JP2011196771A - 光干渉断層撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光源の波長掃引が高精度で安定して行ない得ない場合に生じる断層画像の位置精度の低さを解消し、優れた画像を安定的に取得できるOCT装置を提供する。
【解決手段】 発振周波数を掃引可能な光源部と、光を測定物に照射するための測定部と、参照用に前記光源部より光を照射する参照部と、前記測定部からの反射光と前記参照部からの反射光とを干渉させる干渉部と、干渉信号を検出する光検出部と、断層画像を得るための信号処理を行なう信号処理部と、を有する光干渉断層撮像装置であって、
前記信号処理部は、ビート周波数を検知して前記信号処理を行なうものであり、前記光源部に接続された前記発振周波数の掃引速度を検出するための掃引速度検出部を有し、該掃引速度検出部で得られた信号を前記信号処理部に供給する光干渉断層撮像装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は発振波長(発振周波数)を変化し得る光源装置を用いた光干渉断層撮像装置に関する。
光干渉トモグラフィー(Optical Coherence Tomography:以下、OCTともいう)は、低コヒーレンス光干渉を用いて検体の断層像を撮像するもので、ミクロンオーダーの空間分解能が得られることや無侵襲性等の理由から医用分野における研究が近年、盛んになってきている撮像技術である。
現在、OCTは、深さ方向の解像度を数ミクロンとし、且つ数mmの深さまで断層像を得ることができ、眼科撮影、皮膚科撮影、歯科撮影等への適用が検討されてきている。
波長掃引型(Swept Source Optical Coherence Tomography:SS−OCT)装置は、光源の発振波長(周波数)を時間的に掃引のするもので、フーリエ領域(FD)OCTの範疇に入るが、同じくFDOCTの範疇に入るスペクトル領域(スペクトルドメイン:SD)OCTが干渉光を分光する分光器を必用とするのに対し、分光器を用いないことから光量のロスが少なく高SN比の像取得も期待されている。
波長掃引型OCTでは測定物の深さ情報を得るために、測定物の反射率スペクトルに現れるスペクトル干渉の解析を行なう。
具体的には、取得したスペクトル干渉信号をフーリエ変換することで測定物の奥行情報を算出する。
こうした中、特許文献1には、1回の波長掃引の中で等周波数間隔で多数の測定ポイントを取り、フーリエ変換を行なうためには、タイミング信号(k(波数)トリガ)を発生させることが有用であるとして、波長掃引光源の光の等周波数間隔で、kトリガ信号を発生させ、このタイミング合わせてフーリエ変換を行なうOCT装置が、開示されている。
特開2007−24677号公報
特許文献1は、タイミング信号(k(波数)トリガ)に基づいて干渉信号より得られるビート信号をフーリエ変換することで断層画像を構成するOCT装置を開示する。使用されている光源は、ポリゴンミラーと回折格子を組み合わせた外部共振器型の波長走査型光源であり、この光源の光走査の一端でトリガ信号を発生し、このトリガ信号に基づいてkトリガが発生されるように構成されている。
しかしながら光源の波長掃引を高精度で安定して行ない得ない場合、例えば、ポリゴンミラーに回転ムラが生ずる場合や、波長掃引幅に変動が生じる場合には、測定を行なう波数間隔にズレが生ずることとなる。この場合、得られる断層画像は空間内の位置精度が低下したものとなり、優れた画像は安定的には得られない。
本発明は、波長掃引光源の適用範囲を拡大し、安定して優れた画像を取得できる光干渉断層撮像装置を提供することを目的とする。
本発明により提供される光干渉断層撮像装置は、出射される光の発振周波数を掃引可能な光源部と、該光源部より出射された光を測定物に照射するための測定部と、該測定部に対して参照用に前記光源部より光を照射する参照部と、前記測定部からの反射光と前記参照部からの反射光とを干渉させる干渉部と、該干渉部で得られる干渉信号を検出する光検出部と、該光検出部で検出される前記信号に基づいて断層画像を得るための信号処理を行なう信号処理部と、を有する光干渉断層撮像装置であって、
前記信号処理部は、前記信号に含まれる前記反射光の周波数差によるビート周波数を検知して前記信号処理を行なうものであり、前記光源部に接続された前記発振周波数の掃引速度を検出するための掃引速度検出部を有し、該掃引速度検出部で得られた信号を前記信号処理部に供給するように構成したことを特徴とするものである。
本発明の光干渉断層撮像装置では、ビート周波数を検知して断層画像を得るための信号処理を行なう信号処理部を有することに加え、発振周波数の掃引速度を検出するための掃引速度検出部を有する。そして、掃引速度検出部で得られた信号を信号処理部に供給する構成を採ることから、常に実際の掃引速度を考慮しつつ信号処理が行なえる他、最適な掃引速度を用いて信号処理を行なうことができる。これにより断層の位置精度が高く、優れた画像を安定して取得できる。
本発明の撮像装置の実施の形態の一例を説明する模式図 本発明の撮像装置に適用できる光源装置の発振周波数の時間変化を示すグラフ 本発明の装置を構成する検出部で検出されるビート周波数(信号)を示すグラフ 光源部の発振周波数と信号検知のタイミングを示すグラフ 実施例1の撮像装置を説明する模式図 実施例2の撮像装置を説明する模式図 本発明の撮像装置の一例を説明する模式図 本発明の撮像装置の一例を説明する模式図 本発明の撮像装置の一例を説明する模式図
以下、図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の撮像装置の一例を示す模式図である。
図1において、光源部101を構成する周波数掃引光源100は、光アイソレータ730、光カップラ111を介して光干渉部112に接続されている。
光干渉部112は、光ファイバ121、光走査用ミラー123、集光レンズ124等で構成された測定部102と、光ファイバ141、反射ミラー142等で構成され測定部に対して参照用に光を照射する参照部104と、に接続されている。
106は、光ファイバ161、光検出器162等で構成される光検出部であり、干渉部を構成する光カップラ112に接続されており、干渉部で得られる干渉信号を検出する。
130は、光検出部106で検出される干渉信号に基づいて測定物105の断層画像を得るための信号処理を行なう信号処理部である。信号処理部は一般的にはパーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータで構成される。131は、信号処理部で構成された断層画像を表示するための表示装置であり、PC用のディスプレイ等で構成される。
103は、本発明の特徴部分を構成する波長掃引速度検出部であり、ここでは干渉光学系を用いて構成されている。
光源部101より出射された光は、光カップラ111を経て波長掃引速度検出部107の干渉部175を構成するカップラにより2つの光路に分割される。
分割された光の一方は光ファイバ171を経て反射ミラー172で反射され、他方は、光ファイバ173を経て反射ミラー174で反射される。ミラー172及びミラー174からの反射光は干渉部175を経て、受光部176により検出される。
光源部101より出射された光は光カップラ111で分岐され、一方は、光ファイバ178を介して波長掃引速度検出部107に、他方は、参照部104、測定部102、光検出部106に接続された光カップラ112に分配される。
尚、以下の説明では、光源部101、参照部104、測定部102、光検出部106及び光カップラ112を含む光干渉計を測定光学系と表現することもある。
光源部を構成する周波数掃引光源101は、典型的には図2に示すように時間と共に発振周波数201が変化する光源である。
次に測定光学系における動作について説明する。
周波数掃引光源101より出射され、干渉部(光カップラ)112によって2つに分割された一方の光は参照ミラー142により反射され、他方の光は測定物105に照射される。その際に発生する後方散乱光や反射光の一部は、干渉部112へ到達する。
参照ミラー142及び測定物105からの光は干渉部112へ到達した後、光検出部106で検出される。光検出の形態はこの他、受光部106へ到達する光を光路を二つに分割し、両者を差動増幅受光器に導入することで差動検出しても良い。
次に、本発明の特徴の一つである光検出部106で検出される光信号について述べる。
本発明の装置に適用される光源の光は上述した通り、図2のように時間と共に変化する。
このため、光源から参照ミラー142で反射され光検出器162に至る光路の光路長L1と、光源から測定物105で散乱され光検出器162に至る光路の光路長L2が異なる場合、ある時刻(同時刻)に光検出器162に到達する前記二つの光路からの夫々の光は光源から異なる時刻に発せられた光であることになる。
例えば、光源より出射される光の周波数変化率がdf/dtであるとすると、上記光路長のL1及びL2の二つの光路から到達する光の、受光部での周波数差は、cを光速として
Figure 2011196771
で表される。
このように、光検出器162には周波数差が式1で表される二つの光が到達するため、光検出器162では時間的なビート信号(うなり信号)が検出されることになる。
図3は、光検出器162で検出されるビート信号を示すグラフである。
光検出器162で検出(受光)される2つの光の周波数をそれぞれ周波数301、周波数302とすると、その2つの光から周波数303で表わされる時間変化を示すビート周波数(ビート信号)が発生する。
そしてそのビート信号の周波数は式1で表される値である。つまり、光路長差が大きいほどビート信号の周波数が高くなる。従って、測定物の深いところに位置する部位まで測定するためには、高周波のビート信号を受信できる必要がある。
本発明の光干渉断層撮像装置は、反射光の周波数差によるビート周波数を検知して信号処理を行なうため、奥行方向の可測定距離は検出器162で検出できるビート周波数が高いほど長くなる。
尚、ビート周波数は光源より出射される光の周波数掃引が折り返されるときには一時的に、所望のビート周波数から外れるので、このときの周波数信号はフィルタリング等を施して除去することが好ましい。
ここで、測定物105を構成する複数層の別の層を考える。この層により後方散乱されて検出器162に到達する光路長をL3とする。この場合、上述の議論と同様に、検出器162ではビート信号が検出される。
つまり、本発明の光干渉断層撮像装置では、参照ミラー104を経る光路の光路長と、測定物105を構成するある層を経る(ある層で反射する)光路と、の光路長の差に依存して、光検出部162で検出される光強度の時間変動の周期が変化する。このため、光検出器162で検出される光強度の時間変化の周波数成分を分析すれば、測定物の奥行方向(深さ方向)の層構造を知ることができる。
周波数成分の分析手法としては、時間的光強度の信号をフーリエ変換しても良いし、ビート信号のピーク値をカウントする等の手法を採用することができる。
また、参照ミラー142を経る光路長L1を、測定物を経る(通る)光路の光路長L2やL3と大きく異なる値に設定すると、光検出部で検出される光の時間変化の周波数成分は高周波になる。
従って、測定光学系に含まれる種々のノイズ成分の周波数帯域が予め理解できる場合には、光検出部で検出する光強度の時間変化の周波数成分がノイズの周波数帯域を避けるように、測定光学系の干渉計の光路長差を設定することも好適である。
次に本発明の装置における光検知の手法について述べる。
本発明の装置における光検出(受光)は、先述した従来技術のように何らかのサンプリングトリガを発生させ、これに同期したある時間間隔ごとに受光量を検出または算出する手法とは異なる手法を採用し得る。
本発明の装置の光検出部ではサンプリングトリガは用いず、時間的に継続的に光検出し、受光量の時間変化を検出することが好ましい。
この点を図4を参照して説明する。図4(a)は、光源部の発振周波数の時間変化を示すグラフ、図4(b)は、従来のサンプリングトリガ信号を用いる光検出のタイミングを示すグラフ、図4(c)は、本発明における光検出の手法の一例を示すグラフである。
図4(a)に示されるように光源部より出射される光の発振周波数は、f〜fの範囲で時間的に掃引される。
従来の手法を示す図4(b)では、掃引範囲を時間的に等間隔のn個に分割し、t,t,t・・・tの各タイミングでトリガ信号を発生させ、このタイミングで光検出を行なう。
これに対して本発明の光検出では、図4(c)に示すように、時間的に途切れることなく継続的に光検出を行なうことが好ましい。
このような光検出は、光源の発振周波数の掃引速度を検出する掃引速度検出部を本発明の光干渉断層撮像装置が備えていることで相乗的な効果を奏する。
光干渉断層撮像装置で可測定距離を伸ばすためには、どれだけ高周波のビート信号まで検出できるかが重要となる。この点を考慮し時間的な光強度の変化を継続的に検出し続けると、奥行方向の可測定距離が長いOCT撮像が可能となる。
また、時間的に途切れずに光検出を行ない、得られた信号を信号処理部に送り、信号処理部で算出された信号と、掃引速度検出部で得られた信号を比較する。この比較に基づいて、光源部101の掃引速度を制御するか、比較結果に応じて掃引速度変動分を補正して本来の正しい周波数信号での画像情報信号を信号処理装置で生成することができる。
これにより断層の位置精度が高く、優れた画像を安定して取得できる。
更に、例えば、図4(a)に示した時間に対する発振周波数変化(df/dt)や、時間に対する波数(k)変化(dk/dt)を一定として測定が可能となり、波長帯が異なる複数の光源を用いてもこれらを一定としての測定が可能となる。
こうすると単一の光源を用いる場合に比して多くの情報量を取得でき、多くの情報から測定者の要求に対応した最適な情報に基づいて最適な断層画像を構成できる。
次に、周波数掃引速度検出部107について説明する。
周波数掃引速度検出部107は、光源部101の周波数掃引速度が時間的にどのように変化しているかを測定する光学系からなる。このような光学系としては、光干渉光学系を挙げることができる。
以下、周波数掃引速度検出部107を干渉光学系で構成した例に基づいて説明する。
周波数掃引速度検出部107に入射した光源101からの光は、光カップラで構成された干渉部175によって2つに分割され、一方の光は光ファイバ171、ミラー172、干渉部175、光ファイバ177を経て受光部176へ到達する。ここで、ミラー172から干渉部175に至る光路長をL4とする。
他方の光は、光路は光ファイバ173、ミラー174、干渉部175、光ファイバ177を経て受光部176へ到達する。ここで、ミラー174から干渉部175に至る光路長をL5とする。
上述の通り、干渉計の腕の長さが異なることで、受光部に検出される光強度は周期的に変化し、その周波数成分は光路長差に依存する。
本発明の周波数掃引速度検出部では、干渉計の両腕は共にミラー1枚を用いて距離は固定で構成されるため、基本的に受光部176で検出される光強度の時間変化の周波数成分は単一である。つまり、L5−L4の値が固定である。
この、単一のビート周波数から、光源の周波数掃引速度を逐次検出する。
この周波数は前述した通り、下式1で表される。
Figure 2011196771
光源の発振周波数が図2に示すように(時間的に)線形に変化する場合、掃引速度検出部107の受光部176では図3に示すように、検出されるビート周波数は(光源の周波数の折り返しに伴うビート周波数の変化の除き)一定値になる。
ところが光源部が何らかの影響を受け、周波数掃引速度に時間的な変動が生ずる場合には、受光部176で検出されるビート周波数も時間的に変動することとなる。
そこで、光源の周波数掃引速度の変動(変化)を抑制するように、光源の制御部にフィードバックを掛けて光源の周波数掃引速度を安定化させることは好適である。
また、光源の周波数掃引速度の時間的な変化の情報を記録しておき、この情報を基に測定光学系の受光部162で得られたビート周波数に対して補正を加えることで、光源の周波数掃引速度が本来、時間的に一定の場合に得られるべきビート周波数を導出し、測定物の奥行方向の正しい構造情報を算出することも可能である。
以下、これについて説明する。
光検出部106より得られる信号と、掃引速度検出部107の受光部176より得られる信号と、を信号処理部130で比較する。
掃引速度検出部107の受光部176で受光する光強度のビート周波数f(t)の、予めの設定値をAとし、Aからのずれの割合をf(t)/Aとする。
このとき、測定光学系の受光部162で受信される信号のビート周波数g(t)は、光源の周波数掃引速度が所定の値であった場合の本来得られるべき周波数信号に対して上記と同じ割合で、正しい周波数信号からずれていることになる。
したがって、測定光学系の受光部162で得られる周波数信号g(t)を上記のf(t)/Aで割った値、つまりA×g(t)/f(t)が、受光部162で本来得られるべき、測定信号のビート周波数である。
そこで、信号成分が正しい周波数成分に換算し、この信号の周波数成分を解析(例えばフーリエ解析)し、被験物体の奥行情報を算出することで、被験物体の正しい奥行構造を得ることができる。
一方、光源の周波数掃引速度を検出してこれを光源の制御部にフィードバックを掛ける場合、フィードバック信号を作るための、周波数掃引速度検出光部107の受光部176で検出されるのビート周波数が、測定光学系で取得されるべき信号のビート周波数よりもなるべく大きいことが好ましい。
具体的には、測定光学系におけるビート周波数が周波数掃引速度検出部におけるビート周波数よりも少なくとも2倍以上大きい(速い)ことが好ましい。それは、周波数掃引速度検出部107でビート信号のパルスが2本検出される時間内に、測定光学系では狙っている周波数帯域のパルスが1本検出される状況になるからである。
周波数掃引速度検出部で受光部176に到達するビート信号のパルスの間隔を測定して、少なくともビート信号が2本計測できれば、パルスの時間的な長さの違いの有無に基づき周波数掃引速度の時間的変動の有無を検出できる。
したがってこの条件が満たされれば、測定光学系の受光部162で検出されるパルス1本分以下の時間内で、周波数掃引速度検出部107で周波数掃引速度の変化を検出することが可能となり、光源部101へのフィードバック制御が実現できる。
周波数掃引速度検出部107としてマイケルソン型の干渉計を用いて説明したが、干渉計の形態はこれに限るものではなく、マッハツェンダ型など他の干渉計をも採用し得る。
また、測定対象となる測定物105は、生体試料に限定されるものではないが、一般的に生体試料は反射率や散乱効率が非常に低い。このため測定物が生体試料の場合には、測定光学系における受光部162で受光される生体試料からの反射及び後方散乱光は非常に強度が弱い。
そこで、測定光学系の受光部162に対応する、測定光学系の受光部に差動検出機構を有することも好適である。そうした装置例を図7に示す。
尚、以降の説明では、原則、各図の同一の部位には同一の符号を付すようにし、重複した説明を避ける。
図7においては、図1に示した装置と同一の部位には同一の符号を付している。
図7の装置は、光検出部106を、図1の光検出器162に代えて、光検出器と差動増幅器とを兼ね備えたバランスフォトディテクタ760とファイバカップラ173及び174を組み込んで構成したことが図1の装置との違いである。
バランスフォトディテクタ760は、一端には、信号処理部130が接続され、他端には、2端子がある。そのうち一つの端子はファイバ771を介して光カップラ714に接続され、残りの一端子は、ファイバ772、光カップラ713、ファイバ161を介して結合部を構成する光カップラ112に接続されている。
つまり、図7の装置では、測定物105と参照ミラー142からの反射光による干渉信号を二つに分け、その一方と、他方との差動を検出する。
バランスフォトディテクタ760に到達する前に光を2つに分割することで干渉信号の位相が逆位相になるため、両者を引き算すると、分割前の信号に含まれるDC成分だけが除去され、干渉信号だけが取り出せるので好適である。
また、図8に示すように光源部101からの光を一部分割して取り出し、光源部の光強度のモニタリングに用いることも好ましい。この信号は典型的には光源部の強度の時間変化の情報をもった緩やかな変化をするDC成分である。そのため、測定光学系の受光部106で検出された信号のDC成分と強度をつり合わせておいてその差信号をとることで、干渉信号のみを抽出することが可能となる。
図8に示した装置は、光源部101からの光が光カップラ813で分割され、一方がファイバ850を介して受光器706に導かれる点と、バランスフォトディテクタ760の代わりに受光器706、712と差動増幅器714を用いる点、及び光カップラ713を用いていない点、が図7に示した装置との相違点である。
差動検出機構は図7、及び図8に示したもののどちらか一方であっても良いし、両者を組み合わせたものであっても良い。
図7においては参照ミラー142、光カップラ112、光カップラ714を経てバランスフォトディテクタ760に至る光路長と、被験物体105、光カップラ112、光カップラ713を経てバランスフォトディテクタ760に至る光路長差が保存されることが好ましい。
つまり、112、714、及び760に至る光路と、112、713、及び760に至る光路と、の光路長差が等しい構成とすることで、干渉信号の同時刻の成分同士の差分を取ることができるため、高精度な差動検出に好適である。
本発明の装置においては、同一方向に波長掃引する時間が、上記の式(1)よりも短い場合であっても、波長掃引を繰返すと共に、信号を取り続け、長い時間の信号にすることで、より低周波数の成分を検出もしくは推測することも可能である。
測定物の内部構造をビート周波数を検知することで求める本発明は、従来の反射率スペクトルを用いる方法と比較して、高速に等周波数間隔でサンプリングをする必要が無い。そのためサンプリングトリガの生成機構が必要なく装置構成が簡易になる。
また、ビート周波数を検出する場合には、いつも同じ波長帯で波長掃引される必要はなく、単に周波数掃引速度が安定していればビート周波数検出は可能であるが、光源波長をモニターすることも好適である。
また、ビート周波数を検出する本発明では、発振波長が波長掃引ごとに変動するような光源を使用しても常に実際の掃引速度を考慮しつつ信号処理が行なえる他、最適な掃引速度を用いて信号処理を行なうことができる。これにより断層の位置精度が高く、優れた画像を安定して取得できる。
本発明の撮像装置に使用する光源部の波長は、眼底用OCTに用いる場合、750nm−1150nmの範囲内で掃引されることが好適である。それは、眼球を構成する主成分の水の吸収帯域に関係し、水分子の吸収は波長850nm付近及び1050nm付近で極小値をとるため、光源の波長もこの極小値付近の波長で用いることが好ましい。
また、眼球は固視微動と呼ばれる微細な振動を繰返している。固視微動の影響を受けずに眼底OCT像を撮像するためには、撮像時間が短いことが好ましい。
さらに固視微動はランダムな眼球振動であるが、典型的には10Hz以下であるため、眼底OCT装置の撮像時間は、つまり1枚の画像を撮像するのに0.1秒以下とすることが好ましい。
画像一枚を取得する時間は、画像1画素あたりの取得時間に画素数を乗じた時間が必要である。当然ながら、画素数が多いほど、面内方向の空間一点あたりの奥行方向情報取得時間が短く抑えられることが好適となる。
本発明において採用し得る光源部としては、パルス発振ではなく連続発振(CW:Continuous Wave)光を用いた周波数掃引光源を挙げることができる。
CW光を発生し得る周波数掃引光源としては、共振器(キャビティー)長を変化させることで周波数掃引を行なうものや、外部共振器型のレーザとして波長掃引を行なうものが挙げられる。ゲイン媒質で分類すると、半導体レーザ、ファイバーリングレーザ、色素レーザ等の広帯域なゲインを有する光源を挙げることができる。
共振器長を変化させる手法としては、ピエゾ素子等を用いて機械的に共振器長を変えるものや、電気光学効果を用いる手法等を挙げることができる。また、この手法は、波長可変フィルタにも適用可能である。
外部共振器型のレーザとしては、波長可変フィルタを共振器中に配して波長選択を行なうものや、ポリゴンミラー、回折格子等を組み合わせてフィルタリング素子として用いるものを挙げることができる。
半導体レーザとしては、分布反射型半導体レーザ(DBR:Distributed Bragg Reflector)や面発光型半導体レーザ、を好適な例として挙げることができる。分布反射型半導体レーザでは、超格子構造を用いたSSG−DBRや、電流注入DBR、温度変調DBR等を挙げることができる。
ファイバーリングレーザとしては半導体光増幅器(SOA: Semiconcuctor Optical Amprifier )や希土類ドープファイバを光増幅器としてファブリーペロー型チューナブルフィルタと共にリングレーザ内に組み込んだもの等を挙げることができる。
本発明の光干渉断層撮像装置で可測定距離を伸ばすためには、どれだけ高周波のビート信号まで検出できるかが重要となる。この点を考慮し本発明の装置は時間的な光強度の変化を継続的に検出し続ける構成を採用する。本発明の光断層撮像装置により、奥行方向の可測定距離が長いOCT撮像が可能となる。
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本実施例は、光源に信号をフィードバックする眼底用OCT装置の例である。
図5を参照して本実施例の装置を説明する。
図5に示した装置は、大別すると光源部101、測定部102、参照部104、干渉部112、光検出部106、信号処理部130、掃引速度検出部107から構成されている。
周波数掃引光源100より出射された光は、アイソレータ730を通じてファイバカップラ111により分岐され、その99%が測定光学系に、1%が掃引速度検出部107に導入される。
測定部102は、検査光光路用ファイバ121、ファイバコリメータ529、照射集光光学系124、照射位置走査用ミラー123で構成されている。105は検査対象物である。
参照部104は、参照光光路用ファイバ141、ファイバコリメータ528、銀ミラー142で構成されている。尚、ミラーの材質は銀に限られるものではなく測定波長を考慮して適宜、材料を採用することができる。
干渉部112は、分岐比1:1のファイバカップラであり、照射用ファイバ113と、ファイバカップラ111とを介して光源部101に接続されている。
光検出部106は、受光用ファイバ161、フォトディテクタ162で構成され、フォトディテクタ162には画像処理部を構成する信号処理装置130が接続されている。
信号処理部130には、画像出力モニター131と光源制御装置512が接続されている。
光源制御部512は、光源の動作に関する制御信号に加え、後述の周波数掃引速度検出光学系から得られた信号に基づいて作成される周波数掃引速度安定化の為の信号を周波数掃引光源101に供給する。
周波数掃引速度検出部107は、2つのミラー172及び174を用いた干渉計により構成され、ファイバカップラ111で分岐された光信号が供給される。
本実施例の装置で用いる光ファイバは、全て偏波保存タイプではなく、且つ1050nm帯でシングルモードとなる光ファイバである。光ファイバはこれに限られるものではなく、測定目的に応じて偏波保存ファイバを用いても良い。
周波数掃引光源100は、外部共振器型の光源であり、共振器内にチューナブルフィルタを挿入し、ピエゾ素子を用いて共振器を構成するミラー間の距離を制御するタイプのものであり、この距離を変化させることで周波数掃引を可能とするものである。
活性層としてInGaAsを用い、発振周波数が2.727×1014 Hzから3.000×1014 Hzまで(波長にして1100nmから1000nm)に時間的に変化する光源である。発振周波数の変化の周期は100μs(マイクロ秒)である。
周波数掃引光源101は、光源制御装置512によりその発振周波数や強度及びその時間変化が制御される。
周波数掃引光源101より出射された光はファイバカップラ111及び112を経て参照光光路用ファイバ141及び検査光光路用ファイバ121導入される。
参照光光路用ファイバ141の先には反射ミラー142が配置され、反射ミラー142の反射光は、受光用ファイバ161等を経てフォトディテクタ161に到達する。
これと同時に、検査光光路用ファイバ121に導入された光は検査物体105に照射され、後方散乱光が検査物体105の内部及び表面から発生する。後方散乱光は照射集光光学系124、ファイバカップラ112等を経てフォトディテクタ162に集光される。ここで、フォトディテクタ162で検出される光信号は参照部からの反射光と測定部からの反射光との干渉信号である。
フォトディテクタ162で受光された光からは、信号処理装置130にてその時間的な強度変化の周波数成分が検出される。周波数成分の検出方法はフーリエ変換などを用いても良いがこれに限るものではない。単位時間あたりのピーク値の検出でも良い。フォトディテクタ162で検出した、受光強度の時間変化の周波数成分から検査物体105の奥行情報を取得する。取得された奥行情報は画像出力モニター131に表示される。
同時に、信号処理装置130からは照射位置走査用ミラー123の駆動信号と、周波数可変光源制御信号とが供給される。
照射位置走査用ミラー123を駆動することで、128点×128点の空間で奥行情報を取得しこれらを信号処理装置130で合成して3次元画像データを生成し、画像出力モニター131に表示する。
画像は128点×128点のサイズに限られるものではなく、光源の周波数掃引時間や情報を得たい空間領域の大きさ、空間解像度等に応じて適宜選定される。
スキャンエリアを狭めて高速に画像取得するとトータルの撮影時間が短くなり固視微動の影響を受けにくくなるという観点から好適である。また、高精細な画像を得るために時間を掛けて高画素高精細な画像を取得することも好適である。
また、ファイバカップラ112から銀ミラー142までの光路長と、ファイバカップラ112から検査対象物105までの光路長との差は可変にしておくことが好適である。
このためには、例えば、銀ミラー142を可動ステージ上に搭載し、ファイバコリメータ528からの距離を可変とすることもできる。
周波数掃引速度検出部107には、周波数掃引光源101より出射された光がファイバカップラ111で分割された後、光ファイバ178を通じて導入される。
周波数掃引速度検出部107は、銀ミラー172、銀ミラー174、で反射された光を分岐比1:1のファイバカップラ175、光ファイバ177を介してフォトディテクタ176で受光する干渉計である。周波数掃引速度検出部107は、この他、光ファイバ178、光ファイバ171、ファイバコリメータ526、光ファイバ173、ファイバコリメータ527を有して構成されている。
フォトディテクタ176で受けた信号を、信号処理装置130にかけることにより、周波数掃引速度の時間変化をモニターする。
周波数掃引速度が、予め設定されている指定値からずれた場合、このずれ量に応じて光源制御装置512へ制御信号を送出し、光源101の周波数掃引速度が設定値に戻るようにフィードバック制御をかける。
周波数掃引速度検出部107のフォトディテクタ176で受光される光が含む時間的な強度変化の周波数は、ファイバカップラ175からミラー172までの光路長とファイバカップラ175からミラー174までの光路長との差にも依存する。
従って、周波数掃引速度検出部107において発生させるビート周波数を測定光学系で発生するビート信号の周波数よりも高い所望の値に設定するためには、ファイバカップラ175からミラー172までの光路長とファイバカップラ175からミラー174までの光路長との差を、測定光学系のファイバカップラ112から銀ミラー142までの光路長とファイバカップラ112から検査対象物105までの光路長との差に比較して大きく設定することが好ましい。
そのためには、例えばミラー172とミラー174のうち少なくとも一方が可動ステージ上に搭載されていて、ファイバコリメータ526または527からの距離が可変に設定できることが好ましい。
光源に、より早くフィードバック制御をかけるためには、周波数掃引光源から測定光学系の干渉光学系のうち短い方の腕を通ってフォトディテクタ162に到達する光路長よりも、周波数掃引光源から周波数掃引速度検出部107の干渉光学系の長い方の腕を通ってフォトディテクタ176に到達する光路長の方が短いことが好適である。
本発明の光干渉断層撮像装置は周波数掃引速度を検出できれば良いため、その都度の発振波長をモニターするための分光器やラインセンサーなどの光学系が必要ない。
これに加えて、背景技術で説明した装置で必要な等波数間隔でのサンプリング信号作成、送出などが必要ないため、簡易で、安価な装置を構成できる。
また、本実施例では光ファイバ161からの光を直接フォトディテクタ162に導入したが、例えば分岐比1:1のファイバカップラを用いて信号光を分割し、これらを差動増幅検出器に導入することで差動検出を行うと、高SN比な測定が可能となり好適である。
本実施例では光源の周波数掃引の周期を100マイクロsec(マイクロ秒)としたが、これに限るものではない。より速くてもよい。周波数掃引の周期が短いと、1回の周波数掃引の時間内で固視微動など測定上好ましくない眼球運動が生じて受光信号が劣化することが生じにくくなるため好適である。
本実施例は、フィードバック制御はせずにデータ補正を行う装置例である。
図6に本実施例の光干渉断層撮像装置の模式図を示す。
図6の装置は、図7を用いて上述した装置に類似するものであり、図7の装置と同一の部材には同じ符号を付している。
図6の装置は、図7の装置と同様に測定物105と参照ミラー142からの反射光による干渉信号を二つに分け、差動検出器として機能するバランスフォトディテクタ760で、差動を検出するものである。
本実施例では、周波数掃引光源101は、半導体光増幅器100(SOA)と、ファブリーペロー型波長可変フィルタと、を用いてファイバリングレーザで構成した。
半導体光増幅器は、活性層としてInGaAsを用い、発振周波数が3.371×1014Hzから3.797×1014Hz(波長にして890nmから790nm)に時間的に変化し、波長変化の周期が10μsecの光源である。光源100には光源制御装置512が接続されている。
本実施例では、光ファイバは840nm帯でシングルモードを示し、偏波保存タイプではないファイバを用いる。光源101からの光を分岐しその99%を測定光学系に導入するファイバカップラ777、参照部を構成する参照光光路用ファイバ141、ファイバコリメータ528、干渉部を構成する分岐比1:1のファイバカップラ112、銀ミラー104を配置する。
検体測定部102は、検査光光路用ファイバ121、ファイバコリメータ529、照射集光光学系124、照射位置走査用ミラー123を接続して構成される。
光検出部106は、受光用ファイバ161、バランスフォトディテクタ760、光カップラ713で構成される。
画像処理部を構成する信号処理装置130には、画像出力モニター131が接続されている。
周波数掃引速度検出光学系107は、光ファイバ177、分岐比1:1のファイバカップラ175、光ファイバ173、ファイバコリメータ527、光ファイバ171、ファイバコリメータ526、銀ミラー172、銀ミラー174、フォトディテクタ176を備えて構成される。
バランスフォトディテクタ760で受光した信号は、信号処理装置130で処理され、周波数掃引速度の時間変化がモニターされる。
本装置では、照射位置走査用ミラー123を駆動して、512点×512点の空間で測定物質105の奥行情報を取得しこれらを信号処理装置130で合成して3次元画像データを生成し、画像出力モニター131に表示する。
本装置では、バランスフォトディテクタ760からの信号と、周波数掃引速度検出光学系107のフォトディテクタ176からの信号と、を信号処理装置130で比較する。
光源101の周波数掃引速度変動分を補正した補正信号(正しい周波数信号)を信号処理装置130で算出する。信号成分が正しい周波数成分になった後、この信号の周波数成分を解析し、被験物体105の奥行情報を算出する。
また、計算の結果得られた奥行情報に基づいて断層画像を画像表示装置131に表示する。
本実施例は、波長帯域の異なる複数のレーザを切り替えることで、複数帯域の周波数掃引を可能とした光干渉断層撮像装置の例である。本例で特徴的な点は、これまでの実施例の光ファイバ光学系に代えて空間光学系を用いることと、帯域の異なるレーザを切り替え可能とした点である。空間光学系を用いると、ファイバー光学系を用いる場合に生ずる使用可能は波長帯がファイバーにより制限されるという点を緩和できるので都合が良い。
図9に示した装置は、大別すると光源部101、測定部102、参照部104、干渉部912、光検出部106、信号処理部130、掃引速度検出部107から構成されている。
光源部101は、発振波長の異なる周波数掃引光源991、992、993で構成されている。
光源991は、3.407×1014Hzから3.747×1014Hzの範囲で(波長にして800nmから880nm)掃引可能で主に眼底部測定に用いられるものである。
光源992は、2.727×1014Hzから3.000×1014Hzの範囲で(波長にして1100nmから1000nm)掃引可能で主に眼底部測定に用いられるものである。
光源993は、2.221×1014Hzからから2.398×1014Hzの範囲で(波長にして1250nmから1350nm)掃引可能で主に眼前部測定に用いられるものである。
これら3つの光源は、半導体レーザで構成され、光源部101内の光路を切り替えることで3つレーザが切り替え可能となっている。尚、これらレーザの周波数変化の周期(掃引周期)は100μsecである。
光源部101より出射された光は、アイソレータ730を経て、ビームスプリッタ921により99%が測定光学系に、1%が掃引速度検出部107に分配、導入される。
測定光学系に分配された光は、干渉部を構成する分配比1:1のビームスプリッタ912により、測定部102と参照部104とに分配、導入される。
図9において、950は反射ミラーであり、922、923、924、925はそれぞれ掃引速度検出部107における光路を示す。923、924はコリメータである。
また、905は測定部102における光路、902は参照部104における光路、928はコリメータであり、908は光検出部106における光路を示す。その他の符号を付した部材については、先に説明したものと同様であるので説明を省略する。
本実施例においては、発振波長の異なる複数の光源991、992、993を切り替えることで、同一の光学系、同一の光干渉断層撮像装置を用いて測定対象物に応じた最適な周波数(波長)掃引帯域での撮像が可能となる。
つまり、眼底部の測定に2つの周波数(波長)帯域、前眼部の測定に最適な1つの帯域を用いることで、従前の装置に比べて多くの情報量を取得でき、多くの情報から測定者の要求に対応した最適な情報に基づいて断層画像を構成できる。
本実施例では、眼科用のOCT装置の例を示したが、眼の他、歯、皮膚、内臓、血管など測定物体に応じて最適な周波数(波長)帯域の光源を用いて異種の測定物についての測定を一台のOCT装置で行なうこともできる。
このように異なる周波数(波長)帯域の光源を用いた測定が一台のOCT装置で可能となるのは、発振周波数の掃引速度を検出する掃引速度検出部で得られた信号を信号処理部に供給し、常に実際の掃引速度を考慮しつつ信号処理が行なえることによる。
101 光源部
102 測定部
104 参照部
105 測定物
106 光検出部
130 信号処理部
107 掃引速度検出部

Claims (9)

  1. 出射される光の発振周波数を掃引可能な光源部と、該光源部より出射された光を測定物に照射するための測定部と、該測定部に対して参照用に前記光源部より光を照射する参照部と、前記測定部からの反射光と前記参照部からの反射光とを干渉させる干渉部と、該干渉部で得られる干渉信号を検出する光検出部と、該光検出部で検出される前記信号に基づいて断層画像を得るための信号処理を行なう信号処理部と、を有する光干渉断層撮像装置であって、
    前記信号処理部は、前記信号に含まれる前記反射光の周波数差によるビート周波数を検知して前記信号処理を行なうものであり、前記光源部に接続された前記発振周波数の掃引速度を検出するための掃引速度検出部を有し、該掃引速度検出部で得られた信号を前記信号処理部に供給するように構成したことを特徴とする光干渉断層撮像装置。
  2. 前記掃引速度検出部は、干渉光学系を用いて構成されることを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層撮像装置。
  3. 前記掃引速度検出部で検出されるビート周波数は、前記信号処理部で検出されるビート周波数よりも2倍以上大きいことを特徴とする請求項2に記載の光干渉断層撮像装置。
  4. 前記掃引速度検出部で得られた前記信号を前記信号処理部に供給することで前記掃引速度を一定に制御することを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層撮像装置。
  5. 前記掃引速度検出部で得られた前記信号と、予め設定された掃引速度と、のずれに応じて前記信号処理部より前記光源部を制御する光源制御部にフィードバック制御のための信号を供給することを特徴とする請求項3に記載の光干渉断層撮像装置。
  6. 前記掃引速度検出部で得られた前記信号と、予め設定された掃引速度と、のずれに応じた補正信号を前記信号処理部で発生させ、前記補正信号に基づいて前記断層画像を得るための信号処理を行なうことを特徴とする請求項3に記載の光干渉断層撮像装置。
  7. 前記光検出部は差動検出が可能なことを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層撮像装置。
  8. 前記光源部は、発振波長の異なる複数の光源装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層撮像装置。
  9. 前記光源部は、前記発振波長の異なる複数の光源装置を切り替えて用い得ることを特徴とする請求項8に記載の光干渉断層撮像装置。
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