JP2011199856A - 画像形成装置、プリント方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】彩度の高い印刷を実現する画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、画素に複数ドロップすることで、画素の階調をシートに再現する画像形成装置であって、カラーハーフトーン処理部と、印刷エンジン部とを有する。カラーハーフトーン処理部は、組織的ディザ法を用いて、基準色の閾値配列であって画素を要素の単位とした多値の閾値配列を導出し、基準色の多値の閾値配列に基づき、画像形成装置が出力する他の色の、多値の閾値配列を導出する。印刷エンジン部は、カラーハーフトーン処理部によって導出された各色の多値の閾値配列を取得し、各色の多値の閾値配列に基づき前記閾値配列の範囲で各色のドロップ数が混在するようにインクを画素ごとに出力する。
【選択図】図1

Description

この明細書に記載の実施形態は、インクジェットヘッドを用い、1画素当たり多値(マルチドロップ)の記録制御によってカラー画像を形成する画像形成装置等の階調制御技術に関する。
従来、水性顔料、油性顔料等のインクを使用したカラーインクジェットプリンタにおいては、インクジェット専用紙やインクジェット専用の光沢紙、マット紙などに印字することにより、高画質な画像出力を得ている。一方で、普通紙に画像を形成する場合は、裏抜け、紙の波打ち(コックリング)といった現象が起こりやすくなるため、色材量に制限がかかる。また普通紙に画像を形成する場合、インク自体が滲んで紙の平面方向あるいは紙内部方向に拡散したりするため、彩度の高い画像を再現するのは困難となる。
従って、普通紙に印字する場合、予め透明の液体を塗布してインクが滲まないようにするものや、インクの顔料等色材自体高価なものを使用して高精細化を図っている。また4色よりも多い、6色や8色、さらにそれ以上の色数のインクを使用して記録するインクジェット記録装置もある。
また、以下の文献が開示されている。
特開2003−39711号公報 特開2006−279352号公報 特開2008−62472号公報 特開2004−276596号公報 特開2002−178495号公報 特開平11−187265号公報
しかしながら、従来の予め透明の液体を塗布する方法や、インクの顔料等色材自体高価なものを使用する方法は、装置のコストが嵩む、インクの原材料費が嵩むという問題がある。またランニングコストが嵩む、取り扱いが煩雑という問題がある。
また、シリアルヘッドの場合は、6色や8色など色数を増やすことはコスト的には比較的簡単にできるが、ラインヘッド等のノズル数やサイズが大きくなるものは、装置が大掛かりとなるため、装置コストが非常に上がってしまうという問題もある。
一方で、インクの滲みを可能な限り抑止するため、必要に応じて色材の出力を制限する。この色材制限値が小さくなるに従い、色の再現域(Gamut)が狭くなり、全体的に鮮やかさが低下し、くすんだ画像となる、または混色による濃く目立つドットが粗く散在し、ザラツキが目立つ画像となってしまう問題点がある。
本実施形態は上述した問題点を解決するためになされたものであり、裏抜け、紙の波打ち(コックリング)といった現象、およびインクの滲みを抑止するとともに、彩度の高い画像形成を実現する技術を提供することを目的とする。
画像形成装置は、画素に複数ドロップすることで、画素の階調をシートに再現する画像形成装置であって、カラーハーフトーン処理部と、印刷エンジン部とを有する。カラーハーフトーン処理部は、組織的ディザ法を用いて、基準色の閾値配列であって画素を要素の単位とした多値の閾値配列を導出し、基準色の多値の閾値配列に基づき、画像形成装置が出力する他の色の、多値の閾値配列を導出する。印刷エンジン部は、カラーハーフトーン処理部によって導出された各色の多値の閾値配列を取得し、各色の多値の閾値配列に基づき前記閾値配列の範囲で各色のドロップ数が混在するように画素ごとにインクを出力する。
インクジェット記録装置のシステム構成を示す図である。 ドロップ数に応じた記録例を示す図である。 マルチドロップ制御による階調遷移例を示す図である。 任意の2色が画素ごとに重なって出力される状態を示す図である。 任意の2色を記録するときの、ドットを並置して出力する例を示す図である。 任意の3色を記録するときの、ドットを並置して出力する例を示す図である。 任意の4色を記録するときの、ドットを並置して出力する例を示す図である。 ドロップ数が混在する例を示す図である。 カラーハーフトーンデザイン回路、およびカラーハーフトーンデザイン回路の入力データ、出力データを示す図である。 カラーハーフトーンデザイン回路の動作を説明するフローチャートである。 カラーハーフトーンデザイン回路が取得する各データの一例を示す図である。 カラーハーフトーンデザイン回路の具体的な動作例を説明する図である。 入力画像データの階調と、ドロップ状態との対応を示す図であり、印刷画素の中心が複数色重ならない範囲の一例を示す図である。 2色それぞれが4dropベタまで並置する場合の一例を示す図である。 3色それぞれが3dropベタまで並置する場合の一例を示す図である。 4色それぞれが2dropベタまで並置する場合の一例を示す図である。
本実施形態では、1画素当たり多値の記録制御(マルチドロップなど)によって、階調を再現するインクジェット記録装置に関し、任意の画素に対して、2色以上の色が容易に重なって混色することがないように任意色間の階調を排他的な記録制御を行い、濁りのない、彩度の高い、またはザラツキの少ない画像を形成することについて説明する。
本実施形態のインクジェット記録装置は、特段のハードウェアを追加すること無く、カラーの階調再現技術を利用して実現することができる。また本実施形態のインクジェット記録装置は、従前のC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色以外の色の組合せにも応用できる。
以下の本実施形態では、一例としてC、M、Y、Kの4色、各色の最大インクドロップ数を5ドロップとしたマルチドロップ可能なインクジェット記録装置について説明をする。もちろん色数はこれに限るものではなく、最大ドロップ数も2ドロップ以上であれば任意のドロップ数に適用可能である。
図1に、本実施形態のインクジェット記録装置に関するシステム構成図、およびインクジェット記録装置におけるプリンタ機能のデータの流れを示す。もちろんこの構成に限られるものでなく、コピー機能やその他シングルファンクションのマシンにも本実施形態は適用できる。
インクジェット記録装置100(画像形成装置)は、たとえばMFP(Multifunction Peripheral)であり、RIP(Raster Image Processor)色変換部1、圧縮伸張部2、TRC/インクリミット部3、ハーフトーン部4、インクジェットエンジン5を有する。PC(Personal computer)200のドライバ202は、アプリケーション201の印刷指示によって、画像データとともに印刷制御指示電文をLAN(Local Area Network)300を経由してインクジェット記録装置100に出力する。インクジェット記録装置100のRIP色変換部1は、PC200からのRGB形式の画像データをCMYK形式のビットマップデータに変換する。圧縮伸張部2は、CMYK形式に変換された画像データを圧縮して画像データのソートを行い、記憶装置6にソート順に記憶させる。TRC/インクリミット部3は、1画素に対してのインクの出力が所定の割合(100%や150%、200%等)を超えないようにリミッタを設ける。
ハーフトーン部4は、絵画画像データや写真画像データ等の入力画像データにおいて、明部と暗部の中間の階調を生成するための配列を作成する。インクジェット記録装置100はマルチドロップでシート上に記憶するため、ハーフトーン部4は、組織的ディザ法を用いて、各色の多値の閾値配列を導出する。多値とは、ドロップ数に対応する値であり、本実施形態ではドロップしない場合も含め、少なくとも6値となる(図2で詳説する)。インクジェットエンジン5は、各色の閾値配列を取得し、この閾値配列に応じて、C、M、Y、Kの各色をシートに形成する。インクジェットエンジン5は、入力画像データの階調を、マルチドロップ方式を用いてシートに再現する。記憶装置6は、HDD等であり、種々の情報やプログラムを格納する役割を有している。
図2は、インクジェット記録装置100の1画素当たりの記録制御の一例を示す図である。インクジェット記録装置100は、ドロップ数に応じて、ドロップ数0を含めて6値の階調で表現し、よってドットのサイズにより、1画素につき6階調の記録が可能である。最大の5ドロップは、インクジェットエンジン5の有する純解像度の正方ピクセル(すなわち、1画素)の領域を覆うような円状となる。
図3にマルチドロップ制御による階調遷移例を示す。図2で説明したように、インクジェット記録装置100は1画素につき6値の階調記録しかできないが、より広い範囲にわたって擬似階調を再現する多値のハーフトーン化処理によって、図3に示すように入力画像データの階調(たとえば1色につき256階調)を再現することが可能となる。尚、図3は、途中の階調遷移を抜き出し示したものである。
図3では、4×4画素を基本単位とした簡易なモデルであるが、実際の階調再現においては、その基本単位はより大きなM×N画素数の単位となる。図3に示すように、通常、マルチドロップのインクジェット記録においては、ハイライト部のかなり淡い領域においても最小のインクドットが各画素に埋め尽くされて記録され、階調値が大きくなるに従い、徐々により大きなインクドットが記録されていく。一般的な多値誤差拡散処理などでハーフトーン化処理した画像は、誤差最小の原理からこの様な出力特性となる。
ここで、複数色を1画素に重ねる場合について説明する。図4は、図3に示した階調再現方法で、任意の2色(本例ではC、M)が重なる状態を示す例である。図3で示した階調再現方法であると、図4に示すように、濃度の淡い色領域においても画素単位で見ると2色のインクドットが重なる。インクジェット記録において普通紙に画像を形成する場合、先に述べた裏抜け、紙の波打ち(コックリング)、滲みといった現象が起こりやすくなるため、色材量に制限がかかる(この制限は、TRC/インクリミット部3が行う)。この制限によって、インク量が200%以下になるようなことも多く、紙種類や両面印刷等の条件によっては150%を切るような状況も想定される(これは2次色に対しても、100%同士で色を重ねることができない状態)。従って、単色では各画素5ドロップのベタ画像を形成できたとしても、2次色以上の色を組合せて記録する場合は、この色材量制限の制約が非常に大きくなり、画素単位で見ると、各色より小さなインクドロップの組合せで画像を形成することが多くなる。図4のように1画素に2色以上が重ねて出力される状況は、ごく一部のハイライト領域を除き、ほぼ全ての色域で発生し、よって、上述の色材料の制限もほぼ全ての色域で発生する。
また高速で記録する場合は、異なる色のインク自体が相互に混じり、濁りが発生する可能性もある。また解像度とインク自体の特性に依存する部分も大きいが、各色の配置の仕方によって、インク制限量も変化する。インク制限量が厳しいインクジェットの普通紙記録においては、任意の画素に対して、2色以上の色が容易に重なって混色することがないように、任意色間で階調の記録制御したほうが、濁りのない彩度の高い画像、さらにはザラツキの少ない画像を形成でき、普通紙の狭い色再現範囲の制約の中でも、結果的にGamutを拡げる効果を得ることが可能となる。
また一方で、文字や線のようなオブジェクトに目を向けると、輪郭を構成する画素境界部分に発生するジャギに対して、局所的に各色ドットを重ねて印字するよりも、ドットを並置化して輪郭を構成し、微妙な発色の違いを利用してアンチエイリアス効果を得ることで、文字や線の視認性の向上を期待できる。
そこで本実施形態では、任意の画素に対して、2色以上のインクドットが容易に重なって記録されることがないように任意色間の階調の記録を排他的に制御する。
図5は、本実施形態による任意の2色(本例ではC、M)を記録する場合の一定階調までパターンが並置する例を示す図である。この例では、図5(A)に示す2色のそれぞれ3番目のパターンを重ね合わせても、図5(B)に示すように、それぞれの色は完全に並置した状態となる。この2色の並置の例は、特に所定の2次色をターゲットとして高彩度化したい場合の例である。
図6は、本実施形態による任意の3色(本例ではC、M、Y)を記録する場合の一定階調までパターンが並置する例を示す図である。この例では、図6(A)に示す3色のそれぞれ左から3番目のパターンを重ね合わせても、図6(B)に示すように、それぞれの色は完全に並置した状態となる。
同様に任意の4色(C、M、Y、K)についても、図7(A)、図7(B)に示すように拡張が可能である。
本実施形態では、任意の色間をどの程度の階調値、色の組合せ、あるいはドロップサイズまで並置させるかについて、インクジェット記録装置の特性や紙の種類によって、多値のハーフトーン化処理のパラメータを色毎に変更させることで、任意に変更可能である。図8は、4×4の配列単位で各色のドロップ数が混在して形成される例を示す図である。本実施形態では、ハーフトーン部4によって各色のハーフトーンテーブルが導出され、ハーフトーンテーブルの各要素値に応じたドロップ数でインクが画素ごとにシートに出力され、図8に示すように各色のドロップ数が混在してシートに形成される。また図8およびその他上述した図面で示すように、本実施形態では1つの画素に異なる色が出力されることなく、また並置された出力となる。
この様な多値のハーフトーン化処理の出力結果を得るには、出力パターンが予測し難い多値誤差拡散処理では実現が難しいが、出力パターンを意図的に制御できる多値の閾値処理による分散系の組織的ディザ、あるいはFMスクリーン手法を使うことで実現できる。具体的には、上述の特許文献6等の手法を利用することによって、任意基準色の多値の閾値配列をまず求める(任意の平坦な階調領域において、この多値の閾値配列を使用したハーフトーン化処理によって、図5(A)のシアンのように、出力特性を得ることができる。)。尚、この処理はハーフトーン部4によって行われる。
次に、その基準となる多値の閾値配列の各値に対して、図9に示すカラーハーフトーンデザイン回路41によって基準色以外の色の多値閾値配列を求める。カラーハーフトーンデザイン回路41は、本実施形態ではハーフトーン部4内に備えられるものとする。カラーハーフトーンデザイン回路41は、具体的には、図10のフローチャートに示す排他的な数学的な操作を実行し値を置き換えることにより、図5(B)、図6(B)、図7(B)、図8に示すように簡易に2色、あるいは3色、4色のインクドットを、実現可能範囲で任意の階調値、色値の組合せに至るまで並置させた出力を得ることができる。
ここで、カラーハーフトーンデザイン回路41のフローチャートについて、図10を参照しつつ説明する。尚、図10(A)は2色間、図10(B)は3色間、図10(C)は4色間の閾値の生成方法の例を示している。カラーハーフトーンデザイン回路41は、まず、上述の手法で生成された基準色(本例ではシアンとする)のハーフトーンテーブルを記憶装置6から取得し(ACT1)、色間パラメータを取得する(ACT2)。
カラーハーフトーンデザイン回路41は、取得した基準色のハーフトーンテーブルを用いて基準色以外の色についてのハーフトーンテーブルを生成する(ACT3A、ACT3B、ACT3C)。本例のACT3Aのように、使用する色が2色で、Cが基準色でMのハーフトーンテーブルを作成する場合、
Th_M(i,j)=256−Th_C(i,j)
Th_M(i,j)=(128+Th_C(i,j))%255
の式を用いてMのハーフトーンテーブルを作成する。ここで、Th_C(i,j)はシアン用テーブルの座標(i,j)の要素値であり、Th_M(i,j)は、マゼンダ用テーブルの座標(i,j)の要素値である(以下に示すY、Kも同様)。また「%」は剰余演算を示す記号である。
また、使用する色が3色、基準色がCで、M、Yのハーフトーンテーブルを作成する場合、
Th_M(i,j)=(85+Th_C(i,j))%255
Th_Y(i,j)=(170+Th_C(i,j))%255
の式を用いてM、Yのハーフトーンテーブルを作成し(ACT3B)、使用する色が4色、基準色がCで、M、Y、Kのハーフトーンテーブルを作成する場合、
Th_M(i,j)=(64+Th_C(i,j))%255
Th_Y(i,j)=(128+Th_C(i,j))%255
Th_K(i,j)=(192+Th_C(i,j))%255
の式を用いてM、Y、Kのハーフトーンテーブルを作成する(ACT3C)。尚、これらの数式はあくまで一例であり、態様を限定するものではない。尚、ACT3A、3B、3Cが行われた後に、カラーハーフトーンデザイン回路41は、ソート処理を行う(後述)。
ここで、具体的な例として、図11、図12を参照しつつ、基準色(シアン)の多値閾値テーブルからマゼンダの多値閾値テーブルの導出について説明する。図11(A)は、組織的ディザ法を利用することによって導出される4値用(テーブル数3)のシアン用の閾値テーブルをそれぞれ示しており、また図11(B)は、シアン用基準閾値の種となるマトリクス(色間パラメータ)を示している。図11(B)で示すマトリクス内の各要素値は、図11(A)の項目番号(1〜16)に対応しており、例えばシアンの第1閾値テーブルでの左上端内の要素値は3となり、右上端の要素値は162となる。シアンの第2閾値テーブルも同様に、例えば左下端は247、右下端は88となる。第3閾値テーブルも同様の手法で求められる。
このようにして導出されるシアン用の各閾値テーブルを図12に示す(図12の「シアン用多値閾値テーブル」の枠内参照)。カラーハーフトーンデザイン回路41は、次に、図10で示したフローチャートのACT3Aの算出式を用いて、ここで「マゼンダ用内部計算用テーブル」を作成する。その後、カラーハーフトーンデザイン回路41は、「マゼンダ用内部計算用テーブル」の各テーブル内の要素値をそれぞれ比較することで、テーブルをソートし、マゼンタ用多値閾値テーブルを導出する(図12の「マゼンタ用多値閾値テーブル」の枠内参照)。カラーハーフトーンデザイン回路41は、マゼンダ用の各閾値テーブルが、最終的に、
(第1閾値テーブル)<(第2閾値テーブル)<(第3閾値テーブル)
の関係となるようにソートする。他の色についても、計算式はそれぞれ異なるが同様の手法で導出される。
カラーハーフトーンデザイン回路41は、上記手法を用いてテーブルの全ての要素の値を算出し、記憶装置6に記憶する。尚、ハーフトーンテーブルの各要素値は、上述の各数式や色間パラメータが用いられることで、1つの画素に1色のドットが形成されるように導出される。換言すると、テーブルそれぞれの各要素の値は排他的に導出され、ある色のテーブルの任意の要素に値(1ドロップ、2ドロップ等、ドットが形成される値)が導出される場合、その他の色のテーブルの当該任意の要素には、ドロップしない値が導出される。
インクジェットエンジン5は、このように導出された各色の多値の閾値配列を記憶装置6から取得し、たとえば図8に示すように、閾値配列の範囲で各色のドロップ数が異なるようにインクを出力する。インクジェットエンジン5は、閾値配列に対応するシート上の画素に、対応する色のドットを形成する。本実施形態では、インクジェットエンジン5は、閾値配列上のある要素値が少なくとも0である場合、その要素に対応する画素にはインクを出力せず、要素値が大きくなるにつれドロップ数が増えるように出力制御する。このように出力制御が行われることで、インクジェットエンジン5は、図8に示すように閾値配列の範囲で各色のドロップ数が異なるようにドットを形成し、また、画素中心に異なる色のドットが形成されない画素が少なくとも設けられるように出力制御する(この点については後述)。またインクジェットエンジン5は、シートに形成されるドットの中心が、各色で並置されるようにインクを出力する。
なお、このカラーハーフトーンデザイン回路41の構成はASICでもプロセッサでも実現することも可能である。このような構成をとることにより、インク制限値が200%を大幅に下回る普通紙への印刷に対しても、より濁りの少ない彩度の高い画像を形成することすることができる。また、文字や線のようなオブジェクトに対してもスムージング効果を得ることができる。
ここで、インク制限値が200%を下回る場合の問題点について説明する。インク制限値が200%を下回る場合、色再現範囲(Gamut)の最外郭の頂点を構成するCMYRGBの6色において、C、M、Yは100%ベタの印刷ができるが、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)は、C、M、Yの各々2色の混色ベタでの印刷ができない状態となる。さらに3次色以上の色を構成する場合、低明度側のGamut体積が縮小されてしまうため、全体としてGamut形状が狭く絞られ、かつ大きく歪んでしまう特殊な状態となる。したがって200%を超える従来の一般的な色再現技術では高画質化に対応しきれない技術領域となる。本実施形態のように、同じ画素に複数色が容易に出力されないように制御することで、インク制限値に容易に到達しないように制御できる。
次に、本実施形態における任意の色間で画素の中心が重ならないようにする条件を説明する。扱う入力画像ビット深度をm(bit)、排他的記録を行う色数をp、使用するドロップ数をnとすると、入力画像データの画素の各色の値Xが、インクジェットエンジン5の特性やその他の要因を考慮して、
(2−1)/(n×p)<X<(2−1)/p
を満たす範囲で、p色の任意色間で混色することが無い(尚、最大ドロップの実サイズによっては、周辺領域は物理的に重なることもありえる。)。逆に、インクジェットエンジン5は、この条件式を満たす場合は画素中心が重ならないように制御する。
このXの範囲について、図13に一例を示す。図13(A)、図13(B)は、入力画像データの階調(図中の数値)と、ドロップ状態との対応を示す図であり、図13(C)、図13(D)は、画素の中心が複数色重ならない範囲の従来例と本実施の形態の対比の一例である。たとえば、図13(D)に示すように、入力画像ビット深度を8(bit)、色数p=2、ドロップ数を3とすると、
(2−1)/(3×2)=42<X<(2−1)/2=127
となるため、2色間における同一入力画像データXに対して、42<X<127を満たす入力画像データの範囲で、2色間で混色しない(画素単位で見た場合)。
また、3色の例の場合、入力画像ビット深度を8(bit)、色数p=3、ドロップ数を5とすると、
(2−1)/(5×3)=17<X<(2−1)/3=85
となるため、3色間における同一入力画像データXに対して、17<X<85を満たす入力画像データの範囲で、3色間で混色しない(画素単位で見た場合)。同様に、入力画像ビット深度を10(bit)、色数p=4、ドロップ数を15とすると、
(210−1)/(15×4)=17<X<(210−1)/4=255
となるため、4色間における同一入力画像データXに対して、17<X<255を満たす入力画像データの範囲で、4色間で混色しない(画素単位で見た場合)。
ここまでの説明では、非常に小さなサイズ領域におけるモデルを説明してきたが、より好適な階調制御技術としては、局所領域での各色の基準となる階調遷移パターンが、網点や万線といった周期的な構造を持つものではなく、図14〜図16に示すようなそれぞれランダマイズ化されたパターン同士間で並置化された方がより効果的である。これは、何らかのメカニカルな原因により発生する色ズレに起因する、色ムラ等に対する耐性を得ることができるからである(言い換えれば、局所的に周期的な構造を持つパターンを使用すると、メカの基本構造や、エンジン変動に対して、局所周期的なスクリーンパターンとの意図しない干渉などにより、悪影響が発生する可能性があるため。)。尚、図14は、特定の2色がそれぞれ4dropベタまで並置する一例を示す図であり、図15は、特定の3色がそれぞれ3dropベタまで並置する一例を示す図である。また、図16は、4色がそれぞれ2dropベタまで並置する一例を示す図である。
なお、図14〜図16はあくまで本実施形態の一例であって、並置化を組み合わせる色数ごとの階調再現でパターン形成可能な限界範囲内であれば、混色発生が開始する階調値は、任意に設定することができる。(ただし、この条件は、それぞれの色の階調値が、ほぼ同等の階調値として見たときであり、各色の階調値のバランスが異なる場合はこの限りではない。)
最後に、上述した各従来技術について触れる。これらの従来技術は、記録解像度は高いが、低速なシリアルタイプのインクジェットヘッドを用いたインクジェット記録装置に主に適用される濃度パターン法による改良点を示している。
この濃度パターン法は入力解像度と出力解像度が一致しない場合に用いるもので、実際の画像再現解像度は入力解像度に依存する。従って、濃度パターン法では入力と出力の関係が1:1ではなく、基本的には1:N(N>1)の関係となるもので、多値の量子化処理をしたM値(M>2)の結果をそのM値に対応した特定のパターンに変換するというものである。なお高解像度な記録装置においては、多値の量子化データは主にその記録解像度の1画素につき2値の濃度パターンに変換される。
この量子化後の出力結果をパターンに変換するためには、その対応するパターン変換テーブルを必要パターン数分、またM値に対応する分保持する必要があり、このためのパターン保持メモリが必要となる。この様な構成の濃度パターンでは、どのようなパターンにも容易に変更が出来るという利点を持つ反面、複雑なパターンテーブルを持つことによりそれに伴って、必要となる回路規模や、メモリの増大を招く欠点がある。
一方、組織的ディザ法は、回路規模や、メモリ使用規模の面において最もシンプルな基本比較のみの処理方法で実現されるものである。また基本的に1:1で入力と出力の解像度を維持した変換をするものである。従って、回路構成の仕方にもよるが、一般に濃度パターン法よりも回路規模、メモリ等が大幅に少ない構成で実現できる。
また、本実施形態においては、この組織的ディザ法を使用し、かつ本来が持つシンプルな回路構成をまったく変えずに、前記課題を解決するものである。また、ラインヘッド等のインクジェットヘッドを用いた高速なページプリンタタイプのインクジェット記録装置に主に適用されるものである。また、多値の量子化されたデータは、主にその記録解像度の1画素につきマルチドロップで再現できる範囲内において多値の記録パターンに変換される。
以上に詳説したように、本実施形態では、ディザ法により、任意の画素に対して、2色以上の色が容易に重なって混色することがないように、任意色間の階調を、排他的に記録制御することで、濁りのない彩度の高い、またはザラツキの少ない画像を形成することができる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
1 RIP色変換部、2 圧縮伸張部、3 TRC/インクリミット部、4 ハーフトーン部、5 インクジェットエンジン、6 記憶装置、41 カラーハーフトーン生成回路、100 インクジェット記録装置、200 PC、201 アプリケーション、202 ドライバ、300 LAN。

Claims (8)

  1. 画素に複数ドロップすることで、画素の階調をシートに再現する画像形成装置であって、
    組織的ディザ法を用いて、基準色の閾値配列であって画素を要素の単位とした多値の閾値配列を導出し、該基準色の多値の閾値配列に基づき、前記画像形成装置が出力する他の色の、多値の閾値配列を導出するカラーハーフトーン処理部と、
    前記カラーハーフトーン処理部によって導出された各色の多値の閾値配列を取得し、該各色の多値の閾値配列に基づき前記閾値配列の範囲で各色のドロップ数が混在するようにインクを画素ごとに出力する印刷エンジン部と、
    を有する画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記カラーハーフトーン処理部は、中心に異なる色のドットが形成されない画素が少なくとも設けられるように、前記各色の閾値配列を導出することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記印刷エンジン部は、シートに形成されるドットの中心が、各色で並置されるようにインクを出力することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2または3に記載の画像形成装置において、
    前記中心に異なる色のドットが形成されない画素は、
    入力画像データのビット深度をm(bit)、色数をp、前記画像形成装置が制御するドロップ数をnとする場合、入力画像データの画素の各色の値Xが、
    (2−1)/(n×p)<X<(2−1)/p
    を少なくとも満たすときに設けられることを特徴とする画像形成装置。
  5. 画素に複数ドロップすることで、画素の階調をシートに再現する画像形成装置のプリント方法であって、
    組織的ディザ法を用いて、基準色の閾値配列であって画素を要素の単位とした多値の閾値配列を導出し、該基準色の多値の閾値配列に基づき、前記画像形成装置が出力する他の色の、多値の閾値配列を導出し、
    導出された各色の多値の閾値配列を取得し、該各色の多値の閾値配列に基づき前記閾値配列の範囲で各色のドロップ数が混在するようにインクを画素ごとに出力する
    プリント方法。
  6. 請求項5に記載のプリント方法において、
    前記画像形成装置は、中心に異なる色のドットが形成されない画素が少なくとも設けられるように、前記各色の閾値配列を導出することを特徴とするプリント方法。
  7. 請求項6に記載のプリント方法において、
    前記画像形成装置は、シートに形成されるドットの中心が、各色で並置されるようにインクを出力することを特徴とするプリント方法。
  8. 請求項6または7に記載のプリント方法において、
    前記中心に異なる色のドットが形成されない画素は、
    入力画像データのビット深度をm(bit)、色数をp、前記画像形成装置が制御するドロップ数をnとする場合、入力画像データの画素の各色の値Xが、
    (2−1)/(n×p)<X<(2−1)/p
    を少なくとも満たすときに設けられることを特徴とするプリント方法。
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