JP2011199386A - 無線装置の制御装置及び方法、並びに基地局装置 - Google Patents

無線装置の制御装置及び方法、並びに基地局装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 無線装置と制御装置との間の遅延を、信号の瞬断を生じさせることなく、且つ高精度に補正する。
【解決手段】 複数の無線装置RE(1)、…RE(n)を備える基地局装置1に備えられ、複数の無線装置の動作を制御する制御装置RECであって、複数の無線装置の夫々に対して、内部クロックが規定するタイミングでデータの送受信を行うインタフェース部100(1)、…100(n)と、複数の無線装置及びインタフェース部の間の夫々の前記データの送受信に係る遅延時間を測定する測定手段102と、インタフェース部における内部クロックを変化させることで前記複数の無線装置の夫々に対応する遅延時間の差分を補正する補正手段102とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線装置を制御する制御装置及び方法、並びに無線装置と制御装置とを備える基地局装置の技術分野に関し、例えば無線装置における遅延補正制御を行う制御装置及び方法に関する。
この種の無線装置における無線通信方式として、現在主流であるCDMA (Code Division Multiplex Access)を用いた3GシステムからOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)を用いたLTE(Long Term Evolution)システム(又は、3.9Gシステムとも呼ばれる)への移行準備が進められている。
加えて、標準化上ではMBMS(Multimedia Broadcast and Multicast Service)の採用について議論が行われている。MBMSによるサービスを行う場合、セル間で瞬断が発生しないように各セルから同一周波数を用いて同一の情報を送信する。この際、セルを移動する際にも通信を継続する為には、セル端における干渉を避けることが望まれる。その為に、各セルにおける送信タイミングの誤差は極力小さいことが望まれる。
一方、無線基地局装置は、装置出力端からアンテナまでのケーブルロス低減や、装置の設置場所の確保の目的から、無線装置(RE:Radio Equipment)及び制御装置(REC:Radio Equipment Controller)の2つに分離した構成をとることが一般的になっている。また、無線基地局装置は、無線装置及び制御装置の間のインタフェースとして、CPRI(Common Public Radio Interface)を備えて構成されることが多い。
CPRIを用いて、無線装置及び制御装置を光ケーブルで接続する場合、光ケーブル長により無線装置と制御装置との間の伝送遅延時間に差異が生じる。他方で、無線基地局装置においては、無線装置出力のタイミングを揃えることを要求されるため、このような光ケーブル長の差異に起因する遅延時間について補正が行われる。先行技術文献において、このような遅延時間の測定及び補正に関する技術が知られている。
特表2007−507957号公報
CPRI Specification V4.0 (4.2.9章、6.1章)
上述したように遅延時間の補正を行うにあたり、例えば、CPRIのベーシックフレームのタイミングをずらすことで遅延の補正を行う場合、無線装置と制御装置との間でLOS(Lost of Signal)が発生するという技術的な問題がある。他方で、I/Qデータ部で補正を実施することで、上述したLOSの問題は解消可能であるものの、この場合の補正では、サンプリング単位までの補正しか出来ないという別の技術的問題がある。このような補正を行った場合、サンプリング単位以下の誤差が残る。更に、無線装置と制御装置との間の遅延は光ケーブルの温度変化や中継器の遅延ばらつきにより絶えず変化する為、遅延補正は常時行う必要があるが、サンプリング単位の補正では瞬断が発生してしまう。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、無線装置と制御装置との間の遅延を、信号の瞬断を生じさせることなく、且つ高精度に補正することが可能な制御装置及び方法、並びに基地局装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、開示の制御装置は、複数の無線装置を備える基地局装置に備えられ、前記複数の無線装置の動作を制御する制御装置であって、前記複数の無線装置の夫々に対して、内部クロックが規定するタイミングでデータの送受信を行うインタフェース部と、前記複数の無線装置及び前記インタフェース部の間の夫々の前記データの送受信に係る遅延時間を測定する測定手段と、前記内部クロックを変化させることで前記複数の無線装置の夫々に対応する前記遅延時間の差分を補正する補正手段とを備える。
インタフェース部は、例えば制御装置内部に設けられるクロック生成部により生成される内部クロックに基づいて、無線装置と制御装置との間でデータの送受信を行う。このとき、インタフェース部は、例えば光ケーブルにより無線装置と制御装置との間を接続し、該光ケーブルを介してデータの送受信を行う。また、インタフェース部は、複数の無線装置と、該無線装置に対応する制御装置との間でのデータの送受信を実現するために、複数個備えられていてもよい。
測定手段は、複数の無線装置の夫々におけるデータの送受信に係る遅延時間を測定する。
補正手段は、インタフェース部の内部クロックを変化させることで該インタフェース部におけるデータの送受信の遅延時間を変化させる。このとき、補正手段は、測定手段が測定した遅延時間を補正するように、言い換えれば、各無線装置におけるデータの出力タイミングないしは入力タイミングが揃うように、各インタフェース部におけるデータの遅延時間を変化させる。これにより、補正手段は、複数の無線装置の夫々に対応する遅延時間の差分(例えば、一の無線装置の遅延時間と他の無線装置の遅延時間との差分)を補正することができる。
上記課題を解決するために、開示の制御方法は、上述した測定手段が行う処理と同様の処理を行う測定工程と、上述した補正手段が行う処理と同様の処理を行う補正工程とを備える。
上記課題を解決するために、開示の基地局装置は、複数の無線装置及び前記複数の無線装置の動作を制御するための上述した制御装置と同様の制御装置を備える。
このような制御装置及び方法、並びに基地局装置の構成により、各無線装置におけるデータの送受信に係る遅延時間を高速且つ高精度に補正することが可能となる。また、上述した補正処理に係る各種処理は、制御装置内においてのみ実施される構成となっているため、データの送受信のためのシーケンスの過剰な複雑化を抑制することも出来る。
無線装置及び制御装置を含む基地局装置の基本構成を示すブロック図である。 基地局装置の各部における処理シーケンスを示す図である。 CPRIベーシックフレーム構成を示す図である。 RE及びRECにおける遅延測定ポイントを示す図である。 RE及びRECの夫々のポイントにおけるフレームタイミングの関係を示す図である。 下り信号のフレームタイミングの関係を示す図である。 上り信号のフレームタイミングの関係を示す図である。 遅延時間の測定処理の流れを示すフローチャートである。 遅延時間の補正値の算出処理の流れを示すフローチャートである。 下り信号の遅延時間の補正処理の一例を示すフローチャートである。 クロック制御部及び周辺の構成を示すブロック図である。 クロック遅延部におけるタイミング調整処理の流れを示すフローチャートである。 遅延時間の補正を適用した下り信号のフレームタイミングの関係を示す図である。 遅延時間の補正を適用した上り信号のフレームタイミングの関係を示す図である。 第2実施形態に係る遅延制御バッファを備える制御装置の構成例を示すブロック図である。 遅延制御バッファの構成及びバッファリング処理の例を示す図である。 第3実施形態に係る制御装置の構成例を示すブロック図である。 遅延補正の調整幅の変更例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
(1)第1実施形態
図1及び図2を参照して、第1実施形態に係る基地局装置の基本的な構成について説明する。図1は、基地局装置1の構成例を示すブロック図であり、図2は、基地局装置1の各部における遅延補正処理のシーケンスを示す。
図1に示されるように基地局装置1は、制御装置RECと、複数の無線装置RE(1)、…RE(n)とを備えて構成されている。
制御装置RECは、複数のREC側インタフェース部100(1)、…100(n)、基地局制御部110、ベースバンド信号処理部120、回線終端部130及びクロック生成部140を備える。
REC側インタフェース部100(1)、…100(n)は、夫々対応する無線装置RE(1)、…RE(n)のいずれかのRE側インタフェース部200と光ケーブルで接続される。基地局制御部110は、制御装置REC及び無線装置RE(1)、…RE(n)の全体の制御を行う。
ベースバンド信号処理部120は、回線終端部130から供給される回線データを各REC側インタフェース部100(1)、…100(n)に振り分け、下りベースバンド信号として供給する。また、ベースバンド信号処理部120は、各REC側インタフェース部100(1)、…100(n)から供給される上りベースバンド信号から回線データを取り出し回線終端部130に供給する。回線終端部130は、基地局制御装置等の上位装置に接続されている。
クロック生成部140は、クロック信号を生成し、該クロック信号に基づく装置基準タイミングを各REC側インタフェース部100(1)、…100(n)に供給している。
複数の無線装置RE(1)、…RE(n)の夫々は、RE側インタフェース部200、送受信増幅部210及びアンテナ220を備える。
RE側インタフェース部200は、対応するREC側インタフェース部100(1)、…100(n)のいずれかと、データの送受信が可能な態様で光ケーブルで接続される。送受信増幅部210は、アンテナ220で受信し増幅した上り信号をRE側インタフェース部200に供給する。また、RE側インタフェース部200は、RE側インタフェース部200から供給される下り信号を増幅してアンテナ220を介して送信する。
ここで、制御装置RECの下り遅延補正部108が持つ下りの遅延補正値をTadj_DL、上り遅延補正部107が持つ上りの遅延補正値をTadj_ULとする。尚、後述する遅延補正値の算出が実施される以前のTadj_DL及びTadj_ULの初期値を夫々0とする。
制御装置RECのインタフェース部、例えばインタフェース部100(1)の下り信号処理部105は、内部で持つ基準タイミングに合わせて、インタフェース部100(1)のIF制御部106で生成される制御データとベースバンド信号処理部120から送られる下りベースバンド信号を合成し、下りのCPRIフレームを生成して出力する。このとき、CPRIフレームのコントロールワード(Control Word)には周期的に同期バイト(Sync Byte)が含まれる。コントロールワードにて周期的にこのような同期バイトの送信が行われるため、制御装置RECと無線装置REとの間のタイミング同期を取ることが可能となる。また、下り信号処理部105は、同期バイトの送信タイミングを遅延測定部104に通知する。
ここで、図3を参照してCPRIフレーム構成について説明する。図3は、CPRIフレーム構成の一例を示す図であって、ラインビットレート(Line Bit Rate)が2457.6Mbpsの場合のフレーム構成を示す。フレーム長は1Chip(=260.42ns=1/3.84MHz)であり、制御データ送受信の為のコントロールワード(Control Word)と、ベースバンド信号送受信の為のIQデータブロック(IQ Data Block)とを含んでいる。
図1及び図2に戻り、説明を続ける。出力された下りCPRIフレームは、制御装置RECのフレーマ101及びO/E(Optic/Electric)変換部109を介して、光ケーブルにより無線装置RE(1)に送信される。
無線装置RE(1)に送信された下りCPRIフレームは、RE側インタフェース部200内のO/E変換部206及びフレーマ201を介して下り信号処理部203に供給される。下り信号処理部203は、供給されたCPRIフレームを制御データと下りベースバンド信号とに分離する。また、下り信号処理部203は、CPRIフレームを受信したタイミングを抽出し、タイミング信号を上り信号処理部202に通知する。
上り信号処理部202は、RE側インタフェース部200のIF制御部204で生成される制御データと送受信増幅部210から送られる上りベースバンド信号とを合成し、上りのCPRIフレームを生成し、且つ出力する。尚、このとき、上りCPRIフレームは、下り信号処理部203から通知されたCPRIフレーム受信タイミングを示すタイミング信号を基準として出力される。また、上り信号処理部202は、制御データ内部に、メモリ205に予め格納されている固定の遅延時間Toffset、T2a、T3aを埋め込んで送信する。これらの遅延時間情報は、単一のCPRIフレームに収容できない場合は複数のCPRIフレームにまたがって埋め込まれてもよい。
上り信号処理部202から出力された上りCPRIフレームは、無線装置RE(1)のRE側インタフェース部200内のフレーマ201及びO/E変換部206を介し、光ケーブルを通じて制御装置RECのインタフェース部100(1)に送信される。
インタフェース部100(1)に送信された上りCPRIフレームは、O/E変換部109及びフレーマ101を介して、上り信号処理部103に供給される。上り信号処理部103は、上りCPRIフレームを制御データと上りベースバンド信号とに分離し、夫々インタフェース部100(1)のIF制御部106とベースバンド信号処理部120とに通知する。尚、この制御データには、無線装置RE(1)の上り信号処理部202により埋め込まれた遅延時間Toffset、T2a、T3aが含まれている。また、上り信号処理部103は、CPRIフレームを受信したタイミングを抽出し、その受信タイミングを遅延測定部104に通知する。尚、各遅延時間については、次の遅延測定処理例の説明において詳述する。
尚、図2において破線で囲まれる部分は、1つのCPRIフレームについて示したものである。実際には、フレーム毎の繰り返しであるため、制御データは例えば複数フレームにまたがって送信される。尚、タイミング信号は、特定周期毎に送信される。
遅延測定部104は、下り信号処理部105から通知された送信タイミングと、上り信号処理部103が抽出した受信タイミングから、遅延時間T14を測定し結果をIF制御部106に通知する。IF制御部106は、通知される遅延時間T14と、制御データにより通知される遅延時間Toffset、T2a、T3aとを基地局制御部110に通知する。
これらの処理は各無線装置について実施され、基地局制御部110には無線装置RE(1)、…RE(n)の夫々について、対応する遅延時間T14、Toffset、T2a、T3aが通知される。基地局制御部110は、これらの情報を用いて、下り遅延時間Tdelay_DL及び上り遅延時間Tdelay_ULを算出する。また、基地局制御部110は、下り遅延補正値Tadj_DL及び上り遅延補正値Tadj_ULを算出する。
尚、上述のように、遅延時間及び遅延補正値は、各無線装置RE(1)、…RE(n)に対応して測定または算出される。このため、例えば無線装置(1)に対応する遅延時間T14、Toffset、T2a、T3a及びT34については、夫々遅延時間T14(1)、Toffset(1)、T2a(1)、T3a(1)及びT34(1)と無線装置REの番号を付して記載している。同様に、遅延時間Tdelay_DL及びTdelay_UL、並びに遅延補正値Tadj_DL、Tadj_ULについても、Tdelay_DL(1)、Tdelay_UL(1)、Tadj_DL(1)、Tadj_UL(1)というように記載している。かかる遅延時間及び遅延補正値については、後に詳細な定義について説明する。
(2)遅延測定処理例
図4から図8を参照して、本実施形態における遅延測定処理の例について説明する。
先ず、図4を参照して、本実施形態における遅延時間の測定に関するポイントの定義を示す。図4に示されるように本実施形態においては、基地局装置1内部における遅延測定を実施する為のポイントとして、R1、R2、R3、R4及びRaを定義している。R1は制御装置RECの出力端であり、R4は制御装置RECの入力端である。R2は無線装置REのCPRIインタフェース側入力端、R3は無線装置REのCPRIインタフェース側出力端である。Raはアンテナ220の入出力端である。更に、各ポイント間の遅延時間として、T14、T12、Toffset、T34、T2a、T3aを定義している。T14は、REC出力端R1から出力されるCPRIフレームタイミングと、REC入力端R4に入力されるCPRIフレームタイミングとの時間差である。T12は、REC出力端R1からRE入力端R2までの遅延時間である。Toffsetは、RE入力端R3に入力されるCPRIフレームタイミングをRE出力端R4に出力するまでの遅延時間である。T34は、RE出力端R3からREC入力端R4までの遅延時間である。T2aはRE入力端R2に入力されたベースバンド信号がアンテナRaに出力されるまでの遅延時間であり、他方でT3aは、アンテナRaの入力がRE出力端R3に出力されるまでの遅延時間である。
尚、図4に示される例では、第1の無線装置REに係るポイント及び遅延時間について、番号(1)を付して、第2の無線装置REに係るものについては番号(2)を付して、夫々定義している。
図4に示される遅延時間のうち、T12及びT34は、CPRIインタフェースのケーブル長(例えば、光ケーブルのケーブル長)に応じてその遅延量は変化するが、ToffsetはRE内部の遅延量であるため、固定値であるとみなすことが出来る。また、T2a及びT3aは、RE内部の遅延量とアンテナケーブルの遅延量とを加算したものであるが、アンテナケーブルはその長さが短いことから、誤差として扱うことが可能である。または、RE敷設時に、ケーブル長から固定の遅延量を推定しておくことで、固定値とみなすことが可能になる。
図4に示される遅延時間測定ポイント間のCPRIフレームタイミングの関係について図5を参照してより詳細に説明する。REC出力端R1から出力されたCPRIフレームはRE入力端R2で受信されるまでにT12だけ遅延する。次に、無線装置REは受信したCPRIフレームタイミングから上り方向のCPRIフレームを生成し、RE出力端R3から出力する。この際、内部遅延としてToffsetだけ遅延する。RE出力端R3から出力されたCPRIフレームはREC入力端R4で受信されるまでにT34だけ遅延する。図5に示されるように、これらの遅延時間を全て加算した遅延時間T12+Toffset+T34は、CPRIフレームがREC出力端R1から出力された時間からREC入力端R4に入力されるまでの時間差T14と等しい。
尚、T14は、REC出力端R1から出力されるCPRIフレームタイミングと、REC入力端R4に入力されるCPRIフレームタイミングとの時間差であるため、制御装置RECにより測定可能である。また、上述したようにToffsetは固定値であるため、制御装置RECまたは無線装置REのいずれかに格納されることで、容易に値の取得が可能となる。
典型的に下りCPRIフレームの送信と、上りCPRIフレームの送信との夫々に用いられるケーブルは、例えば、一芯双方向の光ケーブルなど、同一の有するケーブルであることため、T12とT34とは同値であるとみなすことが出来る。このため、各遅延時間の関係については、以下の式(1)に示す関係が成り立ち、式(1)よりT12及びT34の値を算出することが出来る。
Figure 2011199386
図6及び図7を参照して、2つの無線装置RE(1)及び無線装置RE(2)の間のタイミング差分について説明する。
図6は、無線装置RE(1)及び無線装置RE(2)の夫々における下り信号のタイミング関係を示す図である。制御装置RECから同時に送出されたCPRIフレームの内、第1の無線装置RE(1)向けに送出されたCPRIフレームは、RE入力端に届くまでにT12(1)だけ遅延する。また、そのCPRIフレームに含まれる下りベースバンド信号がアンテナ220から出力されるまでに、T2a(1)だけ遅延する。また、第2の無線装置RE(2)向けに送出されたCPRIフレームはRE入力端に届くまでにT12(2)だけ遅延する。また、そのCPRIフレームに含まれる下りベースバンド信号がアンテナから出力されるまでに、T2a(2)だけ遅延する。制御装置RECがCPRIフレームを送信してから、該CPRIフレームに含まれる下りベースバンド信号がアンテナから出力されるまでの遅延時間をTdelay_DLとすると、以下の関係が成立する。
Figure 2011199386
このような遅延時間の違いにより、第1の無線装置REのアンテナ出力端Ra(1)でのフレームタイミングと、第2の無線装置REのアンテナ出力端でのフレームタイミングはTadj_DLだけずれていることが分かる。つまり、制御装置RECで同時に送信されたベースバンド信号はアンテナ端ではTadj_DLだけずれることになる。
図7は、無線装置RE(1)及び無線装置RE(2)の夫々における上り信号のタイミング関係を示す図である。各アンテナで同時に受信した無線信号は第1の無線装置RE(1)では、T3a(1)、T34(1)だけ遅延し、第2の無線装置RE(2)ではT3a(2)、T34(2)だけ遅延する。アンテナ受信から制御装置REC入力までの遅延時間をTdelay_ULとすると、以下の関係が成立する。
Figure 2011199386
このような遅延時間の違いにより、第1の無線装置RE及び第2の無線装置REの夫々のアンテナで同時に受信された無線信号は、制御装置RECの入力端ではTadj_ULだけタイミングがずれることになる。
本実施形態の基地局装置1は、このように測定される2つの無線装置RE(1)及び無線装置RE(2)間の遅延差分を補正することで、各セルにおける送信タイミングをそろえることが可能である。尚、3つ以上の無線装置REを備える構成においても、一の無線装置REにおける送信タイミングを基準とし、該基準となる送信タイミングに対する遅延差分を補正することで、各セルにおける送信タイミングをそろえることが可能となる。
次に、図8を参照して、基地局制御部110が実行する遅延時間Tdelay_DL及びTdelay_ULの算出処理の流れについて説明する。図8は、遅延時間Tdelay_DL及びTdelay_ULの算出処理の流れを示すフローチャートの例である。
図8に示されるように、ステップS101で変数iに1をセットし、無線装置RE(1)に係る遅延時間Tdelay_DL(1)及びTdelay_UL(1)について算出処理を行う。
先ず、ステップS102において、上述の式(1)に基づき、遅延時間T12及びT34を算出する。次に、ステップS103において、上述の式(2)に基づき、遅延時間Tdelay_DL(1)を算出する。次に、ステップS104において、上述の式(3)式に基づき、遅延時間Tdelay_UL(1)を算出する。
ステップS105で変数iを制御装置RECに接続されている無線装置REの数nと比較し、i<nであればステップS106で変数iを1だけインクリメントしてステップS102に帰還し、ステップS102からS104を無線装置REの数n分だけ繰り返す。
(3)遅延補正処理例
図9を参照して、本実施形態における遅延補正処理の例について説明する。図9は、遅延時間の補正値の算出処理の流れを示すフローチャートである。
補正値の算出処理においては、無線装置RE(1)、…RE(n)の夫々に対応する遅延時間Tdelay_DL(1)、…Tdelay_DL(n)及びTdelay_UL(1)、…Tdelay_UL(n)の最大値をそれぞれTdelay_DL_MAX、Tdelay_UL_MAXとして算出する。尚、図9のフローチャートは、下り遅延時間に基づく下り遅延補正値、及び上り遅延時間に基づく上り遅延補正値の両方について同様の手順で算出可能な処理が記載されている。図9中の「xx」とは、下り及び上りのいずれかを示す趣旨である。つまり、下り遅延補正値算出処理ではxx=DLとなり、上り遅延補正値算出処理ではxx=ULとなる。以下では、xx=DLである、下り遅延補正値算出処理の流れについて説明する。
先ず、変数iに1をセットし、Tdelay_DL_MAXの初期値を0とする(ステップS201)。
次に、Tdelay_DL_MAXの値と無線装置RE(i)に対応するTdelay_DL(i)の値の比較が行われる(ステップS202)。このとき、Tdelay_DL(i)の値がTdelay_DL_MAXの値より大きい場合(ステップS202:Yes)、Tdelay_DL_MAXの値にTdelay_DL(i)の値をセットする(ステップS203)。
次に、変数iを制御装置RECに接続されている無線装置REの数nと比較する(ステップS204)。このとき、i<nであれば(ステップS204:Yes)、で変数iを1だけインクリメントし(ステップS205)、ステップS202及びステップS203を無線装置REの数n分だけ繰り返す。
全ての無線装置REについて、Tdelay_DL(i)の値の比較が終了した後に、再び変数iに1をセットする(ステップS206)。そして、各無線装置RE(i)に対応する遅延補正値Tadj_DL(i)を、Tdelay_DLの最大値であるTdelay_DL_MAXと各無線装置RE(i)に対応するTdelay_DL(i)との差として算出する(ステップS207)。
次に、変数iを制御装置RECに接続されている無線装置REの数nと比較する(ステップS208)。このとき、i<nであれば(ステップS208:Yes)、で変数iを1だけインクリメントし(ステップS209)、ステップS207を無線装置REの数n分だけ繰り返す。このようにして、全ての無線装置REについて、遅延補正値Tadj_DLを算出した後に、処理を終了する。
尚、本実施形態の基地局装置1においては、このような遅延補正値の算出処理は、基地局制御部110において実施される。このように算出された遅延補正値Tadj_DL及びTadj_ULは、基地局制御部110からIF制御部106に通知され、更に、下り遅延補正部108または上り遅延補正部107に通知される(図2のシーケンス参照)。下り遅延補正部108は、通知された遅延補正値Tadj_DLに従い、下りベースバンド信号のデータを遅延させることで、各無線装置RE間での無線フレームのタイミングを一致させることが出来る。同様に、上り遅延補正部107は、通知された遅延補正値Tadj_ULに従い、上りベースバンド信号のデータを遅延させることで、各無線装置RE間での無線フレームのタイミングを一致させることが出来る。
(4)分割補正処理例
図10を参照して、補正単位に応じて補正値を分割して補正する分割補正処理の例について説明する。分割補正処理においては、測定される遅延時間に応じて、例えば下り遅延補正値Tadj_DLを、所定のChip単位で補正を行うための第1の補正値Tadj_DL_aと、該所定のChip未満の単位で補正を行うための第2の補正値Tadj_DL_bとに分割して算出する。このとき、分割の閾値となる遅延時間とは、例えば1Chipまたは数Chip程度の所定のChip数である。以下では、該閾値となるChip数をmと仮定して説明を行う。
より具体的には、制御装置RECの基地局制御部110は、上述の遅延補正処理において算出した下りの遅延補正値Tadj_DLを、制御装置RECにおいてmChip単位で補正するための遅延補正値Tadj_DL_aと、無線装置RE(1)、…RE(n)においてmChip未満の値を補正するための遅延補正値Tadj_DL_bとに分割する。
ここで、図10を参照して、基地局制御部110が実行する遅延補正値分割処理の流れについて説明する。先ず、変数iに1をセットする(ステップS301)。
次に、基地局制御部110は、Tadj_DL(i)を閾値となるChip数mで割り、且つ小数点以下を切り捨てた後にmを乗算することで、mChip単位の遅延補正値であるTadj_DL_aを算出する(ステップS302)。
続いて、基地局制御部110は、Tadj_DL(i)をmで除算した値の余りを抽出することで、mChip以下の遅延補正値であるTadj_DL_bを算出する(ステップS303)。
そして、変数iを制御装置RECに接続されている無線装置REの数nと比較する(ステップS304)。このとき、i<nであれば(ステップ3204:Yes)、で変数iを1だけインクリメントし(ステップS305)、ステップS302及びステップS303を無線装置REの数n分だけ繰り返す。
このようにして算出された第1の遅延補正値Tadj_DL_a及び第2の遅延補正値Tadj_DL_bは、基地局制御部110からIF制御部106に通知される。IF制御部の制御の下、遅延補正値Tadj_DL_aは、制御装置RECの下り遅延補正部108に通知され、遅延補正値Tadj_DL_bは、制御装置RECのクロック制御部102に通知される。
下り遅延補正部108は、通知されたTadj_DL_aに従い、下りベースバンド信号のデータを遅延させることで、各無線装置RE(1)、…RE(n)間の無線フレームのタイミングをmChip単位で一致させる補正処理を行う。
他方で、クロック制御部102は、制御装置RECのクロック生成部140から配信される基準タイミングと、フレーマ101が送信するタイミングとが遅延補正値Tadj_DL_bだけずれるように、クロックのタイミング調整を行う。
このような分割補正処理におけるクロックのタイミング調整処理に係る各部の動作について、図11及び図12を参照して説明する。図11は、タイミング調整を行う際のクロック制御部102及び周辺の構成と、各部が送受信する信号を示すブロック図である。図12は、クロック制御部102において実施されるタイミング調整処理の流れを示すフローチャートである。
図11に示されるように、クロック制御部102は、クロック遅延部102aと、PLL102bとを備えて構成されている。
クロック遅延部102aは、IF制御部106から送信されるTadj_DL_bと、1回前のタイミング調整処理における補正量Tadj_DL_b_sum(n−1)とを加算し、Tadj_DL_b_sum(n)を算出する(図12、ステップS401)。尚、基地局装置1の起動後、一度もタイミング調整処理が実施されていない場合は、Tadj_DL_b_sum(n−1)=0である。
次に、クロック生成部140から配信される装置基準クロック信号の位相を、算出された補正量Tadj_DL_b_sum(n)シフトさせることで、遅延補正後クロックを生成し、PLL102bに入力する(図12、ステップS402)。PLL102bは、入力されたクロックに追従してフレーマ用クロックを生成する構成であり、遅延補正後クロックの入力を受けることで、タイミング調整が行われた遅延補正後フレーマ用クロックを生成し、フレーマ101に入力する。このような遅延補正後フレーマ用クロックを用いることで、フレーマ101は、送信タイミングの補正を行うことが可能となる。尚、無線装置RE(1)、…RE(n)においては、CPRIフレームからクロック抽出を行う為、制御装置RECにおいてクロックのタイミングの調整を行う場合、信号の瞬断が起こることはない。
また、PLL102bのパラメータと、入力されるTadj_DL_bの値との関係によってはクロック安定度が保てない場合がある。このような場合では、例えば、Tadj_DL_bを分割し、複数回に分けてタイミング調整処理を行ってもよい。尚、タイミング調整処理の分割の有無は、例えば、カットオフ周波数などのPLL特性に応じて決定されることが望ましい。また、このように複数回に分けてタイミング調整処理を行う場合には、一回のタイミング調整処理毎にPLL102bにおいて生成されるフレーマ用クロックの位相比較結果をクロック遅延部102aが確認し、適切な結果が確認された後に次のタイミング調整処理を実行することが望ましい。
以上、説明した遅延補正処理が実施された場合の信号のタイミング関係について図13及び図14を参照して説明する。図13は、上述した分割補正処置が実施された場合の下り信号のタイミング関係を示す図であって、図14は、遅延補正処理が実施された場合の上り信号のタイミング関係を示す図である。尚、図13及び図14においては、図4に示されるように無線装置REが第1の無線装置RE(1)及び第2の無線装置RE(2)の2つが存在する場合の遅延測定に関するポイント定義を用いている。
下り信号に係る図13に示される例では、第1の無線装置RE(1)及び第2の無線装置RE(2)のうち、相対的に誤差の大きい第2の無線装置RE(2)に遅延時間を合わせる形で遅延補正が実施されている。つまり、第2の無線装置RE(2)については、遅延を補正するための遅延補正値Tadj_DL_a(2)+Tadj_DL_b(2)を0として扱っている。他方で、第1の無線装置RE(1)については、遅延を補正するための遅延補正値Tadj_DL_a(1)+Tadj_DL_b(1)を上述した遅延補正により算出し、且つ補正処理を実施することで第2の無線装置RE(2)に遅延時間を合わせる形で遅延補正が実施される。
上り信号に係る図14に示される例においても同様に、第1の無線装置RE(1)及び第2の無線装置RE(2)のうち、相対的に誤差の大きい第2の無線装置RE(2)に遅延時間を合わせる形で遅延補正が実施されている。つまり、第2の無線装置RE(2)については、遅延を補正するための遅延補正値Tadj_UL(2)を0として扱っている。他方で、第1の無線装置RE(1)については、遅延を補正するための遅延補正値Tadj_UL(1)を上述した遅延補正により算出し、且つ補正処理を実施することで第2の無線装置RE(2)に遅延時間を合わせる形で遅延補正が実施される。
尚、最終的な下り送信のタイミング誤差をTerror_DL、上り受信のタイミング誤差をTerror_ULと定義している。尚、図13及び図14においては、制御装置REC内の遅延量を理想的に0と仮定している。
以上、説明した分割補正処理によれば、下り信号の遅延補正処理において、制御装置REC内の構成のみを用いて処理が実施されるため、算出される遅延補正量Tadj_DLに基づいて、内部クロックの精度に応じた比較的高精度の遅延補正を行うことが出来る。つまり、最終的な下り送信のタイミング誤差Terror_DLを比較的小さくすることが出来る。また、このことから、遅延補正処理に係る各部の処理シーケンスの過剰な複雑化を抑制することが出来る。
また、上り信号の遅延補正処理において、上り信号処理部202は、CPRIの仕様に基づき、1Chip(260.42ns)又は、mChip(m×260.42ns)単位でCPRIフレームを生成する。このため、Tadj_ULに関しては、1Chip又はmChip単位で遅延補正が実施される。
尚、上述した分割補正処理においては、所定の閾値mChip以上の単位の遅延補正処理について、CPRIフレームのIQデータによる遅延補正を行っており、他方でmChip未満の単位の補正については、クロック制御部102により遅延補正を行う構成となっている。しかしながら、全ての遅延補正をクロック制御部102におけるタイミング調整処理を用いて実施する構成であってもよい。
(5)第2実施形態
本発明の第2実施形態とその動作例について、図15及び図16を参照して説明する。第2実施形態の基地局装置は、上述した第1実施形態に係る制御装置RECが備えるフレーマ101の代わりに、遅延制御バッファ101aを備えるフレーマ101’を備える構成である。図15は、このようなフレーマ101’及び周辺の構成を示すブロック図であり、図16は、遅延制御バッファ101aの構成と動作を示す図である。
第2実施形態に係る制御装置RECのフレーマ101’は、1ChipまたはmChip未満の遅延補正のためのフレーム調整に対応した遅延制御バッファ101aにより、遅延の揺らぎに対応する構成である。
このような遅延制御バッファ101aの構成とバッファリング例を図16に示す。遅延制御バッファ101aは、所定のサイズを有するFIFO型のバッファである。尚、図16に示される遅延制御バッファ101aは、2Chip未満のフレーム調整に対応するものであり、バッファサイズは調整値の2倍となる、プラスマイナス2Chip分の計4Chipとなっている。
本実施形態における遅延制御バッファ101aに対する書き込みは、クロック生成部140から入力される装置基準クロックに応じて実施され、他方で遅延制御バッファ101aからの読み出しはクロック制御部102より入力されるフレーマ用クロックに応じて実施される。このため、読み出し時のタイミング調整が可能となる。
また、遅延制御バッファ101aは、初期バッファリング量として、クロック制御によるタイミング調整が行われない場合、つまり装置基準タイミングとフレーム生成タイミングとが等しい場合に、バッファサイズに基づく指定の調整値であって、図16の例では2Chip分のバッファリングを行うようタイミングの調整を行う。
このような構成によれば、クロック制御によるタイミング調整により、調整無フレームより2Chip分の早出しが必要になった場合でも、バッファリングされているデータを送信することで、瞬断なくデータを送信することが出来る。また、調整無フレームより2Chip分の遅出しが必要になった場合でも、最大2Chip分のデータをバッファリングすることが可能であるため、データが欠落することがない。このため、信号の瞬断を生じさせることなく、フレームタイミングの調整を実施することが出来る。
尚、本実施形態において、調整可能なタイミングは、遅延制御バッファ101aのバッファサイズに応じて決定される。このため、相対的に大きなバッファサイズの遅延制御バッファ101aを用いることで、相対的に大きな遅延の揺らぎについても調整が実施可能となる。
尚、典型的には遅延の揺らぎは、光ケーブルの温度変化や中継器における遅延ばらつきなどによってのみ生じる。CPRIでの光ケーブルの接続は一般的には、数十kmであり、光ケーブルの温度変化による遅延変化は大きくても1kmあたり1ns程度である。このため、遅延の揺らぎも「数十ns+中継器等のばらつき」程度であると言えるため、数Chip未満の遅延補正が可能な遅延制御バッファ101aの構成により充分に遅延補正が可能となる。
(6)第3実施形態
本発明の第3実施形態とその動作例について、図17及び図18を参照して説明する。第3実施形態の基地局装置は、上述した第1実施形態に係る制御装置RECの代わりに、更にメモリ150を備える制御装置REC’を備える構成である。図17は、このような制御装置REC’の構成を示すブロック図であり、図1と共通する構成については同一の番号を付して説明を省略している。
第3実施形態の制御装置REC’は、インタフェース部100のクロック制御部102によるタイミング調整の調整幅を指定した上でタイミング調整を実施出来る。
第3実施形態では、制御装置REC’内に設けられたメモリ150に、遅延調整幅を格納することが出来、基地局制御部110は、制御装置REC’の起動時に格納された遅延調整幅の読み出しを行う。
メモリ150に格納される遅延調整幅は、例えば、図18に示されるようなテーブルの形式で、CPRIリンク毎に区別して格納されていてもよい。このとき、基地局制御部110は、制御装置REC’の起動時に、格納された各CPRIリンクに対する遅延調整幅の読み出しを行う。尚、格納される遅延調整幅の値は、例えば上位装置などにより書き換え可能であってもよい。
一般的に、REC側インタフェース部100のクロック制御部102によるタイミング調整は、その調整幅が大きければ大きいほど、調整が完了するまで時間がかかる。一方、上述したように遅延の揺らぎは、光ケーブル長や中継器のばらつきに依存する為、CPRIリンク毎にその揺らぎ幅は異なる可能性がある。第3実施形態においては、各CPRIリンクに対して個別に調整幅が指定可能となるため、CPRIリンク毎にタイミング調整時間の最適化を行うことが出来る。
尚、上述の構成は、制御装置REC’に設けられるメモリ150を用いることで比較的容易に実現可能となるため、制御装置REC’内の回路構成を複雑化させることなく、安定度を向上させることが出来る。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう制御装置及び方法、並びに基地局装置などもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
以上説明した実施形態に対して、更に以下の付記を記載する。
(付記1)
複数の無線装置を備える基地局装置に備えられ、前記複数の無線装置の動作を制御する制御装置であって、前記複数の無線装置の夫々に対して、内部クロックが規定するタイミングでデータの送受信を行うインタフェース部と、前記複数の無線装置及び前記インタフェース部の間の夫々の前記データの送受信に係る遅延時間を測定する測定手段と、前記内部クロックを変化させることで前記複数の無線装置の夫々に対応する前記遅延時間の差分を補正する補正手段とを備えることを特徴とする制御装置。
(付記2)
前記補正手段は、前記遅延時間の差分が閾値以上である場合、前記インタフェース部における内部クロックを変化させる代わりに、前記データのフレームにおけるベースバンド信号ブロックを遅延させることで前記遅延時間の差分を補正することを特徴とする付記1に記載の制御装置。
(付記3)
前記データを格納するバッファを更に備え、前記補正手段は、前記遅延時間の差分が前記閾値未満である場合、前記データを前記バッファに格納しながら、前記遅延時間の差分を補正することを特徴とする付記1または2に記載の制御装置。
(付記4)
前記閾値は、前記バッファのサイズに基づいて決定されることを特徴とする付記3に記載の制御装置。
(付記5)
前記補正手段は、前記遅延時間の差分を補正するための補正幅を調整することを特徴とする付記1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
(付記6)
前記補正手段は、前記インタフェース部及び前記複数の無線装置の間の前記遅延時間の差分の補正を、前記無線装置毎に行うことを特徴とする付記1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
(付記7)
複数の無線装置を備える基地局装置において、前記複数の無線装置の動作を制御する制御方法であって、前記複数の無線装置の夫々に対して内部クロックが規定するタイミングでデータの送受信を行うインタフェース部と、前記複数の無線装置との間の夫々の前記データの送受信に係る遅延時間を測定する測定工程と、前記内部クロックを変化させることで前記複数の無線装置の夫々に対応する前記遅延時間の差分を補正する補正工程とを備えることを特徴とする制御方法。
(付記8)
複数の無線装置及び前記複数の無線装置の動作を制御する制御装置を備える基地局装置であって、前記複数の無線装置の夫々に対して、内部クロックが規定するタイミングでデータの送受信を行うインタフェース部と、前記複数の無線装置及び前記インタフェース部の間の夫々の前記データの送受信に係る遅延時間を測定する測定手段と、前記内部クロックを変化させることで前記遅延時間の差分を補正する補正手段とを備えることを特徴とする基地局装置。
1 基地局装置、
RE(1)、…(n) 無線装置、
REC 制御装置、
100(1)、…(n) REC側インタフェース部、
101 フレーマ、
102 クロック制御部、
103 上り信号処理部、
104 遅延測定部、
105 下り信号処理部、
106 IF(インタフェース)制御部、
107 上り遅延補正部、
108 下り遅延補正部、
109 O/E変換部、
110 基地局制御部、
120 ベースバンド信号処理部、
130 回線終端部、
140 クロック生成部、
200 RE側インタフェース部、
201 フレーマ、
202 上り信号処理部、
203 下り信号処理部、
204 IF(インタフェース)制御部、
205 メモリ、
210 送受信増幅部、
220 アンテナ。

Claims (8)

  1. 複数の無線装置を備える基地局装置に備えられ、前記複数の無線装置の動作を制御する制御装置であって、
    前記複数の無線装置の夫々に対して、内部クロックが規定するタイミングでデータの送受信を行うインタフェース部と、
    前記複数の無線装置及び前記インタフェース部の間の夫々の前記データの送受信に係る遅延時間を測定する測定手段と、
    前記内部クロックを変化させることで前記複数の無線装置の夫々に対応する前記遅延時間の差分を補正する補正手段と
    を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 前記補正手段は、前記遅延時間の差分が閾値以上である場合、前記インタフェース部における内部クロックを変化させる代わりに、前記データのフレームにおけるベースバンド信号ブロックを遅延させることで前記遅延時間の差分を補正することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記データを格納するバッファを更に備え、
    前記補正手段は、前記遅延時間の差分が前記閾値未満である場合、前記データを前記バッファに格納しながら、前記遅延時間の差分を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記閾値は、前記バッファのサイズに基づいて決定されることを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記補正手段は、前記遅延時間の差分を補正するための補正幅を調整することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記補正手段は、前記インタフェース部及び前記複数の無線装置の間の前記遅延時間の差分の補正を、前記無線装置毎に行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 複数の無線装置を備える基地局装置において、前記複数の無線装置の動作を制御する制御方法であって、
    前記複数の無線装置の夫々に対して内部クロックが規定するタイミングでデータの送受信を行うインタフェース部と、前記複数の無線装置との間の夫々の前記データの送受信に係る遅延時間を測定する測定工程と、
    前記内部クロックを変化させることで前記複数の無線装置の夫々に対応する前記遅延時間の差分を補正する補正工程と
    を備えることを特徴とする制御方法。
  8. 複数の無線装置及び前記複数の無線装置の動作を制御する制御装置を備える基地局装置であって、
    前記複数の無線装置の夫々に対して、内部クロックが規定するタイミングでデータの送受信を行うインタフェース部と、
    前記複数の無線装置及び前記インタフェース部の間の夫々の前記データの送受信に係る遅延時間を測定する測定手段と、
    前記内部クロックを変化させることで前記遅延時間の差分を補正する補正手段と
    を備えることを特徴とする基地局装置。
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