JP2011234344A - 画像形成装置、ハーフトーン処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートのインク出力による裏抜け、紙の波打ち、インクの滲み等を可能な限り抑止する画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、画素に複数ドロップすることで、画素の階調をシートに再現する画像形成装置であって、複数のハーフトーン処理部と、切り替え部とを有する。複数のハーフトーン処理部は、ハーフトーン処理部それぞれが画像データの画素値を取得し、それぞれが1つまたは複数の閾値マトリクスを用いて前記画素値に対応するドロップ数の数値を出力し、ハーフトーン処理部それぞれで用いられる閾値マトリクスの数、または閾値マトリクス内の要素値のいずれか一方または両方が異なる。切り替え部は、複数のハーフトーン処理部からの出力をそれぞれ取得し、いずれか1つの出力を選択して出力する。
【選択図】図7

Description

この明細書に記載の実施形態は、カラー画像を形成する画像形成装置のハーフトーン処理の技術に関する。
水性顔料、油性顔料等のインクを使用したカラーインクジェットプリンタにおいては、裏抜け、紙の波打ち(コックリング)、インクの滲みといった各種の問題から、記録する媒体によって、インクの出力に制限がかかることが一般的である。また、制限量の差もインクジェット専用の光沢紙等と、普通紙・再生紙などの間で大きく、普通紙・再生紙では色材量の制限が200%を下回り、媒体によっては150%を下回るようなものもある。
そこで、単色でのベタ濃度は最大限確保しつつも、用紙の種類に応じて色材量の値を適応的に変更し、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の合計色材量が所定のインクリミット値を上回らないように数値的演算、あるいはテーブル変換によってインク量を制御することが一般的である。
また、インクジェット記録装置では、高画質モード、標準モード、ドラフトモード等、解像度、あるいはインクドロップ数などが異なる複数の記録モードを持ち、その中からユーザが意図するモードを選択することで所望する画像出力を得る。これらのモードは、一般的に、解像度以外にも印刷スピード、画像描画品質、色再現、濃度などが異なる場合がある。
この様なインクジェット記録装置において、特定のモードではインクドロップ数と濃度との線形性が良好となる場合があるが、別のモードでは、解像度やインクドロップ数の関係で濃度との非線形性が大きくなってしまうことが発生する。例えば、高密度に記録するモードであると、一般的にベタ濃度は高くなるが、エンジンのγ特性が急峻となり階調再現性(滑らかさ)が悪化する可能性がある。あるいは、色文字の品質が悪化、色再現性が悪化するといった問題がある。
本実施形態は上述した問題点を解決するためになされたものであり、裏抜け、紙の波打ち(コックリング)、インクの滲み等を可能な限り抑止するとともに、濃度特性を可能な限り線形にすることを目的とする。
画像形成装置は、画素に複数ドロップすることで、画素の階調をシートに再現する画像形成装置であって、複数のハーフトーン処理部と、切り替え部とを有する。複数のハーフトーン処理部は、ハーフトーン処理部それぞれが画像データの画素値を取得し、それぞれが1つまたは複数の閾値マトリクスを用いて前記画素値に対応するドロップ数の数値を出力し、ハーフトーン処理部それぞれで用いられる閾値マトリクスの数、または閾値マトリクス内の要素値のいずれか一方または両方が異なる。切り替え部は、複数のハーフトーン処理部からの出力をそれぞれ取得し、いずれか1つの出力を選択して出力する。
インクジェット記録装置のシステム構成を示す図である。 ドロップ数に応じた記録例を示す図である。 解像度別の記録例を示す図である。 マルチドロップ制御による階調遷移例を示す図である。 各階調記録の基本出力特性例を示す図である。 600dpiの出力特性に対し、出力特性が線形関係になるような逆特性のカーブを用いてγ補正を行うことを説明する図である。 TRC/インクリミット部、ハーフトーン部の内部構成の一例を示す図である。 3レベルハーフトーン処理部、4レベルハーフトーン処理部が用いる閾値マトリクスの外枠の一例を示す図である。 切り替えマスクの一例を示す図である。 実施形態によって処理された後の出力特性を説明する図である。 基準マトリクスの外枠の一例を示す図である。 出力順序を説明する図である。 基準マトリクスを種として、各閾値マトリクスの生成例を説明する図である。 γ補正部をそれぞれ独立に持つ場合の構成の一例を示す図である。
本実施形態のインクジェット記録装置は、1画素当たり多値の記録制御(マルチドロップなど)によって階調を再現するインクジェット記録装置である。また本実施形態のインクジェット記録装置は、インク制限値が200%を下回る記録媒体に多値のインクドット画像を記録する際、出力レベル数の異なる2つのハーフトーン化処理の出力を選択的に切り替えて出力することで、ザラツキが少なく、階調再現性の高い、かつ色再現精度の高い画像を形成することを特徴とする。
以下の説明において、本実施形態ではC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色について適用させる例を示すが、これら以外の色数、色の組合せにも本実施形態は応用できる。
図1に、本実施形態のインクジェット記録装置に関するシステム構成図、およびインクジェット記録装置におけるプリンタ機能のデータの流れを示す。この構成に限られるものでなく、コピー機能やその他シングルファンクションのマシンにも本実施形態は適用できる。
インクジェット記録装置100(画像形成装置)は、たとえばMFP(Multifunction Peripheral)であり、RIP(Raster Image Processor)色変換部1、圧縮伸張部2、TRC/インクリミット部3、ハーフトーン部4、インクジェットエンジン5を有する。PC(Personal computer)200のドライバ202は、アプリケーション201の印刷指示によって、画像データとともに印刷制御指示電文をLAN(Local Area Network)300経由でインクジェット記録装置100に出力する。インクジェット記録装置100のRIP色変換部1は、PC200からのRGB形式の画像データをCMYK形式のビットマップデータに変換する。圧縮伸張部2は、CMYK形式に変換された画像データを圧縮して画像データのソートを行い、記憶装置6にソート順に記憶させる。TRC/インクリミット部3は、1画素に対してのインクの出力が所定の割合(100%や150%、200%等)を超えないようにリミッタを設ける。またTRC/インクリミット部3は、入力画像に対しγ補正処理を施す(詳細は後述)。
ハーフトーン部4は、絵画画像データや写真画像データ等の入力画像データにおいて、明部と暗部の中間の階調を生成するための配列を作成する。またハーフトーン部4は、出力レベル数の異なる2つのハーフトーン化処理の出力を、選択的に切り替えてハーフトーン処理用のマトリクスを生成する(詳細は後述)。
インクジェットエンジン5は、CMYK形式に変換された画像データを取得し、ハーフトーン部4によって生成される配列に基づき、入力画像データの階調を、マルチドロップ方式を用いてシートに再現する。記憶装置6は、HDD等であり、種々の情報やプログラムを格納する役割を有している。
図2(A)は、1画素当たり白を含めて8値の記録制御(マルチドロップなど)を行う場合のインクジェット記録例を示すものである。1画素内で見れば、ドットのサイズにより白を含め8種類の階調記録が可能な例を示している。本実施形態では、この8値のドロップ方式を300dpi時に使用する。また図2(B)は、1画素当たり白を含めて4値の記録制御(マルチドロップなど)を行う場合のインクジェット記録例を示すものである。1画素内で見れば、ドットのサイズにより白を含め4種類の階調記録が可能な例を示している。本実施形態では、この4値のドロップ方式を600dpi時に使用する。
図3は、解像度別の記録例を示している。図3に示すように、各解像度の絶対的な面積は、300dpiの方が600dpiよりも4倍大きくなる。インクジェットヘッドのノズルから吐出できる1ドロップのインク液滴量がおおよそ一定の場合は、解像度画素単位に打ち込めるインク量は300dpiの方が多くなる。この300dpi、600dpiの例においては、解像度の観点及び、単位面積あたりに打ち込める量の違いから、600dpiモードの方が濃度が高くなり、高画質モードとしての意味合いが強くなる。(もちろん色数はこれに限るものではなく、最大ドロップ数も1ドロップ以上の組合わせであれば任意のドロップ数に適用可能である。)
図4に、マルチドロップ制御による階調遷移例を示す。図2で説明したように、インクジェット記録装置100は1画素につき4値または8値の階調記録しかできないが、より広い範囲にわたって擬似階調を再現する多値のハーフトーン化処理によって、図4に示すように入力画像データの階調(たとえば1色につき256階調)を再現することが可能となる。尚、図4は、記録制御が白を含めて6値の場合におけるマルチドロップ制御による階調遷移例を示しているが、図2で示した4値、8値にも当然応用できる。また図4は、途中の階調遷移を抜き出し示したものである。
図4では、4×4画素を基本単位とした簡易なモデルであるが、実際の階調再現においては、その基本単位はより大きなM×N画素数の単位となる。図4に示すように、通常、マルチドロップのインクジェット記録においては、ハイライト部のかなり淡い領域においても最小のインクドットが各画素に埋め尽くされて記録され、階調値が大きくなるに従い、徐々により大きなインクドットが記録されていく。一般的な多値誤差拡散処理などでハーフトーン化処理した画像は、誤差最小の原理からこの様な出力特性となる。一方、多値ディザ処理において、ディザテーブルの設計次第で、この出力特性は一価性を保ちながらも、いかような出力パターンにも対応できる。またハーフトーン化された後のインクジェットエンジン5の出力レベル数はモード毎に固定化されている。
図5に、各階調記録の基本出力特性例を示す。基本出力特性とは、濃度や明度、反射率等を基準とした特性データである。本実施例では濃度を基準とした例について述べる。図5(A)は、1画素300dpiの各ドロップベタを含む階調特性、図5(B)は、1画素600dpiの各ドロップベタを含む階調特性を示している。これらの図面からわかるように、ある特定のモードにおいてはインクドロップ数と濃度との線形性が良好となる場合がある。例えば図5(A)の300dpiで7dropをMax7ドロップで使用するモードでは、線形性が良好となっている場合において、1ドロップあたり同じドロップ量で図5(B)の600dpi、Max3dropを再現した場合、解像度やインクドロップ数の関係で濃度等との線形性が大きく歪んでしまうようなことが発生する。
このように、図5の例においては、600dpi時の出力特性の非線形性が大きい。これは単位面積あたりの打ち込むインク量が600dpiの方が300dpiよりも相対的に多くなるためであり、例えば入力値255を再現するのに、300dpiの7ドロップよりも、600dpiの3ドロップの方が多くなるためである(600dpiの3ドロップは、300dpi換算で12ドロップとなる)。ただし正確にはミクロな領域での画素形成パターンが異なるため正確に比例するとは限らない。図5(B)の例では2ドロップベタ画像の出力特性と3ドロップベタ画像の出力特性には大きな差が無く、図4に例えると、2ドロップベタから3ドロップベタに階調が遷移する途中で出力特性が飽和しているような状態となる。
一般的に、この様な出力特性に対しては、TRC/インクリミット部3が行うγ補正によって、出力特性の逆特性のカーブを入力画像データに適用させることでリニアライズ化が図られる。図6は、図5(B)で示した600dpiの出力特性に対し、出力特性が線形関係になるような逆特性のカーブを用いてγ補正を行う例を示している。この例ではターゲットカーブが線形となるような逆特性カーブを適用させているが、実際はさまざまな理由で、ターゲットカーブが曲線となるような特性カーブを適用させる場合もある。
この600dpiの階調特性を参照すると、曲線が大きく湾曲しており、デジタル値として見た場合、階調損失が起きていることがわかる。つまり補正後の隣接階調間の数値が大きく離散する箇所が発生し(例えば図5(B)の2ドロップから3ドロップの間)、また逆に、補正後の階調値が変わらないといった状態となる(例えば図5(B)の0ドロップから1ドロップの間)。尚、本実施形態において、出力値の最大値(255)の適正な指標値が1.4(例えば濃度指標値)であるとすると、600dpiの3ドロップでは約1.5程度となり、600dpiの2ドロップは約1.3程度となる。つまり3ドロップベタではインクを打ち込みすぎであり、かといって2ドロップベタ画像では目標とするベタ濃度特性には届かないような状態である。
インクジェット記録装置では、カラー画像再現におけるインクリミット値は非常にシビアであり、少ないカラー総インク量の組合わせをいかに精度良くコントロールするかが重要である。一方でこの様な曲線が大きく歪んだデジタルγ補正では、単色毎での階調損失、精度損失が起こっているために、カラー再現時の4色間のインクリミット処理と組合わさった場合、実質的な変換精度が出せず、画像品質を大きく落とす結果となる可能性がある。
そこで、本実施形態では、以下に示す手段によって、より簡単にこれらの問題点を解消することを目的とする。尚、以下の説明では、上述の600dpiに関して説明するが、300dpiやその他の場合でも適用可能である。
図7は、ハーフトーン部4の内部構成の一例を示している。本実施形態では、3値のハーフトーン化処理と4値のハーフトーン化処理が並列に行なわれ、これらの出力の一方を選択信号に基づき切り替える構成となっている。つまり出力レベル数(あるいはこれに対応した打ち込みドロップ数)が異なる2つの階調処理出力の割合を適宜調整することによって、単色での階調損失を抑え、かつ目標濃度レベルを達成する。このハードウェア構成はASICでもプロセッサでも実現することが可能である。
TRC/インクリミット部3のγ補正部31によってγ補正された入力画像データは、出力レベル値が異なる2つのハーフトーン化処理回路(3レベルハーフトーン処理部41、4レベルハーフトーン処理部42)で並列に処理される。そして選択信号発信部43によって発信される選択信号をもとに、セレクタ44は、3レベルハーフトーン処理部41、4レベルハーフトーン処理部42のいずれか一方でハーフトーン化された出力を選択し、インクジェットエンジン5に出力する。本実施形態では、3レベルハーフトーン処理部41、4レベルハーフトーン処理部42、セレクタ44の出力は2bitデータの扱いとなり、3レベルハーフトーン処理部41からの出力は0〜2の値、4レベルハーフトーン処理部42からの出力は0〜3の値としてハンドリングされる。
図8(A)は、4レベルハーフトーン処理部42が用いる閾値マトリクスの外枠を示す図であり、図8(B)は、3レベルハーフトーン処理部41が用いる閾値マトリクスの外枠を示す図である。図8に示すように、4レベルハーフトーン処理部42は、3つの閾値マトリクス(M1〜M3)を用いてハーフトーン処理を行い、3レベルハーフトーン処理部41は、2つの閾値マトリクス(M4、M5)を用いてハーフトーン処理を行う。これら閾値マトリクスは、入力値(0〜255の範囲)が何ドロップの出力に対応するかを決定するための閾値を要素として配列されたものである。
3レベルハーフトーン処理部41、4レベルハーフトーン処理部42は、C、M、Y、Kそれぞれの入力値(0〜255)を取得し、取得した入力値と、当該入力値の画素位置と対応する閾値マトリクスの要素値とを比較してドロップ数を決定する。例えば3レベルハーフトーン処理部41の場合、入力値が閾値マトリクスM4の要素値(入力値の画素位置と対応している要素値。以下同様。)を超えない場合は0ドロップ、閾値マトリクスM4の要素値を超え閾値マトリクスM5の要素値を超えない場合は1ドロップ、閾値マトリクスM4の要素値を超える場合は2ドロップとなる。このように、3レベルハーフトーン処理部41の出力値は0〜2の値となる。4レベルハーフトーン処理部42の場合も同様手法によって、入力値に応じて0ドロップ〜3ドロップのいずれかを決定し、0〜3の値を出力する。
セレクタ44は、選択信号発信部43からの選択信号を取得して、3レベルハーフトーン処理部41、4レベルハーフトーン処理部42のいずれか一方の出力を選択する。この選択信号としては出力の目標濃度(上述の適正指標値1.4)を達成するため、あるいは階調特性をより線形となるようにするため、ある比率によるマスク処理によって単純に切り替えることがもっとも簡単な対処方法となる。例えば2ドロップベタと3ドロップベタが半々の比率で目標濃度を達成できるような場合は、図9に示す切り替えマスクを使用すればよい。選択信号発信部43は、図9の切り替えマスクの各ラインをセレクタ44に出力する。図9の例えば0を3レベルハーフトーン処理部41の出力とし、1を4レベルハーフトーン処理部42の出力として定義される場合、セレクタ44は、信号0を受信した場合は3レベルハーフトーン処理部41の出力を選択し、1を受信した場合は4レベルハーフトーン処理部42の出力を選択する。この切り替えマスクの0、1の組合せによって、どちらをどの割合で選択するかを決定することができる。当然この切り替えマスクは4×4のサイズに限られることは無く、自由なサイズに設定可能である。また、マスクパターン自体もどのようなパターンでも構成可能である。このマスクパターンはASIC内のレジスタ等に格納されており、選択信号発信部43は、処理時にデータを呼び出して、カウンタ等で制御しながら選択信号を発信する。
異なる最大ドロップ数を実現する、異なる階調レベルのハーフトーン処理というのは、図10(A)で例示するように出力特性がそれぞれ異なるカーブを持つことになる。なぜならば2ドロップベタとなる状態が入力の255の位置にシフトするため、中間の階調が引き伸ばされるためである。一般的にドロップ数の少ない方が、出力特性は線形に近い状態となる。このように線形性の実現のみに着目する場合、ドロップ数の少ない方のみ、すなわち本例では2ドロップのみで再現した方が、上述例の2ドロップ、3ドロップを混在させて出力する方法よりも優位であるが、2ドロップのみでは、255の入力値に対し、適正指標値(本例では1.4の値)に満たない。よって本実施形態では、2ドロップ、3ドロップがシート上混在するように再現する。このようにすることで、図10(B)の破線で示す曲線ように、出力特性を線形に近づけられるとともに、規定値を満たすことができる。
ここまでが、適正指標値を達成しつつ出力特性の曲線が可能な限り線形となるようにするための説明であるが、出力特性が異なり、かつ出力レベル数も異なるハーフトーン処理の出力を、何ら規則を設けずに切り替えを行う場合、再現される階調画像は、例えば一定領域ごとに階調の段差が発生する等、リニアリティ性に不整合が起きた画像となる場合があり、また階調反転等の不具合が発生する場合がある。
そこで本実施形態では、3レベルハーフトーン処理部41が用いる閾値マトリクス、および4レベルハーフトーン処理部42が用いる閾値マトリクスそれぞれが、一定の規則性を保持するように各閾値マトリクスを定義する。
本実施形態では、まず、図8に示す各閾値マトリクスの関係として、出力レベル数の小さい方(図8(B))のマトリクスサイズを、出力レベル数の大きい方(図8(A))の整数倍(p、qは正の整数)のサイズ、もしくは同一のサイズとする。整数倍とする理由は、レベルの異なるハーフトーン処理の出力同士が同じ再現階調数を得るためには、出力レベル数が小さい方が、原理的に大きいサイズを必要とするためである。例えば、基準マトリクス(後述)のサイズが極端に小さい場合、必要な階調数を確保するために閾値マトリクスのサイズを拡張する必要がある場合などである。このとき、本実施形態ではBayer型のクラスタ拡張の概念によって整数倍のマトリクスサイズの拡張をし、出力パターンの成長規則の一貫性を保持する。
またシートに形成される画像において、3レベルハーフトーン処理部41の出力と4レベルハーフトーン処理部42の出力とが切り替わる画素での階調変化を抑止するため、ドロップの出力順序が3レベルハーフトーン処理部41と4レベルハーフトーン処理部42とで一定となるように、閾値マトリクスを定義する。本実施形態では、3レベルハーフトーン処理部41と4レベルハーフトーン処理部42とで用いられる各閾値マトリクスは、図11に示す基準マトリクスを種とし、この基準マトリクスをベースとして閾値プレーン数が拡張されたものとなる。
図12を参照しつつ、階調変化を抑止するための出力順序について説明する。図12の例は、2×2のマトリクスを例に示しており、ドロップの順位は左上を1、右上を2、左下を3、右下を4として定義されている。このようにドロップ順位が定義される場合、
3レベルハーフトーン処理部41での出力(以下、必要に応じて3レベルと称する)、4レベルハーフトーン処理部42での出力(以下、必要に応じて4レベルと称する)とも、初回のドロップは常に左上となり、入力データの値が大きくなるにつれ、その値に応じて右上、左下、右下の順にインクがドロップされる。4×4の全ての領域に対してドロップ(1ドロップ)がなされた場合、3レベル、4レベルともに2ドロップ目の初回は左上からとなり、入力データの値が大きくなるにつれ、右上、左下、右下の順に2回目のドロップが行われる。4レベルの3ドロップ目も同様に、左上から順に行われる。
このようにドロップ順位を定義せず、例えば3レベルは左上を初回ドロップとして定義し、4レベルは右下を初回ドロップとして定義する場合、シートに形成される画像において、切り替えられる画素間では階調に段差が生ずる場合があるが、本実施形態のように閾値マトリクス内においてドロップ順位のパターンを3レベルと4レベルとで同じとすることで、リニアリティ性に不整合が起きない画像を生成でき、また階調反転等の不具合が生じない画像を生成することができる。ドロップ順位のパターンとして、本例では左上から右下に向けて順にドロップされるものとしたが、態様を限定するものではなく、右下から左上に向けて順にドロップするパターンや、中央部から放射状に順にドロップするパターン等、様々なパターンが考えられる(これが基準マトリクスの数値順に相当する。)。ここでは、異なるレベル同士で同じ順序でドロップされることが重要となる。
次に、基準マトリクスを種として、各閾値マトリクスを生成する例を図13に示す。図13の例は、概念の説明用として、2×2という規模の小さいマトリクスを一例とし、2×2のサイズで0〜255内の数値を割り当てているが、実際は規模の大きいマトリクスで実装される。また、実際は上述のように基準マトリクスをベースとしてBayer型のクラスタ拡張の概念によって整数倍のマトリクスサイズに拡張される。また以下の計算方法はあくまで一例であり、さまざまな手法があることに留意する。
基準マトリクスが、例えば図13(A)に示すものである場合、閾値マトリクスM4の各要素値は、基準マトリクスの各要素値を2で除算した値となり、閾値マトリクスM5の各要素値は、閾値マトリクスM4の各要素値に128を加算した値となる(図13(B)参照)。また、閾値マトリクスM1の各要素値は、基準マトリクスの各要素値を3で除算した値となり、閾値マトリクスM2の各要素値は、閾値マトリクスM1の各要素値に85を加算した値となる。また閾値マトリクスM3の要素値は、閾値マトリクスM2の各要素値に85を加算した値(閾値マトリクスM1の各要素値に170を加算した値)となる(図13(C)参照)。
本実施形態のように、閾値マトリクス内に基本順位の相対関係を持たせておけば、選択信号をどのような条件で切り替えても、出力パターンの成長規則に一貫性を保持できるため、階調の反転や不正パターンの発生は起こり難くなる。
以上、図7に示す構成例について説明したが、図14に示すようにガンマ補正回路をそれぞれ独立に持ち(TRC/インクリミット部3のγ補正部31A、γ補正部31B)、ハーフトーン化処理に入力する前のガンマデータをより緻密に制御しても良い。
また、この様な出力レベルの異なるハーフトーン化処理の切り替え方式は、更なる応用が可能であり、例えばセレクタ44が画素ごとに、文字、写真、グラフィックスなどのオブジェクトの種類を示す識別信号を取得し、この識別信号によって出力を切り替えることも可能である。これによりオブジェクト毎の最高濃度を変更することができる。また、オブジェクトの大きさ、サイズを切り替え信号としてセレクタ4が取得し、利用しても良い。これはオブジェクトサイズが大きい場合はコックリングやカールが起き易いためにインクの打ち込み量を減らすといった使い方ができる。
また、両面印刷か片面印刷かの別を示す信号をセレクタ44が取得し、この信号によって出力を切り替えてもよい。両面印刷時において、片面時と違う切り替え比率で上述の方式を利用しても良い。両面印刷の場合、片面印刷よりもインク量が多くなるためコックリングやカールが起き易い。よって両面印刷の場合、インクの打ち込み量を減らすといった使い方も可能である。
更に、他の応用としては、インクセーブモードにおける、インクセーブ量を調整する、用紙種類によるインクの打ち込み量を調整するといった手段も実現可能である。これら応用では、基本的にはページ内、ページ単位のいずれにおいても利用可能である。さらに、本実施形態を色毎に個別に適用することも可能である。
本実施形態では、3値(最大2ドロップ)と4値(最大3ドロップ)のハーフトーン化処理の切り替えについて述べたが、これに限ることはなく、いずれのレベルの組合わせであってもよく、最大1ドロップの2値のものが組み合わされていてもよい。また、実装によっては、同じレベル(例えば3値)の組み合わせで、閾値マトリクス内の要素値が異なる構成も考えられる。
また、本実施形態においては、2種類の出力レベルの異なるハーフトーン化処理を切り替える手段について述べたが、これに限ることは無く、3種類以上の出力レベルの異なるハーフトーン化処理を切り替える手段に適用できる。
また、このような構成をとることにより、インク制限値が200%を大幅に下回るような普通紙への印刷に対しても、変換精度の高い画像処理が可能となり、ザラツキ、トーンジャンプが発生し難く、色再現精度の高い画像を形成することすることができる。ここで、インク制限値が200%を下回る場合の問題点について説明する。インク制限値が200%を下回る場合、色再現範囲(Gamut)の最外郭の頂点を構成するCMYRGBの6色において、C、M、Yは100%ベタの印刷ができるが、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)は、C、M、Yの各々2色の混色ベタでの印刷ができない状態となる。さらに3次色以上の色を構成する場合、低明度側のGamut体積が縮小されてしまうため、全体としてGamut形状が狭く絞られ、かつ大きく歪んでしまう特殊な状態となる。したがって200%を超える従来の一般的な色再現技術では高画質化に対応しきれない技術領域となる。本実施形態のように、ドロップ数を異ならせるように画像を形成することで、インク制限値に容易に到達しないように制御できる。
切り替え部は、セレクタ44に対応する。
以上に詳説したように、本実施形態では、裏抜け、紙の波打ち(コックリング)、インクの滲み等を可能な限り抑止するとともに、出力特性がより線形となるように制御することができる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
1 RIP色変換部、2 圧縮伸張部、3 TRC/インクリミット部、4 ハーフトーン部、5 インクジェットエンジン、6 記憶装置、41 3レベルハーフトーン処理部、42 4レベルハーフトーン処理部、43 選択信号発信部、44 セレクタ、31、31A、31B γ補正部、100 インクジェット記録装置、200 PC、201 アプリケーション、202 ドライバ、300 LAN。

Claims (12)

  1. 画素に複数ドロップすることで、画素の階調をシートに再現する画像形成装置であって、
    それぞれが画像データの画素値を取得し、それぞれが1つまたは複数の閾値マトリクスを用いて前記画素値に対応するドロップ数の数値を出力する複数のハーフトーン処理部であって、該ハーフトーン処理部それぞれで用いられる閾値マトリクスの数、または閾値マトリクス内の要素値のいずれか一方または両方が異なる複数のハーフトーン処理部と、
    前記複数のハーフトーン処理部からの出力をそれぞれ取得し、いずれか1つの出力を選択して出力する切り替え部と、
    を有する画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記複数のハーフトーン処理部は、該ハーフトーン処理部それぞれが用いる閾値マトリクスを単位として、ドロップの順がそれぞれで同じパターンになるように、数値を出力することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記複数のハーフトーン処理部で用いられるそれぞれの閾値マトリクスは、基準となる1つのマトリクスに基づき形成されることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記切り替え部は、前記画像データ内のオブジェクトの種類に応じて、いずれか1つの出力を選択することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記切り替え部は、画像データ内のオブジェクトのサイズに応じて、いずれか1つの出力を選択することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記切り替え部は、片面印刷か両面印刷かの別に基づき、いずれか1つの出力を選択することを特徴とする画像形成装置。
  7. 画素に複数ドロップすることで、画素の階調をシートに再現する画像形成装置のハーフトーン処理方法であって、
    画像形成装置が、
    画像データの画素値を取得し、1つまたは複数の閾値マトリクスを用いて、前記画素値に対応するドロップ数の数値を出力し、
    前記画素値を取得し、前記閾値マトリクスの数、または閾値マトリクス内の要素値のいずれか一方または両方が異なる閾値マトリクスを1つまたは複数用いて、前記画素値に対応するドロップ数の数値を出力し、
    前記それぞれの出力を取得し、いずれか1つの出力を選択して出力する
    ハーフトーン処理方法。
  8. 請求項7に記載のハーフトーン処理方法において、
    前記ドロップ数の数値の出力は、該出力それぞれで用いられる閾値マトリクスを単位として、ドロップの順がそれぞれで同じパターンになるように、数値を出力することを特徴とするハーフトーン処理方法。
  9. 請求項8に記載のハーフトーン処理方法において、
    前記閾値マトリクスは、基準となる1つのマトリクスに基づきそれぞれ形成されることを特徴とするハーフトーン処理方法。
  10. 請求項7乃至9のいずれか1項に記載のハーフトーン処理方法において、
    前記選択は、前記画像データ内のオブジェクトの種類に応じて、いずれか1つの出力を選択することを特徴とするハーフトーン処理方法。
  11. 請求項7乃至10のいずれか1項に記載のハーフトーン処理方法において、
    前記選択は、画像データ内のオブジェクトのサイズに応じて、いずれか1つの出力を選択することを特徴とするハーフトーン処理方法。
  12. 請求項7乃至11のいずれか1項に記載のハーフトーン処理方法において、
    前記選択は、片面印刷か両面印刷かの別に基づき、いずれか1つの出力を選択することを特徴とするハーフトーン処理方法。
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