JP2008128707A - 断層画像処理方法、装置およびプログラムならびにこれを用いた光断層画像化システム - Google Patents

断層画像処理方法、装置およびプログラムならびにこれを用いた光断層画像化システム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、複数の波長帯域を含む光を用いて良好な画質の光断層画像を生成する。
【解決手段】光源ユニット10から複数の波長帯域λ1、λ2を含む光束La、Lbが射出され光分割手段3に入射され各光束La、Lbは測定光L1a、L1bと参照光L2a、L2bとに光分割される。測定光L1a、L1bは測定対象Sに照射され測定対象Sの各深さ位置zにおいて反射した反射光L3が合波手段4に入射され参照光L2a、L2bと合波される。干渉光検出手段40において、反射光L3aと参照光L2aとの干渉光L4aおよび反射光L3bと参照光L2bとの干渉光L4bが干渉信号ISa、ISbとして検出される。各干渉信号ISa、ISbからそれぞれ中間断層情報ra(z)、rb(z)が取得され、中間断層情報ra(z)、rb(z)から断層情報r(z)が生成され、断層画像が生成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、OCT(Optical Coherence Tomography)計測により光断層画像を生成する断層画像処理方法、装置およびプログラムならびにこれを用いた断層画像化システムに関するものである。
従来、生体組織の光断層画像を取得する際に、OCT計測を利用した光断層画像取得装置が用いられることがある。眼底や前眼部、皮膚をはじめ、ファイバプローブを用いる動脈血管壁の観察、内視鏡の鉗子チャンネルからファイバプローブを挿入する消化器管の観察など、様々な部位に応用されている。この光断層画像取得装置では、光源から射出された低コヒーレント光を測定光と参照光とに分割した後、該測定光が測定対象に照射されたときの測定対象からの反射光、もしくは後方散乱光と参照光とを合波し、該反射光と参照光との干渉光の強度に基づいて光断層画像を取得する。以下、測定対象からの反射光、後方散乱光をまとめて反射光と標記する。
上記のOCT計測には、大きくわけてTD−OCT(Time domain OCT)計測とFD(Fourier Domain)−OCT計測の2種類がある。TD−OCT(Time domain OCT)計測は、参照光の光路長を変更しながら干渉光強度を測定することにより、測定対象の深さ方向の位置(以下、深さ位置という)に対応した反射光強度分布を取得する方法である。
一方、FD(Fourier Domain)−OCT計測は、参照光と信号光の光路長は変えることなく、光のスペクトル成分毎に干渉光強度を測定し、ここで得られたスペクトル干渉強度信号を計算機にてフーリエ変換に代表される周波数解析を行うことで、深さ位置という)に対応した反射光強度分布を取得する方法である。TD―OCTに存在する機械的な走査が不要となることで、高速な測定が可能となる手法として、近年注目されている。
FD(Fourier Domain)−OCT計測を行う装置構成で代表的な物としては、SD−OCT(Spectral Domain OCT)装置とSS−OCT(Swept source OCT)の2種類が挙げられる。SD−OCT装置は、SLD(Super Luminescence Diode)やASE(Amplified Spontaneous Emission)光源、白色光といった広帯域の低コヒーレント光を光源に用い、マイケルソン型干渉計等を用いて、広帯域の低コヒーレント光を測定光と参照光とに分割した後、測定光を測定対象に照射させ、そのとき戻って来た反射光と参照光とを干渉させ、この干渉光をスペクトロメータを用いて各周波数成分に分解し、フォトダイオード等の素子がアレイ状に配列されたディテクタアレイを用いて各周波数成分毎の干渉光強度を測定し、これにより得られたスペクトル干渉強度信号を計算機でフーリエ変換することにより、光断層画像を構成するようにしたものである(特許文献1参照)。さらに、特許文献1においては、干渉光の検出精度を高めるため、干渉光を各スペクトル帯域毎に分光し、分光した干渉光を別々の光検出器で検出する方法が開示されている。
さらに、特許文献1においては、参照光の光路長の変更を行うことなく高速に光断層画像を取得する装置として、SS−OCT(Swept source OCT)計測による光断層画像化装置も提案されている。このSS−OCT装置は、光周波数を時間的に掃引させるレーザを光源に用い、反射光と参照光とを各波長において干渉させ、光周波数の時間変化に対応した信号の時間波形を測定し、これにより得られたスペクトル干渉強度信号を計算機でフーリエ変換することにより光断層画像を構成するようにしたものである。
上述したTD−OCT計測、SS−OCT計測、SD−OCT計測において空間分解能の向上を図るためには、より広帯域なスペクトル幅を有する測定光を用いることが望ましい(特許文献2参照)。光源のスペクトル幅を広帯域化させる方法として、特許文献2にはそれぞれ異なるスペクトル帯域の光を射出する複数の光源と、各光源から射出された光を光結合器により結合し、単一光波の光を射出するものが開示されている。
特表2005−516187号公報 特開2002−214125号公報
ここで、特許文献2に示すような厳密な制御を必要とする光源の組合せで断層画像を取得するのではなく、広帯域な光源を用いなくとも広帯域な光源を用いた場合と同等の画質のよい断層画像を得ることができるシステムの実現が望まれている。
そこで、本発明は、離散的な複数の光束を射出する簡便な光源の構成により良好な画質の光断層画像を取得可能な光断層画像化装置を提供することを目的とするものである。
本発明の光断層画像処理方法は、互いに離散した波長帯域内においてそれぞれ連続したスペクトルを有する複数の光束を射出し、射出した複数の光束を測定光と参照光とにそれぞれ分割し、分割した複数の測定光が測定対象の各深さ位置において反射したときの反射光と参照光とを各光束毎にそれぞれ合波し、合波した反射光と参照光との干渉光を干渉信号として各光束毎にそれぞれ検出し、検出した複数の干渉信号をそれぞれ周波数解析することにより、各干渉信号毎にそれぞれ測定対象の各深さ位置からの断層情報を中間断層情報として取得し、取得した複数の中間断層情報を用いて測定対象の断層情報を取得し、生成した断層情報を用いて測定対象の断層画像を生成することを特徴とするものである。
本発明の光断層画像処理装置は、互いに離散した波長帯域内においてそれぞれ連続したスペクトルを有する複数の光束を射出し、射出した複数の光束を測定光と参照光とにそれぞれ分割し、分割した複数の測定光が測定対象の各深さ位置において反射したときの反射光と参照光とを各光束毎にそれぞれ合波し、合波した反射光と参照光との干渉光を干渉信号として各光束毎にそれぞれ検出したときに、干渉信号から断層画像を生成する断層画像処理装置であって、各光束毎にそれぞれ検出された複数の干渉信号をそれぞれ周波数解析することにより、各干渉信号毎にそれぞれ測定対象の各深さ位置からの断層情報を中間断層情報として取得する周波数解析手段と、周波数解析手段により取得された複数の中間断層情報を用いて測定対象の断層情報を取得する断層情報処理手段と、断層情報処理手段により取得された断層情報を用いて測定対象の断層画像を生成する断層画像生成手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の光断層画像処理プログラムは、互いに離散した波長帯域内においてそれぞれ連続したスペクトルを有する複数の光束を射出し、射出した複数の光束を測定光と参照光とにそれぞれ分割し、分割した複数の測定光が測定対象の各深さ位置において反射したときの反射光と参照光とを各光束毎にそれぞれ合波し、合波した反射光と参照光との干渉光を干渉信号として各光束毎にそれぞれ検出したときに、コンピュータに、各光束毎にそれぞれ検出した複数の干渉信号をそれぞれ周波数解析することにより、各干渉信号毎にそれぞれ測定対象の各深さ位置からの断層情報を中間断層情報として取得し、取得した複数の中間断層情報を用いて測定対象の断層情報を取得し、生成した断層情報を用いて測定対象の断層画像を生成することを実行させることを特徴とするものである。
本発明の光断層画像化システムは、互いに離散した波長帯域内においてそれぞれ連続したスペクトルを有する複数の光束を射出する光源ユニットと、光源ユニットから射出された複数の光束を測定光と参照光とにそれぞれ分割する光分割手段と、光分割手段により分割された複数の測定光が測定対象の各深さ位置において反射したときの反射光と参照光とを各光束毎にそれぞれ合波する合波手段と、合波手段により合波された反射光と参照光との干渉光を干渉信号として各光束毎にそれぞれ検出する干渉光検出手段と、干渉光検出手段により検出された複数の干渉信号から断層画像を生成する断層画像処理手段とを備え、断層画像処理手段が、干渉光検出手段において各光束毎にそれぞれ検出された複数の干渉信号をそれぞれ周波数解析することにより、各干渉信号毎にそれぞれ測定対象の各深さ位置からの断層情報を中間断層情報として取得する周波数解析手段と、周波数解析手段により検出された複数の中間断層情報を用いて測定対象の断層情報を取得する断層情報処理手段と、断層情報処理手段において取得された断層情報を用いて測定対象の断層画像を生成する断層画像生成手段とを有するものであることを特徴とするものである。
ここで、射出する光は、異なる複数の波長帯域を含むものであればどのようなものであってもよく、たとえば広帯域な光を射出するものであっていわゆるSD−OCT(Spectral Domain OCT)計測により断層画像を生成するものであってもよい。なお、このとき周波数解析手段は広帯域の光を用いて得られた干渉信号のうち、異なる波長帯域の光から得られた干渉信号を複数抽出しそれぞれ周波数解析するようになっている。
あるいは、光は低コヒーレンス光であってそれぞれ離散した異なる波長帯域を有する複数の光束を有するものであり、いわゆるSD−OCT計測により断層画像を生成するものであってもよい。このとき、周波数解析手段は各光束毎に得られた複数の干渉信号をそれぞれ周波数解析するようになっている。なお、各光束の波長帯域の幅は同一であってもよいし異なるものであってもよい。
なお、周波数解析手段は、中間断層情報としてフーリエ変換処理後の絶対値、最大エントロピー法等で求めた振幅もしくはパワーのいずれかであってもよいし、フーリエ変換処理で求めた振幅と位相との双方を意味するものであってもよい。周波数解析手段が中間断層情報として振幅もしくはパワーを取得したとき、断層情報処理手段は、各干渉信号毎に取得された測定対象の同一の深さ位置からの中間断層情報の平均値あるいは積を算出することにより、断層情報を取得するものであってもよい。
また、周波数解析手段が中間断層情報として振幅情報と位相情報とを用いて断層情報を取得したとき、たとえば振幅情報と位相情報とを用いて断層情報を取得するものであってもよい。
また、断層情報処理手段は、各干渉光の検出に用いる各光束のスペクトル情報を有するものであり、たとえばスペクトル情報と中間反射強度を用いた関係式の最適解を求めること等により、スペクトル情報と中間断層情報とを用いて断層情報を取得するものであってもよい。
さらには、光は、異なる波長帯域内を一定の周期で掃引された複数のレーザ光を射出するものであり、いわゆるSS−OCT(Swept source OCT)計測により断層画像を生成するものであってもよい。
なお、「2つの光束の波長帯域が離散している」とは、これら2つの光束のピーク波長の間に、たとえば2つの光束のピーク強度に対して概ね−10dB以下の光強度となる波長帯域が存在するというように、OCT計測に寄与しない低強度の波長帯域が存在することを意味する。2つの光束のピーク強度が異なるときは、よりピーク強度が小さな方のピーク強度を用いて考えるものとする。そして、「2つの光束の波長帯域の一部が重畳している」とは、上記の「2つの光束の波長帯域が離散している」の逆の意味とする。
同様に、「不連続なスペクトル」とは、スペクトルを有する光束の波長帯域内において、この光束のピーク強度に対して概ね−10dB以下の光強度となるようなOCT計測に寄与しない低強度の波長帯域が、FD−OCT計測において測定される周波数域サンプリング間隔に比べて十分に広い波長域に渡って、存在することを意味する。そして、「連続したスペクトル」とは、上記の「不連続なスペクトル」の逆の意味とする。なお、例えば、半導体レーザの周波数を階段状に変調する様な光束や、例えば周波数コム技術を用いた線スペクトルが密に並んで広帯域発光している様な光源は、それらの離散した波長間隔がFD−OCT計測において測定される周波数サンプリング間隔同等、あるいはそれより狭いため、連続したスペクトルと見なす事ができる。
また、本明細書において、波長可変光源の「スペクトル」とは、特に断りのない限り、ある瞬時のものではなく、光束が射出される全時間帯における、波長に対する光強度分布を意味するものとする。
また、断層情報処理手段は、周波数解析手段により検出された複数の中間断層情報を用いて、断層画像の生成に用いる断層情報を生成するものであればその手法は問わず、たとえば各干渉信号毎に取得された測定対象の同一の深さ位置からの複数の中間断層情報の平均値を算出することにより断層情報を取得するようにしてもよいし、各干渉信号毎に取得された測定対象の同一の深さ位置からの複数の中間断層情報の積を算出することにより、断層情報を取得するようにしてもよい。
さらに、断層情報処理手段は、各中間断層情報の位相を合わせるように位相シフトさせる機能を有するものであってもよい。なお、位相シフトは複数の中間断層情報の位相、すなわち中間断層情報がサンプリングされる深さ位置が略同一になるようにするものであればよく、複数の干渉信号のうちいずれか1つの干渉信号に対して位相シフトを施してもよいし、複数の干渉信号それぞれに対して位相シフトを施すようにしてもよい。
なお、周波数解析手段は、複数の干渉信号を取得するために射出される光束のスペクトル情報を各干渉信号毎に有するものであってもよい。このとき、周波数解析手段はスペクトル情報と干渉信号とを用いて中間断層情報を取得するようにしてもよい。
また、断層画像生成手段は、断層情報処理手段において生成された断層情報を用いて測定対象の断層画像を生成するものであれば、2次元の断層画像を生成してもよいし、3次元の断層画像を生成してもよい。
本発明の光断層画像化方法、装置およびプログラムならびにこれを用いた断層画像化システムによれば、異なる波長帯域を含む光を射出し、射出した光を測定光と参照光とに分割し、分割した測定光が測定対象の各深さ位置において反射したときの反射光と参照光とを合波し、合波した反射光と参照光との干渉光を干渉信号として検出し、検出した干渉信号のうち、異なる波長帯域の光から検出した複数の干渉信号をそれぞれ周波数解析することにより、各干渉信号毎にそれぞれ測定対象の各深さ位置からの断層情報を中間断層情報として取得し、取得した複数の中間断層情報を用いて測定対象の断層情報を取得し、生成した断層情報を用いて測定対象の断層画像を生成することにより、従来のように広帯域なスペクトル光を射出する光源を用いなくとも、簡便な構成の光源ユニットから射出された異なる波長帯域を含む光から得られる複数の干渉信号を用いて広帯域なスペクトル光を用いた場合と同様の画質のよい断層画像を生成することができる。
なお、断層情報処理手段が、各干渉信号毎に取得された測定対象の同一の深さ位置の中間断層情報の平均値を算出することにより、断層情報を取得するものであるとき、測定対象内の物質の光の波長に対する減衰特性、吸収散乱特性等により中間断層情報にノイズが含まれてしまっても、複数の中間断層情報の平均値を算出することによりノイズ成分を小さくし、画質の良い断層画像を生成することができる。
また、断層情報処理手段が、各干渉信号毎に取得された測定対象の同一の深さ位置の中間断層情報の積を算出することにより、断層画像の生成に用いる断層情報を算出するものであるとき、測定対象内の物質の光の波長に対する減衰特性、吸収散乱特性等により中間断層情報にノイズが含まれてしまっても、複数の中間断層情報の積を算出することにより断層情報成分をノイズ成分に対し相対的に大きくし、画質の良い断層画像を生成することができる。
さらに、断層情報処理手段が、各中間断層情報の位相を合わせるように位相シフトさせる機能を有するものであれば、各干渉信号毎に異なる深さ位置の中間断層情報が取得されたときであっても、中間断層情報に位相シフトを施すことによりそれぞれ同一の深さ位置から複数の中間断層情報を取得することができる。
また、周波数解析手段が、干渉光の検出に用いる光のスペクトル情報を有するものであり、スペクトル情報と干渉信号とを用いて中間断層情報を取得するものであるとき、光のスペクトル形状を考慮した中間断層情報を取得することができるため、複数の中間断層情報からより正確な断層情報を取得することができ、画質のよい断層画像を生成することができる。
さらに、光が異なる波長帯域を有する低コヒーレンス光からなる複数の光束を有するものであっていわゆるSD−OCT計測により断層画像を生成する場合にも良質の断層画像を生成することができ、光が異なる波長帯域内を一定の周期で掃引された複数のレーザ光を射出するものであって、いわゆるSS−OCT計測により断層画像を生成する場合にも良質の断層画像を生成することができる。
以下、図面を参照して本発明の光断層画像化装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の光断層画像化装置の好ましい実施の形態を示す模式図である。光断層画像化装置1は、たとえば体腔内の生体組織や細胞等の測定対象の断層画像をマッハツェンダ型干渉計を用いたSD−OCT(Spectral Domain OCT)計測により取得するものであって、複数の光束La、Lbを射出する光源ユニット10と、光源ユニット10から射出された各光束La、Lbをそれぞれ測定光L1a、L1bと参照光L2a、L2bとに分割する光分割手段3と、光分割手段3により分割された測定光L1a、L1bが測定対象Sに照射されたときの測定対象Sからの反射光L3a、L3bと参照光L2a、L2bとを各光束毎に合波する合波手段4と、合波手段4により合波された反射光L3a、L3bと参照光L2a、L2bとの干渉光L4a、L4bを検出する干渉光検出手段40と、干渉光検出手段40により検出された複数の干渉光L4a、L4bをそれぞれ周波数解析することにより測定対象の各深さ位置における断層情報(反射率)を検出し測定対象Sの断層画像を生成する断層画像処理手段50とを有している。
光源ユニット10は、たとえば希土類ドープファイバアンプレーザ等のASE(Amplified Spontaneous Emission:自然放出光)光源からなっており、励起レーザ光源10aと希土類ドープファイバアンプFB1とを有している。この希土類として波長帯域1.25〜1.35umで発光するPr3+、波長帯域1.45um〜1.5um帯で発光するTm3+、1.5〜1.6um帯で発光するEr3+を共ドープされており、波長帯域1.35〜1.45umにおいて発光する材料はドープされていない。よって、光源ユニット10は、図2に示すように波長帯域1.35um〜1.45umの光は発光しないため、各光束La、Lbは互いに離散した波長帯域λ1、λ2内において、波長帯域λ1(=1.25〜1.35um)において連続したスペクトルを有する低コヒーレンス光である第1光束Laと、波長帯域λ2(=1.45um〜1.6um)において連続したスペクトルを有する低コヒーレンス光である第2光束Lbとを同時に射出するようになっている。
図1の光分割手段3は、たとえば2×2の光ファイバカプラからなっており、光源ユニット10から光ファイバFB1を導波した各光束La、Lbをそれぞれ測定光L1a、L1bと参照光L2b、L2bとに分割するようになっている。このとき、光分割手段3は、たとえば測定光L1:参照光L2=90:10の割合で分割するようになっている。光分割手段3は、2つの光ファイバFB2、FB3にそれぞれ光学的に接続されており、分割された測定光L1a、L1bは光ファイバFB2側に入射され、参照光L2a、L2bは光ファイバFB3側に入射されるようになっている。
光ファイバFB2には光サーキュレータ11が接続されており、光サーキュレータ11には光ファイバFB4、FB5がそれぞれ接続されている。光ファイバFB4には測定光L1a、L1bを測定対象Sまで導波するプローブ30が接続されている。プローブ30は、光学ロータリコネクタ31を介して入射された測定光L1a、L1bを測定対象Sまで導波し、測定対象Sの同一部位に同時に照射する。また、プローブ30は、測定光L1a、L1bが測定対象Sに照射されたときの測定対象Sからの反射光L3a、L3bを導波する。プローブ30は、図示しないモータにより、光学ロータリコネクタ31から先のファイバ部が回転する構成をとなっており、それによりサンプル上において円周状に光束を走査する。これにより2次元断層画像が計測可能となっている。さらに、図示しないモータによりファイバ30の先端が光路の走査円が形成する平面に対して垂直な方向に走査する事により、3次元断層画像の計測も可能となっている。また、プローブは、図示しない光コネクタにより光ファイバFB5に対して着脱可能に取り付けられている。勿論、プローブ先端形状や走査方向はこれに限る物ではなく、例えば、ファイバ先端に高速走査ミラーを配置して2次元走査を行う方法でもよい。測定対象Sを反射した反射光L3a、L3bは光ファイバFB4を介して光サーキュレータ11に入射され、光サーキュレータ11から光ファイバFB5側に射出されるようになっている。
合波手段4は、2×2の光ファイバカプラからなり、光ファイバFB5内を導波した反射光L3aと光ファイバFB3内を導波した参照光L2aとを合波するものである。同様に合波手段4は反射光L3bと参照光L2bとを合波するようになっている。そして、合波手段4は、反射光L3aと参照光L2aとの干渉光L4aおよび反射光L3bと参照光L2bとの干渉光L4bを光ファイバFB6側に射出するようになっている。なお、光ファイバFB3の長さは、光分割手段3から測定対象Sの測定開始位置を通り合波手段4に至るまでの測定光L1a、L1bの光路長が参照光L2a、L2bの光路長と等しくなるように設定されている。また、各光束La、Lbは低コヒーレンス光であるため、合波手段4において反射光L3aと参照光L2bおよび反射光L3bと参照光L2aとは互いに干渉しない。
干渉光検出手段40は、光ファイバFB6を導波した干渉光L4a、L4bを分離してそれぞれ光電変換し各光束La、Lbの波長帯域λ1、λ2毎の複数の干渉信号ISa、ISbを検出する機能を有している。具体的には、干渉光検出手段40はそれぞれ波長帯域λ1、λ2を有する複数の干渉光L4a、L4bを各波長毎に分光する分光素子42と、分光素子42により分光された干渉光L4a、L4bを検出する光検出部44とを有している。この分光素子42はたとえば回折光学素子等により構成されており、光ファイバFB6からコリメータレンズ41を介して入射される干渉光L4を分光し、光学レンズ43を介して光検出部44側に射出するようになっている。
光検出部44は、たとえばInGaAsフォトダイオードアレイやSiフォトダイオードアレイ、CCD(Charge Coupled Device) イメージセンサのような複数の光検出素子44aを1次元もしくは2次元に配列した構造を有し、各光検出素子44aが分光素子42により各波長毎に分光され光学レンズ43を介して入射された干渉光L4a、L4bをそれぞれ検出するようになっている。そして、光検出部44は干渉光L4aから第1干渉信号ISaを検出し、干渉光L4bから第2干渉信号ISbを検出する検出するようになっている。このとき、干渉光検出手段40において、光源ユニット10の各スペクトル成分毎の干渉信号ISa、ISbが観測されることになる。
ここで、光源ユニット10は離散した波長帯域からなる複数の光束La、Lbを射出するものであるため、分光素子42により分光された複数の干渉光L4a、L4bは空間的に離散した状態で光検出部44に入射されることになる。なお、図1の光検出部44において、波長帯域λ1、λ2の間の空間的に離散した領域WR(波長帯域1.35〜1.45umを検出する領域)についても光検出素子44aが設けられている場合について例示しているが、当該部位には光検出素子44aを設けないようにしてもよい。また、光検出部44に用いられるフォトダイオードアレイとして第1光束Laの波長帯域λ1および第2光束Lbの波長帯域λ2の光を検出可能なものが適宜使用されるものであって、上述したようなλ1=1.25〜1.35um、波長帯域λ2=1.45um〜1.6umの光を検出する場合、たとえばInGaAsフォトダイオードアレイが用いられる。
図3は本発明の断層画像処理装置(断層画像処理手段)の好ましい実施の形態を示すブロック図であり、図3を参照して断層画像処理装置(断層画像処理手段)50について説明する。なお、図3のような断層画像処理装置50の構成は、補助記憶装置に読み込まれた断層画像処理プログラムをコンピュータ(たとえばパーソナルコンピュータ等)上で実行することにより実現される。このとき、この断層画像処理プログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に記憶され、もしくはインターネット等のネットワークを介して配布され、コンピュータにインストールされることになる。(特許請求の範囲においてプログラムクレームを記載しているため、上記クレームが法上の発明であることを示す記載ですので、残してあります。)
断層画像処理手段50は、複数の干渉信号ISa、ISbから測定対象Sの各深さ位置における複数の中間断層情報(反射率)ra(z)、rb(z)を取得し、この複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)を用いて測定対象Sの断層画像を生成する機能を有している。具体的には、断層画像処理手段50は、図3に示すように、異なる波長帯域の光La、Lbから検出された複数の干渉信号ISa、ISbをそれぞれ周波数解析することにより、各干渉信号ISa、ISb毎にそれぞれ測定対象Sの各深さ位置Zからの断層情報を中間断層情報ra(z)、rb(z)として取得する周波数解析手段51と、複数の干渉信号ISa、ISbをそれぞれ周波数解析することにより各深さ位置における複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)を検出する周波数解析手段51と、周波数解析手段51により検出された複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)から断層画像の生成に用いる断層情報r(z)を生成する断層情報処理手段52と、断層情報処理手段52により生成された断層情報r(z)を用いて断層画像を生成する断層画像生成手段53とを有している。
ここで、周波数解析手段51は、第1干渉信号ISaを周波数解析することにより第1光束Laに基づく中間断層情報ra(z)を検出する第1周波数解析手段51aと、第2干渉信号ISbを周波数解析することにより第2光束Lbに基づく中間断層情報rb(z)を検出する第2周波数解析手段51bとを備えている。ここで、第1周波数解析手段51aにおいて第1干渉信号ISaに基づいて中間断層情報ra(z)を算出する方法について簡単に説明する。なお、詳細については「武田 光夫、「光周波数走査スペクトル干渉顕微鏡」、光技術コンタクト、2003、Vol41、No7、p426−p432」に記載されている。
測定光L1aが測定対象Sに照射されたとき、測定対象Sの各深さからの反射光L3aと参照光L2aとがいろいろな光路長差(測定対象Sの深さ位置)をもって干渉しあう際の各光路長差lに対する干渉縞の光強度をS(l)とすると、干渉光検出手段40において検出される光強度I(k)は、
I(k)=∫ S(l)[1+cos(kl)]dl ・・・(1)
で表され、例えば図4に示すようなグラフで表される。ここで、kは波数、lは参照光L2aと反射光L3aとの光路長差である。式(1)は波数kを変数とする光周波数領域のインターフェログラムとして与えられていると考えることができる。よって、周波数解析手段51aにおいて、干渉光検出手段40の検出による干渉信号ISaをフーリエ変換することにより、各光路長差lに対する光強度S(l)を決定することができ、図5に示すように各深さ位置における反射率を求めることができる。こうして得られた結果が中間断層情報ra(z)となる。同様に、周波数解析手段51bは干渉信号ISbをフーリエ変換することにより中間断層情報rb(z)を取得する。
なお、周波数解析手段51はフーリエ変換に際して窓関数を適用するようにしてもよい。また、上述したフーリエ変換処理に限らず、たとえば最大エントロピー法(MEM)、Yule−Walker法等の公知のスペクトル解析技術を用いてそれぞれ中間断層情報ra(z)、rb(z)を取得するようにしてもよい。
図3の断層情報処理手段52は、同一の深さ位置zから取得された複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)から断層画像の生成に用いる断層情報r(z)を検出するものである。たとえば、図6に示すように、断層情報処理手段52は、ある深さ位置Z1での複数の中間断層情報ra(z1)、rb(z1)の平均値r(z1)=(ra(z1)+rb(z1))/2を算出し、断層情報r(z1)を取得するようになっている。
断層画像生成手段53は、断層情報処理手段52により検出された断層情報r(z)を用いて断層画像を生成するものである。具体的には、各測定光L1a、L1bが測定対象Sの深さ方向zに直交する方向に走査しながら照射されていく。すると、断層画像生成手段53において、複数の測定点での各深さ方向に対する断層情報r(z)が取得されていく。そして、断層画像生成手段53は各測定点において取得された複数の断層情報r(z)を用いて2次元もしくは3次元の断層画像を生成するようになっている。
このように、断層情報処理手段52において複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)の平均値を算出し断層情報r(z)を取得することにより、中間断層情報ra(z)、rb(z)に含まれているノイズ成分が相殺され、画質のよい断層画像を得ることができる。
つまり、深さ位置zの断層情報は、また、上述したように複数の測定光L1a、L1bは測定対象Sの同一部位に同時に照射されているため、たとえばある深さ位置z1から得られる複数の中間断層情報ra(z1)、rb(z1)は、測定光L1a、L1bの波長帯域が異なるものであっても、信号のピーク位置等の波形の傾向は理想的には一致するものである。
しかし、実際には、測定対象Sの各深さ位置の光吸収特性、光減衰特性等の様々な要因により、同一の深さ位置z1から得られた複数の中間断層情報ra(z1)、rb(z1)の値が異なってしまう場合がある。但し、中間断層情報ra(z1)、rb(z1)の値は異なるものであっても、その特性(断層情報が最大にあるピーク位置)はおおよそ同じものとなる。
そこで、複数の中間断層情報ra(z1)、rb(z1)の平均値(=r(z1))を算出することにより、複数の中間断層情報ra(z1)、rb(z1)の値が異なったものであるとしても、それぞれに含まれるノイズ成分を相殺し、深さ位置z1での断層情報を示す成分を際立たせることができる。よって、広帯域な光源を用いず互いに離散した光束La、Lbを用いて断層画像を取得した場合であっても画質のよい断層画像を得ることができる。
なお、周波数解析手段51において、フーリエ変換の結果に対するサンプリングピッチは各光束La、Lbの波長帯域λ1、λ2の幅に依存する。このため、上述のように各光束La、Lbの波長帯域λ1、λ2の幅が異なるものであるとき、干渉信号ISa、ISbのサンプリングピッチが異なる。この場合、たとえば波長帯域の狭い光束Laから得られた干渉信号ISaに対し、波長帯域の足りない分だけ値として「0」を挿入することにより波長帯域λ1、λ2の幅を同一に揃えるようにする。
また、複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)の平均値を算出する方法について例示したが、複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)の積(=ra(z)×rb(z))を用いて断層情報r(z)を生成するようにしてもよい。すると、複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)のうち、最も断層情報の強い信号成分が強め合うことになるため、相対的にノイズ成分の信号値が小さくなり画質のよい断層画像を得ることができる。さらに、上記手法に限らず、他の種々の手法により複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)を用いて各深さ位置における断層情報r(z)を生成し、断層画像を生成するようにしてもよい。
図7は本発明の断層画像処理方法の好ましい実施の形態を示すフローチャートであり、図1から図7を参照して断層画像処理方法について説明する。まず、光源ユニット10から離散した波長帯域λ1、λ2内においてそれぞれ連続したスペクトルを有する複数の第1光束La、第2光束Lbが同時に射出され(ステップST1)、光分割手段3に入射される。光分割手段3において各光束La、Lbは測定光L1a、L1bと参照光L2a、L2bとに光分割される(ステップST2)。測定光L1a、L1bは光ファイバFB2側に射出され、参照光L2a、L2bは光ファイバFB3側に射出される。
測定光L1a、L1bは光サーキュレータ11、光ファイバFB4およびプローブ30を導波し測定対象Sに照射される。そして、測定対象Sの各深さ位置zにおいて反射した反射光L3および後方散乱した光が再びプローブ30に入射される。この反射光L3a、L3bはプローブ30、光サーキュレータ11および光ファイバFB5を介して合波手段4に入射される。一方、参照光L2a、L2bは光ファイバFB3を導波し合波手段4に入射される。
合波手段4において、反射光L3aと参照光L2aとが干渉し干渉光L4aが光ファイバFB6に射出されるとともに、反射光L3bと参照光L2bとが干渉し干渉光L4bが光ファイバFB6に射出される(ステップST3)。このとき、光束La、Lbは低コヒーレンス光であって波長帯域が離散しているため、互いに干渉することはない。干渉光L4a、L4bは干渉光検出手段40の光検出部44において光電変換され、複数の干渉信号ISa、ISbが生成される(ステップST4)。そして、複数の干渉信号ISa、ISbからそれぞれ各深さ位置における複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)が検出される(ステップST5)。各中間断層情報ra(z)、rb(z)から断層画像の生成に用いる断層情報r(z)が算出され(ステップST6、図6参照)、2次元の光断層画像が生成される(ステップST7)。
このように、波長帯域λ1、λ2が離散した複数の光束La、Lbを射出する光源ユニット10を用いてひとつの断層画像を得ることにより、従来のように限られた特定のスペクトル波形にする必要がなく、様々な広帯域光源を使用することができる。
すなわち、従来、OCT装置で使用される光源は、その発光スペクトルがガウス形状であることが理想とされている。TD(Time Domain)−OCTでは、ガウス形状から外れたスペクトル形状を持つ光源を使用したときにはサイドローブが立つため、画像の分解能が悪化するという問題点がある。一方、スペクトル信号を測定するSD−OCT、SS−OCTのようなFD (Fourier Domain)−OCT計測では、光源スペクトルをあらかじめ測定し、そこから得られるフィルタ関数を干渉信号にかけることにより、ガウス形状の発光スペクトルであった場合に得られる信号に近づける処理が行われている。しかし、断層画像を生成する深さ範囲に対応する光源スペクトルは連続である必要があり、例えば発光帯域の真ん中で光量がゼロとなる様な離散的なスペクトル波形においては適切な処理ができない(スペクトル形状の問題)。
次に、従来のOCTでは、高分解能測定を実現するために光源の波長帯域が広いことが望まれている。光源としては安価で小型なスーパルミネッセンスダイオード(SLD)、あるいは半導体光アンプ(SOA)といった半導体光源が望ましいが、これらはその媒質の特性により利得帯域が限られるため、単体で連続的に100 nmを超える帯域を実現するのは難しい。またファイバアンプのASEを利用した広帯域光源では、異なる希土類を共ドープすることで、広帯域な低コヒーレンス光を発生することができる。しかし、連続的なスペクトルを発生させるような希土類の組合せは難しい。
そこで、上述した特許文献1に示すような複数の光源からの光を合波して波長帯域を広げる手法が提案されている。たとえば光ファイバの非線形効果を利用したスーパコンティニューム光源を使用する方法(M. Szkulmowsk, et.al., Optics Communications 246, p 569-578 (2005)参照)があるが、光源の構成が複雑になってしまう。また、近接した利得波長域を持つ複数の利得媒質を組み合わせることで波長域を広げる方法(特開2001-264246号公報参照)が提案されている。このうち複数の光源(SLD)から射出される光を光カプラを用いて合波する方法があるが、光カプラで出力が双方の合計の半分になるために、光利用効率が悪くなってしまう(広帯域化の問題)。
つまり、OCT計測におけるフーリエ変換手法等のスペクトル解析法では、光源スペクトルが連続的であってスペクトルが広帯域である必要があったため、離散的な光束La、Lbを射出する光源ユニット10は断層画像を生成する光源としては従来のOCT用光源としては適さない、と考えられてきた。
一方、図1の断層画像化装置1においては、離散的な波長帯域を有する複数の光束La、Lbを射出する光源ユニット10を用いた場合であっても、複数の光束LaとLbから得られる干渉信号を活用することによって、光束LaまたはLbを単独で用いた場合に対してノイズ低減や高分解能化を図ることができる。このため、上述のような特定の特性に限定された光源ユニットを用いる必要がなくなる。さらに、断層画像処理手段50において各光束からそれぞれ中間断層情報を得てから断層画像を生成するため、複数の光束の帯域が離散していることに起因するサイドローブを抑えることができる。
なお、上記実施の形態において、周波数解析手段50において、中間断層情報ra(z)、rb(z)として、振幅情報のみ取得するようにしているが、振幅情報とともに位相情報をも取得するようにしてもよい。そして、断層情報処理手段52が振幅情報と位相情報を用いて断層情報r(z)を取得するようにしてもよい。具体的には、振幅情報および位相情報の双方を用いる場合には各光束の波長域の違いを考慮して、波長域の差に相当する分だけ位相をシフトする必要がある。位相の補正量δθは波長域の差に基づいて算出でき、中間断層情報rb(z)に対してexpjδθを乗算することによって位相を補正することができる。上述のように補正した中間断層情報をrb’(z)としたとき、断層情報r(z)は平均値((ra(z)+rb’(z))/2)や積(ra(z)×rb’(z))を算出してから絶対値を求め取得することができる。
また、干渉信号に含まれる特定の深さzからの反射成分は理想的には特定の位相で観測されるはずであることから、理想位相からのずれ量を考慮して、下記式のように重み付け係数w1(z)、w2(z)を用いて重み付き平均を算出するようにしてもよい。
r(z) = (w1(z)×ra(z) + w2(z)×rb(z)) / (w1(z) + w2(z))
この場合、重みw1(z),w2(z)は、正しい信号である可能性が高いほど大きな重みを割り当てる。例えば、次式のように重みを決定することができる。
w1(z)=exp(−a×(δθ1(z))
w2(z)=exp(−b×(δθ2(z))
ここで、δθ1、δθ2はそれぞれra(z)、rb(z)の位相の理想位相からのずれ量であり、理想位相は波長域に基づいて算出できる。a、bは調整用のパラメータである。このように、周波数解析手段によって得られる中間断層情報の位相を考慮して断層情報を求めることにより、中間断層情報ra(z)、rb(z)それぞれに対する外乱による影響度合いを反映させることができるので、外乱の影響をより精度よく抑制することができる。
また、上記実施の形態において、複数の中間断層情報ra(z)の平均もしくは積を用いて断層情報を取得する場合について例示しているが、光源ユニット10から射出される各光束La、Lbのスペクトル情報を用いて、それぞれの干渉信号ISa、ISbが得られた波長帯域を考慮してra(z)、rb(z)を組み合わせることにより、反射強度r(z)の高分解能化を図ることができる。干渉信号ISa、ISbのフーリエ変換で得られるra(z)、rb(z)と、真の反射強度r(z)は、各光束La、Lbのスペクトル形状のフーリエ変換ha(z)、hb(z)と
Figure 2008128707
の関係にある。これを、ra=[ra(0),ra(1×dz),…]T、rb=[rb(0),rb(1×dz),…]T、r=[r(0),r(1×dz),…]Tとして離散表現にすると
Ha・r=ra ・・・(4)
Hb・r=rb ・・・(5)
となる。
ここで、Ha、Hbは、ha=[ha(0),ha(1×dz),…]、hb=[hb(0),hb(1×dz),…]の各ベクトルを、要素をずらしながら並べてできる行列である。反復法等の公知の技術により、この関係式の最適解として反射強度rを得ることができる。
このように、光源ユニット10から射出される各光束La、Lbの波長帯域の違いを考慮した関係式から反射強度r(z)を算出することにより、より精度良く反射強度r(z)を算出することができ、分解能の高い断層画像を生成することができる。
図8は本発明の光断層画像化装置の別の実施形態を示す模式図である。なお、図8の光断層画像化装置200において、図1の光断層画像化装置1と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。
図8の光断層画像化装置200が図1の光断層画像化装置1と異なる点は、光源ユニットおよび干渉光検出手段の構成であって、図1の光断層画像化装置1がいわゆるSD−OCT計測により断層画像を生成するのに対し、図8の光断層画像化装置200はいわゆるSS−OCT計測により断層画像を生成するものである。
光源ユニット410は、周波数(波長)を一定の周期で掃引させながらレーザ光Lを射出する複数の周波数掃引光源410a、410bを備えている。各周波数掃引光源410a、410bは、それぞれ半導体光増幅器(半導体利得媒質、以下「SOA:Semiconductor Optical Amplifier」という)411、波長選択手段412、半導体光増幅器411に環状に接続された光ファイバFB10とを有している。SOA411は駆動電流の注入により微弱な放出光を光ファイバFB10の一端側に射出するとともに、光ファイバFB10の他端側から入射された光を増幅する機能を有している。よって、SOA411に駆動電流が供給されたとき、半導体光増幅器411および光ファイバFB10により形成されるループすることになる。
また、光ファイバFB10には光分岐器411cが結合されており、光ファイバFB10内を導波するレーザ光の一部が光分岐器411cから光ファイバFB11側へ射出されるようになっている。ここで、光ファイバFB11へ射出されるレーザ光の波長は波長選択手段412により決定される。波長選択手段412はたとえばFFP−TF(fiber Fabry-Perot tunable filters )からなっており、波長が掃引されたレーザ光LSa、LSbを射出するように制御される。
よって、周波数掃引光源410aは図9(A)に示すように波長帯域λ1内を一定の周期で掃引したレーザ光LSaを射出するようになっている。同様に、周波数掃引光源410bは図9(B)に示すように波長帯域λ2内を一定の周期で掃引したレーザ光LSbを射出するようになっている。さらに図9(C)に示すように、波長帯域λ1と波長帯域λ2とは互いに離散した波長帯域を形成している。
干渉光検出手段440は、反射光L3aと参照光L2aとの干渉光L4aを検出する検出ユニット440aと、反射光L3bと参照光L2bとの干渉光L4bを検出する検出ユニット440bとを備えている。各検出ユニット440a、440bは、分岐した干渉光L4a、L4bをそれぞれ2つの光検出素子を用いてバランス検波するようになっており、光強度ゆらぎの影響を抑え、より鮮明な画像を得ることが出来るようになっている。
画像生成手段50は、干渉光検出手段40により検出された干渉光L4を周波数解析することにより測定対象Sの各深さ位置における断層情報を検出し測定対象Sの断層画像を生成するものであって、図1と同一の構成を有している。
このように、SS−OCT計測により断層画像を生成する場合であっても、複数の利得媒質を独立に制御することができるため、広帯域にわたって発振スペクトルの厳密なコントロールが不要になるとともに、広帯域な光源を使った場合と同様の画質のよい断層画像を得ることができる。
すなわち、従来、複数の波長走査光源(それぞれが利得媒質と波長選択素子で構成されている)からの光を合波する構成とし、光源制御もしくはスイッチング素子を用いて、ある時間に干渉計部へ入射する光はいずれかひとつの光源からに限定する方法(特開2006-47264号公報)や、複数の利得媒質から出た光を合波する構成とし、ひとつの波長選択素子で複数の利得媒質を同時に制御することで、ある時間に干渉計部へ入射する光はひとつの波長に限定する方法(米国特許第6665320号明細書参照)が提案されており、さらなる広帯域化のためには異種材料の利得媒質を組み合わせることが有効と考えられる。しかし、異種材料間ではどちらの材料でも利得効率の低い窓領域ができてしまい、合波したとしても発振帯域の間に著しく低出力、もしくは発振しない帯域が存在することとなる。
一方、図8の光断層画像化装置200においては、広帯域にわたって発振スペクトルの厳密なコントロールが不要な光源を用いた場合であっても、広帯域な光源を使った場合と同様の画質のよい断層画像を得ることができる。
上記各実施の形態によれば、異なる波長帯域を含む光La、Lbを射出し、射出した光を測定光L1a、L1bと参照光L2a、L2bとに分割し、分割した測定光L1a、L1bが測定対象Sの各深さ位置において反射したときの反射光L3a、L3bと参照光L2a、L2bとを合波し、合波した反射光L3aと参照光L2a、反射光L3bと参照光L2bとの干渉光L4a、L4bを干渉信号ISa、ISbとして検出し、検出した干渉信号ISa、ISbのうち、異なる波長帯域の光から検出した複数の干渉信号ISa、ISbをそれぞれ周波数解析することにより、各干渉信号ISa、ISb毎にそれぞれ測定対象の各深さ位置からの断層情報を中間断層情報ra(z)、rb(z)として取得し、取得した複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)を用いて測定対象Sの断層情報r(z)を取得し、生成した断層情報r(z)を用いて測定対象の断層画像を生成することにより、従来のように広帯域なスペクトル光を射出する光源を用いなくとも、簡便な構成の光源ユニットから射出された異なる波長帯域を含む光から得られる複数の干渉信号を用いて広帯域なスペクトル光を用いた場合と同様の画質のよい断層画像を生成することができる。
なお、図6のように、断層情報処理手段52が、各干渉信号ISa、ISb毎に取得された測定対象の同一の深さ位置の中間断層情報ra(z)、rb(z)の平均値を算出することにより、断層情報を取得するものであるとき、測定対象内の物質の光の波長に対する減衰特性、吸収散乱特性等により中間断層情報ra(z)、rb(z)にノイズが含まれてしまっても、複数の中間断層情報の平均値を算出することによりノイズ成分を小さくし、画質の良い断層画像を生成することができる。
また、断層情報処理手段52が、各干渉信号ISa、ISb毎に取得された測定対象Sの同一の深さ位置の中間断層情報ra(z)、rb(z)の積を算出することにより、断層画像の生成に用いる断層情報を算出するものであるとき、測定対象内の物質の光の波長に対する減衰特性、吸収散乱特性等により中間断層情報にノイズが含まれてしまっても、複数の中間断層情報ra(z)、rb(z)の積を算出することにより断層情報成分をノイズ成分に対し相対的に大きくし、画質の良い断層画像を生成することができる。
さらに、断層情報処理手段52が、各中間断層情報ra(z)、rb(z)の位相を合わせるように位相シフトさせる機能を有するものであれば、各干渉信号ISa、ISb毎に異なる深さ位置から中間断層情報ra(z)、rb(z)が取得されたときに、中間断層情報ra(z)、rb(z)に位相シフトを施すことにより、それぞれ同一の深さ位置の中間断層情報ra(z)、rb(z)を取得することができる。
また、周波数解析手段51が、干渉光の検出に用いる光のスペクトル情報を有するものであり、スペクトル情報と干渉信号ISa、ISbとを用いて中間断層情報ra(z)、rb(z)を取得するものであるとき、光のスペクトル形状を考慮した中間断層情報ra(z)、rb(z)を取得することができるため、複数の中間断層情報からより正確な断層情報を取得することができ、画質のよい断層画像を生成することができる。
さらに、光が異なる波長帯域を有する低コヒーレンス光からなる複数の光束を有するものであっていわゆるSD−OCT計測により断層画像を生成する場合にも良質の断層画像を生成することができ、光が異なる波長帯域内を一定の周期で掃引された複数のレーザ光を射出するものであって、いわゆるSS−OCT計測により断層画像を生成する場合にも良質の断層画像を生成することができる。
さらに、図1から図6に示すように各光束が低コヒーレンス光であって、いわゆるSD−OCT計測により断層画像を生成する場合にも良質の断層画像を生成することができ、図8に示すように、各光束が波長帯域内において波長が一定の周期で掃引するレーザ光であって、いわゆるSS−OCT計測により断層画像を生成する場合にも良質の断層画像を生成することができる。
なお、本発明の実施の形態は上記実施の形態に限定されない。図1において、フィゾー型干渉計、マイケルソン型干渉計でも構成できる。また、上記各実施の形態において、2つの光束La、Lbを用いた場合について例示しているが、3つ以上の光束を用いたものであってもよい。
さらに、たとえば図2において第1光束Laの波長帯域λ1が1.25-1.35um、第2光束Lbの波長帯域λ2が1.45um-1.6umの場合、あるいは図9において光束Laの波長帯域λ1が770〜810nm、第2光束Lbの波長域λ2が1380〜1420 nmの場合について例示しているが、この波長帯域に限らず測定対象Sの物質により使用する波長帯域を適宜変更することができる。たとえば測定対象Sとの相互作用が少ない波長帯域(例えば水の分散の影響の少ない1000nm帯)の光束と、測定対象との相互作用が大きい波長帯域(例えば800nm帯)の光束を合波することで、高分解能な断層画像情報を得ると共に、測定対象の吸収特性、分散特性、蛍光特性、などの分光情報を同時に測定することができる。
また、上記各実施の形態において、複数の光束La、Lbが同時に測定対象Sの同一部位に照射されるようにしているが、複数の光束La、Lbが時間をずらして測定対象Sの同一部に照射されるようにしてもよい。
また、上記各実施の形態の手順に沿って、光束の照射から断層情報取得までを複数回繰り返すことによって複数の断層情報を得て、その平均をとるようにしてもよい。
さらに、図1において、離散した各光束La、Lbを用いた場合について例示しているが、広帯域で不連続な光を射出する光源を用いるようにしてもよい。このとき、干渉光検出手段40において広帯域で不連続な光から取得される干渉光L4のうち、連続する波長帯域の複数の干渉光L4を抽出するようにしても良い。さらには、干渉光検出手段40において、広帯域で不連続な光から干渉光L4を干渉信号として検出し、周波数解析手段51において、検出した干渉信号から連続する波長帯域の複数の干渉信号ISa、ISbを抽出するようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態による光断層画像化装置の概略構成図 図1の光源ユニットから射出される複数の光束の一例を示す模式図 図1の断層画像処理手段の一例を示すブロック図 図1の干渉光検出手段において検出される干渉光の一例を示すグラフ 図1の干渉光検出手段において検出される干渉光を周波数解析したときの各深さ位置の断層情報を示す図 図1の断層画像処理手段において複数の中間断層情報から断層情報を生成する様子を示す図 本発明の断層画像処理方法の好ましい実施の形態を示すフローチャート 本発明の別の実施形態による光断層画像化装置の概略構成図 図8の光源ユニットから射出される複数の光束の一例を示す模式図
符号の説明
1、200 光断層画像化システム
3 光分割手段
4 合波手段
10、410 光源ユニット
40、440 干渉光検出手段
50、450 断層画像処理手段(断層画像処理装置)
ISa、ISb 干渉信号
La、LSa 第1光束
Lb、LSb 第2光束
L1a、L1b 測定光
L2a、L2b 参照光
L3a、L3b 反射光
L4a、L4b 干渉光
S 測定対象
ra(z)、rb(z) 中間断層情報
r(z) 断層情報

Claims (10)

  1. 互いに離散した波長帯域内においてそれぞれ連続したスペクトルを有する複数の光束を射出し、
    射出した前記複数の光束を測定光と参照光とにそれぞれ分割し、
    分割した複数の前記測定光が測定対象の各深さ位置において反射したときの反射光と前記参照光とを前記各光束毎にそれぞれ合波し、
    合波した前記反射光と前記参照光との干渉光を干渉信号として前記各光束毎にそれぞれ検出し、
    検出した複数の前記干渉信号をそれぞれ周波数解析することにより、前記各干渉信号毎にそれぞれ前記測定対象の各深さ位置からの断層情報を中間断層情報として取得し、
    取得した複数の前記中間断層情報を用いて前記測定対象の断層情報を取得し、
    生成した前記断層情報を用いて前記測定対象の断層画像を生成する
    ことを特徴とする断層画像処理方法。
  2. 互いに離散した波長帯域内においてそれぞれ連続したスペクトルを有する複数の光束を射出し、射出した前記複数の光束を測定光と参照光とにそれぞれ分割し、分割した複数の前記測定光が測定対象の各深さ位置において反射したときの反射光と前記参照光とを前記各光束毎にそれぞれ合波し、合波した前記反射光と前記参照光との干渉光を干渉信号として前記各光束毎にそれぞれ検出したときに、該干渉信号から断層画像を生成する断層画像処理装置であって、
    前記各光束毎にそれぞれ検出された複数の前記干渉信号をそれぞれ周波数解析することにより、前記各干渉信号毎にそれぞれ前記測定対象の各深さ位置からの断層情報を中間断層情報として取得する周波数解析手段と、
    該周波数解析手段により取得された複数の前記中間断層情報を用いて前記測定対象の断層情報を取得する断層情報処理手段と、
    該断層情報処理手段により取得された前記断層情報を用いて前記測定対象の断層画像を生成する断層画像生成手段と
    を備えたことを特徴とする断層画像処理装置。
  3. 前記断層情報処理手段が、前記各干渉信号毎に取得された前記測定対象の同一の深さ位置からの前記中間断層情報の平均値を算出することにより、前記断層情報を取得するものであることを特徴とする請求項2記載の断層画像処理装置。
  4. 前記断層情報処理手段が、前記各干渉信号毎に取得された前記測定対象の同一の深さ位置からの複数の前記中間断層情報の積を算出することにより、前記断層情報を取得するものであることを特徴とする請求項2記載の断層画像処理装置。
  5. 前記周波数解析手段が、前記断層情報として振幅情報と位相情報とを前記各干渉信号毎にそれぞれ取得するものであり、前記断層情報処理手段が、前記振幅情報と位相情報とを用いて前記断層情報を取得するものであることを特徴とする請求項2記載の断層画像処理装置。
  6. 前記断層情報処理手段が、前記各干渉光の検出に用いる各光束のスペクトル情報を有するものであり、前記スペクトル情報と前記中間断層情報とを用いて前記断層情報を取得するものであることを特徴とする請求項2記載の断層画像処理装置。
  7. 互いに離散した波長帯域内においてそれぞれ連続したスペクトルを有する複数の光束を射出し、射出した前記複数の光束を測定光と参照光とにそれぞれ分割し、分割した複数の前記測定光が測定対象の各深さ位置において反射したときの反射光と前記参照光とを前記各光束毎にそれぞれ合波し、合波した前記反射光と前記参照光との干渉光を干渉信号として前記各光束毎にそれぞれ検出したときに、
    コンピュータに、
    前記各光束毎にそれぞれ検出した複数の前記干渉信号をそれぞれ周波数解析することにより、前記各干渉信号毎にそれぞれ前記測定対象の各深さ位置からの断層情報を中間断層情報として取得し、
    取得した複数の前記中間断層情報を用いて前記測定対象の断層情報を取得し、
    生成した前記断層情報を用いて前記測定対象の断層画像を生成する
    ことを実行させるための断層画像処理プログラム。
  8. 互いに離散した波長帯域内においてそれぞれ連続したスペクトルを有する複数の光束を射出する光源ユニットと、
    該光源ユニットから射出された前記複数の光束を測定光と参照光とにそれぞれ分割する光分割手段と、
    該光分割手段により分割された複数の前記測定光が測定対象の各深さ位置において反射したときの反射光と前記参照光とを前記各光束毎にそれぞれ合波する合波手段と、
    該合波手段により合波された前記反射光と前記参照光との干渉光を干渉信号として前記各光束毎にそれぞれ検出する干渉光検出手段と、
    該干渉光検出手段により検出された複数の前記干渉信号から断層画像を生成する断層画像処理手段と
    を備え、
    該断層画像処理手段が、
    前記干渉光検出手段において前記各光束毎にそれぞれ検出された複数の前記干渉信号をそれぞれ周波数解析することにより、前記各干渉信号毎にそれぞれ前記測定対象の各深さ位置からの断層情報を中間断層情報として取得する周波数解析手段と、
    該周波数解析手段により検出された複数の前記中間断層情報を用いて前記測定対象の断層情報を取得する断層情報処理手段と、
    該断層情報処理手段において取得された前記断層情報を用いて前記測定対象の断層画像を生成する断層画像生成手段と
    を有するものであることを特徴とする光断層画像化システム。
  9. 前記光源ユニットが異なる波長帯域を有する低コヒーレンス光からなる複数の光束を射出するものであることを特徴とする請求項8記載の光断層画像化システム。
  10. 前記光源ユニットが、異なる波長帯域内を一定の周期で掃引された複数のレーザ光を射出するものであることを特徴とする請求項8のいずれか1項記載の光断層画像化システム。
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