JP2011193064A - ポーリング伝送システム、ポーリング伝送方法、および、ポーリング伝送プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一次局である親局1と二次局である複数の子局2とをポーリング方式にてデータ通信するポーリング伝送システムであって、子局2は、優先データに関する各子局2のポーリング回数を優先要求データとして作成し、ポーリング方式におけるポーリング要求への応答として、優先要求データを含めたポーリング応答を返信し、親局1は、通常の所定順序に従ってポーリング要求を送信する処理よりも、優先要求データで指定された各子局2のポーリング回数分のポーリング要求を送信する処理を優先させることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
これでは、障害が発生した子局及び障害の波及先である子局においても、親局へのデータの伝送に時間を要してしまうことになる。結果として、子局の障害情報の収集が遅れたことにより、プラント緊急停止の処理が遅れ、プラント機器の損傷などの二次的な障害が発生する恐れがある。
例えば、特許文献1には、子局としての主機装置の重要性、優先性、関連性に応じてポーリング順番またはポーリング周期を変更し、システムの必要情報を収集する技術が記載されている。
前記子局が、優先要求部と、要求回数算出部と、ポーリング処理部と、記憶手段とを有し、
前記記憶手段には、前記親局に送信する対象である入力データと、前記入力データのうちの優先データを特定するための優先データパラメータと、前記優先データおよびその関連データを送信するためのポーリング方式のデータ通信の回数を規定する優先要求データとがそれぞれ記憶され、
前記記憶手段の前記優先データパラメータには、その優先データパラメータで特定される前記優先データごとに、その優先データに関連する前記各子局の前記入力データを送信するための前記各子局のポーリング回数が対応づけられており、
前記優先要求部が、自局である前記子局に入力される前記入力データと前記優先データパラメータとを照合することにより、前記入力データに前記優先データが含まれていることを検知し、
前記要求回数算出部が、検知した前記優先データ自局の前記記憶手段内の前記入力データのデータ量と、前記優先データパラメータに対応づけられている前記各子局のポーリング回数とをもとに、検知した前記優先データに関する前記各子局のポーリング回数を前記優先要求データとして作成し、
前記ポーリング処理部が、前記優先要求データが存在するときには、前記親局から受信したポーリング方式におけるポーリング要求への応答として、前記優先要求データを含めたポーリング応答を返信し、
前記親局が、
前記優先要求データを含めたポーリング応答を受信するまでは、所定順序に従って1台ずつ子局を選択してポーリング要求を送信し、
前記優先要求データを含めたポーリング応答を受信したときに、前記所定順序に従ってポーリング要求を送信する処理よりも、前記優先要求データで指定された前記各子局のポーリング回数分のポーリング要求を送信する処理を優先させることを特徴とする。
その他の手段は、後記する。
これらの各装置(親局1、子局2、および、監視制御対象機器4)は、それぞれCPUとメモリとネットワークインタフェースとを備えるコンピュータとして構成され、CPUがプログラムをメモリに読み込んで実行することにより、各処理を実行する。
以下の説明では、ポーリング要求信号とポーリング応答信号との組を、1回のポーリング処理として説明する。なお、1つのポーリング応答信号では、送信可能なデータ量が1回分送信容量以下に制限される。
そして、子局2は、次のポーリング要求信号が到着したときに、次のデータブロックを送信する。なお、1回分送信容量は、あらかじめ子局2内の設定ファイルなどに記録されている。
例えば、(送信対象のデータ量)=26KBで、(1回分送信容量)=10KBの場合、このデータを10KBごとに2カ所で分割した結果、3つのデータブロック(10KB+10KB+6KB)が生成される。よって、この場合のデータ分割数とポーリング回数とは、ともに「3」である。
ヘッダ部51には、送信元や、宛先の情報が含まれている。
子局データ53には、1回分送信容量以下のデータ量のデータが含まれている。
優先要求データ52には、子局2ごとの親局1に対し要求するポーリングの回数が格納されている。ポーリングを要求しない子局2には、“0”がセットされる。
入力データバッファ21には、データ入力部20から入力した入力データが格納される。
優先データパラメータ格納部23は、優先データとそれに関連して各子局2にて発生するであろうデータ量を親局1へ効率よくデータ送信出来るよう算出したポーリング回数が、あらかじめ登録されている。
要求回数算出部24は、送信待ちデータバッファ25に格納されているデータ量と、優先データパラメータ格納部23とを参照し、親局1へ送信するポーリング回数を算出する。
図3(a)に示す入力データバッファ21には、データID61ごとに、データ入力部20から入力される監視制御対象機器4に関するデータ62が格納されている。データID61は、データ62を個別に識別可能とするための識別子である。データ62には、親局1に送信すべきデータそのものが格納される。
送信待ちデータバッファ25には、入力データバッファ21のデータ62が、入力データバッファ21にデータが入力された順に格納される。
優先要求データバッファ26には、予測ポーリング回数72のポーリング回数(後記する変数N)と、送信待ちデータバッファ25のデータ量を送信するためのポーリング回数(後記する変数M)とをもとにした各子局2のポーリングの要求回数が、優先要求データ52として格納される。なお、ポーリングを要求しない子局2の優先要求データ52には“0”がセットされる。
S101において、監視制御対象機器4は、障害などの異常イベントが発生していない通常動作時において、制御用データ(計測値など)が発生すると、そのデータを収容先である子局2aに通知する。
S102において、子局2aのデータ入力部20は、監視制御対象機器4からの入力データを、入力された順に入力データバッファ21に格納する。
S103において、子局2aの優先要求部22は、入力データバッファ21のデータID61が、優先データパラメータ格納部23の優先データID71と一致しないことをチェックした後、入力データバッファ21のデータ62を、送信待ちデータバッファ25に格納する。
S104において、親局1は、規定順序に従って、子局2aへとポーリング要求する。
S105において、子局2aのポーリング処理部27は、ポーリング要求への応答として、送信待ちデータバッファ25内のデータ62を図1(b)の子局データ53に格納し、ヘッダ部51を付したポーリング応答信号を作成し、ポーリング要求元である親局1へと応答する。
親局1と各子局2とは、規定順序に従って、ポーリング要求とポーリング応答との組の処理を行う。つまり、親局1は、子局2aの次の規定順序である子局2bとのポーリング要求(S106)/ポーリング応答(S107)を行った後、子局2bの次の規定順序である子局2nとのポーリング要求/ポーリング応答(S108)とを行う。
S200において、監視制御対象機器4は、障害などの異常イベントの発生を検知する。
S201において、監視制御対象機器4は、S200の異常イベントに関する優先データ(図3(a)のデータID61=「5」のデータなど)として、データ量が大きいデータを取得(計測)し、そのデータを収容先である子局2aに通知する。
S202において、子局2aのデータ入力部20は、監視制御対象機器4からの入力データを、入力された順に入力データバッファ21に格納する。
S203において、子局2aの優先要求部22は、入力データバッファ21のデータID61が、優先データパラメータ格納部23の優先データID71と一致することをチェックした後、入力データバッファ21のデータ62を、送信待ちデータバッファ25に格納するとともに、優先要求データ52を作成して優先要求データバッファ26に格納する。
S204において、親局1は、規定順序に従って、子局2aへとポーリング要求する。
S205において、子局2aのポーリング処理部27は、ポーリング要求への応答として、送信待ちデータバッファ25内のデータ62を図1(c)の子局データ53に格納し、ヘッダ部51と、S203の優先要求データ52とを付したポーリング応答信号を作成し、ポーリング要求元である親局1へと応答する。
例えば、図1(c)のポーリング応答信号の優先要求データ52には「子局2aに5回、子局2nに3回」の優先データ用のポーリングが要求されているので、子局2aに5回ポーリングし(S211,優先送信)、子局2nに3回ポーリングする(S212,優先送信)。なお、優先要求データ52には優先データの送信順序を規定しなくてもいいときには、子局2ごとのポーリング回数を行う順序は、どのような順序としてもよい。
これにより、優先データの送信(S211,S212)は、通常の規定順序のポーリング処理(S206,S207)を待つことなく、優先的に割り込み処理として実現できる。
データ入力部20は、監視制御対象機器4aからのデータ入力を受ける(S11)。入力データに変化があるか否かが判断され(S12)、変換がないときにはS11に戻る。入力データに変化があれば、その変化したデータを入力データバッファ21に格納する(S13)。
まず、入力データバッファ21に格納されているデータのデータID61と、優先データパラメータ格納部23の優先データID71を比較し(S21)、入力データバッファ21に優先データが存在するか否かを判断する(S22)。優先データが存在しないと判断された場合には、入力データバッファ21のデータは送信待ちデータバッファ25に格納される(S27)。
そして、S23のポーリング回数算出結果から、優先要求データ52を作成し(S25)、その優先要求データ52を優先要求データバッファ26に格納する(S26)。そして、処理をS27へと進める。
S33で子局データ53が存在する場合には、その送信待ちのデータ量を確認し、データ分割数を算出する(S34)。算出したデータ分割数を示す変数“M”にて、“M←データ分割数”とする(S35)。なお、本実施形態においては、記号「A←B」は、変数Aに値Bを代入する処理を示す。
一方、S33で送信待ちデータが存在しない場合、または、S31で指定子局2が自局ではない場合には、データ分割数“M←0”とする(S36)。
さらに、優先要求データ52の指定子局2に該当するポーリング回数の算出結果として、“ポーリング回数←M+N”の値とする(S39)。
まず、親局1からのポーリング要求信号を受信する(S41)。このポーリング要求信号は、親局1からS104やS204で送信されるものである。
優先要求データバッファ26内に優先要求データ52が存在するか否かを判断し(S42)、データが存在する場合には、その優先要求データ52を順に読み出して、図1(c)のようなポーリング応答信号に付加する(S43)。一方、S42で優先要求データ52が存在しない場合には、図1(b)のような優先要求データ52を付加しないポーリング応答信号となる。
次に、送信待ちデータバッファ25内に子局データ53が存在するか否かを判断する(S44)。子局データ53が存在する場合には、その子局データ53を順にポーリング応答信号に付加する(S45)。
優先要求データ52とは、通常のポーリング順に割り込んで、数回の連続したポーリングを送信することを親局1に対し要求するためのデータ構造である。
親局1は、優先要求データ52を応答信号から検知すると、優先データが発生していないときの通常のポーリング処理を行う前に、通常のポーリング順に割り込んで、優先要求データ52で示された回数および順序に従って、集中的に該当子局のポーリング送信を行う。
これにより、優先データは、通常のポーリング順序を待つことなく直ちに送信されるため、緊急度合いの高い優先データを、迅速に伝達することが可能となる。
よって、優先データの送信に要する時間を「データ分割数×ポーリング周期」の時間として短縮化できるので、伝送システム全体の優先データのスループットを高めることができるとともに、バッファからのデータ漏れを抑制できる。
例えば、自局で発生した優先データが電力系統における送電線地絡データや、トランス故障の障害データであるときには、その関連データとして、親局1の運転員が次の制御指令を行う際の成立条件として必要な他局のデータが挙げられる。
これにより、自局で発生した優先データに関連して発生する他局のデータも、通常のポーリング順序を待つことなく直ちに送信することができる。
2 子局
3 通信回線
4 監視制御対象機器
20 データ入力部
21 入力データバッファ
22 優先要求部
23 優先データパラメータ格納部
24 要求回数算出部
25 送信待ちデータバッファ
26 優先要求データバッファ
27 ポーリング処理部
51 ヘッダ部
52 優先要求データ
53 子局データ
61 データID
62 データ
71 優先データID
72 予測ポーリング回数
Claims (7)
- 一次局である親局と二次局である複数の子局とをポーリング方式にてデータ通信するポーリング伝送システムであって、
前記子局は、優先要求部と、要求回数算出部と、ポーリング処理部と、記憶手段とを有し、
前記記憶手段には、前記親局に送信する対象である入力データと、前記入力データのうちの優先データを特定するための優先データパラメータと、前記優先データおよびその関連データを送信するためのポーリング方式のデータ通信の回数を規定する優先要求データとがそれぞれ記憶され、
前記記憶手段の前記優先データパラメータには、その優先データパラメータで特定される前記優先データごとに、その優先データに関連する前記各子局の前記入力データを送信するための前記各子局のポーリング回数が対応づけられており、
前記優先要求部は、自局である前記子局に入力される前記入力データと前記優先データパラメータとを照合することにより、前記入力データに前記優先データが含まれていることを検知し、
前記要求回数算出部は、検知した前記優先データ自局の前記記憶手段内の前記入力データのデータ量と、前記優先データパラメータに対応づけられている前記各子局のポーリング回数とをもとに、検知した前記優先データに関する前記各子局のポーリング回数を前記優先要求データとして作成し、
前記ポーリング処理部は、前記優先要求データが存在するときには、前記親局から受信したポーリング方式におけるポーリング要求への応答として、前記優先要求データを含めたポーリング応答を返信し、
前記親局は、
前記優先要求データを含めたポーリング応答を受信するまでは、所定順序に従って1台ずつ子局を選択してポーリング要求を送信し、
前記優先要求データを含めたポーリング応答を受信したときに、前記所定順序に従ってポーリング要求を送信する処理よりも、前記優先要求データで指定された前記各子局のポーリング回数分のポーリング要求を送信する処理を優先させることを特徴とする
ポーリング伝送システム。 - 前記要求回数算出部は、前記各子局のポーリング回数を計算するときに、
自局である前記子局に入力される前記入力データのデータ量を1回のポーリング応答で送信可能なデータ量で除算した結果であるデータ分割数と、前記優先データパラメータに対応づけられている自局のポーリング回数との和を、自局の前記優先要求データにおけるポーリング回数とし、
前記優先データパラメータに対応づけられている前記各子局としての他局のポーリング回数を、他局の前記優先要求データにおけるポーリング回数とすることを特徴とする
請求項1に記載のポーリング伝送システム。 - 前記優先要求部は、前記入力データに前記優先データが含まれていることを検知するときに、前記記憶手段に格納されている前記入力データのデータIDと、前記優先データパラメータとして前記記憶手段に格納されている前記優先データのデータIDとを比較し、互いに一致するときに、その入力データを前記優先データとして検知することを特徴とする
請求項1または請求項2に記載のポーリング伝送システム。 - 一次局である親局と二次局である複数の子局とをポーリング方式にてデータ通信するポーリング伝送システムによるポーリング伝送方法であって、
前記子局は、優先要求部と、要求回数算出部と、ポーリング処理部と、記憶手段とを有し、
前記記憶手段には、前記親局に送信する対象である入力データと、前記入力データのうちの優先データを特定するための優先データパラメータと、前記優先データおよびその関連データを送信するためのポーリング方式のデータ通信の回数を規定する優先要求データとがそれぞれ記憶され、
前記記憶手段の前記優先データパラメータには、その優先データパラメータで特定される前記優先データごとに、その優先データに関連する前記各子局の前記入力データを送信するための前記各子局のポーリング回数が対応づけられており、
前記優先要求部は、自局である前記子局に入力される前記入力データと前記優先データパラメータとを照合することにより、前記入力データに前記優先データが含まれていることを検知し、
前記要求回数算出部は、検知した前記優先データ自局の前記記憶手段内の前記入力データのデータ量と、前記優先データパラメータに対応づけられている前記各子局のポーリング回数とをもとに、検知した前記優先データに関する前記各子局のポーリング回数を前記優先要求データとして作成し、
前記ポーリング処理部は、前記優先要求データが存在するときには、前記親局から受信したポーリング方式におけるポーリング要求への応答として、前記優先要求データを含めたポーリング応答を返信し、
前記親局は、
前記優先要求データを含めたポーリング応答を受信するまでは、所定順序に従って1台ずつ子局を選択してポーリング要求を送信し、
前記優先要求データを含めたポーリング応答を受信したときに、前記所定順序に従ってポーリング要求を送信する処理よりも、前記優先要求データで指定された前記各子局のポーリング回数分のポーリング要求を送信する処理を優先させることを特徴とする
ポーリング伝送方法。 - 前記要求回数算出部は、前記各子局のポーリング回数を計算するときに、
自局である前記子局に入力される前記入力データのデータ量を1回のポーリング応答で送信可能なデータ量で除算した結果であるデータ分割数と、前記優先データパラメータに対応づけられている自局のポーリング回数との和を、自局の前記優先要求データにおけるポーリング回数とし、
前記優先データパラメータに対応づけられている前記各子局としての他局のポーリング回数を、他局の前記優先要求データにおけるポーリング回数とすることを特徴とする
請求項4に記載のポーリング伝送方法。 - 前記優先要求部は、前記入力データに前記優先データが含まれていることを検知するときに、前記記憶手段に格納されている前記入力データのデータIDと、前記優先データパラメータとして前記記憶手段に格納されている前記優先データのデータIDとを比較し、互いに一致するときに、その入力データを前記優先データとして検知することを特徴とする
請求項4または請求項5に記載のポーリング伝送方法。 - 請求項4ないし請求項6のいずれか1項記載のポーリング伝送方法を、前記親局および前記子局にそれぞれ実行させるためのポーリング伝送プログラム。
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