JP2011194887A - 画像形成装置、プリント方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】彩度の高い印刷を実現する画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、出力部を有する。出力部は、画像形成装置の基本解像度の1画素内で、各色のドットの中心位置が、画像形成装置の主走査方向、副走査方向のいずれか一方または両方でずれるように各色のインクをシートに出力する。
【選択図】図1
【解決手段】画像形成装置は、出力部を有する。出力部は、画像形成装置の基本解像度の1画素内で、各色のドットの中心位置が、画像形成装置の主走査方向、副走査方向のいずれか一方または両方でずれるように各色のインクをシートに出力する。
【選択図】図1
Description
この明細書に記載の実施形態は、インクジェットヘッドを用いてカラー画像を形成する画像形成装置の技術に関する。
水性顔料、油性顔料等のインクを使用したカラーインクジェットプリンタにおいては、裏抜け、紙の波打ち(コックリング)、インクの滲みといった各種の問題から、記録する媒体によって、インクの出力に制限がかかることが一般的である。また、制限量の差もインクジェット専用の光沢紙等と、普通紙・再生紙などの間で大きく、普通紙・再生紙では色材量の制限が200%を下回り、媒体によっては150%を下回るようなものもある。
そこで従来は、単色でのベタ濃度は最大限確保しつつも、用紙の種類に応じて色材量の値を適応的に変更し、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の合計色材量が所定のインクリミット値を上回らないように数値的演算、あるいはテーブル変換によってインク量を制御することが一般的である。
また、以下の文献が開示されている。
従来の色材制限を設ける方法では、色材制限値が小さくなるに従い、色の再現域(Gamut)が狭くなり、全体的に鮮やかさが低下し、くすんだ画像となる。また従来方法では、混色による濃く目立つドットが粗く散在し、ザラツキが目立つ画像となってしまう問題がある。
本実施形態は上述した問題点を解決するためになされたものであり、裏抜け、コックリングといった現象、およびインクの滲みを抑止するとともに、彩度の高い画像形成を実現する技術を提供することを目的とする。
画像形成装置は、出力部を有する。出力部は、画像形成装置の基本解像度の1画素内で、各色のドットの中心位置が、画像形成装置の主走査方向、副走査方向のいずれか一方または両方でずれるように各色のインクをシートに出力する。
本実施形態のインクジェット記録装置は、1画素当たり多値の記録制御(マルチドロップなど)によって階調を再現するインクジェット記録装置に関し、インク制限値が200%を下回る記録媒体に多値のインクドット画像を記録する際、各色をエンジンの持つ基本解像度の複数倍の解像度で相対的に位相をシフトした(ずらした)位置に記録する。よって、第1の実施形態のインクジェット記録装置は、濁りのない、彩度の高い、またはザラツキの少ない画像を形成することができる。
以下の説明において、第1の実施形態ではC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色について適用させる例を示し、また第2の実施形態では、C、M、Y、Kの4色に、G(グリーン)、R(レッド)を加えた6色について適用させる例を示す。尚、これら以外の色数、色の組合せにも本実施形態は応用できる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、C、M、Y、Kの4色で印字可能なインクジェット記録装置であって、各色の最大インクドロップ数を5ドロップとしたマルチドロップ可能なインクジェット記録装置について説明をする。もちろん色数はこれに限るものではなく、最大ドロップ数も2ドロップ以上であれば任意のドロップ数に適用可能である。
第1の実施形態では、C、M、Y、Kの4色で印字可能なインクジェット記録装置であって、各色の最大インクドロップ数を5ドロップとしたマルチドロップ可能なインクジェット記録装置について説明をする。もちろん色数はこれに限るものではなく、最大ドロップ数も2ドロップ以上であれば任意のドロップ数に適用可能である。
図1に、第1の実施形態のインクジェット記録装置に関するシステム構成図、およびインクジェット記録装置におけるプリンタ機能のデータの流れを示す。この構成に限られるものでなく、コピー機能やその他シングルファンクションのマシンにも本実施形態は適用できる。
インクジェット記録装置100(画像形成装置)は、たとえばMFP(Multifunction Peripheral)であり、RIP(Raster Image Processor)色変換部1、圧縮伸張部2、TRC/インクリミット部3、ハーフトーン部4、インクジェットエンジン5(出力部)を有する。PC(Personal computer)200のドライバ202は、アプリケーション201の印刷指示によって、画像データとともに印刷制御指示電文をLAN(Local Area Network)300経由でインクジェット記録装置100に出力する。インクジェット記録装置100のRIP色変換部1は、PC200からのRGB形式の画像データをCMYK形式のビットマップデータに変換する。圧縮伸張部2は、CMYK形式に変換された画像データを圧縮して画像データのソートを行い、記憶装置6にソート順に記憶させる。TRC/インクリミット部3は、1画素に対してのインクの出力が所定の割合(100%や150%、200%等)を超えないようにリミッタを設ける。
ハーフトーン部4は、絵画画像データや写真画像データ等の入力画像データにおいて、明部と暗部の中間の階調を生成するための配列を作成する。インクジェットエンジン5は、CMYK形式に変換された画像データをハーフトーン部4によって生成される配列に基づき、入力画像データの階調をマルチドロップ方式を用いてシートに再現する。記憶装置6は、例えばHDD等であり、種々の情報やプログラムを格納する役割を有している。
図2は、インクジェット記録装置100の1画素当たりの記録制御の一例を示す図である。インクジェット記録装置100は、ドロップ数に応じて、ドロップ数0を含めて6値で階調を表現する。よって、ドットのサイズにより、1画素につき6階調の記録が可能である。最大の5ドロップは、インクジェットエンジン5の有する基本解像度のピクセル領域(1画素)を覆うような円状となる。
図3にマルチドロップ制御による階調遷移例を示す。図2で説明したように、インクジェット記録装置100は1画素につき6値の階調記録しかできないが、より広い範囲にわたって擬似階調を再現する多値のハーフトーン化処理によって、図3に示すように入力画像データの階調(たとえば1色につき256階調)を再現することが可能となる。尚、図3は、途中の階調遷移を抜き出し示したものである。
図3では、4×4画素を基本単位とした簡易なモデルであるが、実際の階調再現においては、その基本単位はより大きなM×N画素数の単位となる。図3に示すように、通常、マルチドロップのインクジェット記録においては、ハイライト部のかなり淡い領域においても最小のインクドットが各画素に埋め尽くされて記録され、階調値が大きくなるに従い、徐々により大きなインクドットが記録されていく。一般的な多値誤差拡散処理などでハーフトーン化処理した画像は、誤差最小の原理からこの様な出力特性となる。
ここで、従来のマルチドロップ方式で印字する際の問題点を図4、図5を参照しつつ説明する。図4は、従来のラインヘッド部の構成を示す図であり、従来の各色のヘッドの位置関係を示す図である。図5(A)は、C、M、Y、Kの4色の記録位置が基本解像度ピッチで同一位置を基点として記録されることを示している図である。図5(B)は、シアン/マゼンタの2色を使って、インクリミット制限内の値で青色を記録した例であり、図5(C)は、3色以上を使って、インクリミット制限内の値でコンポジットカラーを記録した例である。これらに示したように、従来技術では、記録する位置の基点(中心位置)が同じであるため、2次色以上の色が再現される場合、異なる色同士が重なり合って画像が形成される。
単色ベタの場合のインク量は100%となり、色を重ねて印字するごとに、200%、300%となり、CMYK全てのインクを重ねて印字する場合、インク量は400%となる。よって、単色では100%のインクドロップを用いて記録することができるシートに対し、2次色、3次色あるいは4次色になっていくと、100%サイズのインクドロップで記録することができなくなる(TRC/インクリミット部3のインク制限値を超えるため制限がかかる)。よって、CMYKの色の合計値がインク制限値以下になるように、画像データ値、つまり最終的にはハーフトーン化処理されたインクドロップ値が小さくなるようにデータ変換されて各色が記録される。この様な状態では、インクドットはそれぞれ単独で紙面を埋め尽くすような大きなサイズでは形成されず、各色のインクが重なって成る小さなインクドットの塊が、並置して配置される状態となる(図5(B)、図5(C)参照)。この状態はインク制限値が150%以下といった、より小さな値になるに従いより顕著となり、また、2次色、3次色、4次色と色の組合せ数が多くになるに従い、各色のインクドット値は相対的に小さくなっていく。また高速で記録する場合は、異なる色のインク自体が相互に混じり微妙に濁りが発生する可能性もある。
減法混色で色を再現する場合、微小な単位で見た場合、インクの単色がそれぞれ重ならず、並置して配置されている方が彩度を拡げることができる。すなわちインクジェットの普通紙記録においては、任意の画素に対して、単色で2色以上の色が容易に重なって混色することがないように、階調の記録を制御した方が濁りのない彩度の高い画像、さらにはザラツキの少ない画像が形成され、普通紙の狭い色再現範囲の制約の中でも、結果的にGamutを拡げることが可能となる。
そこで第1の実施形態のインクジェット記録装置100は、任意の画素(基本解像度の画素)に対して、各色のインクドットが容易に重なって記録されることがないように、各色の中心位置が基本解像度の複数倍の解像度で相対的にずれた位置となるように記録制御することで、より濁りのない彩度の高い画像、またザラツキの少ない画像を形成する。
図6は、第1の実施形態における4色の相対的な記録位置を示した図である。インクジェット記録装置100は、基本解像度のピッチを例えば300dpiとしたとき、4色それぞれの相対的な中心位置が2倍の解像度の600dpi(図6の例の1,2,3,4の位置に示した部分)となるように各色のマルチドロップインクを記録する。図6の例では、インクジェット記録装置100は番号1で示した部分の中心にシアンを記録し、同様に、イエローを番号2、ブラックを番号3、マゼンタを番号4となるように記録する。尚、この番号位置と色の対応関係は図6の例に限られるものではない。
図7は、シアンとマゼンタのそれぞれ単色のベタ画像を記録した場合の例である。単色ベタ画像においては、最大限の濃度を得るために、紙白面の部分を覆いつくすようにインクドットが形成される。また、シアン、マゼンタともにインクドットとしては紙面を覆いつくす状態となっているが、記録位置の関係として、シアンとマゼンタとでは、主走査方向、副走査方向それぞれ600dpi換算で1画素分位相がずれていることになる。図8は、2次色(図8(A))、3次色(図8(B))あるいは4次色(図8(C))を記録した場合の例である。
以上のような出力特性を得るため、第1の実施形態の具体的な実現構成例を以下に説明する。
図9に、第1の実施形態のラインヘッド部(ヘッド部)の構成を示す。図9に示すように、ヘッドの並び方向(これを主走査方向とする)に対しては各ラインヘッドに相対的にずれが構成されることで、図7、図8の出力を得ることができる。
図9(A)に示すラインヘッド部51Aは、主走査方向の基本解像度300dpi、1パスで記録するものであり、各色300dpiのノズルの並びに対して、C、Kの組とM、Yの組とで、互いにヘッドの並び方向に対して基本解像度の2倍分(600dpi分)ノズルの位置がシフトした構成となる。図9(B)に示すラインヘッド部51Bは、主走査方向の基本解像度300dpi、2パスで記録するものであり、各色150dpiのノズルの並びに対して、C、Kの組とM、Yの組とで、互いにヘッドの並び方向に対して600dpi分ノズルの位置がシフトした構成となる。
図9では、主走査方向の基本解像度300dpiに対して、インタレースタイプの1パス、2パスの記録装置について説明したが、解像度とパス数に関してはこれに限ることなく、実現できる解像度とパス数の関係であればどのような構成をとっても良い。また、インタレースタイプの走査方式だけではなく、分割走査方式(分割走査とは紙搬送方向の任意の1ラインを2つ以上の異なるノズルを使って印字する方式。あるいは、任意の1画素を2つ以上の異なるノズルを使って印字する方式。)にも容易に応用できる。
なお、カラー用ヘッドの構造としては、物理的に各色独立したヘッド構造である場合だけでなく、任意の2色間で一体形成されたヘッドや、4色一体形成されたヘッドなどに対しても、本実施形態を応用できることは言うまでも無い。
次に、媒体搬送方向(これを副走査方向とする)の位相をずらす方法について説明する。図10は、第1の実施形態のインクジェットヘッドドライバを示す図である。インクジェットヘッドドライバ52(駆動信号出力部)は、カラー画像データや、出力制御の信号を含むコントロール信号を取得し、ラインヘッド部51A(もしくは51B)に対し、C、M、Y、Kの各駆動信号を出力するユニットであり、タイミング調整回路を含む構成である。尚、ラインヘッド部51A(もしくは51B)やインクジェットヘッドドライバ52は、インクジェットエンジン5に含まれており、ラインヘッド部51A(もしくは51B)は、インクジェットヘッドドライバ52からの出力信号のタイミングで各色のインクをシートに出力する。
インクヘッドドライバ52は、色毎のノズルの駆動タイミングを電気的に制御することにより、図7、図8の出力を得ることができる。インクジェットヘッドドライバ52は、図11に示すように各色のヘッドの副走査方向(媒体搬送方向)における物理的な取り付け位置と媒体搬送スピードから求まる通常のhsync信号、vsync信号のうち、vsync信号の出力タイミングを、C、Yの組と、K、Mの組とで600dpi1画素分電気的にずらす。
このような構成をとることにより、インク制限値が200%を大幅に下回るような普通紙への印刷に対しても、より濁りの少ない彩度の高い画像、ザラツキの少ない画像を形成することすることができる。
ここで、インク制限値が200%を下回る場合の問題点について説明する。インク制限値が200%を下回る場合、色再現範囲(Gamut)の最外郭の頂点を構成するCMYRGBの6色において、C、M、Yは100%ベタの印刷ができるが、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)は、C、M、Yの各々2色の混色ベタでの印刷ができない状態となる。さらに3次色以上の色を構成する場合、低明度側のGamut体積が縮小されてしまうため、全体としてGamut形状が狭く絞られ、かつ大きく歪んでしまう特殊な状態となる。したがって200%を超える従来の一般的な色再現技術では高画質化に対応しきれない技術領域となる。本実施形態のように、複数色が容易に重ならないように制御することで、インク制限値に容易に到達しないように制御できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、C、M、Y、Kに、さらにG(グリーン)、R(レッド)を加えた6色の基本色を使用した場合のインクジェット記録装置について説明する。尚、以下の説明で言及されないユニットについては、第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態では、C、M、Y、Kに、さらにG(グリーン)、R(レッド)を加えた6色の基本色を使用した場合のインクジェット記録装置について説明する。尚、以下の説明で言及されないユニットについては、第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態では、6色のインクドットが容易に重なって記録されることがないように、6色のドットの中心位置が基本解像度の任意の複数倍の解像度で相対的に位相がずれた位置となるように出力が制御されることで、より濁りのない彩度の高い画像、またザラツキの少ない画像を形成することができる。
このような出力特性を得るため、第2の実施形態の具体的な実現構成例を以下に説明する。図12、図13は、第2の実施形態のラインヘッド部(ヘッド部)の構成の一例を示す図である。ヘッドの並び方向(第1の実施形態と同様に、これを主走査方向とする)に対して、図12や図13に示すラインヘッド部のように各色のラインヘッドの相対的位置関係が構成されることで、図14に示す位置(図14の番号1〜6の位置)への出力を得ることができる。
図12に示すラインヘッド部51Cは、主走査方向の基本解像度300dpi、1パスで記録するものであり、各色300dpiのノズルの並びに対して、C、Yの組とM、Gの組とK、Rの組とで、それぞれが互いにヘッドの並び方向に対して基本解像度の3倍分(900dpi分)ノズルの位置がシフトした構成となる。図13に示すラインヘッド部51Dは、主走査方向の基本解像度300dpi、2パスで記録するものであり、各色150dpiのノズルの並びに対して、C、Yの組とM、Gの組とK、Rの組とで、それぞれが互いにヘッドの並び方向に対して900dpi分ノズルの位置がシフトした構成となる。図12、図13では、主走査方向の基本解像度300dpiに対して、インタレースタイプの1パス、2パスの記録装置について説明したが、解像度とパス数に関してはこれに限ることなく、実現できる解像度とパス数の関係であればどのような構成をとっても良い。また、第1の実施形態と同様に、インタレースタイプの走査方式だけではなく、分割走査方式にも容易に応用できる。
一方、媒体搬送方向に対しては、第1の実施形態と同様に、インクジェットヘッドドライバ52が、色毎のノズルの駆動タイミングを電気的にずらすように制御することにより(図11参照)、図14で示す位置への出力を得ることができる。なお、カラー用ヘッドの構造としては、物理的に各色独立したヘッド構造である場合だけでなく、任意の2色間で一体形成されたヘッドや、6色一体形成されたヘッドなどに対しても、応用できることは言うまでも無い。
上述の例では、主走査方向についてはエンジンの持つ基本解像度の3倍、副走査方向についてはエンジンの持つ基本解像度の2倍で位相をずらした例を示したが、図15に示すように、主走査方向、副走査方向の倍率を逆転させる実装であってもよい。すなわち、主走査方向についてはエンジンの持つ基本解像度の2倍、副走査方向についてはエンジンの持つ基本解像度の3倍とした出力を得ることも、これまでの実施例を応用すれば容易に実現できるものである。
ここで、上述の第1、第2の実施形態の説明を踏まえ、各色の記録位置の条件について説明する。主走査方向の基本解像度をX(dpi)、副走査方向の基本解像度をY(dpi)とし、インクジェットエンジン5の出力する色の数をP(P=m×n;m、nは自然数)とする場合、インクジェットエンジン5は、主走査方向のドットの中心位置間のピッチがX×m(dpi)となり、副走査方向のドットの中心位置間のピッチがY×n(dpi)となるように各色のインクをシートに出力し、且つ、X×m(dpi)とY×n(dpi)との差が最小となるよう各色のインクをシートに出力する。
第1の実施形態をこの条件に当てはめると、第1の実施形態では主走査方向の基本解像度がX=300(dpi)、副走査方向の基本解像度がY=300(dpi)、色数がP=4(m=2、n=2)であるため、インクジェットエンジン5は、中心位置間のピッチが主走査方向で300×2=600dpi、副走査方向で300×2=600dpiとなるように、相対的に位相をシフトさせてインクを出力する。
また、第2の実施形態をこの条件に当てはめると、第2の実施形態では主走査方向の基本解像度がX=300(dpi)、副走査方向の基本解像度がY=300(dpi)、色数がP=6(m=3、n=2、またはm=2、n=3)であるため、インクジェットエンジン5は、中心位置間のピッチが主走査方向で300×3=900dpi、副走査方向で300×2=600dpi、または、主走査方向で300×2=600dpi、副走査方向で300×3=600dpiとなるように、相対的に位相をシフトさせてインクを出力する。
他の例として、主走査方向の基本解像度がX=600(dpi)、副走査方向の基本解像度がY=300(dpi)、色数がP=6(m=2、n=3)とする場合、インクジェットエンジン5は、中心位置間のピッチが主走査方向で600×2=1200dpi、副走査方向で300×3=900dpiとなるように、相対的に位相をシフトさせてインクを出力する。
また、第1、第2の実施形態では、各色全ての位相がずれるような状態について説明したが、これに限ることではない。例えば第2の実施形態の6色のインクジェット記録装置においても、装置の簡略化のため、第1の実施形態のような4色間の位相をずらした条件に適用させることができる。例えば任意の基本全6色のうち、形成色において重要度の低い任意の2色×2組は、重なるような状態として構成しても良い。このように位相をずらす色、または重ねる色の組合せが適宜選択されることにより、5色等の奇数色の組合せに対しても本実施形態を適用させることができる。
また、上述では基本解像度の複数倍の解像度分位相をシフトさせることについて説明したが、態様を限定するものではなく、任意の倍率の解像度分(例えば基本解像度の1.5倍や1.9倍、2.1倍等、実装によっては1倍以下)位相をシフトさせることも、本実施形態の適用範囲内である。
第1、第2の実施形態では、主走査方向の位相ずれをノズルの位置で制御し、副走査方向の位相ずれを電気信号による制御として説明したが、これらを逆転させる構成であってもよい。
最後に、従来の公知文献について言及する。従来の公知文献には、黒またはグレーを高画質に印刷することを目的とした技術が開示されており、またシリアルヘッドのヘッドノズルの並び方向(1次元方向)のみの相対位置を考慮した技術である。一方、本実施形態においては、その目的は、カラー画像再現における濁りのない彩度の高い、またはザラツキの少ない画像を形成することを目的とし、さらにラインヘッドを前提とした2次元の色間の相対的記録位置、すなわち、画像形成装置の主走査方向、副走査方向のいずれか一方または両方で位相をずらすことに関して言及するものである。
以上に詳説したように、本実施形態では、各色のドット位置を、位相をずらして記録制御することで、彩度の高い画像を形成することができる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
1 RIP色変換部、2 圧縮伸張部、3 TRC/インクリミット部、4 ハーフトーン部、5 インクジェットエンジン、6 記憶装置、51A、51B、51C、51D ラインヘッド部、52 インクジェットヘッドドライバ、100 インクジェット記録装置、200 PC、201 アプリケーション、202 ドライバ、300 LAN。
Claims (11)
- 画像形成装置であって、
前記画像形成装置の基本解像度の1画素内で、各色のドットの中心位置が、前記画像形成装置の主走査方向、副走査方向のいずれか一方または両方でずれるように各色のインクをシートに出力する出力部を有する画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記出力部は、前記主走査方向の基本解像度がX(dpi)、前記副走査方向の基本解像度がY(dpi)であり、前記出力部が出力する色数がP(P=m×n;m、nは自然数)である場合、前記主走査方向のドットの中心位置間のピッチがX×m(dpi)となり、前記副走査方向のドットの中心位置間のピッチがY×n(dpi)となるように各色のインクをシートに出力することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2に記載の画像形成装置において、
前記出力部は、
前記主走査方向または前記副走査方向のいずれかの方向である第1方向に関してのインクの出力信号を、前記画像形成装置の基本解像度の複数倍の解像度分位相をずらして出力する駆動信号出力部と、
前記主走査方向または前記副走査方向のいずれかの方向であって前記第1方向と垂直となる第2方向において、ヘッドノズルの位置が、前記画像形成装置の基本解像度の複数倍の解像度分ずれて構成され、前記駆動信号出力部からの出力信号のタイミングで各色のインクをシートに出力するヘッド部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
前記ヘッド部は、シリアルヘッドであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
前記出力部は、X×m(dpi)とY×n(dpi)との差が最小となるよう各色のインクをシートに出力することを特徴とする画像形成装置。 - 画像形成装置であって、
該画像形成装置の主走査方向または副走査方向のいずれかの方向である第1方向に関してのインクの出力信号を、前記画像形成装置の基本解像度の任意倍率の解像度分位相をずらして出力する駆動信号出力部と、
前記主走査方向または前記副走査方向のいずれかの方向であって前記第1方向と垂直となる第2方向において、ヘッドノズルの位置が、前記画像形成装置の基本解像度の任意倍率の解像度分ずれて構成され、前記駆動信号出力部からの出力信号のタイミングで各色のインクをシートに出力するヘッド部と、
を有する画像形成装置。 - 画像形成装置が、
該画像形成装置の基本解像度の1画素内で、各色のドットの中心位置が、前記画像形成装置の主走査方向、副走査方向のいずれか一方または両方でずれるように各色のインクをシートに出力する
プリント方法。 - 請求項7に記載のプリント方法において、
前記画像形成装置が、
該画像形成装置の基本解像度を前記主走査方向でX(dpi)、前記副走査方向でY(dpi)とし、前記画像形成装置の出力する色の数をP(P=m×n;m、nは自然数)とする場合、前記主走査方向のドットの中心位置間のピッチがX×m(dpi)となり、前記副走査方向のドットの中心位置間のピッチがY×n(dpi)となるように各色のインクをシートに出力することを特徴とするプリント方法。 - 請求項8に記載のプリント方法において、
前記画像形成装置は、
前記主走査方向または前記副走査方向のいずれかの方向である第1方向において、ヘッドノズルの位置が、前記画像形成装置の基本解像度の複数倍の解像度分ずれて構成されるヘッド部を有し、
前記主走査方向または前記副走査方向のいずれかの方向であって前記第1方向と垂直となる第2方向に関してのインクの出力信号を、前記画像形成装置の基本解像度の複数倍の解像度分位相をずらして出力し、
前記ヘッド部は、さらに、前記出力信号を受けたタイミングで各色のインクをシートに出力する
ことを特徴とするプリント方法。 - 請求項9に記載のプリント方法において、
前記ヘッド部は、シリアルヘッドであることを特徴とするプリント方法。 - 請求項8乃至10のいずれか1項に記載のプリント方法において、
前記画像形成装置は、X×m(dpi)とY×n(dpi)との差が最小となるよう各色のインクをシートに出力することを特徴とするプリント方法。
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