振動吸収継手及びそれを備えた携帯型刈払機 |
-
2010
- 2010-03-25 JP JP2010069189A patent/JP2011200142A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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---|---|---|---|---|
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